JP4952679B2 - ストレージ管理方法、ストレージ制御装置及びストレージシステム - Google Patents
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Description
図11は、従来の電源オフの操作の一例を表す図であり、特に上記の規定の手順による電源オフ操作が行われる場合を表す。この規定の手順は下記(1)〜(4)のとおりである。なお、本図において参照番号1はストレージシステムを表す。
ステップS12:上記バックアップ情報に変更があると判定される都度、書込み済みのバックアップ情報について、上記のシステムディスク11へのバックアップ処理を実行しておく。
ステップS13:停電が発生した際に、上記のバックアップ情報に変更がないと判定されているときは、停電処理としてのメモリバックアップ状態を経由することなく即座に、通常の電源オフを実施する。
(i)ストレージ制御装置3がホスト2からのコマンドを受信したとき、
(ii)ストレージ制御装置3内の制御に係る内部処理が実施されたとき、
(iii)ホスト2、ストレージ装置4およびストレージ制御装置3のいずれかの構成が変更されたとき(構成変更)、
のいずれかの事象が発生したときに、上記書込み済みのバックアップ情報に変更があったものと判定する。
なお、そのバックアップ処理を実行するに際し、ストレージ制御装置3から、ストレージ装置4へのアクセスを一時中断すべき通知を発行する工程を有することが望ましい。
その「所定の時間間隔」は、バックアップ情報の変更が発生する都度、その発生時点から所定の一定時間経過毎とする。
a1)定期バックアップ
システム1の電源オフ(Power Off)時に装置が停電状態となった場合、上述のとおりバッテリによる通常のメモリバックアップに移行させないようにするために、以下の機能をサポートする。
・ホスト2からの「Host I/O」および「装置内部処理」が、一定時間例えば約2〜3分間停止したならば、前記キャッシュなどのメモリ上(テーブル域)のデータをシステムディスク11にバックアップする。このバックアップ処理を「定期バックアップ」と称することとする。なお、上記の「Host I/O」とは、CAがCM(Basic)に通知する全コマンドを指す。CAはChannel/Adapter,CMはController Moduleをそれぞれ表す。また「装置内部処理」とは、ホストI/Oに関係なく装置内部で動作する次の処理を指す。既存のRAIDグループに新規ディスクを追加してRAIDグループの容量を拡張する処理(LDE),ディスクに対するフォーマット処理(QF)、暗号化変換、Copy、構成変更等である。LDEはLogic Device Extension,QFはQuick Formatをそれぞれ表す。
・上記停電後の復電は、Resume(再起動)ではなく、通常電源オン(Power On)として装置をReadyで立ち上げて、システムディスク11からのリストアを実施する。
性能測定などを考慮すると、MMI(Man Machine Interface)から定期バックアップ機能を停止/再開できるようにするのが望ましい。
上記定期バックアップは、以下の条件を満たす場合のみ動作する。
・一定時間、Host I/Oを受領していないこと。
・一定時間、装置内部処理が停止していること。
・装置がReady状態であること。
・Dirty Data(Pin Dataを含む)が存在しないこと。
・システムディスク11が使用可能であること、すなわちミラーの両ディスクが閉塞していないこと。
・定期バックアップ機能が停止(MMIからの停止指示)状態でないことが望ましい。なお、2CM構成において片CMが異常等により切り離されている場合は、定期バックアップを動作させる。
c1)制御フラグ
以下の2つのフラグを基に定期バックアップ制御を行う。
・Host I/O,Copy I/Oの受領状況を表すフラグ(I/O受領Flag)=上述のフラグF1設定:フラグを設定するのはCA/Basic(Copy I/O)
なおCopy I/Oとは、装置内部処理のうちCopy処理に対するI/Oの意味である。
参照:そのフラグを参照するのはシステム制御
クリア:そのフラグをクリアするのはシステム制御
・装置内部処理の稼動状態を表すフラグ(内部処理Flag)=上述のフラグF2
設定:Basic
参照:システム制御
クリア:システム制御
・バックアップデータの有効状態を表すフラグ(バックアップFlag)=上述のフラグF3
設定:システム制御(バックアップ完了時)
参照:システム制御、カーネル
クリア:CA/Basic(I/O受領Flag/内部処理Flag Onのタイミング)、システム制御
c2)処理フロー
ここで図4を参照して、上述した定期バックアップの概略処理フローを説明する。
・例えば2〜3分の一定時間を空ける。
ステップS22:I/O Flagをチェックし、I/Oありのときは、ステップS21へ戻る。
ステップS23:ステップS22でI/Oなしのとき、内部処理Flagをチェックし、内部処理ありのときは、ステップS21へ戻る。
ステップS24:ステップS23で内部処理なしのとき、バックアップデータが有効か否か判定し、有効であるとき、すなわち何も変化がないときは、ステップS22へ戻る。
ステップS25:ステップ24で無効であると判定されたならば、バック処理を実行する。
ここで図5を参照すると、バックアップ状態は、Host I/O、装置内部処理、構成変更の各状態により、本図のように遷移する。
(I)は、「バックアップ未実施かバックアップデータ無効」の状態である。この状態において、一定時間、Host I/Oと装置内部処理が停止すると、次の状態に遷移する。
そうでなければ、バックアップは完了し次の状態に遷移する。
・バックアップ処理(II)中に、Host I/O受領か内部処理稼動か構成変更のいずれが発生した場合には、直ちにバックアップ処理を中止し、バックアップデータを無効とする(図4のS24の「無効」)。
・バックアップ処理完了(III)後に、Host I/O受領か、内部処理稼動か構成変更のいずれかが発生した場合は、バックアップデータを無効をする(図4のS24の「無効」)。
図13は図12のハードウェアをベースにとして形成されるファームウェア構成例を示す図である。
PSU:Power Supply Unit
BBU:Battery Backup Unit
PLD:Programmable Logic Device
EXP:Expander Module
SAS:Serial Attacked SCSI
SATA:Serial Advanced Technology Attachment
次に図13を参照すると、図12のCM0,CM1,CPU、BBUなど、および図1,2のシステムディスク11が、本図にも示されている。図12におけるCE内の左右に記憶したCM0およびCM1は、図13では本図の上段と下段に、それぞれCM#0およびCM#1として示される。
図7は同シーケンス図(その2)である。なお、図中左端の010,020,030・・・は、時系列的な段階を表す。
図9は同シーケンス図(その2)である。このケースは、定期バックアップの処理中に、Host I/Oの受領(場合によっては、装置内部処理の稼動)が発生したような場合である。
e1)バックアップ完了後のPower Off/Onは例えば以下のように制御される。
ステップ1:バックアップ処理完了
ステップ2:装置Power Off(バックアップ実施)
ステップ3:装置Power On(Off時のデータをリストア)
e2)バックアップ処理中のPower Offは例えば以下のようになる。
ステップ1:バックアップ処理開始
ステップ2:Power Offを検出
ステップ3:バックアップ処理を中止(中止を待ち合わせる)
ステップ4:Power Off処理を実施(バックアップ実施)
ステップ5:装置Power On(Off時のデータをリストア)
(F)停電/復電
停電発生時のバックアップデータの状態により、動作が例えば以下のようになる。なお、停電発生時に動作可能な時間は約2.5[ms]であるが、ファームウェア(FW)としては約1[ms]以下に抑えるものとする。
ステップ1:バックアップ処理完了
ステップ2:停電発生(バッテリの放電を停止または放電状態のまま)
ステップ3:装置Power On(ステップ1でバックアップしたデータをリストア)
f2)バックアップ処理中に停電が起きた場合は、例えば、以下のようになる。
ステップ1:バックアップ処理開始
ステップ2:停電発生(バッテリによりメモリバックアップ)
ステップ3:装置Power On(Resumeとして立ち上げ)
(G)バックアップを実施していない状態で停電が起きた場合は、例えば以下のように通常停電となる。
ステップ1:I/O処理中
ステップ2:停電発生(バッテリによりメモリバックアップアップ)
ステップ3:装置Power On(Resumeとして立ち上げ)
(H)バックアップ処理中およびバックアップ完了後の各種エラー処理について、以下に一例を記載する。
h11)バックアップ処理中にCMの再起動処理などのCM異常が発生した場合、バックアップ処理を中止し、バックアップデータは無効とする。
h12)バックアップ完了状態にてCMの再起動処理が発生した場合、バックアップデータは無効とする。
h13)バックアップ完了状態にてCMの切り離し処理が発生した場合も、CMの再起動処理時と同様にバックアップデータは無効とする。
h21)バックアップ処理中の片ディスク(ミラーの片ディスク)異常は、バックアップ処理はそのまま継続する。
h22)バックアップ処理中の両ディスク(ミラーの両ディスク)異常は、データが保持できないため、バックアップ処理を中止する。バックアップデータは無効とする。
h24)バックアップ完了後の両ディスク異常の場合、バックアップデータは無効とする。
i1)内部インタフェース
・定期バックアップ機能において必要となるライブラリおよびインタフェースは以下のとおりである。
i12)Host I/O受領状態の確認はシステム制御が行う。
i13)装置内部の処理が動作する際には、Basicにて内部処理稼動Flag F2が設定される。
i15)装置内部の処理稼動状態は、システム制御が確認する。
i16)停電発生時には、バックアップ状態をシステム制御がCMカーネルに通知する。
・Host I/Oが一定時間途切れた場合に、バックアップが必要な管理情報等を事前にディスク11にバックアップし、
・実際の停電が発生した際には、ディスク11にバックアップした時点後に、装置内の状態に変化が発生しているかどうかを自動確認する。変化が無い場合には、停電処理としてのメモリバックアップ処理を実施することなしに、通常のPower Off処理を行う。(メモリバックアップの場合はバッテリが切れてしまうと、停電時点でのバックアップ情報が失なわれてしまうが、上記のように事前バックアップした状態で停電が発生した場合には、通常のPower OFFに遷移するから、何時間経過してもバックアップ情報を失なうことはない。)
・実際の停電が発生したときは、ディスク11にバックアップした時点後に、装置内の状態に変化が発生しているかどうかを自動確認するが、変化が有る場合は、従来どおりに停電処理を実施する。
(付記1)
ホストとストレージ装置との間で、ストレージ制御装置を介して、情報のアクセスを行うと共に、バックアップ処理を必要とするバックアップ情報を、所定の記憶領域に格納するバックアップ工程を含むストレージ管理方法において、
前記バックアップ情報に変更があったか否かを、所定の時間間隔で判定する工程と、
前記バックアップ情報に変更があると判定される都度、当該バックアップ情報について前記バックアップ処理を実行しておく工程と、
停電が発生した際に、前記バックアップ情報に変更がないと判定されているときは、停電処理としてのメモリバックアップ状態を経由することなく即座に、電源オフ状態に入る工程と、
を有するストレージ管理方法。
(付記2)
前記バックアップ情報は、前記ストレージ装置を制御するための管理データおよびユーザデータの少なくとも一方である付記1に記載のストレージ管理方法。
(付記3)
前記の判定工程は、前記ストレージ制御装置が前記ホストからのコマンドを受信したとき、前記ストレージ制御装置内の制御に係る内部処理が実施されたとき、前記ホスト、ストレージ装置および前記ストレージ制御装置のいずれかの構成が変更されたとき、のいずれかの事象が発生したときに、前記バックアップ情報に変更があったものと判定する付記1または2に記載のストレージ管理方法。
(付記4)
前記の判定工程において、前記ストレージ制御装置が前記ホストからのコマンドの受信の有無を示す第1フラグと、前記ストレージ制御装置内の制御に係る内部処理の実施の有無を示す第2フラグと、前記第1および第2フラグに従って前記バックアップ情報を有効/無効として該有効/無効を示す第3フラグと、をそれぞれ設定するフラグ領域を参照し、該第3フラグが前記の有効を示すときに、前記のバックアップ処理を実行する付記3に記載のストレージ管理方法。
(付記5)
前記のバックアップ処理を実行するに際し、前記ストレージ制御装置から、前記ストレージ装置へのアクセスを一時中断すべき通知を発行する工程を有する付記1〜4のいずれか一項に記載のストレージ管理方法。
(付記6)
前記のバックアップ処理を実行中に、前記ストレージ制御装置が前記ホストからのコマンドを受信したとき、前記ストレージ制御装置内の制御に係る内部処理が実施されたとき、前記ホスト、ストレージ装置および前記ストレージ制御装置の構成が変更されたとき、のいずれかの事象が派生したときは、当該バックアップ処理の実行を中止する付記3〜5のいずれか一項に記載のストレージ管理方法。
(付記7)
前記所定の時間間隔は、前記バックアップ情報の変更の有無に拘わらず所定の一定時間間隔である付記1〜6のいずれか一項に記載のストレージ管理方法。
(付記8)
前記所定の時間間隔は、前記バックアップ情報の変更が発生する都度、その発生時点から所定の一定時間経過毎とする付記1〜6のいずれか一項に記載のストレージ管理方法。
(付記9)
復電後の電源オン状態と同時に、前記バックアップ処理が実行された前記バックアップ情報を読み戻してリストア動作に入る付記1〜8のいずれか一項に記載のストレージ管理方法。
(付記10)
ホストとストレージ装置との間の情報のアクセスを制御し、かつ、バックアップ処理を必要とするバックアップ情報を、所定の記憶領域に格納するストレージ制御装置であって、
前記バックアップ情報に変更があったか否かを所定の時間間隔で判定する判定機能部と、
前記判定機能部により前記バックアップ情報に変更があると判定される都度、当該バックアップ情報のバックアップ処理を実行するバックアップ処理機能部と、
を有するストレージ制御装置。
(付記11)
フラグ領域をさらに有し、該フラグ領域は、前記ホストからのコマンドの受信の有無を示す第1フラグと、前記ストレージ制御装置内の制御に係る内部処理の実施の有無を示す第2フラグと、前記第1および第2フラグに従って前記バックアップ情報を有効/無効としたときに該有効/無効を示す第3フラグと、を含む付記10に記載のストレージ制御装置。
(付記12)
前記バックアップ処理機能部は、前記判定機能部が、前記フラグ領域を参照し、前記第3フラグが前記の有効を示すときに、前記バックアップ処理を実行する付記11に記載のストレージ制御装置。
(付記13)
ホストと、
前記ホストによる情報のアクセスが行われるストレージ装置と、
前記ホストと前記ストレージ装置との間に介在する付記10〜12のいずれか一項に記載のストレージ制御装置と、
を備えるストレージシステム。
(付記14)
ホストとストレージ装置との間で、ストレージ制御装置を介して、情報のアクセスを行うと共に、バックアップ処理を必要とするバックアップ情報を、所定の記憶領域に格納するバックアップ手順を含むストレージ管理プログラムであって、
前記バックアップ情報に変更があったか否かを、所定の時間間隔で判定する手順と、
前記バックアップ情報に変更があると判定される都度、当該バックアップ情報について前記バックアップ処理を実行しておく手順と、
停電が発生した際に、前記バックアップ情報に変更がないと判定されているときは、停電処理としてのメモリバックアップ状態を経由することなく即座に、電源オフ状態に入る手順と、をコンピュータに実行させるための命令よりなるストレージ管理プログラム。(8)
2 ホスト
3 ストレージ制御装置
4 ストレージ装置
11 システムディスク
12 判定機能部
13 バックアップ処理機能部
14 フラグ領域
Claims (8)
- ホストとストレージ装置との間で、ストレージ制御装置を介して、情報のアクセスを行うと共に、バックアップ処理を必要とするバックアップ情報を、所定の記憶領域に格納するバックアップ工程を含むストレージ管理方法において、
前記バックアップ情報に変更があったか否かを判定する工程と、
前記バックアップ情報に変更があると判定されると、当該バックアップ情報についてバックアップ処理を実行する工程と、
停電が発生した際に、前記バックアップ情報に変更がないと判定されているときは、メモリに給電するメモリバックアップ状態に移行させることなく電源オフ状態に入る工程と、
を有するストレージ管理方法。 - 前記バックアップ情報は、前記ストレージ装置を制御するための管理データおよびユーザデータの少なくとも一方を含む請求項1に記載のストレージ管理方法。
- 前記の判定工程は、前記ストレージ制御装置が前記ホストからのコマンドを受信したとき、前記ストレージ制御装置内の制御に係る内部処理が実施されたとき、前記ホスト、ストレージ装置および前記ストレージ制御装置のいずれかの構成が変更されたとき、のいずれかの事象が発生したときに、前記バックアップ情報に変更があったものと判定する請求項1または2に記載のストレージ管理方法。
- ホストとストレージ装置の間の情報のアクセスを制御し、かつ、バックアップ処理を必要とするバックアップ情報を所定の記憶領域に格納するストレージ制御装置であって、
前記バックアップ情報に変更があったか否かを判定する判定機能部と、
前記判定機能部により前記バックアップ情報に変更があると判定された場合、当該バックアップ情報のバックアップ処理を実行し、停電が発生した際に、前記バックアップ情報に変更がないと判定されているときは、メモリに給電するメモリバックアップ状態に移行させることなく電源オフ状態に入るバックアップ処理機能部と、
を有するストレージ制御装置。 - フラグ領域をさらに有し、該フラグ領域は、前記ホストからのコマンドの受信の有無を示す第1フラグと、前記ストレージ制御装置内の制御に係る内部処理の実施の有無を示す第2フラグと、前記バックアップ情報の有効/無効を示す第3フラグと、を含む請求項4に記載のストレージ制御装置。
- 前記バックアップ処理機能部は、前記判定機能部が、前記フラグ領域を参照し、前記第3フラグが前記の有効を示すときに、前記バックアップ処理を実行する請求項5に記載のストレージ制御装置。
- ホストと、
前記ホストによる情報のアクセスが行われるストレージ装置と、
前記ホストと前記ストレージ装置との間に介在する請求項4〜6のいずれか一項に記載のストレージ制御装置と、
を備えるストレージシステム。 - ホストとストレージ装置との間で、ストレージ制御装置を介して、情報のアクセスを行うと共に、バックアップ処理を必要とするバックアップ情報を、所定の記憶領域に格納するバックアップ手順を含むストレージ管理プログラムであって、
前記バックアップ情報に変更があったか否かを判定する手順と、
前記バックアップ情報に変更があると判定された場合、当該バックアップ情報について前記バックアップ処理を実行する手順と、
停電が発生した際に、前記バックアップ情報に変更がないと判定されているときは、メモリに給電するメモリバックアップ状態に移行させることなく電源オフ状態に入る手順と、をコンピュータに実行させるための命令よりなるストレージ管理プログラム。
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