JP4961733B2 - 半導体レーザ装置の製造方法および半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置の製造方法および半導体レーザ装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体レーザ装置の製造方法および半導体レーザ装置に関し、特に、ヒートシンクの一端面と半導体レーザチップの光出射端面とが略同一面となるように、ヒートシンク上に半田層を介して半導体レーザチップが固定された半導体レーザ装置に関する。
半導体レーザチップは発熱する電子デバイスであるため、熱をヒートシンク等の排熱部品に放出することが必要である。そこで、放熱を行うために、半導体レーザチップは、高熱伝導の金属やセラミック等からなるヒートシンクまたはヒートスプレッタ等と半田材料を介して熱接合される。
ここで、従来の半導体レーザ装置の製造方法について、図6(a)の上面図および図6(b)のY−Y’断面図を用いて説明すると、まず、ヒートシンクからなる基体11の表面における半導体レーザチップを配置する領域に、成形された半田箔からなる導電性接着層12を載置する。この導電性接着層12は半導体レーザチップ13を接合するためのマージンをとって余剰に供給する。次に、ケラレの発生を防止するため、半導体レーザチップ13の光出射端面13aと基体11の一端面11aとが略同一面となるように、基体11上に導電性接着層12を介して半導体レーザチップ13を配置する。次いで、半田材料からなる導電性接着層12を溶融することで、半導体レーザチップ13を基体11の表面に固定する。この際、導電性接着層12は、半導体レーザチップ13の周囲の基体11の表面および光出射端面13aと略同一面に配置された端面11aにはみ出して広がる。
このため、はみ出した半田が半導体レーザチップ13の端面に付着し、PN接合の短絡回路を形成してリーク原因となるだけでなく、図6(b)の断面図に示すように、光出射端面13a側にはみ出した半田の盛り上がり(B部分)によってレーザの発光点が塞がれてしまうことがある。通常、導電性接着層12には、基体11との濡れ性がよい半田材料を用いるため、はみ出した半田は基体11に強固に付着しており、半田を除去することは難しい。
特に、半導体レーザチップ13からの排熱性を高めるためにPN接合分岐点がヒートシンクからなる基体11に近くなるように半導体レーザチップ13を基体11上に固定する、いわゆるジャンクションダウンマウントを行っている半導体レーザ装置では、はみ出した半田の付着によるPN接合の短絡回路が形成され易く、リークが生じ易い。また、発光点もヒートシンクに近いため、はみ出した半田により発光点が塞がれ易い。
さらに、半導体レーザ装置には、出射されるレーザ光を光学部品を透過させて平行光にしたり、焦点を持つようにする際に、マイクロレンズと呼ばれる非常に小さな光学レンズ等を実装することがある。この場合には、マイクロレンズを上記半導体レーザチップの光出射端面の近傍に実装するため、半田が光出射端面側にはみ出している場合にはマイクロレンズの実装が不可能になってしまう場合がある。
そこで、ヒートシンク(ステム)における半導体レーザチップの光出射面の角部を面取
り加工する、または曲状に加工して、ヒートシンクまたはサブマウントの一端の端面から、導電性ダイボンドペーストを介して、半導体レーザチップの発光点側の端面(光出射端面)を迫り出すように半導体レーザチップを配設する半導体レーザ装置の製造方法の例が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
このような半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザチップの光出射端面側への導電性ダイボンドペーストのはみ出しが防止されるため、はみ出した導電性ダイボンドペーストによる短絡回路の形成や、発光点が塞がれることが防止され、半導体レーザチップの光出射端面の近傍にマイクロレンズ等の光学部品を実装することも可能である。
特開2001−223425号公報
しかし、上述したような半導体レーザ装置の製造方法では、半導体レーザチップにおいて、最も発熱する光出射端面の下部側がヒートシンクと離間した状態となり、半導体レーザチップの光出射端面の下部側とヒートシンクとの間に導電性ダイボンドペーストが厚く設けられた状態となる。そして、一般的に導電性ダイボンドペーストは熱抵抗が高く、導電性ダイボンドペーストの代わりに半田材料を用いたとしても半田材料の熱抵抗も高いことから、半導体レーザチップからの排熱性が悪くなり、半導体レーザ装置の性能が劣化するという問題が生じている。
また、ヒートシンクにおける半導体レーザチップの光出射端面側の角部を面取り加工する、または曲状に加工するため、工程が煩雑であり、半導体レーザチップのマウントの位置決めに重要なエッジ精度も出難いという問題もある。
そこで、本発明は、半導体レーザチップからの排熱性に優れるとともに、ヒートシンクの形状を加工することなく、半導体レーザチップの光出射端面側への導電性接着層のはみ出しを抑制し、光出射端面側にはみ出した導電性接着層を残存させることのない半導体レーザ装置の製造方法および半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、基体の一端面と半導体レーザチップの光出射端面とが略同一面となるように、当該基体上に導電性接着層を介して当該半導体レーザチップが配置された半導体レーザ装置の製造方法であって、基体の端面への導電性接着層のはみ出しを抑制するように、端面における少なくとも半導体レーザチップの近傍となる領域に、基体よりも導電性接着層との濡れ性が悪い材料からなる被覆層を形成する第1工程と、被覆層が設けられた端面と光出射端面とが略同一面となるように、基体上に導電性接着層を介して前記半導体レーザチップを固定する第2工程とを含み、被覆層の材料として酸化アルミニウム(Al 2 3 )または酸化シリコン(SiO 2 )を用いるか、あるいは被覆層として耐熱性シールを用いるものである。
このような半導体レーザ装置の製造方法によれば、基体の端面に被覆層を形成した後、この端面と半導体レーザチップの光出射端面とが略同一面となるように、基体上に導電性接着層を介して半導体レーザチップを固定することから、半導体レーザチップの光出射端面の下部側が例えばヒートシンクからなる基体と離間しない状態で維持される。これにより、排熱性に優れた半導体レーザ装置を製造することが可能となる。
また、基体の端面への導電性接着層のはみ出しを抑制するように、端面における少なくとも半導体レーザチップの近傍となる領域に、基体よりも導電性接着層との濡れ性が悪い材料からなる被覆層を形成するため、上記端面側、すなわち光出射端面側への導電性接着層のはみ出しが抑制される。また、上記端面に設けられた被覆層上に導電性接着層がはみ出したとしても、被覆層は基体よりも導電性接着層との濡れ性が悪い材料で形成されるため、導電性接着層が被覆層から剥がれ易く、導電性接着層のみを被覆層に対して選択的に除去することが可能となる。
これにより、基体の形状を加工しなくても半導体レーザチップの光出射端面側にはみ出した導電性接着層が残存しないため、はみ出した導電性接着層が光出射端面に付着することによる短絡回路の形成や、リークが防止される。また、はみ出した導電性接着層の盛り上がりにより光出射端面の発光点が塞がれることが防止される。さらに、半導体レーザチップの光出射端面側にはみ出した導電性接着層が残存しないことで、マイクロレンズ等の光学部品を、半導体レーザチップの光出射端面近傍に配置することが可能となる。
本発明の半導体レーザ装置は、基体の一端面と半導体レーザチップの光出射端面とが略同一面となるように、当該基体上に導電性接着層を介して当該半導体レーザチップが配置された半導体レーザ装置であって、基体の端面における少なくとも半導体レーザチップの近傍の領域に、基体よりも導電性接着層との濡れ性が悪い材料からなる被覆層を備え、被覆層は、酸化アルミニウム(Al 2 3 )または酸化シリコン(SiO 2 )により構成されるか、あるいは耐熱性シールとなっているものである。
このような半導体レーザ装置は、上述した半導体レーザ装置の製造方法により製造される。このような半導体レーザ装置によれば、半導体レーザチップの光出射端面の下部側が例えばヒートシンクからなる基体と離間していないことから、排熱性に優れている。
以上説明したように、本発明の半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより得られる半導体レーザ装置によれば、排熱性に優れていることから、半導体レーザチップの劣化が抑制されるため、半導体レーザ装置の性能を向上させることができる。また、基体の形状を加工することなく、はみ出した導電性接着層による短絡回路の形成や、発光点が塞がれることが防止されることから、半導体レーザ装置の歩留まりを向上させることができる。さらに、マイクロレンズ等の光学部品を、半導体レーザチップの光出射端面近傍に配置することができるため、用途に合わせた光学部品を半導体レーザ装置に実装することができる。
以下、本発明の半導体レーザ装置の製造方法に係る実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態においては、半導体レーザ装置の構成を製造工程順に説明する。
(第1実施形態)
図1〜図2は、本実施形態における半導体レーザ装置の製造方法を説明するための斜視図およびX−X’断面図である。図1(a)に示すように、例えば直方体状のCuブロックで構成されたヒートシンクからなる基体11上には、後工程で、基体11の一端面11aと半導体レーザチップの光出射端面が略同一面となるように、導電性接着層を介して半導体レーザチップが配置される。
ここで、上記基体11の端面11aへの導電性接着層のはみ出しを抑制するように、この端面11aにおける少なくとも半導体レーザチップの近傍となる領域に、基体11よりも上記導電性接着層との濡れ性の悪い材料からなる被覆層21を形成する。
この被覆層21を構成する材料は、基体11よりも導電性接着層との濡れ性が悪ければ、特に限定されるものではなく、絶縁材料であっても導電材料であってもよい。ただし、導電性接着層に半田材料を用いる場合には、半田材料の溶融温度で変性しない材質で構成することが好ましく、導電性接着層に導電性フィラーを含有した熱硬化性樹脂からなる導電性ダイボンドペーストを用いる場合には、その硬化温度で変性しない材質であることが好ましい。
上述したような半田材料または導電性ダイボンドペーストを導電性接着層に用いる場合の被覆層21の一例としては、酸化アルミニウム(Al23)または酸化シリコン(SiO2)が挙げられる。ただし、導電性接着層がアルミニウム(Al)を含む場合には、Alを含有しない材料を選択することとする。ここでは、後述するように、導電性接着層に金錫(AuSn)からなる半田材料を用いることから、被覆層21に例えばAl23を用いることとする。
そして、被覆層21を形成する領域は、端面11aにおける少なくとも半導体レーザチップの近傍となる領域であり、導電性接着層がはみ出すと想定される領域とする。これにより、被覆層21は基体11よりも濡れ性の悪い材質で形成されることから、後工程で導電性接着層を溶融させる際に、基体11の端面11a側、すなわち、半導体レーザチップの光出射端面側への導電性接着層のはみ出しが抑制される。さらに、導電性接着層が端面11a側にはみ出した場合であっても、基体11よりも濡れ性の悪い材料で構成された被覆層21上にはみ出すため、導電性接着層が被覆層21から剥がれ易い。
被覆層21の形成領域は、導電性接着層の材質や供給量により適宜設定されることが好ましいが、例えば、端面11aの上辺から下辺に向けての長さLが100μm以上1mm以下で、端面11aの上辺に沿った幅Wが基体11の表面に配置される半導体レーザチップよりも一回り大きい幅で被覆層21を形成すれば、端面11a側に導電性接着層がはみ出す場合であっても被覆層21上にはみ出させることが可能となる。
ここでは、端面11aにおいて、上記範囲に示す半導体レーザチップの近傍となる領域のみを覆うように形成することとするが、例えば、被覆層21における端面11aの上辺方向の幅Wを上記端面11aの同一方向の幅と等しくしてもよく、端面11aの全域に被覆層21を形成してもよい。ただし、半導体レーザ装置にマイクロレンズ等の光学部品を実装する場合には、基体11の端面11aの下部側に接着層を介して光学部品を接合させることから、接着層と基体11との接着力が悪化しないように、上記長さLの範囲で形成することが好ましい。
また、被覆層21の膜厚は、端面11a側に10μm〜数百μm程度の間隔で光学部品を配置可能であり、被覆層21によりレーザ光のケラレが発生しない程度の膜厚であることが好ましく、10nm〜数十μmの範囲であることとする。ここでは、例えば1μmの膜厚で被覆層21を形成する。
被覆層21の形成方法としては、例えば上記範囲の領域が開口されたマスクを用いたスパッタリング法により、Al23からなる被覆層21をパターン形成する。なお、スパッタリング法以外に、蒸着法で形成してもよく、メッキ法によりAl膜を形成し、酸化させることで、表面側がAl23からなる被覆層21を形成してもよい。ただし、メッキ法により被覆層21を形成する場合には、パターンニングは困難であることから、端面11aの全域に形成することが好ましい。
次いで、図1(b)に示すように、後工程で半導体レーザチップを配置する基体11の表面の一領域に、例えば半田材料からなる導電性接着層12を形成する。ここでは、上記領域に、約270℃で溶融する金錫(AuSn)からなる成型されたシート状の半田箔を、半導体レーザチップと接合するためのマージンをとって余剰に供給することとする。
なお、ここでは、半田材料により導電性接着層12が構成されることとするが、導電性接着層12の構成材料は半田材料に限定されることなく、導電性ダイボンドペーストを用いることも可能である。導電性ダイボンドペーストとしては、銀(Ag)のフィラーを熱硬化型エポキシ樹脂に混ぜた銀ペーストや、グラファイト粉末を熱硬化型エポキシ樹脂に混ぜたもの等が挙げられる。
続いて、上記導電性接着層12上に半導体レーザチップ13を配置する。この際、基体11の端面11aと半導体レーザチップ13の光出射端面13aが、略同一面となるように、半導体レーザチップ13を導電性接着層12を介して基体11上に配置する。この際、半導体レーザチップ13のPN接合分岐点が基体11に近くなるように、ジャンクションダウンマウントを行うことで、半導体レーザチップ13からの排熱性を高めることができるとともに、発光点が基体11側に近い状態で配置されるため、光出射端面13a側への導電性接着層12のはみ出しが防止されることによる効果を顕著に奏することができるため、好ましい。
その後、300℃程度の熱をかけることで、半田材料からなる導電性接着層12を溶融し、半導体レーザチップ13を基体11の表面に固定する。この際、導電性接着層12は半導体チップ13の周囲にはみ出すが、光出射端面13aと略同一面となるように配置される端面11aには被覆層21が形成されていることから、端面11aへの導電性接着層12のはみ出しが抑制される。これにより、はみ出した導電性接着層12が光出射端面13aに付着することによるPN接合の短絡回路の形成が防止され、はみ出した導電性接着層12の盛り上がりにより、発光点が塞がれることが防止される。
ただし、導電性接着層12の材質や供給量によっては、図2(c)に示すように、導電性接着層12が端面11aに設けられた被覆層21上にはみ出す場合もある。この場合であっても、被覆層21は基体11よりも導電性接着層12との濡れ性の悪い材料で形成されているため、導電性接着層12を構成する半田材料は被覆層21の表面に密着せずに球状に固まる。
次いで、図2(d)に示すように、何らかの治具または手により光出射端面13a側にはみ出した導電性接着層12を、被覆層21に対して選択的に除去する。この際、被覆層21上に導電性接着層12は球状に固まっていることから、例えば上方から治具の刃先等を被覆層21と導電性接着層12との界面に当てる程度で、導電性接着層12を被覆層21から簡単に取り除くことが可能となる。
以上のようにして、基体11の端面11aと半導体レーザチップ13の光出射端面13aとが略同一面となるように、基体11上に導電性接着層12を介して半導体レーザチップ13が配置された半導体レーザ装置が完成する。そして、この基体11の端面11aにおける半導体レーザチップの近傍領域には、被覆層21が残存した状態となる。
この後の工程の一例としては、図3に示すように、上記基体11の端面11aの下部側に、例えば紫外線硬化樹脂からなる接着層31を介して、半導体レーザチップ13の光出射端面13aと対向するように、光出射端面13aから50μm〜100μm程度離間した状態で、マイクロレンズ等の光学部品32を配置する。
このような半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより得られる半導体レーザ装置によれば、基体11の端面11aに被覆層21を形成した後、端面11aと光出射端面13aとが略同一面となるように、基体11上に導電性接着層12を介して半導体レーザチップ13を固定することから、半導体レーザチップ13の光出射端面13aの下部側がヒートシンク(基体11)と離間しない状態で維持される。したがって、半導体レーザチップ13からの排熱性に優れていることから、半導体レーザチップ13の劣化が抑制されるため、半導体レーザ装置の性能を向上させることができる。
また、基体11の端面11aへの導電性接着層12のはみ出しを抑制するように、端面11aにおける少なくとも半導体レーザチップ13の近傍となる領域に、基体11よりも導電性接着層12との濡れ性が悪い材料からなる被覆層21を形成するため、端面11a側、すなわち光出射端面13a側への導電性接着層12のはみ出しが抑制される。また、端面11aに設けられた被覆層21上に導電性接着層12がはみ出したとしても、被覆層21は基体11よりも導電性接着層12との濡れ性が悪い材料で形成されるため、導電性接着層12が被覆層21から剥がれ易く、導電性接着層12のみを被覆層21に対して選択的に除去することが可能となる。
これにより、基体11の形状を加工しなくても、半導体レーザチップ13の光出射端面13a側にはみ出した導電性接着層12が残存することが防止されるため、はみ出した導電性接着層12が光出射端面13aに付着することによる短絡回路の形成やリークが防止される。さらに、はみ出した導電性接着層12の盛り上がりにより光出射端面13aの発光点が塞がれることが防止される。したがって、製造コストが抑制されるとともに、半導体レーザ装置の歩留まりを向上させることができる。
また、半導体レーザチップ13の光出射端面13a側にはみ出した導電性接着層12が残存しないことで、マイクロレンズ等の光学部品32を、半導体レーザチップ13の光出射端面13a近傍に配置することが可能となる。したがって、用途に合わせた光学部品をレーザ装置に実装することができる。
(変形例1)
上記実施形態の変形例1について、図4を用いて説明する。なお、実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。本変形例1では、図4(a)に示すように、実施形態と同様に、基体11の端面11aに被覆層21を形成するとともに、基体11の表面における半導体レーザチップを配置する領域11bの周囲に、部分的に被覆層21’を形成する。この被覆層21’は、実施形態の被覆層21と同一の材料で同様の形成方法により形成されることとする。
ここでは、例えば領域11bにおける半導体レーザチップの光出射端面側とは反対側の辺に沿って、基体11の表面に被覆層21’を形成する。これにより、後工程で、上記領域11bに載置する導電性接着層を溶融する際に、導電性接着層が端面11a側にはみ出すことを抑制するだけでなく、光出射端面の反対側へのはみ出しが抑制される。よって、半導体レーザチップの光出射端面とは反対側の基体11の表面領域に配置される電極等の部品とのリークが防止される。
この際、基体の表面に形成される被覆層21’の幅W’は、半導体レーザチップ(領域11b’)の幅よりも一回り大きく、長さL’は導電性接着層12の材質や供給量および基体11の表面に形成する電極の位置等により適宜設定されることとする。
次いで、図4(b)に示すように、被覆層21、21’が形成された基体11上に、端面11aと光出射端面13aとが略同一面となるように、導電性接着層12を介して半導体レーザチップ13を配置する。その後、導電性接着層12を溶融すると、基体11よりも濡れ性が悪い材料で覆われた端面11a側および光出射端面13aとは反対側の基体11の表面側への導電性接着層12のはみ出しが抑制される。すなわち、図中の矢印Aに示すように、半導体レーザチップ13の光出射方向とは直交する方向の基体11の表面に導電性接着層12がはみ出し易くなり、導電性接着層12のはみ出し方向を制御することが可能となる。
また、導電性接着層12を溶融する際に、端面11aを覆う被覆層21上および基体11の表面を覆う被覆層21’上に導電性接着層12がはみ出したとしても、被覆層21、21’は導電性接着層12との濡れ性が悪い材料で形成されていることから、被覆層21から導電性接着層12が剥がれ易く、導電性接着層12を容易に取り除くことが可能となる。以上のようにして製造された半導体レーザ装置は、基体11の端面11aと表面に被覆層21、21’が残存した状態となる。
このような半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより製造される半導体装置であっても、端面11aと光出射端面13aとが略同一面となるように、半導体レーザチップ13を配置することから、半導体レーザチップ13の光出射端面13aの下部側と基体11とが離間しない状態で維持される。また、端面11aに被覆層21を形成することで、基体11の形状を加工することなく、光出射端面13a側への導電性接着層12のはみ出しを抑制し、はみ出した導電性接着層12の残存も防止されるため、実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、本変形例1の半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより製造される半導体レーザ装置によれば、基体11の表面における半導体レーザチップを配置する領域11bの周囲に部分的に被覆層21’を形成することで、導電性接着層12のはみ出し方向を制御することができる。これにより、基体11の表面に設けられる電極などの部品とはみ出した半田とのリークを防止することができる。
(変形例2)
また、図5(a)に示すように、変形例1における被覆層21’を基体11の表面における上記領域11bを囲う状態で形成してもよい。この場合には、図5(b)に示すように、導電性接着層12を溶融する際に、導電性接着層12の半導体レーザチップからのはみ出し自体が抑制されるため、導電性接着層12の厚みを導電性接着層の供給量で制御することが可能である。なお、ここでは、基体11の表面における領域11bの周囲を囲う状態で被覆層21を形成することとしたが、基体11の表面に形成する部品等の設置上の問題がなければ、上記領域11bを除く表面全域に被覆層21を形成しても構わない。
また、導電性接着層12を溶融する際、導電性接着層12がはみ出す場合には、半導体レーザチップ13は端面11a側も含めて被覆層21、21’で囲われていることから、導電性接着層12のはみ出しが方向付けされることはない。ただし、導電性接着層12がはみ出した場合であっても、被覆層21、21’は導電性接着層12との濡れ性が悪い材料で形成されていることから、導電性接着層12を被覆層21、21’から容易に除去することが可能である。以上のようにして製造された半導体レーザ装置は、基体11の端面11aと表面に被覆層21、21’が残存した状態となる。
このような半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより製造される半導体装置であっても、端面11aと光出射端面13aとが略同一面となるように、半導体レーザチップ13を配置することから、半導体レーザチップ13の光出射端面13aの下部側と基体11とが離間しない状態で維持される。また、基体11の形状を加工することなく、光出射端面13a側への導電性接着層12のはみ出しを抑制し、はみ出した導電性接着層12の残存も防止されるため、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、本変形例2の半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより製造される半導体レーザ装置によれば、基体11の表面における半導体レーザチップ13を配置する領域11bを囲う状態で被覆層21、21’を形成することから、導電性接着層12のはみ出し自体が抑制され、基体11の表面に設けられる電極等の部品とはみ出した半田とのリークを防止することができる。
(変形例3)
上述した実施形態では、図1〜図2を用いて説明したように、被覆層21上にはみ出した導電性接着層12を選択的に除去する例について説明したが、被覆層21とともにはみ出した導電性接着層12を除去してもよい。
この場合には、図1(a)を用いて説明した工程において、基体11(Cu)よりも導電性接着層12(AuSn)との濡れ性の悪い、例えばフッ素樹脂からなる耐熱性シールで被覆層21を形成する。そして、基体11の端面11aにおける半導体レーザチップの近傍となる領域に、上記耐熱性シールを貼り付けることで、被覆層21を形成する。次いで、図1(b)、図2(c)を用いて説明したように、半導体レーザチップ13を導電性接着層12を介して基体11の表面に固定する。その後、図2(d)を用いて説明した工程では、耐熱性シールからなる被覆層21を剥がして取り除く。この際、被覆層21上にはみ出した導電性接着層12は、被覆層21とともに除去される。
なお、ここでは、被覆層21として耐熱性シールを用いた例について説明したが、例えば実施形態と同様に、Al23からなる被覆層21を形成し、被覆層21をウェットエッチングにより除去してもよい。この場合には、半導体レーザチップ13の光出射端面13aが汚染されないように、光出射端面13aを保護した状態でウェットエッチングを行うこととする。これにより、被覆層21とともに、被覆層21上に付着した導電性接着層12が除去することも可能である。
このような半導体レーザ装置の製造方法およびこれにより製造される半導体装置であっても、端面11aと光出射端面13aとが略同一面となるように、半導体レーザチップ13を配置することから、半導体レーザチップ13の光出射端面13aの下部側と基体11とが離間しない状態で維持される。また、基体11の形状を加工せずに、光出射端面13a側への導電性接着層12のはみ出しを抑制し、はみ出した導電性接着層12を被覆層21とともに除去するため、実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、この変形例3は、上述した変形例1、2にも適用可能である。
また、上述した実施形態および変形例1〜3については、基体11がヒートシンクである例について説明したが、基体11がヒートシンク上に配置されるサブマウントであっても本発明は適用可能である。
さらに、ヒートシンクとサブマウントの端面および半導体レーザチップの光出射端面が略同一面となるように、それぞれが導電性接着層を介して配置された半導体レーザ装置を製造する際に、ヒートシンクとサブマウントの上記端面に被覆層を形成してもよい。この場合には、サブマウントの上記端面における少なくとも半導体レーザチップの近傍となる領域に被覆層を形成するとともに、ヒートシンクの上記端面における少なくともサブマウントの近傍となる領域に被覆層を形成する。これにより、半導体レーザチップおよびサブマウントの光出射端面側への導電性接着層のはみ出しが抑制される。
さらに、変形例1または変形例2と同様に、サブマウントの表面における半導体レーザチップの配置領域の周囲およびヒートシンクの表面におけるサブマウントの配置領域の周囲に被覆層を形成してもよい。例えば、変形例1と同様に、サブマウントの光出射端面側とは反対側の端面の底辺に沿って、ヒートシンクの表面に被覆層を形成することで、例えばヒートシンクの表面に配置される電極とはみ出した半田とのリークが防止できるため、好ましい。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法に係る実施形態を説明するための製造工程図(斜視図,断面図)である(その1)。 本発明の半導体レーザ装置の製造方法に係る実施形態を説明するための製造工程図(斜視図,断面図)である(その2)。 本発明の半導体レーザ装置の製造方法に係る実施形態を説明するための断面図である。 本発明の半導体レーザ装置の製造方法に係る実施形態の変形例1を説明するための斜視図である。 本発明の半導体レーザ装置の製造方法に係る実施形態の変形例2を説明するための斜視図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明するための上面図および断面図である。
符号の説明
11,21…基体、11a…端面、12…導電性接着層、13…半導体レーザチップ、13a…光出射端面、21,21’…被覆層

Claims (6)

  1. 基体の一端面と半導体レーザチップの光出射端面とが略同一面となるように、当該基体上に導電性接着層を介して当該半導体レーザチップが配置された半導体レーザ装置の製造方法であって、
    前記基体の前記端面への前記導電性接着層のはみ出しを抑制するように、前記端面における少なくとも前記半導体レーザチップの近傍となる領域に、前記基体よりも前記導電性接着層との濡れ性が悪い材料からなる被覆層を形成する第1工程と、
    前記被覆層が設けられた前記端面と前記光出射端面とが略同一面となるように、前記基体上に前記導電性接着層を介して前記半導体レーザチップを固定する第2工程とを含み、
    前記被覆層の材料として酸化アルミニウム(Al 2 3 )または酸化シリコン(SiO 2 )を用いるか、あるいは前記被覆層として耐熱性シールを用いる
    導体レーザ装置の製造方法。
  2. 前記第2工程の後に、
    前記被覆層上にはみ出した前記導電性接着層を前記被覆層上において固化させた後、除去する
    求項1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  3. 前記被覆層として、フッ素樹脂よりなる耐熱性シールを用い、
    前記第2工程の後に、
    前記被覆層上にはみ出した前記導電性接着層を、前記被覆層とともに除去する
    求項1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  4. 前記第1工程では、
    前記基体の前記端面における少なくとも前記半導体レーザチップの近傍となる領域に前記被覆層を形成するとともに、前記基体の表面における前記半導体レーザチップを配置する領域の周囲に、部分的に前記被覆層を形成する
    求項1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  5. 前記第1工程では、
    前記基体の前記端面における少なくとも前記半導体レーザチップの近傍となる領域に前記被覆層を形成するとともに、前記基体の表面における前記半導体レーザチップを配置する領域の周囲を囲う状態で前記被覆層を形成する
    求項1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  6. 基体の一端面と半導体レーザチップの光出射端面とが略同一面となるように、当該基体上に導電性接着層を介して当該半導体レーザチップが配置された半導体レーザ装置であって、
    前記基体の前記端面における少なくとも前記半導体レーザチップの近傍の領域に、前記基体よりも前記導電性接着層との濡れ性が悪い材料からなる被覆層を備え、
    前記被覆層は、酸化アルミニウム(Al 2 3 )または酸化シリコン(SiO 2 )により構成されるか、あるいは耐熱性シールとなっている
    導体レーザ装置。
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