JP4951505B2 - 生物学的因子の複合検出 - Google Patents

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Description

(関連出願への相互参照)
本願は、2004年5月7日出願の米国仮出願第60/569,209号の利益を主張する。この特許出願の開示全体は、すべての目的のために、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(連邦政府の支援による研究または開発に関する申告)
適用なし。
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、最少数の容器を利用する、複数の生物学的因子の検出のための方法、キットおよびシステムに関する。本発明は、診断アッセイおよび疾患用薬剤のスクリーニグのために有用である。
(関連技術の説明)
サンプル中の生物学的因子(例えば、病原体)を鋭敏に、特異的にそして素早く検出する診断アッセイは、疾患用および診断用生物因子(bioagent)モニタリングの両方に対してますます重要になっている。感染性因子または別の様式で有害な因子の存在の早期検出のために、適切なタイムスケールで生理学的または臨床的に関連する生物体を正確に検出できるアッセイはほとんど存在しない。現在のところ、最も鋭敏は検出方法には、PCRが関与する。単一のサンプル中の複数の生物学的因子の存在または非存在を決定することは、複合された検出方法を使用して実施され得る。複合化リアルタイムPCRは、このタイプの診断アッセイに対して使用され得る1つの方法である。
PCRに基づくアッセイは、最も経済的な数の反応管中で複数の因子を試験するために、PCR反応を最適化することの複雑さによって制限され得る。一般的な通例として、非常に特異的な確認結果を支持するために必要とされるプローブの数は、2つ〜6つという多さの配列に及ぶ。当業者は、検出される因子の数が増加するにつれて、多くの異なるプライマー対およびプローブを用いてPCR反応を最適化することは、ますます管理不可能となる厖大な仕事になり得ることを認識する。
PCRに基づくアッセイは、結果の分析のために利用可能な独特の化学標識の数によっても制限され得る。例えば、リアルタイムPCRアッセイは、一般に、蛍光標識を採用する。複合化リアルタイムPCRを実施するとき、単一の反応中で使用され得る数は、使用される光学的検出システム中で利用可能な蛍光色チャネルの数により、制限される。
現在の複合アッセイのこれらの制限および他の制限を克服するための魅力的なアプローチが、本発明により提供される。
(発明の要旨)
本明細書中で開示されるのは、単一のサンプル中の複数の生物学的因子の、効率的な、最も経済的な、そして特異的な複合検出、例えば、例えば細菌、ウイルス、生物学的毒素などの生物学的因子の複合検出のための方法である。この方法は、各因子について2つのマーカーを利用する。1つの因子あたりのこの2つのマーカーの各々の存在または非存在は、別個の容器内で決定される。各容器は、複数の因子についての単一のマーカーを検出するために使用される。いずれかの因子についてのマーカーが第1の容器中で検出されない場合、第2の容器は使用される必要はなく、かなりの時間とお金を節約する。好ましい実施形態では、複合化蛍光リアルタイムPCRが使用され、たった2組の反応を使用して、サンプル中の9つ以下の異なる生物学的因子の存在または非存在が決定される。この方法を採用するキットおよびシステムもまた、開示される。
1つの局面によれば、本発明は、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するための方法を提供し、この第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そしてこの第2の因子は、第3および第4のマーカーを含み、この方法は、この因子を含有すると思われる少なくとも1つのサンプルから第1および第2の混合物を調製する工程;第1の容器中のこの第1の混合物中の第1および第3のマーカーの存在または非存在を検出する工程;第2の容器中のこの第2の混合物中の該第2および第4のマーカーの存在または非存在を検出する工程、を包含し、それにより、該第1および第2のマーカーの存在が該サンプル中の該第1の生物学的因子の存在を示し、該第3および第4のマーカーの存在が該サンプル中の該第2の生物学的因子の存在を示す。本発明の方法を使用して識別され得る生物学的因子としては、細菌細胞、ウイルス粒子および生物学的毒素が挙げられる。検出され得るマーカーとしては、核酸、タンパク質および多糖類が挙げられる。マーカーは、例えば溶液、懸濁液、乳化剤または粉末が挙げられる混合物中で検出され得る。
別の局面によれば、本発明は、生物学的因子の存在または非存在を検出するために使用される色チャネルの数よりも多い数の生物学的因子の存在または非存在を光学的に検出するための方法を提供する。この生物学的因子の各々は、この生物学的因子をその他の生物学的因子から識別するそれぞれの第1および第2の核酸配列を有する。この方法は、生物学的因子を含有すると思われる少なくとも1つのサンプルから、第1および第2の容器中の、それぞれ第1および第2の混合物を形成する工程を包含する。この第1の混合物は、この生物学的因子の各々に対して、この生物学的因子の核酸配列を標識するためのそれぞれの第1のプローブセットを含有する。この第2の混合物は、この生物学的因子の各々に対して、該生物学的因子の核酸配列を標識するためのそれぞれの第2のプローブセットを含有する。この第1の混合物中の第1のプローブセットのうちの少なくとも2つは、同じ色チャネルで検出される同じ発光波長範囲を有し、そしてこの第2の混合物中の少なくとも2つの対応する第2のプローブセットは、異なる色チャネルで検出される異なる発光波長範囲を有する。この方法は、さらに、同じ発光波長範囲を有する、この第1の混合物中の該第1のプローブセットのうちの少なくとも2つに由来するプローブシグナルの存在または非存在を光学的に読み取る工程;異なる発光波長範囲を有する、この第2の混合物中の該少なくとも2つの対応する第2のプローブセットに由来するプローブシグナルの存在または非存在を光学的に読み取る工程;ならびにこの混合物の各々から受け取られるプローブシグナルの組合せから、生物学的因子の存在または非存在を決定する工程を包含する。
別の局面によれば、本発明は、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するための方法を提供し、この第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そしてこの第2の因子は、第3および第4のマーカーを含む。この方法は、この因子を含有すると思われる少なくとも1つのサンプルから、第1の容器中に第1の混合物を調製する工程、およびこの第1の容器中の第1および第3のマーカーの存在または非存在を検出する工程を包含する。第1の容器中にこの第1または第3のマーカーのいずれかが存在する場合、上記少なくとも1つのサンプルから第2の容器中に第2の混合物が調製され、そしてこの第2の容器中の第2および第4のマーカーの存在または非存在が検出される。この第1および第2のマーカーの存在は、このサンプル中の第1の生物学的因子の存在を示し、この第3および第4のマーカーの存在は、このサンプル中の該第2の生物学的因子の存在を示す。
別の局面によれば、本発明は、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのキットを提供し、この第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そしてこの第2の因子は、第3および第4のマーカーを含む。このキットは少なくとも第1および第2の容器を備える。この第1の容器は、この第1のマーカーを特異的に認識する第1のプローブおよびこの第3のマーカーを特異的に認識する第2のプローブを収容する。この第2の容器は、この第2のマーカーを特異的に認識する第3のプローブおよびこの第4のマーカーを特異的に認識する第4のプローブを収容する。いくつかの実施形態では、上記プローブの各々は、検出可能な標識を有し、上記第1のプローブの検出可能な標識は、上記第3のプローブの検出可能な標識と同じであり、上記第2のプローブの検出可能な標識は、上記第4のプローブの検出可能な標識とは異なる。いくつかの実施形態では、上記プローブの各々は、蛍光標識を有し、上記第1および第2のプローブの蛍光標識は、互いの100nm以内にそれぞれの最大発光波長(emission maxima wavelength)を有し、そして上記第3および第4のプローブの蛍光標識は、100nmよりも大きく異なるそれぞれの最大発光波長を有する。他の実施形態では、少なくとも上記第1のプローブは核酸プローブであり、少なくとも上記第4のプローブは抗体である。いくつかの実施形態では、上記第1、第2、第3および第4のマーカーは、それぞれ、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、そして上記プローブは、該核酸配列を標識するためのハイブリダイゼーションプローブを含む。いくつかの実施形態では、上記第1の容器は、上記第1および第3の核酸配列を増幅するためのプライマーをさらに含有し、そして上記第2の容器は、第2および第4の核酸配列を増幅するためのプライマーをさらに含有する。
別の局面によれば、本発明は、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのシステムを提供する。この第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、この第2の因子は、第3および第4のマーカーを含む。このシステムは、少なくとも第1および第2の容器を備え、この第1の容器は、この第1および第3のマーカーを検出するための試薬を含有し、そしてこの第2の容器は、この第2および第4のマーカーを検出するための試薬を収容する。このシステムはまた、この容器中のマーカーの存在または非存在を検出するように配置された、少なくとも1つの検出器を備える。このシステムはさらに、少なくとも1つの検出器と通信している少なくとも1つのコントローラ(例えば、コンピューターまたはマイクロプロセッサー)を備える。このコントローラは、この第1の容器中の検出反応を開始する工程;この検出器からデータを受け取る工程;ならびにこのデータから、この第1の容器中のこの第1および第3のマーカーの存在または非存在を決定する工程という一連の操作を実施するためのコンピューターで読取り可能な命令でプログラムされている。この第1または第3のマーカーがこの第1の容器の中に存在する場合、このコントローラは、この第2の容器中の第2の検出反応を開始する工程、この検出器から追加のデータを受け取る工程;ならびにこの追加のデータから、この第2の容器中の第2および第4のマーカーの存在または非存在を決定する工程、という第2の一連の操作を実施する。この第1および第2のマーカーの存在は、サンプル中の第1の生物学的因子の存在を示し、この第3および第4のマーカーの存在は、このサンプル中の第2の生物学的因子の存在を示す。いくつかの実施形態では、この第1、第2、第3および第4のマーカーは、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、そして上記第1および第2の容器は、サンプルから核酸を抽出するため、および検出のためにこの核酸を保持するためのカートリッジを備える。
別の局面によれば、本発明は、複数の因子の存在または非存在を決定するための自動化システムを提供し、この因子の各々は、この因子をその他の因子から識別するそれぞれの第1および第2の核酸配列を有する。この自動化システムは、この因子を含有すると思われる第1および第2の反応混合物を核酸増幅条件に供するための、少なくとも1つの温度制御システムを備える。この第1の反応混合物は、この因子の各々の第1の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有し、そしてこの第2の反応混合物は、この因子の各々の第2の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有する。少なくとも1つの検出機構が、この反応混合物からプローブシグナルを検出するように配置されている。この自動化システムは、この少なくとも1つの温度制御システムおよびこの少なくとも1つの検出機構と通信している、少なくとも1つのコントローラをさらに備える。このコントローラは、この第1の反応混合物を核酸増幅条件に供するために、制御シグナルを温度制御システムを送信する工程、およびこの第1の反応混合物から受け取られるプローブシグナルから、この因子のいずれかの第1の核酸配列がこの第1の反応混合物中に存在するかどうかを決定する工程を実施するようにプログラムされている。この因子のいずれかの第1の核酸配列がこの第1の反応混合物中に存在する場合には、この第2の反応混合物を核酸増幅条件に供するために、制御シグナルを温度制御システムを送信する工程;およびこの第2の反応混合物から受け取られるプローブシグナルから、該因子のいずれかの該第2の核酸配列が該第2の反応混合物中に存在するかどうかを決定する工程を実施するようにプログラムされている。この因子のいずれかの第1および第2の核酸配列の存在が該因子の存在を示す。
(発明の詳細な説明)
手短に言えば、そして以下により詳細に説明されるように、本明細書中で説明されるのは、複数の因子の効率的な、最も経済的な、そして特異的な複合検出のための方法、キットおよびシステム、例えば、例えば細菌、ウイルス、生物学的毒素などの高度に複合化されたリアルタイムPCR検出のための方法である。
本発明のアプローチのいくつかの特徴が注目されるべきである。この方法は、各生物学的因子に対してわずか2つのマーカーを使用する。例えば、各細菌株に対して2つの遺伝子配列(マーカー)を検出するために、2つのプローブが使用される。1つの因子あたりの2つのマーカーの各々の存在または非存在は、別個の容器中で実施される。例えば、2つの異なる遺伝子配列の検出は、別個のリアルタイムPCR反応において実施される。各容器は、複数の因子に対する単一のマーカーを検出するために使用される。分析の二成分性の特徴(例えば、2つの異なる容器(反応)中の2つの異なるプローブ)に起因して、同じ容器中の複数のプローブは、同じ標識を含み得る。任意の因子に対するマーカーが第1の容器中で検出されない場合、第2の容器は、利用される必要がない。
このアプローチの利点は多い。この方法は、単一の因子に対する複数のプローブとの検出反応を最適化すること、例えば、単一の細菌の核酸に方向付けられた複数のプローブとの単一のPCR反応を最適化することという困難さおよび複雑さを克服する。これは、各因子に対する2つのプローブを2つの別個の容器(例えば、2つの別個の反応)に分離する方法を使用することの結果である。
さらに、この方法は、単一の容器中で検出され得る標識の規定される数により強要される、単一の容器中で検出され得る因子の数に基づく制限を克服する。例えば、標準的な蛍光検出システムを使用するリアルタイムPCRは、4つの異なる蛍光チャネルを備える。
このことは、一般に、複合反応を行うときには使用されねばならない容器の数の増加を導く。本発明の方法は、各因子に対する2つのプローブを別個の容器に分離するので、検出される各標識は、複数のプローブとともに使用され得、両方の容器からの結果の分析により、その因子の同定(存在するかしないか)を提供する。この方法はまた、1つの容器あたりの検出の選択肢の数が制限されている場面、例えば蛍光チャネルの数が制限されている場面に直面したときには、もっとも経済的である。
本発明は、サンプル中の複数の因子の特異的で、効率的な、最も経済的な検出のために有用である。この方法は、サンプル中の因子を鋭敏に、特異的に、そして素早く検出する診断アッセイで採用され得る。検出され得る因子のタイプとしては、例えば、細菌、ウイルスおよび毒素が挙げられる。例えば、本発明の方法は、疾患の病原体に対する診断アッセイにおいて有用である。
(定義)
特許請求の範囲および明細書中で使用される用語は、別様に特定しない限り、以下に示されるように定義される。本明細書中および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「この(the)」は、そうではないと文脈が明示的に物語っていない限り、複数の参照物を含むことが留意されねばならない。
本願で使用される略号としては、以下のものが挙げられる。
「PCR」とは、ポリメラーゼ連鎖反応をいう。
「生物学的因子」とは、あらゆる同定されるべきである生物学的物質をいい、例えば、細胞、ウイルス、天然に存在するタンパク質、糖タンパク質、複合糖および単糖、核酸、脂質ならびにリポタンパク質が挙げられる。「生物学的因子」はまた、毒素、特に天然、合成両方の核酸ベースおよびタンパク質ベースの毒素をいう。
「色チャネル」とは、検出波長範囲をいう。
「検出可能な標識」とは、分光学的、放射性同位体的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的または化学的手段により検出可能なシグナルを、直接的または間接的にのいずれかで生成することができるあらゆる組成物をいう。例としては、同位体標識、免疫標識、および着色されたかまたは蛍光性の色素が挙げられるが、これらに限定されない。
「検出(すること)」とは、サンプル中のマーカーの存在または非存在を決定することをいう。検出(すること)はまた、検出用マーカーの分析に基づいて、サンプル中の生物学的因子の存在または非存在を決定することをいう。
「最大発光」とは、以前に励起された蛍光標識が、その後に光の形態で最大のエネルギーを放出する波長をいう。
「最大吸収」とは、蛍光標識が、光子の形態で最大量のエネルギーを吸収する波長をいう。
「マーカー」とは、生物学的因子を明確に同定する、生物学的因子の高分子的、微視的、または分子的特徴をいう。
(本発明の方法)
本発明は、複合された様式で、複数の生物学的因子の同定が決定される、例えば存在または非存在が決定される方法を提供する。この方法は、単一の生物学的因子に対する複数のマーカーの検出を最適化するという困難さを克服する。この方法はまた、最も経済的な様式で、最少数の容器を利用するように設計されている。各容器は、複数の因子に対する複数のマーカーを検出するための手段を備える。しかし、各容器は、各因子に独特の単一のマーカーのみを検出するための手段のみを備える。単一の容器(結果が完全に陰性である場合)またはすべての容器からの結果の分析により、複数の生物学的因子の同定(存在または不存在)の所望の結果が提供される。一般に、マーカーは、プローブ(例えば、増幅された遺伝子配列とハイブリダイズするオリゴヌクレオチド)を使用して検出される。このプローブは、検出のために標識される(例えば、蛍光標識される)。
本発明の方法を使用してサンプル中で検出される生物学的因子の最大数(X)は、単一の容器中で識別されて検出され得る異なるプローブ標識の数(PL)、使用されるべき容器の数(N)および内部コントロールの数(IC)によってのみ制限される。2つの容器を使用して同定され得る生物学的因子の最大数(X)は、次式:X=(PL−IC)により規定される。
例えば、1つの実施形態では、本発明の方法は、サンプル中の特定の細菌細胞(生物学的因子)の存在または非存在を決定するための遺伝子配列(マーカー)の検出のためのリアルタイムPCRを使用して実施され得る。1つの実施形態では、リアルタイムPCRは、Cepheid I−CORE(登録商標)システムを使用して実施される。このシステムは、4つの光学的色チャネルを利用する(PL=4)。1つの実施形態では、単一の内部コントロールが、各容器中で使用される(IC=1)。このシステムを使用して、最大9つの異なる生物学的因子が、たった2つの容器を使用するサンプル中で同定され得る。別の実施形態では、2つの内部コントロールが各容器中で使用され、最大4つの異なる生物学的因子が2つの容器を使用して同定され得る。
識別して検出され得るプローブ標識の数が増えるにつれて、同定され得る因子の数は、使用される容器を増やすことなく、増加する。以下の表は、PLおよびICの数ならびに2つの容器に基づく本発明の方法を使用して同定され得る因子の最大数を示す。
Figure 0004951505
先行技術に対する本発明の改善の例証は、以下の通りである。4つの検出可能な標識を使用する検出方法により、単一反応において4つの別個のマーカーの検出が可能になる。
1つの因子あたり1つより多いマーカーが測定される必要があり、そして少なくとも1つの検出可能な標識を内部コントロール(IC)のために取っておく場合、4つより少ない因子、例えばせいぜい1つの因子が、単一の反応において検出され得る。さらに、単一の反応において単一の生物学的因子に対して複数のマーカーを検出しようと試みる場合、困難さが発生する。しかし、本発明の方法を使用すると、それらの正確な同定のために1つより多いマーカーが必要とされる場合でさえも、4つより多い因子を同定することが可能である。実際、どれだけ多くのプローブが検出可能な標識を共有するかに依存して、多くの因子が検出され得る。
1つの実施形態では、2つの容器を用いて検出され得る因子の数は、単一の容器中の1つより多いプローブを同じ検出可能な標識で標識することにより、そして2つの容器間で検出可能な標識の割当てをずらす(offsetting)ことにより、拡張される。2つのようきからの結果の分析により、そのサンプル中に存在する生物学的因子の同定が提供される。
本発明の別の実施形態では、2つの容器の分析は、逐次的に実施される。第1の容器中にマーカーが検出されない場合、それはそのサンプル中に因子が存在しないことを示すので、第2の容器は利用されない。
本発明の方法の以下のモデルは、本発明の方法をより明瞭に例証する。このモデルは、同定されるべき因子の数、プローブを標識するためのシステム、および予想される結果を含む。このモデルは、蛍光リアルタイムPCRを使用して検出される遺伝子配列マーカーの実施形態とともに提示されるが、当業者は、他のマーカー、プローブ、および検出方法が同じ方法内で使用され得ることを容易に理解する。
(4つの検出可能な標識を用いる、3つの因子の同定のためのモデル)
この実施形態では、本方法は、3つの因子(例えば、生物体)についてスクリーニングし、それらを同定するために使用される。各生物体は、2つのマーカー(例えば、遺伝子配列)により同定され得る。このマーカーは、検出可能な標識を有するプローブ(例えば、蛍光標識されたプローブ)により検出される。サンプル中の遺伝子配列の存在または非存在は、リアルタイムPCRおよび4チャネルのCepheid I−COREシステムを使用して実施される。2つの容器(例えば、カートリッジ)が使用される。内部コントロールは、両方の容器において検出される。因子に対するプローブの割当ては、次の通りである:因子1=プローブA、B;因子2=プローブC、D;因子3=プローブE、F;コントロール=プローブG。
2つのカートリッジ間の検出可能な標識の割当ておよびプローブの配分(allocation)は、以下の表に示される。
Figure 0004951505
以下の一覧表は、次に、2つのカートリッジの結果に基づきどのように因子が同定されるのかを示す。
Figure 0004951505
(4つの色チャネルを使用する、4つの因子の同定のためのモデル)
別の実施形態では、本発明の方法は、1つの因子あたり2つのマーカー、および1つのコントロールを使用して、4つの因子を検出し得る。この実施形態では、2つの因子の各々に対する単一のプローブは、同一に標識され、1つのカートリッジ中で検出され、そして2つの因子の各々に対する第2のプローブは、識別して標識され、第2のカートリッジ中で検出される。この実施形態では、本方法は、4つの因子(例えば、生物体)を同定するために使用され得る。各生物体は、2つのマーカー(例えば、遺伝子配列)により同定され得る。このマーカーは、蛍光標識されたプローブにより検出される。サンプル中の遺伝子配列の検出は、リアルタイムPCRおよび4チャネルCepheid I−COREシステムを使用して実施される。2つのカートリッジ(例えば、容器)が使用される。内部コントロールは、両方のカートリッジにおいて検出される。因子に対するプローブの割当ては、次の通りである:因子1=プローブA、B;因子2=プローブC、D;因子3=プローブE、F;因子4=プローブGおよびH、コントロール=プローブJ。
2つのカートリッジ間の検出可能な標識の割当ておよびプローブの配分は、以下の表に示される。
Figure 0004951505
以下の一覧表は、2つのカートリッジの結果に基づきどのように因子が同定されるのかを示す。
Figure 0004951505
(4つの色チャネルを使用する、5つの因子の同定のためのモデル)
別の実施形態では、本発明の方法は、1因子あたり2つのマーカー、および1つのコントロールを使用して、5つの因子を検出し得る。この実施形態では、2つの因子の各々に対するプローブは、同一に標識され、1つのカートリッジ中で検出され、そして第2のプローブは、異なる標識を用いて標識される。この場合、因子に対するプローブの割当ては、以下の通りである:因子1=プローブA、B;因子2=プローブC、D;因子3=プローブE、F;因子4=プローブG、H;因子5=プローブI、J;コントロール=プローブK。
2つのカートリッジ間の検出可能な標識の割当ておよびプローブの配分は、以下の表に示される。
Figure 0004951505
以下の一覧表は、予測される結果を示す。
Figure 0004951505
(6色チャネルを使用する、8つの因子の同定のためのモデル)
別の実施形態では、本発明は、6色チャネルを採用するシステムを利用するアッセイのために使用される。この実施形態では、8つの因子が、1つの因子あたり2つの配列を使用し、そして2つの内部コントロールを採用して同定される。
この実施形態では、2つの因子の各々に対する単一のプローブが、同一に標識され、1つのカートリッジ中で検出される。2つの因子の各々に対する第2のプローブは、異なって標識される。この場合、因子に対するプローブの割当ては、以下の通りである:因子1=A、B、因子2=C、D、因子3=E、F,因子4=G、H、因子5=I、J、因子6=K、L、因子7=M、N、因子8=O、P、IC1=Q、IC2=R。
2つのカートリッジ間の検出可能な標識の割当ておよびプローブの配分は、以下の2つの表に示される。
Figure 0004951505
以下の一覧表は、予測される結果を示す。
Figure 0004951505
(4つの色チャネルを使用する、9つの因子の同定のためのモデル)
別の実施形態では、2つより多いプローブが同じ検出可能な標識で標識される。同じ検出可能な標識で標識され得るプローブの数は、識別して検出され得る検出可能な標識の数に等しく、コントロールに割当てられる数より少ない。これらの追加の組合せを利用することにより、利用可能な検出可能な標識よりも多い因子を決定することが可能である。
1つの実施形態では、9つの因子が1因子あたり2つのマーカー、および1つの内部コントロールを使用して検出される。3つの検出可能な標識が、因子の検出のために利用可能であり、そして3つのプローブ(各々は、異なる因子に対してのものである)は、同じ検出可能は標識を有する。この実施形態では、因子に対するプローブの割当ては、以下のとおりである:因子1=プローブA、B、因子2=プローブC、D、因子3=プローブE、F、因子4=プローブG、H、因子5=プローブI、J,因子6=プローブK、L、因子7=プローブM、N、因子8=プローブO、P、因子9=プローブUおよびV、ならびにIC1=プローブQ。
2つのカートリッジ間の検出可能な標識の割当ておよびプローブの配分は、以下の2つの表に示される。
Figure 0004951505
以下の一覧表は、予測される結果を示す。
Figure 0004951505
(検出方法)
本発明の方法は、サンプル中のマーカーの存在または非存在を検出するための多くの異なる検出方法を使用し得る。検出方法は、代表的には、特定のマーカーに結合して(例えば、標的の高分子種に結合する)検出可能なシグナルを生成する、少なくとも1つの分析試薬を採用する。
これらの分析試薬は、代表的には、2つの成分を有する:(1)高度な特異性および親和性で標的高分子(例えば、抗体またはマーカー遺伝子)に結合し得るプローブ高分子(例えば、抗体またはオリゴヌクレオチド)、ならびに(2)放射性同位体または共有結合された蛍光色素分子のような検出可能な標識。一般に、プローブ高分子の結合特性は、検出方法の特異性を規定し、随伴する標識の検出可能性は、その検出方法の感度を決定する。検出の感度は、今度は、採用される標識のタイプならびにそれを検出するため利用可能な設備の品質およびタイプに関連する。
本発明の1つの実施形態では、リアルタイムPCRが、検出方法として使用される。本明細書中でより詳細に説明されるように、マーカー(例えば、遺伝子配列)は、リアルタイムPCRを使用して増幅され、そして生成物は蛍光標識されたプローブを使用して検出される。別の実施形態では、イムノアッセイが検出方法として使用される。この検出方法を用いると、上記マーカーは、例えば、抗体であり、上記プローブは、蛍光標識された抗体である。種々のイムノアッセイが当業者に公知であり、そしてそれは、例えば、ELISA、RIAなどを含む。本発明の方法が任意の数のマーカー/プローブ/検出システムの組合せとともに使用され得ることを当業者は容易に理解する。
(検出可能な標識)
本発明における使用に適した検出可能な標識は、直接的にかまたは間接的にかのいずれかで、検出可能なシグナルを生成することができる化合物である。本発明の方法とともに使用され得る検出可能な標識のタイプの例としては、例えば、蛍光色素または着色色素、同位体標識、酵素、免疫標識(例えば、抗体または抗原)などが挙げられる。この標識は、例えば核酸、タンパク質または抗体を含むプローブの中に組込まれ得る。この標識は、直接的にまたは間接的に、検出可能なシグナルを提供する。この検出可能な標識をプローブまたは他の化合物に結合体化させるための当該分野で公知の任意の方法が使用され得る。
1つの実施形態では、蛍光標識が、本発明の方法において使用される。本発明における有用な標識としては、例えば、フルオレセイン、テキサスレッド(Molecular Probesから市販されている)、LIZ(ABIから市販されている)、FAM、dROX(ABIから市販されている)、Alexa647(Molecular Probesから市販されている)が挙げられるが、これらに限定されない。使用され得る他の蛍光化合物または化学発光化合物は、例えば、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ルシフェリンなどである。別の実施形態では、この検出可能は標識は、放射性標識(例えば、H、125I、35S、14Cまたは32P)である。この検出可能な標識が酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、および例えばELISAで使用される他の酵素);標識されたストレプトアビジン結合体で染色されたビオチン;磁性ビーズと熱量測定標識(例えば、コロイド状の金、または着色されたガラスもしくはプラスチック(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ラテックスなど)のビーズ)であり得ることを当業者は理解する。このような標識の使用を教示する特許としては、米国特許第3,817,837号;同第3,850,752号;同第3,939,350号;同第3,996,345号,同第4,277,437号;同第4,275,149;および同第4,366,241号が挙げられる。
(検出デバイス)
標識されたプローブを検出する手段は、当業者に周知である。従って、例えば、蛍光標識は、発光された光を検出するための光検出器(photodetector)を使用して検出され得、または放射性標識は、写真フィルムまたはシンチレーション計数器を使用して検出され得る。酵素標識は、代表的には、その酵素に基質を提供し、そしてその基質に対するその酵素の作用により生成される反応生成物を検出することにより、検出される。熱量測定標識は、着色標識を視覚化することにより検出される。
1つの実施形態では、リアルタイムPCRの光学的検出がマーカーの検出のために使用される。マーカーの核酸のPCR増幅が実施され、そしてその増幅された生成物のリアルタイム検出が蛍光標識されたプローブを使用して実施される。「リアルタイムPCR」または「TaqMan」アッセイは、当該分野で公知である。当該分野で公知のように、TaqManプローブは、5’末端のレポーター色素(例えば、6−FAM)および3’末端のクエンチャ−色素(例えば、Black Hole QuencherまたはTAMRA)という2つの色素を含有する。反応の間、Taqポリメラーゼ酵素の5’−3’求核分解活性(nucleolytic activity)が、このレポーターとクエンチャーとの間のプローブを切断し、レポーターの蛍光の増加をもたらす。PCR生成物の蓄積は、レポーター色素の蛍光の増加を監視することにより直接的に検出される。適切なPCRプローブとしては、TaqManプローブ(Heid,C.A.ら、Genome Res.1996 10月;6(10):986−94(この文献は、本明細書中に参考として援用される)、モレキュラービーコン(molecular beacon)(例えば、DABCYLのような消光色素と組み合わせた蛍光FAM、TAMRA、TETまたはROX(例えば、本明細書中に参考として援用されるMarras SAEら、(1999)Genet Anal 14,151−156を参照のこと))、およびより最近ではScorpions (DxS)が挙げられるが、これらに限定されない。TaqManプローブおよびモレキュラービーコンの両方は、異なるプローブ/ビーコンに対して、異なるレポーターを使用することにより、複数のDNA種(複合化)の検出を可能にする。
別の実施形態では、本発明の方法は、Cepheid I−COREシステムを採用する。このCepheid I−COREシステムは、同時に4つの蛍光レポーター色素を検出することができる4つの別個の光学チャネルを利用する。I−CORE技術は、米国特許第6,369,893号(この特許文献は、本明細書中に参考として援用される)に開示される。
(本発明のキット)
本発明の別の局面は、少なくとも2つの生物学的因子を検出するためのキットを包含する。本発明のキットは、その生物学的サンプルの分析のための少なくとも2つの容器を備える。各容器は、検出されるである各生物学的因子に対するマーカーを検出し得るプローブを有する;それゆえに、各容器は、少なくとも2つのプローブを有する。
1つの実施形態では、少なくとも2つの生物学的因子を検出するためのキットは、2つの容器を備える。各容器は、2つのプローブを含有し、1つのプローブは、第1の生物学的因子の第1のマーカーを検出するためのものであり、第2のプローブは、第2の生物学的因子の第1のマーカーを検出するためのものである。
種々の実施形態では、本発明のキットは、本明細書中で説明されるような生物学的因子の範囲(例えば、細菌細胞、ウイルス粒子、生物学的毒素など)を検出するために使用され得る。企図されるマーカーとしては、本明細書中で説明されるマーカー(例えば、核酸、タンパク質および多糖類)が挙げられる。好ましい実施形態では、このマーカーは、核酸(例えば、遺伝子配列)である。このキット中に含まれ得るプローブとしては、例えば、核酸および抗体が挙げられる。このプローブは、当業者に周知であって本明細書中で詳細に説明される、任意の数の検出可能な標識を使用して標識され得る。好ましい実施形態では、この検出可能な標識は、蛍光標識である。
(本発明のシステム)
図1は、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのシステム10の概略的なブロック図を示す。第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そして第2の因子は、第3および第4のマーカーを含む。このシステムは、少なくとも第1および第2の容器の12Aおよび12Bを備える。第1の容器12Aは、第1および第3のマーカーを検出するための試薬を収容し、第2の容器12Bは、第2および第4のマーカーを検出するための試薬を収容する。適切な容器としては、反応容器、管、キュベットまたはカートリッジが挙げられるが、これらに限定されない。1つの特に好ましい実施形態では、第1、第2、第3および第4のマーカーは、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、第1および第2の容器は、サンプルから核酸を抽出するため、そして検出のためにその核酸を保持するためのカートリッジである。そのようなカートリッジは、米国特許第6,374,684号および米国特許第6,391,541号に開示されている(これらの特許文献の開示は、本明細書中に参考として援用される)。
システム10はまた、容器12Aおよび12B中のマーカーの存在または非存在を検出するように配置された少なくとも1つの検出器を備える。好ましい実施形態では、システム20は、少なくとも第1および第2の検出器14Aおよび14Bを備える。第1の検出器14Aは、第1の容器12A中のマーカーの存在または非存在を検出するように配置され、第2の検出器14Bは、第2の容器12B中のマーカーの存在または非存在を検出するように配置される。複数の検出器が好ましいが、光ファイバー、導波管、光導波路(light pipe)などのような光学デバイスを使用して、各容器と光学的に通信している単一の検出器を配置することにより、複数の容器中のマーカーを検出するための単一の検出器が使用され得ることは周知である。検出器14Aおよび14Bは、好ましくは、容器12Aおよび12B中の蛍光標識を検出して測定するための蛍光計である。そのようなデバイスは、一般に、蛍光標識を励起するための少なくとも1つの光源、および発光された蛍光を測定するための少なくとも1つの光検出器を備える。これらのデバイスは、当該分野で周知であり、上で引用された、CepheidからのI−CORE(登録商標)モジュールのように、広く市販されている。他の適切な検出器としては、燐光標識、化学発光標識または電子化学発光標識を検出するためのデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。
システム10はまた、上記少なくとも1つの検出器と通信している少なくとも1つのコントローラ16(例えば、コンピューターまたはマイクロプロセッサー)を備える。このコントローラは、容器12Aおよび12B中の検出反応を開始する工程を包含する、一連の操作を実施するためのコンピューターで読取り可能な命令でプログラムされている。好ましい実施形態では、因子を同定するマーカーは、核酸であり、第1の容器12A中に収容される試薬は、第1および第3のマーカーを特異的に認識する核酸プローブであり、第2の容器12B中に収容される試薬は、第2および第4のマーカーを特異的に認識する核酸プローブであり、そして検出反応は、核酸増幅を包含する。適切な核酸増幅方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)およびリガーゼ連鎖反応(LCR)が挙げられる。等温増幅反応が適切であり、本発明の方法に従って使用され得る。等温増幅反応の例としては、鎖置換増幅(strand displacement amplification)(SDA)(Walkerら、Nucleic Acids Res.20(7):1691−6(1992);Walker PCR Methods Appl 3(1):1−6(1993))、転写媒介性増幅(transcription−mediated amplification)(Phyfferら、J.Clin.Microbiol.34:834−841(1996);Vuorinenら、J.Clin.Microbiol.33:1856−1859(1995))、核酸配列ベースの増幅(nucleic acid sequence−based amplification)(NASBA)(Compton,Nature 350(6313):91−2(1991)、ローリングサークル増幅(rolling circle amplification)(RCA)(Lisby,Mol.Biotechnol.12(1):75−99(1999));Hatchら、Genet.Anal.15(2):35−40(1999))、および分岐鎖DNAシグナル増幅(branched DNA signal amplification)(bDNA)(例えば、Iqbalら、Mol.Cell Probes 13(4):315−320(1999)を参照のこと)が挙げられる。当該分野の当業者に公知の他の増幅方法としては、CPR(サイクリングプローブ反応(Cycling Probe Reaction))、SSR(自立配列複製(Self−Sustained Sequence Replication))、SDA(鎖置換増幅(Strand Displacement Amplification))、QBR(Q−β レプリカーゼ(Q−Beta Replicase))、Re−AMP(かつてのRAMP)、RCR(修復連鎖反応(Repair Chain Reaction))、TAS(転写ベースの増幅システム(Transcription Based Amplification System))およびHCSが挙げられる。
システム10は、必要に応じて、少なくとも1つの温度コントローラを備える。すべての検出反応が反応混合物の温度の制御を必要とするわけではないので、この温度コントローラーは、任意である。しかし、検出反応が核酸の増殖である好ましい実施形態では、システム10は、容器12Aおよび12B中の反応混合物を核酸増殖反応に供するための、温度コントローラ18Aおよび18Bのような少なくとも1つの温度コントローラを備える。複数の温度コントローラが好ましいが、複数の容器中の反応混合物の温度を制御するための単一の温度コントローラ(例えば、複数のサンプル容器を保持するための金属ブロックまたは複数の容器を加熱/冷却するための強制空気システム)もまた使用され得ることが周知である。検出反応がPCRである特に好ましい実施形態では、この少なくとも1つの温度コントローラは、プログラムされた時間/温度プロフィールに従って容器12Aおよび12B中の反応混合物を加熱および冷却するための容器熱循環器(thermal cycler)である。コンピューター制御の下で動作する組込まれた検出器を備える熱循環器は、当該分野で周知であり、例えば、CepheidのSmart Cycler(登録商標)システム(例えば、米国特許第6,369,893号および同第6,565,815号);ABI熱循環器(例えば、米国特許第5,656,493号および同第5,038,85号);およびRocheのLightcycler(例えば、米国特許第5,455,175および同第5,935,522号)が挙げられる。
図2は、複数の生物学的因子の存在または非存在を検出するためにコントローラ16が実行するようにプログラムされている工程を示す流れ図である。工程100では、コントローラ16は、第1の容器12A中で検出反応を開始する。工程102では、コントローラ16は、検出器14Aからデータを受け取る。決定工程104では、コントローラ16は、このデータから、第1の容器12A中に第1および第3のマーカーの存在または非存在を決定する。これは、好ましくは、各マーカーに対する検出シグナルを最少の閾値と比較することにより達成される。第1のマーカーも第3のマーカーも第1の容器中に存在しない場合、コントローラは、工程106で陰性の結果を記録し、第2の容器12B中の検出反応は、実行される必要がない。しかし、第1または第3のマーカーのいずれかが第1の容器12A中に検出される場合、コントローラ16は、第2の容器中で第2の検出反応を開始する(工程108)。工程110では、コントローラ16は、検出器14Bからデータを受け取る。工程112では、コントローラは、検出データから、第2の容器中の第2または第4のマーカーの存在または非存在を決定し、従って、第1および第2の因子の存在または非存在を決定する。第1および第2の容器中の、それぞれ、第1および第2のマーカーの存在は、サンプル中の第1の生物学的因子の存在を示し、第1および第2の容器中の、それぞれ、第3および第4のマーカーの存在は、そのサンプル中の第2の生物学的因子の存在を示す。
図3は、本発明の別の実施形態による、複数の生物学的因子の存在または非存在を決定するための自動化システム20を示す。この因子の各々は、その因子をその他の因子から識別する、それぞれの第1および第2の核酸配列を含む。システム20は、その因子を含有すると思われる第1および第2の反応混合物を、それぞれ、反応容器22Aおよび22B中で核酸増幅条件に供するための、温度制御システム28Aおよび28Bのような少なくとも1つの温度制御システムを備える。反応容器22A中の第1の反応混合物は、その因子の各々の第1の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有する。反応容器22B中の第2の反応混合物は、その因子の各々の第2の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有する。複数の温度制御システムが好ましいが、複数の容器中の反応混合物の温度を制御するための単一の温度制御システム(例えば、複数のサンプル容器を保持するための金属ブロックまたは複数の容器を加熱/冷却するための強制空気システム)もまた使用され得ることが周知である。検出反応がPCRである特に好ましい実施形態では、この少なくとも1つの温度制御システムは、プログラムされた時間/温度プロフィールに従って容器22Aおよび22B中の反応混合物を加熱および冷却するための容器熱循環器である。コンピューター制御の下で動作する組込まれた検出器を備える熱循環器は、当該分野で周知であり、例えば、CepheidのSmart Cycler(登録商標)システム(例えば、米国特許第6,369,893号および同第6,565,815号);ABI熱循環器(例えば、米国特許第5,656,493号および同第5,038,85号);およびRocheのLightcycler(例えば、米国特許第5,455,175および同第5,935,522号)が挙げられる。
適切な核酸増幅反応としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)およびリガーゼ連鎖反応(LCR)が挙げられる。等温増幅反応が適切であり、本発明の方法に従って使用され得る。等温増幅反応の例としては、鎖置換増幅(SDA)(Walkerら、Nucleic Acids Res.20(7):1691−6(1992);Walker PCR Methods Appl 3(1):1−6(1993))、転写媒介性増幅(Phyfferら、J.Clin.Microbiol.34:834−841(1996);Vuorinenら、J.Clin.Microbiol.33:1856−1859(1995))、核酸配列ベースの増幅(NASBA)(Compton,Nature 350(6313):91−2(1991)、ローリングサークル増幅(RCA)(Lisby,Mol.Biotechnol.12(1):75−99(1999));Hatchら、Genet.Anal.15(2):35−40(1999))、および分岐鎖DNAシグナル増幅(bDNA)(例えば、Iqbalら、Mol.Cell Probes 13(4):315−320(1999)を参照のこと)が挙げられる。当該分野の当業者に公知の他の増幅方法としては、CPR(サイクリングプローブ反応)、SSR(自立配列複製)、SDA(鎖置換増幅)、QBR(Q−β レプリカーゼ)、Re−AMP(かつてのRAMP)、RCR(修復連鎖反応)、TAS(転写ベースの増幅システム)およびHCSが挙げられる。
システム20はまた、容器22Aおよび22B中の反応混合物に由来するプローブシグナルを検出するように配置された少なくとも1つの検出機構を備える。好ましい実施形態では、システム20は、少なくとも第1および第2の検出機構24Aおよび24Bを備える。第1の検出機構24Aは、第1の容器22A中の標的の核酸配列の存在または非存在を検出するように配置され、第2の検出機構24Bは、第2の容器22B中の標的の核酸配列の存在または非存在を検出するように配置される。複数の検出機構が好ましいが、光ファイバー、導波管、光導波路などのような光学デバイスを使用して、各容器と光学的に通信している単一の検出器を配置することにより、複数の容器中のマーカーを検出するための単一の検出器が使用され得ることは周知である。検出機構24Aおよび24Bは、好ましくは、反応混合物中の蛍光標識を検出して測定するための蛍光計である。そのようなデバイスは、一般に、蛍光標識を励起するための少なくとも1つの光源、および発光された蛍光を測定するための少なくとも1つの光検出器を備える。これらのデバイスは、当該分野で周知であり、上で引用された、CepheidからのI−CORE(登録商標)モジュールのように、広く市販されている。他の適切な検出機構としては、燐光標識、化学発光標識または電子化学発光標識を検出するためのデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。
システム20はまた、温度制御システム28Aおよび28Bと、そして検出機構24Aおよび24Bと通信している少なくとも1つのコントローラ26(例えば、コンピューターまたはマイクロプロセッサー)を備える。このコントローラは、複数の生物学的因子の存在または非存在を決定するための工程を実施するようにプログラムされている。
図4は、複数の生物学的因子の存在または非存在を検出するためにコントローラ26が実行するようにプログラムされている工程を示す流れ図である。工程200では、コントローラ26は、第1の容器22A中の第1の反応混合物を核酸増幅条件に供するために、制御シグナルを第1の温度制御システム28Aに送信する。工程202では、コントローラ26は、検出器24Aからプローブシグナルデータを受け取る。決定工程204では、コントローラ26は、容器22A中の第1の反応混合物から受け取られたプローブシグナルから、その因子のいずれかの第1の核酸配列が第1の反応混合物中に存在するかどうかを決定する。これは、好ましくは、各標的の核酸配列に対するプローブシグナルを最少の閾値と比較することにより達成される。標的の核酸配列のいずれも第1の容器中で検出されない場合、コントローラは、工程206で陰性の結果を記録し、第2の容器22B中の検出反応は、実行される必要がない。しかし、その因子のいずれかの第1の標的の核酸配列が第1の容器22A中に検出される場合、コントローラ26は、第2の容器22B中の第2の反応混合物を核酸増幅条件に供するために、制御シグナルを第2の温度制御システム28Bに送信する(工程208)。工程210では、コントローラ26は、検出器24Bからデータを受け取る。工程212では、コントローラは、容器22B中の第2の反応混合物から受け取られたプローブシグナルから、その因子のいずれかの第2の核酸配列が第2の反応混合物中に存在するかどうかを決定し、従って、その複数の因子の存在または非存在を決定する。(別個の反応で検出される)その因子のいずれかの第1および第2の核酸配列の存在は、その因子の存在を示す。
(生物学的因子)
本発明の方法は、任意の数の異なる生物学的因子の存在または非存在についてサンプルを分析するために使用される。本発明の方法をしようして同定される例示的な生物学的因子としては、核酸、タンパク質(タンパク質複合体を含む)、細胞(例えば、細菌、ウイルス粒子)、および複合炭水化物が挙げられるが、これらに限定されない。
(サンプル収集および処理)
本発明を用いて検出可能な生物学的因子を恐らく含有するサンプルは、生物学的供給源および環境的供給源の両方において見出され得る。例示的な生物学的培養物としては、細胞培養物(例えば、細菌培養物、細胞抽出物、血液、組織サンプル、身体分泌物および細胞分泌物ならびに身体排泄物および細胞排泄物など)が挙げられる。環境的供給源としては、空気、帯水層、土壌、岩石、氷、海水、ごみなどが挙げられる。
本発明を使用する分析のための生物学的サンプルは、当該分野で公知の任意の適切な技術を使用して収集され得る。例として、血液は、皮下注射針を用いて引き抜かれ得る。組織サンプルは、組織の一部分を掻爬または外科的に取り除くことにより収集される。細胞培養物は、例えば、細胞懸濁液の遠心分離によりペレット化され得る。細胞抽出物は、種々の技術(遠心分離、クロマトグラフィー、ディファレンシャル塩沈殿(differential salt precipitation)および/または有機溶媒沈殿、電気泳動などが挙げられるが、これらに限定されない)を使用して分画され得る。
環境サンプルは、任意の公知の技術を使用して収集され得る。例えば、空気で運ばれる生物学的因子は、液体溶媒を通して空気を吹き込むか、または浸透させ、それによりその空気で運ばれる生物学的因子をその液相中へ分配し、好ましくは同時の濃縮を受けることにより、溶液の中に分配され得る。液体の環境的供給源中の生物学的因子は、蒸留、または濾過、クロマトグラフィー分離などを通して濃縮および/または精製され得る。環境中の固体表面上の生物学的因子は、その固体表面を拭き取るかまたは掻き取り、その生物学的因子を次いでその拭き取り物または掻き取り物から取り戻すことにより収集され得る。粉末の形態にあるか、または粉末に還元され得る固体はまた、当業者に公知の水性溶媒または有機溶媒を使用して抽出され得る。
いったん回収されると、サンプルは、精製された/部分的に精製された形態にあり得るか、または液体、半液体、もしくは懸濁液(好ましくは、水性の状態)に存在する複雑な混合物中にあり得る。
(生物学的サンプルからの核酸およびタンパク質の抽出)
本発明のいくつかの実施形態では、生物学的因子(例えば、細胞またはウイルス)を含有すると思われるサンプルを、そのサンプルの分析の前に、処理することが望ましい。例えば、核酸の抽出に付随する細胞溶解は、例えばリアルタイムPCRが挙げられる方法による検出を容易にするために、実施され得る。細胞またはウイルスに由来する核酸の抽出は、物理的手段、化学的手段もしくは他の手段により、またはそのような手段の組合せにより実施され得る。
1つの実施形態では、本発明の方法は、Cepheidの流体カートリッジを利用する。これらのカートリッジは、米国特許第6,374,684号;米国特許第6,391,541号;および米国特許第6,440,725号(これらのすべては、その全体が本明細書中に参考として援用される)に十分に開示されている。これらの流体カートリッジ(例えば、容器)は、種々のサンプルタイプから核酸抽出を自動的に実施する。このカートリッジは、以下の機能のいくつかまたはすべてを実施する:試薬の収容および送達;サンプルおよび試薬の小分けならびに混合;細胞分離および濃縮;超音波技術を使用する迅速細胞溶解;DNAまたはRNAの捕捉、富化および精製;ならびに反応混合物の調製および一体化反応管(例えば、容器)の充填。
本発明の方法を使用するための核酸および/またはタンパク質マーカーの抽出のためのサンプル調製の他の方法は、当該分野の当業者に公知である。物理的手段としては、ガラスもしくはプラスチックビーズの振動によるような、標的の細胞もしくはウイルスを鋭い微小構造体に叩きつけることによるような、または高圧下で細菌体の溶液を非常に小さい直径の穴に通し、それにより細胞をこじ開ける圧力機器によるような、細胞の機械的破壊が挙げられる。ウイルス懸濁液を95℃に加熱することによるような、または細胞壁を破壊するための活性化された細菌の胞子の凍結−解凍の繰り返しによるような、熱エネルギー移動も使用され得る。
標的の細胞またはウイルスの機械的破壊は、せん断または振動によって、標的の細菌の表面膜または細胞壁を引裂くように設計された相互作用領域を用いて達成され得る。振動は、ガラスビーズまたは他のビーズをチャンバの中に含めることにより、およびそのチャンバに、同様にカートリッジの中へ組込まれている圧電膜(piezomembrane)を結合することにより、達成され得る。あるいは、超音波エネルギーを細胞に移動させるために、超音波ホーン(ultrasonic horn)のような超音波トランスデューサーが、そのチャンバの壁に結合される。この超音波の周波数および振幅は、標的の細胞の共鳴周波数と対応するように調整され、そして最少の加熱またはキャビテーションで溶解をもたらすように最適化されるが、後者が、効率的な溶解のために必要とされ得る。いくつかの超音波方法は、Murphyらにより、米国特許第5,374,522号に、およびLiらにより米国特許第4,983,523号に開示されている。
化学的溶解は、単独で、または物理的溶解もしくは超音波溶解と組合せて採用され得る。代表的な化学的溶解剤は、いくつかの範疇(例えば、酵素、界面活性剤、およびカオトロープ(chaotrope)に分類される。リゾチームは、多くの細菌の細胞壁を加水分解的に攻撃する酵素である。トリプシンは、多くの真核細胞の細胞膜を壊すプロテアーゼ酵素である。特定のペプチド配列に対する特異性を有する他のプロテアーゼは採用され得、そして標的部分が特定のプロテアーゼを受けやすい場合には好ましい。プロテイナーゼKが、しばしば、使用される。なぜなら、それは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と干渉し得る核タンパク質および宿主細胞酵素を消化するからである。真核細胞に対しては、Triton X−100またはドデシル硫酸ナトリウムのような界面活性剤は、細胞膜を可溶化して、細胞内容物を放出する。グアニジンイソチオシアネートまたは尿素のようなカオトロープは、細胞を溶解するために使用され、そして標的のRNAを破壊し得るRNアーゼ(RNAse)を阻害するという追加の利益を有する。化学的方法の例は、Hencoらに対する米国特許第5,652,141号およびLipshutzらに対する米国特許第5,856,174号に開示されている。
細胞抽出の他の方法、例えばサンプルが十分に高い圧力でチャネルを通されるときにせん断応力が細胞溶解を引き起こすように、制限された断面寸法を有するチャネルを採用することはまた、使用され得る。あるいは、細胞抽出物および汚染するタンパク質の変性は、交流電流をそのサンプルに印加することにより、実施され得る。
(マーカーおよびプローブ)
本発明の方法は、同定されるべき各生物学的因子からマーカーを検出する工程を包含する。マーカーを検出する工程は、分析下で、生物学的因子の高分子的、微視的、または分子的特徴を明確に同定する工程を含む。本発明のマーカーとして役立つ特徴を明確に同定することは、その生物学的因子を一意に(uniquely)同定する必要はないが、しかしマーカーは、そのマーカーが検出されたときに、好ましくは、少なくとも80%、より好ましくは85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、98%、99%またはそれより高い確実さで、その生物学的因子が存在していることを示す。それゆえに、サンプル中の生物学的因子に対する1つより多いマーカー(例えば、少なくとも2つのマーカー)の同定は、ほぼ確実に、その生物学的因子がそのサンプル中に存在していることを示す。従って、ほとんどの状況では、1つの因子あたり2つのマーカーは、2つの因子を識別するためには好ましい。
本発明における使用のために好ましいマーカーとしては、本発明のプローブで認識され得る、任意の分子特徴または高分子特徴が挙げられる。適切なマーカー−プローブの組合せとしては、レセプター−リガンド、酵素−基質、抗原(またはエピトープ)−抗体、および相補的な核酸配列が挙げられる。
本発明の種々の実施形態は、核酸(例えば、相補的なオリゴヌクレオチド)、タンパク質(例えば、リガンド、基質、抗原、抗体)などであるプローブを使用する。プローブが適切な検出システム中で検出可能であるように、本発明で使用される任意のプローブが検出可能な標識で標識されることが企図される。
マーカーおよび/またはプローブは、核酸であり得る。1つの実施形態では、少なくとも1つのマーカーは、その生物学的因子(例えば、細菌細胞またはウイルス)の核酸配列である。従って、このサンプル中では、プローブは、核酸配列にハイブリダイズする相補的なオリゴヌクレオチドである。一般的な通則として、非常に特異的な確認結果を支持するために必要とされる配列の数は、2〜6つの配列に及ぶ。ほとんどの場合、因子(例えば、生物体)を潜在的に稀な最も近い生物体、プラスミドキュアリングされた株、または特徴づけされていないバックグラウンドまたは予想されていないバックグラウンドから識別するために、2つの配列が好ましい。
タンパク質プローブは、好ましくは、目的のマーカーの親和性結合パートナー、好ましくは免疫親和性結合パートナーである。例えば、マーカーが酵素である場合、プローブは、その酵素の天然に存在する基質、または合成により誘導されたアナログ基質であり得る。そのマーカーがレセプターである場合、プローブは、そのレセプターの天然リガンドまたは合成リガンドであり得る。好ましくは、タンパク質プローブは、エピトープマーカーを特異的に認識する抗体、または抗体フラグメントである。従って、代替の実施形態では、少なくとも1つのマーカーはその生物学的因子抗原であり、そしてプローブは抗体である。
(核酸プローブ)
多くの異なる核酸ハイブリダイゼーションプローブが、本発明の実施のために適切である。多くのタイプのプローブが、特定のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズしてそれを検出することができる。いくつかの場合には、このプローブは、発蛍光団または酵素であり、このプローブは、そのプローブのその補体への結合の検出を可能にする。
核酸プローブは、一本鎖または二本鎖であり得る。本発明の核酸は、一般的にリン酸ジエステル結合を含むが、いくつかの場合には、以下に概略が示されるように、代替の骨格を有する核酸アナログが含まれる。この核酸は、DNA(ゲノムDNAおよびcDNAの両方)、RNAまたはハイブリッドであり得、ここでこの核酸は、デオキシリボ核酸およびリボ核酸の任意の組合せ、ならびに塩基(ウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、イソシトシン、イソグアニンなど)の任意の組合せを含み、そしてヌクレオチドアナログ、およびアミノ修飾ヌクレオチドのような修飾ヌクレオチドを含む。
プローブ濃度は、増殖された配列の量の正確な評価を提供するように、増幅される標的配列またはコントロール配列に結合するに十分であるべきである。当業者は、プローブの濃度の量は、そのプローブの結合親和性および結合されるべき配列の量に従って変動することを認識する。
代表的には、シグナル発生のために、プローブは、発蛍光団と相互作用する分子もしくは部分との間の距離を変化させることにより引き起こされる、他の分子または部分との相互作用の変化に起因する、発蛍光団の蛍光の変化を利用する。あるいは、放射活性標識されたプローブの使用を含む、サンプル中のポリヌクレオチドを検出する他の方法が提供される。
蛍光ベースのアッセイは、シグナル発生のために、蛍光共鳴エネルギー転移すなわち「FRET」に頼ることができる。FRETは、当該分野で公知である。手短に言えば、この方法は、第1の発蛍光団を相互作用する共鳴エネルギーアクセプター(別の発蛍光団またはクエンチャーのいずれか)から分離する距離の変化によって引き起こされる蛍光の変化を測定する。発蛍光団と、相互作用する分子または部分(消光分子または消光部分を含む)との組合せは、「FRET対」として公知である。FRET対相互作用の機構は、その対の1つのメンバーの吸収スペクトルが、他のメンバー(第1の発蛍光団)の発光スペクトルに重なることを必要とする。相互作用する分子または部分がクエンチャーである場合、その吸収スペクトルは、その発蛍光団の発光スペクトルに重ならねばならない(Stryer,L.,Ann.Rev.Biochem.47:819−846(1978);Biophysical Chemistry part II,Techniques for the Study of Biological Structure and Function,C.R.CantorおよびP.R.Schimmel,448−455頁(W.H.Freeman and Co.,San Francisco,U.S.A.,1980);ならびにSelvin,P.R.,Methods in Enzymology 246:300−335(1995))。例えば、Tyagiら、米国特許第6,150,097号に記載される非FRET蛍光プローブのような、非FRET蛍光プローブもまた使用され得る。
(タンパク質プローブ)
ペプチド配列またはペプチドアナログを使用するアッセイのための方法が、本発明により提供される。タンパク質プローブは、蛍光標識、放射活性標識、または当該分野で公知の任意の受容可能な標識を含み得る。いくつかの実施形態では、標的のタンパク質が、プローブの代わりに標識され得る。
本発明の1つの局面では、検出される標的は、好ましくは、ジペプチド、トリペプチド、ポリペプチド、タンパク質、もしくは多数のタンパク質の複合体のようなペプチド配列またはペプチド様アナログ配列を含む。1つの局面では、検出される標的は、そのプローブに対する少なくとも1つのレセプター部位を有するタンパク質である。
本発明の検出可能なタンパク質は、アミノ酸またはアミノ酸アナログを含むプローブにより検出され得る。例えば、適切なプローブは、単一のアミノ酸、単一のアミノ酸アナログ、ペプチド様アナログ、ペプチド類似物(peptidoid)、ペプチド模倣物(peptidomimetic)、ペプチド、ジペプチド、トリペプチド、ポリペプチド、または多数のタンパク質の複合体を含み得る。
種々の結合複合体が、本発明の方法を用いてアッセイされ得る。いくつかの実施形態では、本発明は、タンパク質と他のアミノ酸ベースの化合物またはアミノ酸アナログベースの化合物との間の結合特性(結合の存在または非存在、および結合親和性が挙げられる)を分析するために使用される。分析のために適切なタンパク質としては、例えば、野生型のもの、変異体、インビトロで翻訳されたものが挙げられる。本発明はまた、タンパク質レセプターに対するリガンドの結合を分析するために使用され得る。
例えば、本発明の方法を実施するために有用であり得る1つの結合複合体としては、蛍光標識されたペプチドの、単一のタンパク質または複数のタンパク質の複合体への特異的結合が挙げられる。この場合、この特異的なタンパク質は、その標識されたタンパク質プローブに直接結合されるか、または複数のタンパク質の複合体中に存在するかのいずれかであり、従って、その複合体中の1つ以上の他のタンパク質と相互作用しているが、必ずしも標識されたプローブと直接相互作用している必要はない。
同様に、本発明はまた、複合化された化合物の複合体の少なくとも1つのメンバーに対する未標識の化合物の結合を検出することを可能にする。この場合、この複合化された化合物の少なくとも1つは、例えば、蛍光強度測定のために標識されている。この標識された化合物および未標識の化合物は、検出が起こるために、直接的にさえ相互作用する必要はない。従って、本発明は、標的への標識されたプローブの結合特徴に対する間接的または直接的影響を通して、タンパク質を検出することを可能にする。
(抗体)
1つの実施形態では、マーカーは、抗体を使用して検出される。抗体プローブは、ポリクロナール抗体およびモノクロナール抗体の両方であり得る。抗体プローブはまた、キメラ抗体(例えば、ヒト化されたマウス抗体)およびヘテロ結合体抗体(heteroconjugate antibodies)(例えば、二重特異性抗体)のような抗体の遺伝子操作された形態、ならびに抗体の抗原結合性形態であり得る。この抗体の抗原結合性形態としては、抗原結合能力を有するフラグメント(例えば、Fab’、F(ab’)2、Fab、FvおよびrlgG)が挙げられる。Pierce Catalog and Handbook,1994−1995(Pierce Chemical Co.,Rockford,EL)も参照のこと。例えば、Kuby,J.,Immunology,第3版,W.H.Freeman & Co.,New York(1998)も参照のこと。この用語はまた、組換え型一本鎖Fvフラグメント(scFv)を指す。用語「抗体」はまた、二価でかつ二重特異的な分子、二重抗体(diabodies)、三重抗体(triabodies)および四重抗体(tetrabodies)を含み得る。二価でかつ二重特異的な分子は、例えば、Kostelnyら、(1992)J Immunol 148:1547,PackおよびPluckthun(1992)Biochemistry 31:1579,Hollingerら、1993,前出,Gruberら(1994) J Immunol:5368,Zhuら(1997)Protein Sci 6:781,Huら(1996)Cancer Res.56:3055,Adamsら(1993) Cancer Res.53:4026,およびMcCartneyら(1995)Protein Eng.8:301に記載されている。
(多糖類プローブ)
別の実施形態は、多糖類マーカーおよびこれらのマーカーを認識するプローブ(例えば、レクチンおよび炭水化物結合性タンパク質)を利用する。多糖類残基は、生物学的因子(例えば、糖タンパク質および糖脂質)中に置かれ得る。これらのマーカーは、標識されたプローブ(例えば、蛍光標識された糖タンパク質)を用いて検出され得る。適切な多糖類ベースのマーカー/プローブ系は、当該分野の当業者には周知であり、例えば、Molecular Probesから市販されている。
以下は、本発明を実施するための具体的な実施形態の例である。これらの実施例は、例証の目的のみで提示され、本発明の範囲を限定することは決して意図されてはいない。使用する数字(例えば、量、温度など)に関しては正確さを確実にするための努力をしたが、当然、いくらかの実験誤差および偏差が許容されるはずである。
本発明の実施では、当該分野の技術の範囲内のタンパク質化学、生化学、変異体DNA技術および核酸増幅の従来の方法を採用し得る。そのような技術は、文献に十分に説明されている。例えば、T.E.Creighton,Proteins:Structures and Molecular Properties(W.Η.Freeman and Company, 1993);A.L.Lehninger,Biochemistry (Worth Publishers,Inc.,最新の追加版);Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第2版、1989);Methods In Enzymology(S.ColowickおよびN.Kaplan編集、Academic Press,Inc.);Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18版(Easton,Pennsylvania:Mack Publishing Company,1990);Carey and Sundberg Advanced Organic Chemistry 第3版(Plenum Press)Vols AおよびB(1992)を参照のこと。
手短に言えば、以下により詳細に説明されるように、複合4チャネルリアルタイムPCRを使用して、サンプル中の3つの生物学的因子の各々に対して2つの核酸マーカーを検出した。核酸プローブを、4つの異なる蛍光色素のうちの1つで標識した。この方法を、そのサンプル中の生物学的因子を同定するために使用した。当業者は、本明細書中に示される方法が、単一の分子レベルで検出可能な任意の標識(例えば、発蛍光団)を使用する、多くのアッセイシステムに対して広く適用可能であり、そして広い範囲の標的部分の検出において適用可能であることを認識する。
1つの因子あたり2つのマーカーを検出した。そしてそれらは以下の通りである:Bacillus anthracis Ames株遺伝子A(GenBank受託番号NC003980;Bacillus anthracis Ames株遺伝子B(GenBank受託番号NC003981);Group B streptococcus(GBS)遺伝子AおよびB(GenBank受託番号X72754);ならびにBacillus globigii(Bg)遺伝子AおよびB(GeneBank受託番号Z28592.1)。各反応混合物はまた、内部コントロールプラスミド(IC1)の検出を確実にするための試薬(米国特許出願第20030211527号(すべての目的のために、この全体が本明細書中に参考として援用される)を含んでいた。
マーカー遺伝子の増幅および検出のためのPCRプライマーおよびプローブは、上で開示された配列、および当該分野の当業者に周知であり本明細書中により詳細に説明される原理を使用して設計されている。プローブを、LIZ(色チャネル1を使用して検出可能)、Alexa 647(色チャネル1を使用して検出可能)、FAM(色チャネル2を使用して検出可能)、dROX(色チャネル3を使用して検出可能)、またはVIC(色チャネル4を使用して検出可能)のいずれかを使用して標識した。
プライマーおよびプローブは、一般的に利用可能なマーカーの遺伝子配列およびプライマー設計ソフトウェア(例えば、Oligo 6(Molecular Biology Insights, Inc);Primer3(Whitehead Institute for Biomedical Research);およびPrimer Express(Applied Biosystems,Inc.)を使用して、設計した。当業者は、プライマーの設計は、一組の通則:プライマーは長さが17−28塩基であり、塩基組成は、50−60%(G+C)であり、プライマーは、GもしくはC、またはCGもしくGCで終わり(3’)、Tmは好ましくは55〜80°Cの間にあり、プライマーの3’末端の3つ以上のCまたはGのつながり(run)(これは、GまたはCに富む配列での誤った開始(mispriming)を促進し得る)は、好ましくは回避され、プライマーの3’末端は、好ましくは相補的ではなく、プライマーの自己相補性(ヘアピンのような二次構造を形成する能力)は、好ましくは回避され、複合アッセイのために各プライマーのTmは、好ましくは類似であり、発生したアンプリコンは、好ましくは同様のサイズであり100〜250bpの間である、に従ったことを認識する。
TaqManプローブに対しては、当該分野の当業者に周知である同様の通則に従い、この通則は、プローブの融点(Tm)は好ましくは68〜70°Cの間であり、G−C含量は好ましくは30〜80%の範囲であり、同一のヌクレオチドのつながりは回避され(特にGについて)、5’末端のGは、好ましくは回避され、プローブにGよりも多いCを与える鎖が好ましくは選択される、ことが含まれる。さらに、このTaqManプローブを対立遺伝子の区別のために設計する場合、多形部位(ミスマッチ)の位置は、その配列のほぼ中央の3分の1にあるべきである。
(実施例1:サンプル中の3つの異なる生物学的因子の同定)
(反応混合物の調製)
2つの反応混合物を、3つの異なる生物体、Bacillus anthracis Ames株(Ames);Group B streptococcus(GBS);およびBacillus globigii(Bg)、のリアルタイム検出を可能にするために調製した。各反応混合物はまた、内部コントロールであるプラスミド(IC1)の検出を可能にするための試薬を含有していた。3つの色チャネルを、検出のために使用した。
反応混合物1(81μLのマスター混合容積)は、600nMの上流プライマー(upper primer)、600nMの下流プライマー(lower primer)、および100nMのB.anthracis遺伝子Aの検出のためのFAMで標識したプローブ;500nMの上流プライマー、500nMの下流プライマー、および300nMのGBS遺伝子Aの検出のためのFAMで標識したプローブ;500nMの上流プライマー、500nMの下流プライマーおよび500nMのBg遺伝子Aの検出のためのAlexa 647で標識したプローブ;200nMの上流プライマー、200nMの下流プライマー、および75nMのICであるプラスミドの検出のためのdROXで標識したプローブ;4fgのICであるプラスミドDNA;および9.0μLの4× Cepheid凍結乾燥緩衝液を含んでいた。このマスター混合物を、10単位のAmpliTaqポリメラーゼ/Taqポリメラーゼ抗体複合体を含有する、凍結乾燥した酵素試薬ビーズを再懸濁するために使用した。最終のMgCl濃度は、約6mMであった。
混合物2(81μLのマスター混合容積)は、400nMの上流プライマー、400nMの下流プライマー、および75nMのB.anthracis遺伝子Bの検出のためのLIZで標識したプローブ;500nMの上流プライマー、500nMの下流プライマー、および200nMのGBS遺伝子Bの検出のためのFAMで標識したプローブ;500nMの上流プライマー、500nMの下流プライマーおよび300nMのBg遺伝子Bの検出のためのAlexa 647で標識したプローブ;200nMの上流プライマー、200nMの下流プライマー、および75nMのICであるプラスミドの検出のためのdROXで標識したプローブ;4fgのICであるプラスミドDNA;および9.0μLの4×Cepheid凍結乾燥緩衝液を含んでいた。このマスター混合物を、10単位のAmpliTaqポリメラーゼ/Taqポリメラーゼ抗体複合体を含有する、凍結乾燥した酵素試薬ビーズを再懸濁するために使用した。最終のMgCl濃度は、約6mMであった。
以下は、この実験についてのプローブ標識およびカートリッジの割当て、ならびに予想される結果(一覧表)である。
Figure 0004951505
(B.anthracis Ames株の検出)
B.anthracis Ames株の芽胞を、超音波処理してDNAを放出させ、4.0μLの63cfu/μLを反応混合物1および反応混合物2に加えた。各反応を、3連で実施し、一組中のすべての3つの反応物について同一の結果を得た。各混合物の3つの25μLのアリコートを3つの25μLのI−COREチューブに分割した。熱循環を、以下のプロトコルを使用して、Smart Cycler(登録商標)機器で実施した:95℃で3分間保持;次いで、95℃を5秒間;60℃を14秒間;72℃を5秒間を45サイクル。リアルタイム蛍光データを、60℃のアニーリング工程の間に収集した。
結果を以下の表に示す。陽性のシグナルを、反応混合物1のチャネル2および反応混合物2のチャネル1で検出した。この結果は、サンプル中の生物学的因子B.anthracis Ames株の存在を確認する。反応混合物2中のチャネル2のシグナルの欠如は、そのサンプル中のGBSの非存在を確認する。反応混合物1中のチャネル1のシグナルの欠如は、そのサンプル中のBgの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル3についての陽性シグナルは、両方の反応物中にIC1が存在し、そしてアッセイの阻害がないことを確認する。
Figure 0004951505
(GBSの検出)
4.0μLのGBSのDNA(1000コピー/μL)を反応混合物1および反応混合物2に加えた。各反応を、3連で実施し、一組中のすべての3つの反応物について同一の結果を得た。各混合物の3つの25μLのアリコートを3つの25μLのI−COREチューブに分割した。熱循環を、以下のプロトコルを使用して、Smart Cycler(登録商標)機器で実施した:95℃で3分間保持;次いで、95℃を5秒間;60℃を14秒間;72℃を5秒間を45サイクル。リアルタイム蛍光データを、60℃のアニーリング工程の間に収集した。
結果を以下の表に示す。チャネル2の陽性のシグナルを、反応混合物1および反応混合物2の両方で検出した。この結果は、サンプル中の生物学的因子GBSの存在を確認する。反応混合物2中のチャネル1のシグナルの欠如は、そのサンプル中のB.anthracisの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル1のシグナルの欠如は、そのサンプル中のBgの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル3についての陽性シグナルは、両方の反応物中にIC1が存在し、そしてアッセイの阻害がないことを確認する。
Figure 0004951505
(B.globigii(Bg)の検出)
4.0μLのglobigiのDNA(500コピー/μL)を反応混合物1および反応混合物2に加えた。各反応を、3連で実施し、一組中のすべての3つの反応物について同一の結果を得た。各混合物の3つの25μLのアリコートを3つの25μLのI−COREチューブに分割した。熱循環を、以下のプロトコルを使用して、Smart Cycler(登録商標)機器で実施した:95℃で3分間保持;次いで、95℃を5秒間;60℃を14秒間;72℃を5秒間を45サイクル。リアルタイム蛍光データを、60℃のアニーリング工程の間に収集した。
結果を以下の表に示す。チャネル1の陽性のシグナルを、反応混合物1および反応混合物2の両方で検出した。この結果は、サンプル中の生物学的因子Bgの存在を確認する。反応混合物1中のチャネル2のシグナルの欠如は、そのサンプル中のAmesの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル2のシグナルの欠如は、そのサンプル中のGBSの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル3についての陽性シグナルは、両方の反応物中にIC1が存在し、そしてアッセイの阻害がないことを確認する。
Figure 0004951505
(実施例2:1つより多い因子を含有するサンプル中の3つの異なる生物学的因子の検出)
(反応混合物の調製)
2つの反応混合物を、3つの異なる生物体、Bacillus anthracis Ames株(Ames);Group B streptococcus(GBS);およびBacillus globigii(Bg)、のリアルタイム検出を可能にするために調製した。各反応混合物はまた、内部コントロールであるプラスミド(IC1)、および細胞溶解手順のためのコントロールとしての、内部コントロールである芽胞(IC2)の検出を可能にするための試薬を含有している。
反応混合物を、実施例1におけるように調製する。
以下は、この実験についてのプローブ標識およびカートリッジの割当ての表による表示、ならびに予想される結果(一覧表)である。
Figure 0004951505
(株およびGBSの検出)
B.anthracis Ames株の芽胞を、超音波処理してDNAを放出させ、4.0μLの63cfu/μLを反応混合物1および反応混合物2に加えた。次いで、4.0μLのGBSのDNA(1000コピー/μL)を反応混合物1および反応混合物2に加えた。各反応を、3連で実施し、一組中のすべての3つの反応物について同一の結果を得た。各混合物の3つの25μLのアリコートを3つの25μLのI−COREチューブに分割した。熱循環を、以下のプロトコルを使用して、Smart Cycler(登録商標)機器で実施した:95℃で3分間保持;次いで、95℃を5秒間;60℃を14秒間;72℃を5秒間を45サイクル。リアルタイム蛍光データを、60℃のアニーリング工程の間に収集した。
結果を以下の表に示す。チャネル2の陽性のシグナルを反応混合物1において検出し、チャネル1の陽性のシグナルを反応混合物2において検出する。この結果は、サンプル中の生物学的因子B.anthracisおよびGBSの両方の存在を確認する。反応混合物1中のチャネル1のシグナルの欠如は、Bgの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル3および4における陽性のシグナルは、両方の反応物中にIC1およびIC2が存在し、そしてアッセイの阻害がないことを確認する。
Figure 0004951505
(GBSおよびBgの検出)
4.0μLのGBSのDNA(1000コピー/μL)および4.0μLのB.globigiiのDNA(500コピー/μL)を、各々、反応混合物1および反応混合物2に加えた。各反応を、3連で実施し、一組中のすべての3つの反応物について同一の結果を得た。各混合物の3つの25μLのアリコートを3つの25μLのI−COREチューブに分割した。熱循環を、以下のプロトコルを使用して、Smart Cycler(登録商標)機器で実施した:95℃で3分間保持;次いで、95℃を5秒間;60℃を14秒間;72℃を5秒間を45サイクル。リアルタイム蛍光データを、60℃のアニーリング工程の間に収集した。
結果を以下の表に示す。チャネル2の陽性のシグナルを反応混合物1および2の両方において検出する。この結果は、そのサンプル中の生物学的因子GBSの存在を確認する。チャネル1の陽性のシグナルを反応混合物1および2の両方において検出する。この結果は、そのサンプル中の生物学的因子Bgの存在を確認する。両方の反応物中のチャネル3および4における陽性のシグナルは、両方の反応物中にIC1およびIC2が存在し、そしてアッセイの阻害がないことを確認する。
Figure 0004951505
(Ames株およびBgの検出)
B.anthracis Ames株の芽胞を、超音波処理してDNAを放出させ、4.0μLの63cfu/μLを反応混合物1および反応混合物2に加えた。次いで、4.0μLのB.globigiiのDNA(500コピー/μL)を反応混合物1および反応混合物2に加えた。各反応を、3連で実施し、一組中のすべての3つの反応物について同一の結果を得た。各混合物の3つの25μLのアリコートを3つの25μLのI−COREチューブに分割した。熱循環を、以下のプロトコルを使用して、Smart Cycler(登録商標)機器で実施した:95℃で3分間保持;次いで、95℃を5秒間;60℃を14秒間;72℃を5秒間を45サイクル。リアルタイム蛍光データを、60℃のアニーリング工程の間に収集した。
結果を以下の表に示す。チャネル2の陽性のシグナルを反応混合物1において検出し、チャネル1の陽性のシグナルを反応混合物2において検出する。この結果は、サンプル中の生物学的因子B.anthracisおよびGBSの両方の存在を確認する。チャネル1の陽性のシグナルを反応混合物1および2の両方において検出する。この結果は、そのサンプル中の生物学的因子Bgの存在を確認する。反応混合物2中のチャネル2のシグナルの欠如は、GBSの非存在を確認する。両方の反応物中のチャネル3および4における陽性のシグナルは、両方の反応物中にIC1およびIC2が存在し、そしてアッセイの阻害がないことを確認する。
Figure 0004951505
本発明が、好ましい実施形態および種々の代替の実施形態を参照して具体的に示され、説明されてきたが、形態および詳細における種々の変更が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくそれらの実施形態においてなされ得ることが関連分野の当業者により理解される。
本明細書の本体内で引用されたすべての参考文献、発行された特許、および特許出願は、すべての目的のために、その全体が本明細書中に参考として援用される。
図1は、本発明の実施形態による、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのシステムの概略的なブロック図を示す。 図2は、図1のシステムのコントローラにより実行されるプログラム工程を示すフローチャートである。 図3は、本発明の別の実施形態による、少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのシステムの概略的なブロック図を示す。 図4は、図3のシステムのコントローラにより実行されるプログラム工程を示すフローチャートである。

Claims (31)

  1. 少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するための方法であって、該第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そして該第2の因子は、第3および第4のマーカーを含み、該方法は、
    (a)該因子を含有すると思われる少なくとも1つのサンプルから第1および第2の混合物を調製する工程;
    (b)第1の容器中の該第1の混合物中の該第1および第3のマーカーの存在または非存在を検出する工程;
    (c)第2の容器中の該第2の混合物中の該第2および第4のマーカーの存在または非存在を検出する工程、
    を包含し、それにより、該第1および第2のマーカーの存在が該サンプル中の該第1の生物学的因子の存在を示し、該第3および第4のマーカーの存在が該サンプル中の該第2の生物学的因子の存在を示し、
    該第1の混合物が、該第1のマーカーを特異的に認識する第1のプローブ、および該第3のマーカーを特異的に認識する第3のプローブを含み、該第2の混合物が、該第2のマーカーを特異的に認識する第2のプローブ、および該第4のマーカーを特異的に認識する第4のプローブを含み、
    該プローブの各々が、検出可能な標識を有し、該第1のプローブの検出可能な標識が、該第2のプローブの検出可能な標識と同じであり、該第3のプローブの検出可能な標識が、該第4のプローブの検出可能な標識とは異なる、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、核酸、タンパク質および多糖類からなる群より選択される、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記第1、第2、第3または第4のプローブが、核酸および抗体からなる群より選択される、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記プローブの各々が、蛍光標識を有し、前記第1および第2のプローブの蛍光標識が、互いの100nm以内にそれぞれの最大発光波長を有し、そして前記第3および第4のプローブの蛍光標識が、100nmよりも大きく異なるそれぞれの最大発光波長を有する、方法。
  5. 請求項3に記載の方法であって、少なくとも前記第1のプローブは核酸プローブであり、少なくとも前記第4のプローブは抗体である、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記第1のマーカーの存在または非存在を検出する工程が、該第1のマーカーをPCR増幅して、前記第1のプローブを該増幅されたマーカーにハイブリダイズさせることを包含する、方法。
  7. 請求項5に記載の方法であって、前記第4のマーカーの存在または非存在を検出する工程が、前記第4のプローブを該第4のマーカーに免疫特異的に結合させる工程を包含する、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記プローブおよび前記マーカーが核酸であり、そして前記混合物中の該マーカーの存在または非存在を検出する工程が、PCRを使用して実施される、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、前記第1および第2の混合物が同じサンプルから調製される、方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、前記第1の混合物が、該第1および第3の核酸配列を標識するためのハイブリダイゼーションプローブを含有し、そして前記第2の混合物が、該第2および第4の核酸配列を標識するためのハイブリダイゼーションプローブを含有する、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、少なくとも3つの生物学的因子が前記サンプル中で検出される、方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、少なくとも4つの生物学的因子がサンプル中で検出される、方法。
  13. 生物学的因子の存在または非存在を検出するために使用される色チャネルの数よりも多い数の生物学的因子の存在または非存在を光学的に検出するための方法であって、該生物学的因子の各々は、該生物学的因子をその他の生物学的因子から識別するそれぞれの第1および第2の核酸配列を有し、該方法は、以下の工程:
    a)該生物学的因子を含有すると思われる少なくとも1つのサンプルから、第1および第2の容器中に、それぞれ第1および第2の混合物を形成する工程であって、ここで:
    i)該第1の混合物が、該生物学的因子の各々に対して、該生物学的因子の該第1の核酸配列を標識するためのそれぞれの第1のプローブセットを含有し;
    ii)該第2の混合物が、該生物学的因子の各々に対して、該生物学的因子の該第2の核酸配列を標識するためのそれぞれの第2のプローブセットを含有し;
    iii)該第1の混合物中の該第1のプローブセットのうちの少なくとも2つが、同じ色チャネルで検出される同じ発光波長範囲を有し、そして該第2の混合物中の該少なくとも2つの対応する第2のプローブセットが、異なる色チャネルで検出される異なる発光波長範囲を有する、工程;
    b)同じ発光波長範囲を有する、該第1の混合物中の該第1のプローブセットのうちの少なくとも2つに由来するプローブシグナルの存在または非存在を光学的に読み取る工程;
    c)異なる発光波長範囲を有する、該第2の混合物中の該少なくとも2つの対応する第2のプローブセットに由来するプローブシグナルの存在または非存在を光学的に読み取る工程;ならびに
    d)該混合物の各々から受け取られるプローブシグナルの組合せから、該生物学的因子の存在または非存在を決定する工程、
    を包含する、方法。
  14. 少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するための方法であって、該第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そして該第2の因子は、第3および第4のマーカーを含み、該方法は、
    a)該因子を含有すると思われる少なくとも1つのサンプルから、第1の容器中に第1の混合物を調製する工程;
    b)該第1の容器中の該第1および第3のマーカーの存在または非存在を検出する工程;
    c)該第1または第3のマーカーのいずれかが該第1の容器中に存在する場合、該少なくとも1つのサンプルから第2の容器中に第2の混合物を調製する工程;ならびに
    d)該第2の容器中の該第2および第4のマーカーの存在または非存在を検出する工程、
    を包含し、それにより、該第1および第2のマーカーの存在が該サンプル中の該第1の生物学的因子の存在を示し、該第3および第4のマーカーの存在が該サンプル中の該第2の生物学的因子の存在を示し、
    該第1の混合物が、該第1のマーカーを特異的に認識する第1のプローブ、および該第3のマーカーを特異的に認識する第3のプローブを含み、該第2の混合物が、該第2のマーカーを特異的に認識する第2のプローブ、および該第4のマーカーを特異的に認識する第4のプローブを含み、
    該プローブの各々が、検出可能な標識を有し、該第1のプローブの検出可能な標識が、該第2のプローブの検出可能な標識と同じであり、該第3のプローブの検出可能な標識が、該第4のプローブの検出可能な標識とは異なる、
    方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、前記第1の混合物が該第1および第3の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有し、そして前記第1の容器中の該第1および第3のマーカーの存在または非存在を検出する工程が、該第1の混合物を核酸増幅条件に供して、該第1の混合物中に該第1または第3の核酸配列のいずれかが存在するかどうかをプローブシグナルから決定する工程を包含する、方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記第2の混合物が前記第2および第4の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有し、そして前記第2の容器中の前記第2および第4のマーカーの存在または非存在を検出する工程が、該第2の混合物を核酸増幅条件に供して、該第2の混合物中に該第2または第4の核酸配列のいずれかが存在するかどうかをプローブシグナルから決定する工程を包含する、方法。
  17. 少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのキットであって、該第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、そして該第2の因子は、第3および第4のマーカーを含み、該キットは少なくとも第1および第2の容器を備え、ここで該第1の容器は、該第1のマーカーを特異的に認識する第1のプローブおよび該第3のマーカーを特異的に認識する第2のプローブを収容し、そして該第2の容器は、該第2のマーカーを特異的に認識する第3のプローブおよび該第4のマーカーを特異的に認識する第4のプローブを収容し、
    該プローブの各々が、検出可能な標識を有し、該第1のプローブの検出可能な標識が、該第3のプローブの検出可能な標識と同じであり、該第2のプローブの検出可能な標識が、該第4のプローブの検出可能な標識とは異なる、
    キット。
  18. 請求項17に記載のキットであって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、核酸、タンパク質および多糖類からなる群より選択される、キット。
  19. 請求項17に記載のキットであって、前記第1、第2、第3および第4のプローブが、核酸および抗体からなる群より選択される、キット。
  20. 請求項17に記載のキットであって、前記プローブの各々は、蛍光標識を有し、そして前記第1および第2のプローブの蛍光標識が、互いの100nm以内にそれぞれの最大吸収波長を有する、キット。
  21. 請求項17に記載のキットであって、前記プローブの各々が、蛍光標識を有し、前記第1および第2のプローブの蛍光標識が、互いの100nm以内にそれぞれの最大発光波長を有し、そして前記第3および第4のプローブの蛍光標識が、100nmよりも大きく異なるそれぞれの最大発光波長を有する、キット。
  22. 請求項17に記載のキットであって、少なくとも前記第1のプローブは核酸プローブであり、少なくとも前記第4のプローブは抗体である、キット。
  23. 請求項17に記載のキットであって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、それぞれ、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、そして前記プローブが、該核酸配列を標識するためのハイブリダイゼーションプローブを含む、キット。
  24. 請求項23に記載のキットであって、前記第1の容器が、前記第1および第3の核酸配列を増幅するためのプライマーをさらに含有し、そして前記第2の容器が、第2および第4の核酸配列を増幅するためのプライマーをさらに含有する、キット。
  25. 請求項17に記載のキットであって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、それぞれ、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、前記第1の容器が、該第1および第3の核酸配列を増幅するための増幅試薬をさらに含有し、そして前記第2の容器が、該第2および第4の核酸配列を増幅するための増幅試薬をさらに含有する、キット。
  26. 少なくとも第1および第2の生物学的因子を検出するためのシステムであって、該第1の因子は、第1および第2のマーカーを含み、該第2の因子は、第3および第4のマーカーを含み、該システムは、
    (a)少なくとも第1および第2の容器であって、該第1の容器は、該第1および第3のマーカーを検出するための試薬を収容し、そして該第2の容器は、該第2および第4のマーカーを検出するための試薬を収容する、少なくとも第1および第2の容器;
    (b)該容器中の該マーカーの存在または非存在を検出するように配置された、少なくとも1つの検出器;
    (c)該少なくとも1つの検出器と通信している少なくとも1つのコントローラであって、該コントローラは、以下:
    i)該第1の容器中の検出反応を開始する工程;
    ii)該検出器からデータを受け取る工程;ならびに
    iii)該データから、該第1の容器中の該第1および第3のマーカーの存在または非存在を決定する工程;
    を包含する一連の操作を実施し、ここで、該第1または第3のマーカーが該第1の容器の中に存在する場合、該コントローラは、以下:
    iv)該第2の容器中の第2の検出反応を開始する工程;
    v)該検出器から追加のデータを受け取る工程;ならびに
    vi)該追加のデータから、該第2の容器中の該第2および第4のマーカーの存在または非存在を決定する工程、
    を包含する第2の一連の操作を実施するように、コンピューターで読取り可能な命令でプログラムされており、それにより、該第1および第2のマーカーの存在がサンプル中の該第1の生物学的因子の存在を示し、該第3および第4のマーカーの存在が該サンプル中の該第2の生物学的因子の存在を示す、少なくとも1つのコントローラ;
    を備え、
    該マーカーが核酸であり、該第1の容器中に収容される試薬が、該第1および第3のマーカーを特異的に認識する核酸プローブであり、そして該第2の容器中に収容される試薬が、該第2および第4のマーカーを特異的に認識する核酸プローブであり、
    該プローブの各々が、検出可能な標識を有し、該第1のプローブの検出可能な標識が、該第2のプローブの検出可能な標識と同じであり、該第3のプローブの検出可能な標識が、該第4のプローブの検出可能な標識とは異なる、
    システム。
  27. 請求項26に記載のシステムであって、前記検出反応が核酸増幅を含む、システム。
  28. 請求項26に記載のシステムであって、該システムが、前記コントローラと通信している少なくとも第1および第2の検出器を備え、該第1の検出器は、前記第1の容器中のマーカーの1つ以上の存在または非存在を検出するように配置されており、該第2の検出器は、前記第2の容器中のマーカーの存在または非存在を検出するように配置されている、システム。
  29. 請求項26に記載のシステムであって、前記第1、第2、第3および第4のマーカーが、第1、第2、第3および第4の核酸配列を含み、そして前記第1および第2の容器が、サンプルから核酸を抽出するため、および検出のために該核酸を保持するためのカートリッジを備える、システム。
  30. 複数の因子の存在または非存在を決定するための自動化システムであって、該因子の各々は、該因子をその他の因子から識別するそれぞれ第1および第2の核酸配列を有し、該自動化システムは、以下:
    a)該因子を含有すると思われる第1および第2の反応混合物を核酸増幅条件に供するための、少なくとも1つの温度制御システムであって、該第1の反応混合物は、該因子の各々の第1の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有し、そして該第2の反応混合物は、該因子の各々の該第2の核酸配列を増幅して検出するための試薬およびプローブを含有する、少なくとも1つの温度制御システム;
    b)該反応混合物からプローブシグナルを検出するように配置された、少なくとも1つの検出機構;ならびに
    c)該少なくとも1つの温度制御システムおよび該少なくとも1つの検出機構と通信している、少なくとも1つのコントローラであって、該コントローラは、以下の工程:
    i)該第1の反応混合物を核酸増幅条件に供するために、制御シグナルを該温度制御システムに送信する工程;
    ii)該第1の反応混合物から受け取られるプローブシグナルから、該因子のいずれかの該第1の核酸配列が該第1の反応混合物中に存在するかどうかを決定する工程;
    iii)該因子のいずれかの該第1の核酸配列が該第1の反応混合物中に存在する場合には、該第2の反応混合物を核酸増幅条件に供するために、制御シグナルを該温度制御システム送信する工程;ならびに
    iv)該第2の反応混合物から受け取られるプローブシグナルから、該因子のいずれかの該第2の核酸配列が該第2の反応混合物中に存在するかどうかを決定する工程;
    を実施するようにプログラムされており、それにより、該因子のいずれかの該第1および第2の核酸配列の存在が該因子の存在を示す、少なくとも1つのコントローラ、
    を備え、
    該第1の反応混合物は、該第1の反応混合物中で該第1の核酸配列の異なる標的核酸配列を特異的に認識する、少なくとも第1の核酸プローブおよび第2の核酸プローブを含み、該第2の反応混合物は、該第2の反応混合物中で該第2の核酸配列の異なる標的核酸配列を特異的に認識する、少なくとも第3の核酸プローブおよび第4の核酸プローブを含み、
    該プローブの各々が、検出可能な標識を有し、該第1のプローブの該検出可能な標識が、該第3のプローブの該検出可能な標識と同じであり、該第2のプローブの該検出可能な標識が、該第4のプローブの該検出可能な標識とは異なる、自動化システム。
  31. 請求項30に記載のシステムであって、該システムが、前記コントローラと通信している少なくとも第1および第2の検出機構を備え、該第1の検出機構が、前記第1の反応混合物中の該核酸配列の1つ以上の存在または非存在を検出するように配置されており、そして該第2の検出機構が、前記第2の反応混合物中の該核酸配列の1つ以上の存在または非存在を検出するように配置されている、システム。
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