JP4945649B2 - 熱電発電装置および熱電発電システム - Google Patents

熱電発電装置および熱電発電システム Download PDF

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本発明は、温度差により発電する熱電変換モジュールを備えた熱電発電装置および当該熱電発電装置を備えた熱電発電システムに関する。
熱電発電装置は、熱電変換モジュールの両面に温度差をつけることで生じる電力を取り出す、非化石燃料による環境にやさしい発電機である。工場排水や温泉などの熱源からエネルギーを回収し、独立電源として現場の照明や機器へ電力供給したり、停電時に備えたバックアップ電源への蓄電を行ったりする用途に用いることができる。熱電発電装置の実用化のためには、素子性能向上のための材料技術、モジュールの信頼性向上のためのモジュール化技術、システム内の伝熱性能向上のための熱交換技術などが重要とされている。なお、従来の熱電発電システムに関する技術としては、例えば、特許文献1〜3などが挙げられる。
特許第3564274号公報 特開平10−190073号公報 特開2009−247050号公報
一般に、熱電発電装置は、受注毎に製作するインデントな製品が多く、熱源の規模や形態に合わせて、その都度、設計しなければならないため、時間やコストが増大する傾向がある。例えば、熱電変換モジュールの熱伝達のばらつきは、熱電発電システムの発電性能の低下を招くため、その対策のために多大な時間やコストがかかっている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、発電性能を効果的に高めることが可能な熱電発電装置および熱電発電システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様による熱電発電装置は、両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールの両面に設けられる熱伝導材料と、前記熱電変換モジュールを前記熱伝導材料を介して挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す第1のチャンバーおよび第2のチャンバーと、前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーの前記熱電変換モジュールに対する締め付け圧を調節可能にする複数の締め付け用冶具と、前記第1のチャンバーの下側を通じて流体を供給する第1の供給用配管と、前記第2のチャンバーの下側を通じて流体を供給する第2の供給用配管と、前記第1のチャンバーの上側を通じて流体を排出する第1の排出用配管と、前記第2のチャンバーの上側を通じて流体を排出する第2の排出用配管とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、発電性能を効果的に高めることが可能な熱電発電装置および熱電発電システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る熱電発電システムの概略構成を示す概念図。 高温チャンバーと低温チャンバーとの間に設けられる複数の熱電変換モジュールの配置の一例を示す図。 1つの熱電変換モジュールの詳細な断面形状を示す図。 チャンバーの内壁や熱電変換モジュールの表面に設ける層の具体例を説明するための概念図。 熱電発電装置の全体構成を示す斜視図。 熱電発電装置を熱流体の流れ方向に垂直な方向から水平に見たときの構成を示す図。 熱電発電装置を上側から見たときの構成を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱電発電システムの概略構成を示す概念図である。
熱電発電システムは、例えば温泉地やごみ焼却設備など、熱電発電に好適な熱流体を得られる場所に設置されるものであり、基本的な要素として熱電発電装置1、切替装置2、および制御装置3を有する。制御装置3には、熱電発電システムから出力される電力を使用する機器として、例えばテレビ装置4、照明機器5、表示装置6などが接続される。
熱電発電装置1は、高温熱流体を流す直方体形の高温チャンバー11Aと低温熱流体を流す直方体形の低温チャンバー11Bとを交互に複数台配置し、熱電変換モジュール収納部(スロット)12に収納される熱電変換モジュール(図示せず)を隣接するチャンバー間にそれぞれ挟んだ構造を有する。外気温に触れる面積の大きい最外側には、低温チャンバー11Bが配置される。
なお、本例では、複数のチャンバーを水平方向に複数台設置しているが、さらに鉛直方向にも複数台設置するようにしてもよい。その場合、設置面積あたりの出力と発電量を増加させることができる。また、本例では、熱流体が水平方向に流れるように各チャンバーを設置しているが、熱流体が鉛直方向もしく一定の勾配をもって流れるように設置するようにしてもよい。その場合、設置面積をさらに小さくすることができる。
図1中の矢印は、熱電発電装置1内を流れる熱流体の流れの向きを示している。図1から分るように、高温チャンバー11A内を高温熱流体が流れる方向と、低温チャンバー11B内を低温熱流体が流れる方向とは、対向流を成している。各チャンバーの片方の端部下側には、熱流体を取り込むための配管が設けられ、当該チャンバーのもう片方の端部上側には、熱流体を排出するための配管が設けられる。このようにすると、各チャンバー内の熱流体が常に満杯の状態となるため、発電性能を向上させることができる。また、隣接するチャンバー内の熱流体の流れが対向流を構成していることから、熱電変換モジュールの両面の温度差が熱流体の供給側から排出側まで長手方向で極力均一になるようにすることができ、発電性能を向上させることができる。
なお、この熱電発電装置1の具体的な構成については、後で詳しく述べる。
切替装置2は、所望の電流および電圧が得られるように熱電変換モジュールの各々を電気的に直列接続および並列接続する組合せの切り替えを行うためのリレー回路である。直接接続する熱電変換モジュールの数と並列接続する熱電変換モジュールの数とを切り替えることにより、出力される電流および電圧を変更することができる。
制御装置3は、切替装置2を通じて得られる電力の蓄電および直流/交流変換を行うための制御盤である。この制御装置3は、蓄電装置としてのバッテリや、バッテリに対する電力の充放電の制御を行うチャージコントローラ、直流から交流への変換を行うインバータなどを備えている。制御装置3の出力は、例えばテレビ装置4、照明機器5、表示装置6などの負荷に供給される。
このような構成により、熱電発電システムは、独立した電源として現場の照明や機器へ電力供給したり、停電時に備えたバックアップ電源への蓄電を行ったりする用途に用いることが可能となる。
図2は、高温チャンバー11Aと低温チャンバー11Bとの間に設けられる複数の熱電変換モジュールの配置の一例を示す図である。
図2に示されるように、高温チャンバー11Aおよび低温チャンバー11Bの壁面には、複数の熱電変換モジュール13が所定の間隔で貼り付けられている。
熱電変換モジュール13は、配線14により、例えばチャンバー長手方向へ電気的に直列接続される。なお、直列接続される熱電変換モジュール13の個数は、所望の電圧が得られるよう事前に決定される。そして、直列接続される熱電変換モジュールの個数(占有長さ)とチャンバーの長さの関係で、1段当たりの直列回路数が決まる。配線14の4つの端部は切替装置2側のそれぞれの接点につながれ、切替装置2側での接点の操作により直接接続する熱電変換モジュールの数と並列接続する熱電変換モジュールの数とが決定される。図2の例では、切替装置2側につながれる配線14の端部が4つとなっているが、4つ以外の数となるように構成してもよい。
また、図2の例では、熱電変換モジュール13の配列を2段としているが、段数は1段でも3段以上としてもよい。また、図2の例では、上段の熱電変換モジュール13と下段の熱電変換モジュール13とを電気的に分離させて2つの直列接続を構成しているが、分離させずに、上段と下段とを合わせて1つの直列接続を構成してもよい。また、図2の例では、チャンバー長手方向に隣接する熱電変換モジュール同士が接続されているが、上段と下段の隣接する熱電変換モジュール同士が接続される構成が含まれていてもよい。
図3は、1つの熱電変換モジュール13の詳細な断面形状を示す図である。
図3に示されるように、熱電変換モジュール13は、例えば一辺が1mm以上の直方体ないし立方体形状をしたP型半導体素子(熱電変換材料)22aとN型半導体素子(熱電変換材料)22bとが、第1の電極(導電材)20aもしくは第2の電極(導電材)20bを介して直列に接続された構造を有する。第1の電極20aは第1の絶縁板(アルミナ等)21aで覆われており、第2の電極20bは第2の絶縁板(アルミナ等)21bで覆われている。熱電変換材料間の接合(導電材)や熱電変換材料と絶縁板との接合には、例えば、はんだ材が使用される。また、直列接続構造の両端部にある2つの電極には、図示しない配線もしくはリード線を接続するための電極取出し口23a,23bが設けられている。
このような構成において、熱電変換モジュール13の第1の絶縁板21aの表面が熱源からの熱により高温となり、第2の絶縁板21bの表面が配管11を流れる媒体などにより低温になると、熱電変換モジュール13の両面において温度差が生じ、双方の流体が熱交換する過程で半導体素子群21,22において熱電変換が起こり、発電が行われるようになっている。
図4は、チャンバーの内壁や熱電変換モジュールの表面に設ける層の具体例を説明するための概念図である。
高温チャンバー11Aおよび低温チャンバー11Bには、後述する複数の締め付け用冶具(図示せず)が取り付けられている。当該締め付け用冶具によって、高温チャンバー11Aと低温チャンバー11Bとが熱電変換モジュール13を両側から圧接し、密着状態が保たれる。このような圧接構造のもとでは、熱電変換モジュール13の厚みにばらつきがあると、熱伝達の低下を招く。これを抑えるためには、例えば、図4に示すように高熱伝導性材料15を挟み込むことにより、熱電変換モジュール13とチャンバー11A,11Bとの密着性を高めて、接触熱抵抗を低減させることが望ましい。この高熱伝導材料は、シリコーン樹脂ベースの高熱伝導シートであってもよいし、熱伝導グリースであってもよいし、モジュール表面がアルミナ板などで絶縁されていれば蝋材(はんだ)であってもよい。このような高熱伝導性材料15を設けることにより、熱電変換モジュールの厚みのばらつきを緩和し、チャンバーのモジュールに対する面圧を極力均一にすることができ、熱伝達を向上させることが可能となる。
高温チャンバー11Aおよび低温チャンバー11Bは、例えば、炭素鋼、ステンレス、チタン、銅、アルミなどの金属からなる。流体とチャンバー内壁面との熱伝達を促進するために、チャンバー内壁面に、例えばナノ構造伝熱層16を設けることが望ましい。ナノ伝熱構造面を作製する方法としては、例えば、浸漬塗布法が挙げられる。これは、金属酸化物ナノ粒子およびポリスチレンラテックス粒子を溶媒中に分散させた溶液に金属材料基板を浸漬し、基板を一定速度で引き上げる際の溶媒の流れや毛細管現象、表面張力による自己集積現象を利用し、ナノ粒子を金属板上に堆積させる方法である。これを焼成させることにより、金属板表面上に微小スケールの多孔質を形成する。また、スラリー塗布法によっても、サブミクロンから百ナノメートル程度ナノ多孔質形状の伝熱層を作製できる。現状では長尺ものの構造物に対する加工は難しいが、理論的には、イオンビーム照射でナノ構造伝熱層を作製することも可能である。
ナノ構造伝熱層のほかには、チャンバー内壁に熱流体の流れの向きに対して垂直ないし斜めの方向を向いたフィン17を備えて乱流を生じさせる方法や、チャンバー内壁面に金属アルコキシド18を塗布して焼付け、熱流体と内壁面の接触親和性を高めるなどにより、伝熱促進の効果を得ることができる。また、腐食性の流体を流す場合や炭素鋼を用いる場合などは、内壁面ないし外壁面に亜鉛めっきなどの防食処理を施すことが望ましい。
なお、一般的な熱流体は、高温熱流体としてはお湯、低温熱流体としては水であるが、これに限られるものではない。また、高温チャンバーの表面温度が200℃以下のケースでは、熱電変換モジュール13としてBiTe系を採用すると、効率と出力を高めることができる。また、近年では、BiTe系と同様の低温排熱の温度環境で熱電変換性能が良く、環境に優しい熱電変換材料としてFeVAl系のホイスラー合金が注目されており、これを使用してもよい。また、熱電変換モジュール13は、熱流体の温度帯域に応じて異なる材料を採用するようにしてもよい。例えば、熱流体の温度帯域に合わせて、2種類以上の材料系の素子ないしモジュールを高熱伝導材料を介して重ね合わせ、該当する温度帯域にて熱電変換性能が高まる素材を形成し、それぞれの素子ないしモジュールにおいて温度差を適度に配分することで出力を高めるようにしてもよい。
次に、図5〜図7を参照して、熱電発電装置1の詳細な構成について説明する。
図5は、熱電発電装置1の全体構成を示す斜視図である。また、図6は、熱電発電装置1を熱流体の流れ方向に垂直な方向から水平に見たときの構成を示す図である。図7は、熱電発電装置1を上側から見たときの構成を示す図である。なお、各図においては、図面を見易いものとするため、いくつかの要素(配線など)の図示を省略している部分がある。
熱電発電装置1は、前述した高温チャンバー11A、低温チャンバー11B、熱電変換モジュール収納部(スロット)12、熱電変換モジュール13、配線14を備えるほか、シャーシ10、高温供給用配管31A、低温供給用配管31B、高温供給用ヘッダ32A、低温供給用ヘッダ32B、高温供給用配管接合部33A、低温供給用配管接合部33B、高温供給用ヘッダ接合部34A、低温供給用ヘッダ接合部34B、高温排出用配管41A、低温排出用配管41B、高温排出用ヘッダ42A、低温排出用ヘッダ42B、高温排出用配管接合部43A、低温排出用配管接合部43B、高温排出用ヘッダ接合部44A、低温排出用ヘッダ接合部44B、締め付け用冶具50などを備えている。そのほか、図示はされていないが、各チャンバーには、チャンバー内に滞留する空気を抜くための空気抜き弁や、装置停止時にチャンバー内の液体や不要物を抜くためのドレン弁などが備えられる。
シャーシ10は、熱電発電装置1を構成する各種の要素を搭載するための筐体である。
高温供給用配管31Aは、高温チャンバー11Aの下側を通じて高温熱流体を供給するものである。
低温供給用配管31Bは、低温チャンバー11Bの下側を通じて低温熱流体を供給するものである。
高温供給用ヘッダ32Aは、高温供給用配管31Aを通じて高温熱流体を高温チャンバー11Aの各々に均等に供給するものである。
低温供給用ヘッダ32Bは、低温供給用配管31Bを通じて低温熱流体を低温チャンバー11Bの各々に均等に供給するものである。
高温供給用配管接合部33Aは、高温供給用ヘッダ32A側の高温供給用配管31Aと高温チャンバー11A側の高温供給用配管31Aとを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
低温供給用配管接合部33Bは、低温供給用ヘッダ32B側の低温供給用配管31Bと低温チャンバー11B側の低温供給用配管31Bとを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
高温供給用ヘッダ接合部34Aは、システム外部の配管と高温供給用ヘッダ32Aとを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
低温供給用ヘッダ接合部34Bは、システム外部の配管と低温供給用ヘッダ32Bとを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
高温排出用配管41Aは、高温チャンバー11Aの上側を通じて高温熱流体を排出するものである。
低温排出用配管41Bは、低温チャンバー11Bの上側を通じて低温熱流体を排出するものである。
高温排出用ヘッダ42Aは、高温排出用配管41Aを通じて高温チャンバー11Aの各々から排出される高温熱流体を受け入れてシステム外部の配管へ送り出すものである。
低温排出用ヘッダ42Bは、低温排出用配管41Bを通じて低温チャンバー11Bの各々から排出される低温熱流体を受け入れてシステム外部の配管へ送り出すものである。
高温排出用配管接合部43Aは、高温チャンバー11A側の高温排出用配管41Aと高温排出用ヘッダ42A側の高温排出用配管41Aとを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
低温排出用配管接合部43Bは、低温チャンバー11B側の低温排出用配管41Bと低温排出用ヘッダ42B側の低温排出用配管41Bとを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
高温排出用ヘッダ接合部44Aは、高温排出用ヘッダ42Aとシステム外部の配管とを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
低温排出用ヘッダ接合部44Bは、低温排出用ヘッダ42Bとシステム外部の配管とを接合するものであり、フランジ、パッキン、ボルトなどを用いて実現される。
締め付け用冶具50は、隣接する2つのチャンバーの熱電変換モジュール13に対する締め付け圧を調節可能にするものであり、金具51のほか、金具51同士を引き寄せて締め付けるためのねじ機構、すなわち、ボルト52,53、ばね54や、ナット、座金などを用いて実現される。
金具51は、各チャンバーの上面と下面の双方に、チャンバー長手方向に一定の間隔をおいて、溶接等により複数取り付けられる。この金具51は、3つの開口部を有する。
ボルト52は、9個のチャンバーのチャンバー長手方向の位置ずれを補正するものであり、チャンバー幅方向に配列される9個の金具51の中央に位置する開口部の全てに通される。ボルト53やばね54は、隣接する2つのチャンバーの間の熱電変換モジュール13を適度な締め付け圧で締め付けるとともに、当該熱電変換モジュール13に対する締め付け圧を調節可能とするものである。ボルト53は、隣接する2つチャンバーの各金具51の両端に位置する2つの開口部のうちの一方の開口部を通され、さらにばね54に通される。なお、ボルト53を通すための開口部は、図5や図7に示されるようにチャンバー単位で交互に替えることが望ましい。これにより、チャンバー幅方向に隣接するボルト53同士が当たらないようにすることができるとともに、締め付け圧の偏りを防ぐことができる。
このような構成において、熱電発電装置1の稼動時には、高温熱流体がシステム外部の配管から高温供給用ヘッダ32Aへ送られ、一方、低温熱流体がシステム外部の配管から低温供給用ヘッダ32Bへ送られる。
高温供給用ヘッダ32Aに送られた高温熱流体は、高温供給用配管31Aを通じて高温チャンバー11Aの各々に均等に供給される。一方、低温供給用ヘッダ32Bに送られた低温熱流体は、低温供給用配管31Bを通じて低温チャンバー11Bの各々に均等に供給される。
高温熱流体がチャンバー11A内を通り、低温熱流体がチャンバー11B内を通ると、熱電変換モジュール13を挟んで温度差が生じ、熱電変換モジュール13において電力が発生する。このとき、個々の締め付け用冶具50によって個々の熱電変換モジュール13における熱伝達のばらつきは最小限に抑えられているため、装置全体として最大限の電力が引き出されている。
チャンバー11A内を通り終えた高温熱流体は、高温排出用配管41Aを通じて高温排出用ヘッダ42Aへ送られ、さらにシステム外部の配管へと送られる。一方、チャンバー11B内を通り終えた低温熱流体は、低温排出用配管41Bを通じて低温排出用ヘッダ42Bへ送られ、さらにシステム外部の配管へと送られる。
各熱電変換モジュール13において発生した電力は、配線14通じて切替装置2へ送られ、所定の電圧・電流で制御装置3へ送られ、蓄電や直流/交流変換がなされた後、各種の負荷により使用される。
本実施形態によれば、各熱電変換モジュールの熱伝達のばらつきが抑えられるため、伝熱性能が向上するとともに、信頼性が向上し、発電性能を向上させることが可能となる。また、時間やコストを抑えつつ発電性能が高い熱電発電装置や熱電発電システムを実現することができる。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…熱電発電装置、2…切替装置、3…制御装置、4…テレビ装置、5…照明機器、6…表示装置、10…シャーシ、11A…高温チャンバー、11B…低温チャンバー、12…熱電変換モジュール収納部(スロット)、13…熱電変換モジュール、14…配線、15…高熱伝導性材料、16…ナノ構造伝熱層、17…フィン、18…金属アルコキシド、20a,20b…電極、21a,21b…絶縁板、22a,22b…半導体素子、23a,23b…電極取出し口、31A…高温供給用配管、31B…低温供給用配管、32A…高温供給用ヘッダ、32B…低温供給用ヘッダ、33A…高温供給用配管接合部、33B…低温供給用配管接合部、34A…高温供給用ヘッダ接合部、34B…低温供給用ヘッダ接合部、41A…高温排出用配管、41B…低温排出用配管、42A…高温排出用ヘッダ、42B…低温排出用ヘッダ、43A…高温排出用配管接合部、43B…低温排出用配管接合部、44A…高温排出用ヘッダ接合部、44B…低温排出用ヘッダ接合部、50…締め付け用冶具、51…金具、52,53…ボルト、54…ばね。

Claims (13)

  1. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、
    前記熱電変換モジュールの両面に設けられる熱伝導材料と、
    前記熱電変換モジュールを前記熱伝導材料を介して挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す第1のチャンバーおよび第2のチャンバーと、
    前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーの前記熱電変換モジュールに対する締め付け圧を調節可能にする複数の締め付け用冶具と
    前記第1のチャンバーの下側を通じて流体を供給する第1の供給用配管と、
    前記第2のチャンバーの下側を通じて流体を供給する第2の供給用配管と、
    前記第1のチャンバーの上側を通じて流体を排出する第1の排出用配管と、
    前記第2のチャンバーの上側を通じて流体を排出する第2の排出用配管と
    を具備することを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記締め付け用冶具は、前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーにおける前記熱電変換モジュールとの接合面以外の面に取り付けられる金具と、金具同士を引き寄せて締め付けるねじ機構とを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーとが交互に配置され、前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーのうち流体温度が低い方のチャンバーが最外側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記第1のチャンバー内を流体が流れる方向と、前記第2のチャンバー内を流体が流れる方向とが、対向流を成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  5. 前記第1の供給用配管を通じて流体を前記第1のチャンバーの各々に均等に供給する第1の供給用ヘッダと、
    前記第2の供給用配管を通じて流体を前記第2のチャンバーの各々に均等に供給する第2の供給用ヘッダと、
    前記第1の排出用配管を通じて前記第1のチャンバーの各々から排出される流体を受け入れる第1の排出用ヘッダと、
    前記第2の排出用配管を通じて前記第2のチャンバーの各々から排出される流体を受け入れる第2の排出用ヘッダと
    をさらに具備することを特徴とする請求項に記載の熱電発電装置。
  6. 前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーの少なくとも一方は、内壁面にナノ粒子を用いたナノ構造伝熱層を備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  7. 前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーの少なくとも一方は、内壁面にフィンを備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  8. 前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーの少なくとも一方は、内壁面に金属アルコキシドを塗布して焼付けたものを備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  9. 前記第1のチャンバーおよび前記第2のチャンバーの少なくとも一方は、内壁面もしくは外壁面に防食処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  10. 前記熱電変換モジュールは、材料としてBiTe系もしくはFeVAl系のホイスラー合金が使用されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  11. 前記熱電変換モジュールは、材料の構成が温度帯域によって異なることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  12. 前記熱伝導材料は、熱伝導シート、熱伝導グリース、および蝋材のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の熱電発電装置と、
    所望の電流および電圧が得られるように前記熱電変換モジュールの各々を電気的に直列接続および並列接続する組合せの切り替えを行うための切替装置と、
    前記切替装置を通じて得られる電力の蓄電および直流/交流変換を行うための制御装置と
    を具備することを特徴とする熱電発電システム。
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