JP4962412B2 - キャリアセンス回路 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル無線通信用の通信装置に内蔵されるキャリアセンス回路に関する。
従来より、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)伝送方式が採用されたIEEE802.11a等の無線LANに代表されるように、複数の搬送波(キャリア)を用いて通信を行う通信装置が複数存在する環境下で、無線通信により通信装置間でパケットデータを送受信するデジタル無線通信システムが知られている。
また、このようなデジタル無線通信システムにおいて使用されるアクセス制御の一つとしてCSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式が知られている。
このCSMA方式では、データを送信しようとする通信装置が、自装置に内蔵されるキャリアセンス回路によって、受信先の通信装置との通信に使用する通信チャンネルの搬送波(キャリア)を検出した場合に、通信チャンネルが空くまで待機してデータを送信することで、他の通信装置からの信号と干渉が生じないように制御している。
なお、キャリアセンス回路では、待機中の受信信号のRSSI(Received Signal Strength Indicator)と、デジタル無線通信システム毎に規定されるキャリアセンスレベルに基づく基準値とを比較して、RSSIがその基準値を超える場合には、通信チャンネルのキャリア(通信キャリア)が存在すると判定し、RSSIが基準値以下である場合には、通信キャリアが存在しないと判定している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−110527号公報
ところで、前述のようなデジタル無線通信システムは、送信側が、誤り訂正符号に符号化するエンコード処理や、符号列を分散するインターリーブ処理を施したパケットデータを送信し、受信側が、受信したパケットデータを元の符号列の順番に並べ替えるデインターリーブ処理や、並べ替えられた符号列のビタビ復号によるデコード処理を行うことで、通信チャンネルに多少のノイズが存在していても通信可能となるように構成されている。
例えば、図9に示すように、通信チャンネルの周波数帯域(自通信システム帯域)に漏れ込んでくるノイズのうち、RSSIが少しだけ基準値を超えるもの(例えば、他通信システムからの到来電波)や、特定の周波数に対応するRSSIのみが第2基準値を超えるもの(例えば、他通信システム・機器からの到来電波)は、デジタル無線通信システムにおいて通信可能な程度のノイズとみなすことができる。
しかし、従来のキャリアセンス回路を備えた通信装置では、通信可能な程度のノイズが存在している環境下(以下、ノイズ環境下という)であっても、RSSIが基準値を超えていれば一律に通信チャンネルが空いていないと判断してしまうため、待機状態がむやみに続いて送信機会を逸してしまうことがあり、ひいては通信効率が低下するという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、ノイズ環境下にあっても通信効率を低下させずに済むことが可能なキャリアセンス回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1(及び請求項3)に記載のキャリアセンス回路は、複数の搬送波からなる通信チャンネルを用いて通信を行う通信装置に内蔵されて、その通信チャンネルのキャリアセンスを行う回路であって、FFT処理手段が、通信チャンネルを介して受信した信号をデジタル変換して得られるデジタル受信信号を高速フーリエ変換することによって、そのデジタル受信信号の周波数スペクトルを算出する。
そして、ノイズ抽出手段が、FFT処理手段により算出された周波数スペクトルが予め設定されたノイズ条件を満たす場合、デジタル受信信号のノイズ成分を抽出し、キャリア判定手段が、ノイズ抽出手段によりノイズ成分が抽出された場合、周波数スペクトルからノイズ成分を除去したノイズ除去スペクトルに基づいてキャリアセンスを行う。
このため、本発明のキャリアセンス回路によれば、他の通信システムや電子機器から送信されてくるノイズによって通信チャンネルが空いていないと誤判定(以下、キャリアセンスの誤判定という)をしてしまうことを防止し、その結果、待機状態がむやみに続いて送信機会を逸してしまうことを抑制することが可能となる。
したがって、本発明のキャリアセンス回路によれば、通信可能な程度のノイズが存在している環境下にあっても通信効率を低下させずに済むことができる。
また、本発明のキャリアセンス回路において、キャリア判定手段は、例えば、請求項2に記載のように、ノイズ除去スペクトルを逆フーリエ変換することによって得られるノイズ除去信号に基づいて、ノイズ除去信号の信号強度が予め規定される第1基準値を超える場合、通信チャンネルの搬送波が存在すると判定し、ノイズ除去信号の信号レベルが第1基準値以下である場合、通信チャンネルの搬送波が存在しないと判定してもよい。
このように構成されたキャリアセンス回路によれば、ノイズ除去信号のRSSIと第1基準値とを比較することで、簡易な処理によってキャリアセンスを行うことができる。なお、キャリア判定手段は、ノイズ除去信号を逆フーリエ変換することなく、ノイズ除去スペクトル上での振幅の積分値を用いて閾値判定することによって、キャリアセンスを行ってもよい。
ところで、ノイズ条件は、請求項2(及び請求項3)に記載のように、周波数スペクトルのうち、振幅が予め規定される第2基準値を超える周波数ポイントである選択ポイントの平均振幅値を選択振幅値として、全周波数ポイントの平均振幅値に対する選択振幅値の比(以下、第1振幅比という)が、予め設定された第1閾値を上回ることであればよい。
この場合、特定の周波数ポイントのみが第2基準値を大幅に超えるノイズ(以下、周波数選択性ノイズという)を受信した場合、第1振幅比が第1閾値を上回り、その結果、周波数選択性ノイズによるキャリアセンスの誤判定を防止することができる。
或いは、ノイズ条件は、請求項4に記載のように、周波数スペクトルのうち、通信チャンネルのガードバンド帯域に相当する周波数ポイントであるGBポイントの平均振幅値をGB振幅値、選択ポイントからGBポイントを除去した周波数ポイントである信号ポイントの平均振幅値を信号振幅値として、GB振幅値に対する信号振幅値の比(以下、第2振幅比という)が、予め設定された第2閾値を下回ることであればよい。なお、第2閾値は、信号振幅値を信号レベル、GB振幅値を雑音レベルとみなして、デジタル受信信号の復調処理に必要なSN比を満たす値以下に設定されていればよい。
この場合、通信チャンネルの周波数帯で満遍なく第2基準値を超えるノイズ(以下、周波数非選択性ノイズという)を受信した場合、第2振幅比が第2閾値を下回り、その結果、周波数非選択性ノイズによるキャリアセンスの誤判定を防止することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<通信装置の全体構成>
図1は、本実施形態の通信装置1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、通信装置1は、OFDM通信を行うデジタル無線通信システムSにおいて使用される装置であって、通信システム毎に予め割り当てられた周波数帯の信号であるRF信号の送受信をアンテナ2を介して行うRF部3と、データ通信における物理層の制御(デジタル信号処理)を行うPHY部4と、通信規格で規定されるアクセス制御を行うMAC部5とを備えている。
このうち、RF部3は、PHY部4から信号が入力されると、その入力信号をアップコンバートして生成したRF信号をアンテナ2を介して送信するRF送信処理を実行し、アンテナ2を介してRF信号を受信すると、その受信信号を、PHY部4が行うデジタル信号処理に適した周波数帯の信号にダウンコンバートするRF受信処理を実行する。
MAC部5は、パーソナルコンピュータ(PC)等との間でデータの授受を行う上位層6から送信要求がなされると、データ列にヘッダ情報を付加してMACフレームを生成し、その生成したMACフレームをPHY部4に受け渡すMAC送信処理を実行し、PHY部4からMACフレームを受け取ると、そのMACフレームのヘッダ情報を解析して元のデータ列に復元し、上位層6に受け渡すMAC受信処理を実行する。
なお、MAC送信処理では、PHY部4からの後述するキャリアセンスの判定結果に基づいて、受信先の通信装置との通信に使用する通信チャンネルが空いていると判断した場合、データを送信し、空いていないと判断した場合、通信チャンネルが空くまで待機してデータを送信することで、他の通信装置からの信号と干渉が生じないように制御している。
<PHY部の構成>
PHY部4は、図2に示すように、MAC部5からMACフレームを受け取ると送信信号を生成するPHY送信処理を実行するPHY送信部7と、RF部3からダウンコンバートされた受信信号が入力されるとMACフレームを抽出するPHY受信処理を実行するPHY受信部8とからなる。
このうち、PHY送信部7は、MAC部5から出力されるMACフレームを表すビット列を、誤り訂正符号(ここでは畳み込み符号)に符号化するエンコーダ11と、エンコーダ11から出力される符号化ビット列の順番の並び替え(インターリーブ処理)を行うインターリーバ12と、インターリーバ12でインターリーブ処理が施された符号化ビット列を、Nビット毎に2NQAMのシンボル点にマッピングする(即ち、一次変調を行う)変調部13とを備えている。
また、PHY送信部7は、変調部13の出力(以下、一次変調シンボルという)を、直交周波数多重(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplex)に使用するM(Mは2以上の整数)本のサブキャリアに対応させて、逆FFT変換を実行することによりOFDMシンボル(即ち、二次変調シンボル)を表すデータ列を生成する第1IFFT部14と、第1IFFT部14から出力されるデータ列の先頭に後述するプリアンブルを付加するプリアンブル部15と、プリアンブル部15から出力されるデータ列をデジタル−アナログ変換した信号をRF部3に出力するDAC16とを備えている。
一方、PHY受信部8は、RF部3からの入力信号をアナログ−デジタル変換することでデータ列を生成するADC21と、ADC21が生成したデータ列の中からFFT変換を施すためのデータやフレームの切れ目を表すプリアンブルを検出(即ち、FFT変換の動作を始めるタイミングを検出)する同期検出部22と、同期検出部22により検出されたタイミングでADC21が生成したデータ列をFFT変換することにより、M本のサブキャリアに対応させた一次変調シンボルに復調する第1FFT部23とを備えている。
また、PHY受信部8は、第1FFT部23にて復調された一次変調シンボルに基づいてnビットの軟判定値を生成する復調部24と、受信信号の受信レベルを評価するための評価値を生成するレベル検出器25と、レベル検出器25が生成した評価値に基づいて重み係数を設定し、その重み係数を復調部24が生成する軟判定値のそれぞれに乗じることにより、補正された軟判定値からなる符号列を生成する重み制御部26と、重み制御部26が生成した符号列の順番を元の順番に並び替えるデインターリーバ27と、デインターリーバ27の出力に基づいて最尤復号を行って受信ビット列を生成するビタビ復号器28とを備えている。
さらに、PHY受信部8は、ADC21にてアナログ−デジタル変換された受信信号(以下、デジタル受信信号という)に基づいて、通信装置1が使用する通信チャンネルのキャリアセンスを行うキャリアセンス回路30を備えている。
なお、本実施形態において、PHY送信部7のエンコーダ11,インターリーバ12,変調部13,第1IFFT部14,プリアンブル部15、及び、PHY受信部8の同期検出部22,第1FFT部23,復調部24,レベル検出器25,重み制御部26,デインターリーバ27,ビタビ復号器28は、論理回路に従って実行する処理として実現されている。
また、本実施形態のキャリアセンス回路30は、同期検出部22とビタビ復号器28とに接続されており、同期検出部22からPHY受信処理の開始を示す信号(以下、復調開始信号という)が入力されるとキャリアセンスを停止し、ビタビ復号器28からPHY受信処理の終了を示す信号(以下、復調終了信号という)が入力されるとキャリアセンスを開始するように構成されている。
<キャリアセンス回路>
図3は、本発明が適用されたキャリアセンス回路30の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、キャリアセンス回路30は、ADC21から出力されるデジタル受信信号を高速フーリエ変換(FFT)することによりデジタル受信信号の周波数スペクトルを算出する第2FFT部31と、第2FFT部31により算出された周波数スペクトルからノイズの受信有無を判定してその判定結果に応じてノイズ成分を抽出するノイズ抽出処理を行うノイズ抽出部32と、ノイズ抽出部32により抽出されたノイズ成分を除去するノイズキャンセル部33とを備えている。なお、第2FFT部31は、OFDMシンボル時間T1よりも小さい時間T2(例えば、T2=T1/N;但し、Nは自然数)の間隔でFFT処理を実行するように構成されている。
また、キャリアセンス回路30は、ノイズキャンセル部33を介して入力された周波数スペクトルを逆フーリエ変換することにより時間軸上の波形(時間波形)に復元する第2IFFT部34と、第2IFFT部34にて復元された時間波形に基づく信号レベルと予め規定される第1基準値とを比較することにより、通信チャンネルの搬送波が存在するかどうか(即ち、デジタル無線通信システムSにおける他の通信装置が送信中であるかどうか)の判定(以下、キャリアセンス判定という)を行うキャリア判定部35とを備えている。
なお、本実施形態の第1基準値は、デジタル無線通信システムSの規格により定められたキャリアセンスレベルに基づく値として規定される。また、キャリア判定部35は、第2IFFT部34からの入力信号の信号強度(RSSI)が、その第1基準値を超える場合、通信チャンネルの搬送波(以下、通信キャリアという)が存在すると判定し、RSSIが第1基準値以下である場合、通信キャリアが存在しないと判定し、これらキャリアセンスの判定結果をMAC部5に出力する。
<ノイズ抽出処理>
ここで、図4は、ノイズ抽出部32が実行するノイズ抽出処理の詳細を示すフローチャートである。なお、ノイズ抽出処理は、第2FFT部31の処理間隔で繰り返し実行される。
図4に示すように、ノイズ抽出処理では、まず、第2FFT部31により算出された周波数スペクトルのうち、振幅が予め設定された第2基準値を超える周波数ポイント(以下、選択ポイントという)が存在するか否かを判断する(S110)。なお、本実施形態の第2基準値は、図5(a)に示すように、受信信号が入り込まない状態(例えば、アンテナ端子を終端した状態や、電波暗室内でアンテナ2に外来雑音が入り込まない状態など)で測定された内部雑音の信号レベルにマージンを加えた値として規定される。
そして、選択ポイントが存在すると判断した場合(S110;YES)、全ての選択ポイントの振幅値を平均した平均振幅値を選択振幅値Aave selectとして、全ての周波数ポイントの振幅値を平均した平均振幅値(以下、全周波数ポイントの平均振幅値という)Aave allに対する選択振幅値Aave selectの比で表される第1振幅比R1(=Aave select/Aave all)を算出する(S120)。
次に、S120で算出した第1振幅比R1が、予め設定された第1閾値αを上回るか否か判断し(S130)、第1閾値αを上回る場合(S130;YES)、選択ポイントの周波数および振幅値(以下、ノイズ情報という)を示すノイズオン信号をノイズキャンセル部33に出力し(S160)、S110を再実行する。
なお、本実施形態の第1閾値αは、図5(b)に示すように、通信装置1が使用する通信チャンネルのガードバンド帯域に相当する周波数ポイント(以下、GBポイントという)を除く全ての周波数ポイントの振幅値が第2基準値をわずかに超えるデジタル無線通信システムS用の信号(以下、自システム信号という)の周波数スペクトルを算出し、その算出結果から得られる第1振幅比R1に基づいて設定される。
一方、第1振幅比R1が第1閾値α以下である場合(S130;NO)、全てのGBポイントの振幅値を平均した平均振幅値をGB振幅値Aave guard、選択ポイントからGBポイントを除去した周波数ポイント(以下、信号ポイントという)における全ての振幅値を平均した平均振幅値を信号振幅値Aave signalとして、GB振幅値Aave guardに対する信号振幅値Aave signalの比で表される第2振幅比R2(=Aave signal/Aave guard)を算出する(S140)。
そして、S140で算出した第2振幅比R2が、予め設定された第2閾値βを下回るか否か判断し(S150)、第2閾値βを下回る場合(S150;YES)、ノイズ情報(即ち、選択ポイントの周波数および振幅値)を示すノイズオン信号をノイズキャンセル部33に出力し(S160)、S110を再実行する。なお、本実施形態の第2閾値βは、図5(c)に示すように、信号振幅値Aave signalを信号レベル、GB振幅値Aave guardを雑音レベルとみなして、PHY受信処理(即ち、復調処理)に必要なSN比を満たす値以下となる第2振幅比R2に基づいて設定される。
一方、周波数スペクトルのうち選択ポイントが存在しないと判断した場合(S110;NO)、又は、第2振幅比R2が第2閾値β以上である場合(S150;NO)、ノイズを受信していないことを示すノイズオフ信号をノイズキャンセル部33に出力し(S170)、S110を再実行する。
<処理例>
このように実行されるノイズ抽出処理では、図6(a)に示すように、受信信号が、特定の周波数ポイントのみが第2基準値を大幅に超えるノイズ(以下、周波数選択性ノイズという)であれば、第1振幅比R1が第1閾値αを上回り、ノイズ情報として選択ポイントの周波数(f11)および振幅値(A11)を表すデータ列がノイズキャンセル部33に出力される。なお、周波数選択性ノイズとしては、例えば、電子レンジや携帯電話あるいはPCから流出する電磁波(高調波)などが挙げられる。
また、図6(b)に示すように、受信信号が、通信装置1が使用する通信チャンネルの周波数帯で満遍なく第2基準値を超えるノイズ(以下、周波数非選択性ノイズという)であれば、第2振幅比R2が第2閾値βを下回り、ノイズ情報として選択ポイントの周波数(f1〜f3,f6〜f12,f15,f16)および振幅値(A1〜A3,A6〜A12,A15,A16)を表すデータ列がノイズキャンセル部33に出力される。なお、周波数非選択性ノイズとしては、例えば、他の無線通信システムから送信されてくる干渉波などが挙げられる。
一方、図7(a)及び図7(b)に示すように、受信信号が、自システム信号と周波数選択性ノイズや周波数非選択性ノイズ(以下、単に「ノイズ」という)との合わさったものであれば、第1振幅比R1が第1閾値α以下、且つ、第2振幅比R2が第2閾値β以上となり、ノイズを受信していないことを示すノイズオフ信号がノイズキャンセル部33に出力される。
<動作例>
このように構成されたキャリアセンス回路30では、ノイズ抽出部32によってノイズを受信していると判定すると、キャリア判定部35が、ノイズキャンセル部33によりノイズ成分を除去したデジタル受信信号(以下、ノイズ除去信号という)のRSSIと第1基準値とを比較することにより、キャリアセンス判定を行う。
また、キャリアセンス回路30では、ノイズ抽出部32によって少なくとも自システム信号(詳しくは、自システムで用いられる通信チャンネルの信号)を受信していると判定すると、キャリア判定部35が、ノイズキャンセル部33によりノイズ成分が除去されずに入力されるデジタル受信信号のRSSIと第1基準値とを比較することにより、キャリアセンス判定を行う。
このため、キャリアセンス回路30では、例えば、ノイズのみを受信している場合には、他の通信装置が送信中でないというキャリアセンスの判定結果をMAC部5に出力し、ノイズを受信している場合であっても自システム信号を受信していれば、他の通信装置が送信中であるというキャリアセンスの判定結果をMAC部5に出力することが可能となる。
なお、上記実施形態において、第2FFT部31がFFT処理手段、ノイズ抽出部32がノイズ抽出手段、キャリア判定部35がキャリア判定手段に相当する。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のキャリアセンス回路30では、デジタル受信信号からノイズ成分を除去した信号(ノイズ除去信号)に基づいてキャリアセンス判定を行うため、他の通信システムや電子機器から送信されてくるノイズによって通信チャンネルが空いていないと誤判定をしてしまうことを防止し、その結果、待機状態がむやみに続いて送信機会を逸してしまうことを抑制することが可能となる。
したがって、本実施形態のキャリアセンス回路30によれば、通信可能な程度のノイズが存在している環境下にあっても通信効率を低下させずに済むことができる。
また、キャリアセンス回路30は、同期検出部22とビタビ復号器28とに接続されており、同期検出部22から復調開始信号が入力されるとキャリアセンスを停止し、ビタビ復号器28から復調終了信号が入力されるとキャリアセンスを開始するように構成されている。
このため、通信装置1宛の自システム信号を受信中に不要なキャリアセンスに係る処理を行わずに済み、処理の錯綜を防止することができる。
なお、キャリアセンス回路30では、第2FFT部31が、OFDMシンボル時間T1よりも小さい時間T2の間隔でFFT処理を実行するため、ノイズや受信信号に対して速い応答性でキャリアセンス判定を行うことができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態のキャリアセンス回路30では、キャリア判定部35が、第2IFFT部34により逆フーリエ変換された信号のRSSIに基づいて、キャリアセンス判定を行っているが、これに限定されるものではなく、図8に示すように、第2IFFT部34を省略すると共に、第2FFT部31により算出された周波数スペクトル上での振幅の積分値を用いて閾値判定することによって、キャリアセンスを行ってもよい。
また、上記実施形態のキャリアセンス回路30は、同期検出部22から復調開始信号が入力されるとキャリアセンスを停止し、ビタビ復号器28から復調終了信号が入力されるとキャリアセンスを開始するように構成されているが、これに限定されるものではなく、キャリアセンス判定を継続的に行うようにしてもよい。この場合、復調開始信号が入力されるとノイズ抽出処理を停止し、復調終了信号が入力されるとノイズ抽出処理を開始するように構成されていてもよい。
さらに言えば、上記実施形態のキャリアセンス回路30では、ノイズ抽出処理によって、第1振幅比R1が第1閾値αを上回る場合、又は、第2振幅比R2が第2閾値βを下回る場合に、ノイズキャンセル部33が周波数スペクトルのノイズ成分を除去するように構成されているが、これに限らず、例えば、自システム信号が含まれている場合であってもノイズ成分を除去するように構成されていてもよい。
なお、上記実施形態のノイズ抽出処理では、選択ポイントが存在しないと判断した場合、又は、第2振幅比R2が第2閾値β以上である場合に、ノイズを受信していないことを示すノイズオフ信号をノイズキャンセル部33に出力しているが、ノイズオフ信号を用いることに限定されるものでなく、ノイズ情報を出力しないように構成されていればよい。この場合、ノイズキャンセル部33が、ノイズ抽出部32からノイズ情報(ノイズオン信号)が入力されなければ、ノイズキャンセルせずに周波数スペクトルを後段に受け渡すようにデフォルト設定されていればよい。
ところで、上記実施形態の通信装置1では、MAC部5が、キャリアセンス回路30からキャリアセンスの判定結果だけを受け取るように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、キャリアセンス回路30からノイズ情報を受け取り、ノイズの周波数以外の周波数帯を用いて送信するための処理を行うようにしてもよいし、送信信号の信号レベルを変更するための処理を行ってもよい。
また、上記実施形態の通信装置1では、キャリアセンスの判定結果をMAC送信処理に用いているが、これに限らず、PHY受信処理(即ち、復調処理)に応用してもよい。
なお、上記実施形態のPHY部4では、PHY送信部7の各部11〜15、及び、PHY受信部8の各部22〜28が、論理回路に従って実行する処理として実現されているが、これに限定されるものではなく、マイクロコンピュータが予め用意されたプログラムに従って実行する処理として実現されていてもよい。
また、上記実施形態のPHY部4は、OFDM信号の送受信用に構成されているが、これに限らず、複数の搬送波(キャリア)からなる通信チャンネルで行う通信用に構成されていればよく、例えば、OFDM技術とCDMA技術とを組み合わせた通信に用いられるように構成されていてもよい。
本実施形態の通信装置1の概略構成を示すブロック図。 通信装置1におけるPHY部4の構成を示すブロック図。 本発明のキャリアセンス回路30の第1構成例を示すブロック図。 ノイズ抽出部32が実行するノイズ抽出処理の詳細を示すフローチャート。 第2基準値、第1振幅比R1、及び第2振幅比R2を説明するための周波数スペクトル図。 ノイズ抽出処理でノイズ成分を抽出する場合を説明するための周波数スペクトル図。 ノイズ抽出処理でノイズ成分を抽出しない場合を説明するための周波数スペクトル図。 本発明のキャリアセンス回路30の第2構成例を示すブロック図。 従来の問題点を説明するための周波数スペクトル図。
符号の説明
1…通信装置、2…アンテナ、3…RF部、4…PHY部、5…MAC部、6…上位層、7…PHY送信部、8…PHY受信部、11…エンコーダ、12…インターリーバ、13…変調部、14…第1IFFT部、15…プリアンブル部、16…DAC、21…ADC、22…同期検出部、23…第1FFT部、24…復調部、25…レベル検出器、26…重み制御部、27…デインターリーバ、28…ビタビ復号器、30…キャリアセンス回路、31…第2FFT部、32…ノイズ抽出部、33…ノイズキャンセル部、34…第2IFFT部、35…キャリア判定部。

Claims (4)

  1. 複数の搬送波からなる通信チャンネルを用いて通信を行う通信装置に内蔵されて、該通信チャンネルのキャリアセンスを行うキャリアセンス回路であって、
    前記通信チャンネルを介して受信した信号をデジタル変換して得られるデジタル受信信号を高速フーリエ変換することによって、該デジタル受信信号の周波数スペクトルを算出するFFT処理手段と、
    前記FFT処理手段により算出された周波数スペクトルが予め設定されたノイズ条件を満たす場合、前記デジタル受信信号のノイズ成分を抽出するノイズ抽出手段と、
    前記ノイズ抽出手段が前記ノイズ成分を抽出した場合、前記周波数スペクトルから前記ノイズ成分を除去したノイズ除去スペクトルに基づいてキャリアセンスを行うキャリア判定手段と、
    を備え
    前記キャリア判定手段は、前記ノイズ除去スペクトルを逆フーリエ変換することによって得られるノイズ除去信号に基づいて、前記ノイズ除去信号の信号強度が予め規定される第1基準値を超える場合、前記通信チャンネルの搬送波が存在すると判定することを特徴とするキャリアセンス回路。
  2. 前記ノイズ条件は、前記周波数スペクトルのうち、振幅が予め規定される第2基準値を超える周波数ポイントである選択ポイントの平均振幅値を選択振幅値として、全周波数ポイントの平均振幅値に対する前記選択振幅値の比が、予め設定された第1閾値を上回ることであることを特徴とする請求項1に記載のキャリアセンス回路。
  3. 複数の搬送波からなる通信チャンネルを用いて通信を行う通信装置に内蔵されて、該通信チャンネルのキャリアセンスを行うキャリアセンス回路であって、
    前記通信チャンネルを介して受信した信号をデジタル変換して得られるデジタル受信信号を高速フーリエ変換することによって、該デジタル受信信号の周波数スペクトルを算出するFFT処理手段と、
    前記FFT処理手段により算出された周波数スペクトルが予め設定されたノイズ条件を満たす場合、前記デジタル受信信号のノイズ成分を抽出するノイズ抽出手段と、
    前記ノイズ抽出手段が前記ノイズ成分を抽出した場合、前記周波数スペクトルから前記ノイズ成分を除去したノイズ除去スペクトルに基づいてキャリアセンスを行うキャリア判定手段と、
    を備え
    前記ノイズ条件は、前記周波数スペクトルのうち、振幅が予め規定される第2基準値を超える周波数ポイントである選択ポイントの平均振幅値を選択振幅値として、全周波数ポイントの平均振幅値に対する前記選択振幅値の比が、予め設定された第1閾値を上回ることであることを特徴とするキャリアセンス回路。
  4. 前記ノイズ条件は、前記周波数スペクトルのうち、前記通信チャンネルのガードバンド帯域に相当する周波数ポイントであるGBポイントの平均振幅値をGB振幅値、前記選択ポイントから前記GBポイントを除去した周波数ポイントである信号ポイントの平均振幅値を信号振幅値として、前記GB振幅値に対する前記信号振幅値の比が、予め設定された第2閾値を下回ることであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のキャリアセンス回路。
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