JP4957707B2 - 蓄熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気熱を用いて蓄熱する蓄熱装置に関する。
特許文献1には、エンジンの排気熱を用いて蓄熱する従来の蓄熱装置が開示されている。この蓄熱装置は、化学蓄熱剤が充填された反応器と、エンジンの排気熱によって内部を流通するブラインを加熱する高温熱供給熱交換器と、反応器内に設けられ、高温熱供給熱交換器で加熱されたブラインとの熱交換により化学蓄熱剤を加熱する高温側熱交換器とを有している。高温熱供給熱交換器と高温側熱交換器との間は、ブラインを流通させる熱交換器用パイプを介して接続されている。化学蓄熱剤は、高温熱供給熱交換器、ブライン及び高温側熱交換器を介して供給されるエンジンの排気熱によって吸熱反応を起こし、これにより蓄熱が行われるようになっている。
特開2008−111592号公報
上記の蓄熱装置では、反応器が排気管から離れた位置に配置されているため、反応器内の化学蓄熱剤には、熱交換器用パイプ内を流通するブラインを媒体として排気熱が供給されるようになっている。したがって、熱交換器用パイプからの放熱によって、排気熱が化学蓄熱剤に供給されるまでの間に系外への放熱が生じるため、蓄熱過程での熱ロスが大きくなってしまうという問題がある。
この熱ロスを低減するために本願出願人は、特願2008−278747号(未公開技術)において、反応器を排気管内に設置した蓄熱装置を提案している。この蓄熱装置では、蓄熱過程において、反応器に対し熱媒体を介さずに排気熱を供給できるため、蓄熱過程での熱ロスを低減できる。しかしながら、この蓄熱装置においても、蓄熱した熱を放熱して加熱対象に移動させる放熱過程を考えると、反応器で発生した熱が全て熱回収部に伝わることはなく、系外に放熱されてしまうため熱ロスが生じてしまう。
本発明の目的は、蓄熱過程の熱ロスに加えて、放熱過程の熱ロスを低減できる蓄熱装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関(100)の排気を外部に排出する排気通路(110)に設けられ、排気の熱を用いて蓄熱する蓄熱部(10)と、排気通路(110)に設けられるとともに蓄熱部(10)に熱的に接続され、排気又は蓄熱部(10)からの伝熱により内部に封入された熱輸送媒体を蒸発させる熱輸送部(30)と、熱輸送部(30)で蒸発した熱輸送媒体との熱交換により加熱対象を加熱するとともに、熱輸送媒体を凝縮させて熱輸送部(30)に戻す熱回収部(40)とを有し、熱回収部(40)は、蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)の周囲を囲むように配置されていることを特徴とする蓄熱装置である。
蓄熱部(10)の熱を熱輸送部(30)、熱輸送媒体及び熱回収部(40)を介して加熱対象に移動させる放熱過程においては、蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)は外部よりも高温になり、特に蓄熱部(10)は最も高温になる。このため、蓄熱部(10)の熱は、熱輸送部(30)、熱輸送媒体及び熱回収部(40)を介して加熱対象に有効に伝えられる以外に、伝導や輻射によって蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)から系外に放熱されてしまうことも考えられる。しかしながら、熱回収部(40)が蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)の周囲を囲むように配置されていることによって、蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)から放出される熱は、系外に放熱されずに熱回収部(40)に伝熱し、結果的には加熱対象の加熱に寄与することになる。したがって、蓄熱装置の放熱過程での熱ロスを低減することができる。
また、蓄熱部(10)が排気通路(110)に設けられているため、蓄熱過程において、蓄熱部(10)に対し熱媒体を介さずに排気熱を供給できる。したがって、蓄熱装置の蓄熱過程での熱ロスを低減することができる。
さらに請求項1に記載の発明は、蓄熱部(10)は、発熱/吸熱反応が可逆的に行われる化学蓄熱剤(11)が充填された構造を有しており、発熱/吸熱反応に用いられる反応媒体を収容し、蒸発した反応媒体を蓄熱部(10)に送るとともに、蓄熱部(10)から流入した反応媒体を凝縮させる蒸発凝縮部(50)をさらに有し、蒸発凝縮部(50)は、蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)の周囲を熱回収部(40)と共同して囲むように配置されていることを特徴としている。これにより、蓄熱装置を小型化できるため、蓄熱装置の車両への搭載性を向上できる。
請求項2に記載の発明は、蒸発凝縮部(50)及び蓄熱部(10)は、互いに熱的に接続されていることを特徴としている。
これにより、放熱過程において、蒸発凝縮部(50)内の反応媒体が蓄熱部(10)からの伝熱により加熱されて蒸発し易くなるため、蓄熱部(10)に反応媒体を速やかに供給でき、化学蓄熱剤(11)の発熱反応を促進することができる。
請求項3に記載の発明は、蒸発凝縮部(50)と蓄熱部(10)との間の伝熱を促進する伝熱フィン(53)をさらに有することを特徴としている。
これにより、蓄熱部(10)から蒸発凝縮部(50)に積極的に伝熱させることができるため、蒸発凝縮部(50)内の反応媒体の温度上昇が促進されてさらに蒸発し易くなる。
請求項4に記載の発明は、伝熱フィン(53)は、蒸発凝縮部(50)の下部側に設けられていることを特徴としている。これにより、蓄熱部(10)から蒸発凝縮部(50)内の液状態の反応媒体に効果的に伝熱させることができる。
請求項5に記載の発明は、熱回収部(40)は、蓄熱部(10)及び熱輸送部(30)の全周を囲む筒状の形状を有していることを特徴としている。これにより、蓄熱部(10)の全周から放出される熱を熱回収部(40)に伝熱させることができるため、蓄熱装置の放熱過程での熱ロスをさらに低減することができる。
請求項6に記載の発明は、蓄熱部(12)と熱輸送部(35)とが交互に積層配置されていることを特徴としている。
これにより、蓄熱部(12)と熱輸送部(35)との間の伝熱面積を増加させることができるため、蓄熱部(12)と熱輸送部(35)との間の熱移動を促進できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係の一例を示している。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態における蓄熱装置の構成を模式的に示している。図2は、本実施形態における蓄熱装置の熱輸送部近傍を排気流通方向に垂直に切断した断面構成を模式的に示している。図1及び図2に示すように、本実施形態の蓄熱装置1は、水冷式のエンジン(内燃機関)100と、エンジン100の排気を外部に排出する排気通路110とを備えた車両に搭載されている。
排気通路110の途中には、蓄熱装置1の蓄熱部10が設けられている。蓄熱部10は、排気通路110を流通する排気の熱を用いて蓄放熱を行うようになっている。蓄熱部10は、所定形状を有する例えばステンレス鋼製の容器体である。蓄熱部10の内部空間には粒子状の化学蓄熱剤11が充填されており、容器体外部を流れる排気との間で熱交換が行われるようになっている。化学蓄熱剤11としては、例えばCaOやMgO等の金属酸化物が用いられる。化学蓄熱剤11は、例えば水(水蒸気)を反応媒体として発熱/吸熱反応を可逆的に行うようになっている。化学蓄熱剤11にCaOを用い、反応媒体に水(水蒸気)を用いた場合の発熱/吸熱反応の化学反応式(1)、(2)を以下に示す。
CaO+HO→Ca(OH)+Q(発熱) ・・・(1)
Ca(OH)→CaO+HO−Q(吸熱) ・・・(2)
排気通路110の外側には、反応媒体を内部に収容する蒸発凝縮部20が設けられている。蒸発凝縮部20は、内部の反応媒体と外気との間で熱交換を行うようになっている。蒸発凝縮部20は、反応媒体配管21を介して蓄熱部10に接続されている。反応媒体配管21の一端部は、蓄熱部10内に挿入され、蓄熱部10の内部で開口している。反応媒体配管21の他端部は、蒸発凝縮部20内に挿入され、反応媒体の液面よりも上方で開口している。反応媒体配管21には、電動式のバルブ22が設けられている。バルブ22は、不図示の制御部により開閉制御されるようになっている。
また、排気通路110の途中には、熱輸送部30が設けられている。熱輸送部30は、所定形状を有する例えばステンレス鋼製の容器体である。熱輸送部30の内部空間には所定の熱輸送媒体(例えば水)が封入されており、容器体外部を流れる排気との間で熱交換が行われるようになっている。熱輸送媒体としては、水以外にも、アルコール、フルオロカーボン又はクロロフルオロカーボン(フロン)等を用いることができる。熱輸送部30は、所定形状の伝熱面34を介して蓄熱部10に熱的に接続されている。熱輸送部30内部の熱輸送媒体は、排気からの伝熱又は蓄熱部10からの伝熱により加熱されて蒸発するようになっている。熱輸送部30は蓄熱部10と共に熱生成部を構成しており、本実施形態では、熱生成部は円柱状の形状を有している。
蓄熱部10及び熱輸送部30の周囲には、熱回収部40が配置されている。熱回収部40は、中空円筒状の内部空間を有する例えばステンレス鋼製の容器体であり、蓄熱部10及び熱輸送部30の外周面(側面)の全周を囲むように配置されている。熱回収部40は、例えば蓄熱部10及び熱輸送部30に対し熱的に接続されている。
熱回収部40は、蒸気流路31を介して熱輸送部30の上端部と連通しているとともに、還流路32を介して熱輸送部30の下端部と連通している。これにより熱輸送部30及び熱回収部40は、ループ式のヒートパイプ装置を構成している。熱輸送部30及び熱回収部40の内部は、水以外の気体を排した略真空状態となるように維持されているため、圧力は水の温度に対応した飽和圧力となっている。
還流路32には、電動式のバルブ33が設けられている。バルブ33は、制御部により開閉制御されるようになっている。
熱回収部40内部には、エンジン100の冷却水(加熱対象)を内部に流通させる熱回収熱交換器41が設けられている。熱回収熱交換器41は、熱回収部40内に比較的長い経路長で配設されており、熱回収部40内の熱輸送媒体との熱交換により冷却水を加熱するようになっている。
図示していないが、蓄熱装置1の内部には、蓄熱部10及び熱輸送部30を貫いて形成され、排気通路110の一部を構成する配管が設けられている。配管内の排気の流路は、蓄熱部10及び熱輸送部30の各内部空間に対し空間的には隔離されているが、配管内を流れる排気と蓄熱部10及び熱輸送部30との間の伝熱は可能になっている。
次に、本実施形態における蓄熱装置の作動について説明する。
まず、エンジン100の低温始動時等に行われる放熱過程について説明する。エンジン100が始動すると、制御部の制御によりバルブ22、33が開弁される。バルブ22が開弁されることにより、蒸発凝縮部20内の反応媒体(蒸気又は液)は、反応媒体配管21を通って蓄熱部10内に流入する。反応媒体が流入すると、蓄熱部10内では、化学反応式(1)に示した発熱反応(加水反応)が進行する。化学蓄熱剤11の発熱反応により蓄熱部10内で発生した熱は、主に伝熱面34を介して熱輸送部30に移動する。
熱輸送部30内では、蓄熱部10からの伝熱により熱輸送媒体が加熱されて沸騰蒸発する。蒸発した熱輸送媒体は、蒸気流路31を介して熱回収部40に流入する。熱回収部40では、流入した熱輸送媒体と熱回収熱交換器41内を流通する冷却水との熱交換が行われ、冷却水が加熱されるとともに熱輸送媒体は凝縮する。凝縮した熱輸送媒体は、還流路32を通って熱輸送部30に戻る。このように、蓄熱部10で発生して熱輸送部30に伝熱した熱は、ヒートパイプ作用によって熱回収熱交換器41内の冷却水に移動する。これにより、冷却水の温度上昇が促進されるため、エンジン100の暖機や冷却水を用いた暖房の立ち上がりを早期に行うことができる。
本実施形態では、蓄熱部10からだけでなく排気からも熱輸送部30に対して伝熱するため、上記の放熱過程終了後においても通常の排気熱回収が行われる。熱輸送部30内では、排気からの伝熱により熱輸送媒体が加熱されて沸騰蒸発する。蒸発した熱輸送媒体は、蒸気流路31を介して熱回収部40に流入する。熱回収部40では、流入した熱輸送媒体と熱回収熱交換器41内を流通する冷却水との熱交換が行われる。これにより、冷却水が加熱されるとともに熱輸送媒体は凝縮する。凝縮した熱輸送媒体は、還流路32を通って熱輸送部30に戻る。このように、排気の熱は、ヒートパイプ作用によって熱回収熱交換器41内の冷却水に移動する。
冷却水が十分に加熱されて所定の温度を超えると、制御部の制御によりバルブ33が閉弁される。これにより、熱回収部40内で凝縮した熱輸送媒体の熱輸送部30への還流が阻止され、排気熱の回収が停止する。
次に、蓄熱過程について説明する。蓄熱過程は、上記の放熱過程終了後であって、排気温度が十分に高くなった定常走行時等に行われる。蓄熱過程では、バルブ22は開弁状態にある。蓄熱部10内では、化学蓄熱剤11が排気によって加熱され、化学反応式(2)に示した吸熱反応(脱水反応)が進行する。これにより、化学蓄熱剤11の再生(蓄熱)が行われる。脱水反応によって化学蓄熱剤11から放出された反応媒体(蒸気)は、反応媒体配管21を通って蒸発凝縮部20に流入する。蒸発凝縮部20に流入した反応媒体は、外気との熱交換により冷却されて凝縮し、液状態となって蒸発凝縮部20内に収容される。化学蓄熱剤11の再生が完了すると、制御部の制御によりバルブ22が閉弁される。これにより、蓄熱部10への反応媒体の流入が阻止されるため、蓄熱状態が維持される。
上記の放熱過程においては、蓄熱部10及び熱輸送部30は外部よりも高温になり、特に蓄熱部10は最も高温になる。このため、蓄熱部10で発生した熱は、熱輸送部30及び熱回収部40を介して冷却水に有効に伝えられる以外に、伝導や輻射によって系外へ放出されてしまうことも考えられる。ところが本実施形態では、蓄熱部10及び熱輸送部30は熱回収部40によって外周を囲まれているため、蓄熱部10及び熱輸送部30の外周部から放出される熱は、系外に放熱されずに熱回収部40に伝熱し、結果的には熱回収熱交換器41内の冷却水の加熱に寄与することになる。
例えば、蓄熱部10の外周部から放出された熱が熱輸送部30を介さずに熱回収部40に伝熱し、熱回収部40内に滞留している液状態の熱輸送媒体を蒸発させたとする。この場合であっても、熱回収部40内では、蒸発した熱輸送媒体と熱回収熱交換器41内の冷却水との熱交換が行われ、熱輸送媒体が凝縮するとともに冷却水が加熱される。すなわち、蓄熱部10の外周部から放出された熱は、結果的には熱回収熱交換器41内の冷却水に移動することになる。
したがって本実施形態によれば、蓄熱部10及び熱輸送部30の外周部から系外に放出され得る熱を回収できるため、蓄熱装置1の熱回収効率を向上できるとともに、放熱過程での熱ロスを低減することができる。
また本実施形態では、熱回収部40が、蓄熱部10及び熱輸送部30の全周を囲む筒状の形状を有しているため、蓄熱部10及び熱輸送部30の外周部から放出され得る熱のほとんどを回収できる。したがって、蓄熱装置1の熱回収効率をさらに向上でき、放熱過程での熱ロスをさらに低減することができる。
さらに本実施形態では、熱回収部40が熱輸送部30の外周部に隣接して配置されているため、蒸気流路31の流路長を短くできる。したがって、蒸気流路31での放熱ロスを低減できる効果も得られる。
また本実施形態では、蓄熱部10が排気通路110内に設けられているため、蓄熱過程において、蓄熱部10の化学蓄熱剤11に対し熱媒体を介さずに排気熱を供給できる。したがって、蓄熱過程での熱ロスを低減することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図3及び図4を用いて説明する。図3は、本実施形態における蓄熱装置2の構成を模式的に示している。図4は、本実施形態における蓄熱装置2の蒸発凝縮部50近傍を排気流通方向に垂直に切断した断面構成を模式的に示している。図3及び図4に示すように、本実施形態の蓄熱装置2は、第1実施形態の蓄熱装置1と比較して、蒸発凝縮部50が蓄熱部10及び熱輸送部30の周囲を熱回収部40と共同して囲むように配置されている点に特徴を有している。
蒸発凝縮部50は、円環状の内部空間を有する例えばステンレス鋼製の容器体であり、熱回収部40と共に筒状体を構成している。この筒状体は、蓄熱部10及び熱輸送部30の全周を囲むように配置されている。蒸発凝縮部50の内周側は、例えば蓄熱部10に対し熱的に接続されている。蒸発凝縮部50の主に外周側では、内部の反応媒体と外気との間で熱交換が行われる。蒸発凝縮部50の上部と蓄熱部10の上部との間は、反応媒体流路51を介して接続されている。反応媒体流路51には、制御部により開閉制御される電動式のバルブ52が設けられている。
放熱過程において、蒸発凝縮部50内の液状態の反応媒体は、蓄熱部10からの伝熱により加熱され、蒸発が促進される。蒸発した反応媒体は、反応媒体流路51を通って蓄熱部10内に流入する。
また蓄熱過程において、化学蓄熱剤11から放出された反応媒体(蒸気)は、反応媒体流路51を通って蒸発凝縮部50の上部に流入する。流入した反応媒体は、蒸発凝縮部50の主に上部外周側で外気との熱交換により冷却されて凝縮し、液状態となって蒸発凝縮部20内に収容される。その他の蓄熱装置2の作動については、第1実施形態の蓄熱装置1と同様であるため説明を省略する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、蒸発凝縮部50が蓄熱部10及び熱輸送部30の周囲を囲むように配置されているため、蓄熱装置2を小型化及び単純形状化でき、蓄熱装置2の車両への搭載性を向上できる。
また本実施形態では、蒸発凝縮部50が蓄熱部10に対し熱的に接続されている。このため、放熱過程において、蒸発凝縮部50内の液状態の反応媒体が蓄熱部10からの伝熱により加熱されて蒸発し易くなり、蓄熱部10に反応媒体を速やかに供給できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態における蓄熱装置3の構成を模式的に示している。図5に示すように、本実施形態の蓄熱装置3は、第2実施形態の蓄熱装置2と比較して、蓄熱部10から蒸発凝縮部50に積極的に伝熱するための伝熱フィン53が設けられている点に特徴を有している。
伝熱フィン53は、蓄熱部10と蒸発凝縮部50との間の隔壁において、例えば蓄熱部10側及び蒸発凝縮部50側の双方に突出して形成されている。また伝熱フィン53は、蒸発凝縮部50の下部側(液側)に集中して設けられており、例えば、常温時における反応媒体の液面よりも下方のみに設けられている。
本実施形態によれば、放熱過程において、蒸発凝縮部50内の液状態の反応媒体に対し、蓄熱部10で生じる反応熱の一部を積極的に伝熱させることができる。このため、反応媒体の温度が低く反応性が低いときにも、反応熱の一部を補助熱源として反応媒体を加熱することができる。したがって、反応媒体が蒸発し易くなり、蓄熱部10に反応媒体を速やかに供給できるため、化学蓄熱剤11の発熱反応を促進することができる。
また本実施形態では、伝熱フィン53が蒸発凝縮部50の下部側に集中して設けられているため、蓄熱部10から蒸発凝縮部50内の液状態の反応媒体に対し効果的に伝熱させることができる。
本実施形態は、反応媒体の気化熱として蓄熱部10から奪われる熱量よりも、気化した反応媒体と化学蓄熱剤11との反応によって蓄熱部10で生成される熱量の方が大きいときに有効である。このため、化学蓄熱剤11と反応媒体との反応熱が反応媒体の気化熱よりも大きいという条件を満たすことが望ましい。この条件は、化学蓄熱剤11としてCaOやMgO等の金属酸化物を用い、反応媒体として水を用いた場合には少なくとも満たされる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態における蓄熱装置4の構成を模式的に示している。図6に示すように、本実施形態の蓄熱装置4は、排気の流れ方向において蓄熱部12と熱輸送部35とが交互に積層配置されている点に特徴を有している。
各蓄熱部12は、それぞれ排気の流れ方向に略垂直な面内に広がる平板状の内部空間を備えた容器体である。各蓄熱部12の内部空間同士は、上方に設けられた連通部13を介して互いに連通している。蓄熱部12の内部空間には、粒子状の化学蓄熱剤11(図6では図示せず)が充填されている。また、各熱輸送部35は、互いに隣り合う蓄熱部12の間に、両蓄熱部12と伝熱可能に形成されている。熱輸送部35の内部空間同士は、上方に設けられた連通部36と下方に設けられた連通部37とを介して互いに連通している。蓄熱部12及び熱輸送部35は、積層型熱交換器のような構造を有している。
図示していないが、蓄熱装置4の内部には、全ての蓄熱部12及び熱輸送部35を貫いて形成され、排気通路110の一部を構成する配管が設けられている。配管内の排気の流路は、蓄熱部12及び熱輸送部35の各内部空間に対し空間的には隔離されているが、配管内を流れる排気と蓄熱部12及び熱輸送部35との間の伝熱は可能になっている。
本実施形態によれば、蓄熱部12と熱輸送部35との間の伝熱面積を増加させることができるため、蓄熱部12と熱輸送部35との間の熱移動を促進できる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、筒状の内部空間形状を有し、蓄熱部10及び熱輸送部30の外周面の全周を囲むように配置された熱回収部40を例に挙げたが、熱回収部40は断面C字状の内部空間形状を有し、蓄熱部10及び熱輸送部30の外周面の一部を囲むように配置してもよい。
また上記実施形態では、蓄熱部10及び熱輸送部30が円柱状の形状を有する例を挙げたが、蓄熱部10及び熱輸送部30は角柱状等の他の形状を有していてもよい。
さらに上記実施形態では、金属酸化物が充填された蓄熱部10、12を備えた蓄熱装置を例に挙げたが、蓄熱装置は、排気熱を用いた蓄熱が可能であれば他の化学蓄熱剤が充填された蓄熱部を備えていてもよいし、顕熱蓄熱や潜熱蓄熱を利用する蓄熱部を備えていてもよい。
また上記実施形態では、還流路32に電動式のバルブ33が設けられた例を挙げたが、バルブ33は、ヒートパイプ装置の内圧によって作動し、内圧上昇時に閉弁状態となって熱輸送媒体の還流を阻止するダイヤフラム式の内圧作動弁であってもよい。
さらに上記実施形態では、加熱対象としてエンジン100の冷却水を例に挙げたが、エンジンオイル、触媒又はエンジン100の吸気等を加熱対象としてもよい。
また上記第4実施形態では、排気の流れ方向において蓄熱部12及び熱輸送部35が交互に積層された例を挙げたが、蓄熱部12及び熱輸送部35を排気流れ方向に略垂直な水平方向に積層してもよい。この場合、例えば蓄熱部12、熱輸送部35及び排気流路を交互に積層するようにすれば、蓄熱部12及び熱輸送部35を貫いて排気を流通させる配管を省略できるため、蓄熱装置の構成が簡略化する。
さらに上記実施形態では、水冷式のエンジン100を備えた車両に搭載された車両用蓄熱装置を例に挙げたが、本発明の蓄熱装置は、空冷式のエンジンを備えた車両や、あるいは車両以外にも適用可能である。
第1実施形態における蓄熱装置の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態における蓄熱装置の熱輸送部近傍を排気流通方向に垂直に切断した断面構成を模式的に示す図である。 第2実施形態における蓄熱装置の構成を模式的に示す図である。 第2実施形態における蓄熱装置の蒸発凝縮部近傍を排気流通方向に垂直に切断した断面構成を模式的に示す図である。 第3実施形態における蓄熱装置の構成を模式的に示す図である。 第4実施形態における蓄熱装置の構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1、2、3、4 蓄熱装置
10、12 蓄熱部
11 化学蓄熱剤
20、50 蒸発凝縮部
30、35 熱輸送部
31 蒸気流路
32 還流路
40 熱回収部
41 熱回収熱交換器
53 伝熱フィン
100 エンジン(内燃機関)
110 排気通路

Claims (6)

  1. 内燃機関(100)の排気を外部に排出する排気通路(110)に設けられ、前記排気の熱を用いて蓄熱する蓄熱部(10)と、
    前記排気通路(110)に設けられるとともに前記蓄熱部(10)に熱的に接続され、前記排気又は前記蓄熱部(10)からの伝熱により内部に封入された熱輸送媒体を蒸発させる熱輸送部(30)と、
    前記熱輸送部(30)で蒸発した前記熱輸送媒体との熱交換により加熱対象を加熱するとともに、前記熱輸送媒体を凝縮させて前記熱輸送部(30)に戻す熱回収部(40)とを有し、
    前記熱回収部(40)は、前記蓄熱部(10)及び前記熱輸送部(30)の周囲を囲むように配置されており、
    前記蓄熱部(10)は、発熱/吸熱反応が可逆的に行われる化学蓄熱剤(11)が充填された構造を有しており、
    前記発熱/吸熱反応に用いられる反応媒体を収容し、蒸発した前記反応媒体を前記蓄熱部(10)に送るとともに、前記蓄熱部(10)から流入した前記反応媒体を凝縮させる蒸発凝縮部(50)をさらに有し、
    前記蒸発凝縮部(50)は、前記蓄熱部(10)及び前記熱輸送部(30)の周囲を前記熱回収部(40)と共同して囲むように配置されていることを特徴とする蓄熱装置。
  2. 前記蒸発凝縮部(50)及び前記蓄熱部(10)は、互いに熱的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 前記蒸発凝縮部(50)と前記蓄熱部(10)との間の伝熱を促進する伝熱フィン(53)をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の蓄熱装置。
  4. 前記伝熱フィン(53)は、前記蒸発凝縮部(50)の下部側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の蓄熱装置。
  5. 前記熱回収部(40)は、前記蓄熱部(10)及び前記熱輸送部(30)の全周を囲む筒状の形状を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  6. 前記蓄熱部(12)と前記熱輸送部(35)とが交互に積層配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
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