JP4951892B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関するもので、より詳しくは、空気供給装置を用いて酸素極により多くの空気を供給できるようにした燃料電池システムに関する。
ユビキタス社会の幕開けと共に電池の長寿命化に対する要求が高まって来ている。従来のリチウム(Li)電池はその理論限界に近づきつつあり、これ以上の大幅な性能向上は望めなくなりつつある中で、質量(容量)当たりのエネルギー密度から従来の電池に比べて大幅な長寿命化が可能な燃料電池が注目されている。
この燃料電池の中でも特に構造が簡単、燃料の入手が容易、低コスト、低温での動作が可能等で携帯機器向けの燃料電池として優れた特性をもつダイレクトメタノール式燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell;以下、DMFCともいう)の開発が盛んに行われている。DMFC型の燃料電池は燃料の供給方法により2つのタイプに分類される。一つは、アクティブ型と呼ばれる電池への燃料の供給をポンプを用いて行うタイプ、もう一つは、パッシブ型と呼ばれるポンプを用いずに毛細管力等により燃料を供給するタイプである。
ここで、DMFC型の燃料電池で行われている反応式を以下に示す。
燃料極:CH3OH+H2O → CO2+6e-+6H+
酸素極:1.5O2+6H++6e- → 3H2
全反応:CH3OH+1.5O2 → CO2+2H2
上記反応式によれば、メタノールと水は燃料極において等モルで反応し、CO2と各6個の電子とプロトンを生成し、CO2は外部に排出される。また、電子は外部回路を通って酸素極に、プロトンは電解質膜を通って酸素極にそれぞれ別のルートで到達し、そこで反応し水分子3個を生成する。
実際に燃料極に供給されるメタノールの濃度は、メタノールのクロスオーバー現象を避けるために通常3%〜20%である。クロスオーバー現象は、メタノールが2つの電極間に設けられた電解質膜を通過する現象で、燃料中のメタノール濃度が高いと本来燃料極で起こるべきメタノールの反応が酸素極でも起こり、燃料を無駄に消費させるとともに酸素極側の電位を上昇させて電池の効率を著しく低下させる。したがって、燃料極に供給するメタノールの濃度を、上記の様な低濃度にして電池を運転させる必要があった。
上記のアクティブ型の電池は、ポンプを用いて生成した水を回収し、回収した水で高濃度の燃料を希釈しながら電池に燃料を供給することができるので、いわゆる希釈循環型と呼ばれるシステムを構築することが可能である。すなわち、アクティブ型の電池はメタノール濃度が高いものを燃料タンクに保管することが可能なので、燃料タンクの容積を小型化することが可能である。具体的には、60質量%のメタノール水を用いたとき、パッシブ型で実際に使用されるメタノール水が3〜20質量%なので、燃料タンクの容積をパッシブ型のタンクの1/20〜1/3に低減させられる。ところが、アクティブ型の電池は電池本体以外に燃料供給、水供給、水回収用のポンプ、メタノールをミキシングさせるための手段や、これらの駆動回路などが必要になる。
一方、パッシブ型の電池は、アクティブ型の電池で必要になる前述した複雑な手段や回路が不要で簡易な構成をとることができるが、その反面、パッシブ型の電池は、前述したように、メタノール水の濃度を高めに設定して操作することが難しいので、使用条件に応じてメタノール水の濃度を適宜制御しながら運転することが難しいという欠点を有する。
また、燃料電池の性能を向上させる要因の1つに、アノード極(燃料極)への燃料供給とカソード極(酸素極)への空気供給が挙げられる。たとえば、コンプレッサやエアポンプを用いて空気を酸素極に効率よく供給する構成を有する燃料電池システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−108849号公報(9頁、図5)
ところで、携帯型の燃料電池のように、より薄く、より小さく、さらに、より軽量な仕様の燃料電池も求められており、この要求を満たすために燃料の高濃度化による燃料タンクのコンパクト化をはじめとする燃料電池のコンパクト化が検討されている。燃料タンクのコンパクト化を実現する手段として、前述したポンプを用いた希釈循環型のシステムが注目されている。一方、小型のポンプシステムを組み合わせてアクティブ型でありながらパッシブ型と同等の大きさの電池部で構成したものも可能性があり、燃料電池システムのコンパクト化を実現する技術が種々検討されている。
しかしながら、コンパクト化を進めていくと、酸素極に空気を効率よく供給することが困難になることが懸念されてきた。たとえば、前述した特許文献1に記載の技術は、家庭用や自動車用等の大型の燃料電池では、大型のコンプレッサやエアポンプが使用できるので問題ないが、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の各種の携帯用機器に使用される燃料電池では実現が困難である。また、これらの機器は小型化が進んでおり、このような携帯用機器向けの燃料電池システムにより容量の小さなコンプレッサーやエアポンプなどの空気供給装置を用いて酸素極に十分な空気を供給することまでは特許文献1には開示されていない。したがって、容量の小さな小型の空気供給装置を用いて酸素極に空気を効率よく供給する技術は、まだ確立されていない状況にあるといえる。
本発明は、上記課題を鑑み、携帯用機器などの小型の機器向けの燃料電池システムにおいて、酸素極により多くの空気を効率よく供給することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
(1) 燃料極と酸素極の間に電解質膜を有する電池本体、該電池本体の該酸素極側に配置され、発電に供する酸素を含む空気を該酸素極に供給するための空気供給室、前記空気供給室の室壁に設けられ、前記空気供給室に空気を供給するエジェクタ、前記エジェクタに空気を供給する空気供給手段を有する燃料電池システムであって、
前記エジェクタは、前記空気供給手段により供給される空気を前記空気供給室に供給する空気供給孔と、前記空気供給孔の周囲に備わった空気引き込み孔とで構成されており、前記空気引き込み孔は、一方が外気を取り入れるように前記空気供給室の外側に開口し、他方は前記空気供給室の内側に開口しており、
記空気供給手段により供給される空気と前記空気供給室外から前記空気引き込み孔を通じて引き込まれる空気と前記空気供給室に供給されることにより、前記空気供給手段により供給される空気に含まれる酸素と前記空気引き込み孔を通じて引き込まれる空気に含まれる酸素とが前記空気供給室から前記酸素極に供給され、発電に供されることを特徴とする燃料電池システム。
請求項1に記載の発明によれば、燃料電池システムが有しているエジェクタを通じて空気供給手段から供給される空気(酸素を含む)を空気供給室へ供給すると、この供給される空気の流れによりエジェクタが作動し、エジェクタ内である空気供給室の中の圧力に低下が生じ、この圧力の低下により空気供給室の外に存在する空気(酸素を含む)が吸入され空気供給室の中に供給することができる。
従って、空気供給室に供給され、その結果として酸素極に供給される空気量(酸素量)は、空気供給手段により供給され、エジェクタを作動させる作動空気の空気量(酸素量)に、エジェクタの作動により空気供給室の外より吸入される吸入空気の空気量(酸素量)が加わることになり、空気供給装置を用いてより多くの空気(酸素)が効率よく酸素極に供給され、発電に供される燃料電池システムを提供することができる。
また、燃料電池システムが有しているエジェクタは空気供給室の室壁に設けられ、当該エジェクタを構成する空気供給孔を通じて空気供給手段から供給される空気(酸素を含む)を空気供給室に供給することで、この空気の流れがエジェクタを作動させ、エジェクタ内である空気供給室の中の圧力に低下が生じ、この圧力の低下は空気供給孔の周囲にも生じ、この周囲に備わる空気引き込み孔を通じて空気供給室の外に存在する空気(酸素を含む)が吸入され空気供給室の中に供給することができる。
従って、空気供給室に供給され、その結果として酸素極に供給される空気量(酸素量)は、空気供給手段により空気供給孔を通じて供給され、エジェクタを作動させる作動空気の空気量(酸素量)に、エジェクタの作動により空気引き込み孔を通じて空気供給室の外より吸入される吸入空気の空気量(酸素量)が加わることになり、空気供給装置を用いてより多くの空気(酸素)を酸素極に供給が可能な燃料電池システムを提供することができる。
本発明に係わる実施の形態の一例の燃料電池システムの構成図を図1に示す。図1の燃料電池システムAは、燃料電池としてダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)1を採用しており、この燃料電池1に燃料液供給部Fから燃料液を供給して発電させることができる。図1(b)は、図1(a)の燃料電池1をX方向からみた様子を示した図である。
燃料電池1は、電解質膜11の両面にアノード(燃料極)12とカソード(空気極或いは酸素極)13を接合したMEA(Membrane Electrode Assembly)構造のもので、アノード12にはセパレータ(図示してない)を貼り合わせてアノード室(燃料供給室)14を形成してあり、カソード13にもセパレータ(図示してない)を貼り合わせてカソード室(空気供給室)15を形成してある。
ここでは、アノード12は電解質膜11に接する触媒層(例えば白金黒或いは白金合金をカーボンブラックに担持させたもの)とこれに積層されたカーボンペーパ等の電極からなり、カソード13も電解質膜11に接する同様の触媒層とこれに積層された同様の電極からなっている。
アノード室14は、燃料液供給口141及び液回収口142を有している。また、アノード室14は、燃料液供給部Fから燃料供給口141に供給される燃料液をアノード12の全体に分散供給するための液通路(図示してない。)を有している。
アノード室14はさらに、その室壁に電池1の電気化学反応によりアノード12側で発生する炭酸ガスを外部へ放出するための通気孔143を有している。通気孔143は室内から外への気体の通過は許すが、室内から外への液体の通過を阻止するように、微細孔を形成し、撥水処理を施したものであるが、必ずしも設ける必要はない。
カソード室15は電気化学反応によりカソード側に生成される液(水)やアノード側から電解質膜11を通過してカソード側へ移動してくることがある液を、カソード13の全体から回収する液通路(図示してない。)及び該液通路から液を導出する液導出口151を有している。
また、カソード室15はカソード13に十分な酸素を供給するために室外から空気(酸素)を取り入れるための本発明に係わるエジェクタを構成する空気供給孔152及び空気引き込む孔153を有している。本実施の形態の燃料電池1では、設けたエジェクタ数は3である。空気引き込む孔153は、複雑に屈曲することなく、できるだけ空気の流入を妨げない構造にするのがよい。また、空気供給ポンプAPは、カソード室15外の空気を吸入し、その空気を空気供給路AL1を通じて空気供給孔152に供給するように設けてある。尚、エジェクタに関しては、以降に詳しく説明する。
燃料液供給部Fは、高濃度燃料液(本例では、略100%濃度のメタノール)を収容する燃料液容器C1に接続された高濃度燃料液供給路L1を含んでいるとともに、希釈液(本例では水又は水を主成分とする液)を収容する容器C2に接続された希釈液供給路L2を含んでいる。
高濃度燃料液供給路L1には、その途中に、容器C1の高濃度燃料液を送り出すためのポンプMP1を接続してあり、希釈液供給路L2には、その途中に、容器C2内の希釈液を送りだすポンプMP2を接続してある。
供給路L1、L2は合流部L3で合流しており、この合流部L3から電池アノード室14の燃料供給口141へ混合流路L4が延びており、気液分離器F2を介して燃料供給室14の燃料供給口141に接続されている。
気液分離器F2は、希釈混合により発生するガスがアノード室に供給されるのを防止するためとアノード側で発生するガスが燃料供給口141から混合流路L4の方へ入り込むことを防止するためのもので、ここで気液を分離して外部へ放出する。
燃料電池1のアノード室(燃料供給室)14の液回収口142は、液回収路L5で希釈液収容容器C2に連通している。液回収路L5は、アノード側で使用され、メタノール濃度が低下した余剰の燃料液等の液体を容器C2へ導くものである。
また、液回収口142と希釈液収容容器C2との間に、液回収口142から流出してくる液体からガスを分離して外部へ放出する気液分離器F1を接続してある。
燃料電池1のカソード室(空気供給室)15の液導出口151は気液分離器F3を介して液回収路L6にて希釈液収容容器C2へ接続されており、その途中にポンプMP3が接続されている。気液分離器F3は液導出口151から出てくる液体からガスを分離放出するためのものである。
前記の気液分離器F1、F2及びF3は、気液を分離して気体を外部へ放出可能なものであればよく、例えば、それ自体知られている気液分離膜を利用した気液分離器を採用できる。
図1の燃料電池システムAは、さらに、ポンプMP1、MP2、MP3、APの駆動回路(図示してない。)及びポンプ駆動回路(図示してない。)を制御する制御部(図示してない。)を含んでいる。
燃料供給部FにおけるポンプMP1、ポンプMP2、カソード側のポンプMP3は、送液可能なものであればよく、例えば、本発明者が特開2001−322099で開示している圧電素子で駆動するマイクロポンプとしてもよい。
また、エジェクタを作動させる作動空気を空気供給孔152に供給する空気供給ポンプAPは、空気を送出可能なものであればよい。
この燃料電池システムAは、制御部の指示のもとにポンプ駆動回路が各ポンプに駆動信号を入力することで、ポンプMP1により容器C1から高濃度燃料液を合流部L3へ送るとともに、ポンプMP2により容器C2から希釈用液を合流部L3へ送り、これら液体をひき続き混合流路L4において混合し、かくして得られる希釈された燃料液(例えば約3%のメタノール水溶液)を燃料電池1に供給し、発電に供し、負荷LDに電力を供給できる。
燃料電池1における電気化学反応によりカソード13側に生成される水や、アノード12側から電解質膜11を通過してカソード13側へ到来することがある液体は、ポンプMP3の働きでカソード室15から容器C2へ回収される。なお、燃料電池システムの使用開始当初には、容器C2に初期水を収容しておけばよい。
また、空気供給ポンプAPは、燃料電池1に希釈された燃料液を供給することに合わせて駆動すればよい。さらに、制御部が負荷状態をモニタして、ポンプMP1、MP2を用いて燃料液のメタノール水溶液の濃度の調整や、空気供給ポンプAPを用いて空気供給量の調整をすることで負荷の状態に対して適切な電力供給をすることを可能とすることができる。
ここで、本発明に係わるカソード室(空気供給室)15へより多くの空気を供給するエジェクタに関して以下に詳細に説明する。
エジェクタとは、一般に空気供給口、空気吸入口、空気排出口を有し、空気供給口に空気をある圧を持って供給すると、この空気がエジェクタを作動させる作動空気となり、エジェクタ内部での作動空気の流れにより、エジェクタ内部で圧力の低下が生じ、この圧力の低下により空気供給口からの空気とは別の他からの空気が空気吸入口よりエジェクタ内に吸入され、空気供給口及び空気吸入口の両者からエジェクタ内に流入した空気を空気排出口よりエジェクタの外へ排出するものである。また、エジェクタは、コンプレッサ等から供給される圧縮空気を作動空気として、上記の空気吸入口からの空気を吸入することで生じる真空状態を利用する、例えば、製品の組み立て時に供給する部品を掴む場合に用いる真空吸着用の真空源として利用する真空発生装置が知られている。
図2は、図1で示した本発明に係わる燃料電池システムAで示した同一の3つのエジェクタの1つであるB部を拡大して模式的に示している。図2を用いて本発明に係わるエジェクタの動作を以下に説明する。
空気供給ポンプAPより空気供給路AL1を通じて空気供給孔152に供給される空気を、カソード室15にエジェクタを作動させる作動空気201として供給する。本発明に係るエジェクタの空気供給孔152の入口152aが先に説明した一般に言うところのエジェクタの空気供給口に相当する。
次に、この作動空気201が空気供給孔152を通過しその出口152bから出る時、作動空気201は周辺の空気を巻き込んで移動することから、この作動空気201の流れの周辺は圧力が低下する。よって、空気供給孔152のカソード室(空気供給室)15への出口152bの周囲に設けてある空気引き込み孔153の出口153bの周辺は圧力が低い状態となる。この空気引き込み孔153の入口153aは、空気取り込みのためカソード室(空気供給室)15の外側に通じているため、空気がカソード室(空気供給室)15の外からこの空気引き込み孔153を通じてカソード室(空気供給室)15に引き込まれることになる。本発明に係るエジェクタの空気引き込み孔153の入口153aが一般に言うところのエジェクタの空気吸入口に相当する。
次に、一般に言うところのエジェクタは、空気排出口より空気をエジェクタの外に排出することになるが、この空気排出口に相当するのは、カソード室(空気供給室)15に空気を供給する空気供給孔152の出口152b及び圧力の低下によりカソード室(空気供給室)15の外から引き込まれる空気202をカソード室(空気供給室)15内に供給する空気引き込み孔153の出口153bである。
従って、本発明に係るエジェクタによりカソード室(空気供給室)15に供給される空気量は、空気供給ポンプAPにより空気供給路AL1、空気供給孔152を通じて供給される空気量と、カソード室(空気供給室)15の外の空気が空気引き込み孔153を通じてカソード室(空気供給室)15内に引き込まれた空気量との合計量となり、単に空気供給ポンプAPから送出される空気量より多くの空気量をカソード室(空気供給室)15に供給することができることになる。
図3は、図1の1つのエジェクタ部であるB部を上側から見た様子を模式的に示した図で、図3(a)の空気供給孔152Aは約0.3mm×0.3mmの正方形、図3(b)の空気供給孔152Bは約0.3mm×1.5mmの長方形とし、空気供給孔152A及び152Bどちらの空気供給孔の形状も入口から出口まで同じ形状としている。また、図3(a)のX−X、及び図3(b)のY−Yで示す位置での断面構造は、図2で示した様子と同じである。
ここで、図3(b)の空気供給孔152Bの出口からの空気の送出量を1ml/sとすると、カソード室(空気供給室)15に供給される空気量は1.5ml/s程度となり、本発明に係わるエジェクタの効果が確認された。
また、カソード室(空気供給室)15に供給される空気量の増加率は、図2における空気供給孔152の出口152bより送出される空気であるエジェクタを作動させる空気の速度を増加させると上昇する。例えば、空気供給孔152Bの出口からの空気の送出量を、5ml/sとするとカソード室(空気供給室)15に供給される空気量は10ml/s程度となった。
また図2において、空気引き込み孔153の出口153bの開口部は、空気供給孔152の出口152bの開口部の周辺近くが好ましく、また、152bより送出される空気の流れが周辺の空気にできるだけ触れるような構造が好ましい。例えば、図3(a)で示す正方形の空気供給孔152Aと、図3(b)で示す長方形の空気供給孔152Bとにおいて、他の構造は同じで同量の空気を空気供給孔の出口から送出させると、図3(b)の空気供給孔152Bの方が図3(a)の空気供給孔152Aに比較して約1.5倍の空気量をカソード室(空気供給室)15に供給できた。
ここで、エジェクタの数や配置は、空気供給孔152に供給される空気量に対するカソード室15に供給される空気量の関係(換言すれば、エジェクタの能力)、また、空気供給ポンプから供給される空気の通路や引き込まれる空気の通路の配置、空気供給手段であるポンプ(コンプレッサも含む。)の空気供給能力(容量)等を考慮して決めればよい。
また、本発明に係るエジェクタは、小型の空気供給装置を備えた燃料電池システムに限らず、コンプレッサや空気供給ポンプといった空気供給装置を使用するシステムであれば効果を発することができる。
(実施例1)
図1で示した燃料電池システムAと同等の構成をもつ燃料電池システムにおいて、本発明に係わるエジェクタをカソード室15の上部に3個設けた。
このエジェクタは、図2で示した内容と同様のものとし、具体的には以下とした。空気引き込み孔153は、酸素極13に平行となる方向で空気供給口152の両側の、空気供給孔152になるべく近い位置に配置した。また、空気引き込み孔153の大きさは、カソード室15を形成している構造体の厚みを考慮して適度な大きさにした。また、空気引き込み孔153の出口153bは空気供給孔の出口152bに沿うようになるべく近い位置に設けた。
アノード室14に供給される燃料のメタノール濃度が約3%となるように、燃料液および希釈液を供給するポンプMP1,MP2を制御し、空気供給ポンプは、燃料液供給中は常時可動させることで燃料電池システムを運転し、負荷LDに供給される電力量を測定した。
(比較例1)
空気引き込み孔153を設けていない以外は、実施例1と同じ燃料電池システムを作動させ、負荷LDに供給される電力量を測定した。
(結果)
実施例1と比較例1との電力量を比較したところ、実施例1の電力量が多いことから、より多くの空気が酸素極に供給されていることが確認できた。
本発明に係わる実施の形態の一例の燃料電池システムを示す図である。 本発明に係わる実施の形態の一例の燃料電池システムにおける空気を取り込む部分を拡大して示す断面図である。 本発明に係わる実施の形態の一例の燃料電池システムにおける空気供給孔の形状を上側から見た様子を模式的に示した図である。
符号の説明
1 燃料電池
11 電解質膜
12 アノード(燃料極)
13 カソード(空気極或いは酸素極)
14 アノード室(燃料供給室)
15 カソード室(空気供給室)
141 燃料液供給口
142 液回収口
143 通気孔
152 空気供給孔
153 空気引き込み孔
201 作動空気
202 引き込まれる空気
203 供給される空気
A 燃料電池システム
B 燃料電池システムにおける空気を取り込む部分
C1 燃料液容器
C2 希釈液収容容器
MP1、MP2、MP3 マイクロポンプ
AP 空気供給ポンプ
F 燃料制御部
F1、F2、F3 気液分離器
L1 燃料液流路
L2 希釈液流路
L3 合流部
L4 混合流路
L5、L6 液回収路
LD 負荷

Claims (1)

  1. 燃料極と酸素極の間に電解質膜を有する電池本体、該電池本体の該酸素極側に配置され、発電に供する酸素を含む空気を該酸素極に供給するための空気供給室、前記空気供給室の室壁に設けられ、前記空気供給室に空気を供給するエジェクタ、前記エジェクタに空気を供給する空気供給手段を有する燃料電池システムであって、
    前記エジェクタは、前記空気供給手段により供給される空気を前記空気供給室に供給する空気供給孔と、前記空気供給孔の周囲に備わった空気引き込み孔とで構成されており、前記空気引き込み孔は、一方が外気を取り入れるように前記空気供給室の外側に開口し、他方は前記空気供給室の内側に開口しており、
    記空気供給手段により供給される空気と前記空気供給室外から前記空気引き込み孔を通じて引き込まれる空気と前記空気供給室に供給されることにより、前記空気供給手段により供給される空気に含まれる酸素と前記空気引き込み孔を通じて引き込まれる空気に含まれる酸素とが前記空気供給室から前記酸素極に供給され、発電に供されることを特徴とする燃料電池システム。
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