JP4963299B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

この発明に係るディスクブレーキは、自動車の制動に使用するものである。特に、本発明は、非制動時にパッドががたつく事を防止する為の構造の改良に関する。
自動車の制動を行う為に、ディスクブレーキが広く使用されている。ディスクブレーキによる制動時には、車輪と共に回転するロータの軸方向両側に配置された一対のパッドを、ピストンによりこのロータの両側面に押し付ける。この様なディスクブレーキとして従来から各種構造のものが知られているが、ロータの両側にピストンを、互いに対向する状態で設けた、対向ピストン型ディスクブレーキは、安定した制動力を得られる事から、近年使用例が増えている。特許文献1には、この様な対向ピストン型ディスクブレーキに関する発明が、それぞれ記載されている。
図15〜16は、上記特許文献1に記載された構造を示している。ディスクブレーキ1は、ロータ2を挟む位置にアウタボディ部3及びインナボディ部4から成るキャリパ5を設け、これら各ボディ部3、4内にアウタシリンダ6及びインナシリンダ7を、それぞれの開口部を上記ロータ2を介して互いに対向させた状態で設けている。そして、これらアウタシリンダ6及びインナシリンダ7内にアウタピストン8及びインナピストン9を、液密に、且つ上記ロータ2の軸方向(図15の上下方向、図16の左右方向)に関する変位自在に嵌装している。又、アウタパッド10及びインナパッド11は、上記ロータ2の外周縁よりも径方向外寄り部分で、上記アウタボディ部3とインナボディ部4との間に掛け渡された2本のパッドピン12、12にそれぞれ吊り下げられた状態で、上記ロータ2の軸方向に変位自在としている。この為に、上記両パッド10、11のプレッシャプレート13、13の外周縁部にそれぞれ通孔を形成し、これら各通孔に上記各パッドピン12、12を緩く挿通している。
又、上記各パッドピン12、12と上記アウタパッド10及びインナパッド11との間に、パッドスプリング14を配置している。このパッドスプリング14は、それぞれが弾性を有する2枚の金属板15a、15bを交差させた状態で結合して成る。このうちの一方の金属板15aは、上記両パッド10、11同士の間に、上記ロータ2の円周方向(図15の左右方向)と平行に配置される。これに対して他方の金属板15bは、これら両パッド10、11の上記ロータ2の円周方向に関してほぼ中央部に、上記ロータ2の軸方向に配置される。
又、上記一方の金属板15aは、上記ロータ2の円周方向に関して両端部を、径方向内方にそれぞれクランク状に折り曲げた折り曲げ部16、16とし、これら両折り曲げ部16、16を、上記各パッドピン12、12の径方向内側の外周面に係合させている。又、上記他方の金属板15bは、上記ロータ2の軸方向両端部を、それぞれ内側に折り返して弾性係合部17、17としている。そして、これら両弾性係合部17、17の径方向内側面を、上記両パッド10、11のプレッシャプレート13、13の外周縁部で、上記ロータ2の円周方向に関してほぼ中央部に、弾性的に当接させている。
上述の様に構成されるディスクブレーキ1は、制動時には、前記アウタシリンダ6及びインナシリンダ7内に圧油を送り込み、前記アウタピストン8及びインナピストン9により、上記アウタパッド10及びインナパッド11のライニング18、18を、上記ロータ2の内外両側面に押し付ける。又、制動解除に伴って、上記パッドスプリング14を構成する上記両弾性係合部17、17から付与される弾力により、上記両パッド10、11を上記ロータ2の側面から引き離す。一方、非制動時には、上記両弾性係合部17、17により、上記両パッド10、11に対し径方向内方に向く弾力を付与して、これら両パッド10、11のプレッシャプレート13、13の外周縁部にそれぞれ形成した通孔の一部を、これら各通孔を挿通した前記各パッドピン12、12の外周面に押し付ける事により、上記両パッド10、11が、上記キャリパ5に対しがたつくのを防止する。
上述の特許文献1に記載された構造の場合、非制動時の両パッド10、11のがたつきを防止する為に、これら両パッド10、11を、パッドスプリング14により径方向内方に押し付けているのみである。この為、これら両パッド10、11の円周方向に関するがたつきを十分に防止できない。この結果、非制動時に異音が生じる事を十分に防止できない可能性がある。又、制動開始時に、上記両パッド10、11の側縁部とキャリパ5側に形成したトルク受面とが勢い良く当接して異音(クロンク音)が生じる可能性がある。
又、特許文献2、3には、フローティングキャリパ型ディスクブレーキで、非制動時のがたつきを防止する構造が記載されている。これら両特許文献2、3に記載された構造の場合も、両パッドをパッドスプリングにより径方向内方に押し付けて、パッドピンとこれら両パッドに形成した通孔との係合によりがたつきを防止している。この様な特許文献2、3に記載された構造の場合も、上記特許文献1に記載された構造と同様に、円周方向に関するがたつきを十分に防止できなかったり、制動開始時にパッドの側縁部とトルク受面とが勢い良く当接する等して、異音が生じる可能性がある。
これに対して、特許文献4には、図17に示す様に、パッドスプリング14aにより両パッド19をロータの円周方向(矢印Fx方向)及び径方向(矢印Fy方向)に付勢して、これら両パッド19のがたつきを防止する構造が記載されている。この様な特許文献4に記載された構造の場合、2本のパッドピン12、12により両パッド19が支持されている。この為、これら両パッド19の組み付け性が、1本のパッドピンにより両パッドを支持する構造と比べて劣ると考えられる。
又、上記特許文献4に記載された構造の場合、上記パッドスプリング14aにより、両パッド19に、図17で時計方向のモーメントを付与する事を目的としている。但し、上記パッドスプリング14aにより上記両パッド19を付勢する方向のうち、円周方向の付勢力(Fx)の作用線は、モーメントの中心となる回出側(図17の左側)のパッドピン12よりも径方向外方に位置する。従って、この付勢力(Fx)によって図17の反時計方向にモーメントが作用する。これに対して、径方向の付勢力(Fy)によって図17の時計方向にモーメントが作用する。この様に、上記特許文献4に記載された発明の場合、円周方向及び径方向のそれぞれの方向に作用する付勢力により生じるモーメントが、互いに逆方向である為、両パッド19のがたつきを防止する構造として、効率的とは言えない。
又、上記特許文献4に記載された構造の場合、上記パッドスプリング14aにより、上記両パッド19に図17の時計方向のモーメントが生じる様に付勢する為には、円周方向の付勢力(Fx)によるモーメントに対し、径方向の付勢力(Fy)によるモーメントを十分に大きくする必要がある。この為、付勢点とモーメント中心との位置関係、及び、それぞれの付勢力の大きさを適切に規制しなければ、所望の効果を得られない可能性がある。又、上記パッドスプリング14aによる弾性力は、組み付け時のこのパッドスプリング14aの弾性変形量に影響される為、組み付け誤差等によりこのパッドスプリング14aの弾性変形量が変化した場合には、十分な効果を得られない可能性がある。従って、組み付け精度を高くする必要があり、製造コストが高くなる。
特開平9−89018号公報 実開昭55−163548号公報 実開昭57−145841号公報 特許第3487030号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、両パッドの組み付け性が良く、これら両パッドのがたつきを円周方向及び径方向の何れに関しても十分に、且つ、効率良く防止でき、更には、高い組み付け精度が要求されない構造を実現すべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキは、従来から知られている、対向ピストン型ディスクブレーキ、或は、フローティングキャリパ型ディスクブレーキと同様に、一対のパッドと、キャリパと、パッドピンと、トルク受面と、パッドスプリングとを備える。
このうちの両パッドは、車輪と共に回転するロータを挟んで設けられている。
又、上記キャリパは、これら両パッドをこのロータの両側面に押し付けるピストンを備えている。即ち、対向ピストン型ディスクブレーキ用のキャリパの場合、インナ、アウタの両側にピストンを備えており、フローティングキャリパ型ディスクブレーキ用のキャリパの場合、インナ側にのみピストンを備えて、アウタ側にはこのピストンの押し出しに伴う反作用により変位するキャリパ爪を備えている。
又、上記パッドピンは、このキャリパの一部でこのロータの外径側に、このロータの軸方向に掛け渡される様に配置されている。そして、上記両パッドを構成するプレッシャプレートに設けた通孔に上記パッドピンをそれぞれ挿通している。
又、上記トルク受面は、制動時に上記両パッドに作用するトルクを支承する。尚、対向ピストン型ディスクブレーキの場合、トルク受面はキャリパに形成されるのに対し、フローティングキャリパ型ディスクブレーキの場合、キャリパを支持するサポートに形成される。
又、上記パッドスプリングは、上記両パッドと上記キャリパ或は上記パッドピンとの間に設けられ、非制動時にこれら両パッドのがたつきを防止する。
特に、本発明のディスクブレーキの場合、上記パッドピンは1本である。
又、上記パッドスプリングは、一部に形成した付勢部を上記両プレッシャプレートの外周縁部に形成した係合部に係合させる事により、上記両パッドを、前進時の上記ロータの回出側に向かう方向に付勢している。
又、この回出側に存在するトルク受面と上記両プレッシャプレートの回出側側縁部に設けた被トルク受部とは、互いに揺動変位を可能に、且つ、径方向の変位を不能とした状態で係合している。
又、非制動時に、上記付勢部により上記両プレッシャプレートの係合部を付勢する事により、これら両プレッシャプレートの被トルク受部を上記回出側のトルク受面に押し付ける。これと共に、これら被トルク受部とトルク受面との係合に基づいて、上記両パッドを回動させる傾向とする事により、上記両プレッシャプレートの通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付けている。
そして、上記両パッドのがたつきを防止している。
この為に請求項1に記載した発明の場合には、上記パッドスプリングの一部で上記付勢部から外れる部分に支承部を形成する。又、これら支承部と付勢部との間に弾性部を設ける。そして、この弾性部の弾力によりこの付勢部を上記両プレッシャプレートの係合部に付勢する。これと共に、上記支承部を上記パッドピンの外周面に係合させる事により、上記付勢部により付勢する力の反力を支承する。又、この付勢する力の作用線を、上記被トルク受部とトルク受面との係合中心(係合している面の中心)から上記ロータの径方向に外れさせている。
又、請求項2に記載した発明の場合には、上記パッドスプリングの中間部を弾性的に折り曲げて、この折り曲げ部を上記キャリパの一部に当接させる。そして、この折り曲げ部の片側に上記付勢部を、同じく他側に上記両プレッシャプレートの一部に係止する係止部を、それぞれ設けている。又、上記折り曲げ部が広がる方向の弾性力に基づき、上記折り曲げ部と上記キャリパとの当接部を支点として、上記係止部に対し、上記両パッドの通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付ける方向に、上記付勢部に対し、上記両プレッシャプレートの被トルク受部を回出側のトルク受面に押し付ける方向に、それぞれ力を付与する。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で「円周方向」とは、特に断らない限り、上記ロータの円周方向(=回転方向)を言い、同じく「軸方向」とは、このロータの軸方向を言い、同じく「径方向」とは、このロータの半径方向を言う。又、「回入側」とは、特に断らない限り、このロータの前進時の回入側を言い、同じく「回出側」とは、このロータの前進時の回出側を言う。
本発明を実施する場合に、上記トルク受面と被トルク受部との係合中心が、上記ロータの径方向に関し、上記両パッドとこのロータの両側面との摩擦面中央部から外れた位置に存在している場合には、請求項3に記載した発明の様な構成とする事が好ましい。即ち、非制動時に、上記トルク受面と被トルク受部との係合に基づいて上記両パッドを回動させる傾向とする方向を、これら両パッドに、前進時に制動した際に上記トルク受面と被トルク受部との係合部を中心として作用するモーメントと同方向とする。
又、上述の各発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、上記パッドピンを、上記両パッドの上記ロータの円周方向に関する中央部よりも、前進時のこのロータの回入側に配置する。
又、上述の各発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した発明の様に、上記パッドスプリングの一部を、上記両パッドの上記ロータ側の側面の一部にそれぞれ弾性的に当接させる事により、これら両パッドにこのロータの両側面から離れる方向にも弾力を付与する。
上述の様に構成する本発明のディスクブレーキの場合、1本のパッドピンと両プレッシャプレートに設けた通孔との係合に加えて、これら両プレッシャプレートの回出側側縁部に設けた被トルク受部と回出側のトルク受面とを、径方向の変位を不能に係合させている。この為、両パッドの回出側が上記トルク受面に対しロータの径方向に変位する事を抑えられる。この結果、これら両パッドは、ロータの円周方向に関して2個所で、径方向の変位を抑えられる為、径方向に傾斜したり、径方向に脱落する事を防止できる。
又、本発明の場合、上記両パッドの、ロータの円周方向及び径方向に関するがたつきを、十分に防止できる。即ち、パッドスプリングの付勢部により、上記両パッドの被トルク受部を回出側のトルク受面に押し付けている為、これら両パッドの円周方向のがたつきを防止できる。これに加えて、上記被トルク受部とトルク受面とが揺動変位を可能に係合し、この係合に基づいて、上記両パッドを回動させる傾向とする事により、上記両プレッシャプレートの通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付けている為、径方向にがたつく事も防止できる。この結果、非制動時に上記両パッドががたつく事により生じる異音を防止できる。
又、本発明の場合、上記両パッドを、パッドピンを1本とすると共に、上記被トルク受部とトルク受面とを互いに揺動変位を可能に係合している為、上記両パッドの組み付け性が良い。例えば、これら両パッドの組み付け時には、これら両パッドを傾斜させた状態でこれら両パッドを所定位置に挿入し、上記被トルク受部とトルク受面とを係合させる。そして、この係合部を中心として上記両パッドを回動させ、これら両パッドを所定位置に配置した状態で、上記パッドピンを上記両プレッシャープレートに設けた通孔に挿通する。この様に、本発明の場合には、両パッドを容易に組み付けられる。
又、請求項1に記載した発明の場合、上記パッドスプリングの付勢部により、上記両プレッシャプレートの係合部を付勢して、これら両プレッシャプレートの被トルク受部を上記回出側のトルク受面に押し付けている。上記付勢部により付勢する力の作用線は、これら被トルク受部とトルク受面との係合中心から上記ロータの径方向に外れている為、上記付勢する力に基づき、上記両パッドに、上記被トルク受部とトルク受面との係合部を中心としたモーメントが生じる。そして、上記両プレッシャプレートに設けた通孔の一部が上記パッドピンの外周面に押し付けられる。この結果、上記付勢部の付勢力により、上記被トルク受部が上記トルク受面に押し付けられ、上記両パッドの円周方向のがたつきを防止できる。又、上記モーメントによりこれら両パッドが回動する傾向となる事により、上記通孔の一部が上記パッドピンの外周面に押し付けられ、これら両パッドの径方向のがたつきを防止できる。この結果、上記パッドスプリングにより、これら両パッドのがたつきを効率良く防止できる。又、このパッドスプリングの付勢により生じるモーメントの方向は、一方向のみである為、組み付け誤差により付勢力が多少変化しても、上述の効果を十分に得られる。従って、高い組み付け精度が要求されず、製造コストが増大する事を防止できる。
又、請求項2に記載した発明の場合、上記両パッドの円周方向のがたつきを防止できるのは、上記請求項1に記載した発明と同様である。これに対して、上記両パッドの径方向のがたつきの防止は、上記パッドスプリングの係止部を上記プレッシャプレートの一部に係止して、上記両パッドに対し通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付ける方向に力を付与する事により図っている。従って、請求項2に記載した発明の場合も、上記パッドスプリングにより、これら両パッドのがたつきを効率良く防止できる。
又、請求項3に記載した発明の場合、上記トルク受面と被トルク受部との係合中心が、上記ロータの径方向に関し、上記両パッドとこのロータの両側面との摩擦面中央部から外れた位置に存在している為、制動時に、上記トルク受面と被トルク受部との係合部を中心としてモーメントが作用する。従って、何ら対策を施さなければ、このモーメントにより、制動開始時に、上記被トルク受部が上記トルク受面に強く当接したり、上記両プレッシャプレートの通孔の内面の一部が上記パッドピンの外周面に強く当接する等して、クロンク音と言われる異音が生じる可能性がある。又、制動時に上記両パッドの姿勢が安定しにくい為、制動時に異音が生じる可能性がある。これに対して、請求項3に記載した発明の場合には、非制動時に、上記トルク受面と被トルク受部との係合に基づいて上記両パッドを回動させる傾向とする方向を、これら両パッドに、制動時に上記トルク受面と被トルク受部との係合部を中心として作用するモーメントと同方向としている。即ち、予め、制動時に作用する上記モーメントの方向に上記両パッドを回動させる傾向としている。この為、制動開始時に、このモーメントにより、上記被トルク受部とトルク受面とが、或は、上記通孔の一部とパッドピンの外周面とが強く当接する事を防止でき、上記クロンク音が生じる事を防止できる。又、制動時に上記両パッドの姿勢が安定する為、制動時に異音が生じる事を防止できる。
又、請求項4に記載した発明の場合、上記パッドピンを、上記両パッドの上記ロータの円周方向に関する中央部よりも、前進時のこのロータの回入側に配置している為、上記両パッドを、このロータの円周方向に関して離れた位置で支持できる。即ち、これら両パッドの回出側は、上記被トルク受部とトルク受面との係合により支持されているのに対し、この部分から離れた位置である回入側では、上記パッドピンにより上記両パッドを支持している。この様に、互いに離れた位置で上記両パッドを支持すれば、これら両パッドの径方向のがたつきを、より効果的に防止できる。
更に、請求項5に記載した発明の場合には、制動解除時に、上記両パッドを上記ロータの両側面から確実に離す事ができる為、これら両パッドがこのロータの両側面から十分に離れずに、このロータの回転に引き摺られる、引き摺りの発生を防止できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜6は、請求項1、3〜5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、本発明を対向ピストン型ディスクブレーキに適用したものである。尚、本発明の特徴は、両パッド19a、19aの組み付け性が良く、これら両パッド19a、19aのがたつきを円周方向及び径方向の何れに関しても十分に、且つ、効率良く防止できる構造を実現すべく、パッドスプリング14bにより上記両パッド19a、19aを付勢する構造を工夫した点にある。対向ピストン型ディスクブレーキの基本的構造及び作用は、前述の図15〜16に示した従来構造と同様である。この為、重複する部分に就いては、図示及び説明を、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、上記両パッド19a、19aを吊り下げるパッドピン12を、1本としている。即ち、キャリパ5aを構成するアウタボディ部3aとインナボディ部4aとを、ロータ2(図15、16参照)の外径側で、このロータ2の円周方向に関する中央部よりも、前進時のこのロータ2の回入側(図2、5の左側、図3の右側)に寄った部分に、上記1本のパッドピン12を掛け渡す様に配置している。そして、上記両パッド19a、19aを構成するプレッシャプレート13a、13aの外周縁部で、やはり、上記ロータ2の円周方向に関する中央部よりも回入側に寄った部分に形成した通孔20、20に、上記パッドピン12を緩く挿通している。従って、上記両パッド19a、19aの回入側は、1本のパッドピン12により吊り下げられる状態となる。
又、本例の場合、上記アウタボディ部3a及びインナボディ部4aの回出側(図2、5の右側、図3の左側)の上記ロータ2の内径寄り部分に、このロータ2の回転方向に向けて湾曲する様に凹入した凹入部22を、それぞれ形成している。そして、これら各凹入部22の内周面をトルク受面21としている。これら各凹入部22の内周面は、単一の曲率中心を有し、中心軸が上記ロータ2の軸方向(図2の上下方向、図3、5の表裏方向、図4の左右方向)に存在する(このロータ2の中心軸と平行な)、部分円筒面としている。一方、上記両パッド19a、19aを構成するプレッシャプレート13a、13aの回出側側縁部の上記ロータ2の内径寄り部分に、このロータ2の回転方向に向けて湾曲する様に突出した突出部24を、それぞれ形成している。そして、これら各突出部24の外周面を被トルク受部23としている。これら各突出部24の外周面は、上記各凹入部22とほぼ同一の曲率中心を有し、これら各凹入部22よりも曲率半径が僅かに小さい部分円筒面としている。又、上記両パッド19a、19aを上記キャリパ5aの所定位置にそれぞれ配置した状態で、上記部分円筒面の中心軸は、軸方向に配置される(ロータ2の中心軸と平行になる)。
本例の場合、上記両パッド19a、19aを上記キャリパ5aの所定位置に配置した状態で、上記各突出部24を上記各凹入部22内に、それぞれ配置している。そして、これら各突出部24の外周面をこれら各凹入部22の内周面に係合している。又、これら両周面同士の係合中心O(係合している面の中心)は、上記両パッド19a、19aと上記ロータ2の両側面との摩擦面中央部Pよりも、このロータ2の径方向内方に外れた位置としている。又、この状態で、前記プレッシャプレート13a、13aに形成した通孔20、20内に前記パッドピン12を緩く挿通すると共に、このパッドピン12を前記アウタ、インナ両ボディ部3a、4aの径方向外側部分に掛け渡す様に固定している。又、上記各突出部24の外周面及び上記各凹入部22の内周面は、軸方向に存在する中心軸をそれぞれ有する部分円筒面である為、上記各突出部24は、上記各凹入部22内を軸方向に変位可能である。従って、上記両パッド19a、19aは、回入側を上記パッドピン12と上記各通孔20、20との係合により、回出側を上記各突出部24と上記各凹入部22との係合により、それぞれ上記キャリパ5aに軸方向の変位自在に支持される。
又、本例の場合、上記パッドピン12を、上記両パッド19a、19aの上記ロータ2の円周方向に関する中央部よりも、前進時のこのロータ2の回入側に配置している。この為、上記両パッド19a、19aの回出側を支持する上記各突出部24と各凹入部22との係合部と、同じく回入側を支持する上記パッドピン12との位置を、上記ロータ2の円周方向に関して離す事ができる。この結果、上記両パッド19a、19aの径方向のがたつきを、より効果的に防止できる。又、これら両パッド19a、19aが、径方向に傾斜したり、径方向に脱落する事も、効率良く防止できる。
又、上記キャリパ5aの上記両パッド19a、19aを設置する部分の外周部のうち、回出側部分に覆い部25を設け、上記両パッド19a、19aの外径側で回出側部分を覆う様にしている。これに対して、同じく回入側部分乃至円周方向中央部は、径方向に貫通しており、上記両パッド19a、19aを進入自在としている。従って、本例の場合、上記キャリパ5a内に上記両パッド19a、19aを配置する場合には、これら両パッド19a、19aを、上記キャリパ5aの外周部の貫通した部分から上記覆い部25の内方に、正規の状態に対し図5の時計方向に傾斜させつつ潜り込ませる様に進入させ、これら両パッド19a、19aの各突出部24を、前記各凹入部22内に配置する。次に、これら各突出部24の外周面とこれら各凹入部22の内周面との係合に基づいて、上記両パッド19a、19を図5の反時計方向に回動させる。そして、これら両パッド19a、19aの傾きを正規の状態にし、前記パッドピン12を、前記各通孔20、20に挿通する。更に、次述するパッドスプリング14bを、上記キャリパ5aと上記両パッド19a、19aとの間の所定位置に配置する事により、これら両パッド19a、19aを上記キャリパ5a内にがたつきなく配置する。
上記パッドスプリング14bは、図6に示す様に、ステンレス鋼材等の弾性を有する金属製の1本の線材を折り曲げる事により形成している。この様なパッドスプリング14bは、一対の抜け止め部26、26と、一対の付勢部27、27と、一対の弾性部28、28と、一対の支承部29、29と、一対の戻し部30、30とから構成される。このうちの両抜け止め部26、26は、上記パッドスプリング14bの長さ方向一端部{図2、5、図6(b)(c)の左右方向右端部、図3の左右方向左端部}に略矩形状に形成しており、上記パッドスプリング14bを前記キャリパ5a内に設置した状態で、前記覆い部25の内周側面と当接して、このパッドスプリング14bの回出側が上記キャリパ5a内から抜け出る事を防止するものである。
又、上記両付勢部27、27は、上記両抜け止め部26、26と連続した状態で、上記パッドスプリング14bの回出側に形成され、上記パッドスプリング14bを所定位置に配置した状態で、前記両プレッシャプレート13a、13aの外周縁部に形成した係合突部31、31に係合する。これら各係合突部31、31は、上記両プレッシャプレート13a、13aの外周縁部のうち、円周方向中央部よりも回出側に寄った部分に、径方向外方に突出する様に形成している。上記両付勢部27、27は、上記各係合突部31、31を、前進時の前記ロータ2の回出側に向かう方向(図5の矢印イ、ロ方向)に付勢している。但し、本例の場合、上記両付勢部27、27により付勢する力の作用線(図5の矢印ロの延長線)が、前記各突出部24の外周面と前記各凹入部22の内周面との係合部の中心Oから、前記ロータ2の径方向外方に外れている。
又、上記両弾性部28、28は、上記両抜け止め部26、26と上記両付勢部27、27との間に設けられ、これら両付勢部27、27に上記各係合突部31、31を付勢する力を付与する。即ち、上記両弾性部28、28は、上記両抜け止め部26、26の矩形状部分を含む様に形成されており、これら両付勢部27、27をこれら各係合突部31、31に係合した状態で弾性変形し、弾性復元力によりこれら両付勢部27、27に付勢力を付与する。
又、上記両支承部29、29は、上記両抜け止め部26、26から上記両付勢部27、27とは反対側に延出された部分に形成されている。即ち、上記パッドスプリング14bの前記ロータ2の軸方向に関し両側に、上記両抜け止め部26、26と連続した状態で配置される、連続部32、32の回入側に寄った部分を径方向内方に折り曲げて段差部を形成し、この段差部を、上記両支承部29、29としている。これら両支承部29、29は、上記パッドスプリング14bを所定位置に配置した状態で、前記パッドピン12の外周面の回出側部分と係合する。そして、上記両弾性部28、28により上記両付勢部27、27に付与した付勢力の反力を支承する。
尚、本例の場合、これら両付勢部27、27により付勢する力の方向(矢印ロ方向)が、これら両付勢部27、27と前記各係合突部31、31との係合部と、上記パッドピン12と上記両支承部29、29との係合部とを結ぶ仮想直線(鎖線ハ)とほぼ一致している。従って、上記両付勢部27、27の付勢力の反力は、この仮想直線に沿ってこの付勢力の方向と反対方向に作用する。本例の場合、上記両支承部29、29は、上記両連続部32、32の一部を、上記仮想直線に対しほぼ直角な方向に折り曲げ、更に、上記パッドピン12の外周面に沿う様に湾曲させる事により形成している。そして、上記両支承部29、29の湾曲した部分を上記パッドピン12の外周面の回出側の周面にがたつきなく係合させ、上記仮想直線に沿って作用する反力を支承する様にしている。この結果、この反力を効率良く支承できる。
又、前記両戻し部30、30は、上記両支承部29、29から回入側に延出された部分を回出側に折り曲げてから更に折り返し、略三角形状に曲げ形成して成る。この様な両戻し部30、30は、先端寄り部分を前記両プレッシャプレート13a、13aの内側面の一部に弾性的に当接させて、これら両プレッシャプレート13a、13aに対し、互いに離れる方向の力を付与している。従って、制動解除時に、前記両パッド19a、19aのライニング34、34を、前記ロータ2の両側面から確実に離す事ができる。この為、これら両ライニング34、34がこのロータ2の両側面から十分に離れずに、このロータ2の回転に引き摺られる、引き摺りの発生を防止できる。
尚、本例の場合、上記両支承部29、29と上記両戻し部30、30との間部分を、上記パッドピン12の外周面の径方向内方部分、及び、上記両プレッシャプレート13a、13aの回入側外周縁部にそれぞれ係合させて、前記パッドスプリング14bの回入側が脱落する事を防止している。又、図示の例の場合、上記両連続部32、32の一部で、前記ロータ2の円周方向に関し中央寄り部分に、U字型に折り曲げた部分が存在するが、これら各部分は、上記両プレッシャプレート13a、13aの外周面の円周方向中央部に形成した凹部33、33に対応する位置に形成している。上記U字型部分とこれら凹部33、33とは、前記両パッド19a、19aのライニング34、34の摩耗量を検出して、これら両パッド19a、19aの交換時期を知る為のウェアインジケータを設置する為に形成したものである。
上述の様に構成される本例の場合、非制動時に、前記パッドスプリング14bを構成する両付勢部27、27により、上記両プレッシャプレート13a、13aの係合突部31、31を、それぞれ回出側に付勢(弾性的に押圧)する事により、これら両プレッシャプレート13a、13aの被トルク受部23を前記回出側のトルク受面21に押し付けている。上記両付勢部27、27により付勢する力の作用線は、前述した様に、これら被トルク受部23とトルク受面21とをそれぞれ構成する、各突出部24の外周面と各凹入部22の内周面同士の係合中心から、上記ロータ2の径方向外方に外れている。この為、上記両付勢部27、27により付勢する力に基づき、前記両パッド19a、19aに、上記各突出部24の外周面と各凹入部22の内周面同士の係合部を中心としたモーメントが、図5の時計方向に生じる。
この様なモーメントに基づき、上記両パッド19a、19aが図5の時計方向に回動する傾向となり、上記両プレッシャプレート13a、13aに設けた通孔20、20の内径側周縁部が、図5の矢印ニで示す様に、前記パッドピン12の外周面に押し付けられる。この様に、上記各通孔20、20の内径側周縁部が上記パッドピン12の外周面に押し付けられる事により、上記両パッド19a、19aの径方向のがたつきを防止できる。又、上記両付勢部27、27の付勢力により、上記被トルク受部23が上記トルク受面21に押し付けられ、上記両パッド19a、19aの円周方向のがたつきを防止できる。本例の場合、上述の様に構成され、この様に作用する事により、上記両パッド19a、19aのがたつきを、効率良く防止できる。この結果、非制動時に、これら両パッド19a、19aががたつく事により生じる異音を防止できる。
又、本例の場合、前記パッドスプリング14bの付勢部27、27の付勢により、上記両パッド19a、19aに生じるモーメントの方向は、一方向のみである。即ち、前述の図17に示した従来構造の様に、それぞれの付勢力の方向によって生じるモーメントの方向が互いに逆となる事はない。この為、上記パッドスプリング14bの組み付け誤差により、上記両付勢部27、27による付勢力が多少変化しても、上述した様な効果を十分に得られる。従って、高い組み付け精度が要求されず、製造コストが増大する事を防止できる。
又、本例の場合、前記各突出部24の外周面と前記各凹入部22の内周面との係合中心Oが、上記両パッド19a、19aと前記ロータ2の両側面との摩擦面中央部Pから径方向内方に外れた位置に存在している為、制動時に、上記両周面同士の係合部を中心として、図5の時計方向にモーメントが作用する。本例の場合、上述した様に、非制動時に、上記両周面同士の係合に基づいて上記両パッド19a、19aを回動させる傾向とする方向は、これら両パッド19a、19aに、制動時に上記両周面同士の係合部を中心として作用するモーメントと同方向(図5の時計方向)である。即ち、予め、制動時に作用する上記モーメントの方向に、上記両パッド19a、19aを回動させる傾向としている。
この為、非制動時に、予め、これら両パッド19a、19aの被トルク受部23を、前記トルク受面21に当接させると共に、前記両プレッシャプレート13a、13aの各通孔20、20の内周縁部を前記パッドピン12の外周面に当接させる事ができる。従って、制動開始時に、上記モーメントにより、上記被トルク受部23とトルク受面21とが、或は、上記各通孔20、20の内周縁部とパッドピン12の外周面とが、勢い良く衝突する事を防止でき、クロンク音が生じる事を防止できる。又、本例の場合、制動時に上記両パッド19a、19aに作用するモーメントの方向と、上記パッドスプリング14bによりこれら両パッド19a、19aに付与するモーメントの方向とが同じである為、制動時にこれら両パッド19a、19aの姿勢が安定し、制動時に異音が生じる事を防止できる。
[実施の形態の第2例]
図7〜12は、請求項2〜5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、一対のパッド19b、19bを構成するプレッシャプレート13b、13bの回出側(図7、8、10、12の右側、図9の左側)側縁部の内径寄り部分に、図12の右下部に示す様に、この回出側の側縁部から回入側(図12の左側)に向けて凹入した凹入部22aを形成している。そして、これら各凹入部22aの内周面を被トルク受部23aとしている。又、これら各凹入部22aの内周面を、図示の様な角が丸まったコ字形、U字形、或いは、単一の曲率中心を有し、中心軸がロータ2(図15、16参照)の軸方向(図8の上下方向、図9、10、12の表裏方向、図11の左右方向)に向いた、部分円筒面としている。又、キャリパ5bのアウタ、インナ両ボディ部3a、4aの回出側の内径寄り部分に、一対のトルク受ピン35を、上記ロータ2の軸方向にそれぞれ固定している。本例の場合、これら各トルク受ピン35の外周面をトルク受面21aとしている。そして、上記両パッド19b、19bを上記キャリパ5b内の所定位置に配置した状態で、上記各凹入部22aを上記各トルク受ピン35に係合させている。
上記各トルク受ピン35の外周面は、上記各凹入部22aの幅寸法の1/2よりも僅かに小さな曲率半径を有する円筒面としている。従って、これら各凹入部22aを上記各トルク受ピン35に係合させた状態で、上記両パッド19b、19bは、これら各凹入部22aの外周面と上記各トルク受ピン35の外周面との係合部を中心に回動可能になる。尚、本例の場合、上記各凹入部22aの内周面と上記各トルク受ピン35の外周面同士の係合中心(係合している面の中心)は、上記両パッド19b、19bと上記ロータ2の両側面との摩擦面中央部よりも、このロータ2の径方向内方に外れた位置としている。
又、本例の場合も、上述の実施の形態の第1例と同様に、上記両パッド19b、19bを構成するプレッシャプレート13b、13bの外周縁部のうちの回入側に寄った部分に、通孔20a、20aをそれぞれ形成している。そして、これら各通孔20a、20a内にパッドピン12を挿通すると共に、このパッドピン12を前記アウタ、インナ両ボディ部3a、4aの径方向外側部分に掛け渡す様に固定している。これにより、上記両パッド19b、19bが、上記キャリパ5bに軸方向の変位自在に支持される。
又、本例の場合、パッドスプリング14cを、ステンレス鋼材等の弾性を有する金属製の1本の線材を折り曲げる事により形成している。この様なパッドスプリング14cは、一対の折り曲げ部36、36と、一対の付勢部27a、27aと、一対の係止部37とから構成される。このうちの両折り曲げ部36、36は、上記パッドスプリング14cの長さ方向一端部(図7、8、10、12の右端部、図9の左端部)に形成している。上記両折り曲げ部36、36は、上記パッドスプリング14cを上記キャリパ5b内に設置した状態で、このキャリパ5bの外周部の回出側に設けた覆い部25aの内周側面に形成した段差部38と当接する。そして、上記パッドスプリング14cの回出側が上記キャリパ5b内から抜け出る事を防止すると共に、上記当接部を支点として、上記パッドスプリング14cのうち、上記両折り曲げ部36、36を挟んだ両側部分が、互いの間隔を拡大する方向に弾性変形可能としている。
又、上記両付勢部27a、27aは、上記両折り曲げ部36、36の片側{パッドスプリング14cの幅方向(図11の左右方向、図12の表裏方向)両端側}から径方向に関して斜め内側に連続する状態で形成している。上記両付勢部27a、27aは、上記パッドスプリング14cを所定位置に配置した状態で、前記両プレッシャプレート13b、13bの外周縁部の回出側にそれぞれ形成した係合凹部39、39に係合させている。又、上記両係止部37は、上記パッドスプリング14cの長さ方向他端部(図7、8、10、12の左端部、図9の右端部)に形成している。即ち、上記両折り曲げ部36、36から回入側に延出部40、40を延出し、これら延出部40、40の先端部を、軸方向に関して互いに逆向きに折り曲げて、上記両係止部37を形成している。そして、上記パッドスプリング14cを所定位置に組み付けた状態で、上記両係止部37を、上記両プレッシャプレート13b、13bの外周寄り部分の回入側で、前記各通孔20aの内径側に形成した係止孔41に、それぞれ係止している。
上述の様に、上記パッドスプリング14cを組み付ける場合、上記両付勢部27a、27aを各係合凹部39、39に係合すると共に、上記両係止部37を上記各係止孔41に係止した状態で、上記両折り曲げ部36、36と前記段差部38との当接部を支点として、これら両折り曲げ部36、36を捩る方向(図12で、延出部40と付勢部27aとのなす角度が小さくなる方向)に弾性変形させる。又、この際、上記両延出部40、40同士の軸方向に関する間隔も縮む方向に弾性変形させる。そして、上記両折り曲げ部36、36部分が弾性的に復元する力により、上記両付勢部27a、27aが上記各係合凹部39、39に対し、前記被トルク受部23aを前記トルク受面21に押し付ける方向に力Fを付与すると共に、上記両係止部37が上記各係止孔41に対し、上記各通孔20aの内径側周縁部が前記パッドピン12の外周面に当接する方向に力Wを付与する。言い換えれば、上記パッドスプリング14cの力点となる、上記パッドピン12側の端部(係止部37)を、両パッド19b、19bの一部(係止孔41)に係合させ、これら両パッド19b、19bを上記パッドピン12の外周面に押圧する様に構成している。尚、この様に、係止部37をパッドスプリング14cの力点と考えた場合、付勢部27a、27aが作用点となる。又、上記両延出部40、40同士の間隔が広がる方向に弾性的に復元する力により、これら両延出部40、40の先端部を前記両プレッシャプレート13b、13bの内側面に弾性的に当接させ、両パッド19b、19bに互いに離れる方向に力を付与する。
又、本例の場合、上記両付勢部27a、27aが上記各係合凹部39、39を付勢する力Fの作用線の方向は、前記凹入部22aの内周面と前記トルク受ピン35の外周面との係合中心よりも径方向外方に外れている。従って、上記両付勢部27a、27aの付勢力により、前記両パッド19b、19bに対し、上記両周面同士の係合部を中心としたモーメントが、図12の時計方向に作用する。従って、このモーメントによっても、上記各通孔20aの内径側周縁部が上記パッドピン12の外周面に当接する方向に力が作用する。即ち、上記モーメントの方向と、上記両係止部37により上記各係止孔41を付勢する力の方向とを同方向としている。
上述の様に、両付勢部27a、27aと両係止部37とにそれぞれ付与する力は、上記両折り曲げ部36、36と前記段差部38との当接部を支点として発生する。即ち、上記両付勢部27a、27aと両係止部37とに、それぞれがこの当接部を支点として回動する方向に力が作用する。尚、本例の場合、この支点から上記両付勢部27a、27aと前記各係合凹部39、39との係合部との距離に対し、この支点から上記両係止部37と上記各係止孔41との係止部との距離が十分に大きい。この為、前記パッドスプリング14cを、前記キャリパ5bと前記両パッド19b、19bとの間に組み付ける際には、上記両折り曲げ部36、36と上記両係止部37との間の前記両延出部40、40を弾性変形させつつ行えば、この組み付け作業を容易に行える。
上述の様に構成する本例の場合、両パッド19b、19bの円周方向のがたつきを防止できるのは、上述の実施の形態の第1例と同様である。これに対して、上記両パッド19b、19bの径方向のがたつきの防止は、上記パッドスプリング14cの両係止部37を前記プレッシャプレート13b、13bの係止孔41に係止して、上記両パッド19b、19bに対し、通孔20aの内径側周縁部を前記パッドピン12の外周面に押し付ける方向に力を付与する事により図っている。又、上記両パッド19b、19bをこの様な方向に付与する力は、上記パッドスプリング14cの両付勢部27a、27aにより前記係合凹部39、39を付勢する事により、前記凹入部22aの内周面と前記トルク受ピン35の外周面との係合部を中心として作用するモーメントによっても得られる。従って、本例の場合も、上記パッドスプリング14cにより、上記両パッド19b、19bの円周方向及び径方向のがたつきを、効率良く防止できる。
又、本例の場合、上記両係止部37の付勢により上記両パッド19b、19bに作用する力の方向と、上記両付勢部27a、27aの付勢によりこれら両パッド19b、19bに生じるモーメントの方向とは同じである。この為、組み付け誤差により、上記両係止部37と両付勢部27a、27aにより付勢する力が多少変化しても、上述の様な効果を十分に得られる。従って、本例の場合も、高い組み付け精度が要求されず、製造コストが増大する事を防止できる。その他の構造及び作用は、上述の実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図13〜14は、やはり、請求項2〜5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、上述の実施の形態の第2例の場合と異なり、パッドスプリング14dを、ステンレス鋼板等の弾性を有する金属板を所定の形状に打ち抜き、曲げ形成する事により構成している。この様に金属板によりパッドスプリング14dを形成した以外の構造及び作用は、上記第2例と同様である。
上述した各例では、トルク受面と被トルク受部との係合中心を、両パッドとロータの両側面との摩擦面中央部から径方向内方に外れた位置としているが、本発明は、上記係合中心がこの摩擦面中央部から径方向外方に外れた構造にも適用可能である。例えば、第1例の構造で、上記係合中心を径方向外方に設定すると、制動時に、両パッドが、図5の反時計方向に回動する傾向となる。従って、この様な構造の場合には、パッドスプリングにより付勢して上記両パッドを回動させる方向を、図5の反時計方向とする。この為に例えば、図5で、付勢部27により係合突部31を付勢する力の作用線の方向を、図5の矢印ロ方向よりも径方向内方に向けて、凹入部22の内周面と突出部24の外周面との係合中心よりも径方向内方に外させる。又、これに合わせて、支承部29がパッドピン12を押圧する方向も変える。この結果、両パッド19aの回動により、両プレッシャプレート13aに形成した通孔20の周縁部の外径側部分とパッドピン12の外周面とが当接して、上記両パッド19aの径方向のがたつきを防止する。
又、上述の各例の場合、本発明を対向ピストン型ディスクブレーキに適用した場合を示したが、本発明は、フローティングキャリパ型ディスクブレーキにも適用可能である。この場合、トルク受面は、キャリパを支持し、車体側に固定されるサポートに形成される。
本発明の実施の形態の第1例を、外径側且つインナ側から見た斜視図。 同じくロータの外径側から見た正投影図。 同じくアウタ側から見た正投影図。 同じく図3の右側から見た正投影図。 図4のA−A断面図。 パッドスプリングのみを取り出して示す、斜視図(a)、平面図(b)、正面図(c)、側面図(d)。 本発明の実施の形態の第2例を、外径側且つインナ側から見た斜視図。 同じくロータの外径側から見た正投影図。 同じくアウタ側から見た正投影図。 同じくインナ側から見た正投影図。 同じく図9の右側から見た正投影図。 図11のB−B断面図。 本発明の実施の形態の第3例を、外径側且つインナ側から見た斜視図。 同じくロータの外径側から見た正投影図。 従来から知られているディスクブレーキの1例を、ロータの外径側から見た正投影図。 図15のC−C断面図。 従来構造の別例を示す、図5と同様の図。
符号の説明
1 ディスクブレーキ
2 ロータ
3、3a アウタボディ部
4、4a インナボディ部
5、5a、5b キャリパ
6 アウタシリンダ
7 インナシリンダ
8 アウタピストン
9 インナピストン
10 アウタパッド
11 インナパッド
12 パッドピン
13、13a、13b プレッシャプレート
14、14a、14b、14c、14d パッドスプリング
15a、15b 金属板
16 折り曲げ部
17、17a 弾性係合部
18 ライニング
19、19a、19b パッド
20、20a 通孔
21、21a トルク受面
22、22a 凹入部
23、23a 被トルク受部
24 突出部
25、25a 覆い部
26 抜け止め部
27、27a 付勢部
28 弾性部
29 支承部
30 戻し部
31 係合突部
32 連続部
33 凹部
34 ライニング
35 トルク受ピン
36 折り曲げ部
37 係止部
38 段差部
39 係合凹部
40 延出部
41 係止孔

Claims (5)

  1. 車輪と共に回転するロータを挟んで設けられた一対のパッドと、これら両パッドをこのロータの両側面に押し付けるピストンを備えたキャリパと、このキャリパの一部でこのロータの外径側に、このロータの軸方向に掛け渡される様に配置され、上記両パッドを構成するプレッシャプレートに設けた通孔にそれぞれ挿通するパッドピンと、制動時に上記両パッドに作用するトルクを支承するトルク受面と、上記両パッドと上記キャリパ或は上記パッドピンとの間に設けられ、非制動時にこれら両パッドのがたつきを防止するパッドスプリングとを備えたディスクブレーキであって、
    上記パッドピンは1本であり、上記パッドスプリングは、一部に形成した付勢部を上記両プレッシャプレートの外周縁部に形成した係合部に係合させる事により、上記両パッドを、前進時の上記ロータの回出側に向かう方向に付勢しており、この回出側に存在するトルク受面と上記両プレッシャプレートの回出側側縁部に設けた被トルク受部とは、互いに揺動変位を可能に、且つ、径方向の変位を不能とした状態で係合しており、非制動時に、上記付勢部により上記両プレッシャプレートの係合部を付勢する事により、これら両プレッシャプレートの被トルク受部を上記回出側のトルク受面に押し付けると共に、これら被トルク受部とトルク受面との係合に基づいて、上記両パッドを回動させる傾向とする事により、上記両プレッシャプレートの通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付けて、上記両パッドのがたつきを防止すべく、
    上記パッドスプリングの一部で上記付勢部から外れる部分に支承部を形成し、これら支承部と付勢部との間に弾性部を設け、この弾性部の弾力によりこの付勢部を上記両プレッシャプレートの係合部に付勢すると共に、上記支承部を上記パッドピンの外周面に係合させる事により、上記付勢部により付勢する力の反力を支承して、この付勢する力の作用線を、上記被トルク受部とトルク受面との係合中心から上記ロータの径方向に外れさせているディスクブレーキ。
  2. 車輪と共に回転するロータを挟んで設けられた一対のパッドと、これら両パッドをこのロータの両側面に押し付けるピストンを備えたキャリパと、このキャリパの一部でこのロータの外径側に、このロータの軸方向に掛け渡される様に配置され、上記両パッドを構成するプレッシャプレートに設けた通孔にそれぞれ挿通するパッドピンと、制動時に上記両パッドに作用するトルクを支承するトルク受面と、上記両パッドと上記キャリパ或は上記パッドピンとの間に設けられ、非制動時にこれら両パッドのがたつきを防止するパッドスプリングとを備えたディスクブレーキであって、
    上記パッドピンは1本であり、上記パッドスプリングは、一部に形成した付勢部を上記両プレッシャプレートの外周縁部に形成した係合部に係合させる事により、上記両パッドを、前進時の上記ロータの回出側に向かう方向に付勢しており、この回出側に存在するトルク受面と上記両プレッシャプレートの回出側側縁部に設けた被トルク受部とは、互いに揺動変位を可能に、且つ、径方向の変位を不能とした状態で係合しており、非制動時に、上記付勢部により上記両プレッシャプレートの係合部を付勢する事により、これら両プレッシャプレートの被トルク受部を上記回出側のトルク受面に押し付けると共に、これら被トルク受部とトルク受面との係合に基づいて、上記両パッドを回動させる傾向とする事により、上記両プレッシャプレートの通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付けて、上記両パッドのがたつきを防止すべく、
    上記パッドスプリングの中間部を弾性的に折り曲げて、この折り曲げ部を上記キャリパの一部に当接させており、この折り曲げ部の片側に上記付勢部を、同じく他側に上記両プレッシャプレートの一部に係止する係止部を、それぞれ設けており、上記折り曲げ部が広がる方向の弾性力に基づき、上記折り曲げ部と上記キャリパとの当接部を支点として、上記係止部に対し、上記両パッドの通孔の一部を上記パッドピンの外周面に押し付ける方向に、上記付勢部に対し、上記両プレッシャプレートの被トルク受部を回出側のトルク受面に押し付ける方向に、それぞれ力を付与しているディスクブレーキ。
  3. 上記トルク受面と被トルク受部との係合中心は、上記ロータの径方向に関し、上記両パッドとこのロータの両側面との摩擦面中央部から外れた位置に存在しており、非制動時に、上記トルク受面と被トルク受部との係合に基づいて上記両パッドを回動させる傾向とする方向を、これら両パッドに、前進時に制動した際に上記トルク受面と被トルク受部との係合部を中心として作用するモーメントと同方向とした、請求項1又は請求項2に記載したディスクブレーキ。
  4. 上記パッドピンは、上記両パッドの上記ロータの円周方向に関する中央部よりも、前進時のこのロータの回入側に配置されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ。
  5. 上記パッドスプリングの一部を、上記両パッドの上記ロータ側の側面の一部にそれぞれ弾性的に当接させる事により、これら両パッドにこのロータの両側面から離れる方向にも弾力を付与した、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ。
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