JP4952878B2 - 一次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池素子を電池缶に収納した一次電池に関する。
従来より、いわゆる乾電池と互換性を持つさまざまな電池が開発、使用されている。その一つとして、例えば、正極に硫化鉄(FeS)、負極に金属リチウム箔を用いた筒型リチウム硫化鉄電池(例えば、特許文献1参照。)がある。単4型リチウム硫化鉄電池は、アルカリ乾電池に比べ0.2V高い平均放電電圧を有することから、定出力放電において単純に15%長持ちする。また、正極と負極とを積層して渦巻き状に巻いた巻回構造を有しているので、重負荷放電特性が良く、例えばデジタルカメラに使用すると、アルカリ乾電池の倍以上の撮影枚数を確保することができる。
特許第3060109号明細書
ところで、近年、ニッケル水素電池において、急速充電技術の躍進に伴い、30分や15分といった短時間で充電できる充電器が市販され始めている。このような充電技術では、これまで想定されていた電流を大きく上回る10A以上の電流が流れる。
負極に金属リチウムを用いた場合には、充電すると、金属リチウムが樹枝状に析出し、セパレータを貫通して内部短絡を引き起こす虞がある。このような内部短絡が起こると、細く小さな樹枝状結晶に大電流が流れるので、大きな熱が発生し発火や破裂に至る危険性がある。この危険性を回避するため、電池には微多孔膜セパレータや熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)を備えることがJIS(日本工業規格)にて推奨されている。熱感抵抗素子は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。しかし、工程や材料の負担のため、コスト高騰の原因となるおそれがある。
また、一次電池では、誤って充電してしまった場合の危険性が大きいので、近年の急速充電技術の発展に対応して、大電流にも耐えうる高い安全性を確保できる技術が求められている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、大電流による発熱時においても高い安全性を確保することができる一次電池を提供することにある。
本発明による一次電池は、硫化鉄を含む正極および金属リチウム箔により構成された負極を有する電池素子と、電池素子を収納する電池缶とを備え、電池素子は、巻回構造を有し、正極は、前記負極よりも外周側であると共に前記電池缶と電気的に接触可能な位置に配置され、かつ、巻回外周側端部の外周面に活物質非被覆部を有しており、正極の集電体は銅(Cu)により構成されており、電池缶は、負極と電気的に接続されており、電池素子と電池缶との間には、正極と電池缶との通電を阻止する絶縁部材が配設されており、絶縁部材は、150℃以下の温度において収縮または溶融する材料により構成され、電池素子の高さよりも大きな幅を有するものである。
ここで「電池素子の基準温度」とは、発火などにより安全性を損なう可能性のある程度の温度をいう。
この一次電池では、電池素子と電池缶との間に絶縁部材が配設され、電池素子と電池缶との間での通電が阻止されている。一方、大電流が流れて過大な熱が発生した場合には、電池素子の基準温度よりも低い温度で絶縁部材が収縮または溶融し、電池素子の正極および負極のうちの一方が電池缶と電気的に接触して、電池缶に接続された他方の極との間で電気的に短絡が起こる。よって、電流が電池素子の内部へ行きにくくなり、それ以上の極端な温度上昇が回避される。また、電池素子の内部に金属リチウムの樹枝状結晶が生じていても、そこに大電流が流れることが抑制される。
本発明の一次電池によれば、電池素子と電池缶との間に絶縁部材を配設するようにしたので、大電流が流れて過大な熱が発生した場合、電池素子の基準温度よりも低い温度で、電池素子の正極および負極のうちの一方を電池缶に電気的に接触させ、電池缶に接続された他方の極との間で短絡を起こさせることができる。よって、極端な温度上昇を回避し、高い安全性を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2は本発明の一実施の形態に係る電池の断面構造を表すものである。この電池は、いわゆる円筒型といわれるリチウム硫化鉄乾電池(一次電池)であり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、電池素子20を有している。電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、電池素子20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13が配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁15とが、ガスケット16を間にしてかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁15は、電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合に開裂して内圧の上昇を抑えるようになっている。ガスケット16は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
電池素子20は、正極21と負極22とをセパレータ23を間にして積層し、正極21が負極22よりも外周側になるようにして渦巻き状に巻回した巻回構造を有し、中心にはセンターピン24が挿入されている。電池素子20の正極21にはアルミニウム(Al)などよりなる正極リード30が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード40が接続されている。正極リード30は安全弁15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード40は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。また、電池素子20の最外周にはセパレータ23が設けられておらず、正極21が電池素子20の最外周を構成している。
正極21は、例えば、帯状の金属箔よりなる正極集電体21Aの外周面に外側正極活物質層21B、内周面に内側正極活物質層21Cを設けたものである。内側正極活物質層21Bおよび外側正極活物質層21Cは、例えば、正極活物質として硫化鉄を含んでおり、必要に応じて炭素材料などの導電材およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。
負極22は、金属リチウム箔により構成されている。
セパレータ23は、例えばポリプロピレンあるいはポリエチレンなどのポリオレフィン系の材料よりなる多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、例えば、溶媒と、電解質塩であるリチウム塩とを含んで構成されている。溶媒は、電解質塩を溶解し解離させるものである。溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1, 2−ジメトキシエタン、1, 2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1, 3−ジオキソラン、4メチル1, 3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、酪酸エステルあるいはプロピオン酸エステルなどが挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
リチウム塩としては、例えば、LiClO4 ,LiAsF6 ,LiPF6 ,LiBF4 ,LiB(C6 5 4 ,CH3 SO3 Li,CF3 SO3 Li,LiClあるいはLiBrが挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
このような電池素子20は、電池缶11内において、最外周を構成する正極21が電池缶11の側壁と電気的に接触可能な位置に収容配置されている。電池素子20と電池缶11との間には絶縁部材50が設けられており、この絶縁部材50により、正極21と、負極22に電気的に接続された電池缶11の側壁との通電が阻止されている。また、この絶縁部材50は、電池素子20の基準温度よりも低い温度において収縮または溶融する材料により構成され、大電流による発熱時においても高い安全性を確保することができるようになっている。
絶縁部材50の融点は、例えば150℃以下であることが好ましい。正極21と電池缶11の側壁とを容易に接触させることができ、安全性を更に高めることができるからである。
絶縁部材50は、例えば樹脂材料により構成されていることが好ましい。具体的には、例えば、ポリプロピレン、ポリプロピレンとポリエチレン,アクリル,酢酸ビニルなどの他のポリマーとの共重合体、ポリエチレン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、またはポリイミドが挙げられる。中でも、ポリプロピレン、ポリプロピレンとポリエチレン,アクリル,酢酸ビニルなどの他のポリマーとの共重合体、またはポリエチレンは、融点が150℃以下であり、好ましい。
また、正極集電体21Aは、例えば、アルミニウムまたは銅(Cu)により構成されていることが好ましく、中でも銅がより好ましい。銅は接触抵抗が低いので安全性を更に高めることができると共に、集電効果を向上させ、放電特性を高めることができるからである。
更に、正極21は、巻回外周側端部の外周面に活物質非被覆部21Dを有していることが好ましい。電池缶11の側壁との接触抵抗を小さくすることができ、安全性をより一層高めることができるからである。
絶縁部材50の幅W50は、電池素子20の高さH20よりも大きいことが好ましい。製造工程において正極21と電池缶11との接触による短絡を防ぐことができるからである。なお、絶縁部材50の幅W50および長さ(電池素子20の巻回方向における寸法)は、電池缶11と電池素子20の表面との通電を阻止できる程度であればよい。
なお、この絶縁部材50は、電池素子20の巻回終端部20Aを固定する固定部材、いわゆる終端テープとしての機能も有している。
この電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとする。続いて、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aにドクタブレードあるいはバーコーターなどを用いて均一に塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロールプレス機などにより圧縮成型して外側正極活物質層21Bおよび内側正極活物質層21Cを形成し、正極21を作製する。
次いで、正極21の巻回外周側端部において内側正極活物質層21Cが外側正極活物質層21Bよりも長くなるように、外側正極活物質層21Bの一部を剥離する。これにより、正極21の巻回外周側端部の外周面に、活物質非被覆部21Dを形成する。また、正極21の巻回中心側端部の正極集電体21Aに、正極リード30を溶接などにより取り付ける。続いて、例えば、金属リチウム箔よりなる負極22を用意し、この負極22に負極リード40を圧着などにより取り付ける。そののち、正極21と負極22とをセパレータ23を間にして積層し、正極21が負極22よりも外周側になるように渦巻き状に巻いて電池素子20を作製し、巻回終端部20Aを絶縁部材50で固定する。
電池素子20を作製したのち、電池素子20を一対の絶縁板12,13で挟み、負極リード40を電池缶11に溶接すると共に、正極リード30を安全弁15に溶接して、電池素子20を電池缶11の内部に収容し、電解液を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。そののち、電池缶11の開放端部に電池蓋14および安全弁15をガスケット16を間にしてかしめることにより固定する。これにより、図1に示した電池が完成する。
この電池では、一次電池なので充電は行わず、一回の放電のみを行う。放電を行うと、負極22から金属リチウムがリチウムイオンとなって溶出し、電解液を介して正極21に吸蔵される。ここでは、電池素子20と電池缶11との間に絶縁部材50が設けられているので、電池素子20の最外周を構成する正極21と、負極22に電気的に接続された電池缶11との間での通電が阻止されている。
一方、誤って充電してしまった場合において、大電流が流れて過大な熱が発生したときには、図3に示したように、電池素子20の基準温度よりも低い温度において絶縁部材50が収縮または溶融し、正極21の巻回外周側端部の上下端部が絶縁部材50に覆われなくなり、この部分が電池缶11の側壁と電気的に接触して、電池缶11に接続された負極22との間で電気的に短絡する。よって、電流が電池素子20の内部へ行きにくくなり、それ以上の極端な温度上昇が回避される。また、電池素子20の内部に金属リチウムの樹枝状結晶が生じていても、そこに大電流が流れることが抑制される。
このように本実施の形態では、電池素子20と電池缶11との間に絶縁部材50を配設するようにしたので、大電流が流れて過大な熱が発生した場合に、電池素子20の基準温度通よりも低い温度において絶縁部材50を収縮または溶融させて、正極21を電池缶11の側壁に電気的に接触させ、電池缶11に接続された負極22との間で短絡を起こさせることができる。よって、極端な温度上昇を回避し、高い安全性を確保することができる。
特に、正極集電体21Aを銅により構成すれば、接触抵抗を低くして安全性を更に高めることができると共に、集電効果を向上させ、放電特性を高めることができる。
また、正極21の巻回外周側端部の外周面に活物質非被覆部21Dを設けるようにすれば、電池缶11の側壁との接触抵抗を小さくして、安全性をより向上させることができる。
更に、絶縁部材50の幅W50を電池素子20の高さH20よりも大きくすれば、製造工程において正極21と電池缶11との接触による短絡を防ぐことができる。
加えて、絶縁部材50の融点を150℃以下とすれば、正極21と電池缶11の側壁とを容易に接触させることができ、更に安全性を高めることができる。
更に、本発明の具体的な実施例について、図1および図2を参照して詳細に説明する。
(実施例1〜16)
上記実施の形態で説明した電池を作製した。まず、硫化鉄粉末と、導電剤であるグラファイトと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを、固形分比で硫化鉄:グラファイト:ポリフッ化ビニリデン=90:5:5の割合で、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに混合して正極合剤スラリーとし、正極集電体21Aの両面に均一に塗布し、所定の大きさに切断したのちロールプレス機で圧縮成型して外側正極活物質層21Bおよび内側正極活物質層21Cを形成し正極21を作製した。その際、正極集電体21Aとして、実施例1〜8ではアルミニウム箔、実施例9〜16では銅箔を用いた。
次いで、実施例5〜8,13〜16では、正極21の巻回外周側端部において内側正極活物質層21Cが外側正極活物質層21Bよりも長くなるように、外側正極活物質層21Bの一部を剥離し、活物質非被覆部21Dを形成した。実施例1〜4,9〜12では活物質非被覆部21Dを形成しなかった。また、正極21の巻回中心側端部の正極集電体21Aに、アルミニウム製の正極リード30を溶接により取り付けた。
続いて、金属リチウム箔よりなる負極22を用意し、この負極22に負極リード40を圧着し、正極21と負極22とをセパレータ23を間にして積層し、正極21が負極22よりも外周側になるようにして渦巻き状に巻いて電池素子20を作製し、巻回終端部20Aを絶縁部材50で固定した。その際、電池素子20の高さH20は35mm、絶縁部材50の幅W50は、実施例1,3,5,7,9,11,13,15では35mm、実施例2,4,6,8,10,12,14,16では37mmとした。また、絶縁部材50の融点は、実施例1〜2,5〜6,9〜10,13〜14では280℃、実施例3〜4,7〜8,11〜12,15〜16では150℃とした。
電池素子20を作製したのち、電池素子20を一対の絶縁板12,13で挟み、負極リード40を電池缶11に溶接すると共に、正極リード30を安全弁15に溶接して、電池素子20を電池缶11の内部に収容し、電解液を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させた。そののち、電池缶11の開放端部に電池蓋14および安全弁15をガスケット16を間にしてかしめることにより、図1に示した電池を得た。
比較例1,2として、負極が正極よりも外周側になるようにして電池素子を形成し、この電池素子を、電池缶内において、最外周を構成する負極が電池缶の側壁と電気的に接触可能な位置に収容配置したことを除いては、比較例1は実施例1と同様に、比較例2は実施例9と同様にしてそれぞれ電池を作製した。
このようにして得られた実施例1〜16および比較例1,2の電池について、初期放電特性および安全性を調べた。得られた結果を表1に示す。
Figure 0004952878
初期放電特性としては、500mAの電流値で電池電圧が0.5Vになるまで定電流放電を行った。安全性試験は、JIS充電2に準拠し、電流値は2Aおよび10Aとして行い、10個中発火したものの個数を調べた。また、開回路電圧(OCV)不良率は、100個中、内部短絡したものの割合である。
表1から分かるように、実施例1〜16では、2Aの電流値での充電試験において、比較例1,2よりも発火を抑制することができた。すなわち、電池素子20を、電池缶11内において、正極21が電池缶11の側壁と電気的に接触可能な位置に収容配置する一方、電池缶11を負極22に電気的に接続し、電池素子20と電池缶11との間に絶縁部材50を設けるようにすれば、2A程度の充電であれば熱感抵抗素子を設けなくても発火を抑制することができ、安全性を向上させることができることが分かった。
また、実施例1〜8と実施例9〜16とを比べると、正極集電体21Aとして銅箔を用いた実施例9〜16のほうが、アルミニウム箔を用いた実施例1〜8よりも発火数が少なく、放電容量も高かった。すなわち、正極集電体21Aを銅により構成すれば、安全性を更に高めることができると共に、放電特性を高めることができることが分かった。
更に、正極21の巻回外周側端部の外周面に活物質非被覆部21Dを形成した実施例5〜8,13〜16では、活物質非被覆部21Dを形成しなかった実施例1〜4,9〜12よりも充電試験の発火数が少なかった。すなわち、正極21に活物質非被覆部21Dを形成するようにすれば、電池缶11の側壁との接触抵抗を小さくして、安全性をより一層向上させることができることが分かった。
加えて、絶縁部材50の幅W50を37mmとした実施例2,4,6,8,10,12,14,16では、35mmとした実施例1,3,5,7,9,11,13,15よりも開回路電圧不良率を抑えることができた。すなわち、絶縁部材50の幅W50を電池素子20の高さH20よりも大きくすれば、製造工程において正極21と電池缶11との接触による短絡を防ぐことができることが分かった。
更にまた、絶縁部材50の融点を150℃とした実施例3〜4,7〜8,11〜12,15〜16では、280℃とした実施例1〜2,5〜6,9〜10,13〜14よりも充電試験の発火数が少なかった。すなわち、絶縁部材50の融点を150℃以下とすれば、正極21と電池缶11の側壁とを容易に接触させることができ、安全性を更に高めることができることが分かった。
中でも、絶縁部材50の融点を150℃とし、かつ、正極21に活物質非被覆部21Dを形成した実施例8,16では、10Aの大電流による充電試験においても発火数を極めて少なくすることができた。すなわち、絶縁部材50の融点を150℃以下とし、かつ、正極21に活物質非被覆部21Dを形成すれば、より高い効果を得ることができることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、外側正極活物質層21Bおよび内側正極活物質層21Cに含まれる活物質としては、硫化鉄のほか、遷移金属酸化物や硫化物あるいは多炭素フッ化物でもよく、具体的には、FeS,FeS2 ,MnO2 ,(CFx n ,(C2 F)n ,V2 5 ,WO3 ,MoO3 ,MoS2 ,酸化鉛,酸化コバルト,酸化銅,硫化銅,NiS,TiS2 などが挙げられる。
また、負極22は、金属リチウム箔に限られず、銅など他の金属よりなる負極集電体に金属リチウムよりなる負極活物質層を設けた構造としてもよい。
更に、上記実施の形態および実施例では、電池素子20の最外周にセパレータ23が設けられず、最外周を構成する正極21に対して絶縁部材50が直接巻かれている場合について説明したが、電池素子20の最外周にはセパレータ23が設けられていてもよい。その場合には、充電により大電流が流れて大きな熱が発生すると、電池素子20の基準温度よりも低い温度において絶縁部材50が収縮または融解し、これによりセパレータ23が引張られて正極21の活物質非被覆部21Dの上下端部が露出し、電池缶11の側壁に接触することにより、上記実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。
加えて、上記実施の形態および実施例では、絶縁部材50が、巻回終端部20Aを固定する固定部材、いわゆる終端テープと兼用されている場合について説明したが、絶縁部材50と固定部材とは別の部材として設けられていてもよい。すなわち、巻回終端部20Aを固定部材で固定し、固定部材の外周側に絶縁部材50を設けるようにしてもよい。その場合、固定部材は電池素子20を一周する必要はなく、巻回終端部20A近傍の一部分のみに設けられていてもよい。また、固定部材は電池素子20の高さH20よりも狭い幅のものでもよく、絶縁部材50と同じ幅でなくてもよい。
更にまた、上記実施の形態および実施例では、電池素子20が、正極21が負極22よりも外周側になるようにして巻回されている場合について説明したが、負極22が正極21よりも外周側になるようにして巻回されていてもよい。その場合、負極22が電池素子20の最外周を構成すると共に、電池素子20は、電池缶11内において、最外周を構成する負極22が電池缶11の側壁と電気的に接触可能な位置に収容配置され、電池缶11が正極リード30を介して正極21に電気的に接続されているようにしてもよい。
加えてまた、上記実施の形態および実施例では、筒型リチウム硫化鉄電池を例として説明したが、本発明は、筒型リチウムマンガン電池,筒型リチウム酸化銅電池など、金属リチウム箔を負極22に用いた巻回構造を有する電池に適用することができる。また、本発明は、リチウムイオン電池,ニッケル水素電池,ニッケルカドミウム電池またはアルミ電解コンデンサなど、巻回構造を有する電池または他の電気化学デバイスにも広く応用することが可能である。
更にまた、本発明は、二次電池への適用も可能である。
本発明の一実施の形態に係る電池の構成を表す断面図である。 図1に示した電池のII−II線に沿った構成を表す断面図である。 図1に示した電池において大電流により大きな熱が発生した場合を表す断面図である。
符号の説明
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁、16…ガスケット、20…電池素子、21…正極、21A…正極集電体、21B…外側正極活物質層、21C…内側正極活物質層、21D…活物質非被覆部、22…負極、23…セパレータ、24…センターピン、30…正極リード、40…負極リード、50…絶縁部材。

Claims (3)

  1. 硫化鉄を含む正極および金属リチウム箔により構成された負極を有する電池素子と、前記電池素子を収納する電池缶とを備え、
    前記電池素子は、巻回構造を有し、前記正極は、前記負極よりも外周側であると共に前記電池缶と電気的に接触可能な位置に配置され、かつ、巻回外周側端部の外周面に活物質非被覆部を有しており、
    前記正極の集電体は銅(Cu)により構成されており、
    前記電池缶は、前記負極と電気的に接続されており、
    前記電池素子と前記電池缶との間には、前記正極と前記電池缶との通電を阻止する絶縁部材が配設されており、
    前記絶縁部材は、150℃以下の温度において収縮または溶融する材料により構成され、前記電池素子の高さよりも大きな幅を有する
    一次電池。
  2. 前記絶縁部材は、前記電池素子の巻回終端部を固定する固定部材であ
    求項1記載の一次電池。
  3. 前記絶縁部材は樹脂材料により構成されてい
    求項1記載の一次電池。
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