JP4948517B2 - サイフォン式排水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯水槽に貯留された水をサイフォン作用により排水するサイフォン式排水装置に関する。
従来から、サイフォン式排水装置ではないが、液体を貯蔵した2つのタンクの間で、サイフォン作用を利用して液体を移送させる液体移送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置においては、各タンクから液体移送管が導出され、それら液体移送管が連通管により連通され、この連通管の途中にバルブが設けられている。バルブはタンク間の液体面の高さの差が所定値以上となった場合にバルブが開かれ、連通管は液体で満たされてサイフォン作用が生じる。これにより、液体面の高さが高い方のタンクから低い方のタンクに液体が移送され、2つのタンクにおいて液体面の高さが同じとなる。
しかしながら、上記の液体移送装置においては、液体の移送開始又は停止のためバルブを開閉する際、バルブは水流による圧力を受ける。従って、タンクの大きさが大きく、液体移送量が多い場合、水流による圧力は大きいので、バルブはその圧力に耐え得るように高強度とする必要がある。このため、バルブの製造コストが高くなる。
上記の問題は、サイフォン式排水装置において排水を開始又は停止させるトリガ手段としてバルブを排水管の途中に設けた場合のバルブについても生じ得る。排水量が多い場合、バルブを高強度とする必要が生じ、バルブの製造コストが高くなり、装置の製造コストが高くなる。
特開2000−109200号公報
本発明は、上記の従来の問題を解決するためになされたものであり、2つのサイフォン管の間に水が溜まると共に空気を封じ込み得るトラップ部を設けたことにより、サイフォン作用による排水を開始又は停止させるトリガ手段の製造コストを抑えることができ、装置の製造コストの低減を図ることができるサイフォン式排水装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、貯水槽に貯留された水をサイフォン作用により排水するサイフォン式排水装置において、前記貯水槽内に下端が開口する吸水立管の上端部を逆U字状に折曲し垂下させて成る第1のサイフォン管と、前記第1のサイフォン管の垂下させた端部に一端が連接されたU字型のトラップ部と、前記トラップ部の他端に一端が連接された立管を逆U字状に折曲し垂下させて排水立管として成る第2のサイフォン管と、前記第1及び第2のサイフォン管の頂部を連通させる空気流通管と、前記空気流通管を開閉する開閉手段と、を備え、前記貯水槽は、前記第1及び第2のサイフォン管の頂部よりも高い位置まで水を溜めることが可能な構成とされ、前記開閉手段が閉じられているとき、前記貯水槽内の水位が前記第1及び第2のサイフォン管の頂部よりも高く、第1のサイフォン管に空気が溜まり、かつ前記トラップ部が水封されている状態で、第1のサイフォン管及びトラップ部は、貯水槽から第1のサイフォン管、トラップ部及び第2のサイフォン管を通して貯水槽内の水が排出されることを阻止し、前記開閉手段が開かれたとき、水圧により、前記第1のサイフォン管に溜まっていた空気が前記空気流通管を通して前記第2のサイフォン管へ押し出され、かつトラップ部及び第2のサイフォン管の立管は前記貯水槽から流入した水で管内が満たされ、その水は第2のサイフォン管の排水立管に流れ込んで落下し、その落下する水によりサイフォン作用が生じ、貯水槽内の水が排出されるものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のサイフォン式排水装置において、前記トラップ部は、貯水槽の水位の予め決められた上限値に応じた深さを有しているものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサイフォン式排水装置において、前記空気流通管から分岐した大気開放管と、前記大気開放管を開閉するバルブと、備え、サイフォン作用による排水中に前記バルブが開かれることにより排水が停止されるものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のサイフォン式排水装置において、前記トラップ部内の水抜きが可能な水抜き手段を備え、排水終了時に該トラップ部内に溜まっている水が該水抜き手段により抜かれるものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のサイフォン式排水装置において、前記開閉手段は、前記空気流通管の第1のサイフォン管側の端部に設けられたフロート弁で構成され、前記フロート弁は、前記空気流通管の端部開口を塞ぐフロートを有し、前記フロートは、前記第1のサイフォン管内の空気圧が所定値以上となったときに浮き、前記第1のサイフォン管に溜まっていた空気が前記空気流通管を通して前記第2のサイフォン管へ押し出されて、サイフォン作用による排水が生じ、該フロートは、サイフォン作用により生じる該サイフォン管内の負圧に起因して第1のサイフォン管に引き寄せられ、空気流通管の端部開口を塞ぎ、サイフォン作用による排水を維持するものである。
上記請求項1乃至請求項5の発明において、前記第1のサイフォン管の頂部に一端が連通され他端が開放され、逆U字状に折曲された調圧管を備え、前記調圧管の開放端が、前記貯水槽内の予め設定された水位の下限値と略同じ高さに位置させたものであってもよい。
また、前記空気流通管及び開閉手段に替えて、前記第1のサイフォン管の頂部と連通すると共に大気開放し、かつ貯水槽内の水位が上昇したときに水が流入し得る区画室と、この区画室内に収容され前記連通を塞ぎ得るフロートと、を備え、前記フロートは、区画室内に水が流入してその水位が所定値以上となり、かつ前記第1のサイフォン管内の空気圧が所定値以上となって浮き、第1のサイフォン管内の空気を大気開放し、サイフォン作用による排水を生じさせ、該サイフォン作用により生じる第1のサイフォン管内の負圧に起因して該サイフォン管に引き寄せられて連通を塞ぎ、サイフォン作用による排水を維持するものであってもよい。
請求項1の発明によれば、2つのサイフォン管の間に設けたトラップ部に溜まった水により、第1のサイフォン管内に空気を封じ込んだ状態から、2つのサイフォン管の頂部間の空気流通管に設けた開閉手段を開閉することで、サイフォン作用による排水を開始又は阻止することができる。このサイフォン作用のトリガ手段として機能する開閉手段は、低圧の空気流通管の途中に設けられるので、その強度は水流による圧力に耐え得るほどにする必要はなく、低強度でもよい。従って、開閉手段の製造コストを抑えることができ、これにより、装置の製造コスト低減を図ることができる。
請求項2の発明によれば、貯水槽に貯留可能な水位の上限値はトラップ部の深さに応じて変わるが、トラップ部の深さが、貯水槽内の水位の予め決められた上限値に応じた深さとされるので、その上限値まで貯水槽に水を溜めることができる。
請求項3の発明によれば、サイフォン作用による排水中に、バルブが開けられると、空気流通管は大気開放管を介して大気開放され、これにより、第1及び第2のサイフォン管のそれぞれの頂部が大気に開放されるので、管内が負圧状態を維持できなくなる。従って、サイフォン作用の生じる条件が満たされなくなり、結果として排水が停止するので、排水時の途中停止が可能となる。
請求項4の発明によれば、排水終了時にトラップ部の水抜きが行われるので、排水終了後に貯水槽の水位が再び上昇し、トラップ部に水が流れ込んで溜まる際、その溜まる水量を減らすことができる。従って、第2のサイフォン管の立管に溜まった水が溢れて排水立管から排出されることを防ぐことができる。
請求項5の発明によれば、第1のサイフォン管内の空気圧が所定値以上となったとき、フロートが浮いて排水が開始されるので、自動排水が可能となる。従って、水位調整を自動的に行うことができる。
以下、本発明の各種実施形態に係るサイフォン式排水装置(以下、排水装置と略記)について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る排水装置の構成を示す。本実施形態の排水装置1は、貯水槽2に貯留された水をサイフォン作用により排水する排水装置である。排水装置1は、順に連接された第1のサイフォン管3と、トラップ部4と、第2のサイフォン管5と、を備え、貯水槽2内から貯水槽2外へ排水する機能を有する。
第1のサイフォン管3は、貯水槽2内に設けられた吸水立管31の上端部を逆U字状に折曲し垂下させて成り、吸水立管31の下端31aは貯水槽2内の底面近傍に開口する。トラップ部4は、U字型状の配管で構成され、第1のサイフォン管3の垂下させた端部31bに一端4aが連接されている。第2のサイフォン管5は、トラップ部4の他端4bに一端が連接された立管51を逆U字状に折曲し垂下させて排水立管52として成る。トラップ部4及び立管51は、貯水槽2内外のいずれに配置されていてもよい。排水立管52は貯水槽2外に配置され、その下端52aの位置は、吸水立管31の下端31aよりも低い。
両サイフォン管3、5の折曲部分に位置する管外の頂部3a、5aの高さは略同じであり、管内の頂部3b、5bの高さも略同じとする。両サイフォン管3、5及びトラップ部4は、略同径の円筒形状とし、水流抵抗が小さくなるように滑らかに折り曲げられていることが望ましい。それらは一体に形成されていても、又は管内の継ぎ目部分に段差が生じてそれが水流抵抗とならないように継ぎ合わされていてもよい。貯水槽2は両サイフォン管3、5の頂部3a、5aよりも高い位置まで水を溜めることが可能な構成とされている。
さらに、排水装置1は、両サイフォン管3、5の頂部3a、5aを連通させる空気流通管6と、空気流通管6を開閉するトリガバルブ7(開閉手段)と、空気流通管6から分岐した大気開放管8と、大気開放管8を開閉するストップバルブ9とを備える。トリガバルブ7は排水を開始させるためのバルブであり、ストップバルブ9は排水を停止させるためのバルブである。空気流通管6の管径は両サイフォン管3、5の管径よりも小さい。空気流通管6は、第1のサイフォン管3と連接する端部6aに空気室61を有していてもよい。大気開放管8は、図示のように空気流通管6のトリガバルブ7よりも第1のサイフォン管3側の部位から分岐していても、又は第2のサイフォン管5側の部位から分岐していてもよい。両サイフォン管3、5、トラップ部4、及び大気開放管8の材料は特に限定されず、塩化ビニル又はFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂、金属、又はコンクリート等のいずれであってもよい。
ここに、第1のサイフォン管3の管内の頂部3bの高さ、すなわち、第1のサイフォン管3内で水がトラップ部4に流れ込み始める水位を越流ラインL1という。また、貯水槽2の予め決められた上限の水位をトリガラインL2といい、このトリガラインL2の高さは両サイフォン管3、5の頂部3a、5aよりも高く設定する。また、両サイフォン管3、5の頂部3a、5aの高さと略同じ水位を圧流ラインL3という。また、トラップ部4の内底部4cから越流ラインL1までの高さをトラップ部4の深さD1と定義する。トラップ部4の深さD1は、貯水槽2の水位の予め決められた上限値、すなわち、トリガラインL2の位置に応じて決められている。この深さD1は、越流ラインL1とトリガラインL2との高さの差をH1としたとき、その差H1とトリガ部4の管径との和よりも深く、例えばH1の略3倍とする。
次に、上記のように構成された排水装置1の使用方法を説明する。使用時の様子を時系列で図2(a)〜(d)に示す。排水前には貯水槽2に給水されて、貯水槽2内の水位が徐々に上昇するものとする。給水の際、トリガバルブ7、9は閉められている。
図2(a)は、貯水槽2内の水位が上昇して、越流ラインL1を僅かに越えた状態を示す。水は第1のサイフォン管3の吸水立管31内に入っており、吸水立管31内の水位は貯水槽2内の水位と略同じとなって越流ラインL1を僅かに越え、第1のサイフォン管3内の水W1はトラップ部4に流れ込んでいる。この流れ込みを越流という。その越流した水W1がトラップ部4に溜まり、その水位がトラップ部4の管径程度となっており、トラップ部4は水封されている。このようにトラップ部4は水封されており、また、上述のようにトリガバルブ7は閉められていることから、第1のサイフォン管3の折曲部分の管内は密閉空間となり、そこに空気A1が封じ込められて溜まっている。
図2(b)は、貯水槽2内の水位が越流ラインL1とトリガラインL2との間でΔhだけ、さらに上昇した状態を示す。貯水槽2内の水位上昇により、水W1は、押し上げられ、越流してトラップ部4にさらに流れ込んでいる。また、水W1は、第1のサイフォン管3に溜まった空気A1を押し、その空気A1は、トラップ部4に溜まった水W2を押している。このため、トラップ部4の第1のサイフォン管3側の立管41の水位は貯水槽2の水位に拘らず略一定となり、第2のサイフォン管5側の立管42の水位は上記図2(a)に示した水位よりも高くなっている。この立管42の水位上昇分は、越流ラインL1の高さと貯水槽2内の水位の差Δhと略等しい。水W1の押し上がろうとする力と、それを抑えようとする空気A1の空気圧とは均衡している。なお、立管42内の水位上昇は、貯水槽2内の水位上昇が止まると、同様に止まる。
図2(c)は、貯水槽2内の水位がトリガラインL2に達した状態を示す。トラップ部4の立管42の水位は上記図2(b)に示した水位よりも高く、上記図2(a)に図示した水位と比べると、その上昇分は、越流ラインL1とトリガラインL2の高さとの差H1と略等しい。水W1の押し上がろうとする力と空気A1の空気圧は均衡しており、第1のサイフォン管3は空気A1により、トラップ部4は水W2により、貯水槽2から第1のサイフォン管3、トラップ部4及び第2のサイフォン管5を通して貯水槽2内の水が排出されることを阻止している。
上記図2(c)に図示した状態で、ユーザがトリガバルブ7を開くと、第1のサイフォン管3内の空気A1は、貯水槽2内の越流ラインL1よりも高い位置の水W3の水圧に起因して、空気流通管6を通って第2のサイフォン管5へ押し出される。これにより、水W1が越流ラインL1を越え、第1のサイフォン管3が水W1で満たされる。
図2(d)は、排水時の状態を示す。上述の第1のサイフォン管3内を満たした水は、トラップ部4に溜まった水と一体化し、トラップ部4及び第2のサイフォン管5の立管51は、貯水槽2から流入した水で管内が満たされる。その水は第2のサイフォン管5の排水立管52に流れ込んで落下し、排出される。このような、水W3の水圧による排水を圧流排水という。
上記の圧流排水により貯水槽2の水位が圧流ラインL3以下になったとき、排水立管52を落下する水によりサイフォン作用が生じる。サイフォン作用においては、貯水槽2の水面に掛かる大気圧が、水中を伝わり、両サイフォン管3、5の管内で水を押し上げ、真空が作られるのを防ぐ。このサイフォン作用により、第1のサイフォン管3は貯水槽2内の水を自吸してトラップ部4へ送り、第2のサイフォン管5はその水を連続して引き込み、そして排出し続ける。このような排水を自吸排水という。
排水の際、排水立管52の排水口52bから見て、水流抵抗は第1のサイフォン管3内よりも第2のサイフォン管5内の方が小さいので、自吸排水時には、第2のサイフォン管5内の負圧が第1のサイフォン管3内の負圧よりも高くなる。このため、第1のサイフォン管3に入り込んだ、又は管内で生じた空気溜まりは、第2のサイフォン管5内の負圧により空気流通管6内に吸い出される。そして、その空気は第2のサイフォン管5に吸引され、気泡となって排水立管52から排出される。第1のサイフォン管3では、貯水槽2の水位が下がるほど、その水面から頂部3aまでの高さ、すなわち、水を吸い上げる高さが高くなるので、サイフォン作用による管内の負圧が下がる。従って、貯水槽2の水位が下がるほど、第1と第2のサイフォン管3、5内の負圧の差は大きくなり、第1のサイフォン管3内の空気溜まりが第2のサイフォン管5へ吸引され易くなる。
ここに、吸水立管31の下端31aと略等しい位置をバランスラインL4という。上述の自吸排水は、貯水槽2の水位がバランスラインL4となるまで続く。両サイフォン管3、5及びトラップ部4の径が略同じとした場合、排水時の単位時間あたりの吸水量と排水量は略同じとなる。
自吸排水の途中で排水を停止させる場合、ストップバルブ9がユーザにより開かれる。ストップバルブ9が開かれると、空気流通管6は大気開放管8を介して大気開放され、これにより、両サイフォン管3、5の頂部3a、5aの各々が大気に開放される。このため、管内は負圧状態を維持することができなくなり、従って、サイフォン作用の生じる条件が満たされなくなり、結果として排水が停止する。
上記図2(a)〜(d)を参照し、トリガバルブ7を閉めて貯水槽2に水を徐々に貯水した場合について説明したが、以下に、トリガバルブ7を開けて貯水した場合について説明する。この場合、貯水槽2内の水位が越流ラインL1以上となったとき、第1のサイフォン管3内の水W1はその管内の頂部3bを越えて、トラップ部4に溜まる。そして、トラップ部4内の水位が上がり、第2のサイフォン管5内の管内の頂部5bを越えると、水は溢れ出し、第2のサイフォン管5から排出される。このような排水を越流排水という。越流排水の際、貯水槽2からの水の流入量が排水量よりも多くなると、上述の圧流排水に移行し、さらに自吸排水に移行する。ただし、自吸排水に移行するのは、ストップバルブ9が閉じられているときである。
本実施形態においては、両サイフォン管3、5の間に設けたトラップ部4に溜まった水により、第1のサイフォン管3内に空気を封じ込んだ状態から、両サイフォン管3、5の頂部3a、5a間の空気流通管6に設けたトリガバルブ7を開閉することで、サイフォン作用による排水を開始又は阻止することができる。このサイフォン作用のトリガ手段として機能するトリガバルブ7は、水流の圧力を受けることがなく低圧の空気流通管6の途中に設けられるので、その強度は水流による圧力に耐え得るほどにする必要はなく、低強度でもよい。従って、トリガバルブ7の製造コストを抑えることができ、これにより、装置の製造コストの低減を図ることができる。
また、第1のサイフォン管3内の空気溜まりは、サイフォン作用に起因した負圧により、第2のサイフォン管5に空気流通管6を介して吸引され、気泡となって排水立管52から排出される。このため、第1のサイフォン管3内の空気溜まりがなくなり、従って、空気溜まりに起因したサイフォン切れを防ぐと共に、水流の妨げをなくすことができる。その結果、サイフォン作用の安定化を図り、排水の安定化を図ることができる。
また、貯水槽2に貯留可能な水位の上限値はトラップ部4の深さに応じて変わるが、トラップ部4の深さが、貯水槽2内の水位の予め決められた上限値に応じた深さとされるので、その上限値まで貯水槽2に水を溜めることができる。ここで、貯水槽2の水位の上限値がトラップ部4の深さに応じて変わる理由を図3を参照して説明する。同図に示すように、貯水槽2内の水位が越流ラインL1よりも高く、かつトラップ部4が水封された状態で、貯水槽2内の水位が上昇すると、トラップ部4に水がさらに流れ込み、貯水槽2内の水位の上昇分だけトラップ部4の立管42内そして立管51内の水位が上昇する。立管42、51内の水位が上昇して、立管51から水が溢れた場合、その水は排水立管52から排出される。このため、それ以上、貯水槽2内に水を溜めようとしても、サイフォン管3、5内で越流が生じて排水立管52から排水される。従って、そのときの貯水槽2の水位が上限値となり、この上限値はトラップ部4の深さに応じた値となる。
なお、トラップ部4の深さD1は可能な限り深くすることが望ましい。トラップ部4の深さD1が深くすると、貯水槽2に貯留可能な水位の上限値、すなわち、トリガラインL2を上げることができる。また、第1のサイフォン管3と第2のサイフォン管5との間の管長が長くなるので、排水時における第1のサイフォン管3内と第2のサイフォン管5内の水流抵抗の差が大きくなる。このため、第2のサイフォン管5内と第1のサイフォン管3内の負圧の差も大きくなる。従って、第1のサイフォン管3に入り込んだ、又は管内で生じた空気溜まりを、第2のサイフォン管5に確実に吸引し、排出することができる。また、トラップ部4の保有水量を多くすることができるので、排水開始時に第2のサイフォン管5への補給をスムーズに行える。
また、排水立管52による落差は可能な限り大きくすることが望ましい。落差を大きくすることで、排水立管52が保有する水量を多くすることができる。このため、自吸排水時において、その保有水量に応じた第2のサイフォン管5全体、トラップ部及び第1のサイフォン管3内の水を引っ張る力が強くなり、従って、サイフォン切れを防ぐことができる。その結果、排水の安定化を図ることができる。
次に、本実施形態の排水装置1の適用例を説明する。排水装置1は、例えば、ダム排水設備に適用することができ、図4(a)〜(c)は、その適用例を示す。本変形例においては、吸水立管31の管長が互いに異なる3種類の排水装置1A〜1C(排水装置1)がダムの堤体80を跨いで並んで設置される。排水装置1A〜1Cの吸水立管31A〜31C及び排水立管52A〜52Cはそれぞれ、堤体80に沿って配置される。これらはフレキシブル配管で構成されていてもよい。
吸水立管31Aの下端はダム湖81の下層に位置し、吸水立管31Bの下端はダム湖81の中層に位置し、吸水立管31Cの下端はダム湖81の上層に位置する。各吸水立管31の形状は円筒であることが望ましい。各吸水立管31の下端は取水口を構成し、各層の水を吸水する。吸水立管31Aは下層の水を吸水し、その下層から吸い上げられる水は砂等を含み易く、その砂等は、吸水立管31Aと連結されたトラップ部4に溜まり易い。このため、そのトラップ部4には、砂等を排出するための清掃口が開けられて、そこにバルブ43が設けられていることが望ましい。このダム排水設備においては、吸水立管31A〜31Cがそれぞれ各層の水を独立して吸水し、これにより、排水立管52A〜52Cは各層の水を独立して排水する。
本適用例においては、各層の水を排水可能とするために堤体80の上部、中部及び下部の夫々に孔を開けて排水孔を設ける必要がないので、堤体80の強度を担保することができる。
また、トリガバルブ7が開けられた状態でダム湖81の水位が上昇し、水位が越流ラインL1よりも高くなると、越流排水が生じる。この越流排水時に、吸水立管31への流入量が排水量よりも多くなり、水位が圧流ラインL3を越えて上昇すると、圧流排水が生じる。この圧流排水を行うことで排水装置1は洪水吐として機能し得る。
以下に、本実施形態に係る各種変形例について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態の第1の変形例)
図5は、上記第1の実施形態の第1の変形例に係る排水装置の構成を示す。本変形例の排水装置1においては、排水立管52が、その管の途中で、管径が上方から下方に向けて狭められ、単位時間あたりの排水量を減らすように形成されている。本変形例においては、単位時間あたりの排水量が減るので、自吸排水時に吸水が追い付かなくなることを防ぐことができる。従って、サイフォン切れの防止を図ることができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
図6は、上記第1の実施形態の第2の変形例に係る排水装置の構成を示す。本変形例の排水装置1においては、排水立管52が、管長を長くしてその保有水量を多くするように折曲形成された部分を有する。その部分の折曲形状は、水流の抵抗とならない滑らかな形状とする。折曲部分は図示のように複数箇所あっても、1箇所であってもよい。本変形例においては、排水立管52の保有水量が多くなるので、自吸排水時に、排水立管52からの排水により生じる、第2のサイフォン管5の他の部分、トラップ部4及び第1のサイフォン管3の水を引っ張る力が強くなる。このため、サイフォン切れを防ぐことができる。
(第1の実施形態の第3の変形例)
図7は、上記第1の実施形態の第1の変形例に係る排水装置の構成を示す。本変形例の排水装置1においては、第1のサイフォン管3、トラップ部4及び第2のサイフォン管5が略コイル状に折曲している。本変形例においては、第1のサイフォン管3、トラップ部4及び第2のサイフォン管5が略コイル状であるので、排水時の水流抵抗の低減を図ることができる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る排水装置の構成を示す。本実施形態の排水装置1は、第1のサイフォン管3の頂部3aに管の一端が連通され、他端が開放され、逆U字状に折曲された調圧管10を備える。調圧管10の開放端10aは、貯水槽2内の予め設定された水位の下限値L5と略同じ高さに位置される。この下限値L5は、自吸排水時に開口端10aが大気開放され得るように、圧流ラインL3よりも低く設定されている。本実施形態の排水装置1は、不図示であるが、大気開放管8及びストップバルブ9を備えていてもよい。
本実施形態においては、貯水槽2の水位が、調圧管10の開放端10aの位置、すなわち、水位の下限値L5よりも低くなったとき、開放端10aから空気が調圧管10を通って第1のサイフォン管3に入り込む。このため、第1のサイフォン管3は大気開放され、自吸排水時にはサイフォン作用の生じる条件が満たされなくなり、結果として排水が停止する。従って、自吸排水時に貯水槽2内の水位が下限値となったときに排水を自動停止させることができる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る排水装置1の構成を示す。本実施形態の排水装置1は、排水終了時にトラップ部4に溜まった水を排水するためトラップ部4に連通された排水管44と、排水管44を開閉するバルブ45とが設けられている。バルブ45は排水終了時にユーザにより開かれ、排水管44はトラップ部4に溜まった水を排出する。このようにして排水管44及びバルブ45は水抜き手段を構成する。バルブ45の開閉は、排水終了を検知する制御部により自動で制御されてもよい。この場合、制御部は、例えば、貯水槽2に設けた水位計により、貯水槽2内の水位が所定値以下となったことを検知し、それにより排水終了を検知する。
本実施形態においては、排水終了時に、トラップ部4に溜まった水が排水管44から排出されるので、トラップ部4の水抜きを行うことができる。このため、排水終了後に貯水槽2の水位が再び上昇し、トラップ部4に水が流れ込んで溜まる際、その溜まる水量を減らすことができる。従って、立管42、51に溜まった水が溢れて排水立管52から排出されることを防ぐことができ、結果として、排水停止時に、排出立管52から水が漏れ出ることを防止できる。
なお、排水管44は大気開放管として使用されてもよい。この場合、自吸排水時にバルブ45が開かれると、トラップ部4が大気開放され、サイフォン作用が生じる条件が満たされなくなる。従って、バルブ45を開くことで自吸排水を停止させることができる。
(第3の実施形態の変形例)
図10は、上記第3の実施形態の変形例に係る排水装置の構成を示す。本変形例の排水装置1は、排水管44及びバルブ45の替わりとして、第2のサイフォン管5内に、第2のサイフォン管5よりも管径の小さいサイフォン管11(水抜き手段)を有する。排水終了時に、サイフォン管11は、トラップ部4内に溜まっている水をサイフォン作用により排出する。
サイフォン管11は、第2のサイフォン管5に沿って設けられている。サイフォン管11のトラップ部4側の端部11aは、トラップ部4の内底部4cの近傍に位置し、サイフォン管11の他方の端部11bは、排水立管52内で端部11aよりも低い位置とされている。サイフォン管11は、円筒形状に限定されず、第2のサイフォン管5が仕切られて成るものであってもよい。
本変形例においては、サイフォン管11が、排水終了時にトラップ部4内に溜まった水をサイフォン作用により排出するので、上記第3の実施形態の効果と同様に、トラップ部4内の水抜きを行うことができる。このため、排水停止時に、排出立管52から水が漏れ出ることを防止できる。そして、本変形例では、第3の実施形態とは異なり、サイフォン管11のサイフォン作用により水抜きが行われるので、水抜きが自動的に行われる。このため、水抜きを自動的に行うようにバルブ45を制御する制御部は不要となり、その替わりにサイフォン管11を設置するだけでよい。従って、水抜き自動化のための構成が簡単となり、これにより、装置の製造コストの低減を図ることができる。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る排水装置の構成を示す。本実施形態の排水装置1は、排水を緊急停止させるための機構を有しており、排水装置1は、空気流通管6のトリガバルブ7よりも第1のサイフォン管3側の部分から分岐したガス送入管12と、ガス送入管12を介して空気流通管6へガスを送入するガス噴出装置13と、ガス送入管12を開閉する緊急停止バルブ14と、ガス噴出装置13を起動させる起動器15と、緊急停止バルブ14及び起動器15の駆動を制御するコントローラ16と、をさらに備える。ガスは、空気流通管6を介して第1のサイフォン管3に送入され、ゲートとなって水流を堰き止める。ガスの代わりに、圧縮空気が用いられてもよい。本実施形態において大気開放管8は、空気流通管6のトリガバルブ7よりも第2のサイフォン管5側の部位から分岐している。
コントローラ16における各種バルブ7、9、14及び起動器15の制御は、貯水槽2内に設けた水位計により水位を計測してその水位減少速度を算出し、その速度が所定値以上となったときに行われても、又は、両サイフォン管3、5又はトラップ部4に設けた流速計で流速を計測し、その流速が所定値以上となったときに行われても、若しくは、ユーザによる操作部の操作に基づいて行われてもよい。
ここで、サイフォン作用による自吸排水時、その排水の通常停止時、及び緊急停止時におけるコントローラ16による各種バルブ7、9、14の制御内容を下記表1に示す。
Figure 0004948517
上記表1に示されるように、自吸排水時には、トリガバルブ7は開けられ、ストップバルブ9及び緊急停止バルブ14は閉められている。自吸排水中の通常停止時には、ストップバルブ9が開けられ、これにより、両サイフォン管3、5が大気に開放されて、サイフォン作用が生じる条件が満たされなくなる。このようにして、自吸排水を停止することができる。
緊急停止時には、トリガバルブ7が閉められて、ストップバルブ9が開けられ、さらに緊急停止バルブ14が開かれて、ガス噴出装置13が起動器15の制御により起動し、ガスを空気流通管6を介して第1のサイフォン管3へ送入する。ガスは、トラップ部4の水を第2のサイフォン管5側へ押し出すと共に、第1のサイフォン管3に満たされ、ゲートとして水を堰き止める。また、ストップバルブ9も開かれるので、第2のサイフォン管5が大気開放され、第2のサイフォン管5においてサイフォン作用が生じる条件が満たされなくなる。このようにしてガスが堰となると共に、サイフォン作用の条件が満たされなくなるので、排水を確実に停止させることができる。また、上述のようにガスが堰となるので、自吸排水時だけでなく、越流排水時又は圧流排水時であっても排水を停止させることができる。
(第5の実施形態)
図12は、本発明の第5の実施形態に係る排水装置の構成を示す。本実施形態の排水装置1は、上記第1の実施形態のトリガバルブ7の替わりに、空気室61に設けられたフロート弁71を有し、フロート弁71は、空気流通管6の端部開口6bと、それを塞ぐフロート72とで構成される。本実施形態の排水装置1は、上記第2の実施形態に係る調圧管10と、第3の実施形態の変形例に係るサイフォン管11とをさらに備える。調圧管10は例えば透明部材で構成できる。排水装置1は、調圧管10及びサイフォン管11を備えていなくてもよい。
フロート72は、トラップ部4が水封され、第1のサイフォン管3に空気A1が溜まっている状態で、その空気圧が所定値以上となったときに浮く。空気圧が所定値以上となるのは、貯水槽2内の水位がトリガラインL2に達して、第1のサイフォン管3内の水W1が上がろうとする力が所定値以上となったときである。フロート72が浮くと、第1のサイフォン管3内の空気A1は空気流通管6を通って第2のサイフォン管5へ押し出される。これにより、空気Aによって抑えられていた水W1が越流ラインL1を越え、第1のサイフォン管3、トラップ部4及び第2のサイフォン管5が水で満たされて、圧流排水、そして自吸排水が生じる。フロート72は、自吸排水に起因した第1のサイフォン管3内の負圧により第1のサイフォン管3に引き寄せられ、端部開口6bを塞ぐ。このようにして、排水が維持される。
本実施形態においては、貯水槽2の水位が、第1のサイフォン管3内の空気圧の所定値に対応する水位、すなわち、トリガラインL2以上となり、これにより、第1のサイフォン管3内の空気圧がその所定値以上となったとき、フロート72が浮いて排水が開始されるので、自動排水が可能となる。また、排水が圧流排水から自吸排水に移行し、貯水槽2の水位が下限値L5よりも低くなり、空気が調圧管10を通って第1のサイフォン管3に入り込んだとき、自動的に排水が停止される。このため、水槽2内の水位を自動的に調整し、水位をトリガラインL2と下限値L5との間に保つことができる。また、調圧管10は透明部材で構成されるので、排水時の第1のサイフォン管3内の水位及び圧力の状態を確認することができる。
(第6の実施形態)
図13は、本発明の第6の実施形態に係る排水装置の構成を示す。本実施形態の排水装置1は、上記第1の実施形態の空気流通管6、及び同実施形態のトリガバルブ7又は第5の実施形態のフロート弁71に替えて、第1のサイフォン管3の頂部3aと連通すると共に大気開放し、かつ貯水槽2内の水位が上昇したときに水が流入し得る区画室73と、区画室73内に収容され連通を塞ぎ得るフロート74とを有するフロート弁75とを備える。区画室73は、第1のサイフォン管3の頂部3aとなる部位に連通孔73aを有し、さらに、大気開放及び水流入のための開口73bを有する。フロート74は、連通孔73aを塞ぐ。
区画室73には、貯水槽2内の水位が上昇すると、開口73bから水が流入する。貯水槽2内の水位がトリガラインL2に達し、区画室73内の水位が所定値以上となり、かつ第1のサイフォン管3内の空気圧が所定値以上となったとき、フロート74が浮く。フロート74は、第1のサイフォン管3内の空気を、連通孔73aから開口73bを通して大気開放する。これにより、空気A1によって抑えられていた水W1が越流ラインL1を越え、第1のサイフォン管3、トラップ部4及び第2のサイフォン管5が水で満たされて、圧流排水、そして自吸排水が生じる。このようにして、排水が自動的に行われる。フロート72は、自吸排水に起因した第1のサイフォン管3内の負圧により第1のサイフォン管3に引き寄せられ、連通孔73aを塞ぐ。このようにして、排水が維持される。
本実施形態においては、上記第5の実施形態と比べ、排水を自動化するため空気流通管6を設ける必要がないので、部品点数を減らすことができ、従って、製造コストの低減を図ることができる。
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、排水装置1は、各種実施形態及び各種変形例のうちのいずれかが組み合わされて成るものであってもよい。
本発明の第1の実施形態に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 (a)〜(d)は貯水槽に徐々に貯水したときの上記排水装置内の状態を示す断面図。 上記排水装置のトラップ部の深さと貯水槽の水位の上限値との関係を説明するための断面図。 (a)は上記排水装置を適用したダム排水設備の正面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は同ダム排水設備の背面図。 上記実施形態の第1の変形例に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 上記実施形態の第2の変形例に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 上記実施形態の第3の変形例に係るサイフォン式排水装置のサイフォン管及びトラップ部の側面図。 本発明の第2の実施形態に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 本発明の第3の実施形態に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 上記実施形態の一変形例に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 本発明の第4の実施形態に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 本発明の第5の実施形態に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。 本発明の第6の実施形態に係るサイフォン式排水装置の断面構成図。
符号の説明
1 サイフォン式排水装置
2 貯水槽
3 第1のサイフォン管
31 吸水立管
4 トラップ部
44 排水管(水抜き手段を構成)
45 バルブ(水抜き手段を構成)
5 第2のサイフォン管
51 立管
52 排水立管
6 空気流通管
7 トリガバルブ(開閉手段)
8 大気開放管
9 緊急停止バルブ(バルブ)
11 サイフォン管(水抜き手段を構成)

Claims (5)

  1. 貯水槽に貯留された水をサイフォン作用により排水するサイフォン式排水装置において、
    前記貯水槽内に下端が開口する吸水立管の上端部を逆U字状に折曲し垂下させて成る第1のサイフォン管と、
    前記第1のサイフォン管の垂下させた端部に一端が連接されたU字型のトラップ部と、
    前記トラップ部の他端に一端が連接された立管を逆U字状に折曲し垂下させて排水立管として成る第2のサイフォン管と、
    前記第1及び第2のサイフォン管の頂部を連通させる空気流通管と、
    前記空気流通管を開閉する開閉手段と、を備え、
    前記貯水槽は、前記第1及び第2のサイフォン管の頂部よりも高い位置まで水を溜めることが可能な構成とされ、
    前記開閉手段が閉じられているとき、前記貯水槽内の水位が前記第1及び第2のサイフォン管の頂部よりも高く、第1のサイフォン管に空気が溜まり、かつ前記トラップ部が水封されている状態で、第1のサイフォン管及びトラップ部は、貯水槽から第1のサイフォン管、トラップ部及び第2のサイフォン管を通して貯水槽内の水が排出されることを阻止し、
    前記開閉手段が開かれたとき、水圧により、前記第1のサイフォン管に溜まっていた空気が前記空気流通管を通して前記第2のサイフォン管へ押し出され、かつトラップ部及び第2のサイフォン管の立管は前記貯水槽から流入した水で管内が満たされ、その水は第2のサイフォン管の排水立管に流れ込んで落下し、その落下する水によりサイフォン作用が生じ、貯水槽内の水が排出されることを特徴とするサイフォン式排水装置。
  2. 前記トラップ部は、貯水槽の水位の予め決められた上限値に応じた深さを有していることを特徴とする請求項1に記載のサイフォン式排水装置。
  3. 前記空気流通管から分岐した大気開放管と、
    前記大気開放管を開閉するバルブと、備え、
    サイフォン作用による排水中に前記バルブが開かれることにより排水が停止されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイフォン式排水装置。
  4. 前記トラップ部内の水抜きが可能な水抜き手段を備え、該水抜き手段により排水終了時に該トラップ部内に溜まっている水が抜かれることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のサイフォン式排水装置。
  5. 前記開閉手段は、前記空気流通管の第1のサイフォン管側の端部に設けられたフロート弁で構成され、
    前記フロート弁は、前記空気流通管の端部開口を塞ぐフロートを有し、
    前記フロートは、前記第1のサイフォン管内の空気圧が所定値以上となったときに浮き、前記第1のサイフォン管に溜まっていた空気が前記空気流通管を通して前記第2のサイフォン管へ押し出されて、サイフォン作用による排水が生じ、該フロートは、サイフォン作用により生じる該サイフォン管内の負圧に起因して第1のサイフォン管に引き寄せられ、空気流通管の端部開口を塞ぎ、サイフォン作用による排水を維持することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のサイフォン式排水装置。
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