JP4957915B2 - 情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置 - Google Patents

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Description

本発明は、CDやDVDなどの情報記録ディスクにマイクロ波電力を照射し、その記録膜の破壊を、大量に、安定かつ高歩留で行うことができる情報記録膜破壊装置に関する。
CDやDVDなどの光ディスクは、ローコストで使いかってのよい情報記録ディスクであることら、広く普及している。
反面、このような情報記録ディスクが不要になった場合、漏洩できない記録情報のものは、その記録情報を消去し、また、消去できないものは情報記録ディスク自体を機械的に破壊するなどして処分していた。
しかし、1つ1つ記録情報を消去したのでは、大量の情報記録ディスクを処分する上に多くの手間がかかるし、また、機械的に破壊する方法は、リサイクルが不可能になる上、情報記録ディスクが漏洩しない方法で行なわなければならない。
そこで、不要となった情報記録ディスクの処分には、従来から様々処分方法が提案されている。
図23は、光ディスクであるCDを連続的に処理する処理装置10の従来例を示す。
CDはプラスチックケース11に収納され、コンベア12に載置されて、処理室13内のマイクロ波電力の照射位置に連続的に送り込まれる。
処理室13内のマイクロ波電力の照射位置では、マイクロ波発振器14から導波管15を介してマイクロ波電力16が照射される。
コンベア12は、処理装置10のハウジング17を貫通して設けられている。
そして、プラスチックケース11の搬入口18及び搬出口19の近傍のハウジング17には電波吸収材20が設けられ、マイクロ波電力の漏洩が防止されている。
上記した処理装置10は、CDを収納したプラスチックケース11をコンベア12に載置して処理室13内のマイクロ波照射位置に連続的に送り、その照射位置でマイクロ波電力を照射して情報記録膜を破壊し、その後、プラスチックケース11を搬出口から搬出させるものとなっている。
ところが、この処理装置10は、CDを収納した多数のプラスチックケース11をコンベア12に平坦に並べて載置し、導波管15の管軸方向に対し、CDの情報記録面が直角に配置される構成であるため、情報記録膜の破壊処理のロット変動が大きく、大量処分ではほとんど破壊されないものが生じることがある。
しかしながら、情報記録ディスクの廃棄処分は、情報漏洩を防ぐために読み出しを確実に禁じなければならいため、安定かつ高歩留で破壊処分できることが必要であるから、上記した従来の処理装置10のように低歩留のものは実用的に問題がある。
特開平10−172148号公報 特開2000−163745号公報
解決しようとする問題点は、情報記録ディスクの情報記録膜の破壊処理が、大量に、安定かつ高歩留で行うことができない点である。
上記した課題を解決するため、本発明は第1の発明として、情報記録ディスクにマイクロ波電力を照射し、当該情報記録ディスクの情報記録膜を破壊する装置において、内部に情報記録ディスクを配置するアプリケータと、前記アプリケータに接続し、当該アプリケータ内にマイクロ波電力を供給する方形導波管とを備え、前記情報記録ディスクは、その情報記録面が前記方形導波管を伝播するマイクロ波電力の電界に対し平行又は60°の角度範囲内となるように配置し、マイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置を提案する。
第2の発明としては、第1の発明の情報記録膜破壊装置において、前記アプリケータ内に前記方形導波管に連通するマイクロ波照射アンテナを設け、前記マイクロ波照射アンテナのマイクロ波放射孔のマイクロ波電界方向に平行する面に対し、前記情報記録ディスクの情報記録面を平行に又は60°の角度範囲内に配置し、マイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置を提案する。
第3の発明としては、上記した第1または第2の発明の情報記録膜破壊装置において、前記方形導波管を伝播するマイクロ波電力の電界方向に平行させて移動させるベルトコンベアと、方形導波管を伝播するマイクロ波電力の電界方向に、情報記録面を平行させるように複数の情報記録ディスクを内装する容器と、前記容器を前記ベルトコンベアに載せてアプリケータ内を通過させ、情報記録ディスクの情報記録面にマイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置を提案する。
第4の発明としては、上記した第3の発明の情報記録膜破壊装置において、 ケースに収納した複数の情報記録ディスクを前記容器に内装させ、前記容器をベルトコンベアに載置させてアプリケータ内を通過させることを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置を提案する。
本発明によれば、情報記録ディスクの情報記録面をマイクロ波電力の電界方向に平行に配置し、マイクロ波電力を照射するため、マイクロ波電力の電界によって情報記録膜を形成する導電性反射膜に強い電流がながれ、導電性反射膜がジュール損によって加熱される。
なお、情報記録ディスクの情報記録膜は、例えば、基板、導電性反射膜、保護膜が重合形成されたものなっている。
導電性反射膜が異常に温度上昇すると、反射膜が破れたり、熱変形したりして情報記録膜が破壊する。
導電性反射膜が破れたり、熱変形したりすると、レーザー光を一様に反射することができないため、記録情報の読み取りが不可能になる。
また、導電性反射膜に破れや熱変形は目視が可能であるから、情報記録膜の破壊されたことの判断が容易となる。
さらに、本発明では、情報記録ディスクの情報記録面に対し、マイクロ波電力の磁界が直角に交差するため、導電性反射膜には磁界を中心とした電流が誘起
する。
したがって、誘起した電流によるジュール損によって導電性反射膜が温度上昇し、上記同様に導電性反射膜が破れ、熱変形し、情報記録膜が破壊する。
このように、本発明は、マイクロ波電力の電界方向に対し、情報記録ディスクの情報記録面の配置方向を規定し、マイクロ波電力の電界と磁界の総合作用によって効果的に情報記録膜を破壊する構成としてある。
なお、情報記録ディスクの情報記録面は、マイクロ波電力の電界方向に対し正確に平行させる必要がなく、所定の角度範囲、例えば、60°の角度範囲内に配置することによって上記同様に情報記録膜の破壊が可能になる。
したがって、本発明によれば、情報記録ディスクを商業ベースで大量に破壊処理することが可能になり、破壊状態が目視できる高歩留の情報記録膜破壊装置となる。
先ず、実施形態を説明する前に、マイクロ波電力の電界分布と磁界分布について説明する。
方形導波管内を伝播するマイクロ波電力の電磁界の基本モードTE10の電界、磁界の関係式は下記の式(1)で表される。
Figure 0004957915
ここで、直交座標(x、y、z)の原点を図1のように定めた方形導波管30は、長辺寸法x=a、短辺寸法y=bとする。
そして、電界Eのy成分がEy、磁界Hのz成分がHz、磁界のx成分がHxである。
上記の式(1)を図1に示す方形導波管30の境界条件を使って解けば、導波管内の電磁界分布を求めることができる。
なお、方形導波管30のx=0及びx=aの面をE面(電界に平行な面E)、y=0及びy=bの面をH面(磁界に平行な面H)と呼ぶ。
また、図1は、方形導波管30の直交座標系を示す。
ここで、ある瞬時t=tにおける電磁界分布は次のようになる。
図2は、ある瞬時t=tにおいて、z=0面上におけるx軸方向の電磁界分布を示している。
この図で、x=a/2の位置で、Ey=+最大、Hx=−最大になっていることが分かる。
一方、Hzは、z=0ではHz=0であるが、z=λg/4、x=0でHz=+最大、z=λg/4、x=aでHz=−最大となる。
なお、λgは導波管内におけるマイクロ波電力の波長である。
図3は、ある瞬時t=tにおけるz軸方向の電磁界分布を示している。
この図からx=a/2の位置で、Ey=+最大、Hx=−最大になっていることが分る。
図2及び図3から、z=N・(λg/2)で、Ey及びHxの絶対値が最大になることが分かる。
同様に、z=λg/4+N・(λg/2)、x=0及びy=0において、Hzの絶対値が最大になることが分る。
なお、Nは、0、1、2・・・・・・である。
図4は、ある瞬時t=tにおいて、例えば、y=b/2の面上で見たz軸方向の電磁界分布を示している。
図4において、E0は電気力線を、H0は磁力線を各々示す。
図5は、ある瞬時t=tにおける方形導波管30の表面電流分布を示す。
H面の中央で、かつ、導波管30の管軸方向、即ち、x=a/2の面とH面とが交わる線上では、電流Iの方向が平行になっている。
したがって、理論的には、この線に沿ってスリットを開けてもマイクロ波電力の漏洩がないことが分かる。
ここで、図3から図5を参照して時間を動かしてみると、それぞれの電磁界分布が右から左へ、即ち、z軸方向に光速で移動することになる。
したがって、図6に示すように、上下のH面にスリット31を開けて、例えば、上のスリット31から情報記録ディスク100を挿入し、下のスリット(図示省略)から取り出せば、情報記録ディスク100の情報記録膜面上に、面に平行した強い電界がかかるので、情報記録膜の導電性反射膜が破壊されることになる。
勿論、情報記録ディスク100をケースに入れた状態でも情報記録膜が破壊される。
上記したように、マイクロ波電力を照射して情報記録ディスク100の情報記録膜を破壊するためには、情報記録ディスク面をマイクロ波電力の電界方向に対し平行に配置することで、最も破壊歩留が高くなる。
しかし、例えば、電波が貫通するダンボール箱に情報記録ディスク100を詰めて一括処理して破壊する場合は、マイクロ波電力の電界方向と情報記録ディスク面との関係が重要になる。
この関係を図7に示す円形アプリケータの計算モデルを参照して説明する。
簡単にするために、方形導波管32の中央を円形アプリケータ33の端面中央に連結し方形導波管32の長辺方向をx軸、短辺方向をy軸、管軸方向をz軸とする。
なお、原点は導波管と円形アプリケータの連結面と中心軸との交点としている。
また、円形アプリケータ33は、管軸方形の長さLが500mm、円筒の直径φが544mmとなっており、また、方形導波管32を連結した端面の反対側が開放面となっている。
図8、図9、図10は上記した円形アプリケータ33が発生する電界分布、磁界分布についてコンピュータを用いて解析した電磁界分布図を示す。
図8(A)は、方形導波管32の管軸を通り、方形導波管32のH面の中央を通る面(x=0面)における電界平均値の分布である。
図8(B)は、方形導波管32の管軸を通り、方形導波管32のH面の中央を通る面(x=0面)における磁界平均値の分布である。
これらの分布図において、電界強度はE1>E2>E3>E4となり、磁界強度はH1>H2>H3>H4となり、E1、H1の分布部所が最も強く、E4、H4の分布部所が最も弱くなる。
したがって、情報記録ディスク100を矢印の方向へ(上から下へ)移動する(方形導波管のE面に平行に移動する)と、情報記録ディスク100が強い電界分布、強い磁界分布の中を通るため、情報記録ディスク100の情報記録膜が破壊されることが分かる。
図9(A)は、方形導波管32の管軸を通り、方形導波管32のE面の中央を通る面(y=0面)における電界平均値の分布である。
図9(B)は、方形導波管32の管軸を通り、方形導波管32のE面の中央を通る面(y=0面)における磁界平均値の分布である。
これらの分布図において、情報記録ディスク100を矢印の方向へ(上から下へ)移動する(方形導波管のH面に平行に移動する)と、情報記録ディスク100は、磁界の強い部所を通るが、電界がやや弱い部所しか通らない。
したがって、情報記録ディスク100の情報記録膜を破壊するためには大きなマイクロ波電力が必要になることが分かる。
図10(A)は、円形アプリケータの中心軸(方形導波管の管軸)上で、方形導波管32の取付面から485mmの長さD(図8参照)離れた点(z=−485mm)で、円形アプリケータ33の端面に平行な面における電界の瞬時最大値の分布図である。
図10(B)は、図10(A)と同様に示した磁界の瞬時最大値の分布図である。
これらの分布図おいて、情報記録ディスク100を上から下へ移動する場合(方形導波管のE面に平行に移動する場合)と、左から右へ移動する場合(方形導波管のH面に平行に移動する場合)とを比較すると、上から下へ移動した場合、つまり、E面に平行に移動することがマイクロ波加熱として効果的であることがわかる。
なお、図10(A)、(B)は、電界、磁界が瞬時的に最大になったときの分布であるので、平均値では更に弱くなる。
他方、図10(A)、(B)には、60°の角度をなす線と、90°の角度をなす線が記入してあるが、これらの角度は、情報記録ディスク100を移動させる方向の限界を示している。
情報記録ディスク100をこれらの角度内で移動させるときは、電磁界が弱い部所を長く通過することになるので、情報記録膜破壊の精度が下がる。
したがって、情報記録ディスク100の移動方向は、水平線(H面に平行な線)から±30°以外、言い換えれば、垂直線(E面に平行な線)から±60°以内にすべきであり、好ましくは、垂直線(E面に平行な線)から±45°以内にすることが最適である。
なお、直方体アプリケータにいても上記の円形アプリケータと同様にしてコンピュータを用いて電磁界分布を解析したが、総合的に見れば同様の結果となったので、直方体アプリケータの電磁界分布の説明は省略する。
次に、実施形態について説明する。
図11は、第1の実施形態を示し、情報記録膜の破壊装置の簡略的な斜視図である。
図示する如く、本実施形態の破壊装置は、情報記録ディスク100を収納した複数枚のケース(例えば、プラスチックケース)34を重ねてベルトコンベア35に載せ、ベルトコンベア35を運転することで情報記録ディスク100がアプリケータ36内を移動するようになっている。
また、この破壊装置は、ベルトコンベア35の移動方向(図示矢印)と交差する側となるアプリケータ側面36aに方形導波管37が連結し、マイクロ波発信器から出力されるマイクロ波電力をこの方形導波管37を介してアプリケータ36内にマイクロ波電力を伝播させる構成としてある。
すなわち、本実施形態は、図8、図9、図10に示した電磁界分布の説明より分かるように、情報記録ディスク100の情報記録面をマイクロ波電力の電界方向に平行させて移動させる構成としてあり、そのため、方形導波管37はそのE面がベルトコンベア35の移動方向となるように設けてある。
このように構成した破壊装置によれば、情報記録ディスク100の情報記録面がマイクロ波電力の電界方向に平行に移動することから、情報記録膜の破壊精度が高いものとなる。
なお、方形導波管37は、アプリケータ36の反対側の側面に設けてもよく、また、両側面に設けることもできる。
要するに、情報記録ディスク100が方形導波管のE面(単にEとして表わす)に平行に置かれ、その移送方向も方形導波管のE面に平行となるようにすればよい。
さらに、実際には、アプリケータ36の入口38a側と出口38b(図示省略)側にはマイクロ波電力を外部に放出させないために、電波吸収体などを設ける。
図12は、第2の実施形態を示し、情報記録膜の破壊装置の簡略的な斜視図である。
本実施形態は、ケース34に収納した複数の情報記録ディスク100をダンボール箱のような容器39に入れ、容器39をベルトコンベア35で移動させるようにしてある。
この実施形態では、アプリケータ46の上面に方形導波管32を連結してあるが、そのE面はベルトコンベア35の移動方向(図示矢印)としてあり、したがって、情報記録ディスク100の情報記録面を上記E面に平行させるため、複数のケース34の接合面を上記E面に平行させるようにして容器39に入れてある。
なお、容器39は、その形成材料がダンボール箱のようにマイクロ波電力を多少吸収するものでも使用することができる。
その他は、図11に示す第1実施形態と同じ構成となっている。
一方、上記第2の実施形態の破壊装置を使用して破壊実験をした結果について実験1として述べる。
この実験では、容器39内に情報記録ディスク100として42枚のDVDを入れて行ったが、歩留は100%で全数破壊した。
なお、容器39に入れたDVDについては、35枚はE面に平行に配置し、7枚はE面に対し45°の角度で配置した。
実験1
実験条件:マイクロ波電力 9.5kW
移送スピード 2.5m/分
移送方向 放射アンテナ(導波管)のE面に平行
容器 ダンボール箱
実験結果:ダンボール箱に入れたDVDディスク(42枚)の情報記録膜(反射膜)破壊状況
破壊大:35枚、破壊中:7枚、破壊小:0枚、破壊せず:0枚
(E面に対し45°の角度に配置したDVD:破壊大6枚、破壊中1枚)
実験判定 破壊歩留:100%
他方、図13に示すように、上記した第2の実施形態の破壊装置において、情報記録ディスク100を収納したケース34を90°回してダンボール箱に33枚のDVDを入れ、上記実験1と同様に行った破壊実験について実験2として述べる。
なお、この場合、情報記録ディスク100の情報記録膜が方形導波管37のH面に平行になり、そのE面に平行して移動する。
実験2
実験条件:マイクロ波電力 9.5kW
移送スピード 2.5m/分
移送方向 放射アンテナ(導波管)のE面に平行
容器 ダンボール箱
実験結果:ダンボール箱に入れたDVDディスク(33枚)の情報記録膜(反射膜)破壊状況
破壊大:1枚、破壊中:2枚、破壊小:0枚、破壊せず:30枚
実験判定:破壊歩留 実験結果:9.1%
図14は、第3実施形態を示し、本実施形態は、図13の破壊装置において方形導波管37を90°回転させて連結した構成の破壊装置となっている。
このように構成した破壊装置は、情報記録ディスク100が図15(A)、(B)のようにアプリケータ36内を移動する。
図15(A)、(B)は、既に説明した図8(A)、(B)の電界分布と磁界分布と同様の分布図であるが、図示するように、本実施例の場合は、図示するように、情報記録ディスク100が紙面の裏面から表面に向かう方向に移動することになる。
したがって、アプリケータ36内では、情報記録ディスク100の情報記録面に非常に強い電界と磁界とが重って照射され、情報記録膜が効果的に破壊される。
また、図10(A)、(B)の電磁界分布で説明したように、情報記録ディスク100は、方形導波管37のE面に対し平行(角度0°)に対し、±60°以内であれば、破壊レベルが保たれるので、ダンボール箱に情報記録ディスク100のケース34を詰める場合は、60°以内(好ましくは45°以内)の角度で詰めればよい。
以上、好ましい実施形態について説明したが、方形導波管37やアプリケータ36内に突出させた導波管照射アンテナ(図示省略)は、直線的なものにかぎらず、ねじりタイプ(ツイスト式)の導波管についても使用することができる。
しかし、ねじりタイプの導波管を使用した場合、E面自身がねじれているので、
情報記録ディスクの情報記録面は、ねじり導波管からアプリケータ36内にマイクロ波電力を放射させる矩形開口面に垂直で、H面から延長する辺の中点を結ぶ線を通る面を基準とし、この基準面に対し、±60゜の角度以内に保持して移動する。
続いて、具体的に実施した実施例について説明する。
図16は破壊装置の第1実施例を示し、マイクロ波発振器を2台搭載した破壊装置の側面図、図17は同破壊装置の平面図、図18は図17のA−A線断面図である。
これらの図面において、40はマイクロ波発振器で、このマイクロ波発振器40は、マグネトロン40aとこのマグネトロン40aに連結した導波管タイプの高周波結合器40bを備えている。
そして、マグネトロン40aが駆動されると、マグネトロン40aから出力されたマイクロ波電力が高周波結合器40bに結合し、この高周波結合器40bと導波管41を介して送られたマイクロ波電力がマイクロ波照射アンテナ42よりアプリケータ43内に放射される。
他のマイクロ波発振器44も同様に、内部にマグネトロンと高周波結合器を備え、マグネトロンから出力されるマイクロ波電力が導波管45を介し、マイクロ波照射アンテナ46からアプリケータ43内に放射される。
本実施例では、ベルトコンベア47を備え、ケースに収納したDVDを複数枚入れたダンボール箱48をこのベルトコンベア47に載置して図示矢印のように、左から右に所定の速度で移動させるようにしてある。
したがって、ダンボール箱48は、入口側フイルタ49、アプリケータ43、出口側フイルタ50を経由して外に出る。
ここで、ベルトコンベア47の移動方向は、図18に示すように、導波管41、45のE面41a、45aに平行する方向としてあり、ダンボール箱48内に配置したDVDの情報記録面も導波管41、45のE面に平行するように配置してある。
このことから、DVDがアプリケータ43内を通過する際に、強いマイクロ波電界に沿って情報記録面を移動させることから、DVDの情報記録膜が確実に破壊される。
図19は、情報記録膜が破壊されたDVDである情報記録ディスク100を示した斜視図である。
図示するように、情報記録膜の反射膜に亀裂100aが入ったり、変形するため、もはやレーザー光による読み取りが不可能になり、また、図示する如く、情報記録膜の破壊が目視によって確認することができる。
本実施例の場合、図17から分かるように、2台のマイクロ波発振器40、44によって、ベルトコンベア47のベルト幅全体をマイクロ波電界でカバーするように構成したので、ダンボール箱48がベルト幅より大きくても、ダンボール箱内の情報記録ディスクの情報記録膜が破壊される。
なお、上記した実施例では2台のマイクロ波発振器を備えたが、マイクロ波発振器の数は必要に応じて任意に増減することができ、また、マイクロ波電力の供給は、アプリケータ43の上方からに限らず、下方から供給することもできる。
さらに、導波管41、45には、アプリケータ43内に固定したマイクロ波照射アンテナ42、46を連結してマイクロ波電力をアプリケータ43内に放射する構成としてあるが、マイクロ波照射アンテナ42、46を設けずに、導波管41、45から直接にアプリケータ43内にマイクロ波電力を放射させる構成としてもよい。
また、本実施例の特徴は、方形導波管から放射される電磁界の分布、特に、電界の方向と情報記録ディスクの情報記録面方向とを平行にしたことにある。
したがって、導波管41、45のE面が、アプリケータ43に接続する部分で、
情報記録ディスクの情報記録面が直交(90゜回転)するようになっていても、マイクロ波照射アンテナ42、46の途中を90゜ひねることにより、導波管照射アンテナ42、46の先端面のE面方向と情報記録ディスクの情報記録面とが平行するから、上記同様に実施することができる。
図20は、第2実施例として示した破壊装置の簡略的な断面図、図21は図20上のB−B線に沿って切断した拡大断面図である。
この実施例は、方形導波管式アプリケータを備えた破壊装置として構成してある。
これらの図面において、51はマイクロ波発振器で、マグネトロン51aが高周波結合器51bに搭載されており、マグネトロン51aから出力されたマイクロ波電力が高周波結合器51bに結合し、導波管回路を伝播する。
すなわち、マイクロ波電力は、高周波結合器51b、アイソレータ52、パワーモニター53、スタブチューナー54、アプリケータ本体55を介して、可動プランジャ56のプランジャ可動部56aに至り、このプランジャ可動部56aで反射される。
アプリケータ本体55とプランジャ可動部56aで反射されたマイクロ波電力はマグネトロン51aに向かう。
したがって、パワーモニター53の反射電力値をモニターしながらスタブチューナー54を調節して、スタブチューナー54で反射波と逆位相の波を作り打ち消すと、パワーモニター53の反射電力値がゼロになる。
なお、プランジャ可動部56aの位置は、情報記録ディスク100の情報記録膜が最も効率良く破壊できる位置に予め固定して置く。
また、方形導波管で構成されたアプリケータ本体55は、上下のH面の中央部に、管軸に沿ったスリット55aが形成してあり、さらに、情報記録ディスク100が通過できる貫通孔を有する絶縁カバー57が上下のスリット55aに挿通してある。
さらに、アプリケータ本体55aの上下には、突出した絶縁カバー57を取り巻く電波吸収体58を設け、絶縁カバー57と電波吸収体58とを固定するための導電体59がアプリケータ本体55に固着してある。
なお、この導電体59には、情報記録ディスク100を通すための孔部が設けてある。
本実施例のように構成すると、図2〜図6の説明から分かる通り、方形導波管本体55の上下のH面の中央部が最も強い電界分布の部所となり、さらに、アプリケータ本体55では、マグネトロン51aから出力したマイクロ波電力の進行波とプランジャ可動部56aで反射した反射波とが干渉して大きな定在波が発生しているので、更に大きな電界が発生する。
したがって、この第2実施例では、情報記録ディスク100を絶縁カバー57の貫通孔に差し入れ、アプリケータ本体55を通過させれば、上記したような大きな電界に平行させて情報記録面を移動させることができ、情報記録膜を確実に破壊することができる。
図22は、図20に示した第2実施例の改良例である破壊装置の簡略的な断面図である。
この破壊装置は、アプリケータ本体55を傾斜させて通過させるディスクガイド60を備えたことに特徴があり、その他は図20に示す破壊装置と同構成となっている。
上記のように構成した破壊装置は、情報記録ディスク100がディスクガイド60内を回転しながら斜め方向に移動するので、アプリケータ55内に発生した1個以上の電圧定在波のある部所を通過することから、情報記録膜破壊が更に確実となる。
CD、DVDなどの光ディスク、光磁気ディスク等の情報記録膜の破壊に適する。
方形導波管の直交座標系を示した説明図である。 ある瞬時におけるx軸方向の電磁界分布を示した説明図である。 ある瞬時におけるz軸方向の電磁界分布を示した説明図である。 ある瞬時に方形導波管内に分布する電磁界と方向を示した説明図である。 ある瞬時における方形導波管の表面電流分布を示した説明図である。 方形導波管と情報記録ディスクとを示した簡略的な斜視図である。 全長500mmの円形アプリケータの計算モデルを示した斜視図である。 図8(A)、(B)は、図7に示す計算モデルと座標において、X=0面で切ったアプリケータ内の電磁界分布を示した説明図である。 図9(A)、(B)は、図7に示す計算モデルと座標において、Y=0面で切ったアプリケータ内の電磁界分布を示した説明図である。 図10(A)、(B)は、図7に示す計算モデルと座標において、Z=−485mm面で切ったアプリケータ内の電磁界分布を示した説明図である。 第1の実施形態を示した情報記録膜破壊装置の簡略的な斜視図である。 第2の実施形態を示した情報記録膜破壊装置の簡略的な斜視図である。 本発明に係る実施形態と比較するため比較例として示した情報記録膜破壊装置の簡略的な斜視図である。 第3の実施形態として示した情報記録膜破壊装置の簡略的な斜視図である。 図15(A)、(B)は、第3の実施形態における電磁界分布を図8同様に示した説明図である。 第1の実施例として示した情報記録膜破壊装置の側面図である。 第1の実施例として示した情報記録膜破壊装置の平面図である。 図17上のA−A線断面図である。 情報記録膜を破壊した情報記録ディスクの斜視図である。 第2の実施例として示した情報記録膜破壊装置の簡略的な断面図である。 図20上のB−B線に沿って切断した情報記録膜破壊装置の拡大断面図である。 第2の実施形態の変形例として示し情報記録膜破壊装置の簡略的な断面図である。 従来例として示した情報記録膜破壊装置の簡略的な断面図である。
符号の説明
34 情報記録ディスク100のケース
35 ベルトコンベア
36 アプリケータ
37 方形導波管
39 ダンボール等の容器

Claims (4)

  1. 情報記録ディスクにマイクロ波電力を照射し、当該情報記録ディスクの情報記録膜を破壊する装置において、
    内部に情報記録ディスクを配置するアプリケータと、
    前記アプリケータに接続し、当該アプリケータ内にマイクロ波電力を供給する方形導波管とを備え、
    前記情報記録ディスクは、その情報記録面が前記方形導波管を伝播するマイクロ波電力の電界に対し平行又は60°の角度範囲内となるように配置し、マイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置
  2. 請求項1に記載した情報記録膜破壊装置において、
    前記アプリケータ内に前記方形導波管に連通するマイクロ波照射アンテナを設け、
    前記マイクロ波照射アンテナのマイクロ波放射孔のマイクロ波電界方向に平行する面に対し、前記情報記録ディスクの情報記録面を平行に又は60°の角度範囲内に配置し、マイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置
  3. 請求項1または2に記載した情報記録膜破壊装置において、
    前記方形導波管を伝播するマイクロ波電力の電界方向に平行させて移動させるベルトコンベアと、
    前記方形導波管を伝播するマイクロ波電力の電界方向に、情報記録面を平行させるように複数の情報記録ディスクを内装する容器と、
    前記容器を前記ベルトコンベアに載せてアプリケータ内を通過させ、情報記録ディスクの情報記録面にマイクロ波電力を照射する構成としたことを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置。
  4. 請求項3に記載した情報記録膜破壊装置において、
    ケースに収納した複数の情報記録ディスクを前記容器に内装させ、前記容器をベルトコンベアに載置させてアプリケータ内を通過させることを特徴とする情報記録ディスクの情報記録膜破壊装置。
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