しかしながら、定着装置外の温度上昇の理由として、輻射熱による定着装置内面温度の上昇の他に、空気を介した熱伝導、定着器カバーの内面から外面へ伝わる熱伝導によるものがある。そのため、輻射熱を反射するセラミック層を定着器カバー内面に設けても、セラミック層の輻射熱吸収分と、空気を介する熱伝導によってセラミックが加熱される。そして熱伝導により、セラミック層から定着器カバー本体に熱が伝わり、定着装置外部へ熱を伝えてしまうという課題がある。
また、特許文献4に開示された定着装置では、定着ローラから熱を奪う熱反射部材が定着ローラ表面よりも温度が高くなることは無いので、熱反射部材から定着ローラへの熱の移動は殆ど生じない。そのため定着ローラのウォームアップ時間の短縮効果はほとんどない。
また、特許文献5−7に開示された定着装置では、カバーに空気層を有しているが、カバーを薄くすることもできず、大きな断熱作用も得られない。
このように、従来の定着装置では、定着装置の外部に熱を伝えにくくし、効率よく輻射熱を反射することができるものはない。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、外部に熱を伝えにくくし、効率よく輻射熱を反射することが可能な定着装置を提供することを目的とする。また消費電力を削減し、さらに復帰時間を短縮することが可能な定着装置および画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る定着装置は、上記課題を解決するために、定着部材と、加圧部材と、少なくとも1つが内部に加熱源を有する複数の支持ローラに回転可能に張架されたベルトを加熱して被加熱部材である上記定着部材および加圧部材の少なくとも一方の周面に当接させることで上記被加熱部材を加熱する外部加熱装置とを備え、上記定着部材と上記加圧部材とが記録材を挟持しながら搬送することで当該記録材上の未定着画像を当該記録材に定着させる定着装置において、少なくとも上記定着部材、上記加圧部材、および上記外部加熱装置を被覆する被覆カバーを備え、上記被覆カバーの内側には、熱反射可能な断熱層が形成されていることを特徴としている。
上記構成によると、少なくとも上記定着部材、上記加圧部材、および上記外部加熱装置を被覆する被覆カバーの内側には、熱反射可能な断熱層が形成されているので、定着装置の外部に熱を伝えにくくすることができ、定着部材や外部加熱装置などの加熱部材からの輻射熱を、吸収せずに効率よく反射することができる。そのため、熱源(支持ローラ、ベルト)からの熱を、接触に加え、輻射熱の利用によっても、被加熱部材に与えることができる。よって、被加熱部材のウォームアップ時間の短縮を図ることができる。
ここで、上記構成では、被加熱部材表面よりも外側に定着温度よりも温度が高くなる部材(支持ローラ、ベルト)を備えており、これらにより、従来よりも被加熱部材表面の昇温に寄与し、ウォームアップ時間の短縮が図ることができる。しかしながら、温度が高い部材が被覆カバー内部にあるので、従来よりも被覆カバー内面温度が高くなる。そのため、本発明の上記構成のように、熱反射可能な断熱層を設けて、外部へ熱が放射されるのを防ぐことが好ましく、定着装置の外部に熱を伝えにくくすることができる。
さらに、定着部材や外部加熱装置などの加熱部材で生じた熱は、輻射、空気による伝熱、部材による伝熱によって、定着カバーを加熱し、定着装置表面温度が高くなり、外部の装置や部材(周辺プロセス)に悪影響を及ぼすことになる。しかし、上記構成によると、被覆カバーの加熱が抑えられるため、定着装置外部へ熱を伝えにくくすることができる。そのため、外部の装置や部材に熱により与える悪影響を抑制することができる。
本発明に係る定着装置では、上記断熱層は、熱を反射する材料からなり、気泡を含んでいてもよい。
上記構成によると、断熱層により、定着部材や外部加熱装置などの加熱部材からの輻射熱が吸収されずに反射され、さらに気泡部分で熱伝導が抑制される。よって、定着カバーの加熱をより抑え、より効率よく輻射熱を反射させることができる。
本発明に係る定着装置では、上記断熱層は、外形10〜200μmの中空セラミックビーズを有していてもよい。
上記構成によると、被覆カバーの内側に中空セラミックビーズを含む断熱層を備えることで、セラミックにより輻射熱が吸収されずに反射される。さらにビーズの中空(真空)部分で熱伝導が抑制される。よって、入手しやすい材料で、効果的に定着カバーへの伝熱を抑えることができる。
上記構成のように、断熱層は、外形10〜200μmの中空セラミックビーズを有するので、気泡が小さく、空気分子の平均自由工程を大きく上回らない大きさで、熱伝導性を抑えることができる。また、気泡が小さく、真空であるので、従来の技術よりも薄くてより大きな断熱作用が得られる。さらに、被覆カバーの薄型に貢献し、装置の小型化、軽量化に貢献し、コストダウンを図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記断熱層は、0.3〜100nm径の多孔質構造を有するセラミックからなっていてもよい。
上記構成によると、被覆カバーの内側にセラミック多孔質断熱層を備えることで、セラミックにより輻射熱が吸収されずに反射される。さらに多孔質で区切られた微小空間を形成することで、熱を伝える空気分子同士の衝突が減少し、熱伝導が抑制される。よって、被覆カバーへの伝熱を効果的に抑えることができる。なお、多孔質の大きさは空気分子の大きさ以上で空気分子の平均自由工程を大きく上回らない大きさであるのが好ましい。
上記構成のように、0.3〜100nm径の多孔質であると、気泡が小さく、空気分子の平均自由工程を大きく上回らない大きさで、熱伝導性を抑えることができ、従来の技術よりも薄くてより大きな断熱作用が得られる。さらに、被覆カバーの薄型に貢献し、装置の小型化、軽量化に貢献し、コストダウンを図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、上記断熱層の、層厚(m)を熱伝導率(W/m・K)で除した熱抵抗値は、0.03〜0.33m2・k/Wであってもよい。
断熱層の熱抵抗値が0.03m2・k/Wより小さいと(熱伝導率が0.03W/m・Kである場合、層厚1mmより小さいと)、定着カバーに容易に熱を伝えてしまう。他方、熱抵抗0.33m2・k/Wを超えると(熱伝導率が0.03W/m・Kである場合、層厚10mmを超えると)、消費電力が上昇傾向に転じる。これは、断熱層に奪われる熱量が大きくなるためである。よって、熱抵抗が0.33を超えるのは、定着カバー表面温度は下がるが、消費電力が増大するために好ましくない。
本願の上記構成のように、断熱層の熱抵抗値が、0.03〜0.33m2・k/Wの範囲であると、断熱効果と消費電力低減との両立を図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、上記外部加熱装置を覆う外部加熱カバーを備え、該外部加熱カバーの上記外部加熱装置側表面には、気泡を含む断熱層が形成されていてもよい。
上記構成によると、外部加熱装置から発生する熱を、外部加熱カバーの内側である程度閉じ込めることができるため、定着カバーに伝わる熱量を減少させることができる。さらに定着装置の断熱効果を高めることができる。定着装置内で最も温度が高くなるのは外部加熱手段であるので、上記構成により、効果的に断熱することができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、上記外部加熱カバーと上記ベルトとの間に、蓄熱部材を備えていてもよい。
上記構成によると、蓄熱部材が外部加熱装置からの放熱を受け、得られた熱量をベルトの加熱に使うことができる。よって、定着動作を開始するとき、ベルトの加熱を助けることができ、定着動作への復帰時間を短縮できる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、上記ベルトの温度が上記蓄熱部材の温度より高い場合、上記ベルトと上記蓄熱部材とが離間し、上記ベルトの温度が上記蓄熱部材の温度より低い場合、上記ベルトと上記蓄熱部材とが当接するよう、上記蓄熱部材を移動させる蓄熱部材移動手段を備えていてもよい。
上記構成によると、蓄熱部材移動手段により蓄熱部材を移動させることで、蓄熱部材がベルトの熱を奪わずに、蓄熱部材の温度が高いときだけ、ベルトに熱を与えることができる。このように適切にベルトに熱を与えることができる。定着動作を開始するときに、蓄熱ローラをベルトに当接させることでベルトの加熱を助けることができ、定着動作への復帰時間を短縮できる。
本発明に係る画像形成装置は、上記課題を解決するために、上記の何れかに記載の定着装置を備えたことを特徴としている。この場合においても上述した効果と略同一の効果を奏し、高品位な画像を形成することができる。
以上のように、本発明の定着装置は、少なくとも上記定着部材、上記加圧部材、および上記外部加熱装置を被覆する被覆カバーを備え、上記被覆カバーの内側には、熱反射可能な断熱層が形成されている。
上記構成によると、少なくとも上記定着部材、上記加圧部材、および上記外部加熱装置を被覆する被覆カバーの内側には、熱反射可能な断熱層が形成されているので、定着装置の外部に熱を伝えにくくすることができ、定着部材や外部加熱装置などの加熱部材からの輻射熱を、吸収せずに効率よく反射することができる。そのため、熱源(支持ローラ、ベルト)からの熱を、接触に加え、輻射熱の利用によっても、被加熱部材に与えることができる。よって、被加熱部材のウォームアップ時間の短縮を図ることができる。
本発明の一実施形態について説明する。まず、図2を参照して本実施形態の定着装置が備えられている画像形成装置1について説明する。図2は、画像形成装置1の内部構造を示した模式図である。画像形成装置1は、乾式電子写真方式のカラー画像形成装置であり、ネットワークを介して接続される各端末装置から送信される画像データまたはスキャナによって読み取られた画像データに基づいて、用紙(記録材、転写媒体、記録紙)Pに対してカラー画像またはモノクロ画像を形成するプリンタである。
画像形成装置1は、乾式電子写真方式かつ4連タンデム方式のカラープリンタであって、1次転写部50、2次転写部36、用紙搬送部30、定着装置40、供給トレイ20を備えている。
1次転写部50は、黄色画像転写部50Y、マゼンタ画像転写部50M、シアン画像転写部50C、黒画像転写部50Bの各1次転写部から構成される。
これら1次転写部50Y、50M、50C、50Bは、各々、実質的に同一の構成を有しており、画像データに基づいて、用紙Pに対してそれぞれ黄色画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像を転写するものである。
各1次転写部50Y、50M、50C、50Bは、感光体ドラム51を備えており、さらに、帯電器52、現像ユニット54、1次転写ローラ55およびクリーニング装置56を、感光体ドラムの周囲に沿って配置している。また、LSU(レーザビームスキャナユニット)53の筐体は、各1次転写部で共通となっている。
1次転写部50Y、50M、50C、50Bの感光体ドラム51は、感光性材料を表面に有するドラム形状の転写ローラであり、矢印F方向に回転駆動する。帯電器52は、感光体ドラム51の表面を一様(均一)に帯電するためのものである。
LSU53は、レーザユニット531、集光レンズ532、ミラー533を備えている。LSU53には、それぞれ画像データにおける黄色成分、マゼンタ成分、シアン成分および黒色成分に対応する画素信号が入力されるようになっている。そして、この入力された画像信号に基づいて、レーザユニット531から各ビームが出射され、集光レンズ532によって集光され、ミラー533にて反射されて、帯電された感光体ドラム51を露光し、静電潜像を生成するようになっている。
1次転写部50Y、50M、50C、50Bの現像ユニット54は、現像ローラ57を有しており、それぞれ黄色、マゼンタ、シアン、黒色のトナー(現像剤)を備えている。そして、これらのトナーによって、感光体ドラム51上に生成された静電潜像を現像し、トナー像(顕像)を生成する機能を有している。なお、上記の現像剤としては、例えば、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、非磁性二成分現像剤(非磁性トナーおよびキャリア)、磁性現像剤(磁性トナー)等の現像剤を用いることができる。
1次転写部50Y、50M、50C、50Bの1次転写ローラ55は、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されており、このバイアス電圧を1次転写ベルト33に与えることによって感光体ドラム51上のトナー像を1次転写ベルト33に転写するためのものである。
1次転写部50Y、50M、50C、50Bのクリーニング装置56は、用紙Pへの画像転写後に感光体ドラム51上に残留しているトナーを除去するものである。以上のような、1次転写ベルト33に対するトナー像の転写は、4色について4回繰り返される。なお、1次転写ベルト33に付着した余分なトナーは、クリーニング装置59により取り除かれるようになっている。
1次転写ベルト33上に形成されたトナー像は、2次転写ベルト34上に静電吸着された用紙Pに転写される。2次転写部36の2次転写ローラ35は、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されており、このバイアス電圧を2次転写ベルト34上の用紙Pに与えることによって、1次転写ベルト33上のトナー像を用紙Pに転写するためのものである。
用紙Pは用紙搬送部30及び2次転写部36において、モノクロ画像形成時(モノクロモード)355mm/s、カラー画像形成時(カラーモード)175mm/s)に制御されて搬送されるようになっている。
そして2次転写部36でトナー像が転写された用紙Pは、定着装置40に搬送される。なお、2次転写によって用紙Pに転写された後のトナー像は、用紙Pに対して未定着の状態である。
定着装置40は、用紙Pに転写された未定着のトナー像を当該用紙Pに熱圧着させるものである。具体的に、定着装置40には定着ローラ(定着部材)60と加圧ローラ(定着部材)70とが備えられている。そして、2次転写部36から所定の定着速度(プロセス速度;例えば、モノクロモード355mm/s、カラーモード175mm/s)および複写速度(1分あたりのコピー枚数;例えばA4横送りでモノクロモード70枚/分、カラーモード40枚/分)で搬送されてきた用紙Pは、定着ローラ60と加圧ローラ70との間に形成されている定着ニップ部Nに送り込まれる。さらに、定着ローラ60と加圧ローラ70とが用紙Pを挟持しながら搬送する。このとき、用紙P上のトナー像(未定着画像)は定着ローラ60の周面の熱によって溶融し、定着ローラ60と加圧ローラ70とによって加圧されて、用紙Pに固定された堅牢な画像として定着する。
そして、定着装置40によってトナー像の定着処理が行われた後の用紙Pは、搬送ローラ41にて搬送され、画像形成装置1の外部の排紙トレイ(不図示)に排出される。これにより、画像形成処理が終了する。なお、定着装置40の具体的構成については後で詳細に説明する。
また、画像形成装置1は、用紙Pに対して各1次転写部50Y、50M、50C、50Bが画像転写を行ってカラー画像(多色画像)を形成するカラーモード(多色モード)と、黒画像転写部50Bのみが画像転写を行ってモノクロ画像(単色画像)を形成するモノクロモード(単色モード)とを実行できる。具体的に説明すると、画像形成装置1に備えられている制御部(制御用集積回路基板またはコンピュータ,不図示)は、利用者からの入力指示に応じて、カラーモードまたはモノクロモードのうちのいずれかのモードを選択し、選択したモードに応じた画像形成を実行するように各1次転写部50Y、50M、50C、50Bを制御するようになっている。
さらに、上記制御部は、カラーモード時においては、例えば、搬送速度355mm/S(プロセス速度ともいう)で用紙Pを搬送し、モノクロモード時においては、例えば、搬送速度175mm/Sで用紙Pを搬送するように画像形成装置1の用紙搬送手段(用紙搬送部30,定着ローラ60,加圧ローラ70等)を制御する。
次に、定着装置40の内部について具体的に説明する。図3は、定着装置40の内部の概略構成を示す模式図である。定着装置40は、上述した定着ローラ(定着部材)60および加圧ローラ(定着部材)60の他、外部加熱装置80、制御装置90、回転駆動装置91、加熱電力供給部99、外部加熱装置移動装置110を有している。なお、図3では定着ローラ60の表面をクリーニングするためのウェブクリーニング装置は図示していない。
制御装置90は、温度制御部90a、回転制御部90b、移動制御部90cを備えており、無端ベルト83の表面温度、定着ローラ60の表面温度、加圧ローラ70の表面温度、定着ローラ60の回転駆動、外部加熱装置移動装置110による外部加熱装置の位置の移動などを制御する。
加熱電力供給部99は、以下で説明するハロゲンランプ64・74・86a・86bに接続し、これらのハロゲンランプに加熱のための電力を供給するものであり、温度制御部90aによって制御される。温度制御部90aは、以下で説明するサーミスタ65・75・85a・85b、加熱電力供給部99に接続している。温度制御部90aは、サーミスタ65・75・85a・85bの温度検出結果や画像形成モード等に基づいて、加熱電力供給部99から各ハロゲンランプへの供給電力を切り替えることで、各ハロゲンランプの発熱量を制御し、無端ベルト83、定着ローラ60、加圧ローラ70の温度を所定の温度となるよう制御する。
回転駆動装置91は、定着ローラ60を回転駆動するものであり、例えばモータ等から構成される。回転駆動装置91は、回転制御部90bに接続しており、回転駆動装置91の動作は、制御装置90の回転制御部90bによって制御される。回転制御部90bは、回転駆動装置91の動作を制御することで、定着ローラ60の回転速度を制御する。
外部加熱装置移動装置110は、移動制御部90cの制御により、外部加熱装置80に備えられる支持ローラ81・82と定着ローラ60との相対位置を変化させる。移動制御部90cは、この支持ローラ81・82と定着ローラ60との相対位置の制御により、無端ベルト83と定着ローラ60との接触幅(加熱ニップ幅)を変化させて、外部加熱装置80から定着ローラ60への熱供給量を制御する。
定着ローラ60は、図3に示されるG方向に回転するローラであり、金属製の中空円筒形状の芯金61、この芯金61の外周面を覆う弾性層62、弾性層62を覆って形成される離型層63から構成される。
芯金61は、例えば外径46mmのアルミニウムからなるものであり、筒状の形状をしている。ただし、芯金61の素材は、アルミニウムに限定されるものではなく、例えば、鉄やステンレス等からなるものであってもよい。弾性層62は、例えば厚さ3mmであって、耐熱性を有するシリコーンゴム(JIS−A硬度20度)からなる。離型層63は、例えば厚み約30μmのPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)チューブからなる。なお、離型層63の材料としては、耐熱性、耐久性に優れ、トナーとの離型性が優れているものであればよく、PFAの他、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系材料を使用してもよい。このような構成の定着ローラ60の外径は50mmであって、定着ローラ60の表面硬度は68度(アスカーC硬度)である。なお、定着ローラ60表面の回転軸方向の幅は、本実施形態では320mmである。
定着ローラ60の周面には当該周面の温度を検出するサーミスタ65が接触しており、芯金61の内部には、電力が供給されることによって熱輻射を行うハロゲンランプ(ヒータランプ)64が設置されている。ハロゲンランプ64は定着ローラ60の熱源であり、ハロゲンランプ64に電力供給が行われるとハロゲンランプ64によって定着ローラ60内部が所定の温度(本実施形態では180℃)に加熱され、定着ニップ部Nを通過する未定着トナー画像が形成された用紙Pを加熱するようになっている。
なお、本実施形態では、ハロゲンランプ64を1本内蔵しているが、これに限らず、例えば、用紙サイズに応じて最適な温度分布を形成できるように、回転軸方向に発熱分布を分散した複数のハロゲンランプを用いてもよい。また、本実施形態では、定着ローラ60の長手方向中央部にサーミスタ65が接触するように配置しているが、これに限らず、定着ローラ60の長手方向端部(非通紙領域)に設置してもよい。また、ハロゲンランプを2本設置するなどして中央部と端部で発熱量が異なる場合等には、中央部と端部の両方に設置してもよい。
加圧ローラ70は、図3に示すH方向に回転するローラであり、金属製の中空円筒形状の芯金71、この芯金71の外周面を覆う弾性層72、弾性層72を覆って形成される離型層73、を備えている。
芯金71は、例えば外径46mmであって、アルミニウムからなるものである。ただし、芯金71の素材は、アルミニウムに限定されるものではなく、鉄やステンレスからなるものであってもよい。弾性層72は、例えば厚さ2mmであって、耐熱性を有するシリコーンゴムからなる。離型層73は、例えば厚み約30μmのPFAチューブからなる。なお、離型層73の材料としては、耐熱性、耐久性に優れ、トナーとの離型性が優れるものであればよく、PFAの他、PTFE等のフッ素系材料を使用してもよい。このような構成の加圧ローラ70の外径は50mmであって、加圧ローラ70の表面硬度は75度(アスカーC硬度)である。
そして、加圧ローラ70は、図示していない弾性部材(バネ)によって、定着ローラ60に所定の荷重(ここでは600N)で圧接される。これにより、定着ローラ60周面と加圧ローラ70周面との間に定着ニップ部N(定着ローラ60と加圧ローラ70とが当接する部分、ここでは用紙搬送方向の幅9mm)が形成される。また、加圧ローラ70は、定着ローラ60の回転に従動して定着ローラ60とは逆方向(定着ニップ部における両ローラ表面の移動方向は同じ)に回転する。なお、本実施形態では、加圧ローラ70は定着ローラ60に従動回転する構成としているが、これに限らず、定着ローラ60とは異なる回転駆動手段によって回転駆動される構成であってもよい。
また、加圧ローラ70の周面には当該周面の温度を検出するサーミスタ75が接触しており、芯金71の内部には、電力供給によって熱輻射を行うハロゲンランプ(ヒータランプ)74が設置されている。ハロゲンランプ74は加圧ローラ70の熱源であり、ハロゲンランプ74に電力供給が行われると加圧ローラ70表面が所定の温度(本実施形態では150℃)に加熱されるようになっている。
なお、本実施形態では、定着ローラ60のゴム硬度(68度)より加圧ローラ70のゴム硬度(75度)を高くしているが、これは、加圧ローラ70と定着ローラ60との間に形成される定着ニップ部Nを逆ニップ形状(加圧ローラ70の形状は殆ど変わらず定着ローラ60が若干凹む形態)にするためである。このようにして得られた定着ニップ部Nのニップ幅(定着ローラ60の周方向に沿った幅)は、本実施形態では8.5mmである。
ここで、加圧ローラ70と定着ローラ60との間の定着ニップ部Nを逆ニップ形状にしている理由を説明する。定着ニップ部Nが逆ニップ形状であると、定着ニップ部Nを通過した用紙Pは、加圧ローラ70周面に沿った方向に排出されるため、用紙Pが定着ニップ部Nから排出される際に、自己剥離(剥離爪などの強制剥離補助手段を必要とせず紙のこしで剥離)し易くなるからである。なお、定着ローラ60の表面硬度より加圧ローラ70の表面硬度が低いと、定着ローラ60と加圧ローラ70との間の定着ニップ部Nは、定着ローラ60の形状が殆ど変わらず加圧ローラ70が若干凹む形態になり、定着ニップ部Nを通過した用紙Pは定着ローラ60周面に沿った方向に排出される。そのため、自己剥離が生じにくい。
外部加熱装置80は、第1支持ローラ(第1加熱ローラ)81、第2支持ローラ(第2加熱ローラ)82、無端ベルト(外部加熱ベルト)83を備えている。なお、以下の説明において、第1支持ローラと第2支持ローラとを区別しない場合には、単に支持ローラと称する。無端ベルト83は、裏面(内周面)側が各支持ローラ81・82の周面に当接するように各支持ローラ81・82に張架されている。無端ベルト83は、定着ローラ60に対して定着ニップ部Nの上流側に設けられており、支持ローラ81・82により、所定の押圧力(本実施形態では40N)で定着ローラ60に圧接される。これにより、定着ローラ60との間に加熱ニップ部n(無端ベルト83と定着ローラ60との当接部;定着ローラ60の円周方向の幅20mm)が形成される。
また、無端ベルト83は、回転する定着ローラ60の周面に当接することにより、定着ローラ60に従動回転するようになっている。これにより、各支持ローラ81・82は、定着ローラ60の回転方向と逆方向(図2のK方向)に回転する。つまり、制御装置90が定着ローラ60の回転駆動装置91を制御して定着ローラ60を回転駆動させると、無端ベルト83と定着ローラ60とが接している部分での摩擦力によって無端ベルト83が定着ローラ60に従動して移動し、支持ローラ81・82および無端ベルト83が回転するようになっている。
無端ベルト83は、例えば厚み90μmのポリイミド(宇部興産製、商品名:ユーピレックスS)からなる基材の表面に、離型層としてPTFEとPFAがブレンドされたフッ素樹脂が20μm厚でコーティングされたベルト部材である。ただし、無端ベルト83の構成は、これに限定されるものではなく、ニッケル、ステンレス、鉄などの金属製のベルト部材を用いてもよい。また、無端ベルト83の内径も30mmに限定されるものではない。なお、無端ベルト83の離型層の材料としては、耐熱性、耐久性に優れ、トナーとの離型性に優れていればよく、例えば、PTFEあるいはPFAを単独で使用してもよい。なお、室温(20℃)における無端ベルト83の内径は、本実施形態では30mm(内周長94mm)であるが、この数値に限定されない。また、無端ベルト83の幅(支持ローラ81・82の軸方向の幅)は、本実施形態では室温で320mmである。
各支持ローラ81・82は、例えば外径15mmのアルミニウム製の芯金の表面に、離型層としてPTFEとPFAがブレンドされたフッ素樹脂が例えば20μm厚でコーティングされたローラである。なお、この離型層の材料としては、耐熱性、耐久性に優れ、トナーとの離型性に優れていればよく、例えば、PFAやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系材料を使用することができる。また、支持ローラ81・82間の軸間距離は、本実施形態では23.0mmである。
また、各支持ローラ81・82は、外部加熱装置移動装置110により定着ローラ60の周面に所定の荷重(例えば20N)で押圧される。これにより、無端ベルト83表面は定着ローラ60周面に接触し、無端ベルト83表面と定着ローラ60周面との間にニップ部が形成される。なお、無端ベルト83表面と定着ローラ60周面との間のニップ幅(定着ローラ60周方向に沿った幅)は20mmである。
無端ベルト83における第1支持ローラ81との接触部の外面には、この無端ベルト83の表面温度を検出するサーミスタ85aが接触している。また、第1支持ローラ81内部には、電力供給によって発熱するハロゲンランプ(ヒータランプ)86aが設けられている。また、無端ベルト83における第2支持ローラ82との接触部の外面には、この無端ベルト83の表面温度を検出するサーミスタ85bが接触しており、第2支持ローラ82の内部には、電力供給によって発熱するハロゲンランプ(ヒータランプ)86bが設けられている。ハロゲンランプ86a・86bは無端ベルト83の熱源であり、ハロゲンランプ86a・86bに電力供給が行われると、ハロゲンランプ86a・86bから熱が輻射され、支持ローラ81・82を介して無端ベルト83が所定の温度(本実施形態では220℃)に加熱される。そして、無端ベルト83は、定着ローラ60の外部から定着ローラ60周面に接触しているため、この接触箇所を介して定着ローラ60周面を加熱することができる。本実施形態では、上記のような2本の薄肉小径の支持ローラ81・82と薄膜の無端ベルト83とを用いているため、無端ベルト83の温度を早く昇温させることができる。
さらに、図1を用いて定着装置40の、上記で説明した以外の構成、特に定着カバー(被覆カバー)について説明する。定着装置40は、定着ローラ60、加圧ローラ70、外部加熱装置80を囲んで覆う、定着カバー42を備えている。定着カバーの構成については、後段で詳細に説明する。
また、定着カバー42で囲まれた内部には、定着ローラ60表面の残トナーを取り除くためのクリーニングウェブ43が備えられている。バックアップローラ44によって定着ローラ60に圧接している。本実施形態では、クリーニングウェブ43は厚さ40μm、目付10g/m2の不織布を用い、用紙搬送4枚毎に0.7mmずつ巻き取ってゆくものとする。
また、外部加熱装置80の周りには、外部加熱装置80を支持するための外部加熱フレーム(外部加熱カバー)87が備えられている。外部加熱フレーム87は、本実施形態では、SECC(電気亜鉛メッキ鋼板 40W/m・K)からなり、厚みは1mmであるが、これに限定されることはなく、例えば、厚み1mmのSUS(16W/m・K)、等でもよい。この外部加熱フレーム87は外部加熱装置80を支持するのに必要な強度で設計される。なお、この外部加熱フレーム87は、外部加熱装置80で発生する過度の輻射熱からクリーニングウェブ43を保護する役割も果たす。例えば、クリーニングウェブ43に対して過度に加熱した場合に発生するオイルの噴出し等の不具合を、予防することができる。
定着カバー42は、ここでは、グラスファイバー強化の難燃性PET樹脂から成る。厚み1〜3mm、熱伝導率は0.1〜0.3W/m・Kであるのが好ましい。
定着カバー42の内側表面には、断熱材(熱反射可能な断熱層)421がコーティングされている。本実施形態では、この断熱材421として、図4に示すように内部が真空の中空セラミックビーズ421aをバインダー421bに混ぜたものを、定着カバー42内面に吹き付けてコーティングしている。中空セラミックビーズ421aの主原料はシリカからなり、外形10〜200μmのものが入手しやすいため好ましいが、これに限定されることはない。バインダー421bは、塗装材として一般的な水溶性アクリルを用いることができる。また、本実施形態では、断熱材421は厚さ2mmであるとするが、この数値には限定されない。
上記した構成の断熱材421では、断熱性能として、熱伝導率は0.03W/m・K、輻射熱の反射率は90%の値となる。断熱材421の熱伝導率は、0.01〜0.1W/m・K、輻射熱の反射率は70〜100%であるのが好ましい。耐熱温度はバインダー421bの材料によって異なるが、水溶性アクリルの場合、150℃〜200℃程度となる。
次に、グラスファイバー強化の難燃性PET樹脂から成る定着カバー42の厚みが3mm、熱伝導率が0.2W/m・K、上記した中空セラミックビーズ421aを含む断熱材421の熱伝導率が0.03W/m・Kである場合の、断熱材421の厚み(層厚)とそれによる断熱効果、省電力効果について、表1を用いて説明する。
定着動作中の定着装置40の内部の温度は100℃以上となる。ここで、表1に示すように、断熱材421が無いときの定着カバー42の外側表面温度は60℃に達する。断熱材421を厚くしてゆくと表面温度、消費電力ともに低下するが、ある厚み以上になると消費電力が増大する。これは、断熱材421の熱容量が大きくなり、ハロゲンランプ64・74・86a・86bの熱が断熱材に奪われてしまうからである。従って、熱伝導率0.03W/m・Kの断熱材の場合、厚みは1〜10mm程度が好ましい。厚み(m)を熱伝導率(W/m・K)で除した熱抵抗値で言い換えれば、0.03〜0.33m2・k/Wであるのが好ましい。
ここで、断熱材421としては、上記した中空セラミックビーズ421aを含むもの以外にも、例えば、真空断熱シート、発泡ウレタン、セラミックベースの多孔質シート材、空気層を含むグラスウールなどを用いることができる。
断熱材421の他の例を、図9を用いて説明する。定着カバー42の内側表面には、0.3〜100nmの多孔質で形成された断熱材(熱反射可能な断熱層)421’が設けられる。このような隔壁の中で、熱を伝える空気分子同士の衝突が減少し、熱伝導率が低下する。よって、定着カバー42への伝熱を抑えることができる。なお、断熱材421’の厚みは、1〜10mmであるのが好ましい。また、多孔質の大きさは空気分子の大きさ以上で空気分子の平均自由工程を大きく上回らない大きさであるのが好ましい。
上記した本実施形態では、定着カバー42の内側表面に、熱を反射する材料からなる熱反射可能な断熱材421のみが設けられているが、定着カバー42の内側に、表面から順に、熱反射層、断熱層が設けられていてもよい。定着カバーと断熱材との間に熱反射層が設けられていてもよい。この場合には、熱反射層は、例えば、アルミシート等からなるものが好ましく、厚みは0.01〜0.1mm程度が好ましい。また、熱反射性を有する断熱材にさらに熱反射層を設けても構わない。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。定着装置40内で最も温度が高くなるのは外部加熱装置80である(例えば、温度220℃になる)。外部加熱装置80から発生する熱を閉じ込めて、定着カバー42に熱が伝わらないようにすると、さらに定着装置40の断熱効果を高めることができる。例えば、図5に示すように、外部加熱フレーム87の内側に断熱層871を形成することで、さらに定着カバー42に熱が伝わらないようにすることができる。
断熱層871は、前述の中空セラミックビーズを用いた断熱材が好ましい。バインダーは耐熱温度300℃までのものを選ぶのが好ましい。また、断熱層871の厚みは、例えば、0.5mm〜3mmであることが好ましい。これによれば、外部加熱装置80で生じた輻射熱の殆どを断熱層871で反射させることができる。その結果、無端ベルト83の加熱効率が向上し、消費電力の削減に繋がる。また、外部加熱フレーム87へ伝わる熱伝導を弱め、外部加熱フレーム87の温度が下がり、定着カバー42の温度上昇を防ぐことができる。
さらに、図6に示すように、蓄熱ローラ88が無端ベルト83と外部加熱フレーム87の間に設けられていてもよい。蓄熱ローラ88は、シリコーンゴムにカーボンを分散させて表面を黒色とし、輻射熱を吸収しかつ熱を保持しやすくしてある。蓄熱ローラ88は、例えば、図7(a)に示すように、芯金88aの周りに蓄熱層88bが形成されているものや、図7(b)に示すように、パイプ88dの内側に蓄熱材88cが設けられているものが、好ましい。芯金88aは、例えば、Alからなり、径が0.5〜2mmであってもよい。蓄熱層88bは、例えば、厚さ1〜5mmのシリコーンゴムスポンジ(発泡性シリコーンゴム)からなるものでもよいが、これに限定されない。パイプ88dは、Alからなり、0.5〜2mmであってもよい。また、蓄熱材88cとしては、例えば、水、パラフィン、酸化マグネシウム等が挙げられる。
そして、図8に示すように、蓄熱ローラ88は、無端ベルト83に離接可能な構成されている。この蓄熱ローラ88の離接は図示しているように、偏芯カム89bの回転で制御する。なお、蓄熱ローラ88と偏芯カム89bとは、アーム89aを介して接続している。定着動作時には無端ベルト83は支持ローラ81・82によって加熱され、220℃まで上昇する。このとき蓄熱ローラ88を無端ベルト83から離し、無端ベルト83の熱を蓄熱ローラ88が直接奪わないようにする。しかしながら蓄熱ローラ88は無端ベルト83などからの輻射熱や空気を介した熱伝導によって加熱される。次に低電力モードなどで電力をカットしている状態では、無端ベルト83は定着装置40内の温度とほぼ等しくなるまで温度が低下する。この状態で定着動作に入ったとき、蓄熱ローラ88を無端ベルト83に当接させると、無端ベルト83の加熱を助けることができ、定着動作への復帰時間が短縮できる。以下の表2に、無端ベルト83と蓄熱ローラ88との温度の関係とそのときの離接の状態を示す。蓄熱ローラ88の温度が高いときだけ無端ベルト83に接し、蓄熱ローラ88の温度が無端ベルト83よりも低いときは、無端ベルト83の温度を奪わないために、離間するようにする。なお、無端ベルト83と蓄熱ローラ88との温度は、ここでは、接触式サーミスタで温度を測定する。
以上、本実施形態の定着装置40を用いれば、定着装置40の外表面の温度を下げることができ、その結果、図2に示す周辺プロセス(定着装置40外部の装置や部材)の温度上昇を抑えることができる。特に現像ユニット54内のトナーは温度が上がるとトナーの流動性が悪化し、またLSU53の光学系は、温度変化によって、位置ずれやボケが生じてしまう。本実施形態の定着装置40を用いることで、これらの問題を防ぐことができる。よって、本実施の形態の画像形成装置1を用いることで、高品位な画像を形成することができる。
以上の本実施形態では、定着装置40の加熱源として、ハロゲンランプが定着ローラ60および加圧ローラ70に備えられているが、定着ローラ60および加圧ローら70のどちらか一方にだけハロゲンランプが備えられていてもよい。また、外部加熱装置80の支持ローラ81・82の両方に加熱源が設けられているが、外部加熱装置80の支持ローラの数は限定されず、その中の少なくとも1つに加熱源を有していればよい。また、外部加熱装置80が加圧ローラ70を加圧するように設けられていてもよい。
また、本実施形態では1次転写ベルトと2次転写ベルトとを用いる画像形成装置について説明したが、画像形成装置の構成はこれに限るものではない。本発明は、電子写真方式の画像形成装置であれば適用でき、例えば、搬送ベルトを用いて用紙を搬送する構成であってもよく、感光体から用紙Pに転写する構成であってもよい。また、単色画像を形成するものであっても、多色画像を形成するものであってもよい。
また、上記各実施形態では、ローラ形状の定着部材(定着ローラ)および加圧部材(加圧ローラ)を用いているが、これに限るものではなく、例えばベルト状のものなどを用いてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。