JP4954905B2 - 固体撮像装置とその動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像装置とその動作方法に関し、特に光ダイナミックレンジの広い固体撮像装置とその動作方法に関する。
CCDイメージセンサを代表とする固体撮像装置は、その構成単位である画素の高集積化、高感度化を最重要課題として発展してきた。その結果、画素数は、100万画素をはるかに越える固体撮像装置も珍しくなくなった。種々の技術開発により高感度化においても著しい進歩を遂げている。デジタルカメラ応用では、解像度と感度において、従来の銀塩フィルムを上回る性能を達成するに到っている。
しかし、露光量に対するダイナミックレンジ(光ダイナミックレンジ)に関しては、固体撮像装置は従来の銀塩フィルムにはるかに及ばない。光ダイナミックレンジが狭いと、例えばカメラフラッシュを用いてウェディングドレスを撮影すると白いウェディングドレスのディテールが均一の白色で塗りつぶされる、顔を撮影した時鼻先や頬のハイライト部分が不自然に白く塗りつぶされる、等のいわゆる白とびや、室内の撮影において背景の窓外の景色が表現できない等の現象として現れる。
固体撮像装置のホトダイオードにおいては、露光量に比例して光励起の電荷が発生し、蓄積される。ホトダイオードが蓄積できる電荷には最大値があり、最大蓄積電荷量に達すると、それ以上の電荷は蓄積できない。ホトダイオードの特性は露光量に比例するリニア部分と最大蓄積電荷量に達し、蓄積電荷量がそれ以上増加しない飽和部分とを有する。感度が高いほど、出力電圧は低い露光量で飽和する。広い光ダイナミックレンジを実現するためには、感度は低いほうがよい。しかし、感度を低くすると、相対的に暗い被写体の撮影が困難になる。
図5は、固体撮像装置の光電変換特性を示す。横軸は(個々の光電変換素子ではなく)固体撮像装置への入射光量である露光量を示す。縦軸は光電変換素子に蓄積された電荷に基づき固体撮像装置が生成する出力電圧を示す。露光量の増加により出力電圧が飽和する時の出力電圧が飽和出力電圧である。飽和出力電圧の時、光電変換素子には最大蓄積電荷量が蓄積されている。飽和出力電圧に達する露光量が飽和露光量である。光ダイナミックレンジは飽和露光量によって決定される。飽和出力電圧が一定の2つの感度特性HSとLSを示す。
曲線LSは、単位露光量に対する出力電圧の増加、すなわち感度、が少なく、低感度である。飽和出力電圧に達する露光量、すなわち飽和露光量ISLは高く、広い光ダイナミックレンジDLを有する。
曲線HSは、単位露光量に対する出力電圧の増加(感度)が大きく、高感度である。飽和出力電圧に達する飽和露光量ISHは低く、狭い光ダイナミックレンジDHを有する。図から明らかなように、高感度であることが、光ダイナミックレンジを狭くすることになる。
図6は、広い光ダイナミックレンジを実現する従来技術の1例を示す平面図である。半導体チップ上に複数のホトダイオード51、52が正方行列状に配列され、各ホトダイオード列に沿って、垂直電荷転送素子(VCCD)55が配置されている。ホトダイオード51とホトダイオード52は、同一の面積を有し、同一の飽和出力電圧を有する。垂直電荷転送素子55の一端は水平電荷転送素子(HCCD)56に結合されている。水平電荷転送素子56の出力は出力回路57に供給される。
ホトダイオード上方に遮光膜が形成され各ホトダイオードに対応する開口を有する。奇数行のホトダイオード51上の開口53は広く、偶数行のホトダイオード52上の開口54は狭い。開口を通過する光は開口の面積に応じて変化する。同一露光量において、狭い開口54を備えたホトダイオード52が受ける光量は、広い開口53を備えたホトダイオード51が受ける光量より少ない。
従って、狭い開口54を備えたホトダイオード52は、広い開口53を備えたホトダイオード51より感度が低くなる。ホトダイオード51は図5の高感度特性HSに対応し、ホトダイオード52は図5の低感度特性LSに対応する。
高感度ホトダイオード51の感度をR1とし、低感度ホトダイオード52の感度をR2とする。両ホトダイオードの飽和出力電圧は等しいので、低感度ホトダイオード52の飽和露光量は、高感度ホトダイオードの飽和露光量のR1/R2倍となる。
高感度ホトダイオード51と低感度ホトダイオード52で得られた画像信号を外部に読み出した後合成する。撮像シーンの内、光量が少ない暗い部分は、主として高感度ホトダイオード51の信号から画像を生成し、光量の多い明るい部分は主として低感度ホトダイオード52の信号から画像を生成することができる。この構成により、高感度でかつ光ダイナミックレンジの広い撮像装置を得ることができる。
図6の構成は、1つの高感度ホトダイオード51と1つの低感度ホトダイオード52によって1つの画素を構成する。2個のホトダイオードで1つの画素を構成するため、実効画素数が1/2に減少し、解像度が1/2に減少することになる。
広い光ダイナミックレンジを得る他の方法として、同じホトダイオードで同一シーンを2回撮像する方法がある。信号蓄積時間を異ならせて、露光時間の長い高感度撮像と露光時間の短い低感度撮像とを行う。2つの撮像を合成することにより、図6の構成同様に、高感度で広い光ダイナミックレンジを得ることができる。この方法は、静止した被写体には有効であるが、2回の撮像時刻が異なるため、動く被写体に対しては再生画像が破綻してしまう。
特開平09−116815 特開平09−252107
本発明の目的は、高感度で光ダイナミックレンジの広い固体撮像装置を提供することである。
本発明の他の目的は、高解像度、高感度、広い光ダイナミックレンジを有する固体撮像装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、このような固体撮像装置の新規な動作方法を提供することである。
本発明の他の目的は、解像度を犠牲にすることなく、同時刻性を保持しつつ、光ダイナミックレンジを拡大する技術を提供することである。
本発明の1観点によれば、半導体基板と、前記半導体基板に形成された複数の画素であって、各画素が電気的に分離された第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とを含む複数の光電変換素子を有する複数の画素と、前記半導体基板上方に形成され、各画素の上方に1つの開口を有する遮光膜と、を有し、前記遮光膜は、前記開口内に前記第1及び第2の光電変換素子の各々を少なくとも一部露出させ、該開口内に露出する面積の光電変換素子面積に対する比が、前記第1と第2の光電変換素子で異なり、少なくとも第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とは飽和露光量が異なる固体撮像装置が提供される。
本発明の他の観点によれば、半導体基板と、前記半導体基板に形成された複数の画素であって、各画素が電気的に分離された第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とを含む複数の光電変換素子を有する複数の画素と、前記半導体基板上方に形成され、各画素の上方に1つの開口を有する遮光膜と、を有し、前記遮光膜は、前記開口内に前記第1及び第2の光電変換素子の各々を少なくとも一部露出させ、該開口内に露出する面積の光電変換素子面積に対する比が、前記第1と第2の光電変換素子で異なり、第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とは飽和露光量が異なる固体撮像装置の動作方法であって、第1の信号読み出し期間に前記第1の光電変換素子から第1の信号電荷を読み出す工程と、第1の信号読み出し期間に続く第2の信号読み出し期間に前記第2の光電変換素子から第2の信号電荷を読み出す工程と、を含む固体撮像装置の動作方法が提供される。
固体撮像装置の光ダイナミックレンジを拡大することができる。高感度で光ダイナミックレンジの広い固体撮像装置を提供することができる。
解像度を犠牲にすることなくかつ撮像の同時性を維持することも可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1(A),(B),(C)は、本発明の第1の実施例による固体撮像装置の平面図および断面図である。図1(A)は、複数の画素を有する固体撮像装置の概略平面図であり、図1(B)は、その1つの画素のホトダイオード部の拡大図である。図1(C)は、1画素分の断面図である。
図1(A)に示すように、シリコン基板上に複数の画素8が配置され、各画素上に1つの開口9が形成されている。各画素列の右側に電荷読み出し手段である垂直電荷転送素子(VCCD)10が配置され、画素8から読み出した電荷を垂直方向に転送する。複数のVCCDの出力端に1つの水平電荷転送素子(HCCD)11が配置され、VCCDから1行分づつ信号電荷を受け取り、高速転送して出力回路12に提供する。
図1(B)に示すように、各画素8は、分離領域14で分離された光電変換素子である主ホトダイオード1と副ホトダイオード2とを含む。理解を容易にするため、ホトダイオードの領域にハッチングを付して示す。主ホトダイオード1、副ホトダイオード2は、その右側に転送部15、16を備える。転送部15、16に接する部分では、主ホトダイオード1、副ホトダイオード2は、ほぼ同一の垂直方向寸法を有し、転送部15、16を介して、VCCD10の転送段に対向する。主ホトダイオード1、副ホトダイオード2に蓄積された電荷は矢印で示すように転送部15、16を介してVCCD10に読み出される。
転送部15,16から離れた領域においては、主ホトダイオード1の垂直方向寸法が拡大され、それに応じて副ホトダイオード2の垂直方向寸法は減少している。したがって、主ホトダイオード1の面積は広く、副ホトダイオード2の面積は狭い。面積に対応して、飽和出力電圧は相異する。主ホトダイオードの相対的に高い飽和出力電圧をVsat1,副ホトダイオードの相対的に低い飽和出力電圧をVsat2とする。
遮光膜の開口9は、1画素に1つ設けられ、その下に主ホトダイオード1、副ホトダイオード2の各一部を露出する。主ホトダイオード1は、その面積の大部分が開口9内に露出されるが、副ホトダイオード2はその面積の限られた一部のみが開口9内に露出される。副ホトダイオード2は遮光膜によってその平面領域の半分以上が覆われている。開口内露出面積のホトダイオード面積に対する比(開口率)の相異により主ホトダイオードは高感度R1を有し、副ホトダイオード2は低感度R2を有する(R1>R2)。
飽和露光量SEは、感度Rに逆比例し、最大蓄積電荷量従って飽和出力電圧Vsatに比例する。ここで、係数を省略し、SE=Vsat/Rと略記する。主ホトダイオード1の飽和露光量SE1は、SE1=Vsat1/R1,副ホトダイオードの飽和露光量はSE2=Vsat2/R2となる。
図1(C)は、1画素分の断面構造を示す。n型シリコン基板20は、その表面にp型層21を備える。p型層21表面にn型領域が形成され、主ホトダイオード1、副ホトダイオード2を構成する。その間にはp型の分離領域14が形成される。副ホトダイオード2の右側には、転送部16を介して、VCCD用のn型チャネル領域22が形成される。主ホトダイオード1の左側には隣接列のVCCDとの間にp型の素子分離領域13が形成される。
VCCDのチャネル領域22、転送部16の上方に読み出し時のホトダイオードからの転送制御、VCCD内の転送兼用の転送電極23が配置される。転送電極は公知の2層ポリシリコン電極で構成できる。3層ポリシリコン電極を用いてもよい。VCCD10、HCCD11を覆ってW等の遮光膜19が形成され、開口9が遮光膜19中にパターニングされる。
遮光膜19を覆って、平坦な表面を有する絶縁層24が形成され、その上にカラーフィルタCFが配置される。カラーフィルタCF上方にはマイクロレンズMCが形成される。カラーフィルタCF、マイクロレンズMCは、1つの開口に1つづつ対応して形成される。固体撮像素子上方にはメカニカルシャッタSが配置される。なお、全構成要素が必ずしも必須ではない。白黒画像用固体撮像装置にはカラーフィルタは不要である。電子シャッタのみで、機械式シャッタは省略してもよい。目的によって、マイクロレンズも省略可能である。
図1(A),(B),(C)で示した構成は、1画素に分離領域14で分離された2つのホトダイオードを含む点以外は公知の正方配列CCD固体撮像装置と同様である。別の見方をすれば、公知のCCD固体撮像装置の各ホトダイオードが複数部分に分割された構造である。
主ホトダイオード1と副ホトダイオード2を一体化したホトダイオードを考える。すなわち、分離領域14を取り去り、主ホトダイオード1と副ホトダイオード2とが連続する構造とした、従来同様の非分割ホトダイオードである。この非分割ホトダイオードの感度をR0,飽和出力をVsat0、飽和露光量をSE0とする。
感度は露光量に対する発生電荷量であるので、
R0 = R1 + R2 (1)
が成立する。飽和出力電圧は最大蓄積電荷量に比例するので、
Vsat0 = Vsat1 + Vsat2 (2)
が成立する。飽和露光量は、

となる。
Vsat1/Vsat2=x、R1/R2=yとすると、
Vsat1+Vsat2 = (x+1)Vsat2、
R1+R2 = (y+1)R2
となる。従って、非分割ホトダイオードの飽和露光量は、

となる。
書き直すと、
SE2/SE0 = (y+1)/(x+1) (5)
となる。式(5)の値を1よりも大きくすることが、光ダイナミックレンジの拡大になる。式(5)から、yを大きく、xを小さくするほど、非分割ホトダイオードの飽和露光量SE0に比べ、分割ホトダイオードの副ホトダイオードの飽和露光量SE2を大きくできることが判る。ホトダイオードを分割し、副ホトダイオードの飽和露光量を増大することにより、光ダイナミックレンジを飛躍的に拡大することができる。
この時、主ホトダイオードは高感度とすることができるので、主ホトダイオードと副ホトダイオードとから読み出した画像信号を合成することにより、高感度で広い光ダイナミックレンジを有する画像信号を得ることができる。y=15、x=3とすると、SE2/SE0=16/4=4となり、非分割ホトダイオードに比較して、光ダイナミックレンジを4倍に拡大することができる。
xの値は小さいほど光ダイナミックレンジを大きくすることができる。しかし、xは、副ホトダイオードに対する主ホトダイオードの面積比に対応する値である。xを小さくすることは、副ホトダイオードの面積比を大きくすることになる。主ホトダイオードの特性を劣化しないようにするためには、副ホトダイオードの面積はあまり大きくせず、主ホトダイダイオードの面積減少を抑えることが好ましい。
yの値は、感度比であり、ホトダイオードの開口内面積によって調整することができる。主ホトダイオードの開口内面積を広く、副ホトダイオードの開口内面積を狭くすることにより、yの値を大きくすることができる。
この光ダイナミックレンジの拡大は原理的にはいくらでも可能である。しかし、発明者の知見によれば、2倍〜10倍の光ダイナミックレンジの拡大が、拡大効果を顕在化し、かつ画像に不自然さを招かない適正範囲である。特に3倍〜6倍の拡大が効果的である。
実際の動作においては、まず第1の転送部15を制御することにより主ホトダイオードの信号電荷を読み出し、外部に出力した後、第2の転送部16を制御して副ホトダイオードの信号電荷を読み出す。その後、外部で両画像信号を合成する。
主ホトダイオードが飽和するまでは、主として高感度の主ホトダイオードからの信号電荷により画像信号を形成することができる。主ホトダイオードが飽和しても、副ホトダイオードが飽和するまでは、露光量に応じた信号が得られるので、信号電荷から得た画像信号を合成することにより、広い光ダイナミックレンジの画像信号を生成することができる。
図2は、光ダイナミックレンジ拡大の原理を説明するためのグラフである。横軸は、露光量を示し、縦軸は出力電圧を示す。簡単化のため、主ホトダイオードと副ホトダイオードの飽和出力電圧を等しい(x=1)とし、感度比yを10とする。
曲線v1が主ホトダイオードの特性を示し、曲線v2が副ホトダイオードの特性を示す。主ホトダイオードは感度が高いので、低い露光量で飽和露光量となる。副ホトダイオードは感度が低く、高い露光量で飽和露光量となる。両特性を加算した合成特性が、曲線cで示されている。立ち上がりの高感度特性が、折れ曲がり点Kで低感度特性に変化する。副ホトダイオードの飽和露光量まで露光量に応じた画像信号が得られる。
曲線pは、比較のための非分割ホトダイオードの特性を示す。ホトダイオードへの全入射光量は同一とした。立ち上がりの特性は合成特性cと同一であるが、折れ曲がり点を持たない。曲線cの飽和露光量よりはるかに低い露光量Lで飽和し、その後は露光量によらず出力電圧は一定である。高感度の露光量領域は曲線cより広いが、得られる光ダイナミックレンジは狭い。別の表現をすれば、本発明の実施例によりホトダイオードを分割し、副ホトダイオードの感度を低くすることにより光応答特性に折れ曲がり点Kが生じ、光ダイナミックレンジを拡大することができる。
なお、全主ホトダイオードの特性を同一と見なすことができれば、VCCD内で主ホトダイオードからの信号電荷と副ホトダイオードからの信号電荷とを加算してもよい。VCCDから合成信号が直接提供され、信号処理は簡単化される。
現在の技術レベルにおいては、主ホトダイオードの特性にある程度のバラツキが生じることは止むを得ない。主ホトダイオードの飽和出力に副ホトダイオードの信号を加算する時、主ホトダイオードからの信号のバラツキは増幅された影響を持つ。主ホトダイオードの信号電荷を読み出した後、一定のレベルでカットすることにより、主ホトダイオードの飽和出力を均一化できる。その後画像信号の合成を行うことにより、主ホトダイオードの特性のバラツキが最終画像信号に与える影響を抑制することができる。
図3(A),(B)は、本発明の第2の実施例による固体撮像装置の構成を示す平面図である。図3(B)は、1画素分のホトダイオードの構成を示す。理解を容易にするため、ホトダイオード領域は、ハッチングを付して示す。
図3(A)において、画素8は、いわゆる画素ずらし配列、又はハニカム配列で配列されている。すなわち、奇数行の画素と偶数行の画素は水平方向で半ピッチずれて配置され、奇数列の画素と偶数列の画素は垂直方向で半ピッチずれて配置されている。
各画素8は、基本的に菱形であるが、その頂部が面取りされた(厳密には8角形の)形状を有する。ハニカム配列の菱形画素を採用することで、無効領域を減少させ、VCCDの転送路の幅を広く形成できる。
図3(B)に示すように、各画素8は、主ホトダイオード1と副ホトダイオード2が分離領域14で電気的に分離された構成を有する。画素上の遮光膜は開口9を有し、主ホトダイオード1と副ホトダイオード2の各一部を露出する。主ホトダイオード1は画素の菱形領域の略3辺に対応して配置され、副ホトダイオード2は、残り1辺に沿って配置されている。第1の実施例同様、主ホトダイオードの開口内面積は広く、副ホトダイオードの開口内面積は狭く設定されている。
図3(A)に示すように、VCCD27、28は、各列の画素に沿って蛇行しつつ垂直方向に延在し、転送領域15、16を介して主ホトダイオード1、副ホトダイオード2と対向する。1画素当たり4つの転送電極29,30,31,32がVCCD27、28の上に配置される。VCCD27とVCCD28とは左右で対称的な形状を有するが、1行ずらして見れば同一形状である。
転送電極29〜32は、2ポリ構造のシリコン電極で構成できる。VCCDの延在方向に対し転送電極のエッジは垂直ではなく、斜めに配置される。このため、転送段間の電荷転送の際の断面積が広くなり、転送効率を高くすることができる。さらに、転送段の幅の変化により挟チャネル効果が生じ、電荷がドリフトによっても輸送される。このため、VCCDは蛇行しているが電荷転送効率は高い。また、転送電極は配線としてのみ機能する部分がほとんどなく、面積利用効率が高い。
転送電極に所定の転送制御信号を印加することにより、各画素に蓄積された信号電荷を主ホトダイオード1と副ホトダイオード2に分けて、矢印方向に転送領域15または16を介してVCCD27,28に読み出すことができる。読み出された電荷は、各VCCD内で矢印で示すように上から下に電荷が転送される。
各画素を、主ホトダイオードと副ホトダイオードに分割することにより、解像度を犠牲にすることなく、高感度と広い光ダイナミックレンジを得る点は第1の実施例同様である。
各画素とVCCDが対向する距離が長く、主ホトダイオード1、副ホトダイオード2に対向してそれぞれ1つの転送電極が配置される。主ホトダイオード1、副ホトダイオード2からVCCDへの電荷読み出しを独立にかつ円滑に行うことが容易になる。各VCCDの右側には素子分離領域25が配置され列間を電気的に分離している。
1画素当たり4つの転送電極がVCCDの上に配置されているので、全主ホトダイオードの信号電荷を同時にVCCDに読み出し、周知の4相駆動により全信号電荷を同時に転送し、外部に読み出すことができる。同様、全副ホトダイオードの信号電荷を同時にVCCDに読み出し、同時に転送し、外部に読み出すことが容易にできる。この場合、所定の撮像期間の後、機械式シャッタなどで撮像領域を遮光し、その後1連の転送動作を行うことが好ましい。
第1、第2の実施例においては副ホトダイオードの面積を主ホトダイオードの面積より小さくした。高露光量領域の特性を重んじる場合、副ホトダイオードの面積を大きくすることもできる。
図4(A)は、画素構造の変形例を示す。第2の実施例に示したハニカム配列のCCD型固体撮像装置に用いるのに適した構成である。第1のホトダイオード41と第2のホトダイオード42が、分離領域14で電気的に分離されている。遮光膜の開口9内に、第1のホトダイオード41と第2のホトダイオード42の各一部が露出されている。
第1のホトダイオード41が開口9の大部分を占める。従って、感度は高い。第2のホトダイオード42は、開口9内でわずかな面積のみを占める。従って、感度は低い。第2のホトダイオード42は、遮光膜下で広い領域を占めている。第2のホトダイオードの面積は、第1のホトダイオードの面積と比べ同等以上である。従って、第2のホトダイオードは、飽和出力が高い。式(5)におけるyを大きく、かつxを小さく設計でき、光ダイナミックレンジを容易に広くすることができる。
さらに、菱形開口の対角線上で対向する2つの角部分に第2のホトダイオードの露出部分を配置したため、開口内面積が狭くても、入射光の傾きによる受光量の変化を抑制できる。遮光膜下の領域にも光は回りこむので、菱形の3辺に亘る第2のホトダイオードの配置は、入射光の傾きによる受光量の変化をさらに抑制できる。このように、図4(A)の構成は、入射光が傾いた時の感度変化を極力小さくする効果を有する。
図4(B)は、他の変形例を示す。図4(A)の画素同様、第1のホトダイオード41と第2のホトダイオード42が分離領域14で電気的に分離されている。第2のホトダイオード42は、開口内面積が狭く低感度であるが、遮光膜下に配置された面積が大きく飽和出力が大きく設定されている。画素および開口の形状は菱形の頂部を面取りした形状である。第1および第2のホトダイオード41,42は、MOSトランジスタ回路Q1,Q2に接続され、これらのMOSトランジスタ回路Q1,Q2によって信号電荷の読み出しが行われる。
図4(C)は、1画素を3つのホトダイオード41,42,43に分割した構成を示す。開口9内に第1のホトダイオード41の広い面積が露出し、第2のホトダイオード42の狭い面積が露出し、第3のホトダイオード43の極めて狭い面積が露出する。第1のホトダイオード41は高感度であるが、光ダイナミックレンジは最も狭い。第2のホトダイオード42は、中間の感度と光ダイナミックレンジを有する。第3のホトダイオード43は、感度が最も低く、光ダイナミックレンジは最も広い。
以上説明したように、各画素内の感光領域を分割することにより、光ダイナミックレンジの拡大が可能となる。1画素を分割するため、空間的に同一位相のサンプリング画像を主、副ホトダイオードに分配、入射させることができる。主ホトダイオードから得られる画像と副ホトダイオードから得られる非飽和画像は、信号電荷量の違いを除いて同一にすることができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、カラーフィルタを省略して白黒画像用固体撮像装置を構成してもよい。3板式カラー撮像装置に用いてもよい。これらの場合にも光ダイナミックレンジ拡大の効果は同様に得られる。画素内の分割ホトダイオードの分割数も変えることができる。その他、種々の変更、改良、組合せが可能なことは当業者に自明であろう。
本発明の第1の実施例による固体撮像装置を示す平面図および断面図である。 実施例による光ダイナミックレンジの拡大を説明するためのグラフである。 本発明の第2の実施例による固体撮像装置を示す平面図である。 変形例を示す平面図である。 従来技術による固体撮像装置の特性を示すグラフである。 従来技術による光ダイナミックレンジを拡大した固体撮像装置を示す平面図である。
符号の説明
1 主ホトダイオード
2 副ホトダイオード
8 画素
9 開口
10 VCCD
11 HCCD
12 出力回路
13 素子分離領域
14 分離領域
15、16 転送部
19 遮光膜
20 シリコン基板
21 p型層
22 チャネル
23 転送電極
24 絶縁層
25 素子分離領域
27、28 VCCD
29〜32 転送電極
41〜43 ホトダイオード
CF カラーフィルタ
XL マイクロレンズ
S シャッタ

Claims (14)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に形成された複数の画素であって、各画素が電気的に分離された第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とを含む複数の光電変換素子を有する複数の画素と、
    前記半導体基板上方に形成され、各画素の上方に1つの開口を有する遮光膜と、
    を有し、前記遮光膜は、前記開口内に前記第1及び第2の光電変換素子の各々を少なくとも一部露出させ、該開口内に露出する面積の光電変換素子面積に対する比が、前記第1と第2の光電変換素子で異なり、少なくとも第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とは飽和露光量が異なる固体撮像装置。
  2. 前記第1の光電変換素子の露光量に対する信号電荷の発生量である感度をR1,最大蓄積電荷量による出力電圧である飽和出力をVsat1,前記第2の光電変換素子の感度をR2,飽和出力をVsat2、Vsat1/Vsat2=x、R1/R2=yとした時、(y+1)/(x+1)が1より大きい請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記(y+1)/(x+1)が、2〜10の範囲内である請求項2記載の固体撮像装置。
  4. 前記第2の光電変換素子は、前記遮光膜によってその平面領域の半分以上が覆われている請求項1〜3のいずれか1項記載の固体撮像装置。
  5. さらに、前記半導体基板上方に形成され、前記各画素において、前記開口の上方を覆うカラーフィルタを有する請求項1〜4のいずれか1項記載の固体撮像装置。
  6. さらに、前記半導体基板上方に形成され、前記各画素において、前記開口の上方を覆うマイクロレンズを有する請求項1〜5のいずれか1項記載の固体撮像装置。
  7. さらに、前記各画素の近傍に配置された電荷読み出し手段と、
    前記第1の光電変換素子に蓄積された電荷を前記電荷読み出し手段に転送するための第1の転送制御電極と、
    前記第1の転送制御電極とは電気的に分離され、前記第2の光電変換素子に蓄積された電荷を前記電荷読み出し手段に転送するための第2の転送制御電極と、
    を有する請求項1〜6のいずれか1項記載の固体撮像装置。
  8. 前記第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とを併せた総体の形状が菱形又は面取りした菱形であり、その1辺に沿って前記第1の転送制御電極が配置され、他の1辺に沿って前記第2の転送制御電極が配置されている請求項7記載の固体撮像装置。
  9. 前記第1の光電変換素子が画素の中央部と菱形の前記1辺に配置され、前記第2の光電変換素子が少なくとも前記他の1辺に配置されている請求項8記載の固体撮像装置。
  10. 前記複数の画素が、水平方向、垂直方向に2次元的に配置され、隣接する水平ライン上に配置された画素群の水平方向の位置がずれている請求項1〜9のいずれか1項記載の固体撮像装置。
  11. 半導体基板と、前記半導体基板に形成された複数の画素であって、各画素が電気的に分離された第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とを含む複数の光電変換素子を有する複数の画素と、前記半導体基板上方に形成され、各画素の上方に1つの開口を有する遮光膜と、を有し、前記遮光膜は、前記開口内に前記第1及び第2の光電変換素子の各々を少なくとも一部露出させ、該開口内に露出する面積の光電変換素子面積に対する比が、前記第1と第2の光電変換素子で異なり、第1の光電変換素子と第2の光電変換素子とは飽和露光量が異なる固体撮像装置の動作方法であって、
    第1の信号読み出し期間に前記第1の光電変換素子から第1の信号電荷を読み出す工程と、
    第1の信号読み出し期間に続く第2の信号読み出し期間に前記第2の光電変換素子から第2の信号電荷を読み出す工程と、
    を含む固体撮像装置の動作方法。
  12. 前記第1の信号読み出し期間の開始に際し、前記複数の画素を遮光状態にする請求項11記載の固体撮像装置の動作方法。
  13. さらに、前記第1の信号電荷から生成された第1の画像信号と、前記第2の信号電荷から生成された第2の画像信号とを合成する工程を有する請求項11又は12記載の固体撮像装置の動作方法。
  14. 前記第1の画像信号と前記第2の画像信号を合成する際、飽和露光量が相対的に小さい画像信号の所定のレベルを越える成分を切り取ることにより最大出力を均一化する請求項13記載の固体撮像装置の動作方法。
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