JP2020028965A - 切削加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動空間の独立性が高められた切削加工機を提供する。【解決手段】本発明により、加工空間19と、駆動空間と、加工空間19と上記駆動空間とを連通する連通口25Hと、を有するケース本体と、上記ケース本体の連通口25Hの周縁に取り付けられているカバー機構70と、を備える切削加工機が提供される。カバー機構70は、連通口25Hを塞ぐカバーシート72Cを備えるカバー部72と、カバー部72を上記ケース本体に対して押しつける押圧部74と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、切削加工機に関する。
従来から、セラミック製や樹脂製の被加工物を所望の形状に切削加工する切削加工機が知られている。所謂、ドライ方式の切削加工機は、例えば、加工空間と駆動空間と上記加工空間と上記駆動空間とを連通する連通口とを有するケース本体と、上記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、上記加工空間に配置され、上記被加工物に対して切削や研磨等の加工を施す加工ツールを把持する把持部と、上記駆動空間に配置され、上記保持部および上記加工ツールの少なくとも一方を他方に対して相対移動させる移動機構と、を備えている。また、所謂、ウェット方式の切削加工機は、上記に加え、摩擦抑制や冷却のために、上記加工空間に切削液(クーラント液)を吐出する液体吐出部を備えている(例えば特許文献1参照)。
特開2016−135519号公報
ドライ方式の切削加工機では、切削加工の際、加工空間に切削粉が舞う。ウェット方式の切削加工機では、切削加工の際、加工空間にさらにクーラント液も飛び散る。そのため、切削加工機では、上記連通口の開口部分を的確に塞いで、上記駆動空間に配置される移動機構を切削粉やクーラント液等から保護することが必要となる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動空間の独立性が高められた切削加工機を提供することである。
本発明により、加工空間と、駆動空間と、上記加工空間と上記駆動空間とを連通する連通口と、を有するケース本体と、上記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、上記加工空間に配置され、上記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、上記駆動空間に配置され、上記保持部および上記把持部のうちの一方を他方に対して相対移動させる移動機構と、上記ケース本体の上記連通口の周縁に取り付けられているカバー機構と、を備える、切削加工機が提供される。上記カバー機構は、上記連通口を塞ぐカバーシートを備えるカバー部と、上記カバー部を上記ケース本体に対して押しつける板状の押圧部と、を備える。
本発明の切削加工機では、板状の押圧部によってカバー部がケース本体に押しつけられた構成のカバー機構が、連通口の周縁に取り付けられている。このような構成により、例えばカバー部そのものを連通口の周縁に直接ネジ止めするような場合と比べて、固定力が一点に集中しにくくなる。そのため、カバー部を均等な力でケース本体に固定することができる。したがって、例えば移動機構の駆動等によってカバーシートが伸縮した際にも、カバー機構がずれたり千切れたりしにくく、駆動空間の独立性を好適に高めることができる。
本発明によれば、駆動空間の独立性が高められた切削加工機を提供することができる。
一実施形態に係る切削加工機の斜視図である。 図1の切削加工機のフロントカバーを開いた状態の正面図である。 図1の切削加工機のフロントカバーを閉じた状態の側面図である。 一実施形態に係るホルダーに取り付けられた被加工物の斜視図である。 一実施形態に係るツールマガジンおよびクランプの斜視図である。 一実施形態に係るツールマガジンおよびクランプの正面図である。 区画右壁に形成された第1連通口の付近を表す斜視図である。 図7のVIII部分を拡大した要部断面図である。 一実施形態に係るカバー機構の分解斜視図である。 区画上壁に形成された第2連通口の付近を表す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る切削加工機について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、切削加工機10の斜視図である。図2は、切削加工機10のフロントカバー20を開いた状態の正面図である。図3は、切削加工機10のフロントカバー20を閉じた状態の側面図である。以下の説明では、切削加工機10を正面から見たときに、切削加工機10から遠ざかる方を前方、切削加工機10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、切削加工機10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。
切削加工機10は、XYZ直交座標系に配置されている。ここでは、X軸は前後方向に延びる軸である。図3に示すように、本実施形態では、X軸が水平方向からθだけ傾いている。ただし、X軸は、水平方向と同じ方向に延びていてもよい。Y軸は左右方向に延びる軸である。Z軸は上下方向に延びる軸である。図3に示すように、本実施形態では、Z軸が鉛直方向からθだけ傾いている。ただし、Z軸は、鉛直方向と同じ方向に延びていてもよい。また、符号θ、θ、θは、それぞれX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転方向を示している。なお、これらの方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、切削加工機10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものではない。
切削加工機10は、被加工物5(図4参照)を切削および必要に応じて研磨する装置である。切削加工機10は、被加工物5を加工して、歯科用の成形品、例えば、クラウン、インレー、アンレー、ベニア等の歯冠補綴物や、人工歯、義歯床等を作製する装置である。被加工物5は、ここではブロック状(例えば立方体状や直方体状)である。ただし、被加工物5は、他の形状、例えば円板状等であってもよい。被加工物5は、例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、ハイブリッドレジン等のレジン(樹脂材料)や、ガラスセラミックス、ジルコニア等のセラミックス材料、ワックス、石膏等で構成されている。被加工物5の材料としてジルコニアを用いるときには、例えば、半焼結したジルコニアが用いられる。ただし、被加工物5の形状や材料は特に限定されない。
図4に示すように、本実施形態では、被加工物5がホルダー8(アダプタともいう)に取り付けられている。被加工物5は、ホルダー8に取り付けられた状態で、切削加工機10に収容される。被加工物5は、ホルダー8に保持された状態で切削加工される。ホルダー8は、ここでは被加工物5と一体に成型されている。ホルダー8は、板状部8Aと連結ピン8Bとを備えている。板状部8Aと連結ピン8Bとは一体に形成されている。連結ピン8Bは、板状部8Aから突出している。連結ピン8Bは、後述するクランプ50の挿入孔50Aに挿入される。
切削加工機10は、切削加工時にクーラント液が使用可能なように構成されている。切削加工機10は、所謂、ウェット方式の切削加工機である。ただし、切削加工機10は、クーラント液を使用しない、所謂、ドライ方式の切削加工機であってもよい。また、「クーラント液」は、水溶性であってもよいし、不水溶性であってもよい。「クーラント液」は、水そのものであってもよいし、水に、冷却効果を高めるための添加剤等が添加されたものであってもよい。例えば、水を主体(質量割合で最も多くを占める成分。)として、鉱油や油脂類等の不水溶性成分と、界面活性剤と、を含んでいてもよい。
図1〜3に示すように、切削加工機10は、箱状に形成されている。切削加工機10は、ケース本体12と、フロントカバー20と、を備えている。ケース本体12は、切削加工機10の筐体である。ケース本体12は中空状である。ケース本体12は、底壁13と、左壁14と、右壁15と、後壁16と、上壁17と、前壁18と、区画底壁23と、区画右壁25と、区画後壁26と、区画上壁27と、を有している。左壁14は、底壁13の左端から上方に向かって延びている。右壁15は、底壁13の右端から上方に向かって延びている。後壁16は、底壁13の後端から上方に向かって延びている。後壁16の左端は左壁14の後端に接続され、後壁16の右端は右壁15の後端に接続されている。前壁18は、区画底壁23の前端から上方に向かって延びている。前壁18の左端は左壁14の前端に接続され、前壁18の右端は右壁15の前端に接続されている。前壁18の上端は、上壁17の前端に接続されている。上壁17は、左壁14、右壁15、後壁16、前壁18のそれぞれの上端に接続されている。
区画底壁23は、底壁13よりも上方に配置されている。区画底壁23は、前方から後方に向かって漸次下方に傾斜している。区画底壁23の後方には、蓋体23Lが配置されている。蓋体23Lは、クーラント液が上下方向に通過可能なように、メッシュ状に構成されている。区画右壁25は、左壁14より右方かつ右壁15より左方に配置されている。区画右壁25は、区画底壁23から上方に向かって延びている。区画右壁25は、左壁14および右壁15と平行に延びている。区画右壁25には、左右方向に貫通した第1連通口25Hが形成されている。第1連通口25Hは、X軸方向に延びた楕円形状である。区画後壁26は、後壁16より前方かつ前壁18より後方に配置されている。区画後壁26は、前壁18と平行に延びている。区画後壁26は、区画底壁23と左壁14と区画右壁25と区画上壁27とに接続されている。区画上壁27は、区画底壁23より上方かつ上壁17より下方に配置されている。区画上壁27は、区画底壁23と平行に延びている。区画上壁27には、上下方向に貫通した第2連通口27Hが形成されている。第2連通口27Hは、Y軸方向に延びた楕円形状である。
ケース本体12の前壁18には、開口18Oが形成されている。開口18Oは、左壁14、区画底壁23、区画右壁25、区画上壁27によって形成されている。ケース本体12の内部は、区画右壁25で左右に区画されている。ケース本体12の左方には、左壁14、区画底壁23、区画右壁25、区画上壁27、区画後壁26、フロントカバー20によって囲まれた加工空間19が形成されている。加工空間19は、被加工物5の切削加工が行われる加工空間である。ケース本体12の右方には、区画右壁25、区画底壁23、右壁15、区画上壁27、区画後壁26、前壁18によって囲まれた第1駆動空間A1が形成されている。加工空間19の上方には、左壁14、区画上壁27、右壁15、上壁17、区画後壁26、前壁18によって囲まれた第2駆動空間A2が形成されている。
フロントカバー20は、ケース本体12の左壁14の前端および右壁15の前端に取り付けられている。フロントカバー20は、図示しない支持アームの支軸を中心として上下方向に移動することで、開口18Oを開閉自在に覆う。図2に示すように、フロントカバー20が上方に移動してフロントカバー20が開くと、加工空間19が外部と連通する。図3に示すように、フロントカバー20が下方に移動してフロントカバー20が閉じると、加工空間19は外部から隔離される。
フロントカバー20には、窓21が設けられている。窓21は、平面視において、ケース本体12に形成された開口18Oよりも小さい。窓21は、例えば、透明のアクリル板やガラス板等によって形成されている。ユーザは、フロントカバー20が閉じられた状態、例えば切削加工時においても、窓21を通じて加工空間19を視認することができる。具体的には、被加工物5を視認することができる。なお、窓21は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。
切削加工機10は、キャリッジ38と、ツールマガジン40と、クランプ50と、移動機構58と、貯留タンク37と、カバー機構70、80と、制御部90と、を備えている。キャリッジ38は、加工空間19よりも上方に配置されている。キャリッジ38には、スピンドル30と液体吐出ノズル36とが搭載されている。スピンドル30は、区画上壁27の第2連通口27Hに挿通されている。キャリッジ38とスピンドル30の一部は、第1駆動空間A1に配置されている。スピンドル30のその他の部分と液体吐出ノズル36は、加工空間19に配置されている。ツールマガジン40とクランプ50は、加工空間19に配置されている。移動機構58は、第1駆動空間A1に配置されている。貯留タンク37は、加工空間19の下方に配置されている。
キャリッジ38は、Z軸方向およびY軸方向に移動自在に設けられている。キャリッジ38は、第1キャリッジ38Aと第2キャリッジ38Bとを備えている。第1キャリッジ38Aは、Y軸方向に延びる一対の第1ガイドシャフト39Aに支持されている。第1キャリッジ38Aは、第1駆動機構(図示せず)によって、第1ガイドシャフト39Aに沿ってY軸方向に移動可能なように構成されている。第1ガイドシャフト39Aの左端は、左壁14に接続されている。第1ガイドシャフト39Aの右端は、区画右壁25を貫通して右壁15に接続されている。第2キャリッジ38Bは、Z軸方向に延びる一対の第2ガイドシャフト39Bに支持されている。第2キャリッジ38Bは、第2駆動機構(図示せず)によって、第2ガイドシャフト39Bに沿ってZ軸方向に移動可能なように構成されている。第2ガイドシャフト39Bは、第1キャリッジ38Aに設けられている。このため、第1キャリッジ38AがY軸方向に移動すると、第2キャリッジ38Bも同様にY軸方向に移動する。第1駆動機構および第2駆動機構は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。キャリッジ38は、把持部32をクランプ50に対して相対移動させる移動機構の一例である。
スピンドル30は、第2キャリッジ38Bに備えられている。スピンドル30は、ハウジング31に収容されている。スピンドル30は、キャリッジ38の移動に伴ってXYZ直交座標系において移動する。より詳細には、スピンドル30は、第2キャリッジ38Bの移動に伴ってZ軸方向に移動し、第1キャリッジ38Aの移動に伴ってY軸方向に移動する。スピンドル30は、加工ツール6(ミリングバーともいう)を回転可能に支持する。スピンドル30は、加工ツール6を回転させて被加工物5を切削加工する。スピンドル30は、把持部32(例えばコレットチャック)と、回転部34と、シール部35と、を備えている。シール部35は、円柱状に形成されている。シール部35は、上下方向に延びている。シール部35の下端には、回転部34が設けられている。回転部34は、シール部35に対して相対的に回転する。
回転部34の下端には、把持部32が設けられている。把持部32は、回転部34と共に回転する。把持部32は、加工ツール6の上端部を支持(把持)するものである。図示は省略するが、把持部32は、ここではXY平面上に並んだ複数の支持部材によって構成されている。上記複数の支持部材で加工ツール6の上端部を挟むことで、把持部32は加工ツール6を支持する。回転部34は、把持部32に把持された加工ツール6を回転させるものである。回転部34には、第1モータ(図示せず)が接続されている。第1モータは、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。第1モータが駆動することで、回転部34はZ軸周りθに回転する。そして、回転部34の回転に伴い、把持部32に把持された加工ツール6が、Z軸周りθに回転する。
液体吐出ノズル36は、スピンドル30の側方に配置されている。液体吐出ノズル36は、スピンドル30と同様に、キャリッジ38の移動に伴ってXYZ直交座標系において移動する。本実施形態において、液体吐出ノズル36は、スピンドル30の前後左右に合計4つ配置されている。ただし、液体吐出ノズル36の配置位置や個数は特に限定されない。液体吐出ノズル36の吐出口は、クランプ50および加工ツール6よりも上方に配置されている。図2,図3に矢印で示すように、液体吐出ノズル36は、加工ツール6によって被加工物5が加工されているときに、加工空間19にクーラント液を吐出する。液体吐出ノズル36は、典型的には、被加工物5および/または加工ツール6に向かってクーラント液を吐出する。液体吐出ノズル36は、液体吐出部の一例である。液体吐出ノズル36は、図示しない液体供給路を介して貯留タンク37に接続されている。液体供給路の構成は特に限定されないが、例えば、樹脂製の変形容易なチューブである。
移動機構58は、ツールマガジン40をX軸方向に移動させる機構である。移動機構58は、ツールマガジン40の右方に配置されている。移動機構58は、ツールマガジン40の側にY軸方向に沿って延びる軸58Aを備えている。軸58Aは、区画右壁25の第1連通口25Hに挿通されている。軸58Aの一部(右側部分)は、第1駆動空間A1に配置され、軸58Aの他の一部(左側部分)は、加工空間19に配置されている。軸58Aの左端部分には、クランプ50とツールマガジン40とが設けられている。軸58Aは、クランプ50と移動機構58と、を連結する部分である。移動機構58は、軸58Aによってクランプ50に機械的に接続されている。移動機構58は、第3駆動機構(図示せず)によって、X軸方向に移動可能に構成されている。移動機構58は、クランプ50を把持部32に対して相対移動させる移動機構の一例である。第3駆動機構は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。
図5は、ツールマガジン40およびクランプ50の斜視図である。図6は、ツールマガジン40およびクランプ50の正面図である。ツールマガジン40は、複数の加工ツール6を収容することが可能なものである。ツールマガジン40は、クランプ50と移動機構58との間に設けられている。ツールマガジン40は、移動機構58がX軸方向に移動することによって、X軸方向に移動する。ツールマガジン40は、加工ツール6を収容する第1部分40Aと、第1部分40Aより後方に配置され、軸58Aに接続された第2部分40Bと、第2部分40Bより後方に配置された第3部分40Cとを備えている。ツールマガジン40の第1部分40Aには、加工ツール6を収容する複数(ここでは6個)の孔部42が形成されている。加工ツール6は、その上部が露出された状態で孔部42に挿入される。加工ツール6を交換する際には、スピンドル30の把持部32によって把持されている加工ツール6を孔部42に戻す。そして、次に使用する加工ツール6の上方の位置までスピンドル30を移動させ、把持部32よりも下方に位置する加工ツール6の上端を把持部32が支持する。
軸58Aの内部には、クランプ50を回転可能に支持する回転軸44が設けられている。回転軸44は左右方向に延びており、クランプ50および移動機構58に連結している。回転軸44には、第2モータ(図示せず)が設けられている。第2モータは、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。回転軸44は、第2モータによって、Y軸回りθに回転可能に構成されている。回転軸44がY軸回りθに回転することによって、クランプ50はY軸回りθに回転する。回転軸44は、軸58Aに対して独立して回転可能に構成されている。すなわち、回転軸44がY軸回りθに回転しても、軸58AはY軸回りθに回転しない。
クランプ50は、ホルダー8を着脱自在に保持する。クランプ50は、ここではホルダー8を介して被加工物5を保持する。ただし、クランプ50は、被加工物5を直接保持するように構成されていてもよい。クランプ50には、複数の挿入孔50Aが形成されている。ここでは、3つの挿入孔50Aが前後方向に並んでいる。挿入孔50Aには、ホルダー8の連結ピン8Bが挿入される。挿入孔50Aに挿入された連結ピン8Bは、ネジ50Bによってクランプ50に固定される。クランプ50は、ツールマガジン40と共に移動可能に構成されている。ツールマガジン40およびクランプ50は、移動機構58によってX軸方向に移動可能に構成されている。なお、クランプ50がY軸回りθに回転しても、ツールマガジン40はY軸回りθに回転しない。クランプ50は、保持部の一例である。本実施形態では、クランプ50がホルダー8を介して被加工物5を保持した状態で、被加工物5に対して切削加工が行われる。
貯留タンク37は、中空状である。貯留タンク37は、切削加工に用いられるクーラント液を貯留している。貯留タンク37は、液体供給路に連通されており、液体吐出ノズル36にクーラント液を供給する。貯留タンク37は、加工空間19よりも下方に、着脱自在に収容されている。貯留タンク37は、ここでは液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液を回収する容器を兼ねている。液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液は、排液口Hを介して貯留タンク37に戻される。貯留タンク37に戻されたクーラント液は、液体供給路に送られ、切削加工に再利用される。
制御部90は、第1キャリッジ38Aの第1駆動機構、第2キャリッジ38Bの第2駆動機構、移動機構58の第3駆動機構、スピンドル30の第1モータ、クランプ50の第2モータ、液体吐出ノズル36等に接続されており、これらを適切に制御する。制御部90は、例えばコンピュータである。制御部90は、例えば、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラム等を格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、各種データ等を格納するメモリ等の記録媒体と、を備えていてもよい。制御部90は、例えばROM内に保存されたプログラムを使用して、切削加工に関する制御を行う。制御部90は、ここではケース本体12の後方に配置されている。ただし、制御部90の一部または全部は、ケース本体12の外部に設けられていてもよい。
カバー機構70は、区画右壁25の第1連通口25Hの周縁に配置されている。カバー機構70は、加工空間19の側に取り付けられている。図7は、第1連通口25Hの付近を加工空間19の側から見た斜視図である。図8は、図7のVIII部分を拡大した要部断面図である。図9は、カバー機構70の分解斜視図である。以下、これらの図面を参照しつつ、第1連通口25Hに取り付けられたカバー機構70の一例について説明する。
カバー機構70は、第1駆動空間A1の独立性、すなわち防塵性や防水性を高めるものである。カバー機構70は、ベース部71と、カバー部72と、シール部73と、押圧部74と、を備えている。ベース部71と、カバー部72と、シール部73と、押圧部74とは、ここでは別体に形成され、固定具75によって一体に組み付けられている。しかし、これらの一部または全部は一体的に構成されていてもよい。また、ベース部71および/またはシール部73は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。
ベース部71は、区画右壁25の上(ここでは表面)に配置されている。ベース部71は、ここでは第1連通口25Hの周縁を囲む枠状である。ただし、ベース部71は、必ずしも第1連通口25Hの周縁全体を囲んでいなくてもよい。ベース部71は、平面視において中央部分に開口71Hを有する楕円形状である。開口71Hは、X軸方向に延びた楕円形状である。開口71Hは、第1連通口25Hと同形状である。ベース部71の内縁(言い換えれば、開口71H)のサイズは、第1連通口25Hの縁と同じかそれよりも大きい。ベース部71は、断面視において、均質な厚みT1(加工誤差は許容し得る。)を有する平板状である。ベース部71の平均厚みT1は、例えば0.5〜5mm、さらには1〜3mm程度であってもよい。ベース部71は、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属製である。ベース部71は、ここでは板金により形成されている。ただし、ベース部71の材料や形状は特に限定されない。ベース部71には、等間隔に6つの溝孔71Sが形成されている。溝孔71Sは、固定具75を挿入するためのものである。ベース部71は、ここでは単一の部材により構成されている。ただし、ベース部71は、複数の部材を組み立てることにより構成されていてもよい。
カバー部72は、第1連通口25Hの周縁に沿って、区画右壁25の上(ここでは表面)に配置されている。カバー部72は、挟持部72Sと、被固定部72Fと、カバーシート72Cと、を備えている。挟持部72Sと、被固定部72Fと、カバーシート72Cとは、ここでは一体成型されている。言い換えれば、カバー部72は一体成型体である。これにより、部品点数の削減および組み立て工数の削減を図ることができる。ただし、これらの一部または全部は別体に形成され、組み立てられていてもよい。
挟持部72Sは、区画右壁25と押圧部74とに挟持される。挟持部72Sは、ここでは第1連通口25Hの周縁を囲む枠状である。挟持部72Sは、平面視において中央部分に開口72Hを有する楕円形状である。開口72Hは、X軸方向に延びた楕円形状である。開口72Hは、第1連通口25Hと同形状である。挟持部72Sの外縁のサイズは、ベース部71の開口71Hの縁と同じかそれよりも小さい。挟持部72Sは、平面視において、ベース部71の開口71H内に収容されている。挟持部72Sの内縁(言い換えれば、開口72H)のサイズは、第1連通口25Hと同じかそれよりも大きい。挟持部72Sは、断面視において、均質な厚みT2S(加工誤差は許容し得る。)を有する平板状である。挟持部72Sの平均厚みT2Sは、ここではベース部71の平均厚みT1よりも薄い。挟持部72Sの平均厚みT2Sは、例えば0.1〜3mm、さらには0.5〜2mm程度であってもよい。挟持部72Sは、カバーシート72Cとは異なる材質で形成されている。挟持部72Sは、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属製である。挟持部72Sは、ここでは板金により形成されている。ただし、挟持部72Sの材料や形状は特に限定されない。
被固定部72Fは、ツールマガジン40の軸58Aに取り付けられている。被固定部72Fは、平面視において中央部分に開口72Aを有している。開口72Aは、円形状である。開口72Aは、軸58Aの外縁と同じサイズかそれよりも大きい。被固定部72Fは、カバーシート72Cとは異なる材質で形成されている。被固定部72Fは、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属製である。被固定部72Fは、ここでは板金により形成されている。ただし、被固定部72Fの材料や形状は特に限定されない。被固定部72Fには、開口72Aの外縁に沿って、等間隔に4つの取り付け穴72Bが形成されている。取り付け穴72Bは、固定具76を挿入するためのものである。被固定部72Fは、取り付け穴72Bに固定具76が挿入され、締結されることによって、軸58Aに取り付けられている。
カバーシート72Cは、第1連通口25Hの開口部分を塞ぐものである。具体的には、第1連通口25Hと軸58Aとの間のすき間を塞ぐものである。カバーシート72Cは、挟持部72Sと被固定部72Fとの間に介在されている。カバーシート72Cは、クランプ50のX方向の移動に伴って伸縮自在なように構成されている。カバーシート72Cには、例えば固定具を挿入してケース本体12に直接取り付けるための穴は形成されていない。カバーシート72Cは、第1連通口25Hの断面積よりも表面積が広い。カバーシート72Cは、断面視において、均質な厚みT2C(加工誤差は許容し得る。)を有するシート状である。カバーシート72Cの平均厚みT2Cは、例えば0.1〜3mm、さらには0.5〜2mm程度であってもよい。
カバーシート72Cは、例えばシール部73よりも硬度が低い(潰れやすい)材料で構成されている。このことにより、カバーシート72Cは、押圧部74によって、シール部73よりも先に押し潰される。カバーシート72Cは、ここでは弾性部材で構成されている。弾性部材は、例えばシリコンゴムである。弾性部材は、例えばウレタン等の合成樹脂であってもよい。カバーシート72Cは、弾性部材でなくてもよい。カバーシート72Cは、例えば山折りと谷折りとの繰り返し構造を有する蛇腹状であってもよい。カバーシート72Cは、ここでは素材にクーラント液が侵入しない防水性である。カバーシート72Cは、クーラント液をはじく撥水性であってもよい。また、例えばドライ方式の切削加工機にあっては、カバーシート72Cが防水性でなくてもよい。
押圧部74は、カバー部72を区画右壁25に対して押しつけている。具体的には、カバー部72の挟持部72Sとカバーシート72Cの一部とを、区画右壁25に対して押しつけている。押圧部74は、ここでは1つであり、平面視において挟持部72Sの全体を押さえている。押圧部74の外形は、ベース部71と同じである。押圧部74は、平面視において中央部分に開口74Hを有する楕円形状である。開口74Hは、X軸方向に延びた楕円形状である。開口74Hは、第1連通口25Hと同形状である。押圧部74の内縁(言い換えれば、開口74H)のサイズは、第1連通口25Hの縁および挟持部72Sの内縁と同じかそれよりも大きい。押圧部74は、断面視において、均質な厚み(加工誤差は許容し得る。)T4を有する平板状である。押圧部74の平均厚みT4は、挟持部72Sの平均厚みT2Sよりも厚い。これにより、押圧部74が重石となって、カバー機構70を長期にわたりケース本体12に安定的に取り付けておくことができる。押圧部74の平均厚みT4は、例えば1〜10mm、さらには2〜5mm程度であってもよい。
押圧部74は、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属製である。ベース部71は、ここでは板金により形成されている。押圧部74は、ベース部71と同じ材料で形成されている。ただし、押圧部74の材料や形状は特に限定されない。押圧部74は、ここでは単一の部材により構成されている。ただし、押圧部74は、複数の部材を組み立てることにより構成されていてもよい。また、押圧部74は、複数であってもよい。押圧部74には、固定具75を挿入するための6つの溝孔74Sが等間隔に形成されている。溝孔74Sの位置は、ベース部71の溝孔71Sの位置と対応している。
シール部73は、挟持部72Sと押圧部74との間に介在されている。シール部73は、挟持部72Sと押圧部74との間の気密性を高めるものである。シール部73は、カバー部72の挟持部72Sと対向するように配置されている。シール部73は、平面視において中央部分に開口73Hを有する楕円形状である。シール部73は、断面視において、均質な厚み(加工誤差は許容し得る。)T3を有する。シール部73の平均厚みT3は、例えば0.1〜3mm、さらには0.5〜2mm程度であってもよい。シール部73は、例えばカバーシート72Cよりも硬度が高い(潰れにくい)材料で構成されている。シール部73は、例えばゴム製である。シール部73は、例えば押圧部74の下面(カバー部72と対向する側の面)に、両面テープのような接着部材で貼り付けられていてもよい。これにより、組み付け時の作業性を向上することができる。ただし、接着部材は両面テープに限られるものではなく、他の接着材料を用いることも勿論可能である。
カバー機構70は、固定具75によってケース本体12の区画右壁25に固定されている。固定具75は、ネジ、ボルト、ビス、ピン等であってよい。固定具75は、例えばソケットスクリューである。ケース本体12の第1連通口25Hの周縁には、図示しない取り付け穴が合計6つ形成されている。カバー機構70のベース部71および押圧部74の溝孔71S、74Sは、この取り付け穴と連通するように配置されている。溝孔71S、74Sの内面は螺旋状であり、固定具75の外周面には上記螺旋状の溝孔に係合する螺旋溝が形成されている。本実施形態では、ケース本体12とカバー機構70のベース部71および押圧部74に固定具75が挿入され、締結されている。これにより、ベース部71とカバー部72とシール部73とが、押圧部74によってケース本体12の側に押圧される。このようにして、カバー機構70がケース本体12に固定されている。
なお、本実施形態では、挟持部72Sの平均厚みT2Sと、カバーシート72Cの平均厚みT2Cと、シール部73の厚みT3と、の厚みの合計(=T2S+T2C+T3)が、ベース部71の平均厚みT1よりも大きい。このため、カバー部72とシール部73とが押圧部74によって押圧されると、カバーシート72Cおよび/またはシール部73が押し潰される。これにより、カバー部72とシール部73と押圧部74との間が気密に封止されると共に、カバー部72が区画右壁25に気密に密着される。
カバー機構80は、区画上壁27の第2連通口27Hの周縁に配置されている。図10は、第2連通口27Hの付近を手前上方側から見た斜視図である。カバー機構80は、第2駆動空間A2の側に取り付けられ、一部が加工空間19内に張り出している。カバー機構80は、第2駆動空間A2の独立性、すなわち防塵性や防水性を高めるものである。カバー機構80は、ベース部81と、カバー部82と、シール部83と、押圧部84と、を備えている。ベース部81は、第2連通口27Hの周縁に沿って配置されている。カバー部82は、挟持部82Sと、被固定部(図示せず)と、カバーシート82Cと、を備えている。カバー部82は、固定具86によって、スピンドル30のハウジング31に取り付けられている。カバーシート82Cは、第2連通口27Hの開口部分を塞ぐものである。具体的には、第2連通口27Hとハウジング31との間のすき間を塞ぐものである。押圧部84は、カバー部82の挟持部82Sとカバーシート82Cの一部とを、区画上壁27に対して押しつけている。シール部83は、カバー部82の挟持部82Sと押圧部84との間に介在されている。カバー機構80は、固定具85によってケース本体12の区画上壁27に固定されている。なお、カバー機構80の構成については、カバー機構70と同様であるため、詳細な説明は省略する。
切削加工機10を用いて被加工物5を切削加工する際、ユーザは、加工空間19の所定の位置に被加工物5や加工ツール6を配置する。また、ユーザは、クーラント液の入った貯留タンク37を加工空間19の下方に配置する。そして、ユーザは、フロントカバー20を下方に移動させて、開口18Oを閉じる。これにより、加工空間19が封鎖され、外部から隔離される。制御部90は、加工空間19が封鎖された状態で、切削データに基づいて被加工物5を切削加工する。具体的には、クランプ50に保持された被加工物5と、把持部32に把持された加工ツール6との相対的な位置関係を3次元で変化させながら、被加工物5を切削加工する。また、制御部90は、必要に応じて、液体吐出ノズル36からクーラント液を吐出する。
切削加工時には、加工空間19に切削粉が舞う。また、液体吐出ノズル36からクーラント液が吐出されると、加工空間19にクーラント液が飛び散る。このとき、切削加工機10では、カバー機構70、80によって、第1駆動空間A1および第2駆動空間A2への切削粉やクーラント液の侵入が防止されている。すなわち、カバー機構70では、押圧部74によってカバー部72が区画右壁25に押しつけられ、ケース本体12に固定されている。また、カバー機構80では、押圧部84によってカバー部82が区画上壁27に押しつけられ、ケース本体12に固定されている。かかる構成により、カバー機構70、80では、例えばカバー部72、82をケース本体12に直接固定具で取り付ける(例えば、ネジ止めする)ような場合と比べて、固定力が一点に集中しにくくなる。そのため、例えばキャリッジ38または移動機構58の駆動等によって、カバーシート72C、82Cが伸縮した際にも、カバー部72、82を相対的に均等な力でケース本体12に固定しておくことができる。したがって、第1駆動空間A1および第2駆動空間A2の防塵性や防水性を好適に高めることができる。好ましくは、上記した機能性(防塵性や防水性)を長期にわたって維持することができる。
また、本実施形態では、クランプ50に保持された被加工物5、および把持部32に把持された加工ツール6の先端が、カバーシート72C、84Cで覆われていない。このため、ユーザは、切削加工の途中であっても、窓21から進行状況をリアルタイムで確認することができる。
本実施形態の切削加工機10では、カバー部72が、カバーシート72Cとは異なる材質で形成され、区画右壁25と押圧部74とに挟持される挟持部72Sをさらに備え、カバー部82が、カバーシート82Cとは異なる材質で形成され、区画上壁27と押圧部84とに挟持される挟持部82Sをさらに備える。このことにより、カバー部72、82をより均等な力で固定することができ、カバー機構70、80を長期にわたってケース本体12に安定的に取り付けておくことができる。
本実施形態の切削加工機10では、挟持部72Sとカバーシート72Cとが一体成型され、挟持部82Sとカバーシート82Cとが一体成型されている。このことにより、部品点数を削減することができる。したがって、組み立て時の手間やコストを削減することができる。
本実施形態の切削加工機10では、押圧部74、84の厚みT4が、挟持部72S、82Sの厚みT2Sよりも厚い。このことにより、押圧部74、84が重石となって、カバー機構70、80を長期にわたってケース本体12に安定的に取り付けておくことができる。
本実施形態の切削加工機10では、平面視において、挟持部72Sの全体が押圧部74、84によって区画右壁25に押しつけられ、かつ、挟持部82Sの全体が押圧部84によって区画上壁27に押しつけられている。このことにより、ここに開示される技術の効果をより高いレベルで安定的に発揮して、カバー機構70、80の耐久性をさらに向上することができる。
本実施形態の切削加工機10では、カバー機構70、80が、カバー部72、82と押圧部74、84との間に介在されるシール部73、83をさらに備える。このことにより、カバー部72と押圧部74との間、および、カバー部82と押圧部84との間、をより高い気密性で封止することができる。その結果、第1駆動空間A1および第2駆動空間A2への切削粉やクーラント液の侵入をより良く防止することができる。
本実施形態の切削加工機10では、被加工物5および加工ツール6の少なくとも一方に対してクーラント液を吐出する液体吐出ノズル36をさらに備え、カバー機構70、80のカバーシート72C、82Cが防水性である。このことにより、防塵性と防水性とを併せ持ったカバー機構70、80を実現することができる。
本実施形態の切削加工機10では、カバー機構70、80のカバーシート72Cが、弾性部材(例えばシリコンゴム)で構成されている。このことにより、例えば切削加工時に移動機構の駆動等によってカバーシートが伸縮した際にも、第1駆動空間A1および第2駆動空間A2の気密性をより良く維持することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
10 切削加工機
19 加工空間
25H 第1連通口
27H 第2連通口
70、80 カバー機構
71、81 ベース部
72、82 カバー部
72S、82S カバーシート
74、84 押圧部
A1 第1駆動空間
A2 第2駆動空間

Claims (8)

  1. 加工空間と、駆動空間と、前記加工空間と前記駆動空間とを連通する連通口と、を有するケース本体と、
    前記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、
    前記加工空間に配置され、前記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、
    前記駆動空間に配置され、前記保持部および前記把持部のうちの一方を他方に対して相対移動させる移動機構と、
    前記ケース本体の前記連通口の周縁に取り付けられているカバー機構と、
    を備え、
    前記カバー機構は、
    前記連通口を塞ぐカバーシートを備えるカバー部と、
    前記カバー部を前記ケース本体に対して押しつける板状の押圧部と、
    を備える、切削加工機。
  2. 前記カバー部が、前記カバーシートとは異なる材質で形成され、前記ケース本体と前記押圧部とに挟持される挟持部をさらに備える、
    請求項1に記載の切削加工機。
  3. 前記挟持部と前記カバーシートとが一体成型されている、
    請求項2に記載の切削加工機。
  4. 前記押圧部の厚みが前記挟持部の厚みよりも厚い、
    請求項2または3に記載の切削加工機。
  5. 平面視において、前記挟持部の全体が前記押圧部によって前記ケース本体に押しつけられている、請求項2から4のいずれか一項に記載の切削加工機。
  6. 前記カバー機構が、前記カバー部と前記押圧部との間に介在されるシール部をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の切削加工機。
  7. 前記被加工物および前記加工ツールの少なくとも一方に対してクーラント液を吐出する液体吐出部をさらに備え、
    前記カバー機構の前記カバーシートが防水性である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の切削加工機。
  8. 前記カバー機構の前記カバーシートが、弾性部材で構成されている、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の切削加工機。
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