JP4956172B2 - 脱酸素方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、脱酸素方法及び装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、生物学的処理を行う際の微生物の活性制御に好適な脱酸素方法及び装置並びにそれを利用した環境浄化方法とバイオリアクターに関する。
微生物を利用した生物学的処理を行う際には、微生物が機能する環境を整えておくことが必要である。例えば、脱窒菌は嫌気性微生物であり、嫌気性環境下において硝酸イオンや亜硝酸イオンを無害な窒素ガスに変換(還元)する。そこで、微生物が機能する環境を嫌気性環境にして脱窒菌を効率よく機能させるための試みが各種なされている。
例えば、特許文献1には、被処理水から気液分離膜を介して真空ポンプ等を差圧源として強制脱気することにより、被処理水のDO値を低減させて嫌気性環境を維持する方法が開示されている。
特開平8−173988
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、脱酸素を行うために真空ポンプ等の動力源が必要であると共に、真空ポンプを動作させ続ける必要があることから、操作や管理が煩雑であると共に、ランニングコストが高くなるという問題を有している。
そこで、本発明は、動力源を必要とすることなく、特別な操作や管理をせずとも、長期に亘り嫌気性環境を形成・維持することのできる脱酸素方法及び装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、環境中に存在する有害物資を効率よく除去する方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、環境中に存在する有害物質を効率よく除去することのできる、管理の必要のないコンパクトなバイオリアクターを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するための本発明の脱酸素方法は、脱酸素対象である水を含む被処理領域と亜硫酸イオン溶液との間に亜硫酸イオンを透過し得る非多孔性膜を介在させ、非多孔性膜から徐放される亜硫酸イオンと被処理領域に存在する酸素とを反応させるようにしている。
また、かかる課題を解決するための本発明の脱酸素装置は、亜硫酸イオンを透過し得る非多孔性膜が少なくとも一部に備えられている密封構造の容器と、亜硫酸イオン溶液とを少なくとも含み、容器内には亜硫酸イオン溶液が充填され、容器の非多孔性膜部分から徐放される亜硫酸イオンと容器周辺の酸素とを反応させるものである。
したがって、この脱酸素方法並びに装置によれば、亜硫酸イオン(SO 2−)が非多孔性膜の分子透過性能に支配される速度で脱酸素対象となる被処理領域に徐放される。そして、化学反応式1に示すように、被処理領域に存在する酸素(O)と亜硫酸イオン(SO 2−)との反応により、被処理領域中の酸素を亜硫酸イオンに捕捉させて硫酸イオン(SO 2−)とすることで、脱酸素が行われる。
(化学反応式1) SO 2− + O → SO 2−
また、亜硫酸イオンの非多孔性膜透過速度は、非多孔性膜の分子透過性能を決定する要素である膜材料や膜厚、膜密度等により適宜調整される。
本発明にかかる脱酸素装置において、容器の形状は、フレームに非多孔性膜を張り付けたようなものでも良いが、非多孔性膜だけで袋状あるいはチューブ状に形成し、亜硫酸イオン溶液を密封するものであることが好ましい。容器をこのような形状とすることで、利便性が向上すると共に、亜硫酸イオン溶液の亜硫酸イオン濃度が0%となるまで自律的且つ緩やかに一定速度で容器全体から亜硫酸イオンが徐放されて効率よく脱酸素される。また、密封構造とすることで、容器内に充填された亜硫酸イオン溶液が酸素と反応することがなくなり、容器内に存在している亜硫酸イオンの全てが非多孔性膜から徐放して脱酸素に供される。
また、容器は亜硫酸イオン溶液を補充可能な構造とすることが好ましい。例えば、容器に亜硫酸イオン溶液を補充する供給部を備えるようにする。また、供給部に亜硫酸イオン溶液を一時的に貯留するタンク部を備えて容器と一体に形成するようにしたり、もしくは容器を亜硫酸イオン溶液を貯留するタンクと連通し、必要に応じて亜硫酸イオン溶液を補充可能とする供給ノズルを備えることが好ましい。この場合、容器からタンクの間を亜硫酸イオン溶液で満たしておけば、容器内の亜硫酸イオン溶液の濃度が減ってきたときに、容器からタンクの間に満たされている亜硫酸イオン溶液中の亜硫酸イオンが濃度勾配により容器内に拡散して、容器内の亜硫酸イオン溶液の濃度が所望の濃度範囲に維持される。
また、本発明にかかる脱酸素装置において、微生物を固定し得る担体が容器の非多孔性膜部分の表面に備えられていることが好ましい。この場合には、人工的にあるいは自然に微生物を脱酸素装置の表面に定着させて、その活性を効率よく制御することができる。
次に、本発明の環境浄化方法は、上記の脱酸素装置を水を含む被処理領域に配置して、脱酸素装置の近傍に嫌気性環境を形成し、脱酸素装置の近傍に存在する微生物の活性を制御することにより前記被処理領域に含まれる環境汚染物質を除去するようにしている。
本発明の脱酸素装置は、酸素を除去して嫌気性環境を形成する必要があるあらゆる施設並びにバイオリアクター全般に対して利用可能である。例えば、目的とする成分の除去に有効な微生物を固定した担体が、脱酸素装置の容器の非多孔性膜部分の周りに配置されているバイオリアクターを構成することができる。また、担体が脱酸素装置の容器の非多孔性膜部分に貼着されたバイオリアクターを構成することができる。また、担体を袋形状とし、その内側の空間に脱酸素装置を収容したバイオリアクターを構成することもできる。
さらに、本発明のバイオリアクターにおいて担体は吸水性ポリマーであることが好ましい。吸水性ポリマーは保水力、吸水力に優れているので、固定されている微生物にとって好適な湿潤環境が維持され易い。
また、本発明のバイオリアクターは、上述の脱酸素装置の容器の非多孔性膜の表面に微生物を直接担持させて成るものである。例えば、非多孔性膜を有する膜の表面を親水性処理することで高分子ゲルを前記表面に付着させやすくすることによって、あるいは起毛処理することによって、非多孔性膜の表面に直接微生物を付着させるようにしている。この場合、ゲル等の担体を付着させた別の容器を必要としない。
本発明の脱酸素方法並びに脱酸素装置によれば、脱酸素を行うための動力源を備える必要がなくなると共に、特別な操作や管理を行う必要がなくなるので、従来のように真空ポンプを用いた場合と比較してランニングコストを大幅に低下させることが可能であり、手間も低減することができる。しかも、装置全体が非多孔性膜で構成される場合には、亜硫酸イオンを非多孔性膜の全面から広い範囲で緩やかに放出させて、装置周辺の酸素と反応させることができるので、広範囲に嫌気性環境を形成することができる。
また、本発明の脱酸素装置によれば、その全面が非多孔性膜により構成された袋状あるいはチューブ状の容器に亜硫酸イオン溶液を密封しているので、亜硫酸イオン溶液の濃度が0%になるまでは自律的且つ緩やかに一定速度で亜硫酸イオンが容器周辺に徐放される。したがって、メンテナンスを必要とせず、装置構成を簡素化することが可能である。また、密封した亜硫酸イオン溶液の濃度が0%になったときには、亜硫酸イオン溶液が密封された新しい袋状あるいはチューブ状の容器と交換するだけで良い。使用済みの袋状あるいはチューブ状の容器は、リサイクルに供することで、再資源化が可能である。
さらに、本発明の脱酸素装置を水を含む被処理領域に配置することで、脱酸素装置の近傍に嫌気性環境を長期に亘って形成・維持することができる。したがって、脱酸素装置の近傍に存在する嫌気性微生物群の活動に好適な環境を形成して活性化させることにより、有害物質を分解・除去することができる。よって、従来は嫌気性環境を形成することが難しかった土壌の表層付近などで嫌気性微生物を活性化させて有害物質を除去することが可能である。また、脱酸素に際し、新たな設備や特別な操作及び管理を必要としないので、非常に低コスト且つ簡易に有害物質の分解・除去を行うことができる。
また、本発明の脱酸素装置を利用したバイオリアクターによれば、脱酸素装置を微生物の近くに配置するだけで、自律的に均一かつ緩やかな徐放性をもって亜硫酸イオンを徐放して装置周辺の酸素を除去することが可能となる。したがって、バイオリアクターを大型化しても、脱酸素装置の容器の全体が非多孔性膜で構成される場合には、容器内の亜硫酸イオンが非多孔性膜の全面から透過して酸素と反応し、酸素が除去されて、微生物が固定された担体の隅々まで嫌気性環境が形成・維持される。しかも、脱酸素装置をそのまま微生物の近くに配置して自律的に均一かつ緩やかな徐放性をもって亜硫酸イオンを徐放することにより容器周辺の酸素を除去するようにしているので、バイオリアクター毎に独立して取り扱うことができ、使用に便利である。また、これらのバイオリアクターは被処理液以外にも、土壌や地下水、汚泥中でも特別な設備を必要とすることなく、非常に簡易に扱うことが可能である。
さらに、本発明のバイオリアクターにおいて担体を吸水性ポリマーとすることで、大気中にバイオリアクターを置いて大気中から目的とする成分を除去しようとするときに、大気中に存在する目的の化合物が、ゲルに含まれる水に溶け込むことで除去されるようになる。また、固定化した微生物は、乾燥すると死滅するおそれがあるため、大気中で用いる場合には、定期的に給水することが必要である。しかし、吸水性ポリマーを用いることで給水の手間を非常に軽くでき、もしくは大気中の水分のみで供給が足りる場合には給水は必要としなくなる。また、高分子ゲルを使用した場合と比べ担体の保水力、吸水力が高まるため、土壌で用いた場合にも、土壌の水分を効率良く吸収し、保水することによって、微生物を良好な状態で担持させつつ有害物質を長期間除去し続けることが可能となる。また、降雨量が減って地中の水分が少なくなった場合にも、吸水性ポリマーの保水力により乾燥しにくくなって、微生物の死滅を防ぐことができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明にかかる脱酸素装置の一実施形態を示す。この脱酸素装置1は、亜硫酸イオン溶液3と、亜硫酸イオン3aを透過し得る非多孔性膜2が少なくとも一部に備えられている密封構造の容器4とを少なくとも含み、容器4内には亜硫酸イオン溶液3が充填され、容器4の非多孔性膜2の部分から徐放される亜硫酸イオン3aと容器4の周辺の酸素とを反応させるものである。本実施形態では、容器4は全体が非多孔性膜2で構成される袋状を成し、周縁をヒートシールで溶着したり、接着剤により接着したりするようにして亜硫酸イオン溶液3を密封するようにしているが、形体や構造は特に限定されない。例えば、容器4をチューブ状やシート状としてもよいし、チューブの先端を硬質部材で尖らせて形成し、土壌に差し込んで使用するようにしてもよい。また、袋状の容器(単に袋と呼ぶこともある)4は、全体を非多孔性膜で構成するものには特に限られず、片面だけを非多孔性膜2で構成したり、1つの面のさらに一部分を非多孔性膜2のみで構成するようにしても良い。部分的に非多孔性膜2を用いる場合には、その他の部分は亜硫酸イオン溶液3により浸食されない部材、例えば、プラスチック製の剛体フレームを用いてもよい。また、亜硫酸イオンを透過しないポリエチレン膜等の疎水性膜を用いても良い。
本発明の脱酸素装置1に用いられる非多孔性膜2は、亜硫酸イオン3aの分子を少しずつ透過させることによって徐放するものである。この非多孔性膜2は、膜材料、膜厚、封入する亜硫酸イオン溶液3の温度や亜硫酸イオン濃度により、単位面積当たりを透過する亜硫酸イオン3aの分子の量を制御することが可能である。例えば、同じ容器を用いた場合でも、亜硫酸イオン溶液3の亜硫酸イオン濃度を高めれば、亜硫酸イオンの透過速度を高めることができる。また、非多孔性膜2の表面積を増減させることで、亜硫酸イオン3aの徐放面を増減することができる。したがって、被処理領域の一部に非多孔性膜2を接触させて、脱酸素対象領域と非多孔性膜2との接触面の表面積に応じて、徐放面を増減できる。したがって、これらのパラメータを適宜調整することにより、必要な速度で必要な量の亜硫酸イオン3aを徐放して、容器4の周辺の酸素を除去することができる。
非多孔性膜2としては、亜硫酸イオンを透過する機能と共に、亜硫酸イオン溶液3に浸食されない膜材料を用いることができる。例えば、ポリビニルアルコール(以下、PVAと呼ぶこともある。)、エチレンビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと呼ぶこともある。)等のを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
ここで、非多孔性膜2は、膜構成分子の密度や構造によっても分子透過量が変化する。例えば、疎水性のエチレン分子と親水性のビニルアルコール分子の共重合体であるEVOH膜を用いる場合には、疎水性のエチレン分子と親水基のポリビニルアルコール分子の含有比率を変えることにより、疎水性を強めたり、親水性を強めたりして、亜硫酸イオン3aの透過速度を制御することができる。即ち、亜硫酸イオン3aは親水性分子であることから、EVOH膜のビニルアルコール分子の含有比率を高めることで、亜硫酸イオン3aの透過速度を高めることができる。
また、非多孔性膜内部の分子構造は、例えば延伸処理により変化させることができるので、当該処理により膜材料の膜密度や分子構造を変化させて、亜硫酸イオン3aの透過速度を変化させることも可能である。
ここで、亜硫酸イオンの非多孔性膜透過性について、ポリビニルアルコール膜を例に挙げて説明する。ポリビニルアルコール膜は乾燥状態において膜内部で水素結合が形成されている。したがって、分子鎖の熱振動によるゆらぎが起こりにくい構造になっており、分子鎖の隙間が少ないため、分子が透過しにくい。しかし、分子鎖の間に水分子が侵入すると水素結合が切れ、分子鎖の熱振動によるゆらぎが起こりやすい構造となって、水分子がさらに膜内部に侵入する。その結果、水分子の通路が形成される。イオン状態の分子である亜硫酸イオンはこの水分子の通路を通って拡散する。尚、EVOH膜を用いた場合にも、親水性の性質を有するビニルアルコール分子が重合した部分では、上記と同様のメカニズムによりイオン状態の分子である亜硫酸イオンが水分子の通路を通って拡散する。
ここで、非多孔性膜2は、亜硫酸イオン3aの分子を膜に溶け込ませることにより透過させており、多孔質膜のように孔の大きさや数で亜硫酸イオンの供給量を制御するものではない。したがって、長期間の使用による孔の閉塞の問題も生じることが無く、定期的な逆洗浄の必要もない。したがって長期間メンテナンスを行うことなく使用でき、ランニングコストを低減できる。
亜硫酸イオン溶液3としては、亜硫酸塩を水に溶解した溶液を用いることができる。例えば、水に易溶のアルカリ金属塩である亜硫酸ナトリウム(NaSO)や亜硫酸カリウム(KSO)を用いることができるが、これらに限定されない。
次に、図2〜図4に他の実施形態を示す。この実施形態の脱酸素装置1は、非多孔性膜2からなる容器4を完全密封された独立したものとはせずに、亜硫酸イオン溶液3を導入する手段を有する密封構造の袋状とした容器とし、亜硫酸イオン溶液3を外部から補充可能としたものである。
亜硫酸イオン溶液3の補充するための機構は、図2に示すように、容器4の縁の一部に過酸化水素溶液3を注入する供給部5を設けてノズルないしパイプ7を装着する構造でも良いし、予め容器4と一体となったノズルないしパイプ7のようなものでも良い。容器4内に充填されている亜硫酸イオン溶液3の濃度は、亜硫酸イオン3aの徐放に伴って徐々に減少し、最終的には亜硫酸イオン濃度が0%になる。この場合には、供給部5から容器4内に残留した水を排出した後、新たな亜硫酸イオン溶液を充填すればよい。あるいは、供給部5から、亜硫酸塩である亜硫酸ナトリウムや亜硫酸カリウム等を直接添加して、容器4内に残留している水に溶解してもよい。
また、図3に示す脱酸素装置1のように、容器4の縁に設けられた供給部5に着脱可能に装着された供給ノズル7あるいは容器4と一体となった供給ノズル7と、亜硫酸イオン溶液3’を貯留するタンク6とをチューブ8などで連結して、容器4からタンク6までを亜硫酸イオン溶液3で満たすようにしてもよい。この場合、タンク6と容器4とはチューブ8を介して連通されているので、タンク6内に亜硫酸イオン溶液3’を貯留しておけば、容器4内の亜硫酸イオン濃度が減少してきたときに、濃度勾配により、チューブ8内あるいはタンク6内を満たしている亜硫酸イオン溶液3’に含まれる亜硫酸イオン3aが容器4内に拡散する。したがって、定期的にタンク6内の亜硫酸イオン溶液3’を新たな亜硫酸イオン溶液に入れ替えるだけで、容器4内の亜硫酸イオン濃度を所望の濃度範囲に維持することができる。しかも、この場合には、タンク6内の亜硫酸イオン溶液3’の濃度を監視して適宜入れ替えるようにすれば、該タンク6に多数の脱酸素装置が接続されている場合であっても、それらを個々に制御・監視する必要がない。
また、図4に示すように、容器4の上部に、亜硫酸イオン溶液3を余分に貯めておくためのタンク状の貯留部4aを容器4と一体に形成し、さらに、貯留部4aに亜硫酸イオン溶液3を補充するための供給部5を備えるようにしてもよい。この場合、貯留部4aには、亜硫酸イオン3aの徐放を防ぐためのバリア層を形成する膜をコーティングすることが好ましい。
ここで、図5に示すように、容器4の非多孔性膜2の部分の表面には微生物を固定し得る担体13を備えることが好ましい。微生物を固定する担体13を備えることで、人工的に微生物を固定したり、水中や土壌中、大気中などあらゆる環境下に存在している微生物を担体に接触させて増殖し、定着させることができる。担体13としては、微生物を固定し得るものであればよく、例示すると、コラーゲン、フィブリン、アルブミン、カゼイン、セルロースファイバー、セルローストリアセタート、寒天、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、アガロース等の天然高分子、ポリアクリルアミド、ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリル酸、ポリビニルクロリド、γ−メチルポリグルタミン酸、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリジメチルアクリルアミド、ポリウレタン、光硬化性樹脂(ポリビニルアルコール誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体、ポリブタジエン誘導体等)等の合成高分子、またはこれらの複合体、さらには吸水性ポリマーを用いることも可能である。吸水性ポリマーとしては、公知のものを使用することができるが、具体的には、ポリアクリル酸、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸やそれらの改変物、ポリエチレングリコール改変物等が挙げられる。尚、ここで言う改変物とは、イオン性基をもつ高分子を前記高分子の一部に架橋させた物である。担体13を容器4の非多孔性膜2の部分の表面に備えることで、水田等の水分の多い土地や多雨多湿な気候の土地のように地下水の流速が定常的に速い場所や、梅雨の時期などにおける頻繁な降雨等により地下水の流速が一時的に速くなるような場合にも、担体に固定した微生物は流され難くなる。また、水環境中においても、微生物が拡散することなく、担体に固定することができる。したがって、あらゆる環境下において、特定の微生物の活性を長期に亘って持続できると共に担体13内を嫌気性環境に制御し易くなる。また、吸水性ポリマーを用いた場合には、上記の高分子ゲルを使用した場合と比べ担体の保水力、吸水力が高まるため、環境中の水分を効率良く吸収し、保水することによって微生物が生存し続けるための好ましい環境を維持し続けることが可能となる。
また、吸水性ポリマー等の含水性材料を担体13を非多孔性膜2の表面に備えることで、担体13に含ませることができる水により、非多孔性膜2の構造が水分子が膜内部に侵入しやすい構造となって、水分子の通路が形成され、亜硫酸イオンを透過させやすくなる。したがって、乾燥しやすい環境や、気相環境下においても、亜硫酸イオンの透過性能が阻害されることなく、担体13内部や脱酸素装置周辺を長期に亘って嫌気性環境に維持することができる。
担体13は、容器4の非多孔性膜2の部分の表面に接着等により備えてもよいし、袋の周縁をヒートシールする際に担体ごとヒートシールして一体化してもよい。また、担体13は非多孔性膜2の部分の表面全体に備えるようにしても良いし、一部に備えるようにしてもよい。
ここで、容器4の非多孔性膜の表面には、図5に示すように保護材14をさらに備えることが好ましい。保護材14を備えることにより非多孔性膜2を外部衝撃などによる損傷から防ぐことが可能となる。また、保護材14は容器の補強材としても機能し、容器4に充填された亜硫酸イオン溶液3の重みにより容器4がちぎれたり、破れたりするのを防止できる。尚、保護材14には、非多孔性膜2からの亜硫酸イオン3aの徐放を阻害しないものを用いる。不織布のように通気性の高い素材を用いる場合には、そのまま容器4の表面全体に設けても微生物活性制御物質3の徐放は阻害されない。金属や樹脂のように微生物活性制御物質3の徐放を阻害する素材を用いる場合には、ネット上にしたり、微細孔を多数形成したりすることにより、亜硫酸イオン溶液3の徐放性を確保すればよい。また、この保護材16を剛性の高い部材により筒状、鞘状に形成すれば、内側の袋状の容器4が亜硫酸イオン溶液によって膨らむことを防止できるので、脱酸素装置のコンパクト化を図る上で好ましい。この場合には、袋状の容器が膨らむことなく、その厚さを制限して袋の厚さが薄くなり、処理槽などの閉鎖空間に収めるときの充填密度を高められると共に、外部衝撃からも保護することが可能となる。
ここで、図5においては、担体13の表面に保護材14を積層しているが、保護材14の外側に担体13を積層してもよいし、保護材14を単独であるいは微生物を固定する担体13を単独で用いてもよい。いずれの場合でも、担体13と保護材14の機能は発揮される。尚、微生物を固定する担体13は、保護材としても機能し、非多孔性膜を外部衝撃などによる損傷から防ぐことができる。さらに、光硬化性樹脂のようにそれ自体強度の高い高分子を筒状、鞘状として鞘体としつつ、微生物をも固定し得る担体として、保護材となる鞘体と担体双方の機能を持たせても良い。
尚、担体13は上記したものに限られるものではなく、不織布を起毛処理してそこに微生物を直接担持させるようにしてもよいし、あるいは、非多孔性膜2の表面を起毛処理して、微生物を担持させるようにしても良い。
以上のように構成された脱酸素装置1は、容器4の周囲の酸素を除去することができるので、水中、土壌中、大気中を問わず、微生物の活性の制御を必要とする環境に配置すれば、自然界に存在する様々な嫌気性微生物あるいは担体等を利用して予め固定された嫌気性微生物の活性を制御して、微生物を活用できる。したがって、例えば、廃水処理槽に脱酸素装置1の容器を投入するだけで、嫌気性微生物を嫌気性環境下に棲息させて活性化させ、廃水処理を行うことができる。よって、微生物による廃水処理を非常に低コスト且つ簡易に効率よく行うことが可能になる。大気中や土壌中、河川や海水中に脱酸素装置1を配置した場合にも、除去対象となる環境汚染物質を分解する嫌気性微生物を選択的に活性化させるための嫌気性環境を形成して、環境汚染物質を効率よく分解することが可能である。
例えば、環境中に存在する嫌気性微生物である脱窒菌を活性化させて、硝酸イオンを窒素ガスに変換させることができる。また、Dehalococcoides sp.、Methanosarcina sp.は、脱ハロゲン化呼吸を利用して、テトラクロロエチレンをトリクロロエチレン、ジクロロエチレン、ビニルクロライドに変換することができる嫌気性微生物であり、これらの微生物に電子供与体を与えつつ活性化することで、脱塩素化することができる。
また、上述の脱酸素装置1は、酸素量を制御する必要があるあらゆる施設並びにバイオリアクター全般に対して利用可能である。例えば、図6並びに図7に示すバイオリアクターに適用することが可能である。図6並びに図7(A)に示す実施形態のバイオリアクター15は、脱窒菌を担持させた担体16と、該担体16の構造的補強を図る不織布から成る袋17と、該不織布の袋17によって補強されている袋状の担体16の内側に形成される内部空間18に収納されて担体16に固定された脱窒菌の棲息環境を嫌気性環境にする脱酸素装置1とを備えるものである。担体16は、不織布の袋17の内側の面あるいは表側の面に塗布され、不織布の袋17を補強構造物として一定の形態を保つように設けられている。尚、担体の補強のための素材としては、不織布に限られず、ナイロンネットなどを用いても良い。
担体16としては、微生物や酵素の固定化に用いられている高分子ゲルを使用することができる。具体的には、コラーゲン、フィブリン、アルブミン、カゼイン、セルロースファイバー、セルローストリアセタート、寒天、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、アガロース等の天然高分子、ポリアクリルアミド、ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリル酸、ポリビニルクロリド、γ−メチルポリグルタミン酸、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリジメチルアクリルアミド、ポリウレタン、光硬化性樹脂(ポリビニルアルコール誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体、ポリブタジエン誘導体等)等の合成高分子、またはこれらの複合体が挙げられる。
脱窒菌としては、従来この種の分野で知られているものが使用できるが、より具体的には、例えば以下の菌を挙げることができる。
Paracoccus denitrificans JCM-6892、
Paracoccus denitrificans、
Alcaligenes eutrophus、
A. faecalis、
Alcaligenes sp.Ab-A-1、Ab-A-2、G-A-2-1(FERM P-13862、P-13860、P-13861)
Pseudomonas denitrificans、
Thiosphaera pantotropha、
Thiobacillus denitrificans
上記した菌株は単独で担体に固定してもよいし、複数を併用して固定してもよい。また、汚泥中などの微生物をそのまま担体に固定するようにしてもよい。
脱窒菌は硝酸イオンや亜硝酸イオンを窒素ガスに変換(還元)する嫌気性微生物である。したがって、脱窒菌が担持されたバイオリアクターを嫌気性条件下で用いれば、硝酸イオンと亜硝酸イオンが無害な窒素ガスに変換される。
尚、気相中で用いるバイオリアクターの場合には、担体16としては吸水性ポリマーを用いることが好ましい。この場合には、担体の保水力がより高まるため、大気中にバイオリアクターを置いて大気中から目的とする成分を除去しようとするときに、大気中に存在する目的の化合物が、担体に含まれる水に溶け込むことで除去されるようになる。また、固定化した微生物は、乾燥してしまうと死滅してしまうおそれがあるため、大気中で用いる場合には、定期的に給水することが必要である。しかし、吸水性ポリマーを用いることで給水の手間を非常に軽くでき、もしくは大気中の水分のみで供給が足りる場合には給水は必要としなくなる。また、土壌などで用いた場合にも、環境中の水分を効率良く吸収、保水して有害物質を長期間除去し続けることが可能となる。ここで、吸水性ポリマーとしては、一般的に用いられているものを使用することができるが、具体的には、ポリアクリル酸、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸やそれらの改変物、ポリエチレングリコール改変物等が挙げられる。尚、ここで言う改変物とは、イオン性基をもつ高分子を前記高分子の一部に架橋させた物である。
尚、担体16は上記したものに限られるものではなく、不織布を起毛処理してそこに微生物を直接担持させるようにしてもよい。
以上のように構成されたバイオリアクターによれば、内部空間18に収容された脱酸素装置1から亜硫酸イオンが徐放され、担体16の袋内で拡散しながら酸素と反応することにより酸素を除去する。即ち、脱酸素装置1を微生物の近くに配置するだけで、自律的に均一かつ緩やかな徐放性をもって亜硫酸イオンを供給して脱酸素を行うことが可能となる。このバイオリアクターは、担体16の袋17内に脱酸素装置1を内部空間18に装入するだけで構成されているので、脱酸素装置1の袋4に充填された亜硫酸イオン溶液3の亜硫酸イオン濃度が低下したときには、新しい袋と交換することで持続的に環境中の有害物質を分解・除去し続ける。
また、図7(B)に示すように、図6に示す実施形態のバイオリアクター15の脱酸素装置1としての容器4の代わりに、図2に示す亜硫酸イオン溶液3を導入する手段を有する密封状の袋状とした容器とし、図3に示す亜硫酸イオン溶液3を外部から補充可能とした脱酸素装置を用いることも可能である。この場合、タンク6と容器4とはチューブ8を介して連通されているので、タンク6内に亜硫酸イオン溶液3’を貯留しておけば、容器4内の亜硫酸イオン濃度が減少してきたときに、濃度勾配により、チューブ8内あるいはタンク6内を満たしている亜硫酸イオン溶液3’に含まれる亜硫酸イオン3aが容器4内に拡散する。したがって、定期的にタンク6内の亜硫酸イオン溶液3’を新たな亜硫酸イオン溶液に入れ替えるだけで、容器4内の亜硫酸イオン濃度を所望の濃度範囲に維持することができるので、容器・袋4の大きさにかかわらず長時間・長期間にわたって環境中の目的とする化合物の除去を実施できる。しかも、この場合には、タンク6内の亜硫酸イオン溶液3’の濃度を監視して適宜入れ替えるようにすれば、該タンク6に接続される多数の脱酸素装置を個々に制御・監視する必要がない。
また、図示省略しているが、上述の脱酸素装置1の非多孔性膜2の部分の外側に目的とする成分の除去に有効な微生物を固定した担体16を貼着し、担体16と容器4とを一体化したバイオリアクターを構成することも可能である。
本発明の脱酸素装置及びバイオリアクターは、被処理対象領域が土壌である場合には、に所望の深さの穴あるいは溝を掘り、この中に当該袋を敷き詰めて、その上に土をかけて使用することで、当該袋が埋設された場所を流れるあるいは浸透する地下水からアンモニアや硝酸イオン、亜硝酸イオンを除去して、無害な窒素ガスに変換できる。したがって、例えば、化学肥料を頻繁に用いるような農地や、家畜糞尿の廃棄場等、硝酸イオンや亜硝酸イオンが地下水中に多く含まれているような場所や、汚泥中に埋設するだけで、嫌気性微生物を活性化させることにより有害物質の除去を促すことができる。このような方法により、地下水中から硝酸イオン、亜硝酸イオンを除去することで、生活用水の大部分を地下水に依存している土地などでは、より安全な生活用水の提供を実現できるし、さらには、世界的に深刻な問題である自然界への窒素負荷に対する対策として非常に有用である。さらには、ドライクリーニング工場などから発生する有機塩素化合物の除去にも有用である。また、魚類の飼育水槽等に本発明のバイオリアクターを適用することで、亜硝酸イオン濃度や硝酸イオン濃度を低減させて換水の手間を低減することもできる。また、排水処理施設に本発明の脱酸素装置やバイオリアクターを浸漬して用いることも可能であるし、大気中に存在するNOの除去や、揮発性の有機塩素化合物の除去にも適用することができる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、図8に示すように、処理槽20を非多孔性膜2により2領域に区画し、一方の領域20aに被処理液21を収容すると共に、被処理液21中に含まれる環境汚染物質22(硝酸イオン、亜硝酸イオン、有機塩素化合物など)を分解・除去する微生物23を添加し、他方の領域20bには亜硫酸イオン溶液3を収容して、領域20b中の亜硫酸イオン3aを被処理液21中に徐放して、被処理液21中の酸素を除去し、被処理液21を嫌気性環境として微生物23を活性化することにより、環境汚染物質22を分解・除去することも可能である。
以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に示す(a)から(c)の膜を用いて50mm×50mmの大きさの袋を形成し、この袋内に39.388g/L(10000mg−S/L)の亜硫酸ナトリウム溶液を10ml密封し、脱酸素装置を作製した。蒸留水300mlを入れたビーカー内にこの脱酸素装置を浸漬し、浸漬から24時間経過後までの蒸留水中の硫酸イオン濃度の測定を行った。尚、実験中の蒸留水の温度は30℃とし、実験中はマグネチックスターラーにより撹拌し続けた。蒸留水の硫酸イオン濃度の測定はイオンクロマトアナライザ(ダイオネックス(株)社製、ICS−1500)で行った。
(a)0.03mm厚PVA膜((株)クラレ製、VF−L #3000)
(b)0.03mm厚PVA膜を4枚重ねたもの(0.12mm厚相当)
(c)0.03mm厚EVOH膜((株)クラレエバールカンパニー製、EF−F)
結果を図9に示す。実験開始時の蒸留水の硫酸イオン濃度は0mg−S/Lであったが、脱酸素装置浸漬後には、どの膜を用いた場合にも、蒸留水の硫酸イオン濃度の上昇が確認された。この硫酸イオンは膜を透過した亜硫酸イオンが脱酸素を行なった後、硫酸イオンに変化したものである。また、蒸留水の硫酸イオン濃度は、(a)、(b)、(c)の順に上昇し易いことが確認された。この結果から、(1)EVOH膜より親水性の強いPVA膜を用いた方が亜硫酸イオンを徐放し易い、(2)膜厚を薄くすることで、亜硫酸イオンの徐放量を高めることができることが明らかとなった。したがって、対象に合わせて非多孔性膜の種類や厚さを選択し、亜硫酸イオンの透過速度を制御して、酸素除去能を制御することが可能であることが示された。
本発明の脱酸素装置の一実施形態である密封タイプの例を示す図で、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。 本発明の脱酸素装置の他の実施形態である補充タイプの例を示す図で、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。 図2の実施形態の脱酸素装置の全体構成を示す概略説明図である。 貯留タンクを一体成形した脱酸素装置を示す図である。 担体と保護材とを備えた脱酸素装置を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。 本発明の脱酸素装置を利用したバイオリアクターの構成の一例を示す斜視図である。 本発明のバイオリアクターの構成の一例を示す縦断面図であり、(A)は密封タイプの例を、(B)は補充タイプの例をそれぞれ示す。 本発明の環境浄化方法の一実施形態を示す図である。 PVA膜またはEVOH膜から徐放された亜硫酸イオンと酸素との反応により発生した硫酸イオン濃度を示す図である。
符号の説明
1 脱酸素装置
2 非多孔性膜
3、3’ 亜硫酸イオン溶液
3a 亜硫酸イオン
4 容器
5 供給部
6 貯留タンク
7 ノズル
8 チューブ
13 担体
14 保護材
15 バイオリアクター
16 担体
17 袋
18 内部空間

Claims (14)

  1. 脱酸素対象である水を含む被処理領域と亜硫酸イオン溶液との間に前記亜硫酸イオンを透過し得る非多孔性膜を介在させ、前記非多孔性膜から徐放される前記亜硫酸イオンと前記被処理領域に存在する酸素とを反応させることを特徴とする脱酸素方法。
  2. 亜硫酸イオンを透過し得る非多孔性膜が少なくとも一部に備えられている密封構造の容器と、亜硫酸イオン溶液とを少なくとも含み、前記容器内には前記亜硫酸イオン溶液が充填され、前記容器の前記非多孔性膜部分から徐放される前記亜硫酸イオンと前記容器周辺の酸素とを反応させることを特徴とする脱酸素装置。
  3. 前記容器は前記亜硫酸イオン溶液を密封した袋状あるいはチューブ状である請求項2に記載の脱酸素装置。
  4. 前記容器は前記亜硫酸イオン溶液を補充する供給部を備えるものである請求項2に記載の脱酸素装置。
  5. 前記供給部は、前記亜硫酸イオン溶液を一時的に貯留するタンク部を備え、前記容器と一体に形成されている請求項4に記載の脱酸素装置。
  6. 前記容器は前記亜硫酸イオン溶液を貯留する前記容器とは別体のタンクと連通し、必要に応じて前記亜硫酸イオン溶液を補充可能とする供給ノズルを備えるものである請求項4に記載の脱酸素装置。
  7. 前記非多孔性膜を外部衝撃から保護する保護材を前記非多孔性膜の表面に備える請求項2に記載の脱酸素装置。
  8. 前記非多孔性膜の表面に微生物を固定し得る担体が備えられている請求項2に記載の脱酸素装置。
  9. 請求項2〜8のいずれかに記載の脱酸素装置を、水を含む被処理領域に配置して、前記脱酸素装置の近傍に嫌気性環境を形成し、前記脱酸素装置の近傍に存在する微生物の活性を制御することにより前記被処理領域に含まれる環境汚染物質を除去することを特徴とする環境浄化方法。
  10. 目的とする成分の除去に有効な微生物を固定した担体が、請求項2〜7のいずれかに記載の脱酸素装置の容器の非多孔性膜部分の周りに配置されているバイオリアクター。
  11. 前記担体は、前記非多孔性膜部分に貼着されている請求項10に記載のバイオリアクター。
  12. 前記担体を袋形状とし、その内側の空間に請求項2〜7のいずれかに記載の脱酸素装置を収容している請求項10に記載のバイオリアクター。
  13. 前記担体は吸水性ポリマーである請求項10に記載のバイオリアクター。
  14. 請求項2〜7のいずれかに記載の脱酸素装置の前記非多孔性膜の表面に微生物を直接担持させてなるバイオリアクター。
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