JP4943805B2 - 潤滑油・切削油の切粉除去装置 - Google Patents

潤滑油・切削油の切粉除去装置 Download PDF

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Description

この発明は潤滑油・切削油の切粉除去装置に関し、潤滑油や・切削油に混入する磁性の切粉分離する場合に使用されるものである。
従来におけるこの種の切粉除去装置は、非磁性体からなる切削油流路の裏面に磁石を配置したものであり、この切削油流路に切削油を通過させることよって混入する切粉(磁性体のもの、以下同じ)をその表面に吸着させることによって除去し、送油ポンプの詰まりや刃物の磨耗を防止していた。
特開平05−138066号公報
しかしながら、かかる従来における切粉除去装置にあっては、切削油流路に吸着した切粉を取り除くにあたって、切削油流路面に沿ってヘラ等を移動させることにより切り粉を掻き寄せなければならないため、作業に手間がかかり、この結果、切削油に混入する切粉の除去作業を能率良く行うことができないという不都合を有した。
この発明の課題はこの不都合を解消することである。
この課題を達成するために、発明者は鋭意研究し、この発明を完成した。
この発明に係る切削油・潤滑油の切粉除去装置においては、フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置するとともに同下流側の下方に浄化切削液受け箱を配置し、且つ、前記フレームにおける前記油受板の上流側の下方に切粉受け箱を配置した潤滑油・切削油の切粉除去装置において、前記フレームに前記供給ノズルを支持具を介して揺動可能に設置したものである。
また、フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置するとともに同下流側の下方に浄化切削液受け箱を配置し、且つ、前記フレームにおける前記油受板の上流側の下方に切粉受け箱を配置した潤滑油・切削油の切粉除去装置において、前記フレームにカバー具を揺動可能に設置し、このカバー具に前記供給ノズルを設置したものである。
この発明に係る切削油・潤滑油の切粉除去装置は上記のように構成されているため、即ち、フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置するとともに同下流側の下方に浄化切削液受け箱を配置し、且つ、前記フレームにおける前記油受板の上流側の下方に切粉受け箱を配置した潤滑油・切削油の切粉除去装置において、前記フレームに前記供給ノズルを支持具を介して揺動可能に設置したため、
前記供給ノズルから前記油受板の上流側に切粉が混入している切削液を供給すれば、この切削液は前記油受板を下流方向へ流れながら、混入している切粉を、磁石の磁力によって前記油受板の表面に吸着させ、浄化された状態で浄化切削液受け箱に流入する。その後、前記油受板を上流側に揺動させ、略、垂直状態にすれば、前記磁石は前記油受板から離脱するため、油受板上の切粉に磁力は及ばず、この結果、この切粉は重力によって前記油受板を滑り落ち、前記切粉受け箱に収容される。その上、前記フレームに前記供給ノズルを支持具を介して揺動可能に設置したため、前記油受板を略垂直状態に揺動させる際に、供給ノズルが接触しないように動かすことができるため、供給ノズルを前記油受板の上流側の上方近傍に配置することができる結果、前記油受板における切削液の跳ねを防止できる。
よって、この切削油・潤滑油の切粉除去装置を使用すれば、簡単な手作業によって、油受板上の切粉を切粉受け箱に集めることができるため、油受板に吸着した切粉の寄せ集め作業が簡易となるとともに前記油受板における切削液の跳ねを防止できる結果、切削油に混入する切粉の除去作業の能率を向上させることができる。
また、フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置するとともに同下流側の下方に浄化切削液受け箱を配置し、且つ、前記フレームにおける前記油受板の上流側の下方に切粉受け箱を配置した潤滑油・切削油の切粉除去装置において、前記フレームにカバー具を揺動可能に設置し、このカバー具に供給ノズルを設置したため、カバー具を開いたときに、供給ノズルを動かすことができるため、当該装置自体にカバー具を設置した場合には、前記カバー具の開放と前記油受板の垂直状態への揺動との2アクションで前記油受板30に吸着した切粉の寄せ集め作業ができる。なお、前記フレームに前記供給ノズルを支持具を介して設置し、さらに、カバー具を設置した場合には、カバー具を開けた後、供給ノズルを揺動し、その後、前記油受板を略垂直状態に揺動させる必要があるため、3アクションが必要となる。
この発明に係る切削油・潤滑油の切粉除去装置は、フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置する事に最も主要な特徴を有する。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明に係る切削油・潤滑油の切粉除去装置の斜視図、図2は同油受板を略垂直状態に建てた状態の斜視図、図3は他の実施例の斜視図である。
図1,2において、Aは切削油・潤滑油の切粉除去装置、10はその基台である。また、11は天板であり、前記基台10に設置されている。
12,12 は脚板であり、前記天板11にボルト止めによって立設されている。これらの脚板12,12 は一定間隔を介して配置され、その上端縁は傾斜している。
20は磁石取付板であり、前記一対の脚板12,12 の間に配置され、ボルト止めされている。この磁石取付板20は前記脚板12,12 の上端縁に沿って配置されているため、斜面状になっている。前記磁石取付板20は四角形の鉄板からなり、各辺にそれぞれ折り曲げ片21,21,…を有している。この折り曲げ片21は略垂直に折り曲げられ、下方に向かっている。
なお、前記基台10,前記天板11,前記脚板12,12 ,前記磁石取付板20がこの発明のフレームを構成する。
M,M,…は永久磁石であり、前記磁石取付板20に載置された状態で吸着固定されている。この永久磁石M,M,…の役目は後記する(図2を参照のこと)。
30は油受板であり、前記磁石取付板20の上端縁側に蝶番31,31 を介して揺動可能に設置されている(図2を参照のこと)。この油受板30は、前記磁石取付板20上に磁石Mを介して、斜面状に載置された状態(図1の状態)と、前記蝶番31,31 中心とし揺動し、略垂直の状態(図2の状態)を採ることができる。32は把手であり、前記油受板30の下端縁に設置されている。この把手32は前記油受板30を揺動するときに把持するためのものである。
次に、50は支持具であり、前記天板11に蝶番51,51
を介して揺動可能に設置されている。この支持具50は前記油受板30の背面側に位置し、垂直状態(図1の状態)と背面側に倒れた状態(図2の状態)との間を揺動する。
53は切削液供給管であり、前記支持具50に固定されている。この切削液供給管53は前記油受板30の上端縁に沿って略平行に延びている。54,54,…は切削液供給ノズル(この発明の「供給ノズル」に相当する)であり、前記切削液供給管53にフレキシブル連結管55,55,…を介して連結されている。この切削液供給ノズル54,54,…は前記支持具50を垂直状態にしたとき、前記油受板30の上端部に配置される。なお、この切削液供給ノズル54,54,…は先端開口が横長状の楕円になっているため、切削液(切削油)を層流の状態で前記油受板30に対して矢印方向に供給することができる。
なお、56は供給ホースであり、前記切削液供給管53に切削液を供給するためのものである。
次に、60は浄化切削液受け箱であり、前記天板11における前記脚板12,12 の前方に設置されている。この浄化切削液受け箱60は前記油受板30の下端部の下方に位置し、浄化された切削液を収容する。61は浄化切削液排出管であり、浄化された切削液を所要のタンクへ排出する。なお、この浄化切削液受け箱60の底面は前記浄化切削液排出管61側に向かって下がり傾斜をし、浄化切削液の排出を容易にしている。
また、70は支持箱であり、前記天板11における前記脚板12,12 の後方に設置されている。また、71は切粉受け箱であり、前記支持箱70に着脱可能に内嵌めされている。この切粉受け箱71は前記油受板30の上端部の下方に位置し、除去された切粉を収容する。この切粉受け箱71はパンチメタルによって形成されているため、切粉に付着した切削液はパンチメタルの孔を通過して前記支持箱70に収容される。収容された切削液は排出管(図示せず)を介して収容タンク(図示せず)に排出される。この際、排出を容易にするために、前記支持箱70の底面はその排出管側に向かって下がり傾斜をしている。
このように構成される切削油・潤滑油の切粉除去装置Aの作用を説明する。
まず、前記油受板30を前記磁石M,M,…の上に載置し、且つ、前記支持具50を垂直にして前記切削液供給ノズル54,54,…の先端開口を前記油受板30の上部(上流側)に配置する(図1の状態を参照のこと)。この状態で、前記切削液供給管53を介して前記切削液供給ノズル54,54,…から前記油受板30の上流側に切粉が混入している切削液を供給する。すると、この切削液は前記油受板30の表面を下流方向へ流れる。そして、混入している切粉F,F,…は、磁石M,M,…の磁力によって前記油受板30の表面に吸着除去される。そして、浄化された切削油は浄化切削液受け箱60に流入する。
その後、前記把手32を把持して前記油受板30を揺動し、略、垂直状態にする。すると、前記油受板30は磁石M,M,…から離脱するため、前記油受板30上の切粉F,F,…に磁力は及ばず、この結果、この切粉F,F,…は重力によって前記油受板30を滑り落ち、前記切粉受け箱71に収容される。なお、重力によって自然落下しない切粉F,F,…はヘラ等によって前記切粉受け箱71に落下させる。
このようにして、前記切粉が混入している切削液は浄化される。
次に、図3は他の実施例を示したものである。
図において、80はカバー具であり、前記天板11における前記浄化切削液受け箱60の外側に蝶番を介して揺動可能に設置されている。このカバー具80は前記油受板30,前記浄化切削液受け箱60および前記切粉受け箱71を覆うためのものである。この実施例では、このカバー具80の先端部に前記切削液供給管53が設置され、この切削液供給管53に切削液供給ノズル54,54,…が繋がれている。この切削液供給ノズル54,54,…は、前記カバー具80を閉じた時に、前記油受板30の前記油受板30の上端部に配置されるようになっている。なお、前記カバー具80において、81は窓、82はこの窓81に張設された透明板である。
このため、前記カバー具80を開いたときに、前記油性切削液供給ノズル54を前記油受板30の前記油受板30の上端部から移動させることができるため、前記カバー具80の開放と前記油受板30の垂直状態への揺動との2アクションで前記油受板30に吸着した切粉の寄せ集め作業ができる。
この実施例では、切削油について説明したが、潤滑油等、切粉が混入した油であればいかなるものでも適用できるものである。
簡単な手作業によって、油受板上の切粉を切粉受け箱に集めることができるため、油受板に吸着した切粉の寄せ集め作業が簡易となる。このため、切削油に混入する切粉の除去作業の作業能率を向上させる際に利用できる。
図1はこの発明に係る切削油・潤滑油の切粉除去装置の斜視図である。 図2は同油受板を略垂直状態にした状態の斜視図である。 図3は他の実施例の斜視図である。
A … 切削油・潤滑油の切粉除去装置
10 … 基台(フレーム)
11 … 天板(フレーム)
12 … 脚板(フレーム)
20 … 磁石取付板
21 … 折り曲げ片
M … 永久磁石(磁石)
30 … 油受板
31 … 蝶番
32 … 把手
50 … 支持具
51 … 蝶番
53 … 切削液供給管
54 … 切削液供給ノズル(供給ノズル)
55 … フレキシブル連結管
56 … 供給ホース
60 … 浄化切削液受け箱
61 … 浄化切削液排出管
70 … 支持箱
71 … 切粉受け箱
80 … カバー具

Claims (2)

  1. フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置するとともに同下流側の下方に浄化切削液受け箱を配置し、且つ、前記フレームにおける前記油受板の上流側の下方に切粉受け箱を配置した潤滑油・切削油の切粉除去装置において、前記フレームに前記供給ノズルを支持具を介して揺動可能に設置したことを特徴とする潤滑油・切削油の切粉除去装置。
  2. フレームに磁石を介して非磁性体の油受板を載置し、前記油受板を前記フレームに揺動可能に設置するとともにその揺動中心側を上部にして斜面状に配置可能とし、前記フレームにおける前記油受板の上流側の上方に供給ノズルを配置するとともに同下流側の下方に浄化切削液受け箱を配置し、且つ、前記フレームにおける前記油受板の上流側の下方に切粉受け箱を配置した潤滑油・切削油の切粉除去装置において、前記フレームにカバー具を揺動可能に設置し、このカバー具に前記供給ノズルを設置したことを特徴とする潤滑油・切削油の切粉除去装置。
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