JP4956964B2 - ロボットハンドの把持制御装置 - Google Patents
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Description
それでは、把持対象物体Mが割り当てられたモデル形状が円柱形状である場合について説明する。モデル形状が円柱形状である場合、まず、割り当てられた円柱の寸法に基づいて、把持対象物体Mの把持形式を検討する。把持形式としては、第一指11〜第四指14による把持のほか、掌部16と、第二指12〜第四指14とによる把持、第二指12〜第四指14のみによる把持、および2つのロボットハンドによる把持が考えられる。ここでは、掌部16と、第二指12〜第四指14とによる把持、第二指12〜第四指14のみによる把持、および2つのロボットハンドによる把持方法について説明する。また、これらの把持形式の選択方法については、後に説明する。
まず、掌部16と第二指12〜第四指14とによって把持対象物体Mを把持する場合の目標関節角の生成手順を説明する。いま、図6に、第三指13の中心線をとおり、かつ掌部16に垂直な断面を示す。図6に示すように、掌部16に沿った直線上の点を座標原点とするx−y座標系を設定する。このx−y座標系上において、それぞれ座標を設定し、把持対象物体Mと第三指13の各リンク13D〜13Fとの幾何関係から、把持対象物体Mの物体中心座標(xc,yc)と第三指13の関節角θiに関する方程式を導出する。
ここで、x10:第三指第一関節13AのX方向における座標
r:把持対象物体Mを割り当てられた円柱体の半径
t0:第三指第一関節13AのX方向における座標x10から掌部16の表面までの距離
上記(0)式を変形することにより、下記(1)式から把持対象物体Mの物体中心のx座標xcを求めることができる。
また、第三指第一リンク13Dに対して、点と直線との間の距離関係に基づき、下記(2)式を導出することができる。
ここで、R11:把持対象物体Mの中心から第三指第一リンク13Dの中心までの距離(r+t1)
t1 :第三指第一リンク13Dの幅の半分
θ1 :第三指第一関節13Aの関節角
また、第三指第二リンク13Eの回転中心軸(x11,y11)は、下記(3A)式、(3B)式より表される。
y11=y10+L11cosθ1 ・・・(3B)
ここで、L11:第三指第一リンク13Dの長さ
同様に、第三指第二リンク13Eに対して、点と直線との間の距離関係に基づき、下記(3)式を導出することができる。
ここで、R12:把持対象物体Mの中心から第三指第二リンク13Eの中心までの距離(r+t2)
t2 :第三指第二リンク13Eの幅の半分
θ2 :第三指第二関節13Bの関節角
さらに、第三指第三リンク13Fの回転中心軸(x12,y12)は、下記(4A)式、(4B)式より表される。
y12=y11+L12cos(θ1+θ2) ・・・(4B)
ここで、L12:第三指第二リンク13Eの長さ
さらに同様に、第三指第三リンク13Fに対して、点と直線との間の距離関係に基づき、下記(3)式を導出することができる。
ここで、R13:把持対象物体Mの中心から第三指第三リンク13Fの中心までの距離(r+t3)
t3 :第三指第三リンク13Fの幅の半分
ここまで、上記(1)式〜(4)式において、未知の変数は、θ1、θ2、xc、ycの4つであり、方程式も4つあることから唯一解を求めることができる。ところが、上記(2)式〜(4)式は、三角関数を用いた式となっていることから、解析的な解を求めるのは容易ではない。そこで、図7に示すフローチャートに示す手順によって、各変数を決定する。図7は、第三指の把持姿勢を決定する手順を示すフローチャートである。
次に、第二指12〜第四指14のみによって把持対象物体Mを把持する場合の目標関節角の生成について説明する。図9に示すように、掌部16に沿った直線上の点を座標原点とするx−y座標系を設定する。このx−y座標系上において、それぞれ座標を設定し、把持対象物体Mと第三指13の各リンク13D〜13Fとの幾何関係から、把持対象物体Mの物体中心座標(xc,yc)と第三指13の関節角θiに関する方程式を導出する。
この把持形式においては、指の関節角θ1を任意に設定することができる。また、手首座標系においては、把持対象物体Mの物体中心座標(xc,yc)は、下記(6)式として表す2つの式で求めることができる。
yc=−xc1sinθ1+yc1cosθ1+x10 ・・・(6)
また、第三指第二リンク13Eの回転中心座標(x11,y11)は、下記(7A)、(7B)式によって求めることができる。
y11=y10+L11cosθ1 ・・・(7B)
さらに、第三指第二リンク13Eに対して、点と直線との間の距離関係に基づき、下記(7)式を導出することができる。なお、θ2は、第三指第二関節13Bの関節角である。
同様に、第三指第三リンク13Fの回転座標系(x12,y12)は、下記(8A)、(8B)式によって求めることができる。
y12=y11+L12cos(θ1+θ2) ・・・(8B)
同じように、第三指第三リンク13Fに対して、点と直線との間の距離関係に基づき、下記(8)式を導出することができる。
これらの(5)式〜(8)式を用いて、第三指13の把持形状を決定することができる。以下、第三指の把持姿勢を決定する手順について、図10に示すフローチャートに沿って説明する。
他方、把持対象物体Mが大きく、1つのロボットハンド1では把持できない場合がある。この場合には、2つのロボットハンド部材を用いて、把持対象物体Mを把持することができる。2つのロボットハンド1を用いて把持対象物体Mを把持する際における一方のロボットハンド1の把持姿勢および把持対象物体Mの中心の決定手順は、掌部16および第二指12〜第四指14を用いて把持対象物体Mを把持する場合と同様である。また、他方のロボットハンド1の把持姿勢を算出する際には、上記(2)式〜(4)式、および図8に示す把持姿勢を決定する手順を示すフローチャートをそのまま適用することができる。
次に、把持対象物体Mの寸法に応じて、把持形式を選択して把持姿勢を計算する手順について説明する。把持対象物体Mである円柱の径がある程度の範囲に収まる大きさの場合には、第一指11と第二指12〜第四指14とによって把持できる。この範囲よりも小さくなると、第一指11と第二指12〜第四指14とによっての把持はできず、さらにある範囲までは、掌部16と第二指12〜第四指14とによる把持が可能となる。さらに小さい範囲となると、それより小さなある範囲までは、第二指12〜第四指14のみによって把持が可能となる。さらにそれよりも小さくなる場合には、ロボットハンド1での包み込み把持が不可能となる。また、円柱の径が、第一指11と第二指12〜第四指14とによって把持対象物体Mを把持できる範囲より大きい場合には、1組のロボットハンド1を用いることによる把持が可能となる。そこで、図11に示す手順によって把持形式を選択し把持形状を算出する。以下の手順で把持形式を決定することにより、好適な把持形式を自動的に選択することができる。
ここで、k2=tan(φ1+φ2)
y21′=y21+t22/cos(φ1+φ2)
t22:第一指第三リンクの厚さの半分
φ1:第一指第二関節11Bの関節角
φ2:第一指第三関節11Cの関節角
また、把持対象物体Mの断面を示す円の方程式は、下記(10)式によって表される。
上記(9)式および(10)式によって、把持点A(xa,ya)を計算することができる。これらの把持点A(xa,ya)は、下記(11)式として表す2つの式で求めることができる。
ya=(y′21+k2 2yc−k2x21+k2xc)/(k2 2+1) ・・・(11)
第一指第三リンク11Fの把持点A(xa,ya)は、上記のようにして求めることができる。また、第三指第三リンク13Fの把持点B(xb,yb)も同様の過程を経ることにより、下記(12)式として表す2つの式で求めることができる。
yb=(y′12+k1 2yc−k1x12+k1xc)/(k2 2+1) ・・・(12)
ここで、k1=tan(0.5π−θ1−2θ2)
y12′=y12+t3/sin(θ1+2θ2)
こうして、把持点A(xa,ya)および把持点B(xb,yb)を求めたら、把持点A(xa,ya)および把持点B(xb,yb)および把持対象物体Mの中心点との位置関係に基づいて、下記(13)式を満たすか否かを判断する。
上記(13)式を満たさない場合、図13に示すように、把持対象物体Mがロボットハンド1に把持される部分が把持対象物体M全体の半分未満となる。この場合には、把持の状態が不安定なものとなる。したがって、上記(13)式を満たさない場合には、2つのロボットハンド1による(両手での)把持形状を計算する(S73)。その後、2つのロボットハンド1で把持対象物体Mを包み込み把持し(S74)、処理を終了する。
yd=y21+L22sin(φ1+φ2)+t22cos(φ1+φ2) ・・・(14)
xe=x12+L13sin(θ1+2θ2)+t3cos(θ1+2θ2)
ye=y12+L13cos(θ1+2θ2)−t3sin(θ1+2θ2) ・・・(15)
上記(14)式および(15)式の結果、ye>ydである場合には、指先が互いに接触することはないと判断することができる。この場合には、第一指11〜第四指14のすべて把持対象物体Mを把持することができる。したがって、第一指11〜第四指14で把持対象物体Mを把持し(S76)、処理を終了する。
yf=y12+L13cos(θ1+2θ2)+t3sin(θ1+2θ2) ・・・(16)
いま、X方向において、xe≧x10+t0およびxf≧x10+t0が成立する場合には、掌部16と第三指13とは接触しないことになる。この場合には、掌部16および第二指12〜第四指14によって把持対象物体Mを包み込み把持する(S79)。
次に、把持対象物体Mが割り当てられたモデル形状が直方体形状である場合について説明する。モデル形状が直方体形状である場合、まず、割り当てられた直方体形状の寸法に基づいて、把持対象物体Mの把持形式を検討する。把持形式としては、第一指11〜第四指14による把持のほか、掌部16と、第二指12〜第四指14とによる把持、第二指12〜第四指14のみによる把持、および2つのロボットハンドによる把持が考えられる。ここでは、掌部16と、第二指12〜第四指14とによる把持、第二指12〜第四指14のみによる把持、および2つのロボットハンドによる把持方法について説明する。また、これらの把持形式の選択方法については、後に説明する。
ここでは、図15(a)に示すように、把持対象物体MのX方向の長さ(以下「把持対象物体の広さ」という)L、Y方向の長さ(高さ、以下「把持対象物体の高さ」という)Hとして考える。また、把持対象物体Mの広さLは、把持対象物体Mの高さH以上として考える。図15(b)に示すように、把持対象物体Mの広さLが、下記(17)式として示す式が成り立つ場合、掌部16と第二指12〜第四指14による把持形式に適用することができる。
ここで、La:第二指第三リンク12Fの先端が第二指第一リンク12Dに接触するときの第二指第三リンク12Fの先端から第二指第二関節12Bの回転中心までの距離
掌部16と第二指12〜第四指14とによる把持は、把持対象物体Mの高さHにより2つの把持方法がある。以下にその2つの方法について説明する。
掌部16と第二指12〜第四指14とによる第一の把持方法では、図16に示すように、掌部16に沿わせて把持対象物体Mを配置するとともに、第二指第一リンク12Dの側面および第二指第三リンク12Fの側面を把持対象物体Mに接触させて、把持対象物体Mを把持する。第一の方法では、下記(18)式が成り立つ際に、把持対象物体Mを把持することができる。
次に、把持対象物体Mと第二指12の各リンクとの幾何関係により、把持対象物体Mの中心座標(xc、yc)と第二指12の関節角θiの決定手順について説明する。把持対象物体Mを掌部16に接触させるにあたり、X方向における把持対象物体Mの中心座標xcは、下記(19)式で表すことができる。
一方、Y方向における把持対象物体Mの中心座標ycは、下記(19S)式で表す範囲内となる。
次に、第二指第一関節12Aの関節角θ1を決定する。把持対象物体Mと第二指第一リンク12Dとの接触点B(xb,yb)から第二指第一リンク12Dの中心線までの距離は、下記(2)式で表すことができる。
さらに、第二指第二関節12Bの関節角θ2を決定する。第二指第二関節12Bの回転中心座標(x11,y11)は、下記(21A),(21B)式で表すことができる。
y11=y10+L11cosθ1 ・・・(21B)
同様に、第二指第三関節12Cの回転中心座標(x12,y12)は、下記(21C),(21D)式で表すことができる。
y12=y11+L12cos(θ1+θ2) ・・・(21D)
第二指第三リンク12Fに対して、把持対象物体Mと第二指第一リンク12Dとの接触点Bの直下位置にある把持対象物体Mの角点A(xa,ya)から第二指第三リンク12Fまでの距離は、下記(21)式で表すことができる。
上記(21)式を用いて、第二指第二関節12Bの関節角θ2を求める。また、第三指13および第四指14の各関節角についても、第二指12の関節角を求めるのと同様にして求めることができる。このようにして、第二指12〜第四指14の把持姿勢を求めることができる。
掌部16と第二指12〜第四指14とによる第二の把持方法では、図17に示すように、掌部16に沿わせて把持対象物体Mを配置するとともに、第二指第一リンク12Dの側面および第二指第三リンク12Fの先端を把持対象物体Mに接触させて、把持対象物体Mを把持する。第二の方法では、下記(22)式として示す式が成り立つ際に、把持対象物体Mを把持することができる。
また、把持対象物体Mの中心座標(xc、yc)および第二指第一関節12Aの関節角θ1の決定手順は、上記第一の方法と同一である。さらに、第二指第二関節12Bの関節角θ2の決定手順を以下に説明する。
ye=y12+L13cos(θ1+2θ2) ・・・(23)
上記(23)式におけるyeが満たされる際に、第二指第三リンク12Fの内側先端点E(xe,ye)が把持対象物体Mに接触すると考えられる。したがって、下記(24)式によって、第二指第二関節12Bの関節角θ2を求めることができる。
続いて、第二指第二リンク12Eが把持対象物体Mと接触するか否かについて検討する。図17に示すように、把持対象物体Mにおける角点A(xa,ya)は、第二指第二リンク12Eと最も接触し易い部位である。この角点A(xa,ya)から第二指第二リンク12Eの中心までの距離dは下記(25)式で表すことができる。
上記(25)式で求めた距離dが第二指第二リンク12Eの幅の半分t2よりも大きい場合には、第二指第二リンク12Eは把持対象物体Mに接触することはない。逆に、上記(25)式で求めた距離dが第二指第二リンク12Eの幅の半分t2以下である場合には、第二指第二リンク12Eは把持対象物体Mに接触することになる。このときに、第二指第一リンク12Dと第二指第二リンク12Eを把持対象物体Mに接触させて包み込み把持する。そして、下記(26)式によって、第二指第二関節12Bの関節角θ2を求め、第二指12の把持姿勢を算出することができる。
また、第三指13および第四指14の各関節角についても、第二指12の関節角を求めるのと同様にして求めることができる。このようにして、第二指12〜第四指14の把持姿勢を求めることができる。
第二指12〜第四指14のみによる把持では、図18に示すように、第二指第一リンク12Dの側面に沿わせて把持対象物体Mを配置するとともに、第二指第二リンク12Eの側面および第二指第三リンク12Fの側面を把持対象物体Mに接触させて、把持対象物体Mを把持する。把持対象物体Mの広さLが下記(27)式に示す条件を満たす際、第二指12〜第四指14のみによる把持を行うことができる。
ここでは、まず把持対象物体Mの中心座標(xc,yc)の拘束条件を検討する。把持対象物体Mを第二指第一リンク12Dに接触させるため、第二指第一リンク12Dに座標系において、下記(28)式が成り立つ。第二指第一リンク12Dに座標系における物体の中心座標は(xc1,yc1)である。
第二指12〜第四指14のみによる把持では、第二指第一関節12Aの関節角θ1は、任意の角度に設定することができる。また、手首系座標系において、把持対象物体Mの中心座標(xc,yc)は、下記(29)式として示す2つの式によって表される。
yc=−xc1sinθ1+yc1cosθ1+y10 ・・・(29)
また、第二指第二リンク12Eの回転中心座標(x11,y11)は、下記(30A)式および(30B)式によって求めることができる。
y11=y10+L11cosθ1 ・・・(30B)
さらに、把持対象物体Mにおける角点Bから第二指第二リンク12Eの中心までの距離と第二指第二リンク12Eの幅の半分t2との関係から、下記(30)式が成り立つ。
また、第二指第三リンク12Fの回転中心座標(x12,y12)は、下記(31A)式および(31B)式によって求めることができる。
y12=y11+L12cos(θ1+θ2) ・・・(31B)
さらに、把持対象物体Mにおける角点Aから第三リンク12Fの中心までの距離と第二指第三リンク12Fの幅の半分t3との関係から、下記(31)式が成り立つ。
上記(28)式〜(31)式を用いて、第二指12の把持姿勢を決定することができる。まず、上記(28)式から第二指第一リンク12Dの座標系における把持対象物体Mの中心x座標xc1を求める。次に、第二指第一関節12Aの関節角θ1を任意の角度に設定する。それから、第二指第一リンク12Dの座標系における把持対象物体Mの中心y座標yc1を探索変数として、任意の初期値から出発し、(29)式〜(31)式を用いて、第二指第二関節12Bの関節角θ2、手首系座標系における把持対象物体Mの中心座標(xc,yc)を求めることができる。
把持対象物体Mの広さLおよび高さHが下記(32)式として示す2つの式の条件を満たす際、2つのロボットハンドによる把持を行う。
H≧H0+L11−t01−t2 ・・・(32)
ここで、H0:Y方向における第一指11の根元から第二指12の根元までの距離
t01:第一指第二リンク11Eの幅(=第一指第三リンク11Fの幅)の半分
2つのロボットハンドで把持対象物体Mを把持する場合、把持対象物体Mの位置および姿勢に応じて、2つのロボットハンドにおける手首の位置および姿勢を決定することができる。また、ロボットハンド1の把持形状はその初期形状となる。このようにして、2つのロボットハンドによって把持対象物体Mを把持することができる。
次に、把持対象物体Mの寸法に応じて、把持形式を選択して把持形状を計算する手順について説明する。把持対象物体Mが円柱である場合と同様、把持対象物体Mの広さLおよび高さHの各寸法に基づいて把持形式を選択することができる。以下、図19を参照して把持形式の選択手順について説明する。以下の手順で把持形式を決定することにより、好適な把持形式を自動的に選択することができる。
その結果、上記(S33)式を満たすと判断した場合には、2つのロボットハンドを用いることなく、第一指11〜第四指14を用いた包み込み把持が可能である。したがって、第一指11〜第四指14を用いた包み込み把持を行う(S94)。一方、上記(33)式を満たさないと判断した場合には、1つのロボットハンドでは包み込み把持を行うことができない。このため、上記(33)式を満たさないと判断した場合には2つのロボットハンドを用いた包み込み把持を行う(S95)。
Claims (8)
- 関節を介して接続された複数のリンク部材を備える指部材と、前記指部材が取り付けられた掌部材と、を有するハンド部材における前記指部材の各関節の角度を制御して、把持対象物体を把持するロボットハンドの把持制御装置において、
前記掌部材における一面側で前記掌部材を挟んで前記指部材に対向する位置に親指部材が配設され、
前記ハンド部材として、一対のハンド部材が配設されており、
前記把持対象物体の形状を認識する物体形状認識手段と、
前記把持対象物体のサイズを認識する物体サイズ認識手段と、
認識した前記把持対象物体の形状に基づいて、前記把持対象物体に前記指部材が備える複数のリンク部材が接触する際の関節角をそれぞれ求め、求めた関節角に応じて、前記指部材の把持姿勢を算出する把持姿勢算出手段と、
前記各関節を制御することにより、前記指部材を前記把持姿勢算出手段で求めた姿勢とする関節角制御手段と、
を備え、
前記把持姿勢算出手段は、予め定義された複数のモデル形状と、前記モデル形状に対応する把持計算方法と、前記把持対象物体のモデルサイズに対応する把持形式と、前記モデル形状に対するロボットハンドの拘束条件から定めた前記モデル形状と前記掌部材および前記指部材との接触条件と、を記憶しており、
認識した前記把持対象物体の形状に対して前記複数のモデル形状のいずれかを割り当て、
記憶している前記把持計算方法の中から、前記把持対象部材に割り当てられた前記モデル形状に基づいて、前記ロボットハンドによって物体を把持するための把持計算方法を選択し、
記憶している前記把持形式の中から、認識した前記把持対象物体のサイズに応じて把持形式を選択し、
記憶している前記接触条件のうち、選択された前記把持形式で前記把持対象物体を把持する際に、前記把持対象物体に割り当てられた前記モデル形状と前記掌部材および前記指部材との接触条件を満たす把持姿勢を選択された前記把持計算方法によって算出する際、
前記把持対象物体と、前記親指部材および前記指部材との接触条件を満たす把持姿勢を算出し、
前記モデル形状と、前記指部材および前記親指部材と、の接触条件を満たす把持姿勢がないと判断された場合、前記モデル形状と、前記掌部材および前記指部材と、の接触条件を満たす把持姿勢を算出し、
前記指部材および前記親指部材によって前記把持対象部材に割り当てられた前記モデル形状を包む範囲が所定範囲より小さい場合に、前記一対のハンド部材と前記モデル形状との接触条件を満たす把持姿勢を算出することを特徴とするロボットハンドの把持制御装置。 - 前記モデル形状と、前記掌部材および前記指部材との接触条件を満たす把持姿勢がないと判断された場合、前記モデル形状と前記指部材との接触条件を満たす把持姿勢を算出する請求項1に記載のロボットハンドの把持制御装置。
- 前記関節の少なくとも一部は、接続するリンク部材を連動させる連動関節であり、
前記把持姿勢算出手段は、前記掌部材および指部材との接触条件を満たす把持姿勢がないと判断した場合、前記把持姿勢算出を行う際の前記ハンド部材の前記把持対象物体に対する位置を変更する請求項1または請求項2に記載のロボットハンドの把持制御装置。 - 前記接触条件は、前記モデル形状と、前記ロボットハンドの拘束条件とから、前記把持対象物体に割り当てられた前記モデル形状と前記指部材とが所定数以上の接触点数を有する場合における前記把持対象物体に対する前記指部材の位置を幾何学的に求めた条件である請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のロボットハンドの把持制御装置。
- 前記把持対象物体の位置を認識する物体位置認識手段と、
前記ハンド部材の位置を制御するハンド部材位置制御手段と、
を備え、
認識した把持対象物体の位置と、前記ハンド部材の位置との相対的な位置関係に基づいて、ハンド部材位置を制御する請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載のロボットハンドの把持制御装置。 - 関節を介して接続された複数のリンク部材を備える指部材と、前記指部材が取り付けられた掌部材と、を有するハンド部材における前記指部材の各関節の角度を制御して、把持対象物体を把持するロボットハンドの把持制御装置において、
前記把持対象物体の形状を認識する物体形状認識手段と、
前記把持対象物体のサイズを認識する物体サイズ認識手段と、
認識した前記把持対象物体の形状に基づいて、前記把持対象物体に前記指部材が備える複数のリンク部材が接触する際の関節角をそれぞれ求め、求めた関節角に応じて、前記指部材の把持姿勢を算出する把持姿勢算出手段と、
前記各関節を制御することにより、前記指部材を前記把持姿勢算出手段で求めた姿勢とする関節角制御手段と、
を備え、
前記把持姿勢算出手段は、予め定義された複数のモデル形状と、前記モデル形状に対応する把持計算方法と、前記把持対象物体のモデルサイズに対応する把持形式と、前記モデル形状に対するロボットハンドの拘束条件から定めた前記モデル形状と前記掌部材および前記指部材との接触条件と、を記憶しており、
認識した前記把持対象物体の形状に対して前記複数のモデル形状のいずれかを割り当て、
記憶している前記把持計算方法の中から、前記把持対象部材に割り当てられた前記モデル形状に基づいて、前記ロボットハンドによって物体を把持するための把持計算方法を選択し、
記憶している前記把持形式の中から、認識した前記把持対象物体のサイズに応じて把持形式を選択し、
記憶している前記接触条件のうち、選択された前記把持形式で前記把持対象物体を把持する際に、前記把持対象物体に割り当てられた前記モデル形状と前記掌部材および前記指部材との接触条件を満たす把持姿勢を選択された前記把持計算方法によって算出するものであり、
前記関節角制御手段は、前記指部材が前記把持対象物体に割り当てられた前記モデル形状に対する接触点でそれぞれ同時に接触するように前記各関節の目標関節角を生成し、前記各関節を前記目標関節角に制御し、
前記各関節を前記目標関節角に制御する際、前記各関節が前記目標関節角に到達する前に前記指部材の前記把持対象物体に対する把持力が所定の許容値以上となった場合には、把持対象物体を把持し、
前記指部材の前記把持対象物体に対する把持力が所定の許容値以上となる前に前記各関節が前記目標関節角に到達した場合には、目標関節角の位置誤差補償を行うことを特徴とするロボットハンドの把持制御装置。 - 前記リンク部材に設けられ、前記把持対象物体を把持する際の前記リンク部材の把持力を検出する把持力検出手段を備え、
前記関節角制御手段は、前記把持力検出手段によって検出された把持力が、所定のしきい値を超えたときに、前記各関節の制御を終了する請求項1〜請求項6のうちのいずれか1項に記載のロボットハンドの把持制御装置。 - 関節を介して接続された複数のリンク部材を備える指部材と、前記指部材が取り付けられた掌部材と、を有するハンド部材における前記指部材の各関節の角度を制御して、把持対象物体を把持するロボットハンドの把持制御装置において、
前記掌部材における一面側で前記掌部材を挟んで前記指部材に対向する位置に親指部材が配設され、
前記ハンド部材として、一対のハンド部材が配設されており、
前記把持対象物体の形状を認識する物体形状認識手段と、
認識した前記把持対象物体の形状に基づいて、前記把持対象物体に前記指部材が備える複数のリンク部材が接触する際の関節角をそれぞれ求め、求めた関節角に応じて、前記指部材の把持姿勢を算出する把持姿勢算出手段と、
前記各関節を制御することにより、前記指部材を前記把持姿勢算出手段で求めた姿勢とする関節角制御手段と、
を備え、
前記把持姿勢算出手段は、予め定義された複数のモデル形状と、前記モデル形状に対するロボットハンドの拘束条件から定めた前記ロボットハンドと前記モデル形状との接触条件を記憶しており、
認識した前記把持対象物体の形状に対して前記複数のモデル形状のいずれかを割り当て、記憶されている前記接触条件のうち、割り当てたモデル形状と前記掌部材、前記指部材、および前記親指部材との接触条件を満たす把持姿勢を算出し、
前記指部材および前記親指部材によって前記把持対象部材に割り当てられた前記モデル形状を包む範囲が所定範囲より小さい場合に、前記一対のハンド部材と前記モデル形状との接触条件を満たす把持姿勢を算出することを特徴とするロボットハンドの把持制御装置。
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