JP4947672B2 - 新規微生物及びそれを用いた堆肥の製造方法 - Google Patents
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Description
下水余剰汚泥240 gを500 mlフラスコに採り、それを60℃、60 rpmで1週間振とう培養し、その培養液と新たに採取した余剰汚泥を重量比1:2となるように混合し、連続的に培養した。この操作を1週間に1回繰り返した(4回連続培養)培養液を希釈し、滅菌した余剰汚泥を懸濁した平面寒天培地に塗布して60℃で培養し、生育した細菌のコロニーの中で、コロニーの周囲にハローの確認できるものを分離した。
[滅菌汚泥の調整]
下水処理場より採取した余剰汚泥200 gを500 ml三角フラスコに採り、121℃で20分間蒸気滅菌し、それを滅菌した遠沈管に移して、4℃、8,000 × gで遠心した。上清を捨て、残った沈殿を滅菌精製水で3回洗浄した後、その重量濃度(w/v)が25%となるように調整した。なお、通常の下水汚泥の重量濃度は、20から30%である。
汚泥中の浮遊性固形分(suspended solid; SS)は、余剰汚泥を18,000×gで10分遠心後、上清を取り除き、沈殿を105℃で2日間乾燥させて、その質量を測定した。
LB液体培地(Tryptone:10 g/L、Yeast extract:5 g/L、NaCl:5 g/L、pH 7.0)で60℃、120 rpmで16時間前培養したAnoxybacillus sp. MS8株を調整滅菌汚泥に接種し(最終菌量約106 cfu/ml)、恒温振とう培養機にて60℃、60 rpmで培養した。経時的にこの滅菌汚泥を採取し、SS乾燥重量が汚泥中に占める割合を0時間のものを100%として減量化(溶解)率の変化を調べた。図2のように、Anoxybacillus sp. MS8株は、60℃の培養3日目で約35%の汚泥溶解率を示した。また、同時に本菌株の増殖も見られることから(データ不記載)、Anoxybacillus sp. MS8株は汚泥を溶解して、その溶解産物を炭素源及び窒素源として増殖するものと考えられる。
Anoxybacillus sp. MS8株を、汚泥を懸濁した平面寒天培地に塗布して培養すると、形成したコロニーの周囲に汚泥を溶解したハローができる。すなわち、本菌株は菌体外に汚泥に対する可溶化因子を放出することで汚泥を溶解していると考えられる。また、本菌株をカゼインまたはスキムミルク寒天培地に塗布した場合、コロニーの周辺にハローが出来ることから、この可溶化因子はタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)であることが示唆される。そこで、Anoxybacillus sp. MS8株が産生するタンパク質分解酵素の活性を、カゼインを基質とした酵素反応で生成するアミノ酸を定量する方法(非特許文献6)で検討したところ、図3に示すように、60℃で48時間培養した時に、最も高いタンパク質分解酵素活性を示すことが判明した。この48時間培養した上清をポリアクリルアミド電気泳動で調べた結果、一本の濃いバンド(分子量:約90〜100キロダルトン)が視られた。さらに、カゼインザイモグラフィー(非特許文献7)によって、そのタンパク質分解酵素の活性を確認することができた。
[目的]
高度経済成長期を経て大量破棄社会システムを作り上げてきた日本では、循環型社会への転換は今日の緊急課題である。そのため、循環型産業の構築を目指した新たな取組みが全国各地で展開されようとしている。現在、日本では加速度的な下水道の普及により、総人口比率に比べて56%の生活排水が下水道を経由して処理されている。そのため、下水余剰汚泥の発生量が増加の一途をたどり、その量は8,500万トン(濃縮汚泥ベース)にも達している。その7割が埋立て、2割が焼却、残りの1割のみがコンポストとして緑農地に利用されている。このように日本では、余剰汚泥が価値の高い有機質資源であるのにも係らず、その資源化率が極めて低い。近年、埋立地、最終処分地、焼却炉等の建設コストの上昇で、地方自治体の財政を逼迫させるとともに、ダイオキシンやその他の汚染物質の発生等大きな社会問題を引き起こしている。それに反し、発酵による堆肥化の処理費は、焼却(1トン10万円以上:ランニングコスト及び埋め立処理費を含む)の5分の1以下の1〜2万円以下と試算されているように、処理費が安いばかりではなく、大気汚染や環境ホルモンの生成も避けることができる大きなメリットがある。
従来の下水汚泥のコンポスト製造に使用されている設備としては、堆積型がコンポスト製造装置のプラント型と堆積型の大きな相違は、切返(攪拌)を自動の機械力あるいは人間が運転するショベルカーで行うかである。プラント型は高額なプラント設備費(数億から十数億)に加え、全自動で行われるためランニングコストは著しく高いものとなる。設備費及びランニングコストが安い堆積型でも、図5に示すように、臭気対策に脱臭装置、原料導入ホッパ及び混合機等が付帯設備として設置する必要がある。
原料は、北九州市の下水処理場の余剰汚泥、20m3(約20トン)用意した。副資材となる北九州市の守恒造園(株)剪定枝15m3(約3トン)及びバーク堆肥15m3(約3トン)、計20m3準備した。LB液体培地で60℃、120rpmで16〜18時間培養したAnoxybacillus sp. MS8株及びGeobacillus thermodenitrificans NG80-2株を、余剰汚泥又は剪定枝及びバーク堆肥に、種菌として、最終菌数109 cfu/kgを混合した。これら両資材はローダ(タイヤシャベル)で混合し、発酵槽プラント(30トン槽)に積込みを行った。
下水汚泥コンポストの製造過程における切返回数,日数及び温度変化は,図7に示した。
[(1)製造日数]
発酵槽に堆積後品温が上昇して71日間に渡って80℃以上の高温を維持し、発酵が順調に進行していた。従って、製造日数は71日間であった。切返回数は、5回必要とした。
発酵温度は、発酵堆積物の上部の5地点の深さ約70cmの部位の温度を5ヶ所測定し、その平均値を記した。
一次発酵の最高温度は、86.0℃(平均82.9℃)に達した。
二次発酵の最高温度は、86.5℃(平均80.2℃)を示した。
三次発酵の最高温度は、87.9℃(平均82.5℃)であった。
四次発酵の最高温度は、84.1℃(平均82.6℃)であった。
五次発酵の最高温度は、82.1℃(平均80.6℃)であった。
製造日数は、71日と短期間に製品にすることができた。この日数は従来の下水余剰汚泥の堆肥化日数に比べて短いものであった。特にバーク堆肥及び剪定枝を原料とした場合、堆肥化に半年以上の期間がかかるのが普通であるので、製造期間の短縮効果が理解されよう。なお、発芽インデックス法による腐熟度の検定の結果(表3)では、二次発酵が終了した切返2回目ですでに完熟であるので、堆積・発酵後30日で完熟堆肥に仕上がっていたことを示している。これらの結果は、早ければ1ケ月、遅くとも1ケ月半あれば完熟堆肥になることを示唆している。
下水余剰汚泥、剪定枝及びバーク堆肥の理化学性は表4に示した。
[(1)pH値]
pH値の変動は表4及び図8に示すように、下水余剰汚泥pHは 5.90と酸性を示すが、バーク堆肥のpHは7.69 と弱アルカリ性、剪定枝のpHは6.70の弱酸性であるため、切返1回目でpH(H2O) 6.44と弱酸性を示した。これが切返1回目まで僅かに上昇するがその後減少して製品では、6.41と弱酸性を示した。
堆肥化過程の全炭素及び全窒素量の経時的変動は図9に、C/N比のそれは図10に示した。原料の下水余剰汚泥、副資材の剪定枝及びバーク堆肥の全炭素、全窒素量及びC/N比は、表4に示した。
堆肥化過程のカリウム量の経時的変動は、図11に示した。原料の余剰汚泥、副資材の剪定枝及びバーク堆肥のカリウム量は、表4に示した。
北九州市の余剰汚泥、剪定枝及びバーク堆肥のカリウム量はそれぞれ0.341、0.967及び1.129%であった。北九州市の余剰汚泥のカリウム量は、剪定枝及びバーク堆肥のカリウム量に比べて著しく低いことが示された。それらを混合したカリウム量は0.764%であった。全炭素量は発酵の進行に伴って明瞭に増加し、発酵最終の切返5回目では1.105%及び製品では1.10%まで増加していた。
堆肥化過程のマグネシウム量の経時的変動は、図12に示した。原料の下水余剰汚泥、副資材の剪定枝及びバーク堆肥のマグネシウム量は、表4に示した。
北九州市の下水余剰汚泥、剪定枝及びバーク堆肥のマグネシウム量はそれぞれ0.415%、0.508及び0.396%であった。マグネシウム量は、カリウム量と異なり、バーク堆肥で多少とも多い程度で大きな差は認められなかった。それらを混合したマグネシウム量は0.450%であった。マグネシウム量は発酵の進行に伴って明瞭に増加し、発酵最終の切返5回目では0.679%及び製品では0.663%まで増加していた。
堆肥化過程のカルシウム量の経時的変動は、図13に示した。原料の下水余剰汚泥、副資材の剪定枝及びバーク堆肥のカルシウム量は、表4に示した。
北九州市の余剰汚泥、剪定枝及びバーク堆肥のカルシウム量はそれぞれ1.16%、3.23及び2.51%であった。北九州市の余剰汚泥のカルシウム量は、カリウム量と同様に剪定枝及びバーク堆肥のカルシウム量に比べて著しく低いことが示された。
それらを混合時のカルシウム量は2.19%であった。カルシウム量は発酵の進行に伴って明瞭に増加し、発酵最終の切返5回目では3.66%及び製品では3.60%まで増加していた。
堆肥化過程のリン酸量の経時的変動は、図14に示した。原料の下水余剰汚泥、副資材の剪定枝及びバーク堆肥のそれぞれのリン酸量は、表4に示した。
北九州市の余剰汚泥、剪定枝及びバーク堆肥のリン酸量はそれぞれ3.904%、0.476及び0.348%であった。北九州市の余剰汚泥のリン酸量は、剪定枝及びバーク堆肥のリン酸量に比べて著しく多いことが示された。
堆肥化過程のECの経時的変動は、図15に示した。原料の下水余剰汚泥及び副資材のバーク堆肥及び剪定枝のECは、表4に示した。
北九州市の余剰汚泥、バーク堆肥及び剪定枝のECはそれぞれ2.97、1.20及び1.94 ms/cmであった。北九州市の余剰汚泥のECは、リン酸量と同様にバーク堆肥及び剪定枝のECに比べて著しく多いことが示された。
北九州市の下水余剰汚泥は、固液分離を高分子凝集剤で行っているため、酸性を示す。しかしながら、副資材である剪定枝は中性、バーク堆肥は弱アルカリ性を示すため混合は、混合では弱酸性を示し、そのpH値は製品まで大きな変動は認められなかった。
北九州市の余剰汚泥は、植物の三要素(肥料成分)の中で窒素及びリン酸に著しく富む有機資材であった。窒素量が多いことを反映して副資材に窒素量の低い剪定枝及びバーク堆肥を用いているのにも係わらず、発酵が終了した切返5回目の下水汚泥堆肥の窒素量は3.12%と高かった。加えて、C/N比は11.2と極めて低い値を示した。従って、本コンポストの窒素量は多く、C/N比も低くい良質な堆肥に仕上がったと言える。
リン酸量が集積している余剰汚泥は、リン酸量の低い剪定枝及びバーク堆肥の混合によりその量を減少させる。しかしながら、発酵過程で有機成分の分解量が多いため、堆肥として満足ゆくリン酸量を確保することができた。
セルロース分解酵素は金澤(非特許文献8)のエクソセルラーゼ活性(基質:p-ニトロフニルβ-D-グルコピラノシド)、タンパク分解酵素はLardら(非特許文献9)のプロテアーゼ活性(基質:N-ベンゾイル-L-アルギニンアミド)の測定法それぞれ用いて測定した。
エクソセルラーゼ活性は発酵開始と同時に高まることが示めされた。その活性のピークは切返2回目まで持続していた。活性はそれ以降徐々に減少する傾向を示した。
エクソセルラーゼ活性の結果から、種菌として用いた好熱性セルロース分解菌Geobacillus thermodenitrificans NG80-2株によりセルロースやβ-1.4結合を有する易分解性化合物が初期発酵から活発に分解されて、その効果は切返2回目迄持続していた。従って、セルロースのようなβ-1.4結合を有する易分解性化合物は、発酵初期に活発に分解され、生成したグルコースは微生物増殖のエネルギー源として利用されていることが示唆された。
他方、プロテアーゼ活性の結果から、タンパク質及びペプチドなどの窒素化合物は酵初期から活発に分解し、発酵中期に至るまでその分解が維持していることが示された。従って、種菌として用いた汚泥溶解活性の高い新規好熱性細菌Anoxybacillus sp. MS8株の添加が、発酵初期から中期にかけてタンパク質及びペプチドなどの窒素化合物の分解を活発に行っていることを示唆している。発酵に伴って全窒素が増加していることから、分解生成物のアミノ酸は活発に増殖する発酵微生物の菌体合成に利用されていることが推定された。
培養法による細菌数の測定には、普通寒天培地を用いた。
(EB)、生細菌数は蛍光染料6-carboxy fliorescein diacetate(CFDA)を用いて測定した。これらの蛍光染料で染色した全細菌及び生細菌は図17に示した。
培養法及び直接検鏡法による製品の細菌数及び大腸菌数は、表5に示した。また、培養法による全細菌数は、乾物1g当たり44.9×107と約4.5億個存在していた。
直接蛍光顕鏡法による製品の全細菌(EB染色)数は、乾物1g当たり6.45×1010と約645億個の菌数が存在した。他方、全生細菌(CFDA染色)数は乾物1g当たり5.12×109と約51億の菌数が存在した。
直接検鏡法による製品中の全菌数は乾物1g当たり645億個にも達していた。このように、本コンポスト化過程においては驚くような菌数を示した。微生物の菌体は植物養分のプールとしての機能を有している。従って、本堆肥は、微生物バイオマスに富む良質堆肥であると判定できる。この事実から、本発明による汚泥溶解活性の高い新規好熱性細菌Anoxybacillus sp. MS8株及びバーク堆肥から得た好熱性セルロース分解菌Geobacillus thermodenitrificans NG80-2株を種菌として用いることによって、下水余剰汚泥に多量に存在する窒素化合物及び剪定枝やバークに多量に存在するセルロースのようなβ-1,4結合化合物を基質(エサ)にして活発に増殖していることが推定される。
出来上がった北九州市の下水余剰汚泥堆肥が植物の生育に良好な肥料成分を有しているかどうかは極めて重要である。そこで、新しく改良した発芽インデックス法により製造されたコンポストの腐熟度の判定を実施した。
発芽インデックスの結果は、表3に示した。原料の下水余剰汚泥、バーク堆肥の発芽インデックスも、表3に示した。
北九州市の下水余剰汚泥の発芽インデックスの結果は、植物の生育を阻害する物質が極めて多いことを示している。一方、副資材のバーク堆肥は阻害物質が分解されていて、植物を良好に生育させる有機質肥料であった。両者を混合させ、発酵(一次発酵)過程を経ると、途端に発芽インデックスは著しく増加させていた。その後、発酵の進行に伴って発芽インデックスが上昇していくことから、発酵熱によって植物の生育を阻害する下水余剰汚泥由来の植物成育阻害物質が分解されることを示している。植物阻害物質は、切返2回目になると消失していた。この値は、腐熟度の判定では“完熟”に相当する。従って、本堆肥化に本発明による汚泥溶解活性の高い新規好熱性細菌Anoxybacillus sp. MS8株及びバーク堆肥から得た好熱性セルロース分解菌Geobacillus thermodenitrificans NG80-2株を種菌として用いることにより、発酵の中期(切返2回目)にはそれらの阻害物質が分解され、良質な有機質肥料に仕上がっていることが示された。
本モデル化実施試験により、次のような成果が得られた.
提案した課題の多くの部分が達成されたものと考える。即ち、現在まで大量発生のため主に焼却処分や埋立てしか解決法が無かった都市下水余剰汚泥が本発明による汚泥溶解活性の高い新規好熱性細菌Anoxybacillus sp. MS8株(受託番号FERM P-21818)及びバーク堆肥から得た好熱性セルロース分解菌Geobacillus thermodenitrificans NG80-2株を種菌とし、副資材を剪定枝あるいはバーク堆肥とすることで、臭気がなく、冬季間の低温期にも係わらず実質的には、早ければ30日、遅くとも45日以内の極めて短期間で微生物バイオマスに富む良質な完熟堆肥の製造が可能となった。加えて、その処理費も5分の1以下に軽減され、農業生産に大きく寄与する有用な有機肥料に変換できた。
11 内底部
12 仕切壁体
13 外表面部
13a 目盛部
14 外表面部
14a 目盛部
15 基準点
20 着床部材
25 生育ホルダー
30 支持基板
32 側面基板
33 正面基板
40 蓋体
41 通気用孔
50 恒温槽
A 生育測定器具
L 茎長
S 幼植物
Claims (2)
- タンパク質分解酵素を産生し、有機性汚泥の溶解能力を有する、Anoxybacillus sp.(アノキシバシラス)MS8株(受託番号FERM P-21818)である新規微生物。
- 請求項1に記載の新規微生物を使用して、有機性汚泥と木材廃棄物の混合物を溶解化することを特徴とする堆肥の製造方法。
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