JP4946263B2 - リニアモータおよびそれを搭載した工作機械 - Google Patents

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この発明は、リニアモータおよびそれを搭載したプレス機械等の工作機械に関する。
従来、リニアモータとして、N極とS極が交互に並ぶ永久磁石からなる軸部材と、この軸部材の周囲を囲む複数のコイルを軸方向に並べたコイルユニットとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1)。
このようなリニアモータにおいて、図9に示すように、コイルユニット63に放熱板72を設けたものが提案されている。同図のコイルユニット63は、円筒状のコイルケース71内に、複数のコイル70を軸方向に並べて収容し、各コイル70間に放熱板72を介在させたものである。放熱板72は円板からなり、熱伝導のために外周部がコイルケース71の内周面に密に接触するものとされる。
特開平10−313566号公報
上記特許文献1に開示のリニアモータは、OA機器等において、回転型のモータおよびボールねじの組み合わせに代えて用いる用途等のものであるが、プレス機械等の直動運動を行う工作機械においても、リニアモータを用いると、構成が簡素で制御性にも優れたものとなる。
しかし、プレス機械等にリニアモータを用いる場合、大きな推力を得ることが必要であり、そのためコイルの発熱が大きくなる。図9の例のように、コイル70をコイルケース71内に収容する場合、コイルユニット63を堅固に構成できるが、密閉構造となるため、熱がコイルユニット63内にこもり、コイルユニット63の温度上昇が大きくなる。
コイルユニット63の大きな温度上昇は、リニアモータの効率低下や安全性に影響し、特に工作機械に用いる場合は加工精度にも影響する。
そのため、コイル70の発生する熱を効率良く放射することが必要となる。図9の例のようにコイル70間に介在する放熱板72を設けると、放熱板72を介してコイル70の熱をコイルケース71に伝え、放出することができて、放熱効率の優れたものとなる。
しかし、放熱効率を高めるためには、放熱板72をコイルケース71に接触させることが必要であり、放熱板72をコイルケース71に接触する形状とすると、密な嵌合状態となるため、コイルユニット63の組立時に、放熱板72をコイルケース71に挿入する作業が困難となる。組立性を良好にするには、放熱板72とコイルケース71との間に隙間を生じさせることが必要であるが、空気層が介在すると、熱伝導が行えず、放熱の効率が低下する。
この発明の目的は、コイルユニットの放熱性と組立性を両立させることができるリニアモータを提供することである。
この発明の他の目的は、コイルユニットにおける放熱板のコイルケースとの接触面を大きく得ることができて、放熱効率をより一層高めることができるものとすることである。 この発明のさらに他の目的は、放熱板およびコイルケースを簡素な形状としながら、放熱性と組立性の両立を可能とすることである。
この発明のさらに他の目的は、部品点数が少なく簡素な構造とすることができ、かつモータにおける発熱が少なくて加工精度に優れ、モータの組立性にも優れたリニアモータ搭載工作機械を提供することである。
この発明のリニアモータは、N極とS極が交互に並ぶ永久磁石からなる軸部材と、この軸部材の周囲を囲む複数のコイルを前記軸方向に並べてなり前記軸部材が内部を相対的に軸方向移動自在なコイルユニットとを備えるリニアモータにおいて、コイルユニットを次の構成としたことを特徴とする。
すなわち、前記コイルユニットは、前記複数のコイルを収容しこれらコイルが軸方向に移動可能な内周面形状を持つ筒状のコイルケースと、前記各コイルの間に介在した複数の放熱板とを有し、前記コイルケースの内周および前記放熱板の外周における円周方向複数箇所に、互いに接触する被接触部および接触部がそれぞれ設けられ、前記コイルケースの前記被接触部と前記放熱板の前記接触部とは、この放熱板のコイルケースへの組立状態では互いに接触して前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が不可であり、この組立状態から前記放熱板の前記コイルケースに対する回転位相を異ならせることで互いの接触が解除され前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が自在となる形状とする。ここで言う接触の解除は、必ずしも完全に非接触とならなくても良く、放熱板のコイルケースに対する軸方向移動が自在となる程度の軽接触状態となっていても良い。
この構成のリニアモータによると、各コイルの間に介在した複数の放熱板がコイルケースに前記被接触部および接触部で接触するため、熱伝導が良好に得られ、コイルの発熱を効率良く放出することができる。そのため、工作機械やその他の大出力が必要なリニアモータに適用した場合でも、必要な放熱効率を確保することができる。また、リニアモータの組立状態において、放熱板はコイルケースに接触するが、コイルケースの前記被接触部と放熱板の接触部とは、放熱板のコイルケースに対する回転位相を、この放熱板のコイルケースへの組立状態と異ならせることで互いの接触が解除され前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が自在となる形状としている。そのため、放熱板をコイルケースに入れる組立作業時は、放熱板の接触部がコイルケースの被接触部に接触しない回転位相として放熱板をコイルケース内に入れることで、被接触部と接触部との干渉の問題を生じることなく、放熱板を挿入することができる。放熱板を目的位置まで入れた後、放熱板の回転位相を変えることで、コイルケースの被接触部と接触させることができる。このリニアモータは、このように、コイルユニットの放熱性と組立性を両立させることができる。
この発明において、前記コイルケースの前記被接触部を、前記コイルケースの内周に突出した突片とし、前記放熱板の前記接触部を、前記放熱板の外周に突出した突片としても良い。前記両突片は互いに軸方向に接触するものとする。
このようにコイルケースの被接触部および放熱板の接触部を突片とし、軸方向に接触させるようにした場合、接触面積が大きく得られ、そのため放熱効率をより一層高めることができる。
なお、コイルケースの前記被接触部となる突片は、軸方向に並ぶ一対のものを、放熱板の接触部となる突片が介在するスリットを開けて設けたものとしても良い。その場合、放熱板の接触部となる突片の両面がコイルケースの被接触部と接触して接触面積が増大するため、さらに放熱効率を高めることができる。
また、この発明において、前記コイルケースの前記被接触部が、前記コイルケースの内周面に設けられた軸方向溝の内側面であり、前記放熱板の前記接触部が前記コイルケースの前記軸方向溝内に遊嵌する形状の突片であっても良い。その場合、放熱板の突片は、その側端面が、前記被接触部となる前記軸方向溝の内側面に対して面接触する形状を有するものとする。
このように、コイルケースの被接触部を軸方向溝で形成することより、筒状のコイルケースの内部に突片からなる被接触部を設ける場合に比べて、被接触部の加工が簡単に行える。また、放熱板の突片の側端面を、コイルケースの前記被接触部となる軸方向溝の内側面に対して面接触させるため、接触面積が確保でき、加工が簡単な形状としながら、放熱性を確保することができる。
この発明のリニアモータ搭載工作機械は、この発明の上記いずれかの構成のリニアモータと、このリニアモータで進退駆動されて工具またはワークを移動させる可動部とを備えたものである。この明細書で言う「工作機械」は、旋盤等の切削加工を行う機械に限らず、物を加工する機械一般を示す広義の工作機械であり、パンチプレスやその他のプレス機械を含む意味である。
この構成によると、進退動作する可動部をリニアモータで駆動させるため、回転型のモータを用いるものと異なり、回転を直線運動に変換する機構が不要であり、部品点数が少なく簡素な構造とできる。また、この発明のリニアモータを用いることで、モータにおける発熱が少なくて加工精度に優れ、モータの組立性にも優れたものとなる。
この発明のリニアモータは、N極とS極が交互に並ぶ永久磁石からなる軸部材と、この軸部材の周囲を囲む複数のコイルを前記軸方向に並べてなり前記軸部材が内部を相対的に軸方向移動自在なコイルユニットとを備え、前記コイルユニットは、前記複数のコイルを収容しこれらコイルが軸方向に移動可能な内周面形状を持つ筒状のコイルケースと、前記各コイルの間に介在した複数の放熱板とを有し、前記コイルケースの内周および前記放熱板の外周における円周方向複数箇所に、互いに接触する被接触部および接触部がそれぞれ設けられ、前記コイルケースの前記被接触部と前記放熱板の前記接触部とは、この放熱板のコイルケースへの組立状態では互いに接触して前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が不可であり、この組立状態から前記放熱板の前記コイルケースに対する回転位相を異ならせることで互いの接触が解除され前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が自在となる形状としたため、コイルユニットの放熱性と組立性を両立させることができる。
前記コイルケースの前記被接触部が、前記コイルケースの内周に突出した突片であり、前記放熱板の前記接触部が、前記放熱板の外周に突出した突片であり、前記両突片が互いに軸方向に接触するものとした場合は、コイルユニットにおける放熱板のコイルケースとの接触面を大きく得ることができて、放熱効率をより一層高めることができる。
前記コイルケースの前記被接触部が、前記コイルケースの内周面に設けられた軸方向溝の内側面であり、前記放熱板の前記接触部が前記コイルケースの前記軸方向溝内に遊嵌する形状の突片であり、この突片はその側端面が、前記被接触部となる前記軸方向溝の内側面に対して面接触する形状を有するものとした場合は、放熱板およびコイルケースを簡素な形状として加工性を高めながら、放熱性と組立性の両立を可能とすることができる。
この発明のリニアモータ搭載工作機械は、この発明のリニアモータと、このリニアモータで進退駆動されて工具またはワークを移動させる可動部とを備えたものであるため、部品点数が少なく簡素な構造とでき、かつモータにおける発熱が少なくて加工精度に優れ、モータの組立性にも優れたものとなる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。このリニアモータ1は、N極とS極が交互に並ぶ永久磁石からなる軸部材2と、この軸部材2の周囲を囲み、軸部材2が内部を相対的に軸方向移動自在なコイルユニット3とを備える。コイルユニット3はステータとなり、軸部材2が移動体となる。なお軸部材2をステータとしても良い。
図3に全体の組立図を、図4にコイルユニット3の斜視図をそれぞれ示す。軸部材2は丸棒状の永久磁石からなる軸部材本体2aの両端に、スライダー4,5を取付けたものである。
コイルユニット3は、軸部材2の周囲を囲む複数の円筒状のコイル6を軸方向に並べて構成される。これら複数のコイル6は、共通の円筒状のコイルケース7内に収容し、コイルケース7の両端にキャップ8,9を取付けてコイルユニット3とする。コイルケース7は、外気に触れる面を有し、自然冷却が行われる。コイルケース7の外気に触れる面は、外周面であっても、また外周に設けたフィン(図示せず)の外面であっても良い。
各コイル6の間にはリング状の放熱板11を介在させる。放熱板11は、コイル6の並びの両端にも配置する。各コイル6は、互いに共通の円筒状のコイルボビン10の外周にある。コイル6は、このようにコイルボビン10が挿入された状態でコイルケース7に軸方向に挿入する。複数のコイル6は、コイルケース7内で放熱板11と共にモールドされ一体化される。複数のコイル6を接続する配線14(図4参照)は、コイルケース7に設けられた配線用開口15から外部に取り出される。
図3において、コイルケース7の両端に取付けたキャップ8,9の内周には、可動子である軸部材2の両端に取付けたスライダー4,5に摺動自在に嵌合させる滑り軸受として、円筒状のブッシュ12が設けられる。キャップ8,9は内周面が段付き円筒状とされ、スライダー4,5は外周面が段付きの軸状とされ、前記ブッシュ12は、キャップ8,9の大径側内周面に設けられている。また、キャップ8,9にはスライダー4,5の段部に当ってスライダー4,5を止めるストッパ13が設けられている。前記ブッシュ12により、コイル6のコイルボビン10の内周面と軸部材2の外周面との間、および軸部材2の両端に取付けたスライダー4,5の小径部4a,5aの外周面とキャップ8,9の小径側内周面8a,9aとの間に、軸方向移動のための微小な隙間が保持される。
図1,図2と共に、放熱板11とコイルケース7の関係を示す。コイルケース7の内周、および放熱板11の外周における円周方向複数箇所(図示の例では4箇所)に、互いに接触する被接触部7aおよび接触部11aがそれぞれ設けられる。これら被接触部7a,接触部11aは、放熱板11のコイルケース7に対する回転位相を、この放熱板11のコイルケース7への組立状態(図2(A))と異ならせて図2(B)の回転位相とすることで、互いの接触が解除されて、完全に非接触となり、または少なくとも大部分が非接触となり、放熱板11のコイルケース7に対する軸方向移動が自在となる形状とされている。
具体的には、コイルケース7の被接触部7aは、コイルケース7の内周に突出した突片からなる。放熱板11の接触部11aは、放熱板11の外周に突出した突片である。これらの突片からなる被接触部7aと接触部11aとは、いずれも軸方向に直交する面を有していて、この直交する面で、互いに軸方向に面接触する。コイルケース7の突片からなる被接触部7aは、軸方向に並ぶ一対のものを、放熱板11の突片からなる接触部11aが略隙間なく介在するスリット20(図1(B))を開けて設けたものとされている。
コイルユニット3の組立に際しては、コイルボビン10に各コイル6および放熱板11が組付けられたものを、コイルケース7内に挿入する。このとき、図2(B)に示すように、コイルケース7の被接触部7aに対して、放熱板11の接触部11aが干渉しない放熱板11の回転位相として上記挿入を行う。所定位置まで挿入すると、放熱板11がコイルケース7の上下対となった被接触部7a間のスリット20と対向する軸方向位置となった状態で、放熱板11をコイル6と共に、コイルケース7に対して図2(A)の回転位相となるように回転させ、放熱板11の突片からなる接触部11aを、コイルケース7の被接触部7a間のスリット20に挿入する。これにより、接触部11aはスリット20の両側の被接触部7aに接触する。この状態で、コイルユニット3の上記モールドを行う。
この構成のリニアモータ1によると、各コイル6の間に介在した複数の放熱板11がコイルケース7に被接触部7aおよび接触部11aで接触するため、熱伝導が良好に得られ、コイル6の発熱を効率良く放出することができる。そのため、工作機械やその他の大出力が必要なリニアモータに適用した場合でも、必要な放熱効率を確保することができる。 また、コイルユニット3の組立状態において、放熱板11はコイルケース7に接触するが、コイルケース7の被接触部7aと放熱板11の接触部11aとは、放熱板11のコイルケース7に対する回転位相を変えることで、前記接触が回避され、これら被接触部7aと接触部11aとの干渉の問題を生じることなく、放熱板11およびコイル6が組まれたものを、コイルケース7に挿入することができる。
この場合に、コイルケース7の被接触部7a、および放熱板11の接触部11aを突片とし、軸方向に接触させるようにしたため、接触面積が大きく得られ、そのため放熱効率をより一層高めることができる。また、コイルケース7の被接触部7aとなる突片は、軸方向に並ぶ一対のものを設け、その間のスリット20を、放熱板11の接触部11aが略隙間なく介在する寸法としたため、放熱板11の接触部11aの両面でコイルケース7の被接触部7aと接触する。そのため、接触面積がさらに増大し、放熱効率がより一層高めるられる。
このリニアモータ1は、このように、コイルユニット3の放熱性と組立性を両立させることができる。
なお、上記実施形態では、コイルケース7は自然冷却としたが、図5に示すように、冷却管16a等で構成される強制冷却部16を有するものとしても良い。冷却管16aは、それぞれコイルケース7の外周面に接して軸方向に延びるように、周方向に複数本並べて設けられ、コイルケース7から突出した冷却管保持部17に嵌合状態に保持されている。各冷却管16aの両端は、キャップ8,9に設けられた環状の連通路18,19で互いに連通し、これら連通路18,19に、冷却水等の冷却液を循環させる冷却液供給装置(図示せず)が配管接続される。
図6,図7は、この発明の他の実施形態を示す。このリニアモータ1は、図1ないし図4と共に説明した第1の実施形態において、被接触部および接触部を次の構成としたものてある。すなわち、図7(B)のように、コイルケース7の内周面における円周方向の複数箇所に、断面V字状の軸方向溝21を設け、この軸方向溝21の片方の内側面を被接触部7bとする。放熱板11の外周には、軸方向溝21に遊嵌するV字状の突片からなる接触部11bを設ける。この突片からなる接触部11bは、放熱板11をコイルケース7に対して図7(A)のように回転させた状態で、その側端面11baが、コイルケース7の軸方向溝21の内側面からなる被接触部7bに対して面接触する形状を有するものとする。
コイルユニット3の組立に際しては、図7(B)に示すように、放熱板11のコイルケース7に対する回転位相を、コイルケース7の軸方向溝21に内に放熱板11の突片からなる接触部11bが遊嵌する回転位相とした状態で、放熱板11およびコイル6の組立体をコイルケース7内に軸方向に挿入する。所定位置まで挿入されると、図7(A)のように放熱板11の突片からなる接触部11bの側端面11baを、軸方向溝21の内側面からなる被接触部7bに押し当て状態とし、この状態を維持してコイル6の上記モールドを行う。このモールドにより、接触部11bが軸方向溝21の内側面からなる被接触部7bに接触した状態に、コイルユニット3が作成される。
この構成の場合も、コイルユニット3の放熱性と組立性を両立させることができる。また、このようにコイルケース7の被接触部7bを軸方向溝21で形成することより、第1の実施形態のように筒状のコイルケース7の内部に突片からなる被接触部7a(図1)を設ける場合に比べて、被接触部7bの加工が簡単に行える。また、放熱板11の突片からなる接触部11bの側端面11baを、コイルケース7の前記軸方向溝21の内側面からなる被接触部7bに対して面接触させるため、接触面積が確保でき、加工が簡単な形状としながら、放熱性を確保することができる。
この実施形態におけるその他の構成は、図1ないし図4と共に説明した第1の実施形態と同様である。
なお、上記各実施形態のリニアモータは、いずれも、コイル6を円筒形状としたが、コイル6は平面形状が四角形状等の多角形状となるように巻かれたものであっても良い。その場合、図示は省略するが、放熱板11をコイル6の形状に応じた多角形状とし、コイルケース7についてもコイル6の外周形状に応じた多角形状の角筒状としても良い。このように多角形状とした場合、放熱板11の外周形状をコイルケース7の内周面よりも若干小さな多角形状とすることで、放熱板11のコイルケース7への挿入が干渉の問題を生じることなく行え、また挿入後に放熱板11をコイルケース7に対して回転させることで、放熱板11の外周の各角部からなる接触部がコイルケース7の内周面からなる被接触部に接触することになる。ただし、放熱板11の多角形状の外周形状は、正多角形状ではなく、上記のように回転させてコイルケース7の内周面に接触させたときに、面接触となる形状とする。
図8は、リニアモータを駆動源として用いた工作機械の一例であるプレス機械を示す。このプレス機械は、フレーム41の下部に工具支持体42,43と、ワーク送り機構44とを設置し、フレーム41の上部にプレス駆動源として、リニアモータ1を用いたプレス機構45を設置したものである。
工具支持体42,43は、同心に設置された上下のタレットからなり、上下の工具支持体42,43には円周方向の複数箇所に、それぞれパンチ金型,ダイ金型である工具が搭載される。これらパンチ金型,ダイ金型は、工具支持体42,43の回転によって所定のパンチ位置Pに割り出される。ワーク送り機構44は、板材のワークWの縁部をワークホルダ47で把持し、ワークWをテーブル48上で前後左右に移動させるものである。
プレス機構45は、工具支持体42のパンチ位置Pに割り出されたパンチ金型を昇降させるラム49を、ラムガイド50により昇降自在に支持し、ラム49をリニアモータ1によって昇降駆動させるものである。リニアモータ1には、例えば図1〜図4と共に前述した第1の実施形態のもの、または図5に示す実施形態のもの、または図6,図7に示す実施形態のものが用いられる。リニアモータ1は、そのコイルユニット3がフレーム41に固定され、軸部材2が可動部であるラム49に結合される。
この構成のプレス機械によると、プレス駆動源としてリニアモータ1を用いるため、回転型のモータを用いるものに比べて、回転をラム49の直線運動に変換する機構が不要であり、プレス機構45の部品点数が少なく構成が簡素となる。また、プレス駆動源として油圧シリンダを用いるものと比べて、油圧ユニットが不要で、構成が簡単になる。しかもリニアモータ1は、位置精度に優れており、加工品質,精度の良い加工が可能となる。
なお、この発明のリニアモータは、プレス機械に限らず、工具またはワークを移動させる可動部を備えた工作機械一般において、前記可動部の駆動に用いることができる。さらに、工作機械に限らず、種々の機器の駆動源として用いることができる。
この発明の第1の実施形態に係るリニアモータの部分省略断面図およびその一部を拡大して示す斜視図である。 同リニアモータにおけるコイルユニットの組立状態および組立途中の状態をそれぞれ示す横断面図である。 同リニアモータの全体の縦断面図である。 同リニアモータにおけるコイルユニットの分解斜視図である。 (A)はこの発明の他の実施形態に係るリニアモータの全体の縦断面図、(B)は同図(A)のIV-IV 線拡大断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るリニアモータの部分省略断面図である。 (A),(B)は同リニアモータのコイルユニットの組立状態および組立途中の状態をそれぞれ示す部分拡大横断面図である。 同リニアモータを用いた工作機械であるプレス機械の側面図である。 従来のリニアモータの部分省略断面図である。
符号の説明
1…リニアモータ
2…軸部材
3…コイルユニット
6…コイル
7…コイルケース
7a,7b…被接触部
10…コイルボビン
11…放熱板
11a,11b…接触部
11ba…側端面
21…軸方向溝
20…スリット
41…フレーム
45…プレス機構
49…ラム(可動体)
W…ワーク

Claims (4)

  1. N極とS極が交互に並ぶ永久磁石からなる軸部材と、この軸部材の周囲を囲む複数のコイルを前記軸方向に並べてなり前記軸部材が内部を相対的に軸方向移動自在なコイルユニットとを備え、
    前記コイルユニットは、前記複数のコイルを収容しこれらコイルが軸方向に移動可能な内周面形状を持つ筒状のコイルケースと、前記各コイルの間に介在した複数の放熱板とを有し、前記コイルケースの内周および前記放熱板の外周における円周方向複数箇所に、互いに接触する被接触部および接触部がそれぞれ設けられ、前記コイルケースの前記被接触部と前記放熱板の前記接触部とは、この放熱板のコイルケースへの組立状態では互いに接触して前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が不可であり、この組立状態から前記放熱板の前記コイルケースに対する回転位相を異ならせることで互いの接触が解除され前記放熱板の前記コイルケースに対する軸方向移動が自在となる形状としたことを特徴とするリニアモータ。
  2. 前記コイルケースの前記被接触部が、前記コイルケースの内周に突出した突片であり、前記放熱板の前記接触部が、前記放熱板の外周に突出した突片であり、前記両突片は互いに軸方向に接触するものとした請求項1記載のリニアモータ。
  3. 前記コイルケースの前記被接触部が、前記コイルケースの内周面に設けられた軸方向溝の内側面であり、前記放熱板の前記接触部が前記コイルケースの前記軸方向溝内に遊嵌する形状の突片であり、この突片はその側端面が、前記被接触部となる前記軸方向溝の内側面に対して面接触する形状を有するものとした請求項1記載のリニアモータ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のリニアモータと、このリニアモータで進退駆動されて工具またはワークを移動させる可動部とを備えたリニアモータ搭載工作機械。
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