JP4954799B2 - 衝撃吸収装置 - Google Patents

衝撃吸収装置

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Description

本発明は、衝撃吸収装置に関する。
従来から、自動車には、物体等との衝突時に自動車本体の破損を防ぐためバンパが装備されている。バンパ内部には、衝撃吸収力を高めるために、バンパリインフォースメントが備えられ、特に対車両との衝突の際の衝撃吸収力を高めている。また、特許文献1乃至3に示されるように、衝撃吸収力を高める様々な装置が提案されている。
特開平6−64489号公報 特開平11−291845号公報 特開2002−200949号公報
しかし、上述した衝撃吸収装置は、衝撃吸収力を調整することができない。また、設置面積が大きく、車両全長等に影響を与える。そこで、歩行者等との衝突時と、車両等との衝突時とで、衝撃吸収力を変更することができ、且つ、車両本体の損傷を回避できる衝撃吸収装置が求められている。また、平常時において、バンパ等の設置面積に影響を与えず、車両全長等が長くならない衝撃吸収装置であれば、さらによい。
本発明は、構造が簡単で確実に衝撃を吸収することができ、且つ、衝突対象物に対応して衝撃吸収力を調整できる衝撃吸収装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、底部と、第1衝撃吸収部と、上部と、前記第1衝撃吸収部と前記上部とを接続し前記第1衝撃吸収部の内径より大きな内径を有する接続部と、を有し、前記上部の内周側壁及び前記接続部と前記第1衝撃吸収部との境界面がそれぞれ底部方向に向かってテーパ状に形成された外側パイプと、内側に向かって突出したフランジを有する底部と、一つ以上の孔を有する基部と、上部と、前記基部と前記上部とを接続する前記基部の外径より小さい外径を有する第2衝撃吸収部と、を有し、前記外側パイプの内側に同軸的に摺動可能に配設された内側パイプと、前記外側パイプの前記上部上に配設され、前記内側パイプの外径より大きな内径を有する開口されたパイプ蓋部と、前記孔の内径より小さい外径を有する鋼体であって前記孔内に移動自在に配設された一つ以上の第1抵抗体と、鋼体であって、前記内側パイプの前記第2衝撃吸収部と前記外側パイプのテーパ状の前記上部側壁との間に配設され前記パイプ蓋部によって封止された一つ以上の第2抵抗体と、内周側に向かって突出したフランジを有する上部と、側壁外周側に凹状の第1抵抗体収容部とを有し、前記内側パイプ内に移動可能に配設された支持体と、前記支持体の前記上部フランジと前記内側パイプの前記底部フランジとの間に配設された支持体移動手段と、を備え、前記支持体移動手段を圧縮して前記支持体が前記内側パイプ内部方向に移動して前記内側パイプ底部フランジと当接した場合に前記支持体の第1抵抗体収容部が前記内側パイプの前記孔と対向して位置することを特徴とする衝撃吸収装置が提供される。
本発明によれば、構造が簡単で確実に衝撃を吸収することができ、且つ、衝突対象物に対応して衝撃吸収力を調整可能な衝撃吸収装置が提供される。
以下、本発明の実施形態に係る衝撃吸収装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるわけではない。また、各実施形態において、同様の構成については同じ符号を付し、改めて説明しない場合がある。
(第1の実施形態)
図1乃至図6に基づき、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置について説明する。図1乃至図6において、同一部分には同一符号が付されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置の一部切り欠き図面である。図2(a)は、平面図であり、図2(b)は、側面図とその切り欠き断面図である。図1に示すように、この衝撃吸収装置は、衝撃吸収装置本体100とモータユニット200を有している。そして、モータユニット200は、コントローラ300と電気的に接続されている。前記コントローラ300は、さらにレーダ401とCCDカメラ402とを有するセンサ装置400と電気的に接続されている。
本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置本体100は、図1に示すように、概略外側パイプ1、内側パイプ2、移動抵抗体3(以下、第1抵抗体ということがある。)、第2抵抗体4、支持体5、支持体移動手段6から構成される。各部品の全体構成は、図2(b)に示す構成となる。支持体5の下部には、ワイヤ8の一端が接続され、前記ワイヤ8の他端は、図1に示すようにロック機構9を介してモータユニット200に接続される。
外側パイプ1は、上部11が開口され、底部16が閉じられた形状である。外側パイプ上部11内周側側壁は、底部16方向に向かってテーパ状に形成されている。即ち、外側パイプ上部11の内周側側壁は、下部から上部に向かって拡開した形状に形成されている。以下、かかる部分を外側パイプ第1テーパ部12という。外側パイプ1の側壁部分には、物体と衝突した場合の衝撃力を吸収する肉厚の外側パイプ衝撃吸収部15(以下、第1衝撃吸収部ということがある。)が形成されており、さらに、該外側パイプ衝撃吸収部15と上部11とを接続する肉薄の接続部13(以下、第1の部分ということがある。)が形成されている。外側パイプ衝撃吸収部15の内径は、接続部13の内径よりも小さい。従って、境界面14(以下、外側パイプ第2テーパ部ということがある。)は、底部16方向に向かってテーパ状となっている。そして、外側パイプ上部11上には、後述する第2抵抗体4が配設された後、該第2抵抗体4を封止するために外側パイプ蓋部17が配設されている。かかる形状を有する外側パイプ1内には、同軸的かつ軸方向に摺動可能な状態で内側パイプ2が配設されている。
内側パイプ2は、底部が開口され、且つ底部に該内側パイプ2の内側に向かって突出した内側パイプ底部フランジ26を有する。一方、内側パイプ2の上部21は、閉じられた形状である。内側パイプ2の側壁は、物体と衝突した場合の衝撃力を吸収する内側パイプ衝撃吸収部22(以下、第2衝撃吸収部ということがある。)と、より外径の大きな内側パイプ基部24とから形成されている。内側パイプ衝撃吸収部22は、第2抵抗体4よりも硬度が低い材質によって形成されている。内側パイプ基部24の側壁には、移動抵抗体孔25が設けられている。移動抵抗体孔25には、前記移動抵抗体孔25の直径よりも小さい外径を有する移動抵抗体3が配置されている。また、上述した内側パイプ衝撃吸収部22の内周側の所定の位置に、後述する支持体5が支持体移動手段6によって付勢力が与えられて移動した場合に、該支持体5の移動をストップさせるための支持体ストッパ部23が配設されている。但し、支持体5が支持体移動手段6と直接固定され、且つ、支持体移動手段6が外側パイプ底部16と直接固定されている場合には、支持体ストッパ部23は配設されないことがある。さらに、内側パイプ2の基部24の内側には、支持体5が、内側パイプ2内壁に対向して摺動可能な状態で配設されている。なお、本実施形態においては、移動抵抗体3として鋼球を使用しており、他の実施形態においても同様である。但し、これに限定されるわけではなく、衝撃を吸収するパイプ材の材質よりも硬度の高い材質で形成されていればよい。
上述した外側パイプ第1テーパ部12と内側パイプ衝撃吸収部22の間には、内側パイプ2の突出方向に向かって拡開したテーパ状の空間が形成される。本実施形態に係る衝撃吸収装置においては、前記空間内に第2抵抗体4が配設される。第2抵抗体4は球状の抵抗体であるため、前記空間から転がり落ちないように外側パイプ蓋部17によって封止される。かかる構成により、内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動すると、第2抵抗体4は内側パイプ2との摩擦により下方に引き込まれる。そして、外側パイプ第1テーパ部12と内側パイプ衝撃吸収部22との間の距離が第2抵抗体4の直径と同一となる箇所において、第2抵抗体4は逃げ場のない状態となる。さらに内側パイプ2が移動すると、詳細は後述するが、第2抵抗体4は硬度の低い内側パイプ衝撃吸収部22との間で極めて強い摩擦あるいは圧迫を生じ、内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させる。本実施形態にかかる衝撃吸収装置は、この内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させることによって、内側パイプ2に加えられた衝撃を吸収することができる。なお、本実施形態においては、第2抵抗体4として鋼球を使用しているが、これに限定されるわけではなく、衝撃を吸収するパイプ材の材質よりも硬度の高い材質で形成されていればよい。
支持体5は、窪みである移動抵抗体収容部51を有する。本実施形態においては、垂直方向の断面が凹状で、前記移動抵抗体収納部51の開口の下部は、内側パイプ2方向に向かって拡開する状態のテーパ形状となっている。以下、この部分を支持体テーパ部52という。なお、支持体テーパ部52の配設位置は開口の下部に限定されず、開口の下部及び上部の両側に配設してもよい。移動抵抗体収容部51の深さは、移動抵抗体3の外径よりも浅く形成されている。従って、移動抵抗体3は、移動抵抗体収容部51側に移動した場合でも内側パイプ2の移動抵抗体孔25内にその一部が残った状態となる。支持体5の上部は、内側に向かって突出したフランジ(以下、支持体上部フランジ53という。)を有する。そして、支持体上部フランジ53と内側パイプ底部フランジ26との間には、支持体移動手段6が配設されている。本実施形態においては、支持体移動手段6としてばねを用いているが、これに限定されるわけではない。また、支持体5の下部には、ワイヤ8の一端が連結されている。従って、ワイヤ8の牽引によって支持体移動手段6を圧縮した状態で係止されていた支持体5は、ワイヤ8の係止を解除した場合、支持体移動手段6によって付勢力が与えられ、内側パイプ2の上部方向(図1に向かって、上方向。)に移動し、支持体ストッパ部23に当接して移動が停止する。支持体5は内側パイプ基部24に配設されているが、ワイヤ8が牽引された場合、支持体5は、支持体移動手段6を圧縮しながら、内側パイプ2の上部方向と逆方向(図1に向かって、下方向。)に移動する。この状態において、支持体5の移動抵抗体収容部51の凹状の開口は、移動抵抗体孔25の開口と対向する状態となる。従って、移動抵抗体孔25内に配設された移動抵抗体3は、移動抵抗体収容部51に収容可能な状態となる。一方、ワイヤ8の係止が解除されると、支持体移動手段6によって付勢された支持体5は内側パイプ2の上部方向に移動し、支持体ストッパ部23によって移動が停止させられた状態では、支持体5の下部(即ち、移動抵抗体収容部51以外の部分)が前記移動抵抗体孔25の開口内側を閉塞する状態となる。従って、移動抵抗体3は、移動抵抗体収容部51に収容不能な状態となる。なお、移動抵抗体収容部51は、支持体5外周に設けた溝であってもよい。また、支持体テーパ部52は、テーパ形状に限定されるわけでなく、移動抵抗体孔25に対向して配置された半球状であってもよい。さらに、支持体テーパ部52を設けなくてもよい。
上述したように、ワイヤ8は、ロック機構9を介してモータユニット200に接続されている。本実施形態においては、ワイヤ8はモータユニット200のモータ201に変速機202及びプーリ203を介して接続しているが、これに限定されるわけでない。必要に応じてプーリ203等を介すればよい。
ロック機構9は、コントローラ300の指令に基づいて、所定の場合にモータユニット200によって牽引されたワイヤ8を牽引された状態で係止する(以下、この状態をロックされた状態ということがある。)。ロックされた状態では、支持体5は、ワイヤ8の牽引によって支持体移動手段6を圧縮して、内側パイプ底部フランジ26に当接したままの状態となる。従って、ロックが解除されれば、支持体5は、圧縮された支持体移動手段6の復元力によって、内側パイプ2の上部方向に移動する。本実施形態においては、ロック機構9を衝撃吸収装置本体100の外部に配設する例を示しているが、これに限定されず、例えば、ロック機構9を外側パイプ1の底部16に配設するようにしてもよい。なお、かかるロック機構9によるワイヤ8の係止の解除を、衝撃吸収装置に衝撃が加わることを感知したセンサ装置400の情報を受けたコントローラ300によって制御するようにし、モータユニット200の動作とロック機構9の動作をコントローラ300によって連動させて制御してもよい。
コントローラ300は、複数の半導体集積回路(IC)等から構成され、センサ装置400の情報を受信して、所定の場合にモータユニット200に対して動作指令を発し、また、ロック機構9の動作を制御する。
本実施形態においては、センサ装置400としてレーダ401とCCDカメラ402とを有するセンサ装置400を使用している。レーダ401によって対象物との距離を把握し、CCDカメラ402によって該対象物の形状等を把握する。対象物との距離及び対象物の形状等は情報としてコントローラ300に伝達され、コントローラ300が対象物の形状等から該対象物が歩行者等か歩行者等以外の物体かを判断し、モータユニット200に必要な指令を発する。なお、センサ装置400の構成は上述した構成に限定されない。
本実施形態では、外側パイプ1及び内側パイプ2には、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM材)のうちSTKM13Cを用いた。本実施形態では、支持体5には、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM材)に熱処理を施したもの、具体的には、炭素工具鋼(SK材)のうちSTKM13Cに熱処理を施したもの又はSK7を用いた。また、本実施形態では、移動抵抗体3には、高炭素クロム軸受鋼材(SUJ−2)又は高硬度ステンレス鋼(SUS440C)を用いた。
つぎに、本実施形態に係る衝撃吸収装置の支持体5の動きについて、図3及び図4に基づき説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置の一部拡大図であり、図3(A)は、平常時の状態、図3(B)は、ワイヤ8の係止解除時の状態を示す。図4は、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置に衝撃が加えられた場合の一部拡大図であり、図4(A)は、弱い衝撃が加えられた場合を示し、図4(B)は、強い衝撃が加えられた場合を示す。本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、該衝撃吸収装置の外側に取り付けられた部品、例えばバンパ等に衝撃が加えられることを予測した段階で、衝撃を吸収する手段を切替えられることを特徴とする。切替えは、平常時には弱い衝撃に対応する状態で設定し、強い衝撃が予測された場合に、強い衝撃を確実に吸収できる状態に切り替えることによって行われる。支持体5及び移動抵抗体3は、この切り替えについて根幹的な役割を果たす。
本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、内側パイプ2が外側パイプ1から突出した状態でバンパ内側に取り付けられる。取り付け後、モータユニット200によってワイヤ8を牽引して、移動抵抗体収容部51が移動抵抗体孔25に対向する位置に支持体5を位置させた上で、ロック機構9によってワイヤ8を係止して固定する。センサ装置400が物体との衝突を予測し、コントローラ300が該物体が歩行者等であって弱い衝撃が予測されると判断した場合には、ロック機構9によるワイヤ8の固定は維持される。従って、この状態においては、支持体5の移動抵抗体収納部51が、移動抵抗体孔25の開口内側に対向した状態であるため、移動抵抗体3は、移動抵抗体孔25と移動抵抗体収納部51との間を自由に移動できる状態にある(図3(A)参照)。
上述した状態において、内側パイプ2に衝撃が加えられた場合、内側パイプ2は、図4(A)に示すように、外側パイプ1の内部方向(図4(A)において、向かって下方。)に移動する。内側パイプ2の移動に伴って、テーパ状の空間に配設された第2抵抗体4は、内側パイプ衝撃吸収部22の表面と該第2抵抗体4表面との摩擦により、外側パイプ1の内部方向(図4(A)において、向かって下方。)に引き込まれる。ここで、第2抵抗体4は球体であるため、内側パイプ衝撃吸収部22の表面と該第2抵抗体4表面との間に生ずる摩擦は、すべり摩擦よりはるかに抵抗力が小さい転がり摩擦である。一方、第2抵抗体4には、外側パイプ第1テーパ部12からの抗力を受け該第2抵抗体4を上方に押し上げようとする力が働く。従って、前記力が転がり摩擦より大きければ、第2抵抗体4は内側パイプ2の移動に拘わらず当該箇所で空回りしてしまう。そこで、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、外側パイプ第1テーパ部12の角度を鋭角に設定し、内側パイプ2が車両衝突等の衝撃を受けて速い速度で外側パイプ1内部方向に移動する場合に、該外側パイプ第1テーパ部12の抗力よりも、内側パイプ衝撃吸収部22の表面と該第2抵抗体4表面との間に生ずる摩擦が大きくなるように設定している。本実施形態においては、前記鋭角の角度を10度に設定しているが、これに限定されるわけではない。この様にテーパ形状を形成する角度を鋭角に設定することで、内側パイプ2の外側パイプ1の内部方向(図4(A)において、向かって下方。)への移動に伴い、第2抵抗体4は外側パイプ第1テーパ部12と内側パイプ衝撃吸収部22とで挟み込まれた状態になり、第2抵抗体4が、硬度の低い材質で形成された内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させる荷重を発生することとなる。
一方、内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向(図4(A)において、向かって下方。)に移動することに伴い、移動抵抗体孔25に配設された移動抵抗体3は、外側パイプ第2テーパ部14に当接しているため、該外側パイプ第2テーパ部14によって押され、移動抵抗体孔25内部方向、さらには移動抵抗体収容部51内に移動させられる。さらに内側パイプ2が移動すると、移動抵抗体孔25は、外側パイプ衝撃吸収部15によって閉塞される状態となる。このとき、移動抵抗体3は、移動抵抗体収容部51及び移動抵抗体孔25に跨設された状態となる。移動抵抗体3と外側パイプ1とは、ほとんど抵抗なく接する状態となり、内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動しても、移動抵抗体3と外側パイプ1との間には、摩擦等はほとんど生じない。内側パイプ2に加えられた衝撃は、第2抵抗体4が内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させる変形エネルギーに変換されて吸収される。従って、衝撃吸収装置の衝撃吸収力は、この場合には、専ら内側パイプ衝撃吸収部22の衝撃吸収力に依存することになる。
次に、強い衝撃が予測される場合について図3(B)を基に説明する。センサ装置400(図示せず)の情報から衝突対象物が車両であると認識した場合、コントローラ300は、ロック機構9(図示せず)に対してワイヤ8の係止解除指令を発する。前記指令を受けたロック機構9はワイヤ8の係止を解除する。ワイヤ8の一端が接続された支持体5は、圧縮されていた支持体移動手段6の復元力によって付勢力が与えられ、内側パイプ2上部方向(図3(B)において、向かって上部方向。)に移動させら、支持体ストッパ部23に当接して移動が停止する。この状態においては、移動抵抗体孔25の開口内側は、支持体5の下部によって閉塞される。支持体5が上方に移動すると、移動抵抗体収容部51に移動抵抗体3の一部が収容されていた場合、移動抵抗体3は移動抵抗体収容部51下部の支持体テーパ部52と当接する。さらに支持体5が上方に移動すると、移動抵抗体3は、支持体テーパ部52によって移動抵抗体孔25の開口外側方向に移動させられ、支持体5の移動抵抗体収容部51以外の部分で移動抵抗体孔25の開口内側が閉塞される。支持体5の移動が支持体ストッパ部23によって停止されると、図3(B)に示すように、支持体5は、移動抵抗体収容部51以外の部分で移動抵抗体孔25の開口内側を閉塞する状態で固定されることになる。
この状態で、内側パイプ2に強い衝撃が加えられ内側パイプ2が下方に移動する場合について、図3(B)及び図4(B)を基に説明する。図3(B)に示すように、支持体5の移動抵抗体収容部51以外の部分で移動抵抗体孔25の開口内側が閉塞された場合、移動抵抗体3は支持体5によって移動抵抗体孔25外側に押される状態となり、移動抵抗体3の一部は、移動抵抗体孔25から突出する。この状態で内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動すると、突出した移動抵抗体3の一部が、移動に伴って外側パイプ第2テーパ部14に当接する。図4(B)に示すように、さらに内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動すると、支持体5で移動抵抗体孔25の開口内側が閉塞されているため、移動抵抗体3は逃げ場がなく、突出した移動抵抗体3の一部が、外側パイプ第2テーパ部14及びその下側の衝撃吸収部15を圧迫しながら下方に移動する。従って、外側パイプ1の外側パイプ第2テーパ部14及び衝撃吸収部15と移動抵抗体3との間で極めて強い摩擦あるいは圧迫を生じることになる。上述したように、移動抵抗体3は硬度が高いため、前記摩擦あるいは圧迫により外側パイプ第2テーパ部14及び衝撃吸収部15が可塑変形する。これによって、内側パイプ2に加えられた衝撃が、内側パイプ2に設けられた内側パイプ衝撃吸収部22のみならず、移動抵抗体3を介して衝撃吸収部15にも確実に伝えられ、該衝撃が衝撃吸収部15の可塑変形エネルギーとして吸収される。従って、衝撃吸収装置全体の衝撃吸収力は、内側パイプ衝撃吸収部22の衝撃吸収力に外側パイプ衝撃吸収部15の衝撃吸収力が合算されることになり、より強い衝撃を吸収することができる。なお、ロック機構9の解除は、運転者が手動で行ってもよい。
かかる衝撃吸収力は、衝撃吸収装置に配設される移動抵抗体3及び第2抵抗体4の個数によって調整することができる。図5は、図3のA−A方向及びB−B方向の断面図であり、図5(A)が、A−A方向の断面図を示し、図5(B)がB−B方向の断面図を示す。図5(A)及び図5(B)に図示したように、本実施形態における衝撃吸収装置では、内側パイプ2側壁部の周方向に等間隔で移動抵抗体孔25が7個配設されている。また、同様に内側パイプ2側壁部の周方向に等間隔で外側パイプ第1テーパ部12が7個配設されている。各移動抵抗体孔25及び外側パイプ第1テーパ部12には、移動抵抗体3及び第2抵抗体4がそれぞれ配設されている。従って、本実施形態においては、物体衝突時の衝撃を、7個の第2抵抗体4が内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させること、及び7個の移動抵抗体3が外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させることで吸収する。なお、移動抵抗体3及び第2抵抗体4の配設個数は7個に限定されるわけでなく、想定される衝撃力に応じて調整することができる。また、移動抵抗体3と第2抵抗体4の配設個数は、同一個数に限定されず、想定される衝撃力によって異なった個数を配設してもよい。
車両との衝突を回避することができた場合は、外側パイプ1及び内側パイプ2には一切の衝撃が加わらない。本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、このような場合に、簡単に平常状態に戻すことができる。具体的には、図1に示すモータユニット200でワイヤ8を牽引することで、ワイヤ8の一端が接続された支持体5が、支持体移動手段6を圧縮しながら引戻され、内側パイプ底部フランジ26に当接する。このとき、支持体5の移動抵抗体収容部51は、移動抵抗体孔25に対向して位置する。この位置でワイヤ8をロック機構9によって係止して固定することで、平常時の状態に戻すことができる。従って、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、車両等との衝突が回避できた場合、簡単に再生でき、繰返し使用することができて経済的である。
また、本実施形態に係る衝撃吸収装置は、対歩行者及び対車両との衝突時の衝撃力を、該衝撃吸収装置のみで吸収できるため、対歩行者用のエネルギー・アブソーバや対車両用のエネルギー・アブソーバを別個に設ける必要がなく、コンパクトに設置できるため、車両全長を長くする等の影響が少ない。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、単純な構成により、弱い衝撃の場合と強い衝撃の場合とで衝撃吸収手段を簡易に切り替えることができる。また、移動抵抗体3及び第2抵抗体4の配設個数をそれぞれ調整することで、衝撃吸収力を細かく設定することができる。更にまた、衝撃に備えて準備した状態から簡単に平常状態に戻すことができる。従って、衝突を回避できた場合、繰返し再生使用することができる。そのうえ、本実施形態に係る衝撃吸収装置は、簡単な構造であるため衝撃吸収部に必要な部品の数も少なくて済む。また、設置に際して車両全長等に与える影響が少ない。
つぎに、本実施形態に係る衝撃吸収装置を自動車のフロントバンパに取り付けた状態を、図6の模式図に示す。図6(A)は、自動車の側面から見た図である。図6(B)は、自動車の上側から見た図である。図示のように、衝撃吸収装置本体100は、自動車のエンジンルームの前方に取り付けられ、ワイヤ8を介してモータユニット200と連結されている。衝撃吸収装置本体100の内側パイプ2の上部は、フロントバンパの裏面に取り付けられている。モータユニット200は、フロントバンパとエンジンルームとの係合部分の下側に配置されている。運転席のフロントパネル内部には、モータユニット200と電気的に接続された1つのコントローラ300が配置されている。また、自動車のフロントバンパの左右の内部には、センサ装置400のレーダ401がそれぞれ配設され、フロントバンパ中央部にはCCDカメラ402が配設されている。センサ装置400は、コントローラ300と電気的に接続されている。図6に示される衝撃吸収装置本体100において、平常時、内側パイプ2は外側パイプ1から突出した状態である。従って、フロントバンパも、車両本体からその一部又は全部が突出した状態で係止される。
本実施形態においては、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置を、フロントバンパ内側中央部に1個配設した例を示したが、これに限定されるわけではない。本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置2個を、フロントバンパの左右に配設し、それぞれにコントローラ300と電気的に接続したモータユニット200及びロック機構9を備えてもよい。また、2個以上の複数を配設してもよい。この様に配設する衝撃吸収装置の個数を調整することで、車両等の衝突時の衝撃をより確実に吸収することができる。
また、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、フロントバンパ内側に配設するだけでなく、リアバンパ内側に配設してもよい。配設する個数も1個に限定されず、2個又はそれ以上の複数個を配設してもよい。この場合、リアバンパ等にセンサ装置を併せて配設する。
さらに、本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置は、車両側面のサイドガード装置として、例えば、大型サイドモール等と組み合わせて使用することも可能である。この様に使用することにより、一般的に車両フロント部分及びリア部分に比して衝突時の衝撃に対して脆弱である車両サイド部分に対する衝突時の衝撃を効果的に吸収し、乗員の安全を確保することができる。
(実施形態2)
上述したように、本発明の実施形態1に係る衝撃吸収装置は、センサ装置によって衝突対象物から衝撃力の強さを判断し、適切に衝撃力を吸収できるように、該衝撃吸収装置の衝撃力吸収能力を二段階に調整することができる。本発明の実施形態2に係る衝撃吸収装置は、同様に衝撃力吸収能力を調整できると共に、平常時において内側パイプを外側パイプ内に収容することで、一層コンパクトな衝撃吸収装置とすることができる。
本発明の実施形態2に係る衝撃吸収装置について説明する。図7は、本発明の実施形態2に係る衝撃吸収装置の断面図である。図7に示されるように、本衝撃吸収装置の主要な構成部品及び各構成部品の配置等については、本発明の実施形態1に係る衝撃吸収装置と共通するため、同一の部分については図面上で同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る衝撃吸収装置は、特徴的には、内側パイプ2内部に内側パイプ移動手段7を有する。内側パイプ移動手段7は、内側パイプ2に対して外側パイプ1から突出するための付勢力を与える手段である。本実施形態においては、内側パイプ移動手段7として、ばねを使用しているが、これに限定されるわけではない。付勢力を与える手段であれば、他の手段であってもよい。
内側パイプ移動手段7の一端は、内側パイプ2の内側パイプ上部21内側に接して配設される。また、内側パイプ移動手段7の他端は、外側パイプ1の外側パイプ底部16に接して配設される。従って、この内側パイプ移動手段7によって付勢された状態のとき、内側パイプ2は外側パイプ1から突出した状態となる。
平常時において、本実施形態に係る衝撃吸収装置の内側パイプ2は、外側パイプ1の内部に収容されている。具体的には、支持体5に接続されたワイヤ8がモータユニット200によって牽引されると、支持体5が支持体移動手段6を圧縮しながら下方に移動し、内側パイプ底部フランジ26に当接する。さらにワイヤ8が牽引されると、内側パイプ2が内側パイプ移動手段7を圧縮しながら突出方向と反対方向(図7に向かって、下部方向。)に移動し、外側パイプ1内部に収容される。この状態で、ロック機構9によってワイヤ8が係止されることにより、収容状態が固定される。コントローラ300が、ロック解除の指示を発信すると、圧縮された内側パイプ移動手段7の復元力により、内側パイプ2は、外側パイプ1から突出する。また、一旦内側パイプ2を外側パイプ1から突出させた場合であっても、ワイヤ8の牽引によって、再度内側パイプ2を外側パイプ1内に収容することができる。なお、外側パイプ上部11の内径は、内側パイプ基部24の外径よりも小さい。従って、内側パイプ移動手段7によって付勢力を与えられた内側パイプ2が突出方向に移動した場合、内側パイプ基部24が外側パイプ上部11の下面に当接し、この部分で外側パイプ1からの突出が係止される。なお、内側パイプ2に別個ワイヤを接続し、支持体5の係止の解除と、内側パイプ2の突出とを別個に制御することも可能である。
本実施形態に係る衝撃吸収装置は、上述した実施携帯1に係る衝撃吸収装置と同様に第2抵抗体4を備え、内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動した場合に、上述したように摩擦あるいは圧迫を生じる。そこで、本衝撃吸収装置の設置時及び再生時には、第2抵抗体4が空回りするように、ワイヤ8の牽引は緩い速度で行うように制御される。また、ワイヤ8の係止が解除されて内側パイプ2が突出する場合、第2抵抗体4は、拡開したテーパ状の空間の上部方向に押されるため、摩擦あるいは圧迫は問題とならない。内側パイプ移動手段によって、内側パイプ2を確実に突出させることができる。なお、本実施形態2に係る衝撃吸収装置の、衝撃吸収時の動作等については、上述した実施形態1に係る衝撃吸収装置と同様であるので、説明を省略する。予測される衝撃力に応じて、第2抵抗体4が内側パイプ22を可塑変形させること、及び移動抵抗体3が外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させることで衝撃吸収力を調整できる。また、再生利用できる点も同様であるので、説明を省略する。
以上説明したように、本実施例に係る衝撃吸収装置は、予測される衝撃力に応じて衝撃吸収力を調整できる。また、衝突が回避できた場合、簡単に平常時の状態に戻すことができる。さらに、装置自体の設置面積を縮小することができる。かかる効果は、上述した実施形態1と同様である。さらに、上述したように内側パイプ2を外側パイプ1内部に収容するため、コンパクトな衝撃吸収装置とすることができる。
(実施形態3)
上述した本発明の実施形態1及び実施形態2に係る衝撃吸収装置は、衝撃力吸収能力を、移動抵抗体及び第2抵抗体によって調整する。本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置は、前記第2抵抗体を用いずに、移動抵抗体及び外側パイプの上部によって衝撃力吸収能力を調整することを特徴とする。図8乃至図9を基に説明する。図8は、本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。図9は、本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置の外側パイプと内側パイプとの捻合状態を形成する模式図である。図8に示すように、本衝撃吸収装置の主要な構成部品、及び各構成部品の配置等については、本発明の実施形態1及び実施形態2に係る衝撃吸収装置と共通するため、同一の部分については図面上で同一の符号を付し、説明を省略する。
本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置の外側パイプ1の上部には、上述した実施形態1及び実施形態2と異なり、第2抵抗体を収容するテーパ状の空間が形成されていない。本実施形態においては、外側パイプ1の上部が、内側パイプ2の基部24と内側パイプ衝撃吸収部22との間に形成された接続部29(以下、内側パイプ接続部ということがある。)に食い込むように形成されている。従って、内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動した場合、前記外側パイプ1の上部が、抵抗の役割を果たすことになる。そこで、本実施形態においては、この外側パイプの上部を、外側パイプ抵抗上部18という。外側パイプ抵抗上部18は、内側パイプ2より硬度の高い材質で形成し、例えばボルト等の製造で用いられる冷間圧造技術を用いて形成される。即ち、製造工程において、据え込み整形、絞り等の工程によって、外側パイプ1の上部18が、内側パイプ接続部29に食い込むように形成する。また、別の形成方法として、図9に示すように、外側パイプ1と内側パイプ2とを捻り合わせて形成することもできる。即ち、内側パイプ2の外周部に所定の半円柱状の突出部(図8においては、内側パイプ衝撃吸収部22に相当する部分。)を形成し、一方外側パイプ1の内周部に、所定の個数、対応する半円状の切れ込みを形成する。内側パイプ2に形成する半円柱状の突出部の長さは、外側パイプ1から内側パイプ2を突出させる長さに形成する。その上で、内側パイプ2の突出部を外側パイプ1の切れ込みに合わせて、内側パイプ2を外側パイプ底部16側から外側パイプ1の内部に挿入し、内側パイプ2を捻転して固定する。内側パイプ2の捻転によって、内側パイプ2の前記突出部の下端部分に、外側パイプ1の内周が入りこむようになり、図8に示す内側パイプ接続部29に外側パイプ抵抗上部18が食い込んだ状態となる。なお、この方法によって形成する場合には、外側パイプ1の底部は、当初開口しておき、内側パイプ2を挿入した後に閉塞する。また、本実施形態においては、上述した実施形態1と同様に、内側パイプ2内部に内側パイプ移動手段は配設されず、内側パイプ2は、平常時において外側パイプ1から突出した状態である。
つぎに、本実施形態3に係る衝撃吸収装置の、衝撃時における各部の動きについて説明する。本実施形態3に係る衝撃吸収装置は、弱い衝撃を、外側パイプ抵抗上部18が内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させることで吸収し、強い衝撃を、外側パイプ抵抗上部18が内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させ、且つ、移動抵抗体3が外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させることで吸収する。
平常時においては、外側パイプ抵抗上部18は、内側パイプ接続部29に食い込んだ状態である。内側パイプ2の上部21に歩行者等の衝突時の衝撃力が加わると、内側パイプ2が外側パイプ1の内部方向に移動しようとする。この移動に伴い、内側パイプ接続部29に食い込んだ外側パイプ抵抗上部18が内側パイプ衝撃吸収部22に対して強い摩擦あるいは圧迫を生じることになる。前記摩擦あるいは圧迫により内側パイプ衝撃吸収部22が可塑変形する。このとき、ワイヤ8の係止は解除されない。従って、本発明の実施形態1で説明したように、移動抵抗体3は、移動抵抗体孔25及び移動抵抗体収容部51を自由に移動できる状態のままであり、内側パイプ2が外側パイプ1内部方向に移動しても、摩擦等をほとんど生じない。従って、内側パイプ2に加わった衝撃は、専ら外側パイプ抵抗上部18が内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させるエネルギーとして吸収されることになる。
センサ装置400が、車両等の強い衝撃が加わる物体との衝突を予測した場合、コントローラ300によって、ワイヤ8のロックが解除される。これによって、本発明の実施形態1で説明したように、移動抵抗体3が、外側パイプ衝撃吸収部15を摩擦あるいは圧迫し、外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させる。また、外側パイプ抵抗上部18が、内側パイプ衝撃吸収部22を可塑変形させることは、上述したとおりである。従って、衝撃力は、内側パイプ衝撃吸収部22及び外側パイプ衝撃吸収部15の可塑変形エネルギーとして吸収される。車両等との衝突で生じる極めて強い衝撃であっても、本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置によれば、衝撃力を2箇所の部材の可塑変形エネルギーとして変換して吸収することができる。
物体との衝突が回避できた場合、本実施形態に係る衝撃吸収装置は、コントローラ300の指示によって、モータユニット200を用いてワイヤ8を牽引する。ワイヤ8の一端に接続された支持体5が内側パイプ2の下部方向に移動させられ、内側パイプ底部フランジ26に当接した状態でワイヤ8がロック機構9によって係止固定されることによって、平常時の状態に戻すことができる。従って、再利用することができる。
上述したように、本実施形態に係る衝撃吸収装置は、実施形態1及び実施形態2と同様に、衝撃力吸収能力を二段階に調整できる。また、衝突が回避された場合に、再度平常状態に簡単に復元でき、再利用できる。また、衝撃吸収装置自体で2段階の吸収力で衝撃を吸収できるため、対歩行者用のエネルギー・アブソーバの設置面積を縮小することができる。
(実施例1)
上述した本発明の実施形態1乃至実施形態3に係る衝撃吸収装置の別の実施例について、以下に説明する。実施例1は、実施形態1及び実施形態2に係る衝撃吸収装置の別の実施例である。
図10を基に説明する。図10は、本発明の実施例1に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。本実施例に係る衝撃吸収装置は、内側パイプ2が2重構造であり、内側パイプ2のさらに外側に、該内側パイプ2を覆うように第2内側パイプ27が配設される。第2内側パイプ27は、内径が内側パイプ2の外径よりも大きな円筒形の部材であり、第2抵抗体4よりも硬度の低い材質で形成される。第2内側パイプ27の上部は閉じられ、また、底部はすべて開口されている。
第2内側パイプ27は内側パイプ2を覆うように配設され(即ち、冠着され。)、第2内側パイプ27の側壁端部が第2抵抗体4に接するように内側パイプ2に固定される。なお、図10においては、内側パイプ2内部に、内側パイプ移動手段7を配設しているが、実施形態1と同様に内側パイプ移動手段7を設けなくてもよい。他の部材の構成については上述した本発明の実施形態1に係る衝撃吸収装置と同様であるので、説明を省略する。
かかる構成による本実施例の衝撃吸収装置においては、第2内側パイプ27に加えられた衝撃は内側パイプ2に伝わり、第2内側パイプ27及び内側パイプ2を、外側パイプ1の内部方向に移動させる。第2内側パイプ27は第2抵抗体4と当接しているため、内側パイプ2及び第2内側パイプ27の移動に伴って、第2抵抗体4は第2内側パイプ27に対する抵抗として働き、第2内側パイプ27を可塑変形させる。従って、第2内側パイプ27に加わった衝撃力は、第2抵抗体4が該第2内側パイプ27を可塑変形させることで吸収される。なお、移動抵抗体3と外側パイプ衝撃吸収部15との間における衝撃力の吸収については、上述した実施形態1乃至実施形態3と同様であるので、説明は省略する。また、衝突が回避できた場合、ワイヤ8の牽引によって、簡単に平常時の状態に戻すことができる点は、上述した実施形態1乃至実施形態3と同様であるので、説明は省略する。
以上説明したように、本実施例に係る衝撃吸収装置は、予測される衝撃力に応じて衝撃吸収力を二段階に調整できる。また、衝突が回避できた場合、簡単に平常時の状態に戻すことができる。さらに、装置自体の設置面積を縮小することができる。かかる効果は、上述した実施形態1乃至実施形態3と同様である。
また、上述したように、本実施例に係る衝撃吸収装置は、内側パイプが二重構造となっており、物体との衝突時に外側に位置する第2内側パイプ27のみが可塑変形する。従って、歩行者等の衝撃力の弱い物体と衝突した場合には、損傷した第2内側パイプ27のみを交換することで、簡単に再生再利用ができる。この点において、本実施例に係る衝撃吸収装置は、衝突時のメンテナンスコストが低廉で済む。
(実施例2)
実施例2は、実施形態1及び実施形態2に係る衝撃吸収装置のさらに別の実施例である。図11を基に説明する。図11は、本発明の実施例2に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。本実施例に係る衝撃吸収装置は、3段構造のパイプを有し、物体との衝突時に衝撃吸収能力を3段階に調整できることを特徴とする。即ち、本実施例に係る衝撃吸収装置は、内側パイプ2が、内径及び外径の異なる2つの内側パイプ2a、2bから構成され、大径の内側パイプ2aの内部に、小径の内側パイプ2bが入れ子状態で配設される。内側パイプ2aは、内側パイプ第1テーパ部30を有する内側パイプ上部21aと、肉厚の衝撃吸収部22aと、前記上部21aと衝撃吸収部22aとを接続する肉薄の接続部32と、接続部32と衝撃吸収部22aとの間に形成された内側パイプ第2テーパ部31とを有する。前記内側パイプ第1テーパ部30と内側パイプ2bの側壁とが形成する上部方向に向かって拡開したテーパ状の空間には、第2抵抗体4bが配設され、前記第2抵抗体4bが外部に出ることがないように、内側パイプ蓋部33によって密封される。それぞれの内側パイプ2a、2bの基部24a、24bの内側には、それぞれワイヤ8a、8bが接続された支持体5a、5bが配設され、ワイヤ8a、8bの牽引によって移動抵抗体孔25a、25bの閉塞を制御できる。なお、ワイヤ8a、8bは、それぞれ別個のロック機構9a、9b(図示せず)を介して、それぞれ別個のモータユニット200a、200b(図示せず)に接続される。従って、ワイヤ8a、8bの牽引及びロックは、別個に制御される。他の構成は、上述した実施形態1と同様であるので、説明を省略する。なお、図13においては、内側パイプ移動手段7を配設しているが、設けなくてもよい。
上述した構成による本発明の実施例2に係る衝撃吸収装置の、物体との衝突時の動きを説明する。本実施形態に係る衝撃吸収装置は、弱い衝撃を、第2抵抗体4a及び4bが、内側パイプ衝撃吸収部22a及び22bを可塑変形させることで吸収し、強い衝撃を、移動抵抗体3a及び3bが、外側パイプ衝撃吸収部15及び内側パイプ衝撃吸収部22aを可塑変形させ、且つ、第2抵抗体4a及び4bが、内側パイプ衝撃吸収部22a及び22bを可塑変形させることで吸収する。さらに、中間の衝撃力の場合、第2抵抗体4a及び4bが、内側パイプ衝撃吸収部22a及び22bを可塑変形させ、且つ、移動抵抗体3a或いは3bのいずれかが、外側パイプ衝撃吸収部15或いは内側パイプ衝撃吸収部22aのいずれかを可塑変形させることで吸収する。
コントローラ300が、衝撃力の弱い物体との衝突を予測した場合、ワイヤ8a及び8bのロックは解除されない。衝突時の衝撃は、内側パイプ2bを介して衝撃吸収装置に伝達され、内側パイプ2bが内側パイプ2aの内部方向に移動する。第2抵抗体4bと内側パイプ衝撃吸収部22bが強い摩擦あるいは圧迫を生じ、第2抵抗体4bによって該内側パイプ衝撃吸収部22bが可塑変形する。更に内側パイプ2bが内側パイプ2aの内部方向に移動することに伴って、内側パイプ底部フランジ26bが支持体ストッパ部23aに当接し、内側パイプ2aを外側パイプ1の内部方向に移動させる。第2抵抗体4aが、内側パイプ衝撃吸収部22a外側と強い摩擦あるいは圧迫を生じ、該内側パイプ衝撃吸収部22a外側を可塑変形させる。一方、移動抵抗体3a及び3bは、移動可能な状態であり、外側パイプ衝撃吸収部15及び内側パイプ衝撃吸収部22a内側と摩擦あるいは圧迫を生じない。従って、衝突エネルギーは、専ら内側パイプ衝撃吸収部22a外側及び内側パイプ衝撃吸収部22bを可塑変形させる変形エネルギーに変換されて吸収される。
中間程度の衝撃力が予測される場合、コントローラ300が、ワイヤ8a或いはワイヤ8bのいずれかのロックの解除を指示する。例えば、コントローラ300がワイヤ8aの解除を指示した場合、移動抵抗体3aは、実施形態1で説明したように、内側パイプ2aの移動に伴って外側パイプ衝撃吸収部15を強く摩擦あるいは圧迫し、外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させる。第2抵抗体4a及び4bが、内側パイプ衝撃吸収部22a及び22bを可塑変形させる点は、上述したとおりである。一方、移動抵抗体3bは、ワイヤ8bのロックが解除されていないため、移動自在な状態であり、内側パイプ2bの移動が起こっても、内側パイプ衝撃吸収部22aと摩擦あるいは圧迫を生じない。従って、衝突エネルギーは、内側パイプ衝撃吸収部22aの外側及び内側パイプ衝撃吸収部22b更に外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させる変形エネルギーに変換されて吸収される。3つの箇所が可塑変形することで、衝撃力が確実に吸収される。
強い衝撃力が予測される場合、コントローラ300は、ワイヤ8a及び8bのロックの解除を指示する。移動抵抗体3a及び3bは、内側パイプ2a及び2bの移動に伴って、それぞれ外側パイプ衝撃吸収部15及び内側パイプ衝撃吸収部22aと強い摩擦あるいは圧迫を生じ、外側パイプ衝撃吸収部15及び内側パイプ衝撃吸収部22aの外側を可塑変形させる。第2抵抗体4a及び4bが、衝撃吸収部22a内側及び内側パイプ衝撃吸収部22bを可塑変形させる点は、上述したとおりである。従って、衝突エネルギーは、内側パイプ衝撃吸収部22aの両側、内側パイプ衝撃吸収部22b及び外側パイプ衝撃吸収部15を可塑変形させる変形エネルギーに変換されて吸収される。4つの箇所が可塑変形することで、衝撃力が確実に吸収される。
以上説明したように、本実施例に係る衝撃吸収装置は、予測される衝撃力に応じて衝撃吸収力を調整できる。また、衝突が回避できた場合、簡単に平常時の状態に戻すことができる。さらに、装置自体の設置面積を省略することができる。かかる効果は、上述した実施形態1乃至実施形態3及び実施例と同様である。
(実施例3)
実施例3は、実施形態1乃至実施形態3に係る衝撃吸収装置のさらにまた別の実施例である。本実施例に係る衝撃吸収装置は、金属パイプが可塑変形するのではなく、弾性変形することで車両等との衝突時の衝撃力を吸収することを特徴とする。従って、衝突が起きてしまった場合であっても、衝撃吸収装置を簡単に平常時の状態に戻すことができ、メンテナンスの点で非常に効率的である。
本実施例に係る衝撃吸収装置の構成部品は、上述した本発明の実施形態1乃至実施形態3に係る衝撃吸収装置と同様であるので、部品構成及び配置等については、図示及び説明を省略する。但し、説明の都合上、本発明の実施形態1に係る衝撃吸収装置を図示した、図1に基づいて説明する。本実施例にかかる衝撃吸収装置は、外側パイプ衝撃吸収部15及び内側パイプ衝撃吸収部22の材質が実施形態1と異なり、弾性を有する材質で形成されている。本実施例においては、外側パイプ1及び内側パイプ2として、弾性特性を有する機械構造用炭素鋼鋼管STKM13Cを用い、これに熱処理を施したものを使用したが、これに限定されるわけではない。他の機械構造用炭素鋼鋼管(STKM材)又はばね鋼鋼材(SUP10材)などに熱処理を施した弾性特性を有する材料を使用してもよい。また、弾性特性を有する樹脂などを使用してもよい。なお、内側パイプ移動手段を配設しても良いし、なくても良い。但し、本実施例に係る衝撃吸収装置は、上述した実施形態1乃至実施形態3及び実施例1乃至実施例2に比して、より簡易に平常時の状態に戻すことができるため、内側パイプ移動手段7を設けることが好ましい。
本実施例に係る衝撃吸収装置の物体等との衝突時の各部の動作も、上述した実施形態1と同様であるので、各部の動作の説明は省略する。強い衝撃が加えられた場合、移動抵抗体3と外側パイプ衝撃吸収部15との間、及び第2抵抗体4と内側パイプ衝撃吸収部22との間で強い摩擦あるいは圧迫が生じる。このとき、外側パイプ1及び内側パイプ2が弾性変形し、衝撃を吸収する。一方、弱い衝撃が加えられた場合、第2抵抗体4と内側パイプ衝撃吸収部22との間で、同様に強い摩擦あるいは圧迫を生じ、内側パイプ2が弾性変形する。それぞれのパイプが弾性変形するエネルギーに変換されることで、衝撃が確実に吸収される。センサ装置400及びコントローラ300によって、予測される衝撃力に応じた衝撃吸収方法に制御する方法も、上述した実施形態1と同様である。なお、衝撃吸収力は、配設する移動抵抗体3及び第2抵抗体4の個数によって調整することができる。
本実施例に係る衝撃吸収装置は、それぞれのパイプが弾性変形して衝撃を吸収するため、衝突後においても、簡単に平常時の状態に戻すことができる。衝突によって圧縮された内側パイプ移動手段7の反発力によって、内側パイプ2は上部方向に移動する。パイプを弾性変形させていた移動抵抗体3及び第2抵抗体4も、これに伴って上方に移動する。外側パイプ第2テーパ部14及び外側パイプ第1テーパ部12で、それぞれの抵抗体の移動が開放され、外側方向に膨らんでいた外側パイプ1及び内側方向に膨らんでいた内側パイプ2が、平常時の状態に戻る。以上のように、簡単に平常時の状態に戻すことができる。従って、メンテナンスコストが安価である。
以上説明したように、本実施例に係る衝撃吸収装置は、予測される衝撃力に応じて衝撃吸収力を調整できる。また、衝突が回避できた場合、簡単に平常時の状態に戻すことができる。さらに、装置自体の設置面積を省略することができる。かかる効果は、上述した実施形態1乃至実施形態3、実施例1及び実施例2と同様である。更に、上述したようにメンテナンスコストが安価である。本実施例に示す弾性変形する部材の使用は、上述したすべての実施形態及び実施例について応用することができる。
なお、上述した本発明の全ての実施形態及び実施例に係る衝撃吸収装置において、前記移動抵抗体3及び前記移動体抵抗孔25は、それぞれ7個ずつ配設しているが、これに限定されず、9個、11個等、予め設定された衝撃吸収能力に応じて増設することができる。また、奇数個に限定されず、偶数個数配設してもよい。
また、本発明の全ての実施形態及び実施例に係る衝撃吸収装置において、移動抵抗体収容部51は、上述したように窪みとして例えば凹型に形成してもよいし、前記支持体5の内側パイプ2に面する側壁に溝として形成してもよい。また、移動抵抗体収容部51の支持体5上部側の側壁を、内側パイプ2の突出側に向かって拡開する状態としてもよいし、当該部分に半球状の突出部を設けるように形成してもよい。
さらに、本発明の全ての実施形態及び実施例に係る衝撃吸収装置において、外側パイプ1及び内側パイプ2等の形状は円柱状に限定されず、三角柱状、四角柱状、楕円柱状等他の形状であってもよい。
さらにまた、本発明の全ての実施形態及び実施例に係る衝撃吸収装置において、移動抵抗体3は、剛球が好ましい。また、移動抵抗体3及び第2抵抗体の形状は、球であることが好ましいが、これに限定されず、例えば、円柱状、ラグビーボール形状、おにぎりのような三角形状等であってもよい。
また、センサ装置400は、2個のレーダ401とCCDカメラ402からなる構成としているが、これに限定されるわけではない。また、レーダ401は、ミリ波レーダでもよいし、レーザ・レーダでもよく、限定されることはない。さらに、CCDカメラ402についても限定されることはない。
本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置の一部切り欠き図面である。 本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置の平常時及びワイヤのロック解除時の一部拡大図である。 本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置に弱い衝撃及び強い衝撃が加えられた場合の一部拡大図である。 図3のA−A方向及びB−B方向の断面図である。 本発明の一実施形態に係る衝撃吸収装置を、自動車に取り付けた場合の側面及び上側から見た模式図である。 本発明の実施形態2に係る衝撃吸収装置の断面図である。 本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。 本発明の実施形態3に係る衝撃吸収装置の形成例を示す外観模式図である。 本発明の実施例1に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。 本発明の実施例2に係る衝撃吸収装置の概略構成図である。
符号の説明
1:外側パイプ
2、2a、2b:内側パイプ
3、3a、3b:移動抵抗体(第1抵抗体)
4、4a、4b:抵抗体(第2抵抗体)
5、5a、5b:支持体
6、6a、6b:支持体移動手段
7:内側パイプ移動手段
8、8a、8b:ワイヤ
9、9a、9b:ロック機構
12:外側パイプ第1テーパ部
14:外側パイプ第2テーパ部
15:外側パイプ衝撃吸収部(第1衝撃吸収部)
18:外側パイプ抵抗上部
22:内側パイプ衝撃吸収部(第2衝撃吸収部)
24、24a,24b:内側パイプ基部
25、25a、25b:移動抵抗体孔
26、26a、26b:内側パイプ底部フランジ
51、51a、51b:移動抵抗体収容部
52:支持体テーパ部
100:衝撃吸収装置本体
200:モータユニット
300:コントローラ
400:センサ装置

Claims (14)

  1. 底部と、第1衝撃吸収部と、上部と、前記第1衝撃吸収部と前記上部とを接続し前記第1衝撃吸収部の内径より大きな内径を有する接続部と、を有し、前記上部の内周側壁及び前記接続部と前記第1衝撃吸収部との境界面がそれぞれ底部方向に向かってテーパ状に形成された外側パイプと、
    内側に向かって突出したフランジを有する底部と、一つ以上の孔を有する基部と、上部と、前記基部と前記上部とを接続する前記基部の外径より小さい外径を有する第2衝撃吸収部と、を有し、前記外側パイプの内側に同軸的に摺動可能に配設された内側パイプと、
    前記外側パイプの前記上部上に配設され、前記内側パイプの外径より大きな内径を有する開口されたパイプ蓋部と、
    前記孔の内径より小さい外径を有し前記孔内に移動自在に配設された一つ以上の第1抵抗体と、
    前記内側パイプの前記第2衝撃吸収部と前記外側パイプのテーパ状の前記上部側壁との間に配設され前記パイプ蓋部によって封止された一つ以上の第2抵抗体と、
    内周側に向かって突出したフランジを有する上部と、側壁外周側に凹状の第1抵抗体収容部とを有し、前記内側パイプ内に移動可能に配設された支持体と、
    前記支持体の前記上部フランジと前記内側パイプの前記底部フランジとの間に配設された支持体移動手段と、を備え、
    前記支持体移動手段を圧縮して前記支持体が前記内側パイプ内部方向に移動して前記内側パイプ底部フランジと当接した場合に前記支持体の第1抵抗体収容部が前記内側パイプの前記孔と対向して位置することを特徴とする衝撃吸収装置。
  2. 底部と、第1衝撃吸収部と、上部と、前記第1衝撃吸収部と前記上部とを接続し前記第1衝撃吸収部の内径より大きな内径を有する接続部と、を有し、前記接続部と前記第1衝撃吸収部との境界面が底部方向に向かってテーパ状に形成された外側パイプと、
    内側に向かって突出したフランジを有する底部と、一つ以上の孔を有する基部と、前記基部の外径より小さい外径を有する第2衝撃吸収部と、前記基部と前記第2衝撃吸収部とを接続し前記第2衝撃吸収部の外径よりさらに小さい外径を有する第2接続部と、前記第2衝撃吸収部に接続された上部と、を有し、前記外側パイプの内側に同軸的に摺動可能に配設された内側パイプと、
    前記孔の内径より小さい外径を有し前記孔内に移動自在に配設された一つ以上の第1抵抗体と、
    内周側に向かって突出したフランジを有する上部と、側壁外周側に凹状の第1抵抗体収容部とを有し、前記内側パイプ内に移動可能に配設された支持体と、
    前記支持体の前記上部フランジと前記内側パイプの前記底部フランジとの間に配設された支持体移動手段と、を備え、
    前記外側パイプは、該外側パイプ上部が前記内側パイプの前記第2接続部の外周に前記第2衝撃吸収部の底部に埋め込まれるように配設され、
    前記支持体移動手段を圧縮して前記支持体が前記内側パイプ内部方向に移動して前記内側パイプ底部フランジと当接した場合に前記支持体の第1抵抗体収容部が前記内側パイプの前記孔と対向して位置することを特徴とする衝撃吸収装置。
  3. 底部と、第1衝撃吸収部と、上部と、前記第1衝撃吸収部と前記上部とを接続し前記第1衝撃吸収部の内径より大きな内径を有する接続部と、を有し、前記上部の内周側壁及び前記接続部と前記第1衝撃吸収部との境界面がそれぞれ底部方向に向かってテーパ状に形成された外側パイプと、
    内側に向かって突出したフランジを有する底部と、一つ以上の孔を有する基部と、上部と、前記基部と上部とを接続し前記基部の外径より小さい外径を有する第2接続部と、を有し、前記外側パイプの内側に同軸的に摺動可能に配設された内側パイプと、
    前記外側パイプの前記上部上に配設され、前記内側パイプの外径より大きな内径を有する開口されたパイプ蓋部と、
    前記孔の内径より小さい外径を有し前記孔内に移動自在に配設された一つ以上の第1抵抗体と、
    前記内側パイプの前記第2接続部と前記外側パイプのテーパ状の前記上部側壁との間に配設され前記パイプ蓋部によって封止された一つ以上の第2抵抗体と、
    内周側に向かって突出したフランジを有する上部と、側壁外周側に凹状の第1抵抗体収容部とを有し、前記内側パイプ内に移動可能に配設された支持体と、
    前記支持体の前記上部フランジと前記内側パイプの前記底部フランジとの間に配設された支持体移動手段と、
    閉ざされた上部と開口した底部を有し側壁が前記第2抵抗体より硬度の低い材料で形成された衝撃吸収パイプと、を備え、
    前記衝撃吸収パイプは、該衝撃吸収パイプの側壁端部が前記パイプ蓋部の内周側であって、且つ、前記第2抵抗体の上部に位置するように前記内側パイプに冠着され、
    前記支持体移動手段を圧縮して前記支持体が前記内側パイプ内部方向に移動して前記内側パイプ底部フランジと当接した場合に前記支持体の第1抵抗体収容部が前記内側パイプの前記孔と対向して位置することを特徴とする衝撃吸収装置。
  4. 底部と、第1衝撃吸収部と、上部と、前記第1衝撃吸収部と前記上部とを接続し前記第1衝撃吸収部の内径より大きな内径を有する接続部と、を有し、前記上部の内周側壁及び前記接続部と前記第1衝撃吸収部との境界面がそれぞれ底部方向に向かってテーパ状に形成された外側パイプと、
    内側に向かって突出したフランジを有する底部と、一つ以上の孔を有する基部と、第1衝撃吸収部と、上部と、前記第1衝撃吸収部と前記上部とを接続し前記第1衝撃吸収部の内径より大きな内径を有する接続部と、を有し、前記上部の内周側壁及び前記接続部と前記第1衝撃吸収部との境界面がそれぞれ底部方向に向かってテーパ状に形成され前記外側パイプの内側に同軸的に摺動可能に配設された第2内側パイプと、
    内側に向かって突出したフランジを有する底部と、一つ以上の孔を有する基部と、上部と、前記基部と前記上部とを接続する前記基部の外径より小さい外径を有する第2衝撃吸収部と、を有し、前記第2内側パイプの内側に同軸的に摺動可能に配設された内側パイプと、
    前記外側パイプの前記上部上及び前記第2内側パイプの前記上部上に配設され、それぞれが前記第2内側パイプの外径及び前記内側パイプの外径より大きな内径を有する開口された複数のパイプ蓋部と、
    前記それぞれの孔の内径より小さい外径を有し前記それぞれの孔内に移動自在に配設された複数の第1抵抗体と、
    前記第2内側パイプの前記第1衝撃吸収部と前記外側パイプのテーパ状の前記上部側壁との間及び前記内側パイプの前記第2衝撃吸収部と前記第2内側パイプのテーパ状の前記上部側壁との間に配設され前記複数のパイプ蓋部によって封止された複数の第2抵抗体と、
    内周側に向かって突出したフランジを有する上部と、側壁外周側に凹状の第1抵抗体収容部とを有し、前記第2内側パイプ内お呼び前記内側パイプ内に移動可能に配設された複数の支持体と、
    前記それぞれの支持体の前記上部フランジと前記第2内側パイプの前記底部フランジ及び前記内側パイプの底部フランジとの間に配設された複数の支持体移動手段と、を備え、
    前記それぞれの支持体移動手段を圧縮して前記それぞれの支持体が前記第2内側パイプ内部方向及び前記内側パイプ内部方向に移動して前記第2内側パイプ底部フランジ及び前記内側パイプ底部フランジとそれぞれ当接した場合に前記それぞれの支持体の第1抵抗体収容部が前記第2内側パイプ及び前記内側パイプの前記それぞれの孔と対向して位置することを特徴とする衝撃吸収装置。
  5. 前記外側パイプ、前記内側パイプ、前記第2内側パイプ及び前記衝撃吸収パイプの少なくとも一つは弾性特性を有する材料で形成されたパイプであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の衝撃吸収装置。
  6. さらに、前記内側パイプ上部と前記外側パイプ底部との間に配設され、前記内側パイプに対して該内側パイプが前記外側パイプから突出するための付勢力を与える内側パイプ移動手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項3乃至請求項5の何れか一に記載の衝撃吸収装置。
  7. さらに、前記内側パイプ又は前記第2内側パイプの内側に内周側に向かって突出したフランジを有することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一に記載の衝撃吸収装置。
  8. 前記支持体はワイヤを有し、
    前記ワイヤを牽引して固定することにより前記支持体移動手段が圧縮され、前記ワイヤの固定を解除することにより前記支持体移動手段の付勢力により前記支持体が移動して該支持体の第1抵抗体収容部以外の部分で前記孔の内側を閉塞する状態になることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一に記載の衝撃吸収装置。
  9. 前記支持体移動手段又は前記内側パイプ移動手段の少なくとも一つが、ばねであることを特徴とする請求項8に記載の衝撃吸収装置。
  10. 前記第1抵抗体又は前記第2抵抗体は、前記外側パイプ、前記内側パイプ、前記第2内側パイプ及び前記衝撃吸収パイプよりも硬度が高い材質で形成されていることを特徴とする請求項8又は請求項9の何れか一に記載の衝撃吸収装置。
  11. 前記第1抵抗体又は前記第2抵抗体は、鋼球であることを特徴とする請求項10に記載の衝撃吸収装置。
  12. さらに、モータユニット及びロック機構を有し、
    前記モータユニットと前記ワイヤとが連結され、前記モータユニットにより前記ワイヤが所定の距離を牽引されると前記ロック機構により前記ワイヤが固定され、ロック機構の解除により前記ワイヤが引戻し可能となることを特徴とする請求項8乃至請求項11の何れか一に記載の衝撃吸収装置。
  13. さらに、対象物との距離及び対象物の画像を検出するセンサ装置と、
    前記センサ装置、前記モータユニット及び前記ロック機構に電気的に接続され、前記センサ装置の情報に基づいて前記モータユニット及び前記ロック機構に動作の指令を発信するコントローラと、を備えることを特徴とする請求項12に記載の衝撃吸収装置。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか一に記載の衝撃吸収装置を有することを特徴とする自動車。
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