JP4952521B2 - 二次電池用セパレータの測定方法 - Google Patents

二次電池用セパレータの測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4952521B2
JP4952521B2 JP2007290545A JP2007290545A JP4952521B2 JP 4952521 B2 JP4952521 B2 JP 4952521B2 JP 2007290545 A JP2007290545 A JP 2007290545A JP 2007290545 A JP2007290545 A JP 2007290545A JP 4952521 B2 JP4952521 B2 JP 4952521B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
separator
battery
secondary battery
measuring
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007290545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009117230A (ja
Inventor
有希子 脇野
泰博 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2007290545A priority Critical patent/JP4952521B2/ja
Publication of JP2009117230A publication Critical patent/JP2009117230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4952521B2 publication Critical patent/JP4952521B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Description

本発明は、二次電池の正極と負極とを分離するためのセパレータの劣化度合いを測定する二次電池用セパレータの測定方法に関する。
リチウムイオン電池などの二次電池は、正極、負極、正負と負極との間に設けられたセパレータ、これらの間を満たす電解液などにより構成されている。セパレータは、正極と負極との間の短絡を防止するための役割を有する一方、正極と負極との間でイオンの受け渡しをするための微細な孔を有している。この孔を介して正負極間でイオンが移動することにより、正極・負極において徐々に化学反応が進行し充電・放電を行うことができる。
ここ数年、リチウムイオン電池を使用した電池パックが発煙・発火する不具合が発生している。原因の一つとして、製造過程で電池の内部に金属粉などの不純物が混入したことが挙げられている。セパレータは、厚さが20μm程度と非常に薄いため、金属粉などによって突き破られることがある。すると、突き破られたセパレータの周辺で正極材料と負極材料との化合が急激に進み、その化学反応の過程で100℃を超える高温が発生する。これにより、セパレータがメルトダウンし、急激な化学反応が電池全体に広がって発火に至るとされている。
セパレータの劣化は、二次電池の特性や安全性に与える影響が極めて大きい。このような背景から、セパレータや二次電池全体としての劣化度合いを検出するための種々の測定方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、二次電池の電気特性を非破壊で測定することにより劣化の度合いを検出する方法が提案されている。
また、特許文献2には、ポリマ電池の正極や負極、セパレータに予め劣化判定層を設けておき、ポリマ原料が対流を生じる温度で劣化判定層に対流模様を形成させ、劣化判定層の表面荒さを増大させることにより、劣化を検出する方法が提案されている。
また、特許文献3及び特許文献4には、鉛蓄電池用セパレータの耐酸化寿命試験方法として、電解液中での短絡時間を測定することによりセパレータの劣化を判定する方法が提案されている。
特開2007−085772号公報 特開2001−283918号公報 特開昭62−195850号公報 特開2007−103019号公報
上述の発火事故の原因調査から、リチウムイオン電池などの二次電池には、安全性の観点から、発熱に対する信頼性が求められるようになってきている。なかでもセパレータは、本来、正負極間でイオンのみ通過させ、正極及び負極での化学反応による発熱を抑制するものであり、セパレータの劣化度合いを測定することは、発火事故を未然に防ぐなど、二次電池の安全性向上に直結するものである。
しかしながら、上記提案されている測定方法では、二次電池の実際の使用状態における発熱などによるセパレータの劣化度合いを測定することはできず、セパレータの安全性や寿命を予測することは困難であった。
本発明の目的は、二次電池の使用によるセパレータの劣化を容易に測定することができ、二次電池の安全性や寿命の予測が可能な二次電池用セパレータの測定方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、示差走査熱分析法により、測定対象の二次電池から取り出した第1のセパレータの熱特性と、未使用の二次電池から取り出した第2のセパレータの熱特性とを測定し、示差走査熱分析により得られた前記第1のセパレータの融点における第1の信号強度と前記第2のセパレータの融点における第2の信号強度とを比較することにより、前記第1のセパレータにおける劣化の度合いを測定する二次電池用セパレータの測定方法が提供される。
本発明によれば、二次電池の容量測定などの電気的特性の測定だけでは特定が困難なセパレータの熱特性上の劣化を測定することができる。したがって、本発明による二次電池用セパレータの測定方法を二次電池の信頼性試験や寿命試験に適用することにより、電池の寿命をより正確に予測して、不具合の発生を未然に防止することも可能である。
本発明の一実施形態による二次電池用セパレータの測定方法について図1乃至図8を用いて説明する。
図1はリチウムイオン電池の構造を示す概略図、図2は本実施形態による二次電池用セパレータの測定方法を示すフローチャート、図3は熱流束示差走査熱量分析装置の構造を示す概略図、図4乃至図8は熱流束示差走査熱分析法により測定した二次電池用セパレータの熱特性を示すグラフである。
はじめに、二次電池の構造について、リチウムイオン電池を例にして説明する。
リチウムイオン電池10は、例えば図1に示すように、コバルト酸リチウム(LiCoO)等の正極材が形成された正極板12と、炭素(C)等の負極材が形成された負極板14とが、ポリオレフィン系樹脂等よりなるセパレータ16を介して交互に積層され巻かれた状態で、炭酸エチレンや炭酸ジエチルなどの有機溶媒に四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)などのリチウム塩を溶解した電解質とともに容器18内に封入されたものである。リチウムイオン電池10のこれら構成要素のうち、本発明が測定対象としているのは、正極板12と負極板14とを絶縁するために設けられているセパレータ16である。
なお、セパレータを用いた他の二次電池、例えばニッケル−カドミウム電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池等においても、リチウムイオン電池の場合と同様、セパレータを介して正極と負極とが設けられた構造を有している。本実施形態では、主にリチウムイオン電池を例にして説明するが、本発明はセパレータを用いた他の二次電池のセパレータの測定にも適用することができる。
本実施形態による二次電池用セパレータの測定方法は、図2に示すように、二次電池を分解してセパレータを取り出すステップ(ステップS11)と、二次電池から取り出したセパレータの熱特性を示差走査熱量分析(DSC:Differential Scanning Calorimetry)法により測定するステップ(ステップS12)と、測定した熱特性に基づきセパレータの良否の判定を行うステップ(ステップS13)とを有している。
以下に、本実施形態による二次電池用セパレータの測定方法の各ステップについて詳細に説明する。
本実施形態による二次電池用セパレータの測定方法では、まず、測定対象の二次電池を分解し、セパレータを取り出す(ステップS11)。取り出したセパレータは、大気中では経時変化を起こしやすいため、不活性雰囲気下で保存することが望ましい。
次に、取り出したセパレータについて、示差走査熱量分析(DSC:Differential Scanning Calorimetry)法により、熱特性の測定を行う(ステップS12)。ここでは、示差走査熱量分析として、熱流束DSC法を用いた例を説明する。なお、熱流束DSC法とは、試料及び基準物質で構成される試料部の温度を、一定のプログラムに従って変化させながら、その試料及び基準物質の温度差を、温度の関数として測定する方法である。
熱流束DSC装置の構造及び測定原理について、図3を用いて説明する。
熱良導体よりなるヒートシンク20内には、測定対象の試料を載置するための試料ホルダー22と、基準物質を載置するための基準物質ホルダー24とが、熱抵抗体26,28を介して、それぞれ設けられている。また、ヒートシンク20には、ヒートシンク20を加温するためのヒータ30と、ヒートシンク20の温度を測定する温度検出器32とが設けられている。ヒータ30には、ヒータ駆動装置34が接続されている。温度検出器32及びヒータ駆動装置34には温度制御装置36が接続されており、処理装置38によってヒートシンク20の温度を所定の温度に制御できるようになっている。熱抵抗体26,28には、温度検出器40が接続されている。これにより、熱抵抗体26,28の温度や、熱抵抗体26と熱抵抗体28との温度差を測定できるようになっている。温度検出器40は処理装置38に接続されており、処理装置38によって温度検出器40により測定した結果の分析や保存等を行うことができるようになっている。
試料ホルダー22上に測定対象の試料(本発明ではセパレータ)を載置し、基準物質ホルダー24上に基準物質を載置した状態で、処理装置38に入力された所定の温度プログラムに従って、ヒートシンク20の温度を変化させる。このとき、測定対象の試料に、融解、結晶化、ガラス転移、結晶転移、蒸発や昇華、磁気相転移、硬化反応、酸化反応など、吸発熱を伴う現象が生じると、ヒートシンク20から熱抵抗体26を介して試料ホルダー22に流れ込む熱流に、吸発熱現象に伴う変化が生じる。したがって、試料ホルダー22に流れ込む熱流と基準物質ホルダー24に流れ込む熱流との熱流差を測定することにより、測定対象の試料に生じた吸発熱現象を捉えることができる。試料ホルダー22に流れ込む熱流と基準物質ホルダー24に流れ込む熱流との熱流差は、熱抵抗体26と熱抵抗体28との間の温度差に比例するため、熱抵抗体26と熱抵抗体28との温度差から算出することができる。
測定温度は、少なくともセパレータの融点近傍の温度を含む範囲に設定し、低温側から高温側に走査する。例えば、室温からセパレータ16の融点よりも例えば50℃程度高い温度範囲に設定することが望ましい。リチウムイオン電池の場合、セパレータとしてはポリオレフィン系の樹脂材料が用いられることが多い。例えばポリエチレンの場合、融点は120〜140℃程度であるため、測定温度は、例えば室温から200℃程度の範囲に設定することができる。測定温度は、セパレータ16の材料に応じて適宜設定することが望ましい。
測定時のセパレータの形状は、試料ホルダー22内に収まるものであれば、特に限定されない。例えば、セパレータのシートを折りたたんで試料ホルダー22内に収容してもよいし、セパレータを小片に切り出して試料ホルダー22内に収容してもよい。
基準物質ホルダー24に収める基準物質としては、測定温度範囲において吸発熱を伴う現象が生じない物質を用いる。例えば、上述のような室温から200℃程度の範囲での測定を行う場合、基準物質としては例えばアルミナの粉末等を用いることができる。
熱流束DSC法による測定は、セパレータの酸化等による特性変動を防止するために、不活性雰囲気中、例えば窒素雰囲気中で行うことが望ましい。
上述の熱流束DSC法による測定を、劣化が見込まれる測定対象の二次電池から取り出したセパレータと、この電池と同一種類の未使用の二次電池から取り出したセパレータとについて、それぞれ行う。
なお、本願明細書において未使用の二次電池とは、まったく使用していない二次電池のみならず、使用はしているが特性が劣化しておらず未使用の二次電池と同等の特性を有する二次電池をも含むものである。また、未使用の二次電池から取り出す代わりに、二次電池に組み立てる前の新品のセパレータを用いてもよい。
未使用の二次電池から取り出したセパレータの測定は、劣化が見込まれる二次電池から取り出したセパレータの劣化の度合いを比較するためのものである。未使用の二次電池のセパレータについては、一度測定を行っておけば、劣化が見込まれる二次電池から取り出したセパレータの測定の度毎に測定する必要はない。
図4〜図8は、加速試験を行ったリチウムイオン電池から取り出したセパレータと、これと同一種類の未使用のリチウムイオン電池から取り出したセパレータとについて、熱流束DSC法による測定を行った結果を示すグラフである。横軸は温度であり、縦軸はDSC信号強度(単位重量当たりのセパレータに流入する熱量)である。
各測定は、4種類のリチウムイオン電池について行った。図4はリチウムイオン電池A(以下、「電池A」という)について測定した結果である。図5は電池Aとは異なる種類のリチウムイオン電池B(以下、「電池B」という)について測定した結果である。図6は電池A及び電池Bとは異なる種類のリチウムイオン電池C(以下、「電池C」という)について測定した結果である。図7は電池Cと同一種類であるが別のリチウムイオン電池D(以下、「電池D」という)について測定した結果である。図8は電池A、電池B、電池C及び電池Dとは異なる種類のリチウムイオン電池E(以下、「電池E」という)について測定した結果である。
なお、リチウムイオン電池の充放電試験(負荷特性試験)は、以下のようにして行った。最初に、定電流(1.73A)で充電し、電池の電圧が4.2Vから定電圧(4.25V)で充電を続け、充電器の電流が0.24Aとなったら満充電とした。5〜10分間休止した後、放電を行った。放電は、2.2CWで行い、電池電圧が3.2Vとなったら放電を停止した。これを1サイクルとして、連続500サイクル行った。試験装置には、東洋システム株式会社製、TOSCAT−3000及びTOSCAT−3000Uを用いた。
なお、500サイクル試験後における電池Aの電池容量は、放置すると、公称容量(ここでは、2550mAhの電池を使用)の85%程度以上まで回復しており、電気特性からは良品と見なされる状態であった。同一種類の他の電池についても、ほぼ同様の特性であった。
また、500サイクル試験後における電池Bの電池容量は、放置すると、公称容量(ここでは、2550mAhの電池を使用)の80%程度以上まで回復しており、電気特性からは良品と見なされる状態であった。ただし、同一種類の他の電池には、500サイクル試験後における電池容量が10%程度のものや55%程度のものもあり、特性ばらつきは非常に大きかった。
また、500サイクル試験後における電池Cの電池容量は、放置すると、公称容量(ここでは、2550mAhの電池を使用)の85%程度以上まで回復しており、電気特性からは良品と見なされる状態であった。電池Dを除き、同一種類の他の電池についても、ほぼ同様の特性であった。
また、500サイクル試験後における電池Dの電池容量は、測定不能であった。
また、500サイクル試験後における電池Eの電池容量は、放置すると、公称容量(ここでは、2550mAhの電池を使用)の80%程度以上まで回復しており、電気特性からは良品と見なされる状態であった。同一種類の他の電池についても、ほぼ同様の特性であった。
次に、熱流束DSC法により測定したセパレータの熱特性に基づき、セパレータの良否判定を行う(ステップS13)。以下に、良否判定の根拠及び手法について詳述する。
図4〜図8に示すグラフにおいて、130〜140℃近傍にみられるピークは、セパレータの融解による吸熱を示すものである。すなわち、これらピーク位置の温度が、各セパレータの融点に相当する。
図4〜図8に示す各電池のセパレータの融点における熱量の値について、加速試験を行った電池のセパレータと未使用の電池のセパレータとを比較すると、いずれの種類の電池の場合にも、加速試験を行った電池のセパレータにおけるDSC信号強度の絶対値が減少している。
加速試験を行った電池のセパレータにおけるDSC信号強度の減少は、電池の使用によるセパレータの熱特性の変化、すなわちセパレータの劣化に伴うものであると考えられる。セパレータの劣化によりDSC信号強度が減少するメカニズムについては明らかではないが、劣化したセパレータの観察によって、セパレータの溶解に起因すると思われる孔の減少が確認されている。本願発明者等は、電池の使用の際に発生する熱によってセパレータが徐々に溶解し、これとともに熱的な物性も徐々に変化していくものと推察している。
図4〜図8に示す各電池のセパレータについて、未使用の電池のセパレータの融点におけるDSC信号強度を100%としたときの、加速試験を行った電池のセパレータの融点におけるDSC信号強度の割合(以下、「熱量比」という)を計算した結果を、表1にまとめる。
Figure 0004952521
表1に示すように、500サイクル試験後における特性測定結果においてばらつきが大きかった電池Bのセパレータにおける熱量比は、33.1%と極めて小さかった。電池Bは、電気特性の観点からは良品であったが、セパレータの熱特性の観点からは劣化していると判定することができる。なお、電池Bは、市場において発火事故が確認されたものと同一種類の電池であり、電池の使用に伴うセパレータの特性劣化が顕著であったことが推察される。
また、500サイクル試験後における特性測定が不可能であった電池Dのセパレータにおける熱量比は50.8%であった。電池Dでは、電池の使用に伴う発熱によってセパレータが溶解して孔が塞がれてしまい、電池としての機能を発揮できなくなったものと推察される。
電池B及び電池Dのセパレータにおける熱量比の測定結果は、特性測定結果において問題の無かった電池Aのセパレータにおける熱量比の60.6%、電池Cのセパレータにおける熱量比の61.6%及び電池Eのセパレータにおける熱量比の64.1%のいずれよりも大幅に小さかった。
以上のことから、セパレータの劣化により熱量比が減少していることが裏付けられる。したがって、セパレータの劣化の度合いを評価するための指標として、熱量比を測定することは有効であると考えられる。
電池A〜電池Eに関する上記測定結果に基づき、セパレータの良否判定の基準を以下のように定めることができる。
すなわち、セパレータの熱量比が50.8%以下の場合に、セパレータの劣化に起因する二次電池の特性劣化を引き起こす可能性が高いものと考えられる。したがって、熱量比が50.8%よりも大きいセパレータ、より望ましくは熱量比が60.6%以上のセパレータを、良品と判定することができる。
このように、本実施形態によれば、示差走査熱分析法によりセパレータの熱特性を測定し、未使用品の熱特性と比較するので、二次電池の容量測定だけでは特定が困難なセパレータの熱特性上の劣化を測定することができる。したがって、本実施形態による二次電池用セパレータの測定方法を二次電池の信頼性試験や寿命試験に適用することにより、電池の寿命をより正確に予測して、不具合の発生を未然に防止することも可能である。
電池の信頼性試験には、一般的によく知られている試験として、釘を打ち込む規格に関する試験、圧縮して潰す規格に関する試験、温度条件を変化させる試験など、複数の試験方法が存在する。このような各試験に対して、本実施形態で提案している方法を追加して評価を行うことが望ましい。本実施形態で提案している方法では、電池外装を切断して取り出すという操作が必要となるが、信頼性をより確実に評価するには有効である。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、セパレータの測定に熱流束DSC法を用いたが、他の測定方法を用いてもよい。例えば、セパレータの測定には、入力補償示差走査熱量分析(入力補償DSC)法を用いることもできる。なお、入力補償DSCとは、試料及び基準物質で構成される試料部の温度を、一定のプログラムに従って変化させながら、その試料及び基準物質の温度が等しくなるように、両者に加えた単位時間当たりの熱エネルギーの入力差を温度の関数として測定する方法である。
また、上記実施形態では、二次電池として主としてリチウムイオン電池を例にして説明したが、本発明の二次電池用セパレータの測定方法は、リチウムイオン電池のみならず、セパレータを用いた他の種々の二次電池の測定にも適用可能である。本発明を適用可能な他の二次電池としては、例えばニッケル−カドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウム電池、亜鉛ハロゲン電池、レドックスフロー電池、ナトリウム硫黄電池、鉛蓄電池等が挙げられる。
リチウムイオン電池の構造を示す概略図である。 本発明の一実施形態による二次電池用セパレータの測定方法を示すフローチャートである。 熱流束示差走査熱分析装置の構造を示す概略図である。 熱流束示差走査熱分析により測定した二次電池用セパレータの熱特性を示すグラフ(その1)である。 熱流束示差走査熱分析により測定した二次電池用セパレータの熱特性を示すグラフ(その2)である。 熱流束示差走査熱分析により測定した二次電池用セパレータの熱特性を示すグラフ(その3)である。 熱流束示差走査熱分析により測定した二次電池用セパレータの熱特性を示すグラフ(その4)である。 熱流束示差走査熱分析により測定した二次電池用セパレータの熱特性を示すグラフ(その5)である。
符号の説明
10…リチウムイオン電池
12…正極板
14…負極板
16…セパレータ
18…容器
20…ヒートシンク
22…試料ホルダー
24…基準物質ホルダー
26,28…熱抵抗体
30…ヒータ
32,40…温度検出器
34…ヒータ駆動装置
36…温度制御装置
38…処理装置

Claims (4)

  1. 示差走査熱分析法により、測定対象の二次電池から取り出した第1のセパレータの熱特性と、未使用の二次電池から取り出した第2のセパレータの熱特性とを測定し、
    示差走査熱分析により得られた前記第1のセパレータの融点における第1の信号強度と前記第2のセパレータの融点における第2の信号強度とを比較することにより、前記第1のセパレータにおける劣化の度合いを測定する
    ことを特徴とする二次電池用セパレータの測定方法。
  2. 請求項1記載の二次電池用セパレータの測定方法において、
    前記第2の信号強度を100%として、前記第1の信号強度が50.8%以下の場合に、前記第1のセパレータを不良品と判定する
    ことを特徴とする二次電池用セパレータの測定方法。
  3. 請求項1又は2記載の二次電池用セパレータの測定方法において、
    前記第1のセパレータの熱特性及び前記第2のセパレータの熱特性を、熱流束示差走査熱分析法により測定する
    ことを特徴とする二次電池用セパレータの測定方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二次電池用セパレータの測定方法において、
    前記測定対象の二次電池と、前記未使用の二次電池とは、同一種類の二次電池である
    ことを特徴とする二次電池用セパレータの測定方法。
JP2007290545A 2007-11-08 2007-11-08 二次電池用セパレータの測定方法 Expired - Fee Related JP4952521B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007290545A JP4952521B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 二次電池用セパレータの測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007290545A JP4952521B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 二次電池用セパレータの測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009117230A JP2009117230A (ja) 2009-05-28
JP4952521B2 true JP4952521B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=40784136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007290545A Expired - Fee Related JP4952521B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 二次電池用セパレータの測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4952521B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110031498A (zh) * 2019-04-23 2019-07-19 蜂巢能源科技有限公司 正极材料热稳定性的测试方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5679233B2 (ja) * 2012-11-02 2015-03-04 Semitec株式会社 電池寿命予測装置及び電池寿命予測システム
CN103713012A (zh) * 2013-12-20 2014-04-09 天津力神电池股份有限公司 一种锂离子电池比热容测试方法
CN103809126B (zh) * 2014-02-24 2017-03-15 中国第一汽车股份有限公司 一种锂离子电池比热容的评估方法
JP6531488B2 (ja) * 2015-05-22 2019-06-19 日産自動車株式会社 リチウムイオン二次電池の熱履歴検知方法
KR102577275B1 (ko) * 2017-12-22 2023-09-12 삼성전자주식회사 2차 전지의 실시간 열 거동 분석용 모듈 및 그 동작방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH068793B2 (ja) * 1986-01-14 1994-02-02 株式会社安川電機 熱劣化検出方法
JPH0834873A (ja) * 1994-05-18 1996-02-06 Mitsui Petrochem Ind Ltd 微孔性ポリエチレンの二軸延伸フィルム、その製法お よびその用途
JP2005232289A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Nitto Denko Corp 多孔質フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110031498A (zh) * 2019-04-23 2019-07-19 蜂巢能源科技有限公司 正极材料热稳定性的测试方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009117230A (ja) 2009-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ouyang et al. Investigation of a commercial lithium-ion battery under overcharge/over-discharge failure conditions
US8081000B2 (en) Evaluation method and evaluation apparatus for evaluating battery safety, and battery whose safety indices have been determined with the same
Jia et al. Safety issues of defective lithium-ion batteries: identification and risk evaluation
KR101989491B1 (ko) 언노운 방전 전류에 의한 배터리 셀의 불량 검출 장치 및 방법
JP4952521B2 (ja) 二次電池用セパレータの測定方法
Liu et al. Failure study of commercial LiFePO4 cells in overcharge conditions using electrochemical impedance spectroscopy
KR101337153B1 (ko) 리튬 이차 전지의 이상 충전 상태 검출 장치 및 검사 방법
US9341678B2 (en) Fail-safe designs for large capacity battery systems
JP2009145137A (ja) 二次電池の検査方法
JP5656884B2 (ja) 蓄電デバイスの熱安定性評価試験方法およびその装置
US20110068800A1 (en) Internal short circuit evaluation apparatus for battery
KR20190063439A (ko) 축전 디바이스의 평가 방법, 축전 디바이스의 제조 방법, 및 시험 시스템
JP2014222603A (ja) 電池の検査方法
Yokoshima et al. Operando analysis of thermal runaway in lithium ion battery during nail-penetration test using an X-ray inspection system
US10921385B2 (en) System and method for differentiating shorting in a battery
Yang et al. Towards a safer lithium-ion batteries: A critical review on cause, characteristics, warning and disposal strategy for thermal runaway
JP6058161B2 (ja) 蓄電デバイスの安定性評価試験装置および安定性評価試験方法
Srinivasan et al. Thermal safety management in Li-ion batteries: Current issues and perspectives
Roth Abuse response of 18650 Li-ion cells with different cathodes using EC: EMC/LiPF6 and EC: PC: DMC/LiPF6 electrolytes
Qi et al. Unveiling micro internal short circuit mechanism in a 60 Ah high-energy-density Li-ion pouch cell
JP2009009812A (ja) 非水電解質電池用セパレータの評価方法及び非水電解質電池
Zhou et al. Safety assessment of thermal runaway behavior of lithium-ion cells with actual installed state
JP7074731B2 (ja) 蓄電デバイスの検査方法及び蓄電デバイスの製造方法
Jones et al. Determining the effects of non-catastrophic nail puncture on the operational performance and service life of small soft case commercial Li-ion prismatic cells
Reichert et al. Lithium-ion cell nail penetration safety experiments under adiabatic conditions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees