JP4962663B2 - アクチュエータ、及びアクチュエータを駆動する方法 - Google Patents

アクチュエータ、及びアクチュエータを駆動する方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧電体薄膜を備えるアクチュエータ、及びアクチュエータを駆動する方法に関する。
図10Aおよび図10Bは、従来のアクチュエータの構造および駆動方法を示す。
図10Aに示されるように、従来のアクチュエータ101は、基板103、第1電極105、圧電体層107、および第2電極109を、この順に具備している。積層体111は、基板103、第1電極105、圧電体層107、および第2電極109から構成されている。積層体111の一端部は、支持体113により固定されている。
図10Bに示されるように、電源121により第1電極105と第2電極109との間に電位差が印加される。当該電位差が、圧電体層107の面内方向に電歪をもたらす。その結果、X方向に圧電体層107が伸びる。一方、基板103は伸びないままである。このようにして、アクチュエータ101の他端部が−Z方向に変位する。
しかし、従来のアクチュエータに電位差が印加されると、圧電効果による応力が圧電体層107の面内で均一に発生する。このため、図5Aに示されるように、X方向だけでなくY方向にも圧電体層107が伸びる。その結果、他端部はY方向に湾曲した形状に変形してしまう。
特開平05−187867号公報
本発明の目的は、不要な変形が抑制されたアクチュエータを駆動する方法を提供することである。
本発明は、アクチュエータを駆動する方法であって、以下の工程(a)〜(b)を具備する方法を提供する。
アクチュエータを用意する工程(a)。
ここで、アクチュエータは、第1電極、(Bi,Na,Ba)TiO3から構成される圧電体層、および第2電極を具備しており、圧電体層は、第1電極および第2電極の間に挟まれており、+X方向、+Y方向、+Z方向は、それぞれ、[100]方向、[01−1]方向、および[011]方向であり、圧電体層は、+Z方向に優先配向している。

第1電極および第2電極との間に電位差を印加し、前記アクチュエータを駆動させる工程(b)。
本発明は、Y方向に沿った小さい変化量と比較して、X方向に沿った大きい変位量を有するアクチュエータを駆動する方法を提供する。
図1は、本アクチュエータの模式的斜視図である。 図2は、座標軸の定義のための説明図である。 図3は、本アクチュエータの断面図である。 図4Aは、本アクチュエータの−Z方向に沿った変位を示す模式的斜視図である。 図4Bは、本アクチュエータの+Z方向に沿った変位を示す模式的斜視図である。 図5Aは、本アクチュエータの他の変位を示す模式的斜視図である。 図5Bは、本アクチュエータの他端におけるZ方向に沿った変位を示す断面図である。 図5Cは、本アクチュエータの他端におけるY方向に沿った変形を示す断面図である。 図6は、実施例1による圧電体薄膜のX線回折プロファイルである。 図7Aは、dZ1の値を説明するための図である。 図7Bは、dZ2の値を説明するための図である。 図8Aは、図7Aに対応する、実施例1による圧電性能の評価の結果を示すグラフである。 図8Bは、図7Bに対応する、実施例1による圧電性能の評価の結果を示すグラフである。 図9は、実施例1によるアクチュエータにおける電位差と変位量との間の関係を示すグラフである。 図10Aは、圧電体薄膜を具備する従来のアクチュエータの断面図である。 図10Bは、電位差が印加された時の従来のアクチュエータの断面図である。
本発明の実施の形態が、図面を参照して以下、説明される。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1によるアクチュエータ1を示す。アクチュエータ1は、積層体11、支持体13、および第3電極25を具備する。図3に示されるように、積層体11は、基板3、第1電極5、圧電体層7、および第2電極9をこの順に具備する。
支持体13の例は、酸化された表面を有するシリコン基板である。第3電極25の例は、Au層およびTi層から構成される積層電極である。当該積層電極は、Au薄膜が連続的に蒸着されたTi薄膜をドライエッチング法によりパターニングすることによって形成され得る。第3電極25は支持体13上に配置されることを必要としない。LおよびLはアクチュエータ1のX方向の長さおよびY方向の幅である。
図2は、座標軸の定義のための説明図である。図2に示されるように、+X方向、+Y方向、+Z方向は、それぞれ、[100]軸方向、[01−1]軸方向、および[011]軸方向である。
図2において、平行四辺形ABCDは、(110)面配向を有する。当該平行四辺形ABCDは、[011]軸方向(すなわち、+Z方向)の法線を有する。
図3は、アクチュエータ1のA−A’断面図を示す。基板3の材料の例は、酸化マグネシウム(MgO)またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO)であり得る。後述される圧電体層7の+Z方向への優先配向を考慮すれば、MgO(110)基板が好ましい。
第1電極5は、+Z方向に優先配向している。第1電極5は、例えば、金属薄膜または酸化物導電体薄膜から構成され得る。2層以上の薄膜が用いられ得る。金属は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、および金(Au)を包含する。酸化物導電体は、酸化ニッケル(NiO)、酸化ルテニウム(RuO)、酸化イリジウム(IrO)、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO)、およびニッケル酸ランタン(LaNiO)を包含する。
圧電体層7は、(Bi,Na,Ba)TiOから構成される。圧電体層7は、少量のマンガンおよび鉄のような不純物を含み、圧電体層7の特性を改善し得る。圧電体層7は、+Z方向、すなわち[011]軸方向に優先配向している。このことは、本発明を特徴付ける。圧電体層7は、スパッタリング法により形成され得る。
好ましくは、第2電極9は金から形成される。
第1電極5は、第3電極25と電気的に接続されている。第3電極25は第1電極5に電圧を印加するために設けられ得る。しかし、第3電極25は必須ではない。支持体13は積層体11の一端部を固定している。支持体13は積層体11に接着され得る。エポキシ樹脂または半田も用いられ得る。基板3の一部がエッチングされて、支持体13を形成し得る。
実施の形態1によるアクチュエータ1は、第1電極5、(Bi,Na,Ba)TiOから構成される圧電体層7、および第2電極9を具備している。圧電体層7は、前記第1電極5および前記第2電極9の間に挟まれている。第1電極5および第2電極9との間に電圧が印加され、アクチュエータ1を駆動する。XZ面の断面において、積層体11の一端部は固定される一方、他端部はZ方向に変位する。
以下、アクチュエータ1を駆動する方法が記述される。
図4A、図4Bはアクチュエータ1の動作を示す。
図4Aに示されるように、第1電極5に印加される電圧が、第2電極9に印加される電圧よりも低い場合、アクチュエータ1の他端部は−Z方向に変位する。
図4Bに示されるように、第1電極5に印加される電圧が、第2電極9に印加される電圧よりも高い場合、アクチュエータ1の他端部は+Z方向に変位する。
しかし、第1電極5および第2電極9との間に電圧が印加されると、図5Aに示されるように、アクチュエータ1の他端部はY方向にも変形する。
本明細書において用いられる用語「変位」は、+Z方向または−Z方向への動作を意味する。これは、アクチュエータに求められる好ましい機能を意味する。一方、本明細書において用いられる用語「変形」は、YZ面内での湾曲を意味する。これは、アクチュエータに求められない、好ましくない機能を意味する。すなわち、大きな変位かつ小さな変形が求められる。
図5Bはアクチュエータ1のXZ面における断面図である。図5Bは、他端部の変位量を説明するために用いられる。図5Bにおいて、dは、アクチュエータ1に電位差が印加されていないときの他端部の位置と、電位差が印加されたときのその位置との間の、Z方向に沿った長さである。
図5Cはアクチュエータ1のYZ面における断面図である。図5Cは、他端部の変形量を説明するために用いられる。図5Cにおいては、電位差がアクチュエータ1に印加されている。
破線は、+X方向からアクチュエータ1が見られたときに、アクチュエータ1の中央部が、アクチュエータ1の両端を結ぶ線分上に存在する理想的な状態(以下、「非変形状態」という)を示す。一方、図5Cにおいて、実線は、+X方向から見たときに、アクチュエータ1の中央部が、アクチュエータ1の両端を結ぶ線分上に存在しない実際の状態(以下、「変形状態」という)を示す。
図5Cに示されるように、非変形状態におけるアクチュエータ1の両端は、変形状態におけるアクチュエータ1の両端に一致する。一方、非変形状態におけるアクチュエータ1の中央部は、変形状態におけるアクチュエータ1の中央部に一致しない。これらの中央部の位置の差が、hとして定義される。
すなわち、hは、電位差が印加されたアクチュエータ1が+X方向から見られたときに、アクチュエータ1の両端を結ぶ架空の線分の中央部と、アクチュエータ1の中央部との間の、Z方向に沿った長さである。
/dの小さい値を有するアクチュエータ1が求められる。具体的には、h/dの値は0.1以下である。h/dの値が0.1を超えると、アクチュエータ1の他端部が破損し得る。
より大きいLを有するアクチュエータ1は、より大きい駆動力を有する。より小さいLを有するアクチュエータ1は、より大きい剛性を有する。従って、L/Lの値がより大きいことが好ましい。具体的には、L/Lの値は0.1以上であることが好ましい。
基板3の大きさを考慮すれば、Lの最大値はおよそ20mmである。Lが20mmである場合、圧電体層7の切り出しを考慮すれば、Lの最小値はおよそ1mmである。従って、L/Lの値は20以下が好ましい。
一方で、Lを大きくすると、h/dの値も大きくなる。これは矛盾である。
本アクチュエータ1は、圧電体層7が+Z方向に優先配向し、X方向の一端部が固定されており、他端部がZ方向に変位することによって特徴付けられる。これが、L/Lの値が同一である場合でも、他のアクチュエータよりも本発明のアクチュエータのh/dの値を小さくすることを可能にする。
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、図1によるアクチュエータが以下のように作成された。
[積層体11の作成]
(110)面配向および0.5mmの厚みを有するMgO単結晶基板の表面に、RFマグネトロンスパッタリングにより、[011]軸方向および250nmの厚みを有するPt層が形成された。当該MgO単結晶基板および当該Pt層は、それぞれ、基板3および第1電極5に対応する。
RFマグネトロンスパッタリングの条件は以下に記述される。
ターゲット:金属Pt
雰囲気:アルゴン(Ar)ガス
RF出力:15W
基板温度:摂氏300度
次に、第1電極5の表面に、RFマグネトロンスパッタリングにより、2.7μmの厚みを有する(Bi,Na,Ba)TiO層が堆積され、圧電体層7が形成された。
RFマグネトロンスパッタリングの条件は以下に記述される。
ターゲット:上記の組成物
雰囲気:Ar/Oの流量比が50/50であるArと酸素との混合ガス
RF出力:170W
基板温度:摂氏650度
圧電体層7の結晶構造が、X線回折により解析された。図6は、X線回折プロファイルの結果を示す。MgO基板およびPt層の反射ピークを除き、(110)面配向、(すなわち[011]軸方向、図2を参照)を有する(Bi,Na,Ba)TiO層の反射ピークのみが観察された。当該(110)反射ピークの強度は、255,956cpsと非常に強かった。図6に示されるプロファイルは、本実施例1による圧電体層7が極めて強い+Z方向の配向を有することを意味する。
最後に、圧電体層7の表面に、蒸着により100nmの厚みを有するAu層が形成された。当該Au層は、第2電極9に対応する。このようにして、積層体11が作製された。
[圧電性能の評価]
積層体11の圧電性能は、以下のように評価された。
積層体11は切り出されて、各々20mmの長さおよび2mmの幅を有する数枚の板を形成した。当該板が支持体13に接着され、カンチレバーが調製された。
図7Aは、X方向に沿った電歪を利用するカンチレバーを示す。dZ1はカンチレバーの一端部の−Z方向に沿った変位量である。
図7Bは、Y方向に沿った電歪を利用するカンチレバーを示す。dZ2はカンチレバーの一端部の−Z方向に沿った変位量である。
第1電極5および第2電極9の間に電位差が印加されたときに、カンチレバーの一端部の変位量がレーザー変位計により測定された。図8Aおよび図8Bはその結果を示す。
図8Aは、電位差(印加電圧)の横軸、およびdZ1の縦軸を有するグラフを示す。図8Bは、電位差(印加電圧)の横軸、およびdZ2の縦軸を有するグラフを示す。
図8Aおよび図8Bから理解されるように、dz1は、dZ2よりもずっと大きい。すなわち、X方向の一端が固定されたカンチレバーは、極めて大きな変位量(dz1)を有する。一方、Y方向の一端が固定されたカンチレバーは、極めて小さい変位量(dz2)を有する。本発明はこの知見に基づく。
10Vの電位差が印加された時の変位量が圧電定数d31に変換された。図8Aによる圧電定数d31は−130pC/Nであった、一方、図8Bによる圧電定数d31は−10pC/Nであった。[011]軸配向を有する(Bi,Na,Ba)TiO層7は、大きな異方性を有する圧電特性を具備した。具体的には、X方向に沿った圧電定数d31はY方向に沿った圧電定数d31の10倍以上であった。
アクチュエータでは、印加電圧に対して変位量がヒステリシスを生じないことが望ましい。このことは、印加電圧を20V以下にすることを必要とする。そのため、本実施例では、印加電圧の最大値は10Vに設定された。
[アクチュエータの作成]
より大きい変位量を得るため、MgO単結晶基板は研磨され、その厚みを50μmにされた。第3電極25を具備する支持体13上に、積層体11から切り出された板がエポキシ樹脂により接着され、積層体11を固定した。第1電極5は、銀ペーストにより第3電極25に電気的に接続された。このようにして、アクチュエータ1が作成された。図8Aと同様に、変位量dZ1がレーザー変位計により測定された。図9はその結果を示す。
図9は、電位差の横軸、および変位量dZ1の縦軸を有するグラフを示す。図9では、図7Aと同様の軸方向が用いられた。電位差が10Vであった場合、およそ200μmの大きな変位が得られた。
[L/Lの値とh/dの値の間の関係の調査]
積層体11は切り出されて、様々な長さLおよび様々な幅Lを有する複数の板を形成した。当該板の一端部が固定され、様々なアクチュエータを調製した。
表1は、実施例1によるアクチュエータ1が有するL/Lの値とh/dの値の間の関係を示す。当該アクチュエータは、50μmの厚みを有するMgO単結晶基板3を具備していた。hは第1電極5と第2電極9との間の電位差が10Vである時の測定値であった。
Figure 0004962663
表1に示されるように、L/Lの値が増すと、h/dの値が増す。駆動力を得るための最低条件が充足されるようなL/Lの値が0.1である場合、h/dの値は測定され得ないほど、非常に小さかった(<0.01)。L/Lの値が2.0である場合でも、h/dの値は0.10であった。不等式h/d≦0.1が充足されていた。このように、本実施例1に係るアクチュエータは、より大きな変位量を有し、かつ、より小さな変形量を有していた。
(比較例1)
比較例1によるアクチュエータは、(110)面方位を有する基板3の代わりに、(100)の面方位を有するMgO単結晶基板が用いられた。この事を除き、実施例1によるアクチュエータと同様に作成された。基板3の(100)面方位に従って、第1電極5および圧電体層7はいずれも[001]軸方向に沿って配向した。
実施例1と同様に、圧電定数d31が評価された。比較例1による圧電体層7の圧電定数d31は面内である[100]軸方向に沿って−130pC/Nであった。[100]軸方向に直交する[010]軸方向に沿った圧電定数d31もまた、−130pC/Nであった。これは、比較例1による圧電体層7が面内における等方的な圧電特性を有していたことを意味する。
表2は、比較例1によるアクチュエータのL/Lの値とh/dの値との間の関係を示す。
Figure 0004962663
圧電特性が等方的であるため、表2においては、L/Lの値が同一である場合、h/dの値は表1のそれより大きかった。このため、h/dの値が0.1未満であることを満たすL/Lの上限値はおよそ0.5であった。当該上限値は、実施例1によるL/Lの上限値(およそ2.0)の1/4であった。さらに、比較例1によるアクチュエータは、実施例1によるアクチュエータと比較して、およそ1/4の駆動力しか有さなかった。
以上より、(110)面方位を有する基板3を用いて作成した実施例1のアクチュエータは、(100)面方位を有する基板3で作成した比較例1のアクチュエータよりも、L/LX、/dの値が優れた圧電性能を示すことが分かる。
本発明によるアクチュエータは、その大きな駆動力のため、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)に好適に用いられ得る。
1,101 アクチュエータ
3,103 基板
5,105 第1電極
7,107 圧電体層
9,109 第2電極
11,111 積層体
13,113 支持体
21,121 電源
25 第3電極

Claims (9)

  1. アクチュエータを駆動する方法であって、
    前記アクチュエータを用意する工程(a)と、
    前記アクチュエータは、第1電極、(Bi,Na,Ba)TiO3から構成される圧電体層、および第2電極を具備しており、
    前記圧電体層は、前記第1電極および前記第2電極の間に挟まれており、
    +X方向、+Y方向、+Z方向は、それぞれ、[100]方向、[01−1]方向、および[011]方向であり、
    前記アクチュエータのX方向の一端部が固定され、
    前記圧電体層は、+Z方向に優先配向しており、
    前記第1電極および前記第2電極との間に電位差を印加し、前記アクチュエータのX方向の他端部をZ方向に変位させる工程(b)とを、
    含む方法。
  2. 前記アクチュエータは、さらに支持体を具備し、
    前記第2電極は、前記支持体および前記圧電体層の間に挟まれている、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(b)において、前記第1電極に印加される電圧が、前記第2電極に印加される電圧よりも低く、かつ
    前記アクチュエータの他端部が−Z方向に変位される、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記工程(b)において、前記第1電極に印加される電圧が、前記第2電極に印加される電圧よりも高く、かつ
    前記アクチュエータの他端部が+Z方向に変位される、
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記工程(b)において、前記第1電極に印加される電圧が、前記第2電極に印加される電圧よりも高く、かつ
    前記アクチュエータの他端部が+Z方向に変位する、
    請求項3に記載の方法。
  6. 前記工程(b)において電位差が印加された前記アクチュエータが+X方向から見られたときに、前記アクチュエータの両端を結ぶ線分の中央部と、前記アクチュエータの中央部との間の、Z方向に沿った長さをhzとし、
    前記アクチュエータに前記電位差が印加されていないときの前記他端部の位置と、前記電位差が印加されたときの前記他端部の位置との間の、Z方向に沿った長さをdzとし、
    Z/dZの値が0.1以下である、
    請求項1に記載の方法。
  7. 前記アクチュエータのY方向に沿った幅をLY、前記アクチュエータのX方向に沿った長さをLXとし、
    Y/Lxの値が0.1以上2以下である、
    請求項1に記載の方法。
  8. 前記アクチュエータのY方向に沿った幅をLY、前記アクチュエータのX方向に沿った長さをLXとし、
    Y/Lxの値が0.1以上2以下である、
    請求項6に記載の方法。
  9. 第1電極、(Bi,Na,Ba)TiO3から構成される圧電体層、および第2電極を具備しているアクチュエータであって、
    前記圧電体層は、前記第1電極および前記第2電極の間に挟まれており、
    +X方向、+Y方向、+Z方向は、それぞれ、[100]方向、[01−1]方向、および[011]方向であり、
    前記アクチュエータのX方向の一端部が固定され、
    前記圧電体層は、+Z方向に優先配向しており、
    前記第1電極および前記第2電極との間に電位差を印加し、前記アクチュエータのX方向の他端部をZ方向に変位させることを特徴とする、
    アクチュエータ。
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