JP4963522B2 - 放射線検出器の製造方法および放射線検出器並びに放射線撮像装置 - Google Patents

放射線検出器の製造方法および放射線検出器並びに放射線撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、医療分野や非破壊検査、RI(Radio Isotope)検査、および光学検査などの産業分野などで用いられる放射線の検出に関し、特に、放射線を電荷信号へ変換する変換層を用いた放射線検出器製造方法および、放射線検出器並びに放射線撮像装置に関するものである。
従来、高感度な放射線検出器の放射線変換層の材料として各種の半導体材料が研究されているが、とりわけCdTe(テルル化カドミウム)またはCdZnTe(テルル化亜鉛カドミウム)の単結晶体が研究・開発され、一部製品化されている。これらの単結晶体に放射線が入射すると、放射線量に応じてキャリア(電子−正孔対)が発生し、このキャリアによる電荷信号を取り出すことで放射線を検出することができる。しかしながら、医用診断用の放射線検出器に応用するには、大面積(例えば20cm角以上)の放射線変換層を形成する必要があるが、このような大面積の単結晶体を形成することは、技術的に困難でありコスト的にも莫大な費用を必要とする。そこで、単結晶体の代わりに多結晶化合物半導体層として結晶成長させた放射線変換層が有望視されている。
CdTe単結晶を用いた小型の放射線検出器においては、CdTe単結晶にZn(亜鉛)をドープすると、CdTe単結晶内を流れる漏れ電流が低減することが知られている。また、CdTe単結晶にCl(塩素)などのハロゲンをドープするとCdTe単結晶内のキャリアの走行性が改善することが知られている。例えば、特許文献1には、CdTe単結晶の検出性能を向上させるための最適なCl濃度が開示されている。
CdTeの単結晶体におけるキャリア走行性を阻害する要因は、結晶欠陥や不純物による電荷トラップが主な要因と考えられる。しかしながら、多結晶化合物半導体層では、結晶粒界や粒径分布の作用が加わると考えられ、最適なCl濃度は単結晶体の場合と一致するとは限らない。
また、CdTe多結晶化合物半導体層へドープする最適なZn濃度は、例えば特許文献2に開示されているが、数〜数十mol%程度と範囲が広く、ドープすることで漏れ電流低減などの効果はあるものの、その程度具合は不明であった。また、ZnおよびClをドープしたときの最適なZn濃度およびCl濃度は不明であった。このように、CdTeの多結晶化合物半導体層へドープするZnおよびClの最適な濃度というのは不明であった。
特開2003−277197号公報 特開2001−242255号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、Zn濃度およびCl濃度が最適なClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層により、キャリア走行性が良く、放射線の感度および応答性の高い放射線検出器の製造方法および放射線検出器並びに放射線撮像装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明の放射線検出器は、放射線を電荷信号へ変換する変換層を備えた放射線検出器であって、前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Cl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であることを特徴とする。
本発明の放射線検出器によれば、放射線を電荷信号へ変換する変換層がClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であり、そのZn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、さらに、Cl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下である。これより、ClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層を適正なCl濃度により形成することで、結晶粒界の欠陥準位を効果的に保護することができる。また、適正な濃度のZnをドープすることで、半導体の抵抗率が増加し漏れ電流を低減しつつ、放射線の感度を向上することができる。これらにより放射線の感度・応答性、ノイズ、S/Nに優れた放射線検出器を得ることができる。
さらに、ClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層のZn濃度が1mol%以上2mol%以下であれば、漏れ電流を必要な範囲に維持しつつ放射線感度をさらに向上させることができる。また、変換層の片面上または両面上に電子または正孔の注入を阻止するキャリア注入阻止層が形成されているので、変換された電荷信号の走行性が良く、漏れ電流をさらに低減し、放射線の応答性の良好な放射線検出器を提供することができる。このキャリア注入阻止層としてn型またはp型の半導体層を採用することができる。
また、変換層を2次元マトリックス状に分割した検出素子ごとに電荷信号を読み出すアクティブマトリックス基板を備えることで、検出素子ごとに電荷信号を読み込むことができるので、解像度の高く漏れ電流の低い放射線線検出器を得ることができる。また、変換層が形成された対向基板とアクティブマトリックス基板とを接続電極により接続することで、アクティブマトリックス基板の耐熱温度を超える温度状況において変換層を別途形成することができる。
また、本発明の放射線撮像装置は、放射線撮像装置であって、被検体に放射線を照射する放射線照射手段と、被検体を透過した放射線を変換層にて電荷信号へ変換するとともに、前記電荷信号を電気信号として送り出す放射線検出器と、前記電気信号を基に被検体の放射線透過像を構成する画像処理部とを備え、前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であることを特徴とする。
本発明の放射線撮像装置によれば、被検体を透過した放射線を電荷信号に変換する変換層が、ClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であり、そのZn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下である。これらにより、放射線の感度・応答性、ノイズ、S/Nに優れた放射線撮像装置を得ることができる。
また、本発明の放射線検出器の製造方法は、放射線を電荷信号へ変換する変換層を備えた放射線検出器の製造方法であって、前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層を近接昇華法を用いて形成することを特徴とする。
本発明の放射線検出器の製造方法によれば、ClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層を、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下に形成し、この形成に近接昇華法を用いるので、多結晶の成長スピードを速めて効率よく形成することができる。また、低コストで均一性の良好な多結晶化合物半導体層を形成することができる。また、適正な濃度のClによって結晶粒界の欠陥準位を効果的に保護することができ、さらに、適正な濃度のZnをドープすることで、半導体の抵抗率が増加し漏れ電流を低減することができる。これらにより放射線の感度・応答性、ノイズ、S/Nに優れた放射線検出器を得ることができる。
本発明に係る放射線検出器の製造方法および放射線検出器並びに放射線撮像装置によれば、Zn濃度およびCl濃度が最適なClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層により、キャリア走行性が良く、放射線の感度および応答性の高い放射線検出器の製造方法および放射線検出器並びに放射線撮像装置を提供することができる。
実施例に係るX線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。 実施例に係るX線平面検出器の構成を示すブロック図である。 実施例に係るX線平面検出器の1画素当たりの構成を示す縦断面図である。 実施例に係るX線平面検出器の1画素当たりの等価回路を示す回路図である。 実施例に係る変換層を近接昇華法により形成することの説明図である。 Cl濃度に対する変換層の漏れ電流の特性図である。 Cl濃度に対する変換層のX線感度の特性図である。 Zn濃度に対する変換層の漏れ電流の特性図である。 Zn濃度に対する変換層のX線感度の特性図である。 Zn濃度およびCl濃度に対する変換層の漏れ電流の特性図である。 Zn濃度およびCl濃度に対する変換層のX線感度の特性図である。 ダイナミックレンジ上限に対する漏れ電流の特性図である。 DQEに対する積分感度の特性図である。
3 … X線平面検出器
11 … 変換層
14 … 薄膜トランジスタ
25 … アクティブマトリックス基板
26 … バンプ電極
28 … 画素電極
29 … 電子注入阻止層
32 … 正孔注入阻止層
30 … 共通電極
31 … 支持基板
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は実施例に係るX線撮像装置の全体構成を示すブロック図であり、図2はX線平面検出器の構成を示すブロック図であり、図3はX線平面検出器の1画素を側面視した縦断面図であり、図4はX線平面検出器の1画素当たりの等価回路を示す回路図である。本実施例では、放射線検出器としてX線平面検出器(以下FPDと称す)を例に採って説明する。
<X線撮像装置>
図1に示すように、X線撮像装置は、撮像対象である被検体MにX線を照射するX線管1と、被検体Mを載置させる天板2と、被検体Mを透過したX線量に応じた電荷信号を生成(X線を電荷信号として検出)し、さらに、この電荷信号を電圧信号に変換して出力するFPD3と、FPD3から出力された電圧信号をアナログからデジタルへ変換するA/D変換器4と、A/D変換器4で変換されたデジタルの電圧信号を処理して画像を構成する画像処理部5と、X線撮像に関する種々の制御を行う主制御部6と、主制御部6での制御に基づいて管電圧や管電流を発生させX線管1を制御するX線管制御部7と、X線撮像に関する入力設定を行うことが可能な入力部8と、画像処理部5で処理されて得られたX線画像などを表示する表示部9と、画像処理部5で処理されて得られたX線画像などを記憶する記憶部10などを備えている。X線管1は本発明における放射線照射手段に相当する。
<X線平面検出器>
図2および図3に示すように、FPD3の回路構成は、X線をキャリア(電子−正孔対)に変換する変換層11と、変換層11にて生成されたキャリアから誘起される電荷を蓄積するコンデンサ12と、コンデンサ12とデータ線13との間でゲート電圧信号によりスイッチング作用をする薄膜トランジスタ(以下TFTと称す)14と、TFT14へゲート線15を介してゲート電圧信号を送るゲート駆動回路16と、コンデンサ12からデータ線13へ読み込まれた電荷信号を電圧信号へ変換する電荷電圧変換部17と、電荷電圧変換部17から出力される電圧信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ18とを備える。FPD3は本発明における放射線検出器に相当する。
また、FPD3には、TFT14を格子状に多数個配列して形成されたアクティブマトリックス基板25に対向基板27を接続したX線検出部DXを備えている。図2においては、説明を簡略化するためにTFT14が縦・横に3個×3個配置されているが、実際は例えば、1024個×1024個ほど2次元マトリックス状に配置されている。
X線検出部DXは、アクティブマトリックス基板25と対向基板27とが検出素子DUごとにバンプ電極26によって接続されて構成されている。検出素子DUは、変換層11と、TFT14を構成するデータ線13、ゲート線15、絶縁膜19、ゲートチャネル20、容量電極21とを備える。データ線13はTFT14のドレイン電極でもあり、容量電極21はTFT14のソース電極でもある。アクティブマトリックス基板25の構造は、絶縁基板22のX線入射側にゲート線15とグランド線(GND線)23とが積層され、絶縁膜19を挟んでさらにゲートチャネル20がゲート線15と対向して積層される。ゲートチャネル20の両端には、それぞれデータ線13と容量電極21が一部重なって積層される。また、保護用の絶縁膜24が、絶縁膜19、ゲートチャネル20、データ線13、容量電極21上に画素電極28との接続部を除いて積層されている。
容量電極21はバンプ電極26を介して対向基板27に備えられた画素電極28と接続される。X線をキャリアに変換する変換層11の上面には電子注入阻止層29が積層され、さらにその上には、共通電極30が積層され、さらにその上には支持基板31が積層されている。また、変換層11の下面には正孔注入阻止層32が積層され、さらにその下には、画素電極28が積層されている。ここでは、X線入射側を上方向とし、その逆側を下方向とする。このように、対向基板27には、支持基板31、共通電極30、電子注入阻止層29、変換層11、正孔注入阻止層32、画素電極28が備えられている。また、FPD3の1画素は1個のX線検出素子DUで構成されている。バンプ電極26は本発明における接続電極に相当する。
電子注入阻止層29および正孔注入阻止層32は変換層11に対して対に形成する。共通電極30と変換層11との間に、電子注入阻止層29または正孔注入阻止層32のどちらを形成するかは、共通電極30に印加されるバイアス電圧の極性(正または負)により選択することが好ましい。バイアス電圧が負バイアスの場合、共通電極30と変換層11との間には、電子注入阻止層29を形成することが好ましい。この場合、変換層11と画素電極28との間には正孔注入阻止層32を形成することが好ましい。また、バイアス電圧が正バイアスの場合、共通電極30と変換層11との間には、正孔注入阻止層32を形成することが好ましく、変換層11と画素電極28との間には電子注入阻止層29を形成することが好ましい。正孔注入阻止層32は正電荷が通過するのを阻止する性質を持ち、例えば、CdS、ZnS膜などのn型の半導体層が挙げられる。電子注入阻止層29は電子が通過するのを阻止する性質を持ち、例えば、SbTe、Sb、ZnTe膜などのp型の半導体層が挙げられる。電子注入阻止層29および正孔注入阻止層32は本発明におけるキャリア注入阻止層に相当する。
図4に示すように、バイアス電源33よりバイアス電圧を支持基板31を介して共通電極30に印加した状態であると、変換層11内に電界が発生し、入射したX線から変換層11で変換されたキャリアはコンデンサ12に電荷を誘起してコンデンサ12に電荷が蓄積される。次に、ゲート線15の電圧を印加することで各X線検出素子DUが行単位で選択され、選択された行のTFT14のゲートがONされる。そして、TFT14がONされるまでコンデンサ12に暫定的に蓄積された電荷を電荷信号として、TFT14を介してデータ線13に読み出す。各データ線13に読み出された電荷信号を電荷電圧変換部17で電圧信号へ変換して、マルチプレクサ18で1つの電圧信号にまとめて出力する。出力された電圧信号をA/D変換器4でデジタル化してX線検出信号として出力する。以上の様にして、変換層11でX線から変換された電気信号がX線検出信号として取り出すことができる。
上記のような構成のFPD3は、図2および図3に示すように、変換層11とアクティブマトリックス基板25とが一体的に構成されて二次元画像検出器として機能する。これより、変換層11で生成されたキャリアがアクティブマトリックス基板25により画素素子別に収集され、画素素子毎に蓄積されて電気信号として読み出される。
上記の支持基板31としては、放射線の吸収係数が小さなものが好ましく、例えば、ガラス、セラミック(Al,AlN)、グラファイト、シリコン等の材料が採用可能である。また、グラファイトおよびシリコンのように放射線の吸収係数が小さく導電性のある物質であれば、共通電極30を省略してもよい。
また、変換層11は、後述するZn濃度のCdZnTeの多結晶半導体膜であり、さらに、後述する濃度のClがドープされている。共通電極30や画素電極28は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、Au(金)、Pt(白金)などの導電材料からなる。
<X線平面検出器製造方法>
次に、実施例1におけるFPD3の製造方法について説明する。FPD3は図3に示すように、アクティブマトリックス基板25と対向基板27とがバンプ電極26を介して接続された構造であるように、アクティブマトリックス基板25と対向基板27とは別ステップで形成された後、両者をバンプ電極26にて接続する。そこで、まずアクティブマトリックス基板25の形成方法について以下に説明する。
図3を参照して、アクティブマトリックス基板25を形成するステップを説明する。絶縁基板22には、ガラス基板を用い、その上にTa(タンタル)、Al(アルミニウム)、Mo(モリブレン)等の金属膜からなるゲート線15およびグランド線23を形成する。ゲート線15およびグランド線23は金属膜をスパッタリングで約4000Åの厚さに成膜スクリーンされる。
次に、SiNx(窒化シリコン)やSiOx(酸化シリコン)をCVD(Chemical Vapor Deposition)法で厚さ約3500Åに成膜して絶縁膜19を形成する。絶縁膜19は、ゲート絶縁膜として作用する他、容量電極21およびグランド線23との関係においてコンデンサ12の絶縁膜としても作用する。なお、絶縁膜19には、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート線15および容量電極21を陽極酸化した陽極酸化膜が併用される場合もある。
次に、a−Si(アモルファスシリコン)をCVD法で約1000Åに成膜した後、不純物を拡散させてn+層とし、所望の形状にスクリーン印刷してゲートチャネル20を形成する。
次に、Ta、Al、Ti(チタン)等の金属膜からなるデータ線13と容量電極21とが形成される。前記データ線13および容量電極21は、スパッタリングで約4000Åの膜厚に成膜される。このように形成されたゲート線15、絶縁膜19、容量電極21、データ線13、およびゲートチャネル20により、TFT14を構成する。なお、容量電極21にITOなどの透明電極を使用することも可能である。
更にその後、容量電極21の開口部以外の領域を絶縁保護する目的で、絶縁膜24を形成する。絶縁膜24は、SiNxやSiOxをCVD法で厚さ約6000Åに成膜される。また、絶縁膜24には、無機膜の他にアクリルやポリイミド等の有機膜を使用することも可能である。
以上のように、アクティブマトリックス基板25が形成される。なお、ここでは、スイッチング素子として、a−Siを用いたボトムゲート構造のTFT14を用いたが、これに限定されるものではなく、p−Si(ポリシリコン)を用いてもよいし、トップゲート構造にしてもよい。
次に、アクティブマトリックス基板25と対向して接続する対向基板27の形成方法について図3および図5を参照して説明する。図5は多結晶化合物半導体層を形成する近接昇華法の説明図である。
まず、支持基板31上に共通電極30を形成する。共通電極30として、Au(金)またはPt(白金)の薄膜が挙げられる。共通電極30は、蒸着法またはスパッタリング法等で形成することができる。次に共通電極30上に、電子注入阻止層29を積層形成する。電子注入阻止層29は、ZnTe膜を近接昇華法、スパッタリング法、電析法等により積層形成することができる。
次に、変換層11を共通電極30および電子注入阻止層29が積層された支持基板31上に近接昇華法により成膜する。図5に示すように、真空チャンバ34内に、変換層11の原料を充填した下部サセプタ35と対向するように、電子注入阻止層29を下部サセプタ35側に向けて支持基板31を下部サセプタ35の周辺部上に載置する。
真空チャンバ34の上下周囲にはランプヒータ36が配備されており、真空ポンプ37を作動し、真空チャンバ内を10Torr以下に減圧雰囲気した後、上下ランプヒータ36により加熱し、下部サセプタ35内のソース38および支持基板31を700℃程度にまで加熱する。これより、下部サセプタ35内のソース38が昇華し、支持基板31の電子注入阻止層29の面上に変換層11が積層形成される。昇華したソース38を効率よく支持基板31の電子注入阻止層29の面上に形成するために、支持基板31の温度をソース38の温度よりもやや低めに設定する。変換層11の厚みは約600μm程度に形成される。変換層11の成膜方法としては、近接昇華法の他に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法や、ペースト印刷・焼成法等を用いることができる。
下部サセプタ35に充填するソース38は、CdTe、ZnTe、およびCdCl(塩化カドミウム)を一定の比率で混合し、ランプヒータにて減圧下で予め熱焼結したものを用いる。この際に、CdTe、ZnTe、およびCdClの混合比率を調節することにより、ソース38の焼結体の組成が調節できる。電子注入阻止層29の面上に形成された変換層11のClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層のZnおよびCl濃度は、このソース38の焼結体の組成比と、成膜条件(ソース38の温度、支持基板31の温度、真空チャンバ34内の真空度)により決定される。
次に、変換層11の表面を研磨して平坦化する。研磨方法は、研磨材を用いるCMP(Chemical and Mechanical Polishing)装置等を用いる。これにより、変換層11の厚みは400μm程度に調節される。この程度の厚みがあれば、X線管1の管電圧が50〜140kV程度のX線を十分にキャリアへ変換することができる。
次に、平坦化された変換層11の面上に正孔注入阻止層32を形成する。さらに、正孔注入阻止層32の面上に画素電極28を所定の位置に形成する。画素電極28および正孔注入阻止層32は、蒸着法またはスパッタリング法等で形成することができる。なお、正孔注入阻止層32および画素電極28は、検出器特性の許容する範囲で省略してもよい。
以上をもって、対向基板27が形成される。このように、対向基板27をアクティブマトリックス基板25と別ステップにて形成するので、変換層11の成膜温度がアクティブマトリックス基板25のTFT14の耐熱温度よりも高温でも、TFT14を損傷することなく変換層11を形成することができる。
次に、別ステップで形成したアクティブマトリックス基板25と対向基板27とをそれぞれ対応する容量電極21と画素電極28との間でバンプ電極26を介してバンプ接合する。バンプ電極26は導電性ペーストをスクリーン印刷することで形成される。また、バンプ電極26以外にも、異方導電性フィルム(ACF)を用いて接続してもよい。
導電性ペーストは、例えば、ゴムを主成分とした母材に、カーボンを主成分とした導電性材料と常温で放置することにより有機物質が徐々に揮発して硬化するバインダー樹脂とを配合したものである。この導電性ペーストに含まれる導電性材料については、導電性を有していれば、適宜材料を選択しても良い。例えば、母材の主成分をゴムと例示したが、その他の高分子材料でもよい。また、バインダー樹脂についても、必ずしも樹脂に限定されず、接着性および硬化性を有する素材の混合物であってもよい。
また、導電性ペーストには、例えば、バインダー樹脂のように常温で放置することにより有機物質が徐々に揮発して硬化する素材が含まれていることが望ましいが、温度変化を与えることにより硬化する物質が含まれていてもよい。この導電性ペーストをスクリーン印刷することで、アクティブマトリックス基板25上に形成された全ての容量電極21上にバンプ電極26が形成される。以上で、X線検出部DXが製造され、この後さらに、ゲート駆動回路16、電荷電圧変換部17、およびマルチプレクサ18をX線検出部DXに接続することで、FPD3の一連の製造を終了する。
Clドープの方法として、近接昇華法により変換層11を形成時にドープする以外にも、変換層11を積層形成させた後、Clガス雰囲気下で熱処理することで再度Clドープをしてもよい。この場合も含め、変換層11が完成時のClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層中のCl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であることが好ましい。
また、Znドープの方法としても、Clドープ同様に、近接昇華法により変換層11を積層形成時にドープする以外にも近接昇華法のソースの中に予めZnがドープされたCdZnTeを採用してもよい。変換層11が完成時のClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層中のZn濃度が1mol%以上5mol%以下であることが好ましい。
以上の様にして製造されたFPD3は、変換層11がClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であり、層中のZn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Cl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるので、漏れ電流値が低減され、放射線の応答感度も良好である。これらのZnおよびClの濃度による効果を以下に説明する。
変換層11のClのドープCdZnTeのZnドープ濃度およびClドープ濃度に対するFPD3の効果について図6〜図13を参照して説明する。
本発明者は、CdZnTe多結晶化合物半導体層においてドープされたCl濃度の違いによりどのような性能の違いがあるのかを調べたところ、図6および図7のような結果を得た。図6によれば、構成比率が一定であるCdZnTe多結晶化合物半導体層中にCl濃度を変えてドープすれば多結晶化合物半導体層中のCl濃度が2ppmwtあたりで極小値をとることがわかった。また、図7によれば、構成比率が一定であるCdZnTe多結晶化合物半導体層中にClをドープすればするほど積分感度は増加するが、これもCl濃度が2ppmwtあたりをピークに、これ以降Cl濃度を増加させても積分感度が低下することが判明した。このように、Cl濃度が少なすぎると、多結晶化合物半導体層の抵抗率が下がるので漏れ電流が増加する。さらには、キャリアの走行性が悪くなるので感度応答性が悪くなる。また、結晶粒内で双晶欠陥が発生しやすくなる。
上記の漏れ電流および感度応答性の多結晶化合物半導体層におけるCl濃度依存性は、以下のモデルで説明できる。すなわち、ドープされた微量のClは多結晶化合物半導体層中でドナーとして働き、多結晶化合物半導体層中(結晶粒内および結晶粒界)に存在する欠陥準位を補償する最適な濃度(〜2ppmwt)で漏れ電流および感度応答性の最適値を得ることができるが、さらに過剰にドープされると逆に新たな欠陥を誘発し、特性を劣化させるものと考えられる。
次に、ClドープのCdZnTe多結晶化合物半導体層において、Cl濃度が一定の時にZnの濃度の違いによりどのような性能の違いがあるのかを調べたところ、図8および図9のような結果を得た。図8によれば、Zn濃度が減少すればするほど、漏れ電流が増加する。これは、Zn濃度が減少するとバンドギャップが縮小するからであり、この理由で漏れ電流が増加するのはCdZnTe単結晶の場合と同様であると思われる。さらには、ZnTeを電子注入阻止層29とした場合、ZnがドープされていないClドープのCdTe多結晶化合物半導体層では、その面上に形成された電子注入阻止層29が電子の注入を阻止するバリア層として機能しなくなり、漏れ電流特性およびX線に対する応答性が極端に劣化する。
また、逆にClドープのCdZnTe多結晶化合物半導体層において、Zn濃度が増加すればするほど、漏れ電流が低減する。ところが、図9によれば、Znの濃度が増加すればするほど、積分感度が低減することが判明した。つまり、ZnTeはCdTeよりもバンドギャップが大きいので、Znの濃度が高くなると多結晶化合物半導体層中を流れる漏れ電流が指数関数的に減少する。しかしながら、ZnはCdに比べ正孔の走行性が悪く、結晶欠陥も増えるため、Znの濃度が高くなるとCdZnTe多結晶化合物半導体層の積分感度が低減する。
以上のように、単結晶体とは異なり多結晶化合物半導体層特有のCl濃度およびZn濃度の作用がある。Cl濃度およびZn濃度をそれぞれ調節した時の各特性傾向は上記の様であるが、Cl濃度とZn濃度を同時に変化させると、両者の適正な濃度が変わってしまう。そこで、CdZnTe多結晶化合物半導体層中のZn濃度およびCl濃度を様々に調節したときの漏れ電流との関係を図10に示し、放射線積分感度との関係を図11に示す。
図10によれば、Zn濃度およびCl濃度をそれぞれ調節したときのClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層の漏れ電流を示している。ここで、膜中のZn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、かつ膜中のCl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であれば変換層11の漏れ電流は1.25μA/mm未満である。膜Cl濃度が3ppmwtを超えると、図6でも示したように漏れ電流は高くなり、図10中の▲印で示すように1.25μA/mm以上の漏れ電流が流れる。また、Cl濃度が1ppmwt未満であっても、図6でも示したように漏れ電流値は高くなり、図10の●印で示すように、1.50μA/mm以上の漏れ電流が流れる。また、膜中のZnの濃度が増加すればする程、図8でも示したように、漏れ電流は低減する。
次に、図11によれば、Zn濃度およびCl濃度をそれぞれ調節したときのClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層の5ms幅のX線を照射したときの積分感度を示している。Cl濃度が2ppmwt付近で積分感度が最も良く、それよりも濃度が高くても低くても徐々に積分感度が悪くなる傾向にある。また、Zn濃度が増加すればするほど、積分感度が低下する傾向もみられる。多結晶化合物半導体層中のZn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、かつ多結晶化合物半導体層中のCl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であれば変換層11の5ms積分感度は1.25×10[e/mR/mm]以上である。
特に、Zn濃度が1mol%以上2mol%以下であり、かつCl濃度が1ppmwt以上2ppmwt以下の場合、5ms積分感度は2.00×10[e/mR/mm]以上あり、漏れ電流も1.00[μA/mm]を超えることが無いので、X線に対する応答性も良く漏れ電流が低減されてS/Nが高いFPD3を製造することができる。
また、多結晶化合物半導体層中のZn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、かつ膜中のCl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下の範囲内においても、Zn濃度が低ければX線感度を重視する変換層11を形成することができ高い量子効率を得ることができる。また、上記範囲内においてZn濃度が高ければ漏れ電流の低減を重視する変換層11を形成することができ、高い空間分解能やダイナミックレンジを得ることができる。
多結晶化合物半導体層中のCl濃度およびZn濃度を上述した範囲内にすることで、変換層11の漏れ電流値は1.25μA/mm未満に低減することができる。変換層11中に流れる漏れ電流が増加すると、図12に示すように、ダイナミックレンジの上限線量が低下する。漏れ電流が増加するにつれダイナミックレンジが減少し、漏れ電流値が1.25μA/mmを超えたあたりから急峻にダイナミックレンジの上限値が低下する。これより、変換層11の漏れ電流値は1.25μA/mm未満に低減することで、ダイナミックレンジの上限を高い値に維持することができる。
また、変換層11の5ms積分感度が低下するとFPD3の画質の総合指標である量子検出効率(以下、DQEと称す)が低下する。循環器透視用放射線検出器の場合、DQEが0.6(0.5μR時)以上が好ましく、図13に示すように、変換層11の5ms積分感度が、1.25×10[e/mR/mm]以上であれば、ほぼこの値を実現できる。
上記のように構成したFPD3は、ClドープCdZeTe多結晶化合物半導体層におけるCl濃度を最適な濃度にすることで、結晶粒界の欠陥準位を効果的に保護することができる。また、ClドープCdZeTe多結晶半導体膜におけるZn濃度を最適な濃度とすることで、半導体の抵抗率が増加し漏れ電流を低減しつつ、放射線の感度を維持することができる。これらにより放射線の感度・応答性、ノイズ、S/Nに優れた放射線検出器を得ることができる。また、変換層11の片面または両面には電子注入阻止層または正孔注入阻止層が形成されているいので、変換された電荷信号の走行性の良い放射線検出器を得ることができる。また、単結晶では作製が困難とされていた10センチ角以上特に20センチ角以上の大面積の放射線検出器も本実施例により可能となる。
また、上記放射線検出器を放射線撮像装置の放射線検出器として採用することで、放射線の感度・応答性、ノイズ、S/Nに優れた放射線撮像装置を得ることができる。
また、上記のようにFPD3を製造すれば、ClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層を、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下に形成し、この形成に近接昇華法を用いるので、多結晶の成長スピードが速く、多結晶化合物半導体層を効率よく形成することができる。また、適正な濃度のClによって結晶粒界の欠陥準位を効果的に保護することができる。さらに、適正な濃度のZnをドープすることで、半導体の抵抗率が増加し漏れ電流を低減しつつ、放射線の感度を維持することができる。これらにより放射線の感度・応答性、ノイズ、S/Nに優れた放射線検出器を得ることができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、電子注入阻止層29と正孔注入阻止層32とを対に形成していたが、必要とする検出特性に応じていずれか一方を省略することもできる。また、電子注入阻止層29および正孔注入阻止層32の材料は、上述した例に限定されるものでもない。さらに正孔注入阻止層32の面上に画素電極28は、必要とする検出特性によっては、省略することも可能である。
(2)上述した実施例では、物理蒸着として近接昇華法を例に採って説明したが、蒸着によって半導体を形成するのであれば、スパッタリング法・CVD法・昇華法・化学堆積法などに例示されるように、特に限定されない。
(3)上述した実施例では変換層11を放射線変換層として構成しているが、放射線に限らず、可視光線、紫外線、γ線などの光変換層として構成してもよい。また、放射線検出器は医用および産業用に限られず、例えば、宇宙からの放射線量を測定する放射線望遠鏡などにも応用することができる。

Claims (8)

  1. 放射線を電荷信号へ変換する変換層を備えた放射線検出器であって、
    前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Cl濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であることを特徴とする放射線検出器。
  2. 請求項1に記載の放射線検出器において、
    前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上2mol%以下であり、Cl濃度が1ppmwt以上2ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であることを特徴とする放射線検出器。
  3. 請求項1または2に記載の放射線検出器において、
    前記変換層の片面上または両面上に前記変換層への電子または正孔の注入を阻止するキャリア注入阻止層が形成されている
    ことを特徴とする放射線検出器。
  4. 請求項3に記載の放射線検出器において、
    前記キャリア注入阻止層がn型またはp型の半導体層である
    ことを特徴とする放射線検出器。
  5. 請求項1から4いずれか1つに記載の放射線検出器において、
    前記変換層を2次元マトリックス状に分割した検出素子ごとに前記電荷信号を読み出すアクティブマトリックス基板を備えた
    ことを特徴とする放射線検出器。
  6. 請求項5に記載の放射線検出器において、
    前記変換層が積層された対向基板と前記アクティブマトリックス基板とを接続電極により接続されている
    ことを特徴とする放射線検出器。
  7. 放射線撮像装置であって、
    被検体に放射線を照射する放射線照射手段と、
    被検体を透過した放射線を変換層にて電荷信号へ変換するとともに、前記電荷信号を電気信号として送り出す放射線検出器と、
    前記電気信号を基に被検体の放射線透過像を構成する画像処理部とを備え、
    前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層であることを特徴とする放射線撮像装置。
  8. 放射線を電荷信号へ変換する変換層を備えた放射線検出器の製造方法であって、
    前記変換層は、Zn濃度が1mol%以上5mol%以下であり、Clドープ濃度が1ppmwt以上3ppmwt以下であるClドープCdZnTe多結晶化合物半導体層を近接昇華法を用いて形成する
    ことを特徴とする放射線検出器の製造方法。
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