JP4961814B2 - 故障診断装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンビネーションメータの各種警告灯や警告灯の制御部の故障を診断する故障診断装置、及び故障診断方法に関する。
一般に、車両にはコンビネーションメータが設けられ、このコンビネーションメータには、スピードメータやタコメータに加えて、ブレーキ警告灯、油圧警告灯、充電警告灯、トランスミッション警告灯及びＳＲＳエアバッグシステム警告灯など各種の警告灯が設けられている。
従来から、このような各種警告灯の点灯状態に基づいて、警告灯自体又は警告灯の制御部（点灯回路）の故障を診断する故障診断装置が知られている。例えば、コンビネーションメータ全体をＣＣＤカメラで撮像し、その撮像結果に基づいて警告灯自体又は警告灯の制御部の故障を診断する故障診断装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
特開平８−８２５７９号公報
しかしながら、上記従来の技術では、ＣＣＤカメラを設置するためのスペースが必要であり、また、ＣＣＤカメラを取り付けるための治具も用意しなければならずコストが掛かる。
本発明の課題は、コンビネーションメータの警告灯やその制御部が故障しているか否かを容易に診断することのできる故障診断装置、及び故障診断方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、車両のコンビネーションメータに設けられた各種警告灯の点灯状態に基づいて、前記警告灯やその制御部の故障を診断する故障診断装置であって、前記警告灯の点灯履歴を記憶する点灯履歴記憶手段と、前記点灯履歴記憶手段内に記憶された点灯履歴を確認するための確認ツールと、前記確認ツールに設けられた表示部とを備え、前記点灯履歴記憶手段は、前記確認ツールから前記警告灯の点灯履歴要求の操作があった場合、前記警告灯の点灯履歴を前記表示部に送信して該表示部に表示させる一方、前記確認ツールから前記警告灯に対して点灯要求操作があった場合は、診断テスト上で点灯要求したときの点灯履歴にマスクをかけることを特徴としている。
上記構成によれば、警告灯の点灯時にはどの種類の警告灯が点灯したのかを認識できなくとも、診断時に、点灯履歴記憶手段に記憶された点灯履歴を確認ツールの表示部に表示させることができるので、どの種類の警告灯が点灯したのかを容易に認識することができる。
本発明によれば、コンビネーションメータの警告灯やその制御部が故障しているか否かを容易に診断することができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図１は、本発明に係る故障診断装置の概略構成を示している。この故障診断装置は、図１に示すように、ＥＣＵ（Electoronic Control Unite）１と、計器（コンビネーションメータ）２と、確認ツール３とを備えている。計器２の内部には、警告灯４、表示部５、メモリ部６、制御部７（点灯回路）及びスイッチ８が設けられている。確認ツール３の内部には、制御部９及び表示部１０が設けられている。なお、警告灯４は複数設けられている。
また、ＥＣＵ１と計器２の制御部７とは、ハードワイヤ制御ライン１１及び通信ライン１２で互いに接続され、確認ツール３の制御部９は通信ライン１２の途中に接続されている。
上記構成の故障診断装置において、ＥＣＵ１から警告灯４を点灯させる信号を計器２が受信したとき、計器２内の制御部７は、警告灯４を点灯させるとともにその点灯履歴をメモリ部６に記憶させる制御を行う。メモリ部６内に記憶させる点灯履歴としては、何回前の電源ＯＮ時に点灯したか、その点灯動作時間、またそのときの走行距離等である。
先ず、各警告灯４が正常に動作するか確認するために電源投入時に各警告灯４を点灯させる機能を有する場合、電源投入するたびに各警告灯４が点灯したことを点灯履歴に記憶させてしまうことになる。これでは、走行中などに任意のタイミングで点灯したことを確認する本来の目的が達成できなくなってしまう。
そこで、本実施例では、図２に示すように、計器２に対してＥＣＵ１から点灯信号が送られ（ステップＳ１）、計器２内の警告灯４が点灯しても（ステップＳ２）、電源投入後の数秒間はマスク時間を設け、警告灯４が点灯したことを点灯履歴に残さないようにしている（ステップＳ３）。マスク時間経過後は、警告灯４が点灯したことを点灯履歴に残す。つまり、点灯履歴を計器２内のメモリ部６に記憶する（ステップＳ４）。
メモリ部６内に記憶した点灯履歴を確認するには、確認ツール３を使用する。確認ツール３を操作することにより（ステップＳ５）、確認ツール３は、計器２に対して点灯履歴送信要求信号を通信ライン１２を介して送信する（ステップＳ６）。点灯履歴送信要求信号を受けた計器２は、メモリ部６に記憶した点灯履歴を読み取って送信の準備を行い（ステップＳ７）、その後、点灯履歴を通信ライン１２を介して確認ツール３に送信する（ステップＳ８）。
確認ツール３は点灯履歴を受信した後、点灯履歴を確認ツール３内の表示部１０に表示する（ステップＳ９）。これにより、診断者が警告灯４の点灯履歴を確認することが可能となる。
また、上記構成の故障診断装置においては、計器２内のスイッチ８を操作することにより、計器２が診断モードとなって、制御部７がメモリ部６内の点灯履歴を読み出し、計器２内の表示部５に警告灯４の点灯履歴を表示するよう構成されている。
次に、診断者が確認ツール３を使用して計器２内の警告灯４の点灯要求操作を行った場合、図３に示すような手順で点灯履歴にマスクをかける。診断者が確認ツール３で点灯要求操作を行うと（ステップＳ１１）、確認ツール３は計器２に対して点灯履歴マスク信号を通信ライン１２を介して送信する（ステップＳ１２）。
点灯履歴マスク信号を受信した計器２は、その信号に従い点灯履歴が残らないようにマスク処理を行う（ステップＳ１３）。そして、計器２はマスク処理が完了した後、確認ツール３に対して点灯履歴マスク処理完了信号を通信ライン１２を介して送信する（ステップＳ１４）。
点灯履歴マスク処理完了信号を受け取った確認ツール３は、ＥＣＵ１に警告灯４の点灯命令の信号を送信する（ステップＳ１５）。そして、ＥＣＵ１は計器２に点灯信号を送信し（ステップＳ１６）、この点灯信号を受信した計器２は警告灯４を点灯させるが（ステップＳ１７）、点灯履歴にマスクをかけているため、点灯履歴としては残らない。
その後、ＥＣＵ１は、確認ツール３に対して点灯処理終了信号を送信し（ステップＳ１８）、その信号を受信した確認ツール３は、その他操作マスクを解除する（ステップＳ１９）。
なお、マスク処理解除条件は、ＥＣＵ１から警告灯４の消灯信号を計器２が受信したとき（処理１：ステップＳ２０及びステップＳ２１）、及び電源がＯＦＦされたとき（処理２：ステップＳ２２及びステップＳ２３）である。
本実施例によれば、警告灯４の点灯時にはどの種類の警告灯が点灯したのかを認識できなくとも、メモリ部６に記憶された点灯履歴を診断時に確認することによって、どの種類の警告灯が点灯したのかを容易に認識することができる。その結果、診断時の工数を低減することができるとともに、正常な計器を誤って交換してしまうといった事態を無くすことができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、上記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであり、本発明は上記実施例の構成にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれることは勿論である。
本発明に係る故障診断装置の概略構成図である。 メモリ部内に記憶した点灯履歴を、確認ツールを使用して確認する際のフロー図である。 確認ツールを使用して警告灯の点灯要求操作を行った場合に、点灯履歴にマスクをかける手順を示すフロー図である。
符号の説明
１ ＥＣＵ
２ 計器（コンビネーションメータ）
３ 確認ツール
４ 警告灯
５ 表示部
６ メモリ部（点灯履歴記憶手段）
７ 制御部
８ スイッチ
９ 制御部
１０ 表示部
１１ ハードワイヤ制御ライン
１２ 通信ライン

Claims (3)

  1. 車両のコンビネーションメータに設けられた各種警告灯の点灯状態に基づいて、前記警告灯やその制御部の故障を診断する故障診断装置であって、
    前記警告灯の点灯履歴を記憶する点灯履歴記憶手段と、
    前記点灯履歴記憶手段内に記憶された点灯履歴を確認するための確認ツールと、
    前記確認ツールに設けられた表示部とを備え、
    前記点灯履歴記憶手段は、前記確認ツールから前記警告灯の点灯履歴要求の操作があった場合、前記警告灯の点灯履歴を前記表示部に送信して該表示部に表示させる一方、前記確認ツールから前記警告灯に対して点灯要求操作があった場合は、診断テスト上で点灯要求したときの点灯履歴にマスクをかけることを特徴とする故障診断装置。
  2. 前記点灯履歴記憶手段は、前記コンビネーションメータの電源投入時から所定時間は前記警告灯の点灯履歴を記憶しないことを特徴とする請求項１に記載の故障診断装置。
  3. 車両のコンビネーションメータに設けられた各種警告灯の点灯状態に基づいて、前記警告灯やその制御部の故障を診断する故障診断方法であって、
    前記警告灯の点灯履歴をメモリ部に記憶しておき、
    前記メモリ部に記憶した点灯履歴を確認するための確認ツールを用意し、
    前記確認ツールから前記警告灯の点灯履歴要求の操作があった場合、前記警告灯の点灯履歴を前記メモリ部から前記確認ツールに送信して該確認ツール上の表示部に表示させる一方、前記確認ツールから前記警告灯に対して点灯要求操作があった場合は、診断テスト上で点灯要求したときの点灯履歴にマスクをかけることを特徴とする故障診断方法。
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