JP2020028942A - 切削加工機 - Google Patents

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隆介 望月
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Abstract

【課題】貯留タンクの着脱時に、装置内部がクーラント液で汚れにくい切削加工機を提供する。【解決手段】本発明により、加工空間と、収容空間と、上記加工空間と上記収容空間とを連通する連通口27Hと、が内部に形成されているケース本体と、上記収容空間に着脱可能に配置され、液体吐出部から吐出されたクーラント液を、連通口27Hを介して回収する貯留タンクと、連通口27Hと上記貯留タンクとの間に配置され、上記貯留タンクが配置されていないときに第1の位置にあり、上記貯留タンクが配置されているときに第2の位置にある変位部材80と、を備える切削加工機が提供される。変位部材80は、上記第1の位置において、クーラント液を保持する液体保持部81F、84を備えている。【選択図】図10

Description

本発明は、切削加工機に関する。
従来から、セラミック製や樹脂製の被加工物を所望の形状に切削加工する切削加工機が知られている。切削加工機は、例えば、内部に加工空間を有するケース本体と、上記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、上記加工空間に配置され、上記被加工物に対して切削や研磨等の加工を施す加工ツールを把持する把持部と、を備えている。
切削加工時には、被加工物と加工ツールとの間に摩擦が発生する。摩擦力が大きくなると、切削加工時により大きな切削力が必要となる場合がある。また、摩擦に伴う熱の発生により、被加工物が変形したり、加工ツールが摩耗し易くなったりする場合もある。これに関連して、例えば特許文献1には、摩擦抑制や冷却のために、加工ツールと被加工物とに対して切削液(クーラント液)を吐出する液体吐出部と、クーラント液を貯留する貯留タンクと、をさらに備えた、所謂、ウェット方式の切削加工機が開示されている。
特開2016−135519号公報
特許文献1の切削加工機では、貯留タンクが上記加工空間よりも下方の収容空間に着脱可能に配置されている。切削加工時に使用されたクーラント液は、加工空間の下面に設けられた排液口を介して貯留タンクに回収され、再利用される。このような構成では、例えば、切削加工を繰り返して、貯留タンク内のクーラント液が汚れたり減少したりした際、ユーザは、収容空間から貯留タンクを取り出す。このとき、ユーザが貯留タンクを勢いよく取り出したりすると、排液口の縁等に残っているクーラント液が垂れてきて、上記収容空間の内部が汚れてしまうことがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯留タンクの着脱時に、装置内部がクーラント液で汚れにくい切削加工機を提供することである。
本発明より、加工空間と、上記加工空間よりも下方に位置する収容空間と、上記加工空間と上記収容空間とを連通する連通口と、が内部に形成されているケース本体と、上記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、上記加工空間に配置され、上記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、上記加工空間にクーラント液を吐出する液体吐出部と、上記収容空間に着脱可能に配置され、上記液体吐出部から吐出された上記クーラント液を、上記連通口を介して回収する貯留タンクと、上記連通口と上記貯留タンクとの間に配置され、上記貯留タンクが配置されていないときに第1の位置にあり、上記貯留タンクが配置されているときに第2の位置にある変位部材と、を備える切削加工機が提供される。上記変位部材は、上記第1の位置において、上記クーラント液を保持する液体保持部を備えている。
本発明の切削加工機では、貯留タンクが配置されていないとき、連通口の下方に変位部材の液体保持部が配置される。このため、たとえ連通口の縁等にクーラント液が残っていて、貯留タンクの着脱時に液滴が垂れたとしても、当該液滴は液体保持部に溜められる。したがって、装置内部には液滴が垂れず、収容空間がクーラント液で汚れにくくなる。その結果、収容空間をきれいな状態で維持することができる。
本発明によれば、貯留タンクの着脱時に、装置内部がクーラント液で汚れにくい切削加工機を提供することができる。
一実施形態に係る切削加工機の斜視図である。 図1の切削加工機のフロント上カバーを開いた状態の正面図である。 図1の切削加工機のフロント上カバーを閉じた状態の断面図である。 一実施形態に係るアダプタに取り付けられた被加工物の斜視図である。 一実施形態に係るツールマガジンおよびクランプの斜視図である。 一実施形態に係るツールマガジンおよびクランプの正面図である。 一実施形態に係る貯留タンクの斜視図である。 一実施形態に係る変位部材の斜視図である。 一実施形態に係る付勢機構の斜視図である。 貯留タンクが配置されていないときの排液口の周辺を表す要部断面図である。 貯留タンクが配置されているときの排液口の周辺を表す要部断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る切削加工機について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、切削加工機10の斜視図である。図2は、切削加工機10のフロント上カバー20を開いた状態の正面図である。図3は、切削加工機10のフロント上カバー20を閉じた状態の断面図である。以下の説明では、切削加工機10を正面から見たときに、切削加工機10から遠ざかる方を前方、切削加工機10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、切削加工機10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。
切削加工機10は、XYZ直交座標系に配置されている。ここでは、X軸は前後方向に延びる軸である。図3に示すように、本実施形態では、X軸が水平方向からθだけ傾いている。ただし、X軸は、水平方向と同じ方向に延びていてもよい。Y軸は左右方向に延びる軸である。Z軸は上下方向に延びる軸である。図3に示すように、本実施形態では、Z軸が鉛直方向からθだけ傾いている。ただし、Z軸は、鉛直方向と同じ方向に延びていてもよい。また、符号θ、θ、θは、それぞれX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転方向を示している。なお、これらの方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、切削加工機10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものではない。
切削加工機10は、被加工物5(図4参照)を切削および必要に応じて研磨する装置である。切削加工機10は、被加工物5を加工して、歯科用の成形品、例えば、クラウン、インレー、アンレー、ベニア等の歯冠補綴物や、人工歯、義歯床等を作製する装置である。被加工物5は、ここではブロック状(例えば立方体状や直方体状)である。ただし、被加工物5は、他の形状、例えば円板状等であってもよい。被加工物5は、例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、ハイブリッドレジン等のレジン(樹脂材料)や、ガラスセラミックス、ジルコニア等のセラミックス材料、ワックス、石膏等で構成されている。被加工物5の材料としてジルコニアを用いるときには、例えば、半焼結したジルコニアが用いられる。ただし、被加工物5の形状や材料は特に限定されない。
図4に示すように、本実施形態では、被加工物5がアダプタ8(ホルダーともいう)に取り付けられている。被加工物5は、アダプタ8に取り付けられた状態で、切削加工機10に収容される。被加工物5は、アダプタ8に保持された状態で切削加工される。アダプタ8は、板状部材8Aと連結ピン8Bとを備えている。板状部材8Aは、被加工物5に取り付けられている。連結ピン8Bは、板状部材8Aから突出している。連結ピン8Bは、後述するクランプ50の挿入孔50Aに挿入される。
切削加工機10は、切削加工時にクーラント液が使用可能なように構成されている、所謂、ウェット方式の切削加工機である。なお、「クーラント液」は、水溶性であってもよいし、不水溶性であってもよい。「クーラント液」は、水そのものであってもよいし、水に、冷却効果を高めるための添加剤等が添加されたものであってもよい。例えば、水を主体(質量割合で最も多くを占める成分。)として、鉱油や油脂類等の不水溶性成分と、界面活性剤と、を含んでいてもよい。
図1〜3に示すように、切削加工機10は、箱状に形成されている。切削加工機10は、ケース本体12と、フロント上カバー20と、フロント下カバー25と、を備えている。ケース本体12は、切削加工機10の筐体である。ケース本体12は中空状である。ケース本体12は、底壁13と、左壁14と、右壁15と、後壁16と、上壁17と、前壁18と、区画底壁13Sと、区画右壁15Sと、区画後壁16Sと、区画上壁17Sと、第2区画底壁27と、第2区画後壁28と、を有している。左壁14は、底壁13の左端から上方に向かって延びている。右壁15は、底壁13の右端から上方に向かって延びている。後壁16は、底壁13の後端から上方に向かって延びている。後壁16の左端は左壁14の後端に接続され、後壁16の右端は右壁15の後端に接続されている。前壁18は、区画底壁13Sの前端から上方に向かって延びている。前壁18の左端は左壁14の前端に接続され、前壁18の右端は右壁15の前端に接続されている。前壁18の上端は、上壁17の前端に接続されている。上壁17は、左壁14、右壁15、後壁16、前壁18のそれぞれの上端に接続されている。
区画底壁13Sは、底壁13よりも上方に配置されている。区画底壁13Sは、前方から後方に向かって漸次下方に傾斜している。区画底壁13Sの後方には、蓋体13Lが配置されている。蓋体13Lは、クーラント液が上下方向に通過可能なように、メッシュ状に構成されている。区画右壁15Sは、左壁14より右方かつ右壁15より左方に配置されている。区画右壁15Sは、区画底壁13Sから上方に延びている。区画後壁16Sは、後壁16より前方かつ前壁18より後方に配置されている。区画後壁16Sは、区画底壁13Sと左壁14と区画右壁15Sと区画上壁17Sとに接続されている。区画上壁17Sは、区画底壁13Sよりも上方かつ上壁17よりも下方に配置されている。
第2区画底壁27は、区画底壁13Sよりも下方かつ底壁13よりも上方に配置されている。第2区画底壁27は、底壁13と平行に延びている。第2区画底壁27には、上下方向に貫通した排液口27Hが形成されている。排液口27Hは常時開放されている。排液口27Hには、例えば開放と閉鎖とを切り替え可能な弁体等は配置されていない。第2区画後壁28は、後壁16よりも前方かつ前壁18より後方に配置されている。第2区画後壁28は、区画後壁16Sよりも下方に配置されている。第2区画後壁28は、後壁16と平行に延びている。第2区画後壁28は、底壁13から上方に向かって延びている。第2区画後壁28の上端は第2区画底壁27に接続されている。
ケース本体12は、側面(ここでは前壁18)に開口18Oを有している。開口18Oは、左壁14、区画底壁13S、区画右壁15S、区画上壁17Sによって形成されている。ケース本体12の内部は、区画右壁15Sで左右に区画されている。ケース本体12の左方には、左壁14、区画底壁13S、区画右壁15S、区画上壁17S、区画後壁16S、フロント上カバー20によって囲まれた加工空間19が形成されている。加工空間19は、被加工物5の切削加工が行われる空間である。ケース本体12の右方には、区画右壁15S、区画底壁13S、右壁15、区画上壁17S、区画後壁16S、前壁18によって囲まれた第1収容空間A1が形成されている。また、加工空間19の下方には、左壁14、底壁13、右壁15、第2区画底壁27、第2区画後壁28、フロント下カバー25によって囲まれた第2収容空間A2が形成されている。第2収容空間A2は、第2区画底壁27に形成された排液口27Hを通じて、加工空間19と常時連通されている。排液口27Hは、加工空間19と第2収容空間A2とを連通する連通口の一例である。
フロント上カバー20は、支持アーム22に支持されている。支持アーム22の一端は、ケース本体12に取り付けられている。フロント上カバー20は、支持アーム22の支軸(図示せず)を中心として上下方向に移動することで、開口18Oを開閉自在に覆う。これにより、ケース本体12の開口18Oは開かれた状態と閉じられた状態とに切り換えられる。切削加工機10への被加工物5の収容や取り出し、切削加工機10の保守等を行う際、ユーザは、フロント上カバー20を上方に移動させて、開口18Oを開く。これにより、加工空間19が外部と連通する。一方、切削加工を行う際、ユーザは、フロント上カバー20を下方に移動させて、開口18Oを閉じる。これにより、加工空間19が外部から隔離される。フロント上カバー20は、ここではユーザが手動で上下方向に移動させるように構成されている。ただし、フロント上カバー20は、支持アーム22にモータ等が接続されており、モータが駆動することで、自動で上下方向に移動するように構成されていてもよい。
フロント上カバー20には、窓21が設けられている。窓21は、平面視において、ケース本体12の開口18Oよりも小さい。窓21は、例えば、透明のアクリル板やガラス板等によって形成されている。ユーザは、フロント上カバー20が閉じられた状態、例えば切削加工時においても、窓21を通じて加工空間19を視認することができる。なお、窓21は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。
フロント下カバー25は、左壁14および右壁15に取り付けられた支持部材(図示せず)に沿って前後方向にスライド自在に設けられている。フロント下カバー25が前後方向に移動することで、第2収容空間A2が開かれた状態と閉じられた状態とに切り換えられる。クーラント液の入った貯留タンク37を着脱する際、ユーザは、フロント下カバー25を前方に移動させる。一方、切削加工を行う際、ユーザは、フロント下カバー25を後方にスライドさせる。これにより、第2収容空間A2が閉じられる。切削加工時に第2収容空間A2を閉じておくことで、ユーザが切削加工の途中で誤って貯留タンク37を取り外してしまうことが抑制される。ただし、フロント下カバー25は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。また、第2収容空間A2は、常時開放されていてもよい。
切削加工機10は、キャリッジ38と、ツールマガジン40と、クランプ50、移動機構58と、液体回収機構70と、制御部90と、を備えている。キャリッジ38は、加工空間19よりも上方に配置されている。キャリッジ38には、スピンドル30と、液体吐出ノズル36と、が搭載されている。スピンドル30は、区画上壁17Sを貫通している。ツールマガジン40とクランプ50は、加工空間19に配置されている。移動機構58は、第1収容空間A1に配置されている。液体回収機構70は、加工空間19よりも下方に配置されている。
キャリッジ38は、Z軸方向およびY軸方向に移動自在に設けられている。キャリッジ38は、第1キャリッジ38Aと第2キャリッジ38Bとを備えている。第1キャリッジ38Aは、Y軸方向に延びる一対の第1ガイドシャフト39Aに支持されている。第1キャリッジ38Aは、第1駆動機構(図示せず)によって、第1ガイドシャフト39Aに沿ってY軸方向に移動可能なように構成されている。第1ガイドシャフト39Aの左端は、左壁14に接続されている。第1ガイドシャフト39Aの右端は、区画右壁15Sを貫通して右壁15に接続されている。第2キャリッジ38Bは、Z軸方向に延びる一対の第2ガイドシャフト39Bに支持されている。第2キャリッジ38Bは、第2駆動機構(図示せず)によって、第2ガイドシャフト39Bに沿ってZ軸方向に移動可能なように構成されている。第2ガイドシャフト39Bは、第1キャリッジ38Aに設けられている。このため、第1キャリッジ38AがY軸方向に移動すると、第2キャリッジ38Bも同様にY軸方向に移動する。第1駆動機構および第2駆動機構は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。
スピンドル30は、第2キャリッジ38Bに設けられている。スピンドル30は、キャリッジ38の移動に伴ってXYZ直交座標系において移動する。より詳細には、スピンドル30は、第2キャリッジ38Bの移動に伴ってZ軸方向に移動し、第1キャリッジ38Aの移動に伴ってY軸方向に移動する。スピンドル30は、加工ツール6(ミリングバーともいう)を回転可能に支持する。スピンドル30は、加工ツール6を回転させて被加工物5を切削加工する。スピンドル30は、把持部32(例えばコレットチャック)と、回転部34と、シール部35と、を備えている。シール部35は、円柱状に形成されている。シール部35は、上下方向に延びている。シール部35の下端には、回転部34が設けられている。回転部34は、シール部35に対して相対的に回転する。
回転部34の下端には、把持部32が設けられている。把持部32は、回転部34と共に回転する。把持部32は、加工ツール6の上端部を支持(把持)するものである。図示は省略するが、把持部32は、ここではXY平面上に並んだ複数の支持部材によって構成されている。上記複数の支持部材で加工ツール6の上端部を挟むことで、把持部32は加工ツール6を支持する。回転部34は、把持部32に支持された加工ツール6を回転させるものである。回転部34には、第1モータ(図示せず)が接続されている。第1モータは、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。第1モータが駆動することで、回転部34はZ軸周りθに回転する。そして、回転部34の回転に伴い、把持部32に把持された加工ツール6が、Z軸周りθに回転する。
液体吐出ノズル36は、スピンドル30の側方に配置されている。液体吐出ノズル36は、スピンドル30と同様に、キャリッジ38の移動に伴ってXYZ直交座標系において移動する。本実施形態において、液体吐出ノズル36は、スピンドル30の前後左右に合計4つ配置されている。ただし、液体吐出ノズル36の配置位置や個数は特に限定されない。液体吐出ノズル36の吐出口は、クランプ50および加工ツール6よりも上方に配置されている。図2等に矢印で示すように、液体吐出ノズル36は、加工ツール6によって被加工物5が加工されているときに、加工空間19にクーラント液を吐出する。液体吐出ノズル36は、典型的には、加工ツール6および/または被加工物5に向かってクーラント液を吐出する。液体吐出ノズル36は、液体吐出部の一例である。液体吐出ノズル36は、図示しない液体供給路を介して、貯留タンク37の供給口37O(図7参照)に接続されている。なお、液体供給路の構成は特に限定されないが、例えば、樹脂製の変形容易なチューブである。また、液体供給路の途中には、ポンプ等の液体供給装置が配置されていてもよい。
移動機構58は、ツールマガジン40をX軸方向に移動させる機構である。移動機構58は、ツールマガジン40の右方に配置されている。移動機構58は、Y軸方向に延びる軸58Aを備えている。軸58Aは、区画右壁15Sを貫通している。軸58Aの一部(右側部分)は、第2収容空間A2に配置され、軸58Aの他の一部(左側部分)は、加工空間19に配置されている。軸58Aの左端部分には、クランプ50とツールマガジン40とが設けられている。移動機構58は、第3駆動機構(図示せず)によって、X軸方向に移動可能に構成されている。第3駆動機構は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。
図5は、ツールマガジン40およびクランプ50の斜視図である。図6は、ツールマガジン40およびクランプ50の正面図である。ツールマガジン40は、複数の加工ツール6を収容することが可能なものである。ツールマガジン40は、クランプ50と移動機構58との間に設けられている。ツールマガジン40は、移動機構58がX軸方向に移動することによって、X軸方向に移動する。ツールマガジン40は、加工ツール6を収容する第1部分40Aと、第1部分40Aより後方に配置され、軸58Aに接続された第2部分40Bと、第2部分40Bより後方に配置された第3部分40Cとを備えている。ツールマガジン40の第1部分40Aには、加工ツール6を収容する複数(ここでは6個)の孔部42が形成されている。加工ツール6は、その上部が露出された状態で孔部42に挿入される。加工ツール6を交換する際には、スピンドル30の把持部32によって把持されている加工ツール6を孔部42に戻す。そして、次に使用する加工ツール6の上方の位置までスピンドル30を移動させ、把持部32よりも下方に位置する加工ツール6の上端を把持部32が支持する。
軸58Aの内部には、クランプ50を回転可能に支持する回転軸44が設けられている。回転軸44は左右方向に延びており、クランプ50および移動機構58に連結している。回転軸44には、第2モータ(図示せず)が設けられている。第2モータは、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。回転軸44は、第2モータによって、Y軸回りθに回転可能に構成されている。回転軸44がY軸回りθに回転することによって、クランプ50はY軸回りθに回転する。回転軸44は、軸58Aに対して独立して回転可能に構成されている。すなわち、回転軸44がY軸回りθに回転しても、軸58AはY軸回りθに回転しない。
クランプ50は、アダプタ8を着脱自在に保持する保持部である。クランプ50は、ここではアダプタ8を介して被加工物5を保持する。本実施形態では、クランプ50がアダプタ8を介して被加工物5を保持した状態で、被加工物5に対して切削加工が行われる。ただし、クランプ50は、被加工物5を直接保持するように構成されていてもよい。クランプ50には、複数の挿入孔50Aが形成されている。ここでは、3つの挿入孔50Aが前後方向に並んでいる。挿入孔50Aには、アダプタ8の連結ピン8Bが挿入される。挿入孔50Aに挿入された連結ピン8Bは、ネジ50Bによってクランプ50に固定される。クランプ50は、ツールマガジン40と共に移動可能に構成されている。ツールマガジン40およびクランプ50は、移動機構58によってX軸方向に移動可能に構成されている。なお、クランプ50がY軸回りθに回転しても、ツールマガジン40はY軸回りθに回転しない。
制御部90は、例えばコンピュータである。制御部90は、例えば、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラム等を格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、各種データ等を格納するメモリ等の記録媒体と、を備えていてもよい。制御部90は、例えばROM内に保存されたプログラムを使用して、切削加工に関する制御行うように構成されていてもよい。制御部90は、ここではケース本体12の後方に配置されている。ただし、制御部90の一部または全部は、ケース本体12の外部に設けられていてもよい。
液体回収機構70は、液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液の少なくとも一部を回収するように構成されている。液体回収機構70は、貯留タンク37と、変位部材80と、付勢機構86(図9参照)と、を備えている。液体回収機構70は、加工空間19よりも下方に配置されている。変位部材80は、付勢機構86によって第2区画底壁27に固定されている。貯留タンク37と、変位部材80とは、第2区画底壁27に形成された排液口27Hよりも下方に配置されている。貯留タンク37と、変位部材80とは、第2収容空間A2に配置されている。変位部材80は、排液口27Hと貯留タンク37との間に介在されている。貯留タンク37は、第2収容空間A2の予め定められた位置に、着脱自在に配置されている。
図7は、貯留タンク37の斜視図である。貯留タンク37は、中空状である。貯留タンク37は、液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液を回収する容器である。貯留タンク37は、ここでは切削加工に用いられるクーラント液を貯留する容器を兼ねている。貯留タンク37は、液体吐出ノズル36から吐出されるクーラント液を貯留する容器である。貯留タンク37は、ここでは扁平な直方体形状である。ただし、貯留タンク37の形状は特に限定されず、例えば、円筒形状、立方体形状、袋体形状等であってもよい。貯留タンク37は、一対の幅狭面37Nを有している。幅狭面37Nは、前後方向に沿って配置されている。
貯留タンク37は、上方に開口37Hを有している。開口37Hには、上蓋37Uが載せ置かれている。上蓋37Uは、変位部材80に干渉しないように配置されている。上蓋37Uは、断面視において、前方から後方に向かって傾斜している前方部37Fと、後方から前方に向かって傾斜している後方部37Rrと、を有している。上蓋37Uの前後方向の中央部分には、上方に開口した回収口37Iが形成されている。液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液は、第2区画底壁27に形成された排液口27Hと、変位部材80とを介して、上蓋37Uの回収口37Iから貯留タンク37に回収される。
貯留タンク37の後方には、供給口37Oが設けられている。供給口37Oは、回収口37Iよりも下方に位置している。供給口37Oは、液体供給路の一端に嵌合する形状に形成されている。供給口37Oは、液体供給路の一端に接続される。貯留タンク37の内部には、フィルタ37Aが着脱自在に配置されている。フィルタ37Aは、回収口37Iと供給口37Oとの間に配置されている。フィルタ37Aは、回収口37Iから回収されたクーラント液を濾過する。フィルタ37Aは、例えば回収されたクーラント液のなかから切削屑等を取り除く。濾過されたクーラント液は、供給口37Oを介して液体供給路に送られ、切削加工に再利用される。なお、ここでは、回収されたクーラント液を再び液体供給路に送液するように構成されているが、回収されたクーラント液を液体供給路に送液しない(例えば廃棄する)ように構成されていてもよい。この場合、貯留タンク37は、フィルタ37Aを有していなくてもよい。
図8は、変位部材80の側面図である。変位部材80は、制御部90に電気的に接続されていない。これにより、シンプルな制御が可能となり、制御部90の負荷を軽減することができる。変位部材80は、本体部81と、左側壁部82と、右側壁部83と、立設部84と、タンク当接部85と、を有している。本体部81は、前後方向に延びている。本体部81は、立設部84によって前後方向に区画されている。本体部81は、本体前部81Fと、本体後部81Rrと、を有している。本体前部81Fと、本体後部81Rrとは、ここではそれぞれ平板状である。本体前部81Fは、傾斜部の一例である。左側壁部82は、本体部81の左端から上方に向かって延びている。左側壁部82には、ネジ溝L1、L2が形成されている。右側壁部83は、本体部81の右端から上方に向かって延びている。右側壁部83には、ネジ溝R1、R2が形成されている。ネジ溝R1、R2は、ネジ溝L1、L2と左右対称に配置されている。
立設部84は、本体前部81Fの後端から上方に向かって延びている。断面視において、本体前部81Fと立設部84とは垂直である。立設部84の左端は左側壁部82に接続され、立設部84の右端は右側壁部83に接続されている。立設部84は、前後方向において、本体前部81Fと本体後部81Rrとの間に介在している。立設部84は、ここでは平板状である。タンク当接部85は、本体後部81Rrの後端から下方に向かって延びている。断面視において、本体後部81Rrとタンク当接部85とは垂直である。タンク当接部85は、ここでは平板状である。ただし、タンク当接部85の形状は、例えば貯留タンク37の幅狭面37Nの形状等に応じて適宜変更することができる。
変位部材80は、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属や、プラスチック等で構成されている。変位部材80の各部は、ここでは一体的に構成されている。これにより、構造を簡素化して、部品点数や組み付け工数を削減することができる。また、製造コストを低減することができる。変位部材80は、例えば、金属板に対して切断加工、穴あけ加工、および折り曲げ加工のみが施されて形成されている。本体部81と立設部84とタンク当接部85とは、例えば、金属板に対して切断加工および折り曲げ加工のみが施されて形成されている。ただし、変位部材80の一部または全部は別体として構成され、互いに組み立てられていてもよい。また、例えばタンク当接部85は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。
本体部81は、前後方向に延びた直線状である。本体部81の左右方向の幅は、貯留タンク37の回収口37Iの左右方向の幅と同じかそれよりも狭い。本体前部81Fは、排液口27Hの真下に位置している。本体前部81Fの前端部81B1、言い換えれば貯留タンク37に近い側の先端には、前端折り曲げ部81Eが形成されている。前端折り曲げ部81Eは、本体前部81Fから下方に延びている。前端折り曲げ部81Eは、貯留タンク37に近づく方向に折り曲げられている。前端折り曲げ部81Eは、本体前部81Fから鈍角の折り曲げ角度で折り曲げられている。前端折り曲げ部81Eの水平方向からの傾きは、本体前部81Fの水平方向からの傾きよりも大きい。前端折り曲げ部81Eは、本体前部81Fと貯留タンク37との間に介在するクーラント液の液体流路となる。クーラント液が前端折り曲げ部81Eを伝って流れることで、流れがよりスムーズになり、変位部材80の水切れ性が高められる。
タンク当接部85は、貯留タンク37が挿入された際に、貯留タンク37の幅狭面37Nと接触するように配置されている。タンク当接部85は、貯留タンク37が挿入された際に、貯留タンク37によって支持される。タンク当接部85の下端部には、後端折り曲げ部85Eが形成されている。後端折り曲げ部85Eは、タンク当接部85から後方に延びている。断面視において、タンク当接部85と後端折り曲げ部85Eとは垂直である。後端折り曲げ部85Eを備えることで、タンク当接部85の剛性を高めることができる。また、貯留タンク37が傷つきにくくなり、貯留タンク37の耐久性を高めることができる。さらには、ユーザが第2収容空間A2を掃除する場合等に手を入れたとしても、安心である。
図9は、付勢機構86の斜視図である。付勢機構86は、制御部90に電気的に接続されていない。付勢機構86は、支持ケース87と、2つの付勢ばね89L、89Rと、を備えている。支持ケース87には、変位部材80が前上方から後下方にスライド自在なように支持されている。支持ケース87の左右の側面には、前後方向に沿ってスライド孔87L1、87L2、87R1、87R2が形成されている。スライド孔87L1、87R1は、前上方から後下方に向かって延びている。スライド孔87L2、87R2は、スライド孔87L1、87R1とは逆に、前下方から後上方に向かって延びている。スライド孔87L1、87L2、87R1、87R2の位置は、変位部材80がスライドしたときのネジ溝L1、L2、R1、R2の軌道と一致している。スライド孔87L1、87L2、87R1、87R2と、変位部材80のネジ溝L1、L2、R1、R2には、それぞれ、ボルト88L1、88L2、88R1、88R2が挿通され、ナットで締結されている。これにより、変位部材80は支持ケース87に固定され、支持ケース87と一体化されている。なお、ボルト88L1、88L2、88R1、88R2は固定具の一例であり、他の固定具(例えば、ネジ、ビス、ピン等)を用いて固定することも勿論可能である。ボルト88L1、88L2、88R1、88R2の一端は、支持ケース87の側面から外方に向けてそれぞれ突出している。また、支持ケース87の左右の側面には、それぞれ外方に向けて突出した突出部87Bが形成されている。
付勢ばね89L、89Rは、支持ケース87の左右の側面に配置されている。すなわち、左右のそれぞれ側面において、付勢ばね89L、89Rの一端は、支持ケース87の突出部87Bに連結されている。付勢ばね89L、89Rの他端は、後方側のボルト88L2、88R2に連結されている。付勢ばね89L、89Rは、前後方向に沿って配置されている。付勢ばね89L、89Rは、ばね力(弾性力)によって変位部材80の本体前部81Fを前上方に付勢している。付勢ばね89L、89Rは、例えばつる巻きばね(コイルバネ)である。付勢ばね89L、89Rは、付勢部材の一例である。
図10は、貯留タンク37が第2収容空間A2に配置されていないときの排液口27Hの周辺を表す要部断面図である。この図では、左側から見た断面構造を表している。貯留タンク37が配置されていないとき、変位部材80は、付勢ばね89L、89Rの弾性力によって付勢されている。これにより、変位部材80の本体前部81Fは、排液口27Hの下面と相対的に近い位置(以下、「近接位置」ともいう。)にある。近接位置は、第1の位置の一例である。変位部材80が近接位置にあるとき、断面視において、本体前部81Fの前端部81B1は、後端部81B2よりも上方に位置している。前端部81B1は、第2区画底壁27に当接していてもよいし、当接していなくてもよい。前端部81B1は、排液口27Hの縁の一部に当接していてもよいし、当接していなくてもよい。本体前部81Fは、断面視において、前方から後方に向かって下方に傾斜している。本体前部81Fは、断面視において、貯留タンク37の回収口37Iから遠ざかる方向に向かって傾斜している。本体前部81Fの水平方向からの傾きは、ここでは鋭角(0°<θ<90°)である。
近接位置において、変位部材80は、排液口27Hから垂れるクーラント液を溜めておく液体保持部として機能する。液体保持部は、ここでは本体前部81Fと左側壁部82と右側壁部83と立設部84とに囲まれた部分である。液体保持部は、上方が開口している。変位部材80は、排液口27Hと対向する面が開口している。排液口27Hの真下には、本体前部81Fが位置している。排液口27Hから垂れたクーラント液は、本体前部81Fに落ち、液体保持部に保持される。
図11は、貯留タンク37が第2収容空間A2に配置されているときの排液口27Hの周辺を表す要部断面図である。この図では、左側から見た断面構造を表している。貯留タンク37が配置されているとき、変位部材80のタンク当接部85は、貯留タンク37によって支持されている。これにより、変位部材80の本体前部81Fが、付勢ばね89L、89Rの弾性力に抗して、排液口27Hの下面から相対的に遠い位置(以下、「遠隔位置」ともいう。)にある。遠隔位置は、第2の位置の一例である。変位部材80が遠隔位置にあるとき、排液口27Hの下面は変位部材80で覆われていない。変位部材80が遠隔位置にあるとき、断面視において、本体前部81Fの後端部81B2は、前端部81B1よりも上方に位置している。後端部81B2は、第2区画底壁27に当接していてもよいし、当接していなくてもよい。本体前部81Fは、断面視において、後方から前方に向かって下方に傾斜している。本体前部81Fは、断面視において、貯留タンク37の回収口37Iに向かって傾斜している。本体前部81Fの水平方向からの傾きは、ここでは貯留タンク37の後方部37Rrの水平方向からの傾きよりも小さい。これにより、本体前部81Fと貯留タンク37の上蓋37Uとの干渉が防止されている。
遠隔位置において、変位部材80は、クーラント液を貯留タンク37へと導くガイド部として機能する。ガイド部は、ここでは本体前部81Fと前端折り曲げ部81Eとで構成されている。排液口27Hの真下には、本体前部81Fが位置している。排液口27Hから垂れたクーラント液は、本体前部81Fに落ち、ガイド部を伝って、貯留タンク37の回収口37Iに向かって流れ落ちる。以上のように、本実施形態の変位部材80は、液体保持部としての機能と、ガイド部としての機能と、を併せ持つものである。
切削加工機10を用いて被加工物5を切削加工する際、ユーザは、加工空間19の所定の位置に被加工物5や加工ツール6を配置する。また、ユーザは、クーラント液の入った貯留タンク37を、供給口37Oの側から第2収容空間A2へと挿入する。貯留タンク37を挿入することにより、貯留タンク37の幅狭面37Nが変位部材80のタンク当接部85に接触する。この状態で貯留タンク37をさらに後方へ挿入していくと、変位部材80のタンク当接部85が、付勢ばね89L、89Rの弾性力に抗して後上方に移動する。これに伴い、変位部材80の前端部81B1が下方に変位する。貯留タンク37が第2収容空間A2の所定の位置に配置されると、変位部材80は、貯留タンク37によって安定に支持され、遠隔位置に静止する。変位部材80は、本体前部81Fが貯留タンク37の回収口37Iに向かって傾斜した状態となる。
このようにして切削加工の準備を終えたら、ユーザは、フロント上カバー20を下方に移動させて、開口18Oを閉じる。これにより、加工空間19が封鎖され、外部から隔離される。この状態で、制御部90は、切削データに基づいて被加工物5を切削加工する。具体的には、制御部90は、第1キャリッジ38Aの第1駆動機構、第2キャリッジ38Bの第2駆動機構、移動機構58の第3駆動機構、スピンドル30の第1モータ、クランプ50の第2モータ、液体吐出ノズル36等に接続されており、これらを適切に制御する。これにより、制御部90は、クランプ60に保持された被加工物5と、把持部32に把持された加工ツール6と、の相対的な位置関係を3次元で変化させながら、被加工物5を切削加工する。また、制御部90は、必要に応じて、液体吐出ノズル36からクーラント液を吐出する。切削加工時に液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液は、排液口27Hを介して下方へと流れ、変位部材80のガイド部を伝って、貯留タンク37に回収される。
切削加工を繰り返して、貯留タンク37のクーラント液が汚れたり減少したりした際、ユーザは、第2収容空間A2から貯留タンク37を取り出す。ユーザが貯留タンク37を取り出すと、貯留タンク37の幅狭面37Nと、変位部材80のタンク当接部85と、の接触が解消される。これにより、付勢ばね89L、89Rの弾性力によって、変位部材80のタンク当接部85が前下方に移動すると共に、前端部81B1が上方に変位する。その結果、変位部材80は、近接位置に静止する。変位部材80は、本体前部81Fが貯留タンク37の回収口37Iから遠ざかる方向に向かって傾斜した状態となる。
貯留タンク37が取り外された状態において、排液口27Hから垂れたクーラント液は、変位部材80の液体保持部に溜められる。液体保持部に溜められたクーラント液は、ユーザが貯留タンク37を第2収容空間A2の所定の位置に戻したときに、貯留タンク37に回収される。すなわち、ユーザが貯留タンク37を挿入することにより、変位部材80の本体前部81Fは、シーソーのように変位する。つまり、変位部材80の本体前部81Fは、前端部81B1が上方に位置している状態から、後端部81B2が上方に位置している状態へと変位する。これにより、液体保持部に溜められたクーラント液は、ガイド部を伝って貯留タンク37に回収される。
以上のように、本実施形態の切削加工機10では、貯留タンク37を取り外したときに、変位部材80が近接位置(第1の位置)に変位し、排液口27Hの下方に変位部材80の液体保持部(ここでは、本体前部81Fと左側壁部82と右側壁部83と立設部84とに囲まれた部分)が配置される。このため、たとえ排液口27Hの縁等に未回収のクーラント液が残っていて、貯留タンク37の着脱時にこのクーラント液の液滴が垂れたとしても、当該液滴は、変位部材80(液体保持部)に保持される。したがって、第2収容空間A2にはクーラント液の液滴が垂れない。その結果、第2収容空間A2がクーラント液で汚れにくくなり、切削加工機10をきれいな状態で維持することができる。また、掃除にかかる手間や時間を削減することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
本実施形態の切削加工機10では、変位部材80が、遠隔位置において、クーラント液を貯留タンク37に導くガイド部(ここでは、連続する本体前部81Fおよび前端折り曲げ部81E)を備える。このことにより、例えばガイド部を有しない場合と比べて、排液口27Hから貯留タンク37までの間で、クーラント液の飛び跳ね等が生じにくくなる。このため、クーラント液を、より安定して貯留タンク37に回収することができる。
本実施形態の切削加工機10では、変位部材80が、近接位置から遠隔位置へと変位したときに、近接位置で液体保持部に保持したクーラント液を、貯留タンク37に導くように構成されている。このことにより、クーラント液の回収効率を高めて、クーラント液を無駄なく再利用することができる。
本実施形態の切削加工機10では、変位部材80が、排液口27Hの真下に配置される傾斜部(ここでは、本体前部81F)を有し、断面視において、近接位置と遠隔位置とで本体前部81Fの傾きが逆になるように構成されている。このことにより、シンプルな構成で、切削加工に使用されたクーラント液を効率良く貯留タンク37に回収することができる。その結果、部品点数や組み付け工数を削減して、製造コストを低減することができる。
本実施形態の切削加工機10では、変位部材80は、ユーザが貯留タンク37を取り付ける動作によって近接位置から遠隔位置へと変位する。このことにより、変位部材80を近接位置と遠隔位置とに変位させる駆動機構が不要となる。よって、切削加工機10の構造をより簡素化することができる。
本実施形態の切削加工機10では、変位部材80を近接位置に付勢する付勢ばね89L、89Rをさらに備える。このことにより、貯留タンク37が配置されていないときに、変位部材80を安定的に近接位置に維持することができる。
本実施形態の切削加工機10では、変位部材80が、貯留タンク37に近い側の先端に、貯留タンク37に近づく方向に折り曲げられた前端折り曲げ部81Eを有する。変位部材80が遠隔位置にあるとき、前端折り曲げ部81Eは、ガイド部の一部となる。前端折り曲げ部81Eは、本体前部81Fと貯留タンク37との間に介在するクーラント液の液体流路となる。このことにより、クーラント液の流れがよりスムーズになり、変位部材80の水切れ性を向上することができる。
本実施形態の切削加工機10では、排液口27Hが、常時連通されている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、断面視において、変位部材80の本体部81(例えば本体前部81F)と、左側壁部82と、右側壁部83と、立設部84と、タンク当接部85とが、それぞれ平板状であった。しかしこれには限定されない。本体前部81Fは、例えば、左右方向の中央に近づくほど下方に突出したV字状やU字状等の断面形状であってもよい。
また、上記した実施形態では、ユーザが貯留タンク37を取り付ける動作によって、変位部材80が近接位置から遠隔位置へと変位するように構成されていた。しかしこれには限定されない。例えば、変位部材80は制御部90に電気的に接続されており、制御部90からの信号を受けて、近接位置から遠隔位置へと変位するように構成されていてもよい。
また、例えば、第2収容空間A2の下面等には、貯留タンク37の配置の有無を検出するセンサが配置されていてもよい。センサは、重量センサ等の接触式のセンサや、フォトセンサ等の非接触式のセンサ等であってもよい。変位部材80は、当該センサの信号が制御部90に送信され、制御部90によって貯留タンク37が配置されたと判定されたときに、近接位置から遠隔位置へと変位するように構成されていてもよい。
10 切削加工機
12 ケース本体
37 貯留タンク
70 液体回収機構
80 変位部材
86 付勢機構

Claims (8)

  1. 加工空間と、前記加工空間よりも下方に位置する収容空間と、前記加工空間と前記収容空間とを連通する連通口と、が内部に形成されているケース本体と、
    前記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、
    前記加工空間に配置され、前記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、
    前記加工空間にクーラント液を吐出する液体吐出部と、
    前記収容空間に着脱可能に配置され、前記液体吐出部から吐出された前記クーラント液を、前記連通口を介して回収する貯留タンクと、
    前記連通口と前記貯留タンクとの間に配置され、前記貯留タンクが配置されていないときに第1の位置にあり、前記貯留タンクが配置されているときに第2の位置にある変位部材と、
    を備え、
    前記変位部材は、前記第1の位置において、前記クーラント液を保持する液体保持部を備える、切削加工機。
  2. 前記変位部材が、前記第2の位置において、前記クーラント液を前記貯留タンクに導くガイド部を備える、
    請求項1に記載の切削加工機。
  3. 前記変位部材が、前記第1の位置から前記第2の位置へと変位したときに、前記第1の位置で前記液体保持部に保持した前記クーラント液を、前記貯留タンクに導くように構成されている、
    請求項1または2に記載の切削加工機。
  4. 前記変位部材が、前記連通口の真下に配置される傾斜部を有し、断面視において、前記第1の位置と前記第2の位置とで前記傾斜部の傾きが逆になるように構成されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の切削加工機。
  5. 前記変位部材は、ユーザが前記貯留タンクを取り付ける動作によって前記第1の位置から前記第2の位置へと変位する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の切削加工機。
  6. 前記変位部材を前記第1の位置に付勢する付勢部材をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の切削加工機。
  7. 前記変位部材が、前記貯留タンクに近い側の先端に、前記貯留タンクに近づく方向に折り曲げられた折り曲げ部を有する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の切削加工機。
  8. 前記連通口が、常時連通されている、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の切削加工機。
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