JP4946731B2 - 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 - Google Patents
耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4946731B2 JP4946731B2 JP2007219837A JP2007219837A JP4946731B2 JP 4946731 B2 JP4946731 B2 JP 4946731B2 JP 2007219837 A JP2007219837 A JP 2007219837A JP 2007219837 A JP2007219837 A JP 2007219837A JP 4946731 B2 JP4946731 B2 JP 4946731B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- plate width
- plate
- width
- central portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
電縫管は、熱延帯板をロール成形して、板幅端部を突き合わせて電縫溶接して製造する。この電縫管製造工程の1例を図1に示す。この工程では、帯板20をアンコイラー1から払い出し、レベラー2で平坦に矯正した後、成形ロールスタンド群4でのロール成形により板幅を連続的に円弧形状に曲げていき、円弧形状となった板幅の両端部を加熱手段(コンタクトチップ)5で加熱しつつ突き合わせし、圧接手段(スクイズロール)6で圧接(溶接)して、この圧接してなるシーム部を有する管30とする。成形ロールスタンド群4は複数のブレークダウンロールスタンドおよびその他のロールスタンドからなる。各ブレークダウンロールスタンドでは、最上流側のブレークダウンロール第1スタンド3の場合を例として図3に示すように、凸ロール(上凸ロール)11と凹ロール(下凹ロール)12とからなるブレークダウンロール10が用いられる。また、電縫溶接機14は誘導加熱手段5と圧接手段6とからなる。
上記ロール成形では一般に帯板の幅を連続的に円弧形状に沿わせて曲げていくが、その途上では真円弧形状に沿わせることができないために、電縫管は他の鋼管に比較して機械特性が円周方向に不均一なものとなる。そのため、電縫溶接して管とした後、さらにサイザーで外径矯正して目標の真円度に近づけているが、円周方向の不均一歪みは残留したままである。
そこで、従来から電縫管の普及を図るため、その素材に着目して、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、素材の改良によって降伏応力YSと最大引張応力TSとの比を大きくし、特にYSを低減して、座屈しにくい鋼管とする方法が提案されている。
1. 帯板をロール成形し板幅端部を突き合わせて電縫溶接する電縫管の製造方法であって、前記ロール成形の初期には上側の太鼓形状の凸ロールと下側の鼓形状の凹ロールとで構成されたブレークダウンロールスタンドを複数配置して用い、これらのうち、板を送る摩擦力を確保しつつ、板幅中央部の圧下率を0%にするブレークダウンロール第1スタンドのみにおいて凸ロールの、ロールバレル中央部に板幅の5〜25%の軸方向幅を有する平坦化部分を設け、板幅中央部が圧下されないようにして成形を行うことを特徴とする耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法。
中でもブレークダウンロール第1スタンドにおいては、板幅を直線形状から円弧形状に成形するため、板の幅方向両端部を支点として中央部を圧下する成形とならざるを得ない。その結果、ブレークダウンロール第1スタンドの円弧状のギャップの隙幅が円弧長方向に板厚とほぼ等しく分布していても、板幅中央部は圧下される。また、ブレークダウンロール第1スタンドは板を下流側に送る役目も担うため、ロールと板との摩擦力を充分確保する必要があり、数%以上の圧下を実施するのが常である。
そこで、発明者らは板幅中央部の圧下を軽減して、YSの増加を防止する方法を検討した。板幅中央部の圧下率を0%にする案があるが、圧下率を0%にすると板を送る摩擦力が不足する問題がある。
発明者らは板を送るに充分な摩擦力を確保しつつ、板幅中央部の圧下率を0%にするため、ブレークダウンロール第1スタンドの凸ロールに着目した。すなわち、例えば図2に示すように、凸ロール11として、ロールバレル中央部のみを軸方向(=ロール軸方向)に平坦化してなる平坦化部分13を設けたものを用いれば、この平坦化部分13および/またはこの平坦化部分13と対向する凹ロール11の部分と板20との間に隙間ができて板幅中央部は圧下されず、しかも、板20の送り力はロールバレル中央部以外のロールバレル周辺部分で補うことができる。従来(図3)に比べると板20と凸ロール11との接触面積が減少するため、圧下率を多少増加させれば、中央部は圧下率0%のまま、周辺の圧下率により送り力の確保が可能となる。
ここで、前記平坦化部分の軸方向幅が板幅の5%未満では、その周辺(平坦化部分の両外側)での圧下による加工硬化が影響してYS低減効果が不足する。一方、前記平坦化部分の軸方向幅が板幅の25%超では、前記平坦化部分の幅が拡大することにより板と凸ロールとの摩擦力が減少して板の送りができなくなる。よって、前記平坦化部分の軸方向幅は板幅の5〜25%とする。
(条件1:本発明例1)凸ロール11は、ロールバレル中央部に軸方向幅450mm(板幅の23.7%)の平坦化部分13を有するものとした(図2)。ブレークダウンロール第1スタンド3において板幅中央部は圧下されない。
(条件2:本発明例2)凸ロール11は、ロールバレル中央部に軸方向幅100mm(板幅の5.3%)の平坦化部分13を有するものとした(図2)。ブレークダウンロール第1スタンド3において板幅中央部は圧下されない。
(条件3:比較例1)凸ロール11は、ロールバレル中央部に軸方向幅550mm(板幅の28.9%)の平坦化部分13を有するものとした(図2)。ブレークダウンロール第1スタンド3において板幅中央部は圧下されない。
(条件4:比較例2)凸ロール11は、ロールバレル中央部に軸方向幅50mm(板幅の2.6%)の平坦化部分13を有するものとした(図2)。ブレークダウンロール第1スタンド3において板幅中央部は圧下されない。
(条件5:従来例)凸ロール11は、ロールバレル中央部に軸方向幅0mm(板幅の0%)の平坦化部分13を有するもの、すなわち、平坦化部分13のない太鼓形状のものとした(図3)。ブレークダウンロール第1スタンドにおいて板幅中央部は圧下される。
2 レベラー
3 ブレークダウンロール第1スタンド
4 成形ロールスタンド群
5 加熱手段(コンタクトチップ)
6 圧接手段(スクイズロール)
7 ビード切削機
8 サイザー
9 管切断機
10 ブレークダウンロール
11 凸ロール(上凸ロール)
12 凹ロール(下凹ロール)
13 平坦化部分
14 電縫溶接機
15 シームアニーラー
20 帯板(板)
30 管
Claims (1)
- 帯板をロール成形し板幅端部を突き合わせて電縫溶接する電縫管の製造方法であって、前記ロール成形の初期には上側の太鼓形状の凸ロールと下側の鼓形状の凹ロールとで構成されたブレークダウンロールスタンドを複数配置して用い、これらのうち、板を送る摩擦力を確保しつつ、板幅中央部の圧下率を0%にするブレークダウンロール第1スタンドのみにおいて、凸ロールのロールバレル中央部に板幅の5〜25%の軸方向幅を有する平坦化部分を設け、板幅中央部が圧下されないようにして成形を行うことを特徴とする耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007219837A JP4946731B2 (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007219837A JP4946731B2 (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009050890A JP2009050890A (ja) | 2009-03-12 |
JP4946731B2 true JP4946731B2 (ja) | 2012-06-06 |
Family
ID=40502451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007219837A Expired - Fee Related JP4946731B2 (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4946731B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003205317A (ja) * | 2002-01-11 | 2003-07-22 | Nippon Steel Corp | 成形ロール及び成形方法 |
JP4248788B2 (ja) * | 2002-01-28 | 2009-04-02 | 新日本製鐵株式会社 | 成形ロール及び成形方法 |
JP2006320922A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Jfe Steel Kk | 鋼管の製造方法および装置 |
-
2007
- 2007-08-27 JP JP2007219837A patent/JP4946731B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009050890A (ja) | 2009-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4442541B2 (ja) | ラインパイプ向け低yr電縫鋼管の製造方法 | |
TWI700136B (zh) | 方鋼管的製造方法及方鋼管 | |
CA2868973C (en) | Uoe steel pipe and structure | |
JP5055938B2 (ja) | 溶接部特性の良好な電縫管の製造装置 | |
JP2009285711A (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 | |
JP2009285710A (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 | |
JP4466320B2 (ja) | ラインパイプ用低降伏比電縫鋼管の製造方法 | |
JP5298646B2 (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管ラインパイプの製造方法 | |
JP2007015008A (ja) | ラインパイプ向け低yr電縫鋼管の製造方法 | |
EP2039441B1 (en) | Apparatus for manufacturing seam-welded pipe excelling in welded portion characteristic | |
JP4946731B2 (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 | |
JP6658385B2 (ja) | 鋼管の製造方法 | |
US10449636B2 (en) | Pipeline and manufacturing method thereof | |
JP5298645B2 (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管ラインパイプの製造方法 | |
US20230141285A1 (en) | Electric resistance welded steel pipe, method for manufacturing the same, and automotive structural member | |
JP5195038B2 (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造装置 | |
JP4946812B2 (ja) | 耐座屈性能の良好な電縫管の製造方法 | |
JP2009285708A (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 | |
JP2009061476A (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 | |
JP4946811B2 (ja) | 耐座屈性能の良好な電縫管の製造方法 | |
JP5382250B2 (ja) | 鋼管及び該鋼管で形成されるパイプライン、鋼管杭、鋼管矢板 | |
JP2009285705A (ja) | 耐座屈性能に優れる電縫管の製造方法 | |
JP5376002B2 (ja) | Uoe鋼管 | |
US9616485B2 (en) | Metal strip | |
JP5055843B2 (ja) | 溶接部特性の良好な電縫管の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100422 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111115 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120207 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120220 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4946731 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |