JP4955790B2 - 光源マーカー、光源マーカーアプリケータ及び外科手術用病変部同定システム - Google Patents
光源マーカー、光源マーカーアプリケータ及び外科手術用病変部同定システム Download PDFInfo
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まず、第1の実施の形態について図1ないし図8を用いて説明する。
光源部22は、電力供給手段と、電力供給手段による電力の供給により発光する発光手段と、これら電力供給手段および発光手段を収容する有底円筒状の収容ケース26とを備えている。図1(C)に示すように、電力供給手段は、それぞれ収容ケース26に収容された電池28と、スイッチ回路30と、センサー32とを備えている。発光手段は、スイッチ回路30に電気的に接続されたLED34を備えている。LED34は、収容ケース26から突出するように収容ケース26に装着されている。センサー32は、所定の閾値を超えたラジオ波や、磁場の変化、あるいは光を検出し、その信号をスイッチ回路30に伝達する。スイッチ回路30は、センサー32からの信号に基づいて電池28から電力の供給を受け、その電力をLED34に選択的に供給する。
臓器の病変部100の近傍に挿入部68の先端部68aを導入した内視鏡66の処置具挿通チャンネル70にクリップアプリケータ72を挿入した状態で、クリップアプリケータ72を用いて光源クリップ12を容易に臓器の病変部100の周囲に留置することができる。
また、係止部24は、以下のように構成されている。LED34と収容ケース26との間の段差には、メッシュ状部材112が配設されている。収容ケース26の外周面には、ネジ部114が形成されている。メッシュ状部材112は、収容ケース26の外周に配設され、円盤状のフランジ部116を有するナット118によってネジ部114にネジ留めされている。
図9(B)に示すように、内視鏡66の処置具挿通チャンネル70の先端部から生体適合性接着剤散布カテーテル120を導出し、例えば消化管壁124の病変部100の近傍に配置した光源マーカー12’のメッシュ状部材112に向けて生体適合性接着剤120aを散布する。すると、光源マーカー12’は、メッシュ状部材112とともに生体の粘膜に接着される。このとき、接着剤120aをメッシュ状部材112の外周縁部のみに散布しても良く、メッシュ状部材112の全体に散布しても良い。
図11(A)に示すように、第1の実施の形態で説明したマーカーとしての光源クリップ12の代わりに、ループ状光源マーカー130を用いる。ループ状光源マーカー130は、筒状のホルダー132と、このホルダー132の内部に装着された光源部22と、ホルダー132に装着され、光源部22からの光をホルダー132の外部に導出するループ状光源導出部134とを備えている。
図13(C)に示すように、予め体外で鉗子144で光源部22の保持部146を保持した状態で体内に挿入し、図14(A)に示すように、病変部100の周囲を取り囲むようにループ状光源マーカー130を配置する。もちろん、ループ状光源マーカー130の外径が処置具挿通チャンネルの径よりも小さく挿通可能な場合は、手元側の鉗子口(図示せず)よりループ状光源マーカー130を保持しつつ挿入しても良い。
図15(A)に示すように、第1の実施の形態で説明したマーカーとしての光源クリップ12の代わりに、蛍光体マーカー212を用いる。蛍光体マーカー212は、蛍光物質(蛍光体)214が封入された透明なカプセル部材216と、カプセル部材216に蓋をするためのキャップ218と、キャップ218に接続されたリング220とを備えている。蛍光物質214としては、例えばリボフラビン(ビタミンB2)、チアミン(ビタミンB1)、NADH、FMN、ICGなどが使用される。
第2の光学フィルターは、例えば780nm以上の波長を有する光を透過させる特性(領域VI)を有する。このため、第2の光学フィルターは、近赤外域の波長の光を透過可能である。このとき、第1の光学フィルターの透過度に比べて、第2の光学フィルターの透過度が大きくなるように可変フィルター部60が形成されている。
図18(A)に示す蛍光体マーカー212のリング220は、径方向に伸縮可能(弾性変形可能)なゴム材で形成されている。
図19(A)に示すように、内視鏡66の挿入部68の先端部68aで生体の粘膜302を吸引する。すると、粘膜302が挿入部68の先端部68aに向かって変形されながらフード224の内部に吸引される。この状態で管状体228を移動させてリング220をフード224の外周面から取り外すと、図19(B)に示すように、弾性変形によりゴムリング220が縮径されて病変部100の近傍の粘膜302を縛った状態となる。同様にして、図19(C)に示すように、異なる特性を有する蛍光物質214を含有した蛍光体マーカー212を病変部100の周囲に取り付ける。このため、蛍光体マーカー212の蛍光物質214を励起させて各蛍光体マーカー212からそれぞれ異なる波長λ1,λ2,λ3,λ4を有する蛍光を放出させると、硬性鏡14により病変部100の位置が認識(同定)される。
図20に示すように、第1の実施の形態で説明した内視鏡用のクリップ160aの基部160bの外周面には、蛍光物質214が樹脂に混入されて塗布されている。すなわち、クリップ160aは、蛍光体マーカーとしての機能を有する。樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルホン等が使用される。蛍光物質214は、第4の実施の形態で使用した蛍光物質214と同様のものが用いられる。蛍光物質214は、第4の実施の形態で説明したように、例えば硬性鏡14の光源により励起されて所定の波長を有する蛍光を発する。
図21に示すように、内視鏡用クリップ160aの基部160bの外周面には、例えば複数の溝160cが形成されている。これら溝160cには、蛍光物質214が配設されている。この状態の基部160bは、透明な熱収縮チューブ232でカバーされている。熱収縮チューブ232は、所定の温度の熱を加えると収縮するチューブである。このため、蛍光物質214は、熱収縮チューブ232により溝160cに封じ込められている。
蛍光体マーカーとしてのクリップ160aの作用は、第6の実施の形態の作用と同じである。クリップ160a自体に蛍光物質214が配設されているので、クリップ160aに引っ掛けるなどの準備も必要なく、極めて容易に用いることが可能である。
図22に示すように、軟性内視鏡68の観察下で局注針240を用いて粘性物質であるヒアルロン酸ナトリウムに蛍光物質214を混入してその液体を病変部100の近傍の粘膜下302に注入する。この状態で硬性鏡14の光源を用いて蛍光物質214を励起させるとともに、蛍光物質214から発せられた蛍光を硬性鏡14のCCD素子58で撮像する。以下の作用は第4の実施の形態と同じである。
この実施の形態では、第8の実施の形態で説明したヒアルロン酸ナトリウムに蛍光物質214を混入したものを局注針240を用いて粘膜302に注入する代わりに、ビーズ状の蛍光物質214が封入された蛍光玉250を生体の粘膜302を一部切開して粘膜下に蛍光玉アプリケータ252を用いて導入する。この状態で第8の実施の形態で説明したように、蛍光を励起させる。
なお、接着剤を用いて蛍光玉250を病変部100に接着しても同様の作用・効果が得られる。
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
(付記項1) 電力供給手段と、
前記電力供給手段による電力の供給により発光する発光手段と、
前記発光手段を体内に留置・固定する固定手段と、
前記発光手段の光を検出する外科手術用の内視鏡と
を具備することを特徴とする外科手術用病変部同定システム。
前記第1の内視鏡を用いて前記発光手段を病変部近傍に導き、
前記発光手段を生体の粘膜に固定し、
第2の内視鏡を用いて前記病変部を有する臓器を外側から観察し、
前記発光手段に電力を供給して光を発光させ、
前記第2の内視鏡で前記臓器の組織を透過した発光手段の光を検出し、
前記発光手段の光を確認しながら手術を進める、
病変位置を検出する方法。
前記蛍光体マーカーを体内に留置・固定する固定手段と、
前記蛍光体マーカーの蛍光体を励起させる光源を有し、前記蛍光体から発光する光を検出する内視鏡と
を具備することを特徴とする外科手術用病変部同定システム。
前記第1の内視鏡を用いて前記蛍光体マーカーを病変部近傍に導き、
前記蛍光体マーカーを生体の粘膜に固定し、
第2の内視鏡を用いて前記病変部を有する臓器を外側から観察し、
前記蛍光体マーカーの蛍光体に励起光を照射して所定の波長を有する光を発光させ、
前記第2の内視鏡で前記臓器の組織を透過した前記蛍光体から発して所定の波長を有する光を検出し、
前記所定の波長を有する光を確認しながら手術を進める、
病変位置を検出する方法。
臓器の外部から前記蛍光体に励起光を照射し、
前記励起光により発光し、臓器を透過した光を検出する
病変位置を検出する方法。
Claims (8)
- 発光部を有する光源部と、
前記光源部が配設されたケースと、
先端に生体組織に対して係止する爪部を有し、基端が前記ケースに連結された1対の係止部と
を具備し、
前記発光部は前記ケースから突出し、前記爪部で生体組織に係止したときに、前記発光部が前記1対の係止部の間に配設されていることを特徴とする光源マーカー。 - 前記爪部は、前記爪部が生体組織に係止されているときに、互いに向かい合う状態に配設され、
前記1対の係止部は、前記ケースに対して回動可能であり、前記爪部が互いに向かい合う状態に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の光源マーカー。 - 前記1対の係止部の回動範囲は、前記爪部が互いに反対方向を向く状態と、向かい合う状態との間であることを特徴とする請求項2に記載の光源マーカー。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の光源マーカーを縦列に並べた状態で配設する管状体と、
前記管状体の最も基端側に配設された光源マーカーを押圧するプッシャと
を具備することを特徴とする光源マーカーアプリケータ。 - 前記管状体は、前記光源マーカーの前記1対の係止部の前記爪部を互いに反対方向を向く状態に配置し、
前記プッシャにより最も先端側に配設された光源マーカーを前記管状体の先端から放出するとともに、前記係止部を互いに向かい合う状態に前記係止部を回動させるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の光源マーカーアプリケータ。 - 前記管状体の先端に対して前記光源マーカーの発光部を突出させて前記発光部を生体組織に当接させることが可能であり、
前記プッシャは、前記発光部を生体組織に当接させた状態で前記1対の係止部の爪部を互いに向かい合う状態に配設するようにしたことを特徴とする請求項4もしくは請求項5に記載の光源マーカーアプリケータ。 - 請求項4ないし請求項6のいずれか1に記載の光源マーカーアプリケータによって生体組織に係止された光源マーカーと、
前記光源マーカーの発光部で発光させた光を少なくとも生体組織の壁部を通して検出して撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像した像に基づいて前記光源マーカーの留置位置を認識可能な認識手段と
を具備することを特徴とする外科手術用病変部同定システム。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の光源マーカーと、
前記光源マーカーの発光部で発光させた光を少なくとも生体組織の壁部を通して検出して撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像した像に基づいて前記光源マーカーの留置位置を認識可能な認識手段と
を具備することを特徴とする外科手術用病変部同定システム。
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