JP2001170682A - 排水処理方法及びその装置 - Google Patents

排水処理方法及びその装置

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JP2001170682A
JP2001170682A JP35416999A JP35416999A JP2001170682A JP 2001170682 A JP2001170682 A JP 2001170682A JP 35416999 A JP35416999 A JP 35416999A JP 35416999 A JP35416999 A JP 35416999A JP 2001170682 A JP2001170682 A JP 2001170682A
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Hiroshi Shimazaki
弘志 島崎
Shoichi Samejima
正一 鮫島
Kaoru Hatano
薫 秦野
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理中に含まれる臭素酸イオンや三態窒素
(アンモニア、亜硝酸、硝酸)を効率良く除去するこ
と。 【解決手段】 オゾン処理手段を備えた排水処理装置に
おいて、前記オゾン処理手段の処理水が供給され、これ
と接触させる微生物群を固定した活性炭11が充填される
生物活性炭吸着塔10と、前記吸着塔に脱酸素剤を供給す
る脱酸素剤供給手段とが具備される。そして、活性炭11
充填層に生起された独立栄養細菌群が優先種とする好気
状態、及び、従属栄養細菌群を優先種とする嫌気状態を
維持すべく、前記脱酸素剤供給手段には、前記吸着塔か
らの処理水の溶存酸素濃度に基づいて脱酸素剤の供給量
を調整する溶存酸素濃度制御手段(溶存酸素計13と、溶
存酸素コントローラ20と、脱酸素剤注入コントローラ21
と、流量計23とから構成)が具備される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾン処理工程を
備えた高度浄水処理設備において、臭素酸等のオゾン副
生成物質(発がん性物質)や、生物学的硝化(生物活性
炭処理)により生成した亜硝酸及び硝酸を効率的に除去
する排水処理方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現状の高度浄水処理技術は、オゾン処理
と活性炭処理の組合せ処理が主流である。近年、原水中
に含まれる臭素イオン(Br-)がオゾン処理により酸化
され臭素酸(BrO3 -)を形成し、この臭素酸が発ガン性
物質であると報告され、問題視されている。
【0003】現在、日本において、臭素酸は、水質基準
値として定められていないが、今後データ等の蓄積によ
り基準化されることが考えられる。そのためには、効率
的な除去法(還元処理)が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今日、臭素酸を生成さ
せない方法、または、臭素酸生成を低く抑えるオゾン処
理(注入率を低くする)により回避する方法が検討され
ているが、トリハロメタン生成能等の副生成物質の除去
性能も低下してしまう。
【0005】さらに、発がん性物質であるトリハロメタ
ンやその他消毒副生成物質をオゾン処理で可能な限り、
酸化分解処理を行なって除去すると、オゾン副生成物質
である臭素酸が生成されてしまう。
【0006】この臭素酸を還元する方法を大別すると、
物理化学的処理と生物学的処理の2通りが考えられる。
物理化学的処理には、電解還元法やイオン交換法があ
る。また、生物学的処理には、硝化脱窒法がある。
【0007】物理化学的処理法は、大規模な浄水処理に
適用させると、建設費や維持管理費が高くなり水道料金
に大きな負担をかけることになる。
【0008】一方、生物学的処理法は、反応速度を生物
相に依存するため滞留時間等を多くとらなければならな
いため敷地面積を確保しなければならないが、操作性を
考慮すると物理化学的処理よりも有利である。同法は、
浄水処理工程でかなり取り入られており、好気性硝化細
菌によるアンモニアの生物酸化処理に適用され、特に代
表的なのが生物活性炭処理(BAC)でありかなりの実績
がある。
【0009】また、生物学的硝化に係る硝化細菌には、
アンモニウムイオン(NH4 +)を呼吸基質として利用して
亜硝酸イオン(NO2 -)を生成するアンモニア酸化細菌
(Nitrosomonas属)と、NO2 -を呼吸基質として利用して
硝酸イオン(NO3 -)を生成する亜硝酸酸化細菌(Nitrob
acter属)とに分類される。
【0010】そして、硝化細菌は、アンモニア(NH4 +
や硝酸(NO2 -)をエネルギー源とし、細胞を形成する炭
素源を二酸化炭素(CO2)として無機物のみを利用する
独立栄養細菌に属する。このように、硝化細菌は無機エ
ネルギー源に対する特異性は、高く被酸化物としてNH4 +
やNO2 -の存在がなければ生育できない。
【0011】また、自然界には溶存している有機物をエ
ネルギー基質とする従属栄養細菌で硝化作用を行なうも
のの存在も確認されている。これら従属栄養細菌の硝化
メカニズムは、独立栄養細菌のようにエネルギー獲得の
ために行なうものでないといわれ、その反応のについて
は不明な点もある。
【0012】本発明は、上記の事情に鑑み創作されたも
のであり、オゾン処理工程を備えた排水処理方法及びそ
の装置において、被処理水中に含まれる臭素酸イオン
や、三態窒素(アンモニア、亜硝酸、硝酸)を効率良く
除去することが可能な排水処理方法及びその装置を提供
することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するための手段として、第1発明は、オゾン処理工程を
備えた排水処理方法において、前記オゾン処理工程の処
理水に脱酸素剤を添加した後、さらに、この処理水を、
微生物群を固定した活性炭と接触させることを特徴とし
ている。
【0014】第2発明は、オゾン処理手段を備えた排水
処理装置において、前記オゾン処理手段の処理水が供給
され、これと接触させる微生物群を固定した活性炭が充
填された吸着塔と、前記吸着塔に脱酸素剤を供給する脱
酸素剤供給手段とを具備することを特徴としている。
【0015】第3発明は、前記脱酸素剤供給手段には、
前記吸着塔からの処理水の溶存酸素濃度に基づいて脱酸
素剤の供給量を調整する溶存酸素濃度制御手段が具備さ
れることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0017】高度浄水処理システムにおける一般的な生
物活性炭吸着設備の線速度(処理水量を吸着面積で除し
た値で、ろ加速度に相当)は、重力式固定層の場合は10
〜15m/h、加圧式の場合は15〜25m/hが一般的である。こ
れらの生物活性炭吸着設備は、活性炭層の接触時間を15
〜20分程度として設計されている。
【0018】前記生物活性炭吸着処理工程に係る生物化
学反応は、NH4 +を酸化してNO3 -にする硝化反応を主とし
ている。その効果は、生物相の状態が安定しているなら
ば1mg/l程度のNH4 +を90%程度硝化できることが知られ
ている。また、このときの微生物相は、オゾン処理後の
好気条件の下で、アンモニア酸化細菌等の独立栄養細菌
群が優先的な働きをする。
【0019】ところで、オゾン接触工程処理水の溶存酸
素濃度の値は、オゾン接触工程前と比べると、相対的に
高くなっている。これは、オゾンの分解によって分子状
酸素が生成されるからである。
【0020】また、一般的に、脱窒反応系に酸素が供給
されると、脱窒反応は阻害される。前記反応系に係る脱
窒菌は、通性嫌気性細菌であり、同一系内に分子状酸素
が存在すると、酸素を優先的に利用する好気的代謝を行
なうからである。
【0021】したがって、三態窒素を含んだオゾン接触
工程処理水が、生物活性炭層に供給された場合、液相は
酸素分子を含んでいるため、たとえ活性炭表面に脱窒菌
が固定されていても、三態窒素に係る生物化学的反応
は、硝化反応が優先的に進行す傾向がある。このことか
ら、硝化が原因による基準値オーバー(例えば、pH異
常、全窒素高濃度残留等)が起こり得る。
【0022】また、三態窒素(アンモニア、亜硝酸、硝
酸)の和を10mg/l以下とする水道水の水質基準及び処理
コストの最小限化を鑑みると、同一反応系において硝化
と脱窒を行なうことが望ましい。
【0023】そこで、本発明に係る排水処理システム
は、生物活性炭吸着工程に係る活性炭層を深層化し、こ
の層に好気条件と嫌気条件を生起させて、好気条件にお
いては独立栄養細菌群を、嫌気条件においては従属栄養
細菌群を、優先種とすることにより、単一反応系におけ
る三態窒素の系外除去を図っている。
【0024】本形態に係る活性炭層の厚さの設計因子
は、活性炭層内の滞留時間から決定される。すなわち、
前記活性炭層の厚さHは、接触時間Tと線速度LVとから、
計算式H=LV×Tによって得られる。
【0025】したがって、活性炭層の厚さは、従来の生
物活性炭吸着塔の場合は線速度10〜15m/hの時に2〜3mと
なるのに対し、深層生物活性炭吸着塔の場合は線速度10
〜15m/hの時に5m程度となる。
【0026】かかる活性炭層の深層化は、独立栄養細菌
群が好気条件のもとで(溶存酸素が8mg/l程度)その活
性が高められるため、活性炭表層部に菌層が多く分布
し、生物学的硝化反応が起こりやすい条件となる。
【0027】しかし、ここで硝化反応を完全に進行させ
ると脱窒が困難となる。
【0028】そこで、生物活性炭吸着塔の処理水滞留部
に脱酸素剤(亜硫酸、チオ硫酸等の還元剤)を添加し
て、処理水中の溶存酸素濃度を徐々に下げ、表層では独
立栄養細菌群によって亜硝酸生成型硝化反応を生起させ
ている。そして、処理水中の溶存酸素をさらに低下させ
ることにより、溶存有機物を基質とする従属栄養細菌群
の活性を高め、処理水中の亜硝酸の酸素原子を取込み、
脱窒(還元反応)の進行を促進させている。
【0029】この硝化脱窒作用を備えた従属栄養細菌と
して、Pseudomonas属、特に、P denitrificans等が代表
的で、これらは同時に好気性脱窒も行なうことが知られ
ている。当該細菌群は、好気状態のもと、NH4 +を酸化し
てNO2 -を生成し、さらに窒素ガス(N2)まで還元するこ
とが可能である。
【0030】また、前記細菌群は、臭素酸イオン(BrO3
-)中の分子状酸素を用いて有機物を酸化し、臭素酸イ
オン(BrO3 -)を臭素イオン(Br-)に還元する形質をも
獲得している。
【0031】前記課題で述べたように、オゾン接触法を
備えた処理システムにおいて生成した臭素酸イオン(Br
O3 -)が発ガン性物質であることが、近年明らかになっ
ている。そこで、効率的な除去方法(還元処理)が求め
られるが、臭素酸イオンを還元処理する適切な方法がい
まだ創出されていない。
【0032】本発明に係る排水処理システムは、臭素酸
還元機能をも備えた前記従属栄養細菌群を活性炭に固定
させたことにより、同一反応系において、液相中の臭素
酸イオンと硝酸イオンとを還元処理することができる。 (第1形態)図1は、本形態に係る生物活性炭吸着塔の
内部構造の概説図である。
【0033】図1において、本形態に係る生物活性炭吸
着塔は、被処理水が供給される生物活性炭吸着塔10内に
活性炭11が充填されることにより構成される。
【0034】また、同塔10内上部の処理水滞留部には、
系外から導入した脱酸素剤溶液(例えば、亜硫酸溶液、
チオ硫酸溶液等の還元剤)を通水面に対し均一に供給す
るための供給管12が設置される。さらに、同塔10内底部
付近には、処理水の溶存酸素を監視するための溶存酸素
計13が付帯される。
【0035】活性炭11は、予め活性汚泥粒子を固定させ
た後に吸着塔10内に充填される。活性炭11は、粒状を成
し、浄水技術において一般的に用いられているヤシ殻や
石炭等を原料としている。
【0036】前記活性汚泥粒子の固定手段には、減圧
法、加圧法または常圧法がある。すなわち、活性汚泥の
懸濁液を、減圧、加圧または常圧の下で活性炭11に一定
時間(約10分間)接触させた後に、乾燥させることによ
り、前記活性炭11細孔表面に活性汚泥粒子を担持させ
る。かかる手段は、特定微生物群を固定させるのに有効
な手段である。例えば、活性炭表面上の生物優先種を前
述のPseudomonas属としたい場合、前記活性汚泥の懸濁
液の代わりに、同菌体の培養液を用いればよい。
【0037】次に、本形態に係る生物活性炭処理工程の
作用について述べる。
【0038】被処理水(オゾン処理水)は、深層生物活
性炭吸着塔10の上部に取付けられた被処理水供給口から
供給される。また、脱酸素剤は、供給管12を介して同吸
着塔10に注入される。
【0039】脱酸素剤が注入された被処理水は、一定の
流速で活性炭層を通過する。この被処理水の通過に伴
い、活性炭層内に滞留する酸素分子は前記脱酸素剤によ
って還元消費され、液相中の溶存酸素濃度は下層に従っ
て低くなる。
【0040】このとき、上層部付近の液相は独立栄養細
菌群が優先種となりやすい好気状態となり、下層部付近
の液相は従属栄養細菌群が優先種となりやすい嫌気状態
となる(図1中の斜線部)。
【0041】そして、好気的領域において活性化された
アンモニア酸化細菌や亜硝酸酸化細菌に代表される独立
栄養細菌群によって、液相中に含まれるアンモニア及び
亜硝酸は亜硝酸及び硝酸に酸化される。
【0042】また、嫌気領域において活性化された前記
Pseudomonas属に代表される従属栄養細菌群によって、
液相中に含まれるアンモニア、亜硝酸及び硝酸は分子状
窒素へと変換される。さらに、前記細菌群は、臭素酸イ
オン中の酸素原子をも有機性汚濁物質代謝に利用するこ
とができることから、臭素酸イオンは臭素イオンへと還
元される。
【0043】尚、被処理水中に含まれる三態窒素以外の
汚濁物質(例えば、COD源、色素成分、有機物)は、活
性炭11に吸着除去される。そして、吸着された有機物
は、前記独立栄養細菌群及び従属栄養微生物群による同
化作用及び異化作用の基質として利用される。
【0044】処理水は、吸着塔11底部に設置された処理
水流出口から系外に移送される。 (第2形態)第2形態に係る排水処理方法は、第1形態
に係る活性炭吸着塔10の流出側に溶存酸素計13を配置
し、活性炭層の溶存酸素濃度が常に一定状態になるよう
に脱酸素剤を注入している。
【0045】図2は、本形態に係る処理装置システムの
概要図である。
【0046】当該処理装置は、第1形態に係る生物活性
炭吸着塔10に、溶存酸素濃度制御手段が具備されること
により構成される。
【0047】溶存酸素濃度制御手段は、図2に示された
ように、溶存酸素計13と、溶存酸素コントローラ20と、
脱酸素剤注入コントローラ21と、ポンプ22と、流量計23
とから構成される。
【0048】溶存酸素計13は、吸着塔10内底部に滞留す
る生物活性炭吸着処理水中の溶存酸素を測定して、この
測定値を溶存酸素コントローラ20に供給する。
【0049】溶存酸素コントローラ20は、外部から供給
された溶存酸素濃度設定値と、溶存酸素計13から供給さ
れた溶存酸素濃度測定値を格納し、この格納した値から
演算によって脱酸素剤注入量を算出した後、この算出値
を脱酸素剤注入コントローラ21へと供給する。
【0050】脱酸素剤注入コントローラ21は、流量計23
から供給された脱酸素剤注入量と、前記脱酸素剤注入量
の算出値とを格納し、この格納した値に基づいた制御信
号をポンプ22に供給する。尚、流量計23は、ポンプ22二
次側経路の供給管12に設置される。
【0051】ポンプ22は、脱酸素剤注入コントローラ21
からの制御信号を格納し、前記処理水の溶存酸素が目的
値となるように、脱酸素剤を定量的に深層生物活性炭吸
着塔10へと供給する。
【0052】次に、本形態に係る処理装置システムの作
用について述べる。
【0053】被処理水(オゾン処理水)は、深層生物活
性炭吸着塔10の上部に取付けられた被処理水供給口から
供給される。また、脱酸素剤は、供給管12を介して同吸
着塔10に注入される。
【0054】脱酸素剤が注入された被処理水は、一定の
流速で活性炭層を通過する。この被処理水の通過に伴
い、活性炭層内に滞留する酸素分子は前記脱酸素剤によ
って還元消費され、液相中の溶存酸素濃度は下層に従っ
て低くなる。
【0055】このとき、上層部付近の液相は独立栄養細
菌群が優先種となりやすい好気状態となり、下層部付近
の液相は従属栄養細菌群が優先種となりやすい嫌気状態
となり(図1中の斜線部)、かかる好気状態及び嫌気状
態は前記溶存酸素濃度制御手段によって一定に維持され
る。
【0056】そして、好気的領域において活性化された
アンモニア酸化細菌や亜硝酸酸化細菌に代表される独立
栄養細菌群によって、液相中に含まれるアンモニア及び
亜硝酸は亜硝酸及び硝酸に酸化される。
【0057】また、嫌気領域において活性化された前記
Pseudomonas属に代表される従属栄養細菌群によって、
液相中に含まれるアンモニア、亜硝酸及び硝酸は分子状
窒素へと変換される。さらに、前記細菌群は、臭素酸イ
オン中の酸素原子をも有機性汚濁物質代謝に利用するこ
とができることから、臭素酸イオンは臭素イオンへと還
元される。
【0058】尚、被処理水中に含まれる三態窒素以外の
汚濁物質(例えば、COD源、色素成分、有機物)は、活
性炭11に吸着除去される。そして、吸着された有機物
は、前記独立栄養細菌群及び従属栄養微生物群による同
化作用及び異化作用の基質として利用される。
【0059】処理水は、吸着塔11底部に設置された処理
水流出口から系外に移送される。 (第3形態)図3は、本形態に係る排水処理方法を実施
するための装置システムの概要図である。
【0060】本形態に係る排水処理方法は、生物学的硝
化脱窒及び臭素酸還元法を組み込んだ高度排水処理シス
テムであり、被処理水が供給されるオゾン処理工程(オ
ゾン処理手段30)と、オゾン処理水が供給される脱酸素
工程(脱酸素手段31)と、脱酸素処理水が供給される生
物活性炭処理工程(生物活性炭処理手段32)と、活性炭
吸着処理水が供給される曝気処理工程(曝気処理手段3
3)と、曝気処理水が供給される砂ろ過処理工程(砂ろ
過処理手段34)とから構成される。
【0061】かかる排水処理システムによって、高度浄
水処理におけるオゾン要求物質(鉄、マンガン、溶解性
有機物等)の効率的な除去が可能となる。
【0062】オゾン処理工程は、被処理水をオゾンガス
と接触させることにより、液相中のオゾン要求物質(例
えば、鉄、水溶性有機物及び臭素イオン等)を酸化処理
する。
【0063】脱酸素工程は、前記工程のオゾン処理水に
脱酸素剤(還元剤)を添加して、液相中の6価のマンガ
ンを3価のマンガンに還元している。オゾン処理工程処
理水中のマンガンは、オゾンの酸化力によって酸化数が
3価から6価になっている。この6価のマンガンを脱酸素
剤によって3価に還元することによって、活性炭吸着処
理工程における目詰まりを防止する。本形態に係る脱酸
素剤による急速な還元処理によって、生物活性炭処理手
段32おいて、マンガン塩析出による目詰まり等の機能障
害を回避させることができる。
【0064】生物活性炭処理工程は、脱酸素工程の処理
水を第2形態に係る生物活性炭と接触する。生物活性炭
処理手段32の活性炭層においては、脱酸素工程により処
理水が通性嫌気状態になるため従属栄養細菌群の活性が
高くなり、生物相のエネルギー源になる溶解性有機物を
取込んで臭素酸中の酸素原子や、硝酸、亜硝酸の酸素原
子を利用して生物相を維持している。
【0065】曝気処理工程は、生物活性炭処理工程の処
理水を空気曝気することにより、液相中の分子状窒素を
大気中の放出する。この処理水は、既知の凝集沈殿法に
よる鉄及びマンガンの除去を経て、さらに塩素注入によ
る殺菌処理後、砂ろ過処理工程に供給されて系外に移送
される。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明に係る
に排水処理方法及びその装置よれば、微生物群を担持さ
せた活性炭層に対し脱酸素剤を注入させた被処理水を供
給することにより、前記活性炭層に好気状態(硝化層)
及び嫌気状態(還元層)を生起させて、被処理水中に含
まれる硝酸(NO3 -)を分子状窒素として系外除去、さら
には、臭素酸(BrO3 -)をも還元除去することが可能と
なる。
【0067】また、オゾン処理工程から供給された被処
理水中に含まれた有機物は、オゾン酸化力によって低分
子化されて従属栄養細菌の基質となり易くなっており、
前記活性炭に吸着されると、容易に生分解される。
【0068】さらに、処理水中の溶存酸素濃度を一定に
制御することで、管理コストを最小限に抑えながら、生
物学的な硝化脱窒及び臭素酸還元機能の維持が可能とな
る。
【0069】そして、脱酸素剤を用いたオゾン処理水の
還元処理により、高濃度のマンガンが原因の生物活性炭
吸着処理工程における活性炭層の目詰まり等の障害が回
避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生物活性炭吸着塔の内部構造の概
説図。
【図2】第2形態に係る処理装置システム概要図。
【図3】第3形態に係る処理装置システム概要図。
【符号の説明】
10…深層生物活性炭吸着塔 11…活性炭 12…供給管 13…溶存酸素計 20…溶存酸素コントローラ 21…脱酸素剤注入コントローラ 22…ポンプ 23…流量計 30…オゾン処理手段 31…脱酸素手段 32…生物活性炭処理手段 33…曝気処理手段 34…砂ろ過処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦野 薫 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 4D003 AA02 AB11 BA02 BA06 CA07 CA08 CA10 DA29 DA30 EA01 EA25 FA04 FA05 FA06 FA10 4D024 AA04 AA07 AB02 AB05 AB07 BA02 BB01 BC01 CA01 CA02 DA03 DA04 DB03 DB15 DB16 DB22 DB24 DB30 4D027 BA04 BA05 BA06 BA13 CA01 4D040 BB63 BB82 BB91 DD03 DD12 DD14 DD31 4D050 AA12 AB07 AB32 AB44 AB55 BA06 BA07 BB02 BD02 BD06 BD08 CA06 CA12 CA15 CA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オゾン処理工程を備えた排水処理方法に
    おいて、前記オゾン処理工程の処理水に脱酸素剤を添加
    した後、さらに、この処理水を、微生物群を固定させた
    活性炭と接触させることを特徴とする排水処理方法。
  2. 【請求項2】 オゾン処理手段を備えた排水処理装置に
    おいて、前記オゾン処理手段の処理水が供給され、これ
    と接触させる微生物群を固定した活性炭が充填される吸
    着塔と、前記吸着塔に脱酸素剤を供給する脱酸素剤供給
    手段とを具備することを特徴とする排水処理装置。
  3. 【請求項3】 前記脱酸素剤供給手段には、前記吸着塔
    からの処理水の溶存酸素濃度に基づいて脱酸素剤の供給
    量を調整する溶存酸素濃度制御手段が具備されることを
    特徴とする請求項2記載の排水処理装置。
JP35416999A 1999-12-14 1999-12-14 排水処理方法及びその装置 Pending JP2001170682A (ja)

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