JP4955463B2 - 複合繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、衣料用途に最適な熱可塑性合成繊維に関するものである。
合成繊維は、発色性、染色堅牢度、強度、加工汎用性において天然繊維より優れる。このため、スポーツ、婦人、紳士等のあらゆる衣料分野に利用されている。
ところで、合成繊維の原料である合成樹脂は、それだけであれば無色透明である。従って合成樹脂をそのまま繊維にすれば、透明な糸になる。そのような糸は衣料用途には適しておらず、通常の衣料用合成繊維は原料の合成樹脂中に艶消剤として酸化チタンの粒子を添加している。
合成繊維に酸化チタンを加えるのは、古くからの慣用技術である。特許明細書などに酸化チタンの添加について記載していない場合であっても、特に「酸化チタンを一切添加していない」と明記している場合以外は合成繊維には酸化チタンが含まれていると考えるのが常識である。
一般に衣料用によく用いられるポリアミド繊維とポリエステル繊維には、1%余りの酸化チタンが含まれる。多くの衣料品は繊維や布を染色して用いるので、この程度の酸化チタンの添加量で十分な遮蔽性を持ち衣料用途に適したものとなる。
しかし、染色をしない白色布帛や淡色布帛は透けやすく、水に濡れると著しく透けて見える欠点を有しているため、水着等のスポーツ衣料分野においては白色や淡色でも透けない布帛が要望されていた。
従来より、このような欠点を改善するのに、合成重合体中に酸化チタン等の艶消剤を通常よりも多量に混合して合成繊維の不透明化を図る方法等が提案されている。しかしながら、多量の艶消剤を合成樹脂中に添加すると、紡糸操業性が下がる、強度などの糸物性が下がる、織編時の機械部品の磨耗が著しいなどの欠点が顕著に見られる。そこで、多量の艶消剤を含む成分と、通常の合成樹脂成分(ここにも当然少量の酸化チタンは含まれる)とからなる複合繊維が提案されている。しかし、これらの方法で得られた布帛は、隠ぺい力不足で透け防止性に満足するものでなかった。
さらに、白色で透けない糸は染色すると添加してある艶消剤の効果で発色が悪くなる。これはある意味当然の結果であるが、市場では白色であっても透け防止効果に優れ、染色すれば鮮やかに発色する糸が求められている。その為、特許文献2にあるように不透明成分と透明成分を複合した繊維が提案されているが、不透明性(透け防止性)と発色性のバランスは十分ではなかった。
特開平8−60485号公報 特開平5−247723号公報
本発明は、このような現状に鑑みて行われたもので、白色/淡色であっても透け防止効果に優れ、染色すれば鮮やかな発色性を持つ繊維を得ることを目的とする。
すなわち本願発明は、熱可塑性樹脂層(A)と白色顔料として酸化チタンを2〜10重量%含み黒色顔料としてカーボンブラックを2〜10ppm含む熱可塑性樹脂(B)からなり、繊維断面において1つのB成分によりA成分が2分割されており、かつA成分がいずれも繊維表面上に一部露出した形状であることを特徴とする衣料用複合繊維を主旨とする。
本願発明によれば、白色/淡色であっても透け防止効果に優れ、染色すれば鮮やかな発色性を持つ繊維を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明でいう熱可塑性樹脂(ポリマー)とは、重合反応によって合成され得る繊維形成能を有するポリマー全般を意味するものである。具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド、ポリ−m−フェニレンイソフタラミド等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリアクリロニトリル等のポリアクリル類が挙げられる。もちろん、これらに限定されるものではなく、他の種類のポリマーの使用も可能である。また、各ポリマーは、ホモポリマーに限らず、ブレンド体、共重合体等でもよい。
これらのポリマーの中で、最も広汎に利用されているのはナイロン6、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートであるが、本願発明はこれらのポリマーを好適に利用することが出来る。中でもポリエステルの使用が特に好ましい。
本願発明では、上記ポリマーを複合繊維の原料として用いるが、A、B2成分が同じポリマーであっても異なるポリマーであっても構わない。しかし、同じポリマーの組み合わせの場合は、層間の剥離が起こりにくく糸切れや毛羽立ちなどの不良品の発生が少ないので、A、B2成分を同じポリマーとすることが好ましい。
本願発明の複合繊維のB成分には特定粒径の白色顔料が特定量含まれる必要がある。
具体的には、平均粒径が0.2μm〜1μmの白色顔料が2〜10重量%含まれる必要がある。
平均粒径がこれより小さいと遮蔽効果が十分でない。逆に平均粒径が大きいと、繊維表面の凹凸が顕著になり、紡糸機、加工機械などの部品の磨耗が早くなる。
一方、白色顔料の添加量がB成分中で2重量%未満であると、目的とする遮蔽効果が得られない。添加量が10重量%を超えると、上述した紡糸時のトラブルが頻発する。
透け防止性能と紡糸操業性・後加工性のバランスを考慮すると、用いる白色顔料の平均粒径は0.2μm〜0.8μmが好ましく、0.2μm〜0.5μmがより好ましい。
同様の理由からB成分中の白色顔料の添加量は3〜10重量%が好ましく、3〜8重量%がより好ましい。
白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、シリカ等を挙げることができる。この中では酸化チタンが最も好ましく用いられる。
白色顔料の添加方法は特に制限は無い。最もよく用いられるのは、予め高濃度に白色顔料を添加したマスターチップと通常のチップを混ぜて、これを紡糸する方法である。なお、最初にも述べたが、「通常のチップ」であっても少量の白色顔料が含まれている。
本発明ではB成分に特定粒径の白色顔料を特定量含まれることが必須であるが、A成分中にも少量の白色顔料が含まれることが好ましい。これは、透け防止性、発色性を向上させ、しかも操業性や後工程の通過性を改善させる為でもある。A成分中の白色顔料もB成分中のものと同じものが好ましく用いられる。その添加量はA成分中において、1.5重量%以下が好ましく0.02〜1.4重量%がより好ましい。
本発明の複合繊維のB成分中には、黒色顔料が2ppm〜10ppm含まれる必要がある。その顔料としてはカーボンブラック系顔料、アニリンブラック系顔料、酸化鉄ブラック系顔料などがある。汎用性やコストを考慮すると、カーボンブラック(CB)の利用が最も好ましい。
黒色顔料が含まれることで、繊維の遮蔽効果が格段に向上する。黒色顔料の量が2ppmに満たない場合、遮蔽効果の向上は見られない。一方10ppmを超えると、糸の黒さ(暗さ)が目立つようになり、白色、淡色などの明るい糸が必要とされる用途に適さなくなる。糸の遮蔽効果と白さのバランスを考えると黒色顔料の添加量は2ppm〜6ppmが好ましい。
黒色顔料の添加方法は特に制限は無い。よく用いられるのは、予め高濃度に黒色顔料を添加したマスターチップと通常のチップを混ぜて、これを紡糸する方法である。また、チップと黒色顔料を混ぜてこれを紡糸に供する方法もある。
本発明においては、B成分のポリマー中に蛍光増白剤を加えることが好ましい。蛍光増白剤の使用は、後染めで白色にするよりも耐光性や染色堅牢度に優れるので好ましい。
ここで言う蛍光増白剤とは、繊維製造時の合成重合体に添加される原着用蛍光増白剤を意味しており、紡糸性、延伸性に支障をきたさないものが必要であり、具体的には、スチルベン系蛍光増白剤、イミダゾール系蛍光増白剤、イミダゾロン系蛍光増白剤、トリアゾール系蛍光増白剤、チアゾール系蛍光増白剤、オキサゾール系蛍光増白剤等を挙げることができる。
蛍光増白剤の含有量は任意であるが、白色効果を得る為には少なくとも0.01重量%の添加は必要となる。一方、大量に蛍光増白剤があると自己消光を起こし、増白効果が薄れるので添加量は高々0.05重量%で十分である。
蛍光増白剤の添加方法は特に制限は無い。よく用いられるのは、予め高濃度に蛍光増白剤を添加したマスターチップと通常のチップを混ぜて、これを紡糸する方法である。また、チップと蛍光増白剤を混ぜてこれを紡糸に供する方法もある。
この他に、繊維物性の改善や機能化を目的として各種添加剤を加えることは任意である。このような添加剤としてたとえば制電剤、耐光剤、耐熱剤、難燃剤などがある。また、通常のポリマーは重合触媒である金属成分の存在により、わずかであるが着色されている。このような触媒による着色を軽減する為に、少量の染料・顔料を加えても良い。これらの添加剤はA成分、B成分のいずれに添加しても良いし、両成分に添加しても良い。
本願発明の繊維の断面形状に特に規定はない。一般的には丸断面のものが用いられるが、多角形や扁平など、形状を変えることにより、繊維表面の光の反射具合が変化し、これにより遮蔽性能を上げることも可能となる。
本願発明の効果を得る為には、A、B2つのポリマー成分の複合構造が特定の形状である必要がある。具体的には白色顔料を含むB成分によってA成分が2つに分割されている形状である必要がある。さらにはA成分がいずれも繊維表面上に一部露出している必要がある。
このような形状を図示すると、図1、図2のような例が挙げられる。中でも図1のようないわゆる「ハンバーガー型」のものが効果の点でもコストの点でも好ましい。
複合繊維におけるA、B量成分の比率は1:1〜4:1であることが好ましい。より好ましくは1:1〜3:1である。なおここでいう比率は2分割されたA成分は分割分を合計して計算する。
本願発明の複合繊維は、例えばB成分単独からなる繊維に較べると繊維表面への白色顔料の露出が大幅に抑えることが出来る。繊維表面に露出した白色顔料は、紡糸工程やその後の工程で各種装置・機械の部品を磨耗させる。本願の複合繊維ではこのような白色顔料の副作用を最小限に抑えることが出来、紡糸操業性、後工程通過性が向上する。
本願発明品を得る為の紡糸法に特に制限はない。公知の方法が適宜利用できる。繊維はフィラメント、ステープルいずれの形態でもよく、用途に応じて作り分けられる。
さらに、通常の紡糸で得られた繊維に適宜撚りをかけたり(特に強撚)、布帛とした後にアルカリ溶液などで繊維の表面の一部を溶解させることで、繊維表面の光の反射具合を変化させ遮蔽性能(透け防止効果)を上げることも出来る。
本願発明の繊維は、単独で用いてもよいし、混繊糸の1成分として用いても良い。例えば、カバリング糸の外糸に用いることが出来る。
また、布帛化する際に他の繊維と混用してもよい。具体的には交編、交織などの方法がある。他繊維と混用する際には、他繊維を用いることで本願発明品の遮蔽性能が相殺されることを考慮に入れる必要がある。
本願発明の繊維を通常の染色に供した場合には十分な発色性を発揮する。染色は原料に使用するポリマーの種類に合わせて適宜方法を選択すればよい。例えばポリエステル樹脂の場合には分散染料を用いて高温高圧にて行われる。染色された布帛においても十分な遮蔽性能を有する。
また本願発明の繊維は、染色せずにそのまま「白色繊維(布帛)」として利用することも出来るし、少量の染料で染色して「淡色繊維(布帛)」としてもよい。白色や淡色であってももちろん遮蔽性能を発揮する。
本願発明の繊維からなる布帛は、遮蔽性に優れるので水着などのスポーツ用途に好適に用いられる。また発色性にも優れるので意匠性のあるデザインも活用できる。
さらに、本願発明の繊維からなるパンツ(ズボン)や上着はその下につけている衣類の色柄が目立ちにくいという効果を有する。これは、上に着ている衣服のそのものの色合いを際立たせることが出来るので、ファッション性に優れるという効果を奏することを意味する。
さらに、白色顔料による装置・機械部品の磨耗を最小限に抑えることも出来る。
以下、実施例で具体的に本願発明を説明する。
(繊維の製造例)
レギュラーPET樹脂(酸化チタン0.03重量%含有)を用いて、平均粒径が0.3μmの酸化チタン含量が20重量%のマスターチップ(M1)を製造した。M1と上述のレギュラーPET樹脂を適宜混ぜた。これに適量のカーボンブラックや蛍光増白剤(クラリアントジャパン社HOSTALUX)をまぶして均一にしたものを複合繊維の成分の原料とした。
レギュラーPET単独を複合繊維のA成分とし、これに上記B成分の原料を合わせて常法により紡糸、延伸して56dtex/24fの繊維を得た。なお、複合形状は図1に示したものとし、A:Bの複合比は2:1とした。
(紡糸操業性の評価)
上記繊維の製造工程において、製造中の糸切れの発生や単糸切れ毛羽立ちなどの不良品の割合、その他トラブルの発生状況を見た。
(遮蔽性の評価)
白板(L値91.0)、黒板(L値20.2)に繊維を均一に巻き付け、そのL値を測定した。白板に巻きつけたサンプルのL値をLw、黒板に巻きつけたサンプルのL値をLbとし、両者の差をΔLとしたとき、ΔLが小さいほど遮蔽性が優れることになる。
実際に種々のサンプルで検討した結果、(1)Lwが90.5以上であれば白色繊維として十分な白さを具備している、(2)ΔLが4.0以下であれば布帛にした時の遮蔽性も十分である、という目安により評価した。
また目視による遮蔽性評価もおこなった。上記白板の上に28ポイントで印刷されたアルファベットを貼り付け、その上から繊維を均一に巻きつけた。文字の見え具合を10段階で評価した。数値が見えにくいほど高得点とした。評価点が6以上であれば十分な遮蔽性を示す。
(磨耗性の評価)
線径35μmのステンレス線を滑車を使って水平にセットした。ステンレス線の両端には10gの重りを吊るした。ステンレス線に垂直かつ地面に水平になるように試料(繊維)を一定速度で走行させた。走行を開始してからステンレス線が試料との摩擦で切断されるまでの時間を測定した。この時間が長いほど、実際の紡糸機、後加工装置の部品の磨耗が少ない。実際の加工評価との相関から、切断時間が120秒以上であれば、実用上きわめて安定した工程通過性があると考えられる。
(染色性の評価)
遮蔽性評価に用いたのと同じ筒編サンプルを使用した。サンプルをポリエステル分散染料を用いて、常法により染色した。染色の状態を目視により評価した。必要に応じて、レギュラーPET繊維で作った筒編サンプルを同条件で染色したものと比較した。
実施例1
上記製造例に従い複合繊維を製造するに際して、B成分中のカーボンブラックの量は6ppm、蛍光増白剤の量は0.05重量%(500ppm)又は0(含まない)の一定になるようにし、酸化チタンの量を表1に示すように種々変えた繊維を製造した。
得られた繊維はいずれも繊維としての強度、伸度は十分であった。
得られた繊維について、上記評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004955463
なお、表1の実験No.1は通常のレギュラーPET繊維(CB、蛍光増白剤は含まない)であり、磨耗性評価の参考試料である。
表1から分かるのは、酸化チタンが2重量%未満では十分な遮蔽効果は得られないということである。また酸化チタンの増加に伴い磨耗評価は劣る傾向があり、酸化チタンが10重量%を超えると操業性に支障が出ることが予想される。実際、試験No.1〜7については紡糸時の糸切れ、単糸切れ、毛羽立ちなどのトラブルは見られず、紡糸口金の濾圧上昇も問題とならなかったが、試験No.8は口金濾圧上昇が大きく、また単糸切れなどが多く見られて実用上の問題が多かった。
一方表に示した糸はほとんどが白色繊維として十分な白さを有していたが、No.2の糸が白さが十分ではなかった。染色性についてはいずれのサンプルも満足いくものであった。
表1中の試験No.4と5を比較する。両者は酸化チタン、カーボンブラックの添加量は同じであるがNo.4には蛍光増白剤が含まれていない。このため、L値はNo.5に較べて相対的に低くなる。表中には示していないLbの値もNo.4のほうが小さい。白さを強調する為には蛍光増白剤の添加が有効であることが分かる。
実施例2
上記製造例に従い繊維を製造するに際して、B成分中の酸化チタン量は6重量%一定、蛍光増白剤の量は0.05重量%または0(無添加)になるようにし、カーボンブラックの量を表2に示すように種々変えた繊維を製造した。
得られた繊維はいずれも繊維としての強度、伸度は十分であった。
得られた繊維について、上記評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0004955463
なお、表1の実験No.11は通常のレギュラーPET繊維(先の実施例1のNo.1と同一品)であり、磨耗性評価の参考試料である。
表2を見れば分かるように、カーボンブラックの量が2ppmより少ないと、遮蔽性が十分ではない。また10ppmを超えると遮蔽性は十分ではあるものの、Lw値が低かった。No.17の実際の見た目も白色繊維と称するには黒すぎるものであった。なおこれらのNo.11〜17の繊維は紡糸時の糸切れ、単糸切れ、毛羽立ちなどのトラブルは見られず、紡糸口金の濾圧上昇も問題とならなかった。染色性はNo.17が染色前から黒ずんだ感じが目立っていた為、染色しても鮮やかさに欠ける物となったがその他のサンプルは全て良好であった。
本願発明の繊維は白色/淡色ながら遮蔽性に優れ、染色すれば鮮やかな発色性を発揮するので、スポーツウェアを初めとする衣料用途で特に有用である。
本願発明の最適な繊維の複合断面形状の例。 本願発明の繊維の複合断面形状の例。 本願発明に含まれない繊維の複合断面形状の例。
符号の説明
A,A,A 熱可塑性樹脂成分
B 特定量の酸化チタンとCBを含む熱可塑性樹脂成分

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂層(A)と白色顔料として酸化チタンを2〜10重量%含み黒色顔料としてカーボンブラックを2〜10ppm含む熱可塑性樹脂層(B)からなり、繊維断面において1つのB成分によりA成分が2分割されており、かつA成分がいずれも繊維表面上に一部露出した形状であることを特徴とする衣料用複合繊維。
  2. 酸化チタンの粒径が0.2〜1μmである請求項1記載の衣料用複合繊維
  3. B成分中に蛍光増白剤を0.01〜0.05重量%含む請求項1または2に記載の衣料用複合繊維
  4. A成分、B成分の熱可塑性樹脂がポリエステルである請求項1〜3いずれか1項に記載の衣料用複合繊維
  5. A成分が1.5重量%以下の白色顔料を含む請求項1〜4いずれか1項に記載の衣料用複合繊維
  6. A成分とB成分の複合比率が1:1〜4:1である請求項1〜5いずれか1項に記載の衣料用複合繊維
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