JP4960548B2 - 新規抗細菌化合物の用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた抗菌活性を有する化合物又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する抗菌剤及び該化合物の合成中間体としての使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、結核を含む細菌感染症の予防および治療には各種ベータラクタム抗生物質、マクロライド、キノロン、アミノ配糖体、イソナイアジド、リファンピシン、などが使われてきたが、最近これらの抗生物質に耐性を示す感染菌が増加しており、従来のタイプとは異なる抗生物質が渇望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、従来の薬剤とは交差耐性のない新規化合物を培養液中に見出し、さらに、かかる新規化合物の製造法および該化合物を生産する新規微生物およびその生産法を確立し、これら化合物の薬理活性について永年に亘り鋭意研究を行った結果、これらの化合物が優れた抗菌活性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0004】
本発明の化合物は、現在問題となりつつある耐性菌を含む細菌感染症の予防および治療に供することが可能であり、又、該化合物はより優れた抗菌活性を有する誘導体を合成する際の合成中間体(出発原料)とすることも可能である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)下記式(I)
【0006】
【化7】
【0007】
で示されるA−500359E化合物、
下記式(II)
【0008】
【化8】
【0009】
で示されるA−500359F化合物、
下記式(III)
【0010】
【化9】
【0011】
で示されるA−500359Fアミド化合物、
下記式(IV)
【0012】
【化10】
【0013】
で示されるA−500359H化合物、
下記式(V)
【0014】
【化11】
【0015】
で示されるA−500359J化合物若しくは
下記式(VI)
【0016】
【化12】
【0017】
で示されるA−500359M−3化合物又はそれらの薬理学的に許容される塩有効成分として含有する抗菌剤、
(2)(1)に記載されたA−500359E化合物、A−500359F化合物若しくはA−500359H化合物をそれら化合物のエーテル、エステル、チオエステル又はアミド誘導体の合成中間体として使用する方法及び
(3)(2)において、誘導体がエステル若しくはカルボキシル基のアミド誘導体又は水酸基のエーテル若しくはエステル誘導体である方法に関する。
【0018】
本発明の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)で表わされる化合物は、茨城県筑波山にて採取された土壌より分離した、ストレプトマイセス属に属するストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196株の培養液中に生産されるか、又は培養過程における微生物変換若しくは単離精製過程における化学変換によって生成する。
【0019】
本発明の前記式(I)で示されるA−500359E化合物、前記式(II)で示されるA−500359F化合物、前記式(III)で示されるA−500359Fアミド化合物、前記式(IV)で示されるA−500359H化合物、前記式(V)で示されるA−500359J化合物及び前記式(VI)で示されるA−500359M−3化合物は、それぞれいくつかの不斉炭素原子を有する。それゆえ、種々の光学異性体が存在する。本発明においては、これらのA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の各異性体がすべて単一の式で示されているが、本発明は、ラセミ化合物を含むこれらの異性体及びこれらの異性体の混合物をもすべて含むものである。立体特異的合成法が使用される場合、または光学活性化合物が原料化合物として使用される場合、個々のA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の各異性体は直接的に製造してもよいし、一方、異性体の混合物が製造されれば、個々の異性体は常法により得てもよい。
【0020】
本発明の化合物A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物は、当業者に周知の方法を用いて塩にすることができる。本発明はそのようなA−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の塩も包含する。A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の塩としては、医学的に使用され、薬理学的に許容されるものであれば特に限定はない。なお、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の塩が、医薬以外の用途に用いられる場合、例えば中間体として用いられる場合にはなんら限定はない。そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル-フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニア塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機アミン塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、アスパラギン塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。より好適には、薬理学的に許容される塩として好ましく使用されるもの、すなわち、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を挙げることができる。
【0021】
また、本発明の化合物A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物、またはそれぞれの塩は、溶剤和物となることがある。例えば、大気中に放置したり、または、再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があるが、そのような溶剤和物も本発明に包含される。
【0022】
さらに本発明は、生体内において代謝されてA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて含むものである。
【0023】
また、本発明のA−500359E化合物、A−500359F化合物及びA−500359H化合物は、分子内に水酸基、カルバモイル残基、エステル基またはカルボキシル基を有するので、それらの官能基において、各種のエーテル、エステル、チオエステル、アミド等の誘導体に変換することができる。これらのうちエステル基またはカルボキシル基を各種のアミドに修飾した誘導体及び水酸基を各種のエーテル若しくはエステルに修飾した誘導体(好ましくはエステル誘導体)が好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の式(I)、(II)、(IV)、(V)又は(VI)で表わされる化合物A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物は、ストレプトマイセス属に属する該化合物の生産菌を適当な培地で培養し、該培養物から採取することによって得られる。好適なA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の生産菌であるストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196株(以下、「SANK60196株」と記す。)は、前述のように、茨城県筑波山の土壌から常法に従って採集、分離されたものである。
【0025】
SANK60196株の菌学的性状は次の通りである。
【0026】
1)形態学的特徴
SANK60196株はインターナショナル・ストレプトマイセス・プロジェクト(International Streptomyces Project:以下、「ISP」と記す。)規定(Shirling,E.B. and Gottlieb,D., International Journal ofSystematic Bacteriology, 16, 313−340、1996)の培地上で28℃、14日間の培養により次のような形態学的特徴を示した。光学顕微鏡による観察ではSANK60196の基生菌糸は良好に伸長、分岐し黄味灰、黄味茶ないし薄オリーブ色を示すがノカルディア(Nocardia)属菌株様の断裂やジグザグ伸長は観察されない。気菌糸は単純分岐する。胞子連鎖の形態は直ないし曲状を示し、およそ10〜50個またはそれ以上の胞子の連鎖を形成する。走査型電子顕微鏡による観察では胞子は楕円形で、その表面構造は平滑状(Smooth)を示す。胞子の大きさは0.6〜0.8×0.7〜1.2μmである。胞子は気菌糸上にのみ形成される。また、胞子のう、気菌糸の車軸分岐、気菌糸の断裂、菌核などの特殊器官は認められない。
【0027】
2)各種培養基上での培養性質
SANK60196株の28℃、14日間培養後の寒天培地上での培養性状は表1に示すとおりである。
表1中、ISP番号の記されている培地の組成はそれぞれISPの規定の通りである。また項目Gは生育、AMは気菌糸、Rは裏面、SPは可溶性色素をそれぞれ表す。色調の記述は「色の標準(日本色彩研究所版)」によるものであり、カッコ内の色調の表示は、マンセル方式に準拠したカラーナンバーである。水寒天培地中に産生される薄黄色の可溶性色素は0.05規定(normality:以下、「N」と記す。)塩酸により無色に変化し、0.05N水酸化ナトリウムによりなんらの変化も示さなかった。
【0028】
3)生理学的性質
28℃で培養後、2〜21日間に観察した本菌株の生理学的性質は、表2に示した通りである。
表2中、培地1はイーストエキス・麦芽エキス寒天(ISP 2)を指す。また、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地(ISP 9)を使用して、28℃、14日間培養後に観察したSANK60196株の炭素源の資化性は表3に示した通りである。
表3中、「+」は資化する、「−」は資化しないことを示す。
【0029】
4)化学的分類学的性質
本菌株の細胞壁を長谷川らの方法(Hasegawa,T., et al., The Journal of General and AppliedMicrobiology 29,319−322、1983)に従い検討した結果、LL−ジアミノピメリン酸が検出された。また、本菌株の全細胞中の主要糖成分をエム・ピー・レシェバリエの方法(Lechevalier,M.P., Journal of Laboratory and Clinical Medicine 71,934−944,1968)に従い検討した結果、特徴的な成分は検出されなかった。
【0030】
以上の菌学的性質から、本菌株は放線菌の中でもストレプトマイセス(Streptomyces)属に属することが明らかにされた。シャーリングとゴトリーブによるISP菌株記載(Shirling,E.B. and Gottlieb,D., International Journal of Systematic Bacteriology 18,68−189 and 279−392,1968:19,391−512,1969:22,265−394,1972)、ワックスマン(Waksman,S.A.)著「ジ・アクチノミセーテス(The Actynomycetes)第2巻、1961年」、ブキャナンとギボンズ(Buchanan,R.E. and Gibbons,N.E.)編「バージーズ・マニュアル・オブ・ディタミネイティブ・バクテリオロジー(Bergy’s Manual of DeterminativeBacteriology)第8版、1974年」、ウィリアムズ等(Williams,S.T., et al.)編「バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Bergy’s Manual of Systematic Bacteriology)第4版、1989年」及びストレプトマイセス(Streptomyces)属放線菌に関する最近の文献に記載されている菌種と比較したところ、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)に極めて近縁であることが判明した。しかしながら、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomycesgriseus)とは、グリセリン・アスパラギン寒天において黄味灰色の、ペプトン・イーストエキス・鉄寒天において薄黄味茶色の可溶性色素を産生するが、ポテトエキス・人参エキス寒天および水寒天においては可溶性色素を産生しないこと、生育上限温度が40℃であること、および食塩7%存在下で生育することにおいて差異が認められた。
【0031】
このような菌学的特徴を有する本菌株は、明らかにストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)とは異なる新菌株であると考えられるが、これらの差異のみをもって種を区別することはできない。そこで、本発明者等は本菌株をストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196と同定した。該菌株は平成8年2月22日付で通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に国際寄託され、FERM BP−5420が付された。
【0032】
以上、SANK60196株について説明したが、放線菌の諸性質は一定したものではなく、自然に又は人工的に容易に変化することは周知の通りである。本発明で使用しうる菌株は、そのようなすべての変異株を包含する。すなわち、本発明は、ストレプトマイセス属に属し、A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物又はA−500359M−3化合物を生産する全ての菌株を包含するものである。
【0033】
本発明のA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物又はA−500359M−3化合物の生産菌を培養するに際し使用される培地としては炭素源、窒素源、無機イオンおよび有機栄養源等より選択されたものを適宜含有する培地であれば合成または天然培地の何れでも使用可能である。
【0034】
該栄養源としては、従来真菌類や放線菌類の菌株の培養に利用されている公知の、微生物が資化できる炭素源、窒素源および無機塩が使用できる。
【0035】
具体的には、炭素源としてはグルコース、フルクトース、マルトース、シュクロース、マンニトール、グリセロール、デキストリン、オート麦、ライ麦、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ、トウモロコシ粉、大豆粉、綿実油、水飴、糖蜜、大豆油、クエン酸、酒石酸などを単一に、あるいは併用して使用できる。一般には、培地量の 1〜10重量%で変量するが、この範囲に限定されない。
【0036】
また、窒素源としては、一般に蛋白質またはその水解物を含有する物質を用いることができる。好適な窒素源としては、例えば大豆粉、フスマ、落花生粉、綿実粉、スキムミルク、カゼイン加水分解物、ファーマミン(Shefield Chemical社製)、魚粉、コーンスティープリカー、ペプトン、肉エキス、生イースト、乾燥イースト、イーストエキス、マルトエキス、ジャガイモ、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム等を使用し得る。該窒素源は、単一または併用して培地量の0.2〜6重量%の範囲で用いられることが好ましい。
【0037】
さらに栄養無機塩としては、ナトリウム、アンモニウム、カルシウム、フォスフェート、サルフェート、クロライド、カーボネート等のイオンを得ることのできる通常の塩類を使用し得る。また、カリウム、カルシウム、コバルト、マンガン、鉄、マグネシウム等の微量の金属も使用され得る。
【0038】
特にA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物及びA−500359J化合物の生産にはコバルト、スキムミルクおよびイーストエキスの添加が効果的である。
【0039】
さらに、該生産菌を培養するに際し、抗生物質生合成阻害剤を添加し、A−500359E化合物、A−500359F化合物及びA−500359H化合物を生産させることもできる。A−500359E化合物、A−500359F化合物及びA−500359H化合物の生産は、例えば、アスパラギン酸キナーゼ阻害剤であるS−(2−アミノエチル)−L−システインまたはその塩を培地添加剤として単独またはコバルト、スキムミルクおよびイーストエキスと併用して用いることにより達成される。該添加剤を、特にスキムミルクと併用することにより、A−500359E化合物、A−500359F化合物及びA−500359H化合物の生産性が向上する。該添加剤は、終濃度として1〜100mMの範囲で用いることができる。好ましくは終濃度として10mMで良好なA−500359E化合物、A−500359F化合物及びA−500359H化合物の生産が可能である。
【0040】
また、前記添加剤を種々のアミノ酸又はその塩と併用することにより、A−500359F化合物及びA−500359H化合物の有用関連化合物を生産させることもできる。特にL−アリルグリシン又はその塩を併用することにより、A−500359M−3化合物(VI)が得られる。L−アリルグリシンは、終濃度として1〜100mMの範囲で用いることができる。好ましくは終濃度として10mMで良好なA−500359M−3物質の生産が可能である。
【0041】
なお、液体培養に際しては、消泡剤としてシリコン油、植物油、界面活性剤等を使用することができる。
【0042】
SANK60196株を培養してA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物及びA−500359J化合物を生産するための培地のpHは、好適には5.0〜8.0である。
【0043】
SANK60196株の生育温度は12〜36℃であるが、A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物及びA−500359J化合物を生産させるためには該菌株を18〜28℃で培養することが好ましく、より好適には、19〜23℃で培養するのが好ましい。
【0044】
A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物は、SANK60196株を好気的に培養することにより得られるが、そのような培養法としては、通常用いられる好気的培養法、例えば固体培養法、振とう培養法、通気攪拌培養法等を用いることができる。
【0045】
小規模の培養においては、19〜23℃で数日間振とう培養を行うのが好適である。培養は、バッフル(水流調節壁)のついた、あるいは通常の三角フラスコ中で、1〜2段階の種の発育工程により開始する。種発育段階の培地には、炭素源および窒素源を併用できる。種フラスコは定温インキュベーター中で19〜23℃、5日間振とうするか、または充分に成長するまで振とうする。成長した種は、第二の種培地、または、生産培地に接種するのに用いる。中間の発育工程を用いる場合には、本質的に同様の方法で成長させ、その一部を生産培地に接種する。接種したフラスコを一定の温度で数日間振とう培養し、培養終了後フラスコ内の培養物を遠心分離またはろ過する。
【0046】
大量培養の場合には、攪拌機、通気装置が付いたジャーファーメンターあるいはタンクで培養するのが好ましい。そのためにはまず栄養培地を121〜130℃まで加熱して滅菌し冷却しておき、ついで、該滅菌済培地に前述したような方法によって予め成長させておいた種を接種する。その後の培養は19〜23℃で通気攪拌して行う。この方法は、多量の化合物を得るのに適している。
【0047】
A−500359E化合物、A−500359F化合物及びA−500359H化合物の生産は、該滅菌済培地に予めろ過滅菌しておいたアスパラギン酸キナーゼ阻害剤であるS−(2−アミノエチル)−L−システインまたはその塩の水溶液を培養開始時点あるいは培養中に培地に添加することによっても達成される。
【0048】
A−500359M−3化合物の生産は、該滅菌培地に予めろ過滅菌しておいたS−(2−アミノエチル)−L−システイン又はその塩及びL−アリルグリシン又はその塩の水溶液を、培養開始時点あるいは培養中に同時に又は別個に培地に添加することによって達成される。
【0049】
培養の経過に伴って生産されるA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の量は、培養液の一部を採取してHPLC分析を実施することにより測定することができる。A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の生産量は、通常 3〜15日で最高値に達する。
【0050】
培養終了後、珪藻土をろ過操作助剤として用いるろ過操作又は遠心分離によって、培養液中の菌体成分を分別し、そのろ液または上清中に存在するA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物を、HPLC分析を指標にして、それらの物理化学的特性を利用し精製する。珪藻土としては、例えば、セライト545(Celite Corporation社製)が好適に用いられる。ろ液中に存在するA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の精製は、吸着剤として、例えば活性炭または吸着用樹脂であるアンバーライトXAD−2、XAD−4(ローム・アンド・ハース社製)等や、ダイヤイオンHP−10、HP−20、CHP−20P、HP−50、セパビーズSP205、SP206、SP207(三菱化学社製)等の単独使用、またはそれらの組み合わせにより達成できる。A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物を含む溶液を上記のごとき吸着剤の層を通過させて不純物を吸着させて取り除くか、またはA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物を吸着させた後、メタノール水、アセトン水、n−ブタノール水、アンモニア水、アンモニアを含有したメタノール水、アンモニアを含有したアセトン水などを用いて溶出させる事により、A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物を分離することができる。なお、溶出液として、アンモニアを含有する溶液を用いた場合には、カラムからの溶出時または濃縮の際にA−500359Fアミド化合物が生成する場合がある。
【0051】
さらに、このようにして得られたA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物は、更にシリカゲル、フロリジル、コスモシル(ナカライテスク社製)、ダイヤイオンCHP−20P、SP207(三菱化学社製)のような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー;セファデックスG−10(ファルマシア・バイオテク社製)、トヨパールHW40F(東ソー社製)などを用いたゲルろ過クロマトグラフィー;ダウエックス1、SBR−P(ダウケミカル社製)、ダイヤイオンPA316(三菱化学社製)などを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー;および順層、逆層カラムを用いたHPLC等により精製することが出来る。
【0052】
以上の分離、精製の手段を単独または適宜組み合わせ、場合によっては反復して用いることにより、本発明の化合物A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物を分離精製することができる。
【0053】
A−500359F化合物は、A−500359E化合物を加水分解しても得ることができる。たとえば塩基性条件下、好ましくは塩基性水溶液において、良好に加水分解される。
【0054】
使用可能な塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物またはその弱酸塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属水酸化物またはその弱酸塩;アンモニアのような無機塩基性化合物または塩基性を示すその塩;t−オクチルアミン、ジベンジルアミン、モルホリン、グルコサミン、フェニルグリシンアルキルエステル、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、グアニジン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、プロカイン、ジエタノールアミン、 N−ベンジル-フェネチルアミン、ピペラジン、テトラメチルアンモニア、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのような有機アミンまたは塩基性を示すそれらの塩があげられる。また、それらのアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニアのような無機イオン、有機アミンイオンを含有する塩基性緩衝液も使用可能である。これらの塩基性化合物のうち、アルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナトリウムが好適である。特に水酸化ナトリウムを用いてA−500359E化合物を加水分解する方法では、A−500359F化合物を容易に得ることができる。
【0055】
上記反応に用いられる塩基性化合物の濃度は好ましくは0.001〜1N、より好ましくは0.3〜0.1Nである。反応温度は、好ましくは−20〜40℃、より好ましくは0〜30℃である。反応時間は30秒〜15時間、より好ましくは30分〜2時間である。
【0056】
特に水酸化ナトリウムを用いた場合、その濃度は好ましくは0.001〜1N、より好ましくは0.01〜0.1Nである。反応温度は、好ましくは−20〜40℃、より好ましくは0〜30℃である。反応時間は、好ましくは30秒〜2時間、より好ましくは30分〜1時間である。
【0057】
尚、塩基としてアンモニア水を使用する場合、A−500359F化合物の他にA−500359Fアミド化合物も生成するが、これらは前述の方法で分離精製することができる。
【0058】
A−500359Fアミド化合物はA−500359E化合物に溶媒中アンモニアを作用させることによって得ることができる。
【0059】
使用される溶媒としては、水またはエタノール、メタノールのようなアルコール類であり、好適には水またはメタノールである。
【0060】
使用されるアンモニアは、ガスとして化合物の溶液中に導入しても良いが、通常、水またはメタノール、エタノールのようなアルコール類に溶かして使用される。好適には水またはメタノール溶液が使用される。
【0061】
アンモニア水を用いた場合、その濃度は好ましくは0.1〜1N、より好ましくは0.3〜0.7Nである。反応温度は、好ましくは−20〜40℃、より好ましくは0〜30℃である。反応時間は、好ましくは30分〜15時間、より好ましくは1〜4時間である。
【0062】
尚、アンモニア水を用いた場合、目的のA−500359Fアミド化合物の他に、エステルが加水分解されてA−500359F化合物が生成するが、これらは前述の方法で分離精製することができる。
【0063】
A−500359Fアミド化合物はA−500359F化合物に溶媒中でメチル化試薬を反応させ、該化合物のメチルエステル体すなわちA−500359E化合物に変換したのち、前述のようにアンモニアと反応させることによっても製造することができる。
【0064】
メチル化試薬としては、例えばジアゾメタン、ジメチル硫酸等を使用することができ、好適にはジアゾメタンである。A−500359F化合物をA−500359E化合物に変換するための反応溶液中のメチル化試薬は、好ましくは1〜5当量、より好ましくは1.5〜2当量である。
【0065】
使用される溶媒としては、例えば水又はメタノール、エタノールのようなアルコール類を挙げることができ、好適には水又はメタノールである。
【0066】
反応温度は、好ましくは−20〜40℃、より好ましくは0〜30℃である。反応時間は、好ましくは30分〜15時間、より好ましくは1〜2時間である。
【0067】
反応終了液からA−500359F化合物、A−500359E化合物及びA−500359Fアミド化合物を単離する手段は、前述のA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の分離・精製手段の項に記載の方法により適宜選択できる。
【0068】
以上、A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の製造法の代表的な方法を説明したが、製造方法はこれらに限定されず、既に当業者に知られているこれら以外の製造方法を用いることもできる。
【0069】
以上のごとくして得られる本発明の化合物A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物は、文献未掲載の新規化合物であるが、その一般グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌に対する生育阻止活性は普通寒天培地(栄研化学社製)やハートインフュージョンアガー培地(Difco社製)を用いたディスクアッセイ法で測定される。さらに、グラム陽性細菌放線菌目マイコバクテリア(Mycobacteria)に対する生育阻害活性は上記培地にグリセリンを添加した培地で同様に測定される。
【0070】
以上、化合物A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物の生物活性の代表的な評価方法を説明したが、評価方法はこれらに限定されず、既に当業者に知られているこれら以外の抗菌活性の評価方法を用いることもできる。
【0071】
本発明のA−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物及びA−500359M−3化合物またはそれらの薬理学的に許容される塩は、種々の形態で投与される。その投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与、または注射剤(静脈内、筋肉内、皮下)、点滴剤、坐剤等による非経口投与を挙げることができる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤等の医薬の製剤技術分野において通常使用し得る既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
【0072】
錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、グルコース、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロップ、グルコース液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤;乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、寒天末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤;白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤;グリセリン、澱粉等の保湿剤;澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコール等の潤沢剤等が例示できる。さらに錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0073】
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばグルコース、乳糖、カカオバター、澱粉、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤;アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤;ラミナラン寒天等の崩壊剤等が例示できる。
【0074】
坐剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレングリコール、カカオバター、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセリド等を挙げることができる。
【0075】
注射剤として調製される場合には、液剤および懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ましく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤としてこの分野で慣用されているものをすべて使用でき、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。なお、この場合、等張性の溶液を調製するのに充分な量の食塩、グルコース、あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。
【0076】
さらに必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有せしめてもよい。
【0077】
上記医薬製剤に含まれる有効成分化合物の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、通常全組成物中170重量%、好ましくは1〜30重量%含まれる量とするのが適当である。
【0078】
上記医薬製剤の投与方法は特に限定は無く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場合には経口投与される。また、注射剤の場合には単独であるいはグルコース、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与され、さらに必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸投与される。
【0079】
その使用量は症状、年齢、体重、投与方法および剤形等によって異なるが、通常は成人に対して1日あたり、上限として2000 mg(好ましくは100 mg)であり、下限として0.1mg(好ましくは1mg、さらに好ましくは 10mg)を症状に応じて1回または数回に分けて投与することができる。
【0080】
本発明の化合物を中間体として使用する誘導体の製造は、以下のA法又はB法により行うことができる。
【0081】
[A法]
A法は、本発明の化合物を合成中間体として使用するアミド誘導体の製造方法である。
【0082】
【化13】
【0083】
上記式中、R1は
(1)水素原子、
(2)置換基を有していてもよい炭素数6乃至10個のアリール基[該置換基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1乃至4個のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数1乃至10個のアルキレンジオキシ基、炭素数7乃至14個のアラルキルオキシ基、炭素数1乃至16個のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子で置換されていても良い)、炭素数2乃至16個のアルケニル基、炭素数1乃至16個のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で置換されていても良い)、炭素数1乃至16個のアルキルチオ基(該アルキルチオ基はハロゲン原子で置換されていても良い)、炭素数6乃至10個のアリールアゾ基、及び、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を1乃至4個含む複素環基からなる置換基群Aより選択される基を示す]、
(3)置換基を有していてもよい、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を1乃至4個含む複素環基[該置換基は、オキソ基、チオキソ基、イミノ基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1乃至4個のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数7乃至14個のアラルキルオキシ基、炭素数1乃至16個のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子で置換されていても良い)、炭素数1乃至16個のアルケニル基、炭素数1乃至16個のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で置換されていても良い)、及び、炭素数1乃至16個のアルキルチオ基(該アルキルチオ基はハロゲン原子で置換されていても良い)からなる置換基群Bより選択される基を示す]、
(4)置換基を有していてもよい炭素数6乃至10個のアリール基を同一又は異なって1乃至3個有する炭素数1乃至14個のアルキル基[該アリール部分の置換基は、上記の置換基群Aから選択される基を示す]、
(5)置換基を有していてもよい、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を1乃至4個含む複素環基を同一又は異なって1乃至3個有する炭素数1乃至14個のアルキル基[該複素環部分の置換基は、上記の置換基群Bから選択される基を示す]、
(6)置換基を有していてもよい炭素数1乃至22個のアルキル基[該置換基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1乃至4個のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数1乃至16個のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子で置換されていても良い)、及び、炭素数1乃至16個のアルキルチオ基(該アルキルチオ基はハロゲン原子で置換されていても良い)からなる置換基群Cより選択される基を示す]、または、
(7)置換基を有していてもよい炭素数2乃至22個のアルケニル基[該置換基は、上記の(2)若しくは(3)から選択される基または置換基群Cより選択される基を示す]を示し、
R2は水素原子、炭素数1乃至3個のアルキル基、又はR1及びそれらが結合する窒素原子と一緒になって酸素原子若しくは硫黄原子を含んでいてもよい3乃至7員環状アミノ基を形成する基を示す。
【0084】
第A1工程は、化合物(I)から化合物(Ia)を製造する工程である。本工程は、化合物(I)を溶媒中、式R1R2NHで表される化合物と反応させることにより達成される。
【0085】
出発原料の化合物(I)は、前述の方法により微生物生産物から単離することができる。
【0086】
使用される式R1R2NHで表される化合物は、所望のR1及びR2を有し、十分な求核性を有するアミノ化合物であり、好適には一級アルキルアミン類及び環状アミン類である。十分な求核性を有さないアミノ化合物は、下記のB法によって反応させる。
【0087】
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料及び反応剤をある程度溶解するものであれば特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドのようなアミド類があげられるが、好適にはアルコール類(特にメタノール)である。
【0088】
反応温度は、使用されるアミン及び溶媒等により異なるが、通常0℃乃至150℃であり、好適には、20℃乃至100℃である。
【0089】
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常30分間乃至2日間であり、好適には、5時間乃至1日間である。
【0090】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルやジクロロメタンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって精製することができる。
【0091】
得られた化合物(Ia)は必要に応じてエーテル若しくはエステル誘導体に導くことができる。
【0092】
[B法]
B法は、本発明の化合物を合成中間体として利用するアミド誘導体の製造方法である。
【0093】
【化14】
【0094】
上記式中、R1は前述したものと同意義であり、X1は、酸素原子、硫黄原子又は式−N(R2)−で示される基[R2は前述と同意義である。]であり、Rpは同一又は異なって水素原子、炭素数1乃至3個のアルキル基、またはRpが結合する炭素原子と一緒になって5又は6員シクロアルキル基を形成する基を示す。
【0095】
第B1工程は、化合物(I)から化合物(B1)を製造する工程である。本工程は、化合物(I)を溶媒中、酸触媒の存在下にアセトニド化剤と反応させることにより達成される。
【0096】
出発原料の化合物(I)は、前述の方法により微生物生産物から単離することができる。
【0097】
使用されるアセトニド化剤は、式(Rp)2C=Oで表わされる化合物またはその等価体であり、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メトキシイソプロペン、2,2-ジメトキシプロパン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、1,1-ジメトキシシクロペンタン、1,1-ジメトキシシクロヘキサン等を挙げることができ、好適には、アセトン、2,2-ジメトキシプロパン、シクロペンタノンまたは1,1-ジメトキシシクロペンタンである。
【0098】
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料及び反応剤をある程度溶解するものであれば特に制限はないが、使用するアセトニド化剤に対応する式(Rp)2C=Oで表わされる化合物を溶剤として使用するのが好適であり、好ましくはアセトンまたはシクロペンタノンである。
【0099】
使用される酸触媒は、例えば、塩化水素、硝酸、硫酸のような無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸;三弗化ホウ素のようなルイス酸;又は、アンバーリスト15のような酸性樹脂であり、好適には、有機酸又は酸性樹脂であり、更に好適には、p−トルエンスルホン酸又はアンバーリスト15である。
【0100】
反応温度は、使用されるアセトニド化剤及び酸触媒等により異なるが、通常0℃乃至100℃であり、好適には、20℃乃至50℃である。
【0101】
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至7日間であり、好適には、10時間乃至3日間である。
【0102】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルやジクロロメタンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって精製することができる。
【0103】
第B2工程は、化合物(B1)から化合物(B2)を製造する工程である。本工程は、化合物(B1)を溶媒中、塩基と作用させることにより達成される。
【0104】
使用される塩基は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物があげられるが、好適には、水酸化ナトリウムである。
【0105】
使用される溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類と水の混合溶媒;ジオキサン、テトラヒドロフランのような水と混和するエーテル類と水の混合溶媒があげられるが、好適には、アルコール類(特にメタノール)と水の混合溶媒である。
【0106】
反応温度は、通常−20℃乃至50℃であり、好適には、0℃乃至20℃である。
【0107】
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1分間乃至1時間であり、好適には、5分間乃至20分間である。
【0108】
反応終了後、本反応の目的物は、常法、例えば、ダウエックス50WX8のような酸性樹脂を用いて遊離カルボン酸誘導体へと変換され、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応液から不溶物を濾過して除き、濾液を減圧濃縮するか、または、酢酸エチルやジクロロメタンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって精製することができる。
【0109】
第B3工程は、化合物(B2)から化合物(B3)を製造する工程である。本工程は、化合物(B2)を不活性溶媒中、縮合剤の存在下、式R1−X1Hで表わされる化合物と反応させることにより達成される。
【0110】
式R1−X1Hで表わされる化合物は、所望のR1及びX1を有するアルコール類、チオール類またはアミン類である。
【0111】
使用される縮合剤は、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)のようなカルボジイミド類;ベンゼンスルホン酸クロリド、p−トルエンスルホン酸クロリドのようなスルホン酸クロリド類;ベンゾトリアゾ−1−リルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートなどのホスホニウム塩類;O−ベンゾトリアゾ−1−リル−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートなどのウロニウム塩類があげられるが、好適には、カルボジイミド類(特にDIPC)である。
【0112】
縮合剤としてカルボジイミド類を使用する場合、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)を加えることができる。
【0113】
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料及び反応剤をある程度溶解するものであれば特に制限はなく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類があげられるが、好適にはアミド類(特にN,N−ジメチルホルムアミド(DMF))である。
【0114】
反応温度は、通常−20℃乃至80℃であり、好適には、0℃乃至50℃である。
【0115】
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至2日間であり、好適には、3時間乃至1日間である。
【0116】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルやジクロロメタンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって精製することができる。
【0117】
第B4工程は、化合物(B3)から化合物(Ib)を製造する工程である。本工程は、化合物(B3)を溶媒中、酸触媒と反応させることにより達成される。
【0118】
使用される酸触媒は、例えば、塩化水素、硝酸、硫酸のような無機酸;酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸;三弗化ホウ素のようなルイス酸;又は、アンバーリスト15のような酸性樹脂であり、好適には、有機酸又は酸性樹脂であり、更に好適には、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸又はアンバーリスト15である。
【0119】
使用される溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノールのようなアルコール類;アルコール類と水の混合溶媒;ジオキサン、テトラヒドロフランのような水と混和するエーテル類と水の混合溶媒;塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類;ハロゲン化炭化水素類と水の混合溶媒等があげられるが、好適には、アルコール類(特にメタノール)又はハロゲン化炭化水素類(特に塩化メチレン)である。
【0120】
反応温度は、通常0℃乃至120℃であり、好適には、20℃乃至100℃である。
【0121】
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常1時間乃至2日間であり、好適には、3時間乃至1日間である。
【0122】
反応終了後、本反応の目的物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又不溶物が存在する場合にはろ過により除去した後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルやジクロロメタンのような水と混和しない有機溶媒を加え、希塩酸水、重曹水、食塩水などで適宜洗浄し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶媒を留去することにより得ることができ、必要であれば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって精製することができる。
【0123】
なお、第B1工程のアセトニド化反応及び第B4工程の脱アセトニド反応は必要に応じて行なう工程であって、化合物(I)を直接に第B2工程の加水分解反応に付し、式(II)
【0124】
【化15】
【0125】
で表わされる化合物を製造し、次いで第B3工程のR1−X1基の導入反応に付すことによって目的化合物(Ib)を製造することもできる。化合物(II)は、前述のように微生物生産物から単離することもできる。
【0126】
得られた化合物(Ib)は必要に応じてエーテル若しくはエステル誘導体に導くことができる。
【0127】
【実施例】
以下に実施例、試験例及び製剤例をあげて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0128】
実施例1. ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する前培養培地500mlを入れた2Lの三角フラスコ(種フラスコ)に、SANK60196株を無菌的に4白金耳接種し、次いで該フラスコ4本分をロータリー振とう機中で23℃、210回転/分(revolutions per minute:以下、「rpm」と記す。)にて振とうして、3日間の前培養を行った。
【0129】
前培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0130】
【0131】
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、下記本培養培地15Lの入った30L容ジャーファーメンター2基に、前培養液を3%(容量/容量:以下、「v/v」と記す。)植菌した。23℃で培養開始後6時間目にフィルター除菌したS−(2−アミノエチル)−L−システイン塩酸塩を終濃度10mMとなるように添加した後、6日間通気攪拌培養を行った。
【0132】
本培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0133】
【0134】
実施例2. A−500359E化合物の精製
実施例1にて得られた培養終了液(30L)を、セライト545(Celite Corporation社製)をろ過助剤としてろ過した。
【0135】
以降の精製においては、活性画分を下記のカラム及び分析条件のHPLCでモニターした。
【0136】
カラム:Senshu Pak ODS−H−2151
6φ×150mm(センシュー科学社製)
溶媒:4%アセトニトリルを含有する0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0 ml/分
検出:UV210nm
保持時間:21.2分
得られたろ液30Lを、ダイヤイオンHP−20(三菱化学社製)を充填したカラム(6L)に供与した。その後、カラムを12Lの純水で洗浄した後、素通り画分と洗浄画分を合併した(以下、この合併した画分を「素通り・洗浄画分」と記す。)。吸着物質は12Lの10%アセトン水で溶出した。この溶出画分を濃縮、アセトンを留去した後、凍結乾燥し、39gの粗粉末が得られた。
【0137】
この粗粉末を200mlの純水に溶解し、ダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(2L)に供与した。その後、カラムを4Lの純水および4Lの10%メタノール水で洗浄し、吸着物質を4Lの15%メタノール水、4Lの20%メタノール水で溶出した。15%メタノール水画分の2〜4L部分および20%メタノール水画分を合併し濃縮、メタノールを留去した後、凍結乾燥し、8.9gの粉末が得られた。
【0138】
この粉末を200mlの純水に溶解し、トヨパールHW40F(東ソー社製)を充填したカラム(1L)に供与し、カラムを純水で展開した。100ml毎に溶出液を分画したところ、上記HPLCにて保持時間21.2分の活性物質はフラクション5〜10に溶出された。この画分を濃縮後、凍結乾燥し、2.7gの粉末が得られた。
【0139】
この粉末を200mlの水に溶解し4%アセトニトリルを含有する0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(YMC−Pack ODS−1050−20−SR:100φ×500mm:ワイエムシィ社製)に供与し、カラムを4%アセトニトリルを含有する0.04%のトリフルオロ酢酸水にて流速208ml/分 で展開した。溶出液を1L毎に分画したところ、活性物質はフラクション6および7に溶出された。
【0140】
この画分を合併しエバポール(大川原製作所社製)で200mlに濃縮した後、凍結乾燥することにより、99mgの粉末が得られた。この粉末を5mlの蒸留水に懸濁し、不溶物をろ別した。ろ液をロタリーエバポレーターで2mlに濃縮し、凍結乾燥することにより、87mgのA−500359E化合物が純品として得られた。
【0141】
A−500359E化合物は下記の物理化学的性状を有する。
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C18H23N3O12
4)分子量:473(FAB マススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+は、次に示す通りである:
実測値:474.1349
計算値:474.1359
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
251 nm (ε10,000)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+115°(c 0.28)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3410, 2955, 1683, 1464, 1441, 1396, 1309, 1267, 1206, 1138, 1115, 1088, 1062, 1023 cm-1
9)1H-核磁気共鳴スペクトル:重ジメチルスルホキシド中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 3.24 (3H, s), 3.52 (1H, dd, J=4.5, 6.1Hz), 3.72 (3H, s), 3.98 (1H, m), 4.10 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.29 (1H, d, J=2.0Hz), 4.33 (1H, dd, J=2.0, 6.1Hz), 5.05 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.16 (1H, d, J=6.8Hz), 5.45 (1H, d, J=4.2Hz), 5.54 (1H, d, J=5.9Hz), 5.61 (1H, d, J=3.3Hz), 5.61 (1H, d, J=8.1Hz), 5.93 (1H, dd, J=1.3, 2.9 Hz), 7.56 (1H, br. s), 7.69 (1H, br. s), 7.74 (1H, d, J=8.1 Hz) ppm.
10)13C-核磁気共鳴スペクトル:重ジメチルスルホキシド中、内部基準にテトラメチルシランを用いて測定した、13C-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 52.0 (q), 57.3 (q), 61.5 (d), 64.9 (d), 72.1 (d), 75.4 (d), 78.2 (d), 81.3 (d), 89.0 (d), 99.2 (d), 101.2 (d), 114.2 (d), 139.2 (s), 139.8 (d), 150.3 (s), 161.8 (s), 163.1 (s), 170.1 (s) ppm.
11)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography:以下、「HPLC」と記する。)分析:
カラム: センシューパックODS-H-2151、
6φ×150 mm(センシュー科学社製)
溶媒:4%アセトニトリルを含有する0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0 ml/分
検出:UV 210 nm
保持時間:21分。
【0142】
実施例3. A−500359F化合物及びA−500359H化合物の精製以降の精製においては、活性画分を下記のカラム及び分析条件のHPLCでモニターした。
【0143】
カラム:Senshu Pak ODS−H−2151
6φ×150mm(センシュー科学社製)
溶媒:0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5ml/分
検出:UV210nm
保持時間: 8分(A−500359H化合物)
18分(A−500359F化合物)。
【0144】
実施例2で得られた素通り・洗浄画分42LのpHを6Nの水酸化ナトリウムを用いて9に調整した後、ダイヤイオンPA316(Cl-)(三菱化学社製)を充填したカラム(8.5L)に供与した。カラムを27Lの純水で洗浄した後、吸着物を27Lの0.1N塩酸で溶出した。
【0145】
溶出液のpHを6Nの水酸化ナトリウムで7に調整した後、この溶出液を活性炭カラム(2L)に供与した。カラムを8Lの純水で洗浄した後、活性物質を10%アセトンを含有する0.5Nアンモニア水8Lで溶出した。この溶出液を濃縮、凍結乾燥することにより、28gの粉末が得られた。
【0146】
この粉末を400mlの蒸留水に溶解し、pHを3.0に調節した後、純水で調製したダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(2L)に供与した。通過液および水洗液を回収し、濃縮、凍結乾燥することにより12gのアメ状物質が得られた。
【0147】
得られたアメ状物質を200mlの蒸留水に溶解し、pHをトリフルオロ酢酸で3.3に調整した後、0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(1L)に再度供与した。カラムを2Lの0.04%のトリフルオロ酢酸水で展開し、0.8〜1.4Lの間に溶出された画分(H画分)をプールした後、溶出液を2Lの蒸留水に切り替え溶出した。蒸留水溶出画分2L(F画分)を濃縮、凍結乾燥し、605mgの粉末が得られた。
【0148】
H画分600mlを蒸留水で1Lに希釈し、pHをトリフルオロ酢酸で2.8に調整した後、0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(1L)に再度供与した。カラムを2.2Lの0.04%のトリフルオロ酢酸水で溶出した。200ml毎に分画したフラクション8〜11を濃縮、凍結乾燥し、233mgの粉末が得られた。
【0149】
この粉末のうち100mgを5mlの水に溶解し、各1mlを0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(Senshu Pak ODS−H−5251:20φ×250mm:センシュー科学社製)に供与し、流速10ml/分で展開した。活性画分の紫外部210nmの吸収を検出し、保持時間14分〜16分に溶出されるピークを5回分取した。得られた画分をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し23mgのA−500359H化合物が純品として得られた。
【0150】
605mgのF画分凍結乾燥粉末を15mlの水に溶解し、各1mlを0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(Senshu PakODS−H−5251:20φ×250mm:センシュー科学社製) に供与し、流速10ml/分 で展開した。活性画分の紫外部210nmの吸収を検出し、保持時間29分〜31分に溶出されるピークを15回分取した。得られた画分をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し、134mgのA−500359F化合物が純品として得られた。
【0151】
A−500359F化合物は、下記の物理化学的性状を有する。
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C17H21N3O12
4)分子量:459(FAB マススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+は、次に示す通りである:
実測値:460.1201
計算値:460.1203
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
262 nm (ε7,000)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+111°(c 0.41)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3391, 2941, 1684, 1466, 1400, 1333, 1269, 1205, 1137, 1115, 1062, 1020 cm-1
9)1H-核磁気共鳴スペクトル:重水中、水のシグナルを4.75 ppm として測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 3.37 (3H, s), 3.79 (1H, dd, J=5.1, 6.4Hz), 4.17 (1H, ddd, J=1.6, 3.4, 4.6 Hz), 4.38 (1H, dd, J=3.5, 5.1 Hz), 4.48 (1H, dd, J=2.4, 6.4 Hz), 4.49 (1H, ddd, J=0.6, 2.7, 4.6 Hz), 4.69 (1H, d, J=2.4 Hz), 5.32 (1H, dd, J=0.6, 3.4 Hz), 5.77 (1H, d, J=3.5 Hz), 5.90 (1H, d, J=8.1 Hz), 6.11 (1H, dd, J=1.6, 2.7 Hz), 7.75 (1H, d, J=8.1 Hz) ppm.
10)13C-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1, 4-ジオキサン (67.4 ppm) を用いて測定した、13C-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 58.6 (q), 62.7 (d), 65.5 (d), 72.7 (d), 76.3 (d), 78.8 (d), 91.2 (d), 100.0 (d), 102.7 (d), 114.8 (d), 140.7 (s), 141.9 (d), 152.1 (s), 165.4 (s), 167.0 (s), 173.9 (s) ppm.
11)HPLC分析:
カラム: センシューパックODS-H-2151、
6φ×150 mm(センシュー科学社製)
溶媒:0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5 ml/分
検出:UV 210 nm
保持時間18分。
【0152】
A−500359H化合物は、下記の物理化学的性状を有する。
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C16H19N3O12
4)分子量:445
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+は、次に示す通りである:
実測値:446.1025
計算値:446.1047
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
262 nm (ε7,400)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 20:+115°(c 0.33)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム (KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3361, 2934, 1683, 1467, 1403, 1336, 1270, 1206, 1114, 1090, 1058, 1021 cm-1
9)1H-核磁気共鳴スペクトル:重水中、水を4.75 ppmとして測定した1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 4.13 (br. t, J=5.4 Hz), 4.15-4.19 (2H), 4.43 (1H, dd, J=2.5, 5.8Hz), 4.48 (1H, dd, J=2.9, 4.7 Hz), 4.72 (1H, d, J=2.5 Hz), 5.31 (1H, d, J=4.0 Hz), 5.80 (1H, d, J=4.0 Hz), 5.89 (1H, d, J=8.3 Hz), 6.12 (1H, dd, J=1.4, 2.9 Hz), 7.75 (1H, d, J=8.3 Hz) ppm
10)13C-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1, 4-ジオキサン (67.4 ppm) を用いて測定した13C-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
62.8 (d), 65.8 (d), 70.3 (d), 74.6 (d), 77.0 (d), 84.2 (d), 90.3 (d), 100.3 (d), 102.9 (d), 113.9 (d), 141.2 (s), 141.9 (d), 152.2 (s), 165.9 (s), 167.0 (s), 174.2 (s) ppm
11)HPLC分析:
カラム: センシューパックODS-H-2151、
6φ×150 mm(センシュー科学社製)
溶媒:0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5 ml/分
検出:UV 210 nm
保持時間:8分。
【0153】
実施例4. ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する前培養培地500mlを入れた2Lの三角フラスコに、SANK60196株を無菌的に4白金耳接種し、次いで該フラスコ3本分をロータリー振とう機中で23℃、210rpmにて振とうして、3日間の第一前培養を行った。
【0154】
前培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0155】
【0156】
この第一前培養液を、同一の前培養培地30Lを入れた60Lのタンク1基に3%接種し、23℃で1日通気攪拌培養を行った(第二前培養)。
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、下記本培養培地400Lの入った600L容タンク2基に、第二前培養液を3%(v/v)接種した後、23℃で6日間通気攪拌培養を行った。
【0157】
前培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0158】
【0159】
実施例5. A−500359E化合物の精製
実施例4にて得られた培養終了液(810L)を、セライト545(Celite Corporation社製)をろ過助剤として、ろ過した。
【0160】
以降の精製においては、活性画分を下記のカラム及び分析条件のHPLCでモニターした。
【0161】
カラム:YMC−Pack ODS−A A−312
6φ×150mm(ワイエムシィ社製)
溶媒:4%アセトニトリルを含有する0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0ml/分
検出:UV210nm
保持時間:19.8分。
【0162】
得られたろ液800LをダイヤイオンHP−20(三菱化学社製)を充填したカラム(160L)に供与した。その後、カラムを640Lの純水で洗浄した後、素通り画分と洗浄画分を合併した(素通り・洗浄画分)。吸着物質は348Lの10%アセトン水で溶出した。
【0163】
この溶出画分を10Lに濃縮した後、ダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(45L)に供与した。その後、カラムを90Lの純水、100Lの10%メタノール水および100Lの15%メタノール水で洗浄し、吸着物質を100Lの20%メタノール水で溶出した。
【0164】
20%メタノール水画分を5Lに濃縮した後、濃縮液をトヨパールHW40F(東ソー社製)を充填したカラム(22L)に供与した。カラムを純水で展開し、5L毎に溶出液を分画したところ、上記HPLCにて保持時間19.8分の活性物質はフラクション3〜6に溶出された。この画分を5.8Lに濃縮後、凍結乾燥し、55.8gの粉末が得られた。
【0165】
この粉末を1.2Lの純水に溶解し、そのうち200mlを4%アセトニトリルを含有する0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(YMC−Pack ODS−1050−20−SR:100φ×500mm:ワイエムシィ社製)に供与し、カラムを4%アセトニトリルを含有する0.04%のトリフルオロ酢酸水にて流速200ml/分 で展開した。活性物質は105分から124分の間に溶出された。この操作を6回くりかえし、得られた画分を合併しエバポールで5Lに濃縮した後、凍結乾燥することにより、24.2gのA−500359E化合物が純品として得られた。
【0166】
実施例6.A−500359F化合物及びA−500359H化合物の精製
以降の精製においては、活性画分を下記のカラム及び条件のHPLCでモニターした。
【0167】
カラム:YMC−Pack ODS−A A−312
6φ×150mm(ワイエムシィ社製)
溶媒:0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5ml/分
検出:UV210nm
保持時間: 7.7分(A−500359H化合物)
16.6分(A−500359F化合物)。
【0168】
実施例5で得られた素通り・洗浄画分1370Lを、活性炭カラム(65L)に供与した。カラムを260Lの純水で洗浄した後、活性物質を10%アセトンを含有する0.5Nアンモニア水270Lで溶出した。この溶出液を40Lに濃縮し、pHをトリフルオロ酢酸で2.4に調節した後、0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(45L)に供与した。カラムを0.04%のトリフルオロ酢酸水で展開し、0〜47Lの間に溶出された画分(H画分)、47〜91Lの間に溶出された画分(F画分)が得られた。H画分は1.5Lに濃縮し、F画分は濃縮の後、凍結乾燥し287gの粉末とした。
【0169】
H画分の濃縮液を、純水で3.2Lに希釈した。このうち160mlを0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(YMC−Pack ODS−1050−20−SR:100φ×500mm:ワイエムシィ社製)に供与し、流速200ml/分 で展開した。活性画分の紫外部210nmの吸収を検出し、保持時間67分〜72分に溶出されるピークを分取した。この操作を20回繰り返し、得られた画分をエバポール(大川原製作所社製)で濃縮後、凍結乾燥し、5.9gのA−500359H化合物が純品として得られた。
【0170】
F画分の粉末のうち、277gを50Lの純水に溶解し、pHをトリフルオロ酢酸で2.2に調整した。この溶解液を0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したダイヤイオンCHP−20P(三菱化学社製)を充填したカラム(45L)に再度供与した。カラムを97Lの0.04%のトリフルオロ酢酸水で洗浄した後、活性物質を120Lの純水で溶出した。この純水溶出画分を濃縮、凍結乾燥し、75.6gのF画分凍結乾燥粉末が得られた。
【0171】
このF画分凍結乾燥粉末を4Lの水に溶解し、このうち150mlを0.5%アセトニトリル−0.04%トリフルオロ酢酸水混液で平衡化したHPLCカラム(YMC−Pack ODS−1050−20−SR:100φ×500mm:ワイエムシィ社製)に供与し、同一溶媒系を用いて流速200ml/分 で展開した。活性画分の紫外部210nmの吸収を検出し、保持時間88分〜97分に溶出されるピークを分取した。この操作を27回繰り返し、得られた画分を濃縮後、凍結乾燥し、19.2gのA−500359F化合物が純品として得られた。
【0172】
実施例7.A−500359F化合物及びA−50359Fアミド化合物の製造方法(A−500359E化合物のアンモニア水による化学変換)
実施例2で得られたA−500359E化合物75mgを2mlの0.5Nアンモニア水に溶解した。室温で2時間放置した後、反応終了液を凍結乾燥し、78mgの粉末が得られた。
【0173】
この粉末を1mlの0.04%TFA水に溶解し、各100μlを0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(Capcellpak UG 120Å:20φ×250mm:資生堂社製)に供与し、0.04%のトリフルオロ酢酸水を用いて流速10ml/分 で展開した。活性画分の紫外部210 nmの吸収を検出し、保持時間21分〜22分に溶出されるピークおよび保持時間31分〜33分に溶出されるピークを10回に分けて分取した。
【0174】
保持時間21分〜22分に溶出された画分をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し、14mgのA−500359Fアミド化合物が純品として得られた。
【0175】
また、保持時間31分〜33分に溶出された画分をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し、50mgのA−500359F化合物が純品として得られた。
【0176】
A−500359Fアミド化合物は、下記の物理化学的性状を有する。
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C17H22N4O11
4)分子量:458(FAB マススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+は、次に示す通りである:
実測値:459.1328
計算値:459.1364
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
258 nm (ε7,500)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 25:+119°(c 0.87)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム(KBr)錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3339, 2943, 1686, 1598, 1495, 1402, 1337, 1272, 1205, 1136, 1115, 1060, 1019 cm-1
9)1H-核磁気共鳴スペクトル:重水中、水のシグナルを4.75 ppm として測定した、1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 3.30 (3H, s) 3.67 (1H, dd, J=5.0, 6.8 Hz), 4.17 (1H, ddd, J=1.8, 2.9, 4.4 Hz), 4.35 (1H, dd, J=3.2, 5.0 Hz), 4.43 (1H, dd, J=2.3, 6.8 Hz), 4.45 (1H, dd, J=2.4, 4.4 Hz), 4.66 (1H, d, J=2.3 Hz), 5.35 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.71 (1H, d, J=3.2 Hz), 5.85 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.97 (1H, dd, J=1.8, 2.4 Hz), 7.71 (1H, d, J=8.1 Hz) ppm.
10)13C-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1, 4-ジオキサン (67.4 ppm) を用いて測定した、13C-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 58.6 (q), 62.7 (d), 65.3 (d), 72.6 (d), 75.7 (d), 78.7 (d), 82.3 (d), 91.3 (d), 99.8 (d), 102.7 (d), 110.8 (d), 141.9 (d), 142.3 (s), 152.1 (s), 166.0 (s), 167.0 (s) ppm.
11)HPLC分析:
カラム: センシューパックODS-H-2151、
6φ×150 mm(センシュー科学社製)
溶媒:0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.5 ml/分
検出:UV 210 nm
保持時間:11分。
【0177】
実施例8. A−500359F化合物の製造方法(A−500359E化合物の水酸化ナトリウムによる加水分解)
実施例2で得られたA−500359E化合物4.4mgを0.5mlの蒸留水に溶解した。0.5mlの0.02N水酸化ナトリウム水を滴下した後、1mlの0.1N水酸化ナトリウム水を滴下し、室温にて50分間放置した。反応液を1Nの塩酸で中和した後、2mlの活性炭カラムに供与した。カラムを8mlの蒸留水で洗浄した後、8mlの10%アセトンを含有する0.5Nアンモニア水で反応物質を溶出させた。
【0178】
この溶出液を700μlに濃縮した後、230μlを0.04%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(Senshu Pak ODS−H−4251:10φ×250mm:センシュー科学社製)に供与し、流速4ml/分で展開した。活性物質の紫外部210nmの吸収を検出し、保持時間25分〜30分に溶出されるピークを分取した。この操作を3回繰り返し、得られた画分をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し、2.6mgのA−500359F化合物が純品として得られた。
【0179】
実施例9. ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する組成の培地100mlを入れた500mlの三角フラスコ(種フラスコ)にSANK60196株を無菌的に1白金耳接種し、次いで該フラスコをロータリー振とう機中で23℃、210rpmにて振とうして、3日間の前培養を行った。
【0180】
前培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0181】
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、滅菌済みの下記の組成の培地100mlの入った500ml容三角フラスコに前培養液を3%(V/V)植菌し、次いで該フラスコ10本分をロータリー振とう機中で23℃、210rpmにて振とうして、11日間培養を行った。
【0182】
本培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0183】
【0184】
実施例10.A−500359J化合物の精製
以降の精製においては、活性画分を下記のカラム及び条件のHPLCでモニターした。
【0185】
カラム:Pegasil ODS
6φ×150mm(センシュー科学(株)社製)
溶媒:0.04%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0ml/分
検出:UV260nm
保持時間:5.57分。
【0186】
実施例9で得られた培養液を、セライト545をろ過助剤として5%(W/V)添加した後、ろ過した。得られたろ液(1L)を、ダイアイオンHP−20(200ml)カラムに供与し、その後カラムを蒸留水(500ml)で洗浄した。通過画分及び水洗画分の合併液1.5LのpHを6Nの水酸化ナトリウムを用いて9に調製した後、ダウエックスSBR−P(OH-)カラム(100ml)に供与した。カラムを蒸留水(300ml)で洗浄した後、吸着物を300mlの1N塩酸水で溶出した。
【0187】
溶出後のpHを6Nの水酸化ナトリウムで7に調製した後、この溶出液を活性炭カラム(50ml)に供与した。カラムを蒸留水(100ml)で洗浄した後、活性物質を60%アセトン水(200ml)で溶出した。この溶出液を濃縮、凍結乾燥することにより、558mgの粉末が得られた。
【0188】
この粉末を5mlの蒸留水に溶解し、各500μlを0.05%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(センシューパックPegasil ODS:20φx250mm:センシュー科学(株)社製)に供与し、流速10.0ml/分で展開した。活性画分の紫外部260nmの吸収を検出し、保持時間11.1分に溶出されるピークを10回分取した。得られた画分をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し16.2mgのA−500359J物質が純品として得られた。
【0189】
A−500359J化合物は、下記の物理化学的性状を有する。
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水に可溶、メタノールに難溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C16H21N3O13
4)分子量:463(FABマススペクトル法により測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M-H]-は、次に示す通りである:
実測値:462.0996
計算値:462.1006
6)紫外吸収スペクトル:水中で測定した紫外吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
194(ε8800)、262(ε10000)nm
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 28:+83°(c 0.1、H2O)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム (KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3372, 2931, 1684, 1467, 1407, 1273, 1204, 1107, 1058 cm-1
9)1H-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1,4-ジオキサン(3.53ppm)を用いて測定した1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 3.75 (1H, t, J=3.4 Hz), 3.83 (1H, ddd, J=1.4, 1.9, 3.4 Hz), 4.02 (1H, ddd, J=1.4, 1.7, 3.4Hz), 4.05 (1H, dd, J=5.3, 5.6 Hz), 4.11 (1H, t, J=5.6 Hz), 4.13 (1H, dd, J=3.1, 5.6 Hz), 4.30 (1H, d, J=5.3 Hz), 4.33 (1H, d, J=1.7 Hz), 4.90 (1H, d, J=1.9 Hz), 5.50 (1H, d, J=3.1 Hz), 5.7 (1H,d, J=8.2 Hz), 7.6 (1H, d, J=8.2 Hz) ppm
10)13C-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1, 4-ジオキサン (67.4 ppm) を用いて測定した13C-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
64.4 (d), 68.8 (d), 68.9 (d), 69.7 (d), 71.4 (d), 73.0 (d), 75.4 (d), 82.8 (d), 90.7 (d), 99.2 (d), 101.7 (d), 141.6 (d), 151.0 (s), 165.9 (s), 171.9 (s), 172.6 (s) ppm
11)HPLC分析:
カラム: センシューパックODS-H-2151、
6φ×150 mm(センシュー科学社製)
溶媒:0.05%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0 ml/分
検出:UV 260 nm
保持時間:5.57分。
【0190】
実施例11.ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)SANK60196(FERM BP−5420)株の培養
以下に記載する組成の培地100mlを入れた500mlの三角フラスコ(種フラスコ)にSANK60196株を無金的に1白金耳接種し、次いで該フラスコ4本分をロータリー振とう機中で23℃、210rpmにて振とうして、3日間の前培養を行った。
【0191】
前培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0192】
【0193】
本培養は以下に記載するようにして行った。すなわち、滅菌済みの下記の組成の培地100mlの入った500ml容三角フラスコに前培養液を3%(V/V) 植菌し、次いで該フラスコ10本をロータリー振とう機中で23℃、210rpmにて振とうし培養をした。培養開始後6時間目にフィルター除菌したS-(2-アミノエチル)-L-システイン塩酸塩およびL-アリルグリシンを終濃度10mMとなるように添加した後、引き続き7日間培養を行った。
【0194】
本培養培地:下記の成分を水道水1000ml中に含む。
【0195】
【0196】
実施例12. A-500359M−3物質の精製
実施例11にて得られた培養終了液(1L)を、3000rpmで20分間遠心分離し、得られた上清より精製した。
【0197】
以降の精製においては、活性画分を下記のカラム及び条件のHPLCでモニターした。
【0198】
カラム:Pegasil ODS
6φ×150mm(センシュー科学(株)社製)
溶媒:7.2%アセトニトリル-0.05%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0ml/分
検出:UV260nm
保持時間:10.1分。
【0199】
上清(1L)のpHをトリフルオロ酢酸を用いて3に調整後、0.05%トリフルオロ酢酸水で平衡化したダイヤイオンHP−20カラム(200ml)に供与した。その後、カラムを0.05%のトリフルオロ酢酸水(500ml)で洗浄し、蒸留水(500ml)で溶出した。得られた蒸留水溶出画分(500ml)を濃縮、凍結乾燥し230mgの粗粉末が得られた。
【0200】
この粗粉末を2mlの蒸留水に溶解し、そのうち500μlを7%アセトニトリルを含有する0.05%のトリフルオロ酢酸水で平衡化したHPLCカラム(Pegasil ODS:20φx250mm:センシュー科学(株)社製)に供与した。
【0201】
カラムを同一溶媒で流速10.0ml/分で展開し、260nmの紫外部吸収でモニターしたところ、活性物質は28.0分に溶出された。この操作を4回繰り返し得られた溶出液を合併し濃縮した後凍結乾燥することにより、11.1mgのA−500359M−3物質が純品として得られた。
【0202】
A−500359M−3化合物は、下記の物理化学的性状を有する。
1)物質の性状:白色粉末状物質
2)溶解性:水、メタノールに可溶、ノルマルヘキサン、クロロホルムに不溶
3)分子式:C22H28N4O13
4)分子量:556 (FABマススペクトルにより測定)
5)高分解能FABマススペクトル法により測定した精密質量、[M+H]+は、次に示す通りである:
実測値:557.1754
計算値:557.1731
6)紫外部吸収スペクトル:水中で測定した紫外部吸収スペクトルは、次に示す極大吸収を示す:
236 nm (ε10,000)
7)旋光度:水中で測定した旋光度は、以下に示す値を示す:
[α]D 26:+92°(c 0.1, H2O)
8)赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム (KBr) 錠剤法で測定した赤外部吸収スペクトルは、以下に示す極大吸収を示す:
3407, 2938, 1684, 1524, 1465, 1399, 1385, 1335, 1268, 1205, 1139, 1118, 1095, 1063, 1021 cm-1
9)1H-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1,4-ジオキサンを用いて測定した1H-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである: 2.44 (1H, ddd, J=4.3, 7.3, 13.3 Hz), 2.52 (1H, ddd, J=4.3, 7.5, 13.3 Hz), 3.27 (3H, s), 3.66 (1H, t, J=5.5 Hz), 4.17 (1H, ddd, J=1.1, 2.5, 3.1 Hz), 4.32 (1H, dd, J=3.7, 5.5 Hz), 4.33 (1H, t, J=4.3 Hz), 4.45 (1H, m), 4.46 (1H, m), 4.73 (1H overlapped with HDO) , 5.07 (1H, d, J=10.2 Hz) , 5.36 (1H, d, J=3.1 Hz) , 5.51 (1H, d, J=17.1 Hz) , 5.58 (1H, d, J=8.1 Hz) , 5.73 (1H, m) , 5.74 (1H, d, J=3.7 Hz) , 5.95 (1H, dd, J=1.1, 1.9 Hz) , 7.72 (1H, d, J=8.1 Hz) ppm
10)13C-核磁気共鳴スペクトル:重水中、内部基準に1, 4-ジオキサン (67.4 ppm) を用いて測定した13C-核磁気共鳴スペクトルは、以下に示す通りである:
37.1 (t), 55.4 (d), 58.6 (q), 62.6 (d), 65.3 (d), 72.6 (d), 75.7 (d), 78.9 (d), 82.4(d), 90.6(d), 99.8(d), 102.6(d), 109.9(d), 119.0(t), 134.0(d), 1414.7(d), 142.2 (s), 152.0 (s), 162.3 (s), 166.8 (s), 173.6 (s), 177.6 (s) ppm
11)HPLC分析:
カラム: Pegasil ODS
6φ×150 mm(センシュー科学社製)
溶媒:7.2%アセトニトリル-0.05%トリフルオロ酢酸水
流速:1.0 ml/分
検出:UV 260 nm
保持時間:10.1分。
【0203】
試験例1. 抗菌活性の測定
直径8mmのペーパーディスクを用い、ディスク1枚当たり被検検体40μgを含むいわゆるディスクアッセイ(東京大学農学部農芸化学教室編「実験農芸化学 第3版、下巻」:朝倉書店、1978年)を行った。マイコバクテリウム・スメグマティス(Mycobacterium smegmatis)SANK75075に対してA−500359E化合物は直径12mm、A−500359Fアミド化合物は直径12mm、A−500359M−3化合物も直径12mmの阻止円を示した。
【0204】
製剤例1.
A−500359E化合物、A−500359F化合物、A−500359Fアミド化合物、A−500359H化合物、A−500359J化合物又はA−500359M−3化合物100mg、乳糖100mg、トウモロコシ澱粉148.8 mg、ステアリン酸マグネシウム1.2 mg(全量350mg)の各粉末を混合し、60メッシュのふるいに通した後、この粉末をゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤とする。
【0205】
以下、本願発明の化合物を中間体として使用した誘導体の製造例を挙げて説明するが、本発明の化合物の誘導体合成における使用はこれらに限定されるものではない。
製造例1
【0206】
【化16】
【0207】
化合物(I) 57mgをメタノール1.5mLに溶かし、n−プロピルアミン99μLを加え、室温で撹拌した。2日後に、溶媒を減圧下留去し、残渣を高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)に付し、12%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物41mgを得た。
【0208】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.24 (m, 2H), 1.57 (m, 2H), 0.93 (t, J = 7.5 Hz, 3H)。
【0209】
IR (KBr)νcm-1: 3360, 2963, 2935, 2878, 2835, 1685, 1535, 1463, 1387, 1267, 1139, 1116, 1094, 1058, 1023, 978。
製造例2
【0210】
【化17】
【0211】
化合物(I) 47mgをメタノール1mLに溶かし、n−ヘキシルアミン132μLを加え、室温で撹拌した。2日後に、溶媒を減圧下留去し、残渣を高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)に付し、50%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物23mgを得た。
【0212】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 1.8 and 5.4 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 1.54 (m, 2H), 1.33 (m, 6H), 0.91 (t, J = 6.7 Hz, 3H)。
【0213】
IR (KBr)νcm-1: 3352, 2956, 2931, 2872, 2858, 1685, 1532, 1464, 1386, 1267, 1137, 1115, 1094, 1058, 992。
製造例3
【0214】
【化18】
【0215】
化合物(I) 47mgをメタノール1mLに溶かし、n−ノニルアミン200μLを加え、50℃で撹拌した。4時間後に、溶媒を減圧下留去し、残渣を高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)に付し、50〜80%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物31mgを得た。
【0216】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 1.9 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (m, 1H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 1.54 (m, 2H), 1.33 (m, 12H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H)。
【0217】
IR (KBr)νcm-1: 3339, 2960, 2926, 2855, 1686, 1533, 1464, 1383, 1262, 1203, 1095, 1058, 1025。
製造例4
【0218】
【化19】
【0219】
n−ウンデシルアミン200μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物10mgを得た。
【0220】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 1.54 (m, 2H), 1.33 (m, 16H), 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H)。
【0221】
IR (KBr)νcm-1: 3404, 2955, 2925, 2854, 1682, 1531, 1466, 1408, 1385, 1266, 1115, 1095, 1059。
製造例5
【0222】
【化20】
【0223】
n−ドデシルアミン200μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物45mgを得た。
【0224】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.50 (m, 1H), 4.38 (m, 1H), 4.23 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 1.54 (m, 2H), 1.33 (m, 18H), 0.90 (t, J = 7.0 Hz, 3H)。
【0225】
IR (KBr)νcm-1: 3350, 2954, 2925, 2854, 1686, 1532, 1465, 1391, 1267, 1139, 1116, 1094, 1057。
製造例6
【0226】
【化21】
【0227】
n−ヘキサデシルアミン200μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物11mgを得た。
【0228】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.95 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 1.9 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 1.54 (m, 2H), 1.33 (m, 26H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
【0229】
IR (KBr)νcm-1: 3349, 2924, 2853, 1686, 1531, 1466, 1385, 1267, 1115, 1095, 1057。
製造例7
【0230】
【化22】
【0231】
2−エチルヘキシルアミン200μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物26mgを得た。
【0232】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.1 and 5.1 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.71 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.25 (m, 2H), 1.55 (m, 1H), 1.33 (m, 8H), 0.90 (m, 6H)。
【0233】
IR (KBr)νcm-1: 3365, 2959, 2930, 2874, 2860, 1684, 1530, 1463, 1385, 1266, 1139, 1116, 1093, 1057。
製造例8
【0234】
【化23】
【0235】
シクロヘキシルアミン114μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物12mgを得た。
【0236】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.72 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 1.8 and 5.1 Hz, 1H), 4.34 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.71 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 1.90-1.15 (m, 9H)。
【0237】
IR (KBr)νcm-1: 3408, 3352, 2933, 2855, 1686, 1527, 1462, 1386, 1327, 1267, 1115, 1090, 1060, 1021。
製造例9
【0238】
【化24】
【0239】
(9−1)
【0240】
【化25】
【0241】
化合物(I) 5gをアセトン500mLに溶かし、2,2-ジメトキシプロパン52mLと1.25gのアンバーリスト15を加え、室温で撹拌した。19時間後にセライトでろ過し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム(250g)に付し、4%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物3.82gを得た。
【0242】
1H NMR (CDCl3) δppm: 8.42 (br s, 1H), 7.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.13 (br s, 1H), 6.40 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.80 (br s, 1H), 5.74 (dd, J = 2.2 and 8.1 Hz, 1H), 4.75 (m, 2H), 4.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.53 (s, 1H), 4.23 (m, 1H), 4.15 (m, 1H), 4.03 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.58 (s, 3H), 3.09 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.46 (s, 3H)。
(9−2)
【0243】
【化26】
【0244】
( 9−1)の化合物3.82gを50%メタノール水744mLに溶かし、0.2N水酸化ナトリウム水溶液186mLを加えて室温で撹拌した。10分後に、Dowex 50Wx8 (H+型、500mL)に付し、50%メタノール水で溶出して、目的化合物3.68gを得た。
【0245】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.93 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.81 (m, 1H), 4.63 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.56 (m, 1H), 4.27 (m, 2H), 4.00 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.50 (s, 3H), 1.47 (s, 3H), 1.45 (s, 3H)。
(9−3)
【0246】
【化27】
【0247】
(9−2)の化合物150mgをジメチルホルムアミド(DMF)2.6mLに溶かし、4−t−ブチルシクロヘキシルアミン101μLと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)61mgとジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)102μLを加え、室温で撹拌した。6時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル30mLに溶かし、30mLづつの0.01N塩酸水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をメタノール5.5mLに溶かし、225mgのアンバーリスト15を加え、加熱還流した。2.5時間後にろ過し、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(8g)に付し、5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物(約7:3のジアステレオマー混合物)78mgを得た。
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.89 (d, J = 8.1 Hz, 0.3H), 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 0.7H), 5.95 (d, J = 2.5 Hz, 0.3H), 5.93 (d, J = 4.0 Hz, 0.7H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 0.7H), 5.79 (d, J = 3.9 Hz, 0.3H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.27 (d, J = 4.4 Hz, 0.3H), 5.20 (d, J = 4.6 Hz, 0.7H), 4.72 (d, J = 1.7 Hz, 0.7H), 4.61 (d, J = 1.7 Hz, 0.3H), 4.51 (dd, J = 1.8 and 5.2 Hz, 0.7H), 4.47 (dd, J = 1.9 and 5.5 Hz, 0.3H), 4.38 (m, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 3.64 (s, 0.9H), 3.39 (s, 2.1H), 1.97-1.82 (m, 3H), 1.70-1.53 (m, 1H), 1.40-0.97 (m, 5H), 0.87 (s, 9H)。
【0248】
IR (KBr)νcm-1: 3408, 2944, 2864, 1686, 1524, 1463, 1385, 1366, 1329, 1266, 1190, 1116, 1090, 1060, 1022, 987。
製造例10
【0249】
【化28】
【0250】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりにシクロヘプチルアミン200μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物47mgを得た。
【0251】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.93 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 1.9 and 5.2 Hz, 1H), 4.37 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 3.39 (s, 3H), 1.89 (m, 2H), 1.75-1.45 (m, 10H)。
【0252】
IR (KBr)νcm-1: 3403, 2929, 2857, 1685, 1525, 1462, 1385, 1330, 1267, 1115, 1091, 1060, 1018, 994, 978。
製造例11
【0253】
【化29】
【0254】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりにシクロドデシルアミン200μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物22mgを得た。
【0255】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.92 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 5.82 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 2.0 and 5.0 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.39 (s, 3H), 1.73 (m, 2H), 1.60-1.27 (m, 22H)。
【0256】
IR (KBr)νcm-1: 3363, 2935, 2864, 1685, 1529, 1469, 1446, 1332, 1262, 1206, 1186, 1137, 1095, 1064, 1024。
製造例12
【0257】
【化30】
【0258】
アミノメチルシクロヘキサン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物28mgを得た。
【0259】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 3.3 and 4.2 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.10 (m, 2H), 2.81 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 1.98 (m, 2H), 1.75-1.50 (m, 6H), 1.22 (m, 2H)。
【0260】
IR (KBr)νcm-1: 3333, 2925, 2853, 1684, 1530, 1462, 1451, 1386, 1263, 1137, 1116, 1093, 1058。
製造例13
【0261】
【化31】
【0262】
2−(1−シクロヘキセニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物30mgを得た。
【0263】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.48 (br s, 1H), 5.20 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.48 (m, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.70 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.30 (m, 2H), 2.17 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 1.98 (m, 4H), 1.65-1.53 (m, 4H)。
【0264】
IR (KBr)νcm-1: 3348, 2929, 2858, 2836, 1685, 1530, 1462, 1389, 1267, 1137, 1115, 1093, 1059。
製造例14
【0265】
【化32】
【0266】
シス−オクタデセン−9−イルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物32mgを得た。
【0267】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.34 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.38 (s, 3H), 2.79 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 2.00 (m, 6H), 1.55 (m, 4H), 1.32 (m, 20H), 0.90 (d, J = 6.2 Hz, 3H)。
【0268】
IR (KBr)νcm-1: 3308, 3006, 2925, 2854, 1685, 1533, 1466, 1385, 1098。
製造例15
【0269】
【化33】
【0270】
3−(エトキシ)プロピルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物35mgを得た。
【0271】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.79 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.2 Hz, 1H) , 4.65 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 2.0 and 5.6 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.69 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.50 (m, 4H), 3.37 (s, 3H), 1.89 (m, 2H), 1.18 (t J = 7.2 Hz, 3H)。
【0272】
IR (KBr)νcm-1: 3351, 2972, 2933, 2874, 1685, 1532, 1462, 1386, 1267, 1221, 1136, 1115, 1058, 1023。
製造例16
【0273】
【化34】
【0274】
3−(メチルチオ)プロピルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物30mgを得た。
【0275】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.95 (m, 1H), 5.79 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.6 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.70 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.38 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 2.52 (t J = 7.4 Hz, 2H), 2.08 (s, 3H), 1.84 (m, 2H)。
【0276】
IR (KBr)νcm-1: 3351, 2925, 1685, 1532, 1462, 1390, 1267, 1137, 1115, 1094, 1057, 976。
製造例17
【0277】
【化35】
【0278】
2,2-(ジエトキシ)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物21mgを得た。
【0279】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.97 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.70 (m, 3H), 3.55 (m, 2H), 3.47-3.33 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 1.20 (m, 6H)。
【0280】
IR (KBr)νcm-1: 3350, 2877, 2935, 1686, 1531, 1462, 1385, 1268, 1122, 1091, 1058。
製造例18
【0281】
【化36】
【0282】
2−ヒドロキシエチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物28mgを得た。
【0283】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.97 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 1.8 and 5.1 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.73 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.63 (m, 4H), 3.37 (s, 3H)。
【0284】
IR (KBr)νcm-1: 3337, 2937, 1684, 1535, 1462, 1426, 1394, 1361, 1264, 1139, 1115, 1092, 1058。
製造例19
【0285】
【化37】
【0286】
1,2−ジアミノエタン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物26mgを得た。
【0287】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.98 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.48 (dd, J = 2.0 and 5.7 Hz, 1H), 4.40 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.06 (m, 1H), 3.70 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 2.95 (m, 2H)。
【0288】
IR (KBr)νcm-1: 3305, 2940, 1682, 1532, 1464, 1428, 1396, 1265, 1203, 1180, 1136, 1095, 1060, 1021。
製造例20(化合物番号6451)
【0289】
【化38】
【0290】
5−ヒドロキシペンチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物19mgを得た。
【0291】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 1.9 and 5.4 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 3.3 and 4.3 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.55 (m, 2H), 3.38 (s, 3H), 2.75 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.55 (m, 6H)。
【0292】
IR (KBr)νcm-1: 3336, 2935, 1684, 1644, 1532, 1461, 1391, 1264, 1139, 1115, 1091, 1057。
製造例21
【0293】
【化39】
【0294】
2−フェニルエチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物35mgを得た。
【0295】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.22 (m, 3H), 5.96 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.3 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 3.3 and 4.2 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 3.69 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.48 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.84 (t, J = 7.6 Hz, 2H)。
【0296】
IR (KBr)νcm-1: 3392, 3368, 2932, 1685, 1532, 1497, 1458, 1390, 1267, 1136, 1115, 1094, 1059, 1029。
製造例22
【0297】
【化40】
【0298】
2−(4−メチルフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物29mgを得た。
【0299】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.10 (s, 4H), 5.96 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 2.0 and 5.5 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.69 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 2.79 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.29 (s, 3H)。
【0300】
IR (KBr)νcm-1: 3400, 2930, 1684, 1531, 1517, 1463, 1385, 1267, 1137, 1115, 1095, 1060。
製造例23
【0301】
【化41】
【0302】
2−(2−メトキシフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物28mgを得た。
【0303】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.87 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 5.95 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.63 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.48 (dd, J = 1.9 and 5.6 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.66 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.46 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 2.86 (m, 2H)。
【0304】
IR (KBr)νcm-1: 3365, 2933, 1685, 1531, 1495, 1464, 1389, 1266, 1245, 1118, 1054, 1024。
製造例24
【0305】
【化42】
【0306】
2−(4−メトキシフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物35mgを得た。
【0307】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 5.96 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.3 Hz, 1H), 4.38 (m, 1H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.69 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 2.76 (m, 2H)。
【0308】
IR (KBr)νcm-1: 3342, 2935, 1685, 1513, 1461, 1391, 1361, 1301, 1247, 1178, 1138, 1115, 1093, 1059, 1031。
製造例25
【0309】
【化43】
【0310】
2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物39mgを得た。
【0311】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 6.77 (dd, J = 1.7 and 8.1 Hz, 1H), 5.96 (m, 1H), 5.79 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 1.9 and 5.3 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.68 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.33 (s, 3H), 2.78 (t, J = 7.4 Hz, 2H)。
【0312】
IR (KBr)νcm-1: 3350, 2937, 2837, 1685, 1516, 1464, 1418, 1389, 1263, 1237, 1141, 1116, 1094, 1059, 1026。
製造例26
【0313】
【化44】
【0314】
2−(4−フルオロフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物33mgを得た。
【0315】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.23 (m, 2H), 7.01 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 5.95 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.3 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 3.3 and 4.2 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.69 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.83 (t, J = 7.5 Hz, 2H)。
【0316】
IR (KBr)νcm-1: 3349, 2935, 1685, 1531, 1510, 1463, 1391, 1266, 1222, 1137, 1116, 1098, 1059。
製造例27
【0317】
【化45】
【0318】
2−(3−クロロフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物33mgを得た。
【0319】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.30-7.15 (m, 4H), 5.96 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 5.3 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.69 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.84 (t, J = 7.4 Hz, 2H)。
【0320】
IR (KBr)νcm-1: 3401, 2934, 1684, 1599, 1574, 1530, 1463, 1389, 1267, 1136, 1116, 1096, 1059。
製造例28
【0321】
【化46】
【0322】
2−(2,4−ジクロロフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物33mgを得た。
【0323】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.29 (m, 2H), 5.94 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 1.8 and 5.4 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 3.69 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.50 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 2.98 (m, 2H)。
【0324】
IR (KBr)νcm-1: 3402, 2931, 1684, 1591, 1530, 1473, 1386, 1268, 1115, 1054。
製造例29
【0325】
【化47】
【0326】
2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物43mgを得た。
【0327】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.42-7.25 (m, 4H), 5.98 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.83 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.75 (m, 1H), 4.67 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.48 (m, 1H), 4.26 (m, 1H), 4.00 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.55 (m, 2H), 3.40 and 3.35 (2 s, 3H), 3.33 (m, 1H)。
【0328】
IR (KBr)νcm-1: 3339, 2934, 1681, 1532, 1495, 1455, 1389, 1267, 1199, 1138, 1115, 1094, 1062, 1027。
製造例30
【0329】
【化48】
【0330】
2,2−ジフェニルエチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物22mgを得た。
【0331】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.84 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.28 (m, 8H), 7.20 (m, 2H), 5.91 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 2.1 and 5.2 Hz, 1H), 4.35 (m, 2H), 4.20 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 3.95 (m, 2H), 3.85 (m, 1H), 3.63 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.31 (s, 3H)。
【0332】
IR (KBr)νcm-1: 3416, 3062, 3028, 2934, 1685, 1527, 1495, 1454, 1385, 1268, 1115, 1092, 1059。
製造例31
【0333】
【化49】
【0334】
2−(ピリジン−2−イル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物25mgを得た。
【0335】
1H NMR (CD3OD) δppm: 8.48 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.78 (m, 1H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.28 (m, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 2.0 and 5.3 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.8 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.64 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.02 (t, J = 7.0 Hz, 2H)。
【0336】
IR (KBr)νcm-1: 3367, 2935, 1684, 1596, 1570, 1531, 1462, 1438, 1387, 1265, 1139, 1116, 1094, 1058。
製造例32
【0337】
【化50】
【0338】
2−(チオフェン−2−イル)エチルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物29mgを得た。
【0339】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 3.7 and 5.1 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.96 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 1.9 and 5.2 Hz, 1H), 4.39 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.71 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.52 (m, 2H), 3.35 (s, 3H), 3.07 (t, J = 7.3 Hz, 2H)。
【0340】
IR (KBr) νcm-1: 3335, 2933, 1685, 1529, 1462, 1390, 1266, 1115, 1094, 1059。
製造例33
【0341】
【化51】
【0342】
ベンジルアミン109μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物28mgを得た。
【0343】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.31 (m, 4H), 7.24 (m, 1H), 5.98 (m, 1H), 5.79 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.46 (m, 2H), 4.35 (m, 1H), 4.21 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.67 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.20 (s, 3H)。
【0344】
IR (KBr)νcm-1: 3350, 2929, 1685, 1529, 1457, 1391, 1267, 1115, 1093, 1059, 1022。
製造例34
【0345】
【化52】
【0346】
2−メチルベンジルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物29mgを得た。
【0347】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.15 (m, 3H), 5.98 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.48 (m, 3H), 4.40 (m, 1H), 4.22 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.69 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.21 (s, 3H), 2.33 (s, 3H)。
【0348】
IR (KBr)νcm-1: 3349, 2935, 1685, 1527, 1462, 1386, 1268, 1116, 1091, 1058。
製造例35
【0349】
【化53】
【0350】
4−フルオロベンジルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物13mgを得た。
【0351】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.34 (m, 2H), 7.05 (m, 2H), 5.98 (m, 1H), 5.78 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 3.5 Hz, 2H), 4.39 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.04 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.20 (s, 3H)
IR (KBr)νcm-1: 3351, 2935, 1684, 1526, 1510, 1462, 1416, 1387, 1359, 1266, 1222, 1137, 1115, 1095, 1059, 1020。
製造例36
【0352】
【化54】
【0353】
3,4,5−トリメトキシベンジルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物29mgを得た。
【0354】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.65 (s, 2H), 5.99 (m, 1H), 5.77 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47-4.34 (m, 4H), 4.21 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.82 (s, 6H), 3.73 (s, 3H), 3.64 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.18 (s, 3H)。
【0355】
IR (KBr)νcm-1: 3349, 2939, 2838, 1686, 1594, 1527, 1507, 1462, 1423, 1387, 1357, 1330, 1265, 1237, 1125, 1058, 1020。
製造例37
【0356】
【化55】
【0357】
3,4,−メチレンジオキシベンジルアミン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物31mgを得た。
【0358】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.75 (m, 3H), 5.97 (m, 1H), 5.90 (s, 2H), 5.79 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 1.8 and 5.4 Hz, 1H), 4.41-4.31 (m, 3H), 4.20 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.66 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.23 (s, 3H)。
【0359】
IR (KBr)νcm-1: 3350, 2935, 1685, 1528, 1503, 1491, 1462, 1444, 1386, 1253, 1115, 1096, 1056, 1039。
製造例38
【0360】
【化56】
【0361】
(38−1)
【0362】
【化57】
【0363】
化合物(VI) 1.5gをシクロペンタノン75mLに溶かし、1,1−ジメトキシシクロペンタン16.5gと350mgのアンバーリスト15を加え、室温で撹拌した。3時間後に、不溶物をろ過して除き、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム(86g)に付し、3%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物1.31gを得た。
【0364】
1H NMR (CDCl3) δppm: 8.94 (br s, 1H), 7.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.18 (br s, 1H), 6.39 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 6.31 (m, 1H), 5.94 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.70 (m, 1H), 4.60 (m, 2H), 4.52 (m, 1H), 4.25 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.99 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.58 (s, 3H), 2.05-1.60 (m, 8H)。
(38−2)
【0365】
【化58】
【0366】
製造例(38−1)の化合物1.31gをメタノール200mLと水200mLの混合溶媒に溶かし、0.2N水酸化ナトリウム水溶液100mLを加え、室温で撹拌した。4分後に、反応液をDowex 50Wx8(H+型)に付し、メタノール−水(1:1)で溶出して、目的化合物を得た。
(38−3)
【0367】
【化59】
【0368】
製造例(38−2)の化合物80mgをDMF1.4mLに溶かし、L-(−)-α-フェネチルアミン38μLとHOBT33mgとDIPC54μLを加え、室温で撹拌した。2時間後にメタノール1mLを加え、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩化メチレン33mLに溶かし、トリフルオロ酢酸(TFA)1.76mLを加え、室温で撹拌した。5.5時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(9g)に付し、7%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物79mgを得た。
【0369】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.35(m,4H), 7.22 (m, 1H), 5.95 (m, 1H), 5.78 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.24 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.14 (quartet, J = 6.9 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 1.7 and 5.1 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.18 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.61 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.02 (s, 3H), 1.52 (d, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0370】
IR (KBr)νcm-1: 03339, 2927, 2853, 1685, 1524, 1462, 1386, 1332, 1269, 1205, 1137, 1117, 1060, 1022。
製造例39
【0371】
【化60】
【0372】
2−アミノメチルナフタレン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物28mgを得た。
【0373】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (m, 3H), 7.50 (m, 4H), 6.02 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 15 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.43 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.62 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.05 (s, 3H)。
【0374】
IR (KBr)νcm-1: 3349, 2935, 1685, 1527, 1462, 1397, 1266, 1116, 1094, 1060, 1023。
製造例40
【0375】
【化61】
【0376】
2−アミノメチルフラン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物26mgを得た。
【0377】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (m, 3H), 7.40 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.33 (m, 1H), 6.27 (m, 1H), 5.98 (m, 1H), 5.80 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.51-4.37 (m, 4H), 4.21 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.68 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H)。
【0378】
IR (KBr)νcm-1: 3365, 2934, 1685, 1528, 1463, 1391, 1332, 1268, 1140, 1115, 1093, 1059, 1019。
製造例41
【0379】
【化62】
【0380】
2−アミノメチルチオフェン200μLを用い、製造例3と同様に合成して、目的化合物22mgを得た。
【0381】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.02 (m, 1H), 6.92 (m, 1H), 5.98 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.79 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 15.0 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 1.7 and 5.1 Hz, 1H), 4.39 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 4.20 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.66 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.21 (s, 3H)。
【0382】
IR (KBr)νcm-1: 3334, 2930, 1684, 1522, 1462, 1390, 1267, 1223, 1115, 1092, 1059。
製造例42
【0383】
【化63】
【0384】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに2−アミノメチルピリジン108μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物79mgを得た。
【0385】
1H NMR (CD3OD) δppm: 8.49 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.42 (m, 1H), 7.30 (m, 1H), 6.01 (m, 1H), 5.81 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.25 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.51 (dd, J = 2.0 and 5.2 Hz, 1H), 4.41 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.75 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H)。
【0386】
IR (KBr)νcm-1: 3334, 2932, 1684, 1597, 1572, 1528, 1463, 1438, 1392, 1266, 1139, 1116, 1095, 1059, 1021。
製造例43
【0387】
【化64】
【0388】
製造例(38−2)の化合物50mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりにアニリン108μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、15%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物22mgを得た。
【0389】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.15 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.09 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.8 and 6.0 Hz, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.26 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.10 (m, 1H), 3.75 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H)。
【0390】
IR (KBr)νcm-1: 3339, 2936, 1685, 1599, 1534, 1497, 1462, 1444, 1391, 1323, 1269, 1113, 1060, 1018, 977。
製造例44
【0391】
【化65】
【0392】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに4−エチルアニリン57μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、30%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物48mgを得た。
【0393】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.14 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 6.1 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.26 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.08 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.75 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.62 (quartet, J = 7.6 Hz, 2H), 1.22 (t, J = 7.6 Hz, 3H)。
【0394】
IR (KBr)νcm-1: 3341, 2963, 2932, 1685, 1594, 1527, 1462, 1413, 1392, 1319, 1268, 1112, 1060, 1019, 977。
製造例45
【0395】
【化66】
【0396】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに4−フルオロアニリン43μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、30%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物122mgを得た。
【0397】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.65 (m, 2H), 7.08 (m, 2H), 6.08 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.51 (dd, J = 1.9 and 6.2 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 3.8 and 4.8 Hz, 1H), 4.10 (m, 1H), 3.74 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H)。
【0398】
IR (KBr)νcm-1: 3342, 2969, 2936, 1686, 1624, 1576, 1533, 1510, 1464, 1410, 1391, 1326, 1314, 1269, 1215, 1129, 1115, 1060, 1018。
製造例46
【0399】
【化67】
【0400】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに4−ブロモアニリン79mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、30%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物52mgを得た。
【0401】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.08 (m, 1H), 5.76 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.51 (dd, J = 2.0 and 6.0 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 3.7 and 4.8 Hz, 1H), 4.09 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 3.27 (s, 3H)。
【0402】
IR (KBr)νcm-1: 3400, 2933, 1685, 1591, 1527, 1490, 1464, 1397, 1310, 1271, 1243, 1113, 1061, 1017, 977。
製造例47
【0403】
【化68】
【0404】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに3−ベンジルオキシアニリン90mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、30%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物106mgを得た。
【0405】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44 (m, 3H), 7.37 (m, 2H), 7.30 (m, 1H), 7.23 (m, 2H), 6.80 (m, 1H), 6.09 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.08 (s, 2H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 6.2 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.74 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H)。
【0406】
IR (KBr)νcm-1: 3342, 2929, 1685, 1605, 1537, 1493, 1456, 1444, 1426, 1386, 1269, 1206, 1183, 1157, 1138, 1115, 1060, 1022。
製造例48
【0407】
【化69】
【0408】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに2−ニトロアニリン63mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、30%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物8mgを得た。
【0409】
1H NMR (CD3OD) δppm: 8.73 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.76 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.22 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.34 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.73 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.57 (m, 1H), 4.45 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.32 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.91 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 3.36 (s, 3H)。
【0410】
IR (KBr)νcm-1: 3402, 3342, 2932, 1687, 1608, 1586, 1505, 1460, 1436, 1385, 1341, 1274, 1243, 1111, 1088, 1060, 1018。
製造例49
【0411】
【化70】
【0412】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに2−メトキシアニリン51μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、25%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物77mgを得た。
【0413】
1H NMR (CD3OD) δppm: 8.15 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.13 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 6.95 (m, 1H), 6.12 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.33 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.53 (dd, J = 2.0 and 5.4 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.06 (m, 1H), 3.78 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H)。
【0414】
IR (KBr)νcm-1: 3401, 3319, 2975, 2937, 2840, 1686, 1603, 1531, 1486, 1464, 1437, 1386, 1332, 1291, 1254, 1219, 1203, 1117, 1060, 1022。
製造例50(化合物番号1472)
【0415】
【化71】
【0416】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに4−(トリフルオロメチル)アニリン57μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、精製は高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC; Inertsil PREP-ODS, 30 x 250 mm)を用い、32%アセトニトリル水で溶出し、凍結乾燥して目的化合物49mgを得た。
【0417】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.89 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.12 (m, 1H), 5.76 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 2.0 and 6.2 Hz, 1H), 4.46 (m, 1H), 4.23 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.11 (m, 1H), 3.73 (dd, J = 5.0 and 6.2 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H)。
【0418】
IR (KBr)νcm-1: 3401, 3349, 2936, 1686, 1617, 1602, 1532, 1464, 1412, 1326, 1266, 1251, 1163, 1114, 1066, 1017。
製造例51
【0419】
【化72】
【0420】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに2,4−ジメチルアニリン56μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物118mgを得た。
【0421】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.90 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.08 (s, 1H), 7.01 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.07 (m, 1H), 5.81 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.31 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.74 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.53 (dd, J = 1.8 and 5.7 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.18 (m, 1H), 3.80 (t, J = 3.3 Hz, 1H), 3.31 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.24 (s, 3H)。
【0422】
IR (KBr)νcm-1: 3408, 3349, 2925, 2854, 1685, 1598, 1525, 1462, 1395, 1265, 1205, 1183, 1135, 1113, 1061, 1019。
製造例52
【0423】
【化73】
【0424】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(−)-α-フェネチルアミンの代わりに3−フルオロ−4−メチルアニリン52μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物104mgを得た。
【0425】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.52 (dd, J = 2.0 and 11.8 Hz, 1H), 7.30 (dd, J = 2.0 and 8.2 Hz, 1H), 7.18 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.07 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.51 (dd, J = 1.8 and 6.1 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.73 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 2.23 (s, 3H)。
【0426】
IR (KBr)νcm-1: 3332, 2927, 2854, 1685, 1599, 1530, 1462, 1414, 1316, 1268, 1204, 1119, 1060, 1020。
製造例53
【0427】
【化74】
【0428】
製造例(38−2)の化合物150mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに4−n−プロピルアニリン81μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物93mgを得た。
【0429】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.07 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 6.1 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 3.3 and 4.2 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 3.9 and 4.8 Hz, 1H), 4.09 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.75 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.57 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 1.64 (m, 2H), 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 3H)。
【0430】
IR (KBr)νcm-1: 3400, 3351, 2958, 2932, 2972, 1685, 1595, 1527, 1463, 1413, 1385, 1320, 1269, 1112, 1060, 1018。
製造例54
【0431】
【化75】
【0432】
製造例(38−2)の化合物150mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに4−n−ブチルアニリン81μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物38mgを得た。
【0433】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.07 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 6.1 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.25 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.09 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.74 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.59 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.60 (m, 2H), 1.35 (m, 2H), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3H)。
【0434】
IR (KBr)νcm-1: 3390, 2957, 2929, 2873, 2859, 1685, 1595, 1527, 1465, 1413, 1385, 1353, 1320, 1259, 1107, 1060, 1019。
製造例55
【0435】
【化76】
【0436】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに4−n−ペンチルアニリン81μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物27mgを得た。
【0437】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.07 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 2.0 and 6.0 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.09 (m, 1H), 3.75 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.59 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 1.60 (m, 2H), 1.33 (m, 4H), 0.90 (t, J = 6.9 Hz, 3H)。
【0438】
IR (KBr)νcm-1: 3323, 2957, 2930, 2857, 1687, 1595, 1526, 1464, 1413, 1386, 1320, 1262, 1111, 1060, 1018。
製造例56
【0439】
【化77】
【0440】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに3,4−メチレンジオキシアニリン109mgを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物98mgを得た。
【0441】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 2.1 and 8.2 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.06 (m, 1H), 5.94 (s, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.28 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.83 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 6.0 Hz, 1H), 4.43 (m, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.07 (m, 1H), 3.73 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H)。
【0442】
IR (KBr)νcm-1: 3332, 2925, 2853, 1685, 1538, 1503, 1491, 1462, 1434, 1385, 1269, 1245, 1194, 1139, 1111, 1060, 1038, 1020。
製造例57
【0443】
【化78】
【0444】
製造例(38−2)の化合物200mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに3,4−ジフルオロアニリン75μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物20mgを得た。
【0445】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.76 (m, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.23 (quartet, J = 9.5 Hz, 1H), 6.09 (m, 1H), 5.75 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.82 (m, 1H), 4.50 (dd, J = 2.0 and 6.4 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.25 (dd, J = 3.7 and 4.7 Hz, 1H), 4.10 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.26 (s, 3H)。
【0446】
IR (KBr)νcm-1: 3396, 3334, 2938, 2837, 1685, 1618, 1536, 1518, 1463, 1414, 1386, 1327, 1267, 1242, 1210, 1115, 1060, 1019。
製造例58
【0447】
【化79】
【0448】
製造例(38−2)の化合物200mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに3−エチルアニリン75μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物111mgを得た。
【0449】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.24 (dd, J = 7.5 and 8.0 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.08 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.84 (m, 1H), 4.53 (dd, J = 1.9 and 6.1 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.26 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.76 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 2.64 (quartet, J = 7.6 Hz, 2H), 1.23 (t, J = 7.6 Hz, 3H)。
【0450】
IR (KBr)νcm-1: 3410, 2964, 2930, 1685, 1611, 1595, 1542, 1490, 1462, 1448, 1422, 1385, 1330, 1307, 1266, 1113, 1059, 1020。
製造例59
【0451】
【化80】
【0452】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに3−アミノフェノール87μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物118mgを得た。
【0453】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.23 (t, J = 2.1 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 2.1 and 8.0 Hz, 1H), 6.58 (dd, J = 2.1 and 8.0 Hz, 1H), 6.07 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.83 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 6.0 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.26 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.76 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H)。
【0454】
IR (KBr)νcm-1: 3390, 2936, 2836, 1684, 1604, 1541, 1494, 1455, 1386, 1334, 1271, 1175, 1113, 1060, 1020。
製造例60
【0455】
【化81】
【0456】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに3−クロロ−4−フルオロアニリン116μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物27mgを得た。
【0457】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.90 (dd, J = 2.7 and 6.6 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.15 (m, 2H), 6.09 (m, 1H), 5.76 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.83 (m, 1H), 4.51 (dd, J = 2.0 and 6.2 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 3.2 and 4.2 Hz, 1H), 4.26 (m, 1H), 4.11 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 3.26 (s, 3H)。
【0458】
IR (KBr)νcm-1: 3409, 2957, 2928, 2854, 1685, 1604, 1537, 1502, 1466, 1400, 1385, 1260, 1138, 1116, 1065, 1007。
製造例61
【0459】
【化82】
【0460】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに2−n−プロピルアニリン135μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物44mgを得た。
【0461】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.91 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44 (m, 1H), 7.27 (m, 1H), 7.22 (m, 2H), 6.09 (m, 1H), 5.80 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.33 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.72 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 2.0 and 5.7 Hz, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.29 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.10 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.80 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 2.61 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.63 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.3 Hz, 3H)。
【0462】
IR (KBr)νcm-1: 3423, 2960, 2933, 2873, 1685, 1588, 1525, 1455, 1385, 1267, 1111, 1060, 1019。
製造例62
【0463】
【化83】
【0464】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに4−n−ブトキシアニリン95μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物47mgを得た。
【0465】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.89 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.06 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 2.0 and 5.9 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 3.3 and 4.2 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.08 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 1.74 (m, 2H), 1.50 (m, 2H), 0.98 (t, J = 7.6 Hz, 3H)。
【0466】
IR (KBr)νcm-1: 3407, 3358, 2958, 2935, 2874, 1685, 1597, 1528, 1512, 1465, 1414, 1385, 1245, 1173, 1112, 1061。
製造例63
【0467】
【化84】
【0468】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに4−n−ヘキシルオキシアニリン110mgを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物46mgを得た。
【0469】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 (m, 2H), 6.89 (m, 2H), 6.06 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.28 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 2.1 and 5.9 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.96 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 1.75 (m, 2H), 1.48 (m, 2H), 1.37 (m, 4H), 0.98 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
【0470】
IR (KBr)νcm-1: 3348, 2933, 2871, 1685, 1597, 1528, 1513, 1467, 1414, 1385, 1245, 1111, 1078, 1060, 1019。
製造例64
【0471】
【化85】
【0472】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに4−n−ペントキシアニリン105μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物105mgを得た。
【0473】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.51 (m, 2H), 6.89 (m, 2H), 6.07 (m, 1H), 5.77 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 1.9 and 5.9 Hz, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.09 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 1.76 (m, 2H), 1.44 (m, 2H), 0.95 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0474】
IR (KBr)νcm-1: 3407, 2956, 2934, 2872, 1685, 1597, 1528, 1513, 1466, 1414, 1386, 1247, 1112, 1060, 1019。
製造例65
【0475】
【化86】
【0476】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりに3−トリフルオロメチル−4−フルオロアニリン73μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物114mgを得た。
【0477】
1H NMR (CD3OD) δppm: 8.09 (dd, J = 2.6 and 6.3 Hz, 1H), 7.97 (m, 1H), 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 6.11 (m, 1H), 5.75 (m, 2H), 5.31 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 2.0 and 6.3 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 3.2 and 4.3 Hz, 1H), 4.26 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.12 (m, 1H), 3.72 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.25 (s, 3H)。
【0478】
IR (KBr)νcm-1: 3407, 2932, 1686, 1542, 1508, 1464, 1429, 1386, 1329, 1269, 1243, 1136, 1056, 1019。
製造例66
【0479】
【化87】
【0480】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに2−アミノチアゾール45mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物81mgを得た。
【0481】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.84 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.19 (m, 1H), 5.76 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.83 (m, 1H), 4.50 (dd, J = 2.3 and 5.8 Hz, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.27 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.75 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H)。
【0482】
IR (KBr)νcm-1: 3334, 2937, 2834, 1685, 1541, 1463, 1393, 1322, 1269, 1224, 1138, 1113, 1059, 1019。
製造例67
【0483】
【化88】
【0484】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに2−アミノ−4,5−ジヒドロチアゾール45mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物54mgを得た。
【0485】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.24 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.84 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.16 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 2.1 and 4.8 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 4.1 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.86 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.78 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 3.41 (s, 3H), 3.34 (m, 2H)。
【0486】
IR (KBr)νcm-1: 3313, 2939, 1685, 1614, 1549, 1465, 1442, 1395, 1333, 1266, 1224, 1204, 1113, 1058, 1018。
製造例68
【0487】
【化89】
【0488】
製造例(38−2)の化合物80mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに2−アミノ−5−シクロプロピル−1,3,4−チアジアゾール42mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物59mgを得た。
【0489】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.84 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.19 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 4.50 (dd, J = 2.2 and 5.8 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 2.3 and 4.2 Hz, 1H), 4.24 (m, 1H), 4.10 (m, 1H), 3.73 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 2.47 (m, 1H), 1.22 (m, 2H), 1.06 (m, 2H)。
【0490】
IR (KBr)νcm-1: 3333, 2935, 2853, 1685, 1536, 1483, 1464, 1393, 1308, 1273, 1204, 1137, 1115, 1058, 1017。
製造例69
【0491】
【化90】
【0492】
製造例(38−2)の化合物120mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりに2−アミノキノリン42mgを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物56mgを得た。
【0493】
1H NMR (CD3OD) δppm: 9.07 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.77 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.67 (m, 4H), 6.18 (m, 1H), 5.76 (m, 2H), 5.36 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.87 (m, 1H), 4.54 (dd, J = 2.0 and 6.1 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 2.1 and 4.2 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 3.6 and 4.9 Hz, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.76 (dd, J = 5.1 and 6.2 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H)。
製造例70
【0494】
【化91】
【0495】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりにホロチン塩酸塩153mgとトリエチルアミン204μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物81mgを得た。
【0496】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 6.08 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.82 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.28 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.79 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.54 (dd, J = 2.2 and 5.1 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 4.28 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 3.79 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.41 (s, 3H)。
【0497】
IR (KBr)νcm-1: 3379, 3071, 2936, 2834, 1683, 1520, 1462, 1385, 1316, 1268, 1190, 1110, 1060, 1018。
製造例71
【0498】
【化92】
【0499】
ピロリジン82μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物12mgを得た。
【0500】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.85 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.56 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.33 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 3.90 (m, 2H), 3.68 (m, 2H), 3.45 (m, 2H), 3.42 (s, 3H), 1.93 (m, 4H)。
【0501】
IR (KBr)νcm-1: 3389, 2935, 2883, 1687, 1614, 1515, 1455, 1389, 1338, 1268, 1196, 1136, 1114, 1091, 1060。
製造例72(化合物番号66)
【0502】
【化93】
【0503】
製造例(38−2)の化合物80mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりにN-メチルアニリン32μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物40mgを得た。
【0504】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45-7.05 (m, 5H), 5.87 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.69 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.66 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.23 (m, 2H), 3.18 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 3.36 (s, 3H)。
【0505】
IR (KBr)νcm-1: 3335, 2935, 2833, 1685, 1593, 1496, 1463, 1390, 1271, 1203, 1134, 1089, 1060。
製造例73
【0506】
【化94】
【0507】
製造例(38−2)の化合物160mgと、L-(-)-α-フェネチルアミンの代わりにN-メチル−n−ブチルアミン300μLを用い、製造例(38−3)と同様に合成し、目的化合物61mgを得た。
【0508】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.88 (m, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.27 (dd, J = 4.3 and 18.0 Hz, 1H), 5.15 (m, 1H), 4.52 (m, 2H), 4.31 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.29 (br s, 1H), 3.91 (m, 2H), 3.44 and 3.42 (2s, 3H), 3.10 and 2.92 (2s, 3H), 1.58 (m, 2H), 1.32 (m, 2H), 0.94 (t, J = 7.3 Hz, 3H)。
【0509】
IR (KBr)νcm-1: 3403, 2958, 2933, 2874, 1686, 1625, 1492, 1463, 1408, 1386, 1268, 1111, 1091, 1061, 1024。
製造例74
【0510】
【化95】
【0511】
3−フェニルプロピルアミン200μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物30mgを得た。
【0512】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.28-7.14 (m, 5H), 5.95 (m, 1H), 5.79 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.49 (m, 1H), 4.38 (m, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.70 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 3.32 (m, 2H), 2.65 (t, J = 7.5 Hz, 2H)。
【0513】
IR (KBr)νcm-1: 3350, 2935, 1685, 1532, 1496, 1462, 1391, 1267, 1136, 1116, 1094, 1058。
製造例75
【0514】
【化96】
【0515】
3,3−ジフェニルプロピルアミン200μLを用いて製造例3と同様にして合成し、目的化合物36mgを得た。
【0516】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.30-7.12 (m, 10H), 5.93 (m, 1H), 5.79 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.19 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.67 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.49 (m, 1H), 4.37 (m, 1H), 4.23 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.68 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.35-3.17 (m, 2H), 2.32 (quartet, J = 7.7 Hz, 2H)。
【0517】
IR (KBr)νcm-1: 3344, 3061, 3027, 2936, 1685, 1529, 1495, 1453, 1390, 1268, 1136, 1115, 1095, 1057, 1030。
製造例76
【0518】
【化97】
【0519】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりにフェノール160mgを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物14mgを得た。
【0520】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.93 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.42 (m, 2H), 7.28 (m, 1H), 7.14 (m, 2H), 6.34 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.85 (d, J = 4.4 Hz, 1h), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.57 (m, 1H), 4.45 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.42 (s, 3H)。
【0521】
IR (KBr)νcm-1: 3404, 2925, 2852, 1684, 1591, 1487, 1460, 1386, 1301, 1248, 1195, 1162, 1111, 1064, 1019。
製造例77
【0522】
【化98】
【0523】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりにフェネチルアルコール191μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物38mgを得た。
【0524】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.89 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.25 (m, 5H), 6.07 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.83 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.55 (m, 2H), 4.39 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 4.35 (t, J = 4.2 Hz, 1H), 4.21 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.86 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 2.98 (t, J = 6.8 Hz, 2H)。
【0525】
IR (KBr)νcm-1: 3420, 2934, 1684, 1462, 1389, 1265, 1113, 1088, 1062, 1026。
製造例78
【0526】
【化99】
【0527】
4−t−ブチルシクロヘキシルアミンの代わりにシクロヘキサノール169μLを用い、製造例(9−3)と同様に合成して、目的化合物33mgを得た。
【0528】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.91 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.10 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.85 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.56 (m, 2H), 4.36 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.92 (m, 2H), 3.46 (s, 3H), 1.88 (m, 2H), 1.75 (m, 2H), 1.60-1.30 (m, 6H)。
製造例79
【0529】
【化100】
【0530】
(79−1)
【0531】
【化101】
【0532】
製造例(38−2)の化合物2gをDMF30mLに溶かし、アニリン1.04mLとHOBT820mgとDIPC1.37mLを加え、室温で撹拌した。1時間後にメタノール1mLを加え、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム(80g)に付し、3%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物1.5gを得た。
【0533】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.65 (m,2H), 7.35 (m, 2H), 7.16 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.80 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.20 (d, J = 5.0 Hz, 1H),4.78 (dd, J = 3.8 and 5.9 Hz, 1H), 4.56 (dd, J = 1.8 and 6.1 Hz, 1H), 4.38 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.29 (m, 1H), 3.84 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H), 1.88 (m, 4H), 1.72 (m, 4H)。
【0534】
IR (KBr)νcm-1: 3331, 3100, 3064, 2959, 2940, 1690, 1599, 1533, 1498, 1445, 1388, 1321, 1300, 1268, 1243, 1207, 1101, 1072。
(79−2)
【0535】
【化102】
【0536】
製造例(79−1)の化合物150mgをピリジン4.5mLに溶かし、n−ヘプタン酸無水物131μLとジメチルアミノピリジン3mgを加え、室温で撹拌した。4時間後にメタノール1mLを加え、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチル150mLに溶かし、150mLづつの飽和重曹水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した後に、残渣をシリカゲルカラム(8g)に付し、1.5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物155mgを得た。
【0537】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.84 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.16 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.22 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.38 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.85 (m, 2H), 4.55 (m, 1H), 4.39 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.09 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H), 2.38 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.88 (m, 4H), 1.72 (m, 4H), 1.60 (m, 2H), 1.30 (m, 6H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
(79−3)
【0538】
【化103】
【0539】
製造例(79−2)の化合物155mgを塩化メチレン73mLに溶かし、トリフルオロ酢酸3mLを加え、室温で撹拌した。4時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣をエタノールで数回共沸した。残渣をシリカゲルカラム(8g)に付し、6%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物121mgを得た。
【0540】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (m, 2H), 7.35 (m, 2H), 7.15 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.08 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.90 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.37 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.31 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.10 (m, 1H), 4.02 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.60 (m, 2H), 1.30 (m, 6H), 0.87 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
【0541】
IR (KBr)νcm-1: 3342, 3100, 3065, 2958, 2931, 2957, 1689, 1599, 1534, 1498, 1462, 1444, 1384, 1322, 1263, 1238, 1206, 1158, 1109, 1060, 1021。
製造例80
【0542】
【化104】
【0543】
製造例(79−1)の化合物150mgをピリジン4.5mLに溶かし、無水ペラルゴン酸180μLとジメチルアミノピリジン8 mgを加え、室温で撹拌した。1時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル100mLに溶かし、100mLづつの飽和重曹水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣を塩化メチレン77mLに溶かし、トリフルオロ酢酸3.85mLを加え、室温で撹拌した。1.5時間後に溶媒を減圧下留去し、トルエンで数回共沸後、残渣をシリカゲルカラム(25g)に付し、10%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物41mgを得た。
【0544】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (m, 2H), 7.34 (m, 2H), 7.15 (m, 1H), 6.09 (m, 1H), 5.90 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.37 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.31 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.10 (m, 1H), 4.02 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.58 (m, 2H), 1.28 (m, 10H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
【0545】
IR (KBr)νcm-1: 3357, 3100, 3063, 2955, 2927, 2855, 1687, 1600, 1535, 1498, 1465, 1444, 1385, 1322, 1270, 1243, 1154, 1113, 1060, 1021。
製造例81
【0546】
【化105】
【0547】
無水ペラルゴン酸の代わりにn−デカン酸無水物を用い、製造例80と同様にして合成し、目的化合物120mgを得た。
【0548】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.63 (m, 2H), 7.33 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.14 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.08 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.90 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.37 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.31 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.09 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 4.02 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.60 (m, 2H), 1.27 (m, 12H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
【0549】
IR (KBr)νcm-1: 3343, 3-98, 3064, 2955, 2927, 2854, 1690, 1599, 1534, 1498, 1463, 1444, 1383, 1321, 1266, 1243, 1152, 1112, 1060, 1021。
製造例82
【0550】
【化106】
【0551】
無水ペラルゴン酸の代わりにn−ドデカン酸無水物を用い、製造例80と同様にして合成し、目的化合物79mgを得た。
【0552】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (m, 2H), 7.33 (m, 2H), 7.14 (m, 1H), 6.08 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.90 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.37 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.31 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.09 (m, 1H), 4.02 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.60 (m, 2H), 1.27 (m, 16H), 0.89 (t, J = 7.4 Hz, 3H)。
【0553】
IR (KBr)νcm-1: 3343, 3098, 3064, 2926, 2854, 1689, 1600, 1534, 1498, 1464, 1444, 1384, 1322, 1269, 1243, 1149, 1113, 1060, 1021。
製造例83
【0554】
【化107】
【0555】
製造例(79−1)の化合物270mgと、無水ペラルゴン酸の代わりに無水パルミチン酸465mgを用い、製造例80と同様にして合成し、目的化合物297mgを得た。
【0556】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.63 (m, 2H), 7.34 (m, 2H), 7.14 (m, 1H), 6.08 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.90 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.37 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.31 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.50 (m, 2H), 4.10 (m, 1H), 4.02 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 2.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.60 (m, 2H), 1.27 (m, 24H), 0.89 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
【0557】
IR (KBr)νcm-1: 3346, 3099, 3064, 2925, 2853, 1691, 1599, 1534, 1498, 1464, 1444, 1412, 1382, 1320, 1268, 1242, 1148, 1113, 1086, 1060, 1021。
製造例84
【0558】
【化108】
【0559】
(84−1)
【0560】
【化109】
【0561】
製造例(9−2)の化合物700mgをジメチルホルムアミド9mLに溶かし、4−n−アミルアニリン497μLとHOBT303mgとジイソプロピルカルボジイミド504μLを加え、室温で撹拌した。105分後に溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル200mLに溶かし、200mLづつの0.01N塩酸水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した後に、残渣をシリカゲルカラム(103g)に付し、4%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物764mgを得た。
【0562】
1H NMR (CDCl3) δppm: 9.06 (br s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.10 (br s, 1H), 6.48 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 6.10 (br s, 1H), 5.79 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.80 (dd, J = 4.4 and 5.9 Hz, 1H), 4.75 (m, 2H), 4.42 (m, 1H), 4.12 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.60 (br s, 1H), 3.42 (s, 3H), 2.56 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.58 (m, 2H), 1.49 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.35 (m, 4H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H)。
(84−2)
【0563】
【化110】
【0564】
製造例(84−1)の化合物760mgをピリジン25mLに溶かし、ドデカン酸無水物677mgとジメチルアミノピリジン15mgを加え、室温で撹拌した。2時間40分後に溶媒を減圧下留去し、残渣を塩化メチレン200mLに溶かし、200mLづつの0.01N塩酸水、飽和重曹水、及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をメタノール50mLに溶かし、700mgのアンバーリスト15を加え、加熱還流させた。6時間後にセライトでろ過し、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(104g)に付し、7%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物665mgを得た。
【0565】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.07 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 5.91 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.36 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.52 (dd, J = 1.6 and 5.1 Hz, 1H), 4.48 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.08 (m, 1H), 4.03 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.27 (s, 3H), 2.59 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 2.36 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.60 (m, 4H), 1.40-1.25 (m, 20H), 0.90 (m, 6H)。
【0566】
IR (KBr)νcm-1: 3344, 2956, 2926, 2854, 1690, 1595, 1527, 1464, 1413, 1381, 1319, 1269, 1242, 1150, 1112, 1060, 1021。
製造例85
【0567】
【化111】
【0568】
製造例43の化合物300mgをピリジン3mLに溶かし、無水酢酸0.15mLとジメチルアミノピリジン4mgを加え、室温で撹拌した。1時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル50mLに溶かし、飽和重曹水50mLで2回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(8g)に付し、3%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物270mgを得た。
【0569】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.35 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.16 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.09 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 5.89 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.84 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.80 (m, 1H), 5.70 (m, 1H), 5.51 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 5.34 (dd, J = 3.7 and 5.1 Hz, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.41 (dd, J = 2.0 and 6.5 Hz, 1H), 3.91 (dd, J = 5.4 and 6.3 Hz, 1H), 3.19 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 2.08 (s, 6H)。
【0570】
IR (KBr)νcm-1: 3342, 3098, 3064, 2935, 2850, 1750, 1693, 1600, 1534, 1498, 1445, 1375, 1322, 1238, 1114, 1053。
製造例86
【0571】
【化112】
【0572】
(86−1)
【0573】
【化113】
【0574】
製造例(9−1)の化合物206mgと1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)120μLをジメチルホルムアミド(DMF)4mLに溶かし、4−メトキシベンジルクロロメチルエーテル(T. Benneche, P. Strande, K. Undheim,シンセシス誌、9巻、762−763頁、1983年)130mgを加え、室温で撹拌した。2.5時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を塩化メチレン100mLに溶かし、100mLづつの0.01N 塩酸水溶液と飽和重曹水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラム(30g)に付し、1.5%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物224mgを得た。
【0575】
1H NMR (CDCl3) δppm: 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.12 (br s, 1H), 6.85 (m, 2H), 6.40 (d, 4.4 Hz, 1H), 5.95 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.59 (br s, 1H), 5.44 (dd, J = 9.5 and 16.1 Hz, 2H), 4.73 (m, 2H), 4.62 (s, 2H), 4.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 4.13 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.02 (dd, J = 5.9 and 8.1 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.59 (s, 3H), 3.02 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.45 (s, 3H)。
【0576】
IR (KBr)νcm-1: 3449, 3362, 3104, 2988, 2934, 2853, 1715, 1669, 1612, 1514, 1457, 1412, 1371, 1304, 1280, 1248, 1219, 1167, 1086, 1065, 1015。
(86−2)
【0577】
【化114】
【0578】
製造例(86−1)の化合物224mgをDMF2mLに溶かし、窒素気流下0℃で撹拌し、水素化ナトリウム(60%)20mgと1−沃化ヘキサン497μLを加えた。 5分後に室温に戻し、さらに35分後に溶媒を減圧下留去した。残渣を100mLの塩化メチレンに溶かし、100mLづつの0.01N塩酸水と飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(40g)に付し、1%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物64mgを得た。
【0579】
1H NMR (CDCl3) δppm: 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.19 (br s, 1H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.39 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.88 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.68 (br s, 1H), 5.43 (dd, J = 10.3 and 17.5 Hz, 2H), 4.75 (m, 2H), 4.63 (s, 2H), 4.60 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.95 (m, 1H), 3.83 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.65 (m, 1H), 3.50 (s, 3H), 1.62 (m, 2H), 1.50 (s, 3H), 1.46 (s, 3H), 1.40-1.22 (m, 6H), 0.88 (m, 3H)。
【0580】
IR (KBr)νcm-1: 3450, 3342, 3103, 2932, 2858, 1713, 1699, 1670, 1612, 1514, 1456, 1411, 1371, 1304, 1278, 1248, 1220, 1167, 1092, 1067, 1017。
(86−3)
【0581】
【化115】
【0582】
製造例(86−2)の化合物64mgを塩化メチレン1mLに溶かし、水50μLと2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン98mgを加えて室温で撹拌した。4時間後に不溶物をろ過して除き、塩化メチレン100mLで希釈し、100mLづつの飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラム(10g)に付し、3%メタノール−塩化メチレンで溶出して、目的化合物40mgを得た。
【0583】
1H NMR (CDCl3) δppm: 8.33 (br s, 1H), 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.19(br s, 1H), 6.39 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.91 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 5.77 (br s, 1H), 5.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.75 (dd, J = 4.4 and 6.6 Hz, 2H), 4.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 4.00 (m, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.75 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 3.51 (s, 3H), 1.60 (m, 2H), 1.50 (s, 3H), 1.46 (s, 3H), 1.40-1.22 (m, 6H), 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H)。
【0584】
IR (KBr)νcm-1: 3454, 3199, 3098, 3063, 2988, 2934, 2859, 1696, 1458, 1383, 1307, 1265, 1248, 1220, 1166, 1122, 1092, 1066, 1016。
(86−4)
【0585】
【化116】
【0586】
製造例(86−3)の化合物40mgをメタノール6mLと水3mLの混合溶媒に溶かし、1N水酸化ナトリウム水溶液334μLを加え、室温で撹拌した。8分後にダウエックス50Wx8(H+)10mLのカラムに付し、メタノール−水(1:1)100mLで溶出した。溶媒を減圧下留去し、残渣をトルエンで共沸して乾燥させ、DMF0.6mLに溶かし、1−ヒドロキシベンズトリアゾール14mgとジイソプロピルカルボジイミド24μLと4−エチルアニリン0.6mLを加え、室温で撹拌した。2時間後に溶媒を減圧下留去し、残渣を塩化メチレン100mLに溶かし、100mLづつの0.01N塩酸水と飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した後に、残渣をメタノール2mLに溶かし、60mgのアンバーリスト15を加え、加熱還流させた。7時間後に不溶物をろ過して除き、分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーに付し、塩化メチレン−メタノール(12:1)で展開して精製し、目的化合物30mgを得た。
【0587】
1H NMR (CD3OD) δppm: 7.88 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.06 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.84 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 4.84 (m, 1H), 4.54 (m, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.11 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 4.00 (m, 1H), 3.77 (m, 1H), 3.68 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 3.24 (s, 3H), 2.62 (quartet, J = 7.6 Hz, 2H), 1.55 (m, 2H), 1.40-1.20 (m, 6H), 1.22 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 0.87 (m, 3H)。
【0588】
IR (KBr)νcm-1: 3333, 2960, 2932, 2872, 2860, 1686, 1595, 1527, 1464, 1413, 1386, 1319, 1268, 1102, 1060, 1019。
【0589】
試験例2. 誘導体の抗菌活性
本発明の誘導体のMycobacterium avium NIHJ1605株に対する最小発育阻止濃度を測定した。Middleblook 7H9 broth に Tween 80 (0.1%)を添加し、高圧蒸気滅菌後、Middleblook ADC Enrichmentを添加 (20%)後、小試験管に 0.8 ml づつ分注した。ここに、2倍希釈系列で調整した本発明の各誘導体を0.1 mlづつ添加した(以下、薬剤含有培地と略す。)。別に、Mycobacterium avium NIHJ1605を Tween卵培地で10〜14日間前培養したコロニーを、Tween 80とガラスビーズを入れた試験管に取り、十分混和後、Middleblook 7H9 broth を添加して均一な菌液とし、菌液を OD625nm=0.10 (菌量約1 x 108 CFU/ml)に調整し、100倍希釈した。本菌液を上記の各薬剤含有培地に0.1mlづつ接種(最終菌量約1 x 105 CFU/ml)し、37°C で6日間好気培養し、試験管の底に直径1mm以上の菌塊の形成が認められない最小薬剤量を MIC (μg/ml)として判定した。結果を表4に示す。
【0590】
【0591】
【発明の効果】
本発明の化合物及びその薬学的に許容される塩は、各種細菌(特にマイコバクテリア)に対して優れた抗菌力を示すので、それらの細菌に起因する感染症の予防薬または治療薬として有用である。
【0592】
また、本発明の化合物は、各種細菌感染症の予防薬または治療薬を目指した、有機化学的変換および微生物学的変換を用いた誘導体合成における中間体(原料化合物)としても有用である。
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