JP4958041B2 - 回折格子、光変調器及び表示装置 - Google Patents

回折格子、光変調器及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、回折格子、光変調器及び表示装置に関し、具体的には周期を可変とした回折格子、光変調器及びこの光変調器を利用した表示装置に関する。
近年MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を応用した電子デバイス、センサ、アクチュエータなどの高機能デバイスが急速に発展している。表示装置やスキャナなどの光学機器へMEMS技術を応用したものとしては、MEMSデバイスによりピクセル毎に入射光を変調する技術がある。この場合、MEMSデバイスは、光波にON/OFF制御を行うスイッチングデバイスの役割を果たしている。
光波を変調する機構としては、DMD(Digital Mirror Device)に代表されるミラータイプと、GLV(Grating Light Valve)に代表される回折格子タイプの2種類に分類される。DMDは、例えば15〜25μm程度のサイズの反射鏡を前後に10度程度傾斜可能とし、光軸の反射方向を可変としたものである。しかし、DMDは反射鏡を傾斜させる機構が必要となるため、鏡面を支持するヒンジ部の構造が複雑で製造コストが高く、製造歩留まりなどの点で解決すべき課題も多い。
一方、GLVとしては、リボン状の回折素子をシリコン基板上に一列に並べた構造を有するものが開示されている(非特許文献1)。これら回折素子は、固定されたものと、静電力で引き込むことで下方に湾曲可能としたものと、が交互に設けられている。バイアスを印加しない状態では、全ての回折素子は同一平面上にあり、回折光は生じない。一方、バイアスを印加すると可動する回折素子が下方に湾曲し、固定された回折素子との間で凹凸面が形成される。この凹凸面により光が回折され、回折光が生ずる。
このようなグレーティングを利用したMEMSデバイスは、小さな機械的変位で大きな光学変調がかけられ、また高速応答が可能であるという利点を持つ。また、機械的な信頼性も高い。このため、ディプレイデバイス、プリンタのスキャナ、光通信用ゲイン・イコライザーなどに応用されている。
D. Bloom,"The Grating Light Valve:Revolutionizing Display Technology," Projection Displays III Symposium, SPIE Proceedings Volume 3013, February 1997
しかし、従来のGLVは、リボン状の回折素子を下方に湾曲させるため、回折素子の下には、エア・ギャップを介して対向電極を設ける必要がある。このような構造は、構造が複雑で製造も容易ではない。また、回折素子の下方に対向電極が設けられるため、入射光に対して反射する方向の回折光しか取り出すことができず、光学的な自由度が制限される点でも改善の余地があった。
本発明は、新規な発想に基づいた回折格子、光変調器及びこれを用いた表示装置を提供する。
本発明の一態様によれば、同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体を備え、前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設されてなることを特徴とする回折格子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体を備え、前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設され、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれかにおいて、隣接する前記梁体の間に静電吸引力が作用することを特徴とする回折格子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体と、第1の電極と、前記第1の電極とは異なる第2の電極と、を備え、前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設され、前記複数の梁体は、前記第1の電極に接続された梁体と、前記第2の電極に接続された梁体と、が前記第1の方向に交互に併設されてなる部分を含むことを特徴とする回折格子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体を備え、前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設され、前記複数の梁体のそれぞれは、その両端の少なくともいずれか一方に支持部が接続され、前記支持部の一部は、共通の部材に固定されてなり、前記複数の梁体のそれぞれに接続された前記支持部の間隔を前記第1の方向にみたとき、大なる間隔と小なる間隔とが交互に設けられたことを特徴とする回折格子が提供される。
また、本発明の一態様によれば、上記の複数の回折格子を前記第1の方向に併設したことを特徴とする光変調器が提供される
また、本発明の他の一態様によれば、光源と、上記の光変調器と、前記光変調器に設けられた前記回折格子の前記第1及び第2の状態のいずれかにおいて生じた回折光を選択的に取り出す光学手段と、前記光学手段により取り出された前記回折光をスクリーンに投影する投影手段と、を備えたことを特徴とする表示装置が提供される。
本発明によれば、新規な発想に基づいた回折格子、光変調器及びこれを用いた表示装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面は模式的または概念的なものである場合もあり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
図1及び図2は、本発明の実施の形態にかかる回折格子を表す概念図である。
本実施形態の回折格子10は、同一面上において、第1の方向Xに併設された複数の梁体12A、12Bを有する。これら梁体12A、12Bは、この平面内で相互に間隔が可変とされている。すなわち、第1の方向Xにみた梁体12A、12Bの配置が第1の周期を有する第1の状態と、第1の方向Xにみた梁体12A、12Bの配置が第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、が選択的に形成可能とされている。
例えば、図1(a)に表した状態においては、梁体12A、12Bの間隔は一定である。一方、図1(b)に表した状態においては、梁体12Aとその右側の梁体12Bとの間隔が小さく、梁体12Aとその左側の梁体12Bとの間隔は広くなっている。これは、例えば、図1(b)に矢印Aで表したように、梁体12Bが梁体12Aの方向に移動することにより実現される。または、梁体12Aが矢印Aとは反対に方向に移動してもよい。またさらに、図2(b)に表したように、梁体12Aと梁体12Bが矢印Bで表したように、相互に接近するようにそれぞれ移動してもよい。
図1(a)及び図2(a)に表した状態においては、梁体12A及び梁体12Bにより形成される回折格子の周期、すなわち回折効果を生ずる繰り返し構造の最小単位の長さは、Λである。一方、図1(b)及び図2(b)に表した状態においては、これら梁体12A、12Bにより形成される回折格子の周期は、Λの2倍の2Λとなる。このように、回折格子の周期が変化することにより、回折光の方向が変化する。
すなわち、図1(a)及び図2(a)に表した状態において、入射光100が与えられたとき、回折格子10により鏡面反射される0次光110と、周期Λの回折格子により回折されるプラスマイナス1次の回折光120およびさらに高次の回折光(図示せず)が生ずる。一方、図1(b)及び図2(b)に表した状態においては、入射光100に対して、0次光110と、周期2Λの回折格子により回折されるプラスマイナス1次の回折光130が生ずる。
このように回折格子の周期が変化することにより、図1(a)及び図2(a)に表した状態で生ずる1次の回折光120に対して、図1(b)及び図2(b)に表した状態で生ずる1次の回折光130の回折方向は、より0次光110に近い方向となる。
従って、例えば、図1(a)及び図2(a)に表したプラス1次の回折光120を通過させるスリット200を設け、図1(b)及び図2(b)に表した回折光130はスリット200により遮蔽されるようにすると、光の変調あるいはスイッチングが可能となる。またこの際に、プラス1次の回折光120のみではなく、マイナス1次の回折光120も取り出して光学的に合成すると、さらに高い出力が得られる。つまり、プラス1次とマイナス1次の回折光120はスリット200を通過し、それ以外の0次光110、回折光130はスリット200により遮蔽するようにしてもよい。
なお、図1及び図2においては、スリット200により回折光120を取り出す場合を例示したが、これとは反対に回折光130を取り出し回折光120は遮蔽するようにしても、光の変調あるいはスイッチングは可能である。そして、この場合にも、プラス1次とマイナス1次の回折光130をそれぞれ取り出して合成すれば、より高い出力が得られる。
また、梁体12A、12Bに、その母材よりも光反射率の高い材料からなる反射層14を設けると反射効果により回折光の強度を上げることが可能となる。
また、図1(b)及び図2(b)に表した状態においては、梁体12Aとこれに隣接する梁体12Bとは、密着していてもよいが、離間していてもよい。
図3は、梁体12Aと梁体12Bとが離間しつつ、周期2Λの回折格子が形成されることを表した模式図である。なお、図3以降の図については、既出の図に関して前述したのものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図3(a)に表した状態においては、梁体12Aと梁体12Bとの間隔は一定であり、周期Λの回折格子が形成されている。一方、図3(b)に表した状態においては、梁体12Aと梁体12Bとは離間しつつ間隔が変化し、周期が2Λの回折格子が形成されている。このような場合でも、回折光の方向を変化させ、光の変調あるいはスイッチングが可能である。
またさらに、図1〜図3に表したものとは逆の動作をさせてもよい。
図4は、本実施形態の第2の具体例にかかる回折格子を表す模式図である。
本具体例においては、図4(a)に表したように、隣接する一対の梁体12A、12Bの間隔が小さい状態が初期状態とされている。この場合も、近接する梁体12A、12Bは密着していてもよく、または図3に関して前述したように離間していてもよい。この状態において、梁体12A、12Bにより形成される回折格子の周期は2Λである。そして、この時に生ずる回折光130をスリット200により取り出す。
図4(b)は、梁体12A、12Bの間隔が一定となった状態を表す。すなわち、梁体12Bが矢印Aの方向に移動するか、または梁体12Aが矢印Aとは反対の方向に移動する。または、梁体12A、12Bが両方とも移動してもよい。この状態において、梁体12A、12Bにより形成される回折格子の周期は2Λの半分のΛである。そして、この時に生ずる回折光120はスリット200により遮蔽され取り出されない。このようにしても、光の変調あるいはスイッチングは可能である。なお、図4に表した具体例においても、スリット200により回折光130を取り出す代わりに、回折光120を取り出し回折光130を遮蔽するようにしても、光の変調あるいはスイッチングは可能である。
以上説明した回折格子10の動作は、静電吸引力を利用して実現できる。
図5は、梁体12A、12Bの間隔を変化させるメカニズムを説明するための概念図である。
例えば梁体12Aを接地電位Gに接続し、梁体12BをスイッチSWを介して電源Vに接続する。そして、スイッチSWをオンにして電源Vに電圧を印加すると、梁体12Aと梁体12Bとの間に静電吸引力が生ずる。その結果として、図5(b)に表したように、梁体12Aと梁体12Bとを接近させることができる。静電吸引力を利用する場合、図5に例示した如く、梁体12Aと梁体12Bとの対向面積が大きくなるように、梁体12A、12Bを縦長に形成するとよい。
このような回折格子10を用いると、光の変調またはスイッチングが可能となり、光スキャナー、プリンタ、ダイナミック・ゲイン・イコライザー、表示装置などの各種の用途に用いることができる。本実施形態の回折格子10は、高速応答が可能であり、挿入損失が少なく、ダイナミック・レンジが広いという特徴を有する。さらに、アナログ駆動が可能であり、信頼性や安定性に優れ、また、後に詳述するように、生産性が高く、半導体プロセスとの整合性がよくCMOS論理回路との集積化も容易である。
図6は、画素毎に光の変調・スイッチングを可能とした本実施形態の光変調器50を表す模式図である。
すなわち、本具体例においても、同一面上において、第1の方向Xに併設された複数の梁体12A、12Bを有する。そして、本実施形態においては、2対の梁体12A、12Bからなる回折格子のグループG1、G2、G3・・・が等間隔に設けられている。それぞれのグループの梁体12Aは個別のスイッチSWを介して電源Vに接続され、梁体12Bは接地電位Gに接続されている。つまり、電源Vからの駆動電圧をスイッチSWによりオン・オフすることで、図1〜図4に関して前述したようにグループ毎に回折格子の周期を変化させることができる。このようにして、グループ毎に光の変調・スイッチングを独立に行うことができる。この光変調器50を光スキャナー、プリンタ、表示装置などに応用した場合には、グループG1、G2・・はピクセルまたは画素毎に光の変調・スイッチングを行う。なお、図6においては、グループ毎に2対の梁体12A、12Bが設けられた具体例を表したが、本発明はこれには限定されず、グループ毎に3対またはそれ以上の梁体12A、12Bを設けてもよい。
図7は、本実施形態の光変調器を用いた表示装置の構成を表す概念図である。
レーザ300から放出されたレーザ光は、光学系400を介して光変調器50に入射される。光変調器50は、図6に関して前述した如く、グループ毎に独立して回折格子の周期を可変としている。光変調器50において生じた回折光120は、スリット200を介して取り出され、回折光130はスリット200により遮蔽される。すなわち、スリット200は、回折光を選択的に取り出す光学手段として作用する。なお、これとは反対に回折光130を取り出し、回折光120はスリット200により遮蔽してもよい。スリット200を介して取り出した回折光120を光学系500により広げ、ガルバノミラー600で走査してスクリーン700に投影する。すなわち、光学系500及びガルバノミラー600は、スリット200を介して取り出された回折光をスクリーン700に投影する投影手段として作用する。なお、スクリーン700への投影は、表示面側から(フロントプロジェクション方式)でもよく、表示面に対して背面側から(リアプロジェクション方式)でもよい。
例えば、縦480画素、横640画素のVGA表示をする場合、光変調器50には、縦480画素に対応する480個のグループ(図6参照)が設けられている。そして、各グループの回折格子の間隔を図1〜図5に関して前述したように適宜変化させることにより、光の変調を行い、縦480画素に対応する画像情報を同時に出力可能としている。なお、カラー表示する場合には、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のレーザ300をそれぞれ用いるか、あるいは、光学系400と光変調器50との間に色フィルタを設けてRGBをそれぞれ投影すればよい。また、表示品質についても、VGAには限定されず、ハイビジョンあるいはさらに高精細の表示も可能である。
次に、本実施形態の回折格子の製造方法について説明する。
図8及び図9は、本実施形態の回折格子10の製造方法を例示する工程断面図である。 本実施形態の回折格子10は、半導体リソグラフィ技術を用いて駆動回路と集積化させることができる。
図8(a)は、SOI(Silicon On Insulator)ウェーハの断面を表す。SOIウェーハ20は、シリコンからなる支持基板22と酸化シリコンからなる酸化膜24とシリコンからなる活性層26とを積層した構造を有する。そして、このSOIウェーハ20には、回折格子領域20Aと、駆動回路領域20Bと、が設けられている。図8(a)は、駆動回路領域20BにCMOSなどを含む駆動回路が形成された状態を表す。活性層26上には層間絶縁膜32が形成されている。
次に、図8(b)に表したように、駆動回路領域20Bの配線層から回折格子に接続するための配線34を形成する。そして、回折格子領域20Aの層間絶縁膜32を除去する。 しかる後に、図8(c)、図9(a)及び(b)に表したように、レジストなどからなるマスク90を形成し、活性層26をパターニングする。ここで、図9は、回折格子領域20Aの断面を表し、図9(a)、(c)、(e)、(g)、(i)は、梁体12A、12Bの長手方向に対して平行な方向からみた断面図であり、図9(b)、(d)、(f)、(h)、(j)は梁体12A、12Bの長手方向に対して垂直な方向からみた断面図である。
次に、図8(d)、図9(c)及び(d)に表したように、回折格子領域20Aと駆動回路領域20Bの全体をレジストなどの保護膜92で覆う。そして、支持基板22の裏面側にマスク94を形成し、回折格子領域20Aの支持基板22を選択的にエッチング除去する。そして、図9(e)及び(f)に表したように、酸化膜24をエッチングし除去する。
その後、図8(e)、図9(g)及び(h)に表したように、マスク90及び保護膜92を除去すれば、梁体12A、12Bを有する回折格子10が完成する。これら梁体12A、12Bに対して、図5及び図6に関して前述したように、配線層を介して電源Vまたは接地電位Gを接続することにより、梁体12A、12Bの間隔を可変させることができる。
ここで、図9(h)に表したように、梁体12A、12Bの両端には支持部12Cが設けられている。支持部12Cの端部は、酸化膜24により支持され、支持基板22に固定されている。梁体12A、12Bの間に静電吸引力が作用すると、これら両端の支持部12Cの先端を支点として左右に撓むことにより、梁体12A、12Bの間隔が変化する。
なお、このように梁体12A、12Bの下方の支持基板22を除去すると、下方から光を入射させることも可能となる。その結果として、後に詳述するように、等価型の光学配置も可能となる。
一方、図9(i)及び(j)に表したように、支持基板22の除去部を充填する下部層36を新たに設けてもよい。下部層36は、樹脂や半導体などにより形成できる。
図10は、本実施形態の回折格子10の製造方法のもうひとつの具体例を表す工程図である。すなわち、図10(a)、(c)、(f)は、梁体12A、12Bの長手方向に対して平行な方向からみた断面図であり、図10(b)、(d)、(g)は垂直な方向からみた断面図である。また、図10(e)は、ウェーハ上方からみた平面図である。
本具体例においても、図10(a)及び(b)に表したように活性層26をパターニングする。そして、図10(c)、(d)及び(e)に表したように、梁体12A、12Bとなる領域の周囲に保護膜96を形成する。この状態で、シリコンに対してはエッチング速度が小さく、酸化シリコンに対してはエッチング速度が大きいエッチング方法により、酸化膜24をエッチングする。すると、梁体12A、12Bの間に露出している酸化膜24からエッチングが進行し、梁体12A、12Bの下の酸化膜もサイドエッチングにより除去される。一方、保護膜96の下の酸化膜24は、サイドエッチングにより周囲がエッチングされるのみである。なお、このエッチングとしては、例えば、フッ酸系のウェットエッチャントまたは気相エッチャントを用いることができる。
このようにして、図10(f)及び(g)に表したように、梁体12A、12Bの下の酸化膜24を選択的に除去した回折格子10が完成する。この回折格子10においても、梁体12A、12Bの両端には、図10(g)に表したように酸化膜24により固定された支持部12Cが設けられている。従って、静電吸引力が作用すると、支持部12Cの先端を支点として左右に撓むことにより、梁体12A、12Bの間隔が変化する。
図11は、本実施形態の回折格子のもうひとつの具体例を表す模式図である。すなわち、図11(a)及び(c)は回折格子10の斜視図であり、図11(b)及び(d)は梁体12A、12Bの中央付近の断面図である。
本具体例においても、梁体12A、12Bの両端には、支持部12Cが設けられている。支持部12Cの先端は、酸化膜24などのアンカーに固定されている。そして、これら支持部12Cに切り欠き部13が設けられている。すなわち、梁体12Aに接続された支持部12Cには、向かって左側に切り欠き部13が設けられている。一方、梁体12Bに接続された支持部12Cには、向かって右側に切り欠き部13が設けられている。このように、梁体12Aと梁体12Bに接続された支持部12Cに対して、それぞれ反対側に切り欠き部13を設けると、電源Vから所定の電圧を印加した時に、梁体12Aと梁体12Bの移動方向をそれぞれ特定の方向に誘導できる。
例えば、図11(a)に表した回折格子10の向かって左側の梁体12A及び梁体12Bについてみると、これらに接続された支持部12Cの間には切り欠き13が設けられていない。一方、この梁体12Bとその右側に隣接する梁体12Aについてみると、これらに接続された支持部12Cの間には切り欠き部13が設けられている。電源Vに所定の電圧を印加した時、この梁体12B及びこれに接続された支持部12Cと、その左右の梁体12A及びこれらに接続された支持部12Cと、の間には同一の電圧が印加される。しかし、切り欠き部13が設けていないほうが支持部12Cの間の距離が小さいので、相対的に大きな静電吸引力が発生する。その結果として、図11(c)及び(d)に表したように、梁体12Bに接続された支持部12Cは、向かって左側の梁体12Aの方向に撓み、同様に梁体12Aに接続された支持部12Cは向かって右側の梁体12Bの方向に撓む。このようにして、梁体12A、12Bを規則的に所定の方向に移動させることができる。その結果として、図1〜図5に関して前述したように、回折格子10の周期をΛから2Λに変化させることができる。
また、支持部12Cにこのような切り欠き部13を設けることにより、支持部12Cが変型しやすくなり、梁体12A、12Bを柔軟に支持するサスペンションとして作用させることもできる。
なお、このような切り欠き部13は、必ずしも梁体12A、12Bにそれぞれ接続された支持部12Cの全てに設ける必要はない。例えば、梁体12A、12Bのいずれか一方に接続された支持部12Cのみに切り欠き部13を設けても同様の効果は得られる。すなわち、電圧を印加した時に、互いに接近させたい梁体に接続された支持部12Cの間の間隔に比べて、互いに離間させたい梁体に接続された支持部12Cの間の間隔のほうが大きくなるようにすればよい。換言すると、梁体12A、12Bのそれぞれに接続された支持部12Cの間隔を第1の方向Xにそってみたとき、大なる間隔と小なる間隔とが交互に設けられるようにすればよい。
また例えば、図1に関して前述したように梁体12Aはほぼ固定され、梁体12Bを移動させて回折格子の周期を変化させたいような場合は、梁体12Aを支持する支持部12Cには切り欠き部13を設けず、梁体12Bを支持する支持部12Cに切り欠き部13を設ければよい。切り欠き部13を設けない梁体12Aの支持部12Cは機械的な変型をしにくくなり、一方、切り欠き部13を設けた梁体12Bの支持部12Cは変型しやすいので、静電吸引力が作用すると、梁体12Aはほぼ固定され梁体12Bが移動する。この場合、静電吸引力が作用すると、梁体12Bは、切り欠き部13Bが設けられた側とは反対側の梁体12Aに向かって移動する。
図12及び図13は、本発明者が試作した回折格子10を例示する写真である。図12には、試作した大小2種類のチップを表した。この試作例においては、回折格子10と、その駆動回路とをそれぞれのチップ上に集積した。図13に表した拡大写真において、駆動回路30の一部と、回折格子10の一部とが表されている。
図14は、回折格子10の拡大写真である。図1〜図5に関して前述したように、梁体12Aと梁体12Bとが交互に形成されている。これら梁体12A、12Bの両端には、下層に支持基板に固定された支持部12Cが接続されている。そして、図11に関して前述したように、梁体12A、12Bの両端の近傍には、切り欠き部13が交互に設けられている。これにより、梁体12Aに電圧を印加した時に、梁体12Aと梁体12Bとはそれぞれ所定の方向に撓む。
図15は、梁体12A、12Bが移動する様子を表す拡大写真である。図15(a)は電圧を印加しない状態を表す。梁体12A、12Bの幅は3マイクロメータであり、隣接する梁体12A、12Bの間隔は、1マイクロメータとした。すなわち、回折格子の周期Λを、4マイクロメータとした。なお、梁体12A、12Bの厚み(活性層26の厚みに対応する)は、5マイクロメータとした。
この回折格子10の梁体12Aに40ボルトの直流電圧を印加したところ、図15(b)に表したように、梁体12Aとその右側の梁体12Bとが互いに接近し、ほぼ接触した状態となった。その結果として、回折格子10の周期は8マイクロメータとなった。
図16は、この回折格子10によりレーザ光の回折実験を行った結果を表す写真である。 図16(a)は、回折格子10に電圧を印加しない状態を表す。この時、鏡面反射による0次光110(Oth order)と、周期4マイクロメータの回折格子に対応する1次の回折光120(1st order)が観察されている。一方、梁体12Aに40ボルトの直流電圧を印加して梁体12A、12Bを変位させたところ、図16(b)に表したように、周期8マイクロメータに対応する1次の回折光130(Modulated light)が出現した。すなわち、回折格子10の周期が変化したことによる光の変調が成功したことが確認できた。なお、図16(b)において、周期4マイクロメータに対応する1次の回折光120が表れているのは、光源となるレーザ光が梁体12A、12Bの支持部12Cにまで照射されていることに起因する。
以上、説明したように、本発明者の試作の結果、駆動回路30を集積させた回折格子10を形成し、回折格子10の周期を変化させることによる光の変調に成功した。このような集積型の回折格子は、半導体プロセスとの整合性がよく、確立されたプロセス技術を用いて高い生産性で量産が容易となる。また、同一チップ上に駆動回路30と回折格子10とを集積すると、駆動回路30と回折格子10とを接続する配線(例えば、配線34)も半導体プロセスにより形成でき、メガヘルツのオーダーの制御信号に対してもS/Nの優れた駆動信号を回折格子10に供給できる。
以下、本実施形態の回折格子10のさらなる具体例について説明する。
図17は、ブレーズを設けた回折格子10を表す模式図である。
すなわち、本具体例においては、梁体12A、12Bの上面が傾斜したブレーズ面12Dとされている。このようなブレーズ面12Dを設けると、1次の回折光のうちで、プラス1次の回折光120Aの強度が増加し、0次光110と、マイナス1次の回折光120Bの強度は低下する。つまり、周期Λに対応するプラス1次の回折光120Aの強度を高くして出力させることができる。その結果として、例えば、マイナス1次の回折光120Bを取り出して合成しなくても高い出力が得られ、光学系をシンプルにすることも可能となる。なお、ブレーズ面12Dにおける反射効果をさらに高くするために、梁体12A、12Bの上面に反射率が高い材料からなる反射層を設けてもよい。
図18は、透過型の光学配置を表す模式図である。
本具体例においては、入射光100が梁体12A、12Bの下方から入射される。そして、回折格子10を透過した0次光110と、回折された回折光120は、梁体12A、12Bの上方に向けて放射される。このような光学配置の場合にも、回折格子10の周期に応じて回折光の方向が変化する。すなわち、図18(a)に表したように周期がΛの場合には1次の回折光120が放射され、図18(b)に表したように周期が2Λに変化すると、これに対応した1次の回折光130は、回折光120とは異なる方向に放射される。従って、光の変調・スイッチングが同様に可能となる。また、本具体例の場合、梁体12A、12Bにより回折された1次の回折光のうちでプラス1次の回折光120Aの強度がマイナス1次の回折光120Bの強度よりも高くなる傾向があることが認められた。
本具体例の如く透過型の場合、光学系の設計や配置がより容易となる利点がある。すなわち、図1〜図4などに関して前述した反射型の場合には、入射側の光学系と取り出し側の光学系をいずれも、回折格子10の上面側に配置しなければならず、光学的な設計や配置の自由度が小さい。これに対して、本具体例のような透過型の場合には、入射側の光学系と取り出し側の光学系とを回折格子10の両側に分けて配置できるので、光学的な設計が容易となり、またシステムのサイズをコンパクトにすることが容易である。
図19は、透過型の回折格子10を例示する模式図である。すなわち、本具体例は、図11に関して前述したものと同様の構成を有するが、梁体12A、12Bの下方が開放されている。この回折格子10は、例えば、図8及び図9に関して前述した方法により製造することができる。
図20は、透過型の回折格子10のもうひとつの具体例を表す模式図である。
本具体例においては、梁体12A、12Bの側面が傾斜しブレーズ面12Eが形成されている。入射光100の方向に対して、図20に例示したように傾斜させたブレーズ面12Eを設けた場合、その反射効果により、プラス1次の回折光120Aの強度は低下し、マイナス1次の回折光120Bの強度が増加する。つまり、マイナス1次の回折光120Bを利用するような場合には、このようなブレーズ面12Eを設けるとよい。一方、これとは反対の方向に傾斜させたブレーズ面を梁体12A、12Bの側面に設けると、プラス1次の回折光120Aの強度を増加させ、マイナス1次の回折光120Bの強度を低下させることができる。つまり、どの回折光を取り出すかにより、ブレーズ面を適宜設けることができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、上述した各具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図20に関して前述した各具体例のふたつまたはそれ以上を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の範囲に包含される。
また、本発明において用いる梁体、電源、駆動回路、光源、光学系、スリット、ガルバノミラー、スクリーンなどの構造、形状、材質、配置関係などについては、前述した具体例には限定されず、当業者が適宜設計変更したものも、本発明の特徴を有する限り本発明の範囲に包含される。すなわち、本発明は各具体例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能であり、これらすべては本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかる回折格子を表す概念図である。 本発明の実施の形態にかかる回折格子を表す概念図である。 梁体12Aと梁体12Bとが離間しつつ、周期2Λの回折格子が形成されることを表した模式図である。 本実施形態の第2の具体例にかかる回折格子を表す模式図である。 梁体12A、12Bの間隔を変化させるメカニズムを説明するための概念図である。 画素毎に光の変調・スイッチングを可能とした本実施形態の回折格子10を表す模式図である。 本実施形態の回折格子を用いた表示装置の構成を表す概念図である。 本実施形態の回折格子10の製造方法を例示する工程断面図である。 本実施形態の回折格子10の製造方法を例示する工程断面図である。 本実施形態の回折格子10の製造方法のもうひとつの具体例を表す工程図である。 本実施形態の回折格子のもうひとつの具体例を表す模式図である。 本発明者が試作した回折格子10を例示する写真である。 本発明者が試作した回折格子10を例示する写真である。 回折格子10の拡大写真である。 梁体12A、12Bが移動する様子を表す拡大写真である。 回折格子10によりレーザ光の回折実験を行った結果を表す写真である。 ブレーズを設けた回折格子10を表す模式図である。 透過型の光学配置を表す模式図である。 透過型の回折格子10を例示する模式図である。 透過型の回折格子10のもうひとつの具体例を表す模式図である。
符号の説明
10 回折格子、 12A、12B 梁体、 12C 支持部、 12D、12E ブレーズ面、 13 切り欠き部、 14 光反射層、20 SOIウェーハ、 20A 回折格子領域、 20B 駆動回路領域、 22 支持基板、 24 酸化膜、 26 活性層、 30 駆動回路、 32 層間絶縁膜、 34 配線、 36 下部層、 50 光変調器、90 マスク、 92 保護膜、 94 マスク、 96 保護膜、100 入射光、110 0次光、120、120A、120B、130 回折光、200 スリット、300 レーザ、400 光学系、500 光学系、600 ガルバノミラー、700 スクリーン

Claims (11)

  1. 同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体を備え、
    前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、
    前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設されてなることを特徴とする回折格子。
  2. 同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体を備え、
    前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、
    前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設され、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれかにおいて、隣接する前記梁体の間に静電吸引力が作用することを特徴とする回折格子。
  3. 同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体と、
    第1の電極と、
    前記第1の電極とは異なる第2の電極と、
    を備え、
    前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、
    前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設され、
    前記複数の梁体は、前記第1の電極に接続された梁体と、前記第2の電極に接続された梁体と、が前記第1の方向に交互に併設されてなる部分を含むことを特徴とする回折格子。
  4. 同一面上において第1の方向に併設された複数の梁体を備え、
    前記第1の方向にみた前記梁体の間隔が可変とされ、
    前記第1の方向にみた前記梁体の配置が第1の周期を有する第1の状態と、前記第1の方向にみた前記梁体の配置が前記第1の周期とは異なる第2の周期を有する第2の状態と、を選択的に形成可能であり、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、等間隔に併設され、
    前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか他方において、前記複数の梁体は、前記第1の方向にみて、第1の間隔と、前記第1の間隔とは異なる第2の間隔と、が交互に表れるように併設され、
    前記複数の梁体のそれぞれは、その両端の少なくともいずれか一方に支持部が接続され、
    前記支持部の一部は、共通の部材に固定されてなり、
    前記複数の梁体のそれぞれに接続された前記支持部の間隔を前記第1の方向にみたとき、大なる間隔と小なる間隔とが交互に設けられたことを特徴とする回折格子。
  5. 前記梁体及び前記支持部は、シリコンにより形成され、
    前記共通の部材は、シリコン基板であり、
    前記支持部は、酸化シリコン膜を介して前記シリコン基板に固定されてなることを特徴とする請求項4記載の回折格子。
  6. 前記梁体は、シリコンよりも光反射率の高い材料からなる反射層を有することを特徴とする請求項5記載の回折格子。
  7. 前記第1の状態と前記第2の状態のいずれか一方からいずれか他方に遷移するときに、隣接する前記梁体が互いに接近することを特徴とする請求項1または3に記載の回折格子。
  8. 前記第1の状態と前記第2の状態のいずれかにおいて、隣接する前記梁体の間に静電吸引力が作用することを特徴とする請求項1、3のいずれか1つに記載の回折格子。
  9. 前記第1の周期と前記第2の周期のいずれか一方は、いずれか他方の2倍であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の回折格子。
  10. 請求項1〜のいずれか1つに記載の複数の回折格子を前記第1の方向に併設したことを特徴とする光変調器。
  11. 光源と、
    前記光源から放射された光が入射される請求項10記載の光変調器と、
    前記光変調器に設けられた前記回折格子の前記第1及び第2の状態のいずれかにおいて生じた回折光を選択的に取り出す光学手段と、
    前記光学手段により取り出された前記回折光をスクリーンに投影する投影手段と、
    を備えたことを特徴とする表示装置。
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