JP4947680B2 - 新規硬化性ポリアミド及び重合性組成物 - Google Patents

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本発明は、新規な(メタ)アクリル基含有硬化性ポリアミド、重合性組成物、および該ポリアミドを含むワニスに関する。
(メタ)アクリル基を含有する硬化性樹脂は、コーティング剤、印刷インキ、塗料、接着剤、レジスト材料、封止剤、製版材料、絶縁材料等、種々の分野に有用な材料であり、一般にポリエステル系、ウレタン系、ポリエーテル系樹脂を(メタ)アクリル基で修飾したものが、単独あるいは用途に応じて添加剤や溶剤等と一緒に混合され用いられている。一方、芳香族環を主鎖中に有する芳香族ポリアミドおよびオリゴマーは、軟化温度が極めて高く高耐熱性で、ヤング率も大きい重合物として注目されている。こうした芳香族ポリアミドは、アクリル系モノマー、多官能アクリレートや、エポキシ基含有重合性組成物に、機械的強度、耐熱性、電気絶縁性等を付与あるいは向上させるための添加剤として有用であるが、一般に芳香族ポリアミドは溶媒、モノマーへの溶解性や、他のポリマー、オリゴマーとの相溶性が十分でないという問題もあり、この問題点を解決するために、溶解性や相溶性の良好なセグメントをブロック共重合体として芳香族ポリアミドに導入したものや、(メタ)アクリル酸クロライド等で置換修飾した硬化性芳香族ポリアミドなどが開発されている。
特開平7−82374号公報 特開平8−143661号公報 特開平8−217959号公報
しかしながら、従来の(メタ)アクリル基含有の硬化性樹脂より得られる硬化物は、室温から100℃前後の温度域を使用環境対象としており、それ以上の温度域において、熱的に変形や分解しやすい。一方、溶解性や相溶性の良好なセグメントをブロック共重合体として芳香族ポリアミドに導入したものを用いた硬化性組成物は、耐熱性と溶剤溶解性が向上するものの、硬化性基との共重合性が十分でないため、硬化後の耐溶剤性や他のものへの接着性が不十分であるなどの問題もある。また、(メタ)アクリル酸クロライド等で置換修飾した硬化性芳香族ポリアミドは、塩素イオン等の不純物が発生し、残存するため、硬化後の電気特性が不十分である。
本発明の目的は、耐熱性に優れ、溶媒、モノマーへの溶解性や、他のポリマー、オリゴマーとの相溶性に優れ、硬化物の耐熱性、接着性、および電気特性が良好な、種々の分野で有用な硬化性樹脂を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究の結果、モノマーへの溶解性や他のポリマーとの相溶性が良好で、発生する不純物がほとんど無く、さらにビニル系およびエポキシ系硬化性基との共重合性に優れた、種々の分野で極めて有用である硬化性芳香族ポリアミドおよびその製造法を見いだし、本発明を完成した。すなわち本発明は、
(1)下記式(A)で表される構造を有する硬化性ポリアミド
Figure 0004947680
(式(A)中Rは3価の芳香族基を表し、RおよびRは2価の芳香族基を表し互いに同一でも異なっていてもよい。Xは水素原子または下記式(B)
Figure 0004947680
(式(B)中R
Figure 0004947680
を表し、Rは水素原子またはメチル基を表す。)で表される(メタ)アクリル基を含有する有機基を表すが、全てのXのうち5%以上は(メタ)アクリル基を含有する有機基である。x、y、zは平均重合度であってxは1〜10、yは0〜20、zは1〜50の正数を表す。)
(2)Rが下記式(1)
Figure 0004947680
(式(1)中RはO、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数1〜6の有機基を表し、a、bは平均置換基数であってaは0〜3、bは0〜5の正数を表す。)で表される芳香族残基のうち一種以上であり、RおよびRが下記式(2)
Figure 0004947680
(式(2)中Rは式(1)におけるのと同じであり、Rは直接結合または、O、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数1〜6の二価有機基のうち一種以上を表し、c、d、e、fは平均置換基数であってcおよびeは0〜4、dは0〜6、fは0〜3の正数を表す。)で表される芳香族残基のうち一種以上である請求項1記載の硬化性ポリアミド。
(3)上記(1)または(2)記載の硬化性ポリアミドを含有する重合性組成物
(4)上記(1)または(2)記載の硬化性ポリアミド及び溶剤を含有するワニス
(5)上記(1)または(2)記載の硬化性ポリアミド、(3)記載の重合性組成物または(4)記載のワニスをシート状に加工したフィルム
(6)下記式(C)
Figure 0004947680
(式(C)中R、R、R、x、y及びzは式(A)におけるのと同じ意味を表す。)で表される構造を有するフェノール性水酸基含有ポリアミドと、フェノール性水酸基と反応しフェノール性水酸基に式(B)で表される官能基を導入することのできる化合物を反応させることを特徴とする上記(1)記載の硬化性ポリアミドの製造法
に関する。
本発明の新規硬化性ポリアミド、重合性組成物は、耐熱性に優れ、溶媒、モノマーへの溶解性や、他のポリマー、オリゴマーとの相溶性にも優れ、光開始剤との併用で光硬化が容易であり、レジスト材料としても有用である。また、重合性官能基を付加反応で導入するため、イオン性不純物等、副成物の発生がほとんどなく、電気材料分野で極めて有用である。
本発明の硬化性ポリアミドは、前記式(A)で表されるが、式(A)におけるRとして下記式(1)
Figure 0004947680
(式(1)中RはO、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数1〜6の有機基を表し、a、bは平均置換基数であってaは0〜3、bは0〜5の正数を表す。)で表される芳香族残基のうち一種以上を含有するのが好ましく、RおよびRとして下記式(2)
Figure 0004947680
(式(2)中Rは式(1)におけるのと同じであり、Rは直接結合または、O、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数1〜6の二価有機基のうち一種以上を表し、c、d、e、fは平均置換基数であってcおよびeは0〜4、dは0〜6、fは0〜3の正数を表す。)で表される芳香族残基のうち一種以上を含有するのが好ましい。
式(1)および(2)において、好ましいRとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖および分岐状アルキル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基が挙げられ、互いに同一でも異なっていてもよいが、全て同一であるものが好ましい。また、式(2)において、好ましいRとしては、直接結合、−O−、−CO−、−SO−、−NH−、−(CH1〜6−、−C(CH−、−C(CF−、等が挙げられる。なお、Rとして、下記式(2’)
を選択する場合、芳香環が3,4’結合または4,4’結合でアミン由来のフラグメントと結合するような構造を選択するのが好ましい。
Figure 0004947680
さらに、本発明の硬化性ポリアミドは、式(A)以外にブタジエン−アクリロニトリル共重合体、シリコーン等の構造を導入し、ゴム変性等を行っても良く、重量平均分子量は、5,000〜500,000が好ましい。
式(B)におけるRはO、S、N、P、F、Cl、BrおよびSiを含有してもよい炭素数1〜5の2価の有機基であれば特に制限はないが、下記式(3)
Figure 0004947680
で表される構造のうちの一種以上が好ましい。
本発明の硬化性ポリアミドは、式(C)で表されるフェノール性水酸基含有ポリアミドと、フェノール性水酸基と反応しフェノール性水酸基に式(B)で表される官能基を導入することのできる化合物を反応させることによって得られる。このような化合物としては、(メタ)アクリル酸グリシジルが挙げられる。
式(C)のフェノール性水酸基含有ポリアミドは、通常フェノール性水酸基含有ジカルボン酸と芳香族ジアミン、場合により他の芳香族ジカルボン酸とを、縮合剤を用い反応させることによって得られる。
使用されるフェノール性水酸基含有ジカルボン酸の具体例としては、ヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシテレフタル酸、ヒドロキシフタル酸や、ヒドロキシナフタレンジカルボン酸などが挙げられるが、5−ヒドロキシイソフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシテレフタル酸、4−ヒドロキシフタル酸が好ましく、5−ヒドロキシイソフタル酸が特に好ましい。
芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、ジアミノキシレン、ジアミノメシチレン、ジアミノデュレン、ジアミノアゾベンゼン、ジアミノナフタレン等のベンゼン又はナフタレン系ジアミン;ジアミノビフェニル、ジアミノジメトキシビフェニル等のビフェニル系ジアミン;ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジメチルジフェニルエーテル等のフェニルエーテル系ジアミン;メチレンジアニリン、メチレンビス(メチルアニリン)、メチレンビス(ジメチルアニリン)、メチレンビス(メトキシアニリン)、メチレンビス(ジメトキシアニリン)、メチレンビス(エチルアニリン)、メチレンビス(ジエチルアニリン)、メチレンビス(エトキシアニリン)、メチレンビス(ジエトキシアニリン)、イソプロピリデンジアニリン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアニリン等のフェニルメタン系ジアミン;ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系ジアミン;ジアミノアントラキノン、ジアミノジフェニルチオエーテル、ジアミノジメチルジフェニルチオエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルスルホキシドや、ジアミノフルオレンなどが挙げられ、中でもフェニルエーテル系ジアミン又はフェニルメタン系ジアミンが好ましく、ジアミノジフェニルエーテル又はメチレンジアニリンが特に好ましい。
必要により用いる他の芳香族ジカルボン酸の具体例としては、イソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、オキシジ安息香酸、チオジ安息香酸、ジチオジ安息香酸、カルボニルジ安息香酸、スルホニルジ安息香酸、ナフタレンジカルボン酸、メチレンジ安息香酸、イソプロピリデンジ安息香酸や、ヘキサフルオロイソプロピリデンジ安息香酸などが挙げられ、中でもイソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、オキシジ安息香酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましく、イソフタル酸が特に好ましい。これらのジカルボン酸を用いる場合、フェノール性水酸基含有ジカルボン酸に対して95モル%以下で併用するのが好ましい。
使用される縮合剤としては、例えば特許文献2等に記載されている、亜リン酸エステルが挙げられる。亜リン酸エステルは通常3級アミンと共に使用する。
亜リン酸エステルの具体例としては、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリ−o−トリル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リン酸トリ−m−トリル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル、亜リン酸トリ−p−クロロフェニル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル等が挙げることができ、2種以上混合することもできるが、亜リン酸トリフェニルが特に好ましい。その使用量は、使用する芳香族ジアミン1.0モルに対して、通常1.0〜3.0モル、好ましくは1.5〜2.5モルである。
亜リン酸エステルと共に使用する3級アミンとしては、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、2,4−ルチジンなどのピリジン誘導体を例示することができ、その使用量は、使用する芳香族ジアミン1.0モルに対して、通常1.0〜4.0モル、好ましくは2.0〜3.0モルである。
前記反応は不活性溶媒中で行うのが好ましく、不活性溶媒とは亜リン酸エステルと実質的に反応せず、かつ上記芳香族ジアミン化合物と上記ジカルボン酸とを良好に溶解させる性質を有するほか、反応生成物であるポリアミドに対する良溶媒であることが望ましい。この様な溶媒として、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルイミダゾリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジンのような非プロトン性極性溶媒、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の無極性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、カプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジグライム、トリグライム、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、ジオキサンや、トリオキサンなど、またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。特に前記3級アミンを兼ねてピリジン単独、またはピリジンとN−メチル−2−ピロリドンとからなる混合溶媒が好ましい。これら溶媒の使用量は、使用する芳香族ジアミン0.1モルに対して、通常0〜500ml、好ましくは50〜300mlである。
また重合度の大きいポリアミドを得るには、上記亜リン酸エステル、3級アミンと、不活性溶媒の他に、塩化リチウム、塩化カルシウムなどの無機塩類を添加することが好ましい。その添加量は使用する芳香族ジアミン1.0モルに対して、通常0.1〜2.0モル、好ましくは0.2〜1.0モルである。
以下、本発明の硬化性ポリアミドの製造方法をより具体的に説明する。まず、3級アミンを含む有機溶媒からなる混合溶媒中に必要により無機塩類を添加し、その後フェノール性水酸基含有ジカルボン酸と、場合により他のジカルボン酸を添加し、全ジカルボン酸成分100モル%に対して80〜120モル%の芳香族ジアミン類を添加し、次いで窒素などの不活性雰囲気下で加熱撹拌しながら、亜リン酸エステルを滴下し、反応させることによりフェノール性水酸基含有ポリアミドを得ることができる。反応温度は通常30〜180℃、好ましくは80〜130℃である。反応時間は通常30分〜24時間、好ましくは1〜10時間である。
反応終了後、反応混合物を水やメタノールなどの非溶媒中に投じて重合体を分離した後、再沈殿法等によって精製を行って副生成物や無機塩類などを除去することにより、本発明で使用するフェノール性水酸基含有ポリアミドを単離することができる。
更に、上記フェノール性水酸基含有ポリアミドを溶媒に10〜30重量%程度溶解させ、フェノール性水酸基と反応し式(B)で表される官能基を導入することのできる化合物化合物を滴下等により添加し、付加反応させることにより本発明の硬化性ポリアミドを得ることができる。溶媒として前記不活性溶媒の他に、フェノール性水酸基と反応し式(B)で表される官能基を導入することのできる化合物と実質的に反応せず、かつ上記フェノール性水酸基含有ポリアミドと反応生成物である硬化性ポリアミドとを良好に溶解させる性質を有する溶媒を用いることができる。また、場合によってはハイドロキノンやメトキノン等の重合禁止剤や、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の3級アミン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等の反応触媒を添加しても良い。フェノール性水酸基と反応し式(B)で表される官能基を導入することのできる化合物の使用量は、フェノール性水酸基に対して10〜120%当量、好ましくは20〜100%当量である。反応温度は通常30〜150℃、好ましくは50〜130℃である。反応時間は通常30分〜24時間、好ましくは1〜10時間である。
本発明の硬化性ポリアミドの対数粘度値(30℃における0.5g/dlのN,N−ジメチルアセトアミド溶液で測定)は0.2〜2.0dl/gの範囲にあるものが好ましく、これは平均重合度によって決定される。即ち、一般に好ましい平均重合度を有するか否かは、対数粘度を参照することにより判断する。対数粘度が0.2dl/gより小さいと、成膜性が悪くポリアミドとしての性質出現が不十分であるため好ましくない。逆に対数粘度が2.0dl/gより大きいと、重合度が高すぎ溶剤溶解性が悪くなり、かつ成形加工性が悪くなるといった問題が発生する。ポリアミドの重合度を調節する簡便な方法としては、ジアミン成分あるいはジカルボン酸成分のどちらか一方を過剰に使用する方法を挙げることが出来る。
本発明の硬化性ポリアミドを含む重合性組成物としては、上記硬化性ポリアミドを5重量%以上含む混合体、混合溶液、反応体、変性体や、反応液であれば特に制限はなく、重合開始剤、増感剤、(メタ)アクリル基を有するモノマー、オリゴマーや、他のオリゴマー、ポリマー等を添加したものや、マレイン酸無水物や琥珀酸無水物等の酸無水物を、添加あるいは反応させたものも含まれる。
本発明のワニスは、本発明の硬化性ポリアミドと溶剤を含有する。なお、本発明のワニスにおいて、本発明の硬化性ポリアミドは本発明の重合性組成物として含有される場合もある。本発明のワニスにおける溶媒は、硬化性ポリイアミドを合成するときに用いた溶媒が好ましい。本発明のワニスには、場合によっては、種々の添加剤を加えることができ、例えば、有機又は無機顔料、染料、カブリ防止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、充填剤、静電防止剤、消泡剤、流動調整剤、イミド化触媒、促進剤、脱水剤、遅延剤、光安定剤、光触媒、防かび剤、抗菌剤、低誘電体、導電体、磁性体や、熱分解性化合物等が挙げられる。
本発明のフィルムは、前記ワニス等を平面またはフィルム支持体上に塗工し、加熱乾燥等により、(メタ)アクリル基が完全に重合、硬化していない硬化性ポリアミド含有層を、支持体より剥がすことなどにより得られる。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1
温度計、環流冷却器、滴下器、窒素導入口、攪拌装置のついた1,000mLの反応器に、5−ヒドロキシイソフタル酸23.76g(0.1305モル)、イソフタル酸21.68g(0.1305モル)、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル53.31g(0.2662モル)と、塩化リチウム8.93gを仕込み、乾燥窒素を流しながら、N−メチル−2−ピロリドン250gと、ピリジン61.37gを加え、撹拌しながら反応器内が95℃になるまで徐々に加熱し、固形分を溶解させた。その後、反応器内を撹拌し95℃に保ち、亜リン酸トリフェニル131.10gを2時間で滴下し、さらに4時間反応させた。
反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、攪拌しながら徐々に蒸留水120gを加えた後、2,000mL容器に蒸留水1,000gを仕込み、激しく攪拌しながら、前記溶液を加え、生成物を析出させた。析出物を濾過した後、1,000mLの反応容器にメタノール300gと蒸留水200gを仕込、攪拌しながら、前記析出物を徐々に加え、60℃に昇温後、2時間攪拌洗浄し、室温まで冷却した後、濾過した。その後更に、1,000mLの反応容器に蒸留水500gを仕込、攪拌しながら、前記濾過物を徐々に加え、90℃に昇温後、2時間攪拌洗浄し、室温まで冷却した後、濾過し、乾燥させて式(4)
Figure 0004947680
で表されるフェノール性水酸基含有ポリアミド(4)を得た。得量は83g、固有粘度は0.45dl/g(ジメチルアセトアミド溶液、30℃)であり、式(4)中、i、j、kは平均重合度であってi=j、重量平均分子量は40,000であった。
合成例2
合成例1において3,4’−ジアミノジフェニルエーテル53.31gを4,4’−メチレンジアニリン52.78gに代えた以外は同様に反応を行い、下記式(5)
Figure 0004947680
で表される本発明に使用されるフェノール性水酸基含有ポリアミド(5)を得た。得量は81g、固有粘度は0.55dl/g(ジメチルアセトアミド溶液、30℃)であり、式(5)中、l、m、nは平均重合度であってl=m、重量平均分子量は50,000であった。
実施例1
温度計、環流冷却器、滴下器、攪拌装置のついた500mLの反応器に、合成例1で得られたポリアミド(4)60.00gを仕込み、反応触媒としてトリフェニルホスフィン0.0250gと、溶剤にN−メチル−2−ピロリドン240gを加え、撹拌しながら反応器内が95℃になるまで徐々に加熱し、固形分を溶解させた。その後、反応器内を撹拌し95℃に保ち、メタクリル酸グリシジル12.60gを30分で滴下し、次いで反応器内が120℃になるまで加熱し、さらに4時間反応させた。
反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、下記式(4’)で表される本発明の硬化性ポリアミドを得た。
Figure 0004947680
(式(4’)中、i、j、kは式(4)におけるのと同じ意味を表す。また原料の仕込み比と残存メタクリル酸グリシジルの量(ガスクロマトグラフィーによる)からXのうち90%以上が下記式であることが確認できた。)
Figure 0004947680
実施例2
温度計、環流冷却器、滴下器、攪拌装置のついた500mLの反応器に、合成例2で得られたポリアミド(6)60.00gを仕込み、反応触媒としてトリフェニルホスフィン0.0250gと、溶剤にN−メチル−2−ピロリドン240gを加え、撹拌しながら反応器内が95℃になるまで徐々に加熱し、固形分を溶解させた。その後、反応器内を撹拌し95℃に保ち、メタクリル酸グリシジル12.60gを30分で滴下し、次いで反応器内が120℃になるまで加熱し、さらに4時間反応させた。
反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、下記式(5’)で表される本発明の硬化性ポリアミドを得た。
Figure 0004947680
(式(5’)中、l、m、nは式(5)におけるのと同じ意味を表す。また原料の仕込み比と残存メタクリル酸グリシジルの量(ガスクロマトグラフィーによる)からXのうち90%以上が下記式であることが確認できた。)
Figure 0004947680

Claims (6)

  1. 下記式(A)で表される構造を有する硬化性ポリアミド。
    Figure 0004947680
    (式(A)中R1は3価の芳香族基を表し、R2およびR3は2価の芳香族基を表し互いに同一でも異なっていてもよい。Xは水素原子または下記式(B)
    Figure 0004947680
    (式(B)中R4
    Figure 0004947680
    で表される構造のうちの一種以上を表し、R5は水素原子またはメチル基を表す。)で表される(メタ)アクリル基を含有する有機基を表すが、全てのXのうち5%以上は(メタ)アクリル基を含有する有機基である。x、y、zは平均重合度であってxは1〜10、yは0〜20、zは1〜50の正数を表す。)
  2. 1が下記式(11)
    Figure 0004947680
    (式(11)中R6はO、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数1〜6の有機基を表し、a、bは平均置換基数であってaは0〜3、bは0〜5の正数を表す。Xは式(A)におけるのと同じ意味を表す。*は式(A)においてR 1 がカルボニル基と結合する位置を表す。)で表される芳香族残基のうち一種以上であり、R2およびR3が下記式(2)
    Figure 0004947680
    (式(2)中R6は式(11)におけるのと同じであり、R7は直接結合または、O、S、P、F、Siを含んでもよい炭素数1〜6の二価有機基のうち一種以上を表し、c、d、e、fは平均置換基数であってcおよびeは0〜4、dは0〜6、fは0〜3の正数を表す。)で表される芳香族残基のうち一種以上である請求項1記載の硬化性ポリアミド。
  3. 請求項1または2記載の硬化性ポリアミドを含有する重合性組成物。
  4. 請求項1または2記載の硬化性ポリアミド及び溶剤を含有するワニス。
  5. 請求項1または2記載の硬化性ポリアミド、請求項3記載の重合性組成物または請求項4記載のワニスをシート状に加工したフィルム。
  6. 下記式(C)
    Figure 0004947680
    (式(C)中R1、R2、R3、x、y及びzは式(A)におけるのと同じ意味を表す。)で表される構造を有するフェノール性水酸基含有ポリアミドと、フェノール性水酸基と反応しフェノール性水酸基に式(B)で表される官能基を導入することのできる化合物を反応させることを特徴とする請求項1記載の硬化性ポリアミドの製造法。
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