JP4943515B2 - 結核菌群の免疫検出法 - Google Patents

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Description

本発明は、結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する抗体を用いた免疫検出法、詳しくは、サンドイッチ式免疫測定法、特に、イムノクロマトグラフィー測定法およびイムノクロマト法テストストリップに関するものであり、結核菌群を高感度かつ特異的に検出することにより、結核菌群による感染の診断を迅速かつ安全に高い精度で行うために有用な検出法に関する。
MPB64は、ウシ型結核菌BCG株(ミコバクテリウム ボビス BCG(Mycobacterium bovis BCG)によって産生され菌体外に分泌されるミコバクテリアル プロテインである。また、ヒト型結核菌(ミコバクテリム ツベルクローシス Mycobacterium tuberclosis)が特異的に産生し、菌体外へ分泌するミコバクテリアル プロテイン(Mycobacterial protein)の一つとして、MPT64が知られている。そして、MPT64はMPB64と同一の物質であることが知られている。このことは、MPB64に対する抗体は、MPT64に対する抗体でもあることを意味する。
従って、病原性的には無害なウシ型結核菌BCG株を培養し、その培養液に産生されたMPB64を抽出、精製し、該MPB64を抗原として抗MPB64抗体を作成し、この抗体を用いた抗原抗体反応(免疫反応)によって検体中のMPT64を検出することで、ヒトの結核菌群による感染を診断することができる。
MPB64に対する抗体(以下、「抗MPB64抗体」と略記する)を用いた免疫学的な方法により結核菌を検出する方法は既に公知である(特許文献1参照)。また、その免疫学的な方法として、イムノクロマトグラフィーを用いた方法も既に公知である(特許文献2参照)。
しかし、これらの公知の方法では、検体中の結核菌群を培養して増殖させるとともにMPT64を分泌させてから免疫測定に供する必要があり、その培養には1週間程度を必要とする。
また、従来のイムノクロマトグラフィー法は、大半の非結核性抗酸菌(NTB)とは反応せず、結核菌群には非常に強い反応を示すものの、非結核性抗酸菌群のMycobacterium marinumおよびMycobacterium flavescensの2株に交差反応性を示すことが報告されている(非特許文献1参照)。
特開平7−110332号公報 特開平11−108931号公報 ABE C.ら,「Simple and Rapid Identification of the Mycobacterium tuberculosis Complex by Immunochromatographic Assay Using Anti-MPB64 Monoclonal Antibodies」,Journal of Clinical Microbiology, Nov. 1999, p.3693-3697
本発明の目的は、生体試料中のMPT64抗原を特異的に検出することにより、結核菌群による感染の診断を従来よりも高い精度で行うことができるようにすることにある。
また、本発明の他の目的は、生体試料中のMPT64抗原を高感度で検出することにより、生体試料を、培養すること無く、または、該試料中の結核菌群菌体が実質的に増殖するに至らない時間だけ培養した後、そのまま免疫測定に供することができるようにし、結核菌群による感染の診断を従来よりも迅速かつ安全に行うことができるようにすることにある。
本発明者は、MPB64を免疫原としてマウスを免疫してMPB64の特定のエピトープに対する抗体を取得することに成功し、当該抗体を免疫測定法、特にサンドイッチ式免疫測定法、とりわけイムノクロマトグラフィー測定法で使用することにより、結核菌群を従来よりも特異的かつ高感度に検出し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一局面によれば、結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する抗体を用いる免疫測定法からなり、前記抗体が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群の検出法が提供される。
この検出法における免疫測定法としては、特に限定されるものではないが、サンドイッチ式免疫測定法、とりわけELISA(Enzyme−linked immunosorbent assay)法、イムノクロマトグラフィー測定法などが好ましい。
したがって、本発明の他の局面によれば、結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する第一の抗体と第二の抗体とを用いたサンドイッチ式免疫測定法からなり、前記第一の抗体および前記第二の抗体の少なくとも何れか一方が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群の検出法が提供される。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する第一の抗体を予め所定位置に固定せしめて形成された捕捉部位を備える膜担体を用意し、該MPB64に対する第二の抗体と所定量の被験試料との混合液を、前記捕捉部位に向けて前記膜担体にてクロマト展開せしめ、前記被験試料中に含まれる抗原と前記第二の抗体との複合体を前記捕捉部位に捕捉させるイムノクロマトグラフィー測定法であって、前記第一の抗体および前記第二の抗体の少なくとも何れか一方が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群検出用のイムノクロマトグラフィー測定法が提供される。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する第一の抗体と第二の抗体と膜担体とを少なくとも備え、前記第一の抗体は前記膜担体の所定位置に予め固定されて捕捉部位を形成し、前記第二の抗体は適当な標識物質で標識され、かつ、前記捕捉部位から離隔した位置で前記膜担体にてクロマト展開可能なように用意されてなるイムノクロマト法テストストリップであって、前記第一の抗体および前記第二の抗体の少なくとも何れか一方が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群検出用イムノクロマト法テストストリップが提供される。
本発明で必須に使用するMPB64に対する抗体は、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体であり、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってもよいが、反応特異性の観点から、モノクローナル抗体とすることが好ましい。なお、配列番号2乃至4のアミノ酸配列は、配列番号1に示されるMPB64の全アミノ酸配列の一部を構成するものであり、MPB64のエピトープを含む領域である。
イムノクロマトグラフィー測定法などのサンドイッチ式免疫測定法の場合、そこで使用する第一の抗体及び第二の抗体は、それぞれ、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってもよいが、反応特異性の観点から、一般に、少なくとも一方の抗体をモノクローナル抗体とすることが好ましく、両方の抗体をモノクローナル抗体とすることが特に好ましい。また、MPB64は単量体蛋白であるので、第一の抗体及び第二の抗体は、MPB64の異なるエピトープに対する抗体であることが好ましい。
本発明で使用する抗体は、配列番号1に示されるMPB64の全アミノ酸配列のうち、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するエピトープに対する抗体であり、したがって、MPB64又はMPT64と特異的に反応する。また、これらの本発明の抗体は、非結核性抗酸菌(NTB)と反応せず、さらには、Mycobacterium marinumおよびMycobacterium flavescensとも反応せず、特異性に優れるものである。配列番号2乃至4のアミノ酸配列は、MPB64のエピトープを含む領域である。したがって、本発明で使用する抗体は、配列番号2乃至4のアミノ酸配列の何れか1つを包含する12〜15アミノ酸残基からなるMPB64の断片と抗原抗体反応する抗体と言い換えることもできる。
かくして、本発明の他の局面によれば、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープを認識するモノクローナル抗体が提供される。
本発明によれば、免疫測定法による検出法において、配列番号1に示されるMPB64の全アミノ酸配列のうち、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するエピトープに対する抗体を用いることとしたので、結核菌群による感染の診断を従来よりも高い精度で行うことができ、また、生体試料を、培養することなく、または、該試料中の結核菌群菌体が実質的に増殖するに至らない時間だけ培養した後、そのまま免疫測定に供することができ、結核菌群による感染の診断を従来よりも迅速かつ安全に行うことができる。
また、本発明のイムノクロマトグラフィー測定法およびイムノクロマト法テストストリップによれば、特殊な機器及び熟練した技術を必要とすることなく、結核菌群による感染の診断を従来よりも高い精度で迅速かつ安全に行うことができ、二次感染の恐れも低減する。
本発明において、抗体の製造および該抗体を使用する検出法および測定法における各ステップは、それぞれ、それ自体、公知の免疫学的手法に準拠して行なわれる。
本発明において、ポリクローナル抗体は、例えば、配列番号1に記載されるアミノ酸配列をコードするDNA配列のうち、配列番号2乃至4のアミノ酸配列に対応するDNA断片をクローニングし、当該クローン化遺伝子を大腸菌などの宿主で遺伝子工学的に発現させて発現蛋白を抽出および精製し、この精製蛋白を抗原として常法に従って動物を免疫し、その抗血清から取得することができる。
本発明において、モノクローナル抗体は、例えば、上記と同様に得られた精製蛋白を抗原としてマウスのような動物を免疫したのち、この免疫された動物の脾臓細胞とミエローマ細胞とを細胞融合して得られた融合細胞をHAT含有培地でセレクトした後に増殖せしめ、増殖せしめた株を前記のようにして得られた精製蛋白を使用して、たとえば、酵素標識免疫法などにより選別することで、取得することができる。
別法として、上記モノクローナル抗体は、例えば、ウシ型結核菌BCG株の培養上清から精製されたMPB64を抗原としてマウスのような動物を免疫したのち、この免疫された動物の脾臓細胞とミエローマ細胞とを細胞融合して得られた融合細胞をHAT含有培地でセレクトした後に増殖せしめ、増殖せしめた株から、配列番号2乃至4のポリペプチドと反応する株を選別することで、取得することができる。
被験試料中の結核禁群の存在を検出するための本発明のイムノクロマトグラフィー測定法は、公知のイムノクロマト法テストストリップの構成に準拠して容易に実施できる。
一般に、かかるイムノクロマト法テストストリップは、抗原の第一の抗原決定基にて抗体抗原反応可能な第一の抗体と、前記抗原の第二の抗原決定基にて抗体抗原反応可能で且つ標識された第二の抗体と、膜担体とを少なくとも備え、前記第一の抗体は前記膜担体の所定位置に予め固定されて捕捉部位を形成し、前記第二の抗体は前記捕捉部位から離隔した位置で前記膜担体にてクロマト展開可能なように用意されて構成される。第一の抗体および第二の抗体は、上述のように、それぞれポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であっても良いが、少なくとも何れか一方がモノクローナル抗体であることが好ましい。MPB64は単量体蛋白なので、第一の抗体及び第二の抗体は「ヘテロ」の組み合わせで用いられ、すなわち、抗原上の位置および構造の何れもが異なる各抗原決定基をそれぞれ認識する第一の抗体及び第二の抗体が組み合わせて用いられる。例えば、第一の抗体として配列番号2のアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対するモノクローナル抗体を使用した場合は、第二の抗体として配列番号3又は4のアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対するモノクローナル抗体が使用される。
イムノクロマト法テストストリップの具体例としては、例えば、図1に示されるテストストリップが挙げられる。図1において、数字1は粘着シート、2は含浸部材、3は膜担体、31は捕捉部位、4は吸収用部材、5は試料添加用部材を示している。
図示の例では、膜担体3は、幅5mm、長さ36mmの細長い帯状のニトロセルロース製メンブレンフィルターで作成されている。
該膜担体3には、そのクロマト展開始点側の末端から7.5mmの位置に、第一の抗体が固定され、検体の捕捉部位31が形成される。
図示の例では、膜担体3は、ニトロセルロース製メンブレンフィルターを用いているが、被験試料に含まれる検体をクロマト展開可能で、かつ、上記捕捉部位31を形成する抗体を固定可能なものであれば、いかなるものであってもよく、他のセルロース類膜、ナイロン膜、ガラス繊維膜なども使用できる。
含浸部材2は、前記第一の抗体が結合する第一の抗原決定基と異なる部位に位置する第二の抗原決定基にて前記抗原と抗体抗原反応する第二の抗体を含浸等の方法で配置せしめた部材からなる。当該第二の抗体は、適当な標識物質で予め標識される。
図示の例では、含浸部材2として、5mm×15mmの帯状のガラス繊維不織布を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、セルロース類布(濾紙、ニトロセルロース膜等)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔質プラスチック布類なども使用できる。
第二の抗体の標識物質としては、使用可能なものであればいかなる物質であってもよく、呈色標識物質、酵素標識物質、放射線標識物質などが挙げられる。
このうち、捕捉部位31での色の変化を肉眼で観察することにより迅速かつ簡便に判定できる点から、呈色標識物質を用いることが好ましい。また、高感度化の観点からは、蛍光標識物質を用い、捕捉部位31の観察を蛍光イムノクロマトリーダーを用いて行えるようにすることが好ましい。
呈色標識物質としては、金コロイド、白金コロイド、白金−金コロイド複合体等の金属コロイドの他、赤色および青色などのそれぞれの顔料で着色されたポリスチレンラテックスなどの合成ラテックスや、天然ゴムラテックスなどのラテックスが挙げられ、このうち、金コロイドなどの金属コロイドが特に好ましい。
蛍光標識物質としては、FITCやローダミンなどの直接標識物質のほか、蛍光化合物を包含した蛍光ラテックス、量子ドットのような化合物が挙げられ、このうち蛍光化合物を包含した蛍光ラテックスが好ましい。また、蛍光化合物の励起波長および蛍光波長は特に限定されないが、測定機器の設定の観点から、励起波長および測定波長が離れている、所謂ストークスシフトが大きい蛍光化合物を使用すること好ましい。
当該含浸部材2は、標識された第二の抗体の懸濁液を前記ガラス繊維不織布等の部材に含浸せしめ、これを乾燥させることなどによって作製できる。
図1に示されるように、膜担体3を粘着シート1の中程に貼着し、該膜担体3のクロマト展開の開始点側(すなわち図1の左側、以下「上流側」と記す、また、その逆の側、すなわち図1の右側を、以下「下流側」と記す)の末端の上に、含浸部材2の下流側末端を重ね合わせて連接するとともに、この含浸部材2の上流側部分を粘着シート1に貼着して本発明のイムノクロマト法テストストリップを作成できる。
さらに、必要に応じて、含浸部材2の上面に試料添加用部材5の下流側部分を載置するとともに、該試料添加用部材5の上流側部分を粘着シート1に貼着してもよく、また、膜担体3の下流側部分の上面に吸収用部材4の上流側部分を載置するとともに、該吸収用部材4の下流側部分を粘着シート1に貼着せしめることもできる。
試料添加用部材5としては、例えば、多孔質ポリエチレンおよび多孔質ポリプロピレンなどのような多孔質合成樹脂のシートまたはフィルム、ならびに、濾紙および綿布などのようなセルロース製の紙または織布もしくは不織布を用いることができる。
吸収用部材4は、液体をすみやかに吸収、保持できる材質のものであればよく、綿布、濾紙、およびポリエチレン、ポリプロピレン等からなる多孔質プラスチック不織布等を挙げることができるが、特に濾紙が最適である。
さらに、市販品の場合、図1のイムノクロマト法テストストリップは、試料添加用部材5と捕捉部位31の上方にそれぞれ被験試料注入部と判定部が開口された適当なプラスチック製ケース内に収容されて提供される。
かくして、生体試料などを含む被験試料を必要に応じて適当な展開溶媒と混合してクロマト展開可能な混合液を得た後、当該混合液を図1に示されるイムノクロマト法テストストリップの試料添加用部材5上に注入すると、該混合液は、該試料添加用部材5を通過して含浸部材2において、標識された第二の抗体と混合する。
その際、該混合液中に検体が存在すれば、抗原抗体反応により検体と第二の抗体との複合体が形成される。
この複合体は、膜担体3中をクロマト展開されて捕捉部位31に到達し、そこに固定された第一の抗体と抗原抗体反応して捕捉される。
このとき、標識物質として金コロイドなどの呈色標識物質が使用されていれば、当該呈色標識物質の集積により捕捉部位31が発色するので、直ちに、検体を定性的または定量的に測定することができる。標識物質として蛍光標識物質を使用した場合は、捕捉部位31に集積した蛍光物質の蛍光量を測定機器で読み取り、定量的に測定することができる。
なお、本発明では、第二の抗体又は第二の抗体を含有する前記含浸部材を膜担体上に配置せず、適当な容器に収納しておき、当該容器内で被験試料と第二の抗体を混合して膜担体に注入することにより、膜担体にてクロマト展開可能なように用意しておくこともできる。
被験試料の調製に用いる生体試料としては、特に制限はないが、例えば、生体より採取された体液として、喀痰、胸水、気管支分泌液、胃液、血液、髄液、尿、便などが挙げられ、好ましくは喀痰が用いられる。また、呼吸器における検査を行った際に採取した気管支洗浄液、気管支又は肺より採取された組織片なども生体試料として使用できる。さらには、上記にて採取された生体試料を固形培地又は液体培地により培養して得られた培養物および菌体も適用できる。また、生体試料を結核菌群菌体が実質的に増殖するに至らない時間だけ培養した培養物も適用でき、この場合、培地として少量の液体培地が好ましく用いられる。生体試料をそのまま被験試料として用いてもよいが、生体試料を展開溶媒などの適当な希釈液で希釈して被験試料とすることもできる。
生体試料の培養は、液体培養及び固体培養の何れの場合も、常法に従って行うことができるが、培養物(すなわち培養液)をそのままイムノクロマトグラフィー測定などの免疫学的測定に適用できる点から、液体培養が好ましい。
液体培養に使用する液体培地としては、上記生体試料を培養できるものであれば特に限定されず、例えば、結核菌検査指針に記載された培地を使用できる。具体例としては、ミドルブルック7H9培地、デュボス液体培地(ベクトン・デッキンソン社の商品)、MGIT(ベクトン・ディッキンソン社の商品)やBactAlert(ビオメリュー社の商品)などが挙げられる。
固体培養に使用する固形培地としては、上記生体試料を培養できるものであれば特に限定されず、例えば、結核菌検査指針に記載された培地を使用できる。具体例としては、小川培地、試験管工藤PD固形斜面培地(協和薬品工業株式会社の商品)などが挙げられる。固体培養した培養物は、生理食塩水、リン酸緩衝液などの希釈液で希釈して免疫学的測定に供することができる。
培養温度は、液体培養及び固体培養の何れの場合も、37℃前後であることが好ましい。培養時間は、結核菌マーカーとして使用する結核菌群特異的分泌タンパク質を検出可能な量だけ分泌させるに十分な時間であればよく、通常2〜10日、好ましくは2〜7日である。
液体培養は、例えば、1ml〜10mlの培養容器に液体培地100μl〜5mlを包入し、上記培養期間だけ好気的に振とう培養することで行うことができる。
また、生体試料や培養物は、検査に供する前に、結核菌群特異的分泌タンパク質の変性を抑え、免疫測定法に適した状態とするために、適当な方法で前処理を行ってもよい。前処理としては、例えば、結核菌群の不活性化処理、又は、分散若しくは可溶化処理が挙げられる。
上記結核菌群の不活性化処理としては、熱処理、濾過処理等が挙げられ、好ましくは熱処理である。加熱温度は、特に制限されないが、通常50℃〜140℃、好ましくは100℃である。加熱時間も、特に制限されないが、通常1〜60分間、好ましくは15〜30分間である。熱処理は、生体試料を含む容器ごとオートクレーブ処理して行うことも可能である。結核菌の不活性化処理により、安全キャビネットを使用すること無く検査を行なうことができる。
上記可溶化処理は、主として、喀痰などの生体試料の粘性を低下させる目的で行われ、例えば、生体試料を構成する成分の可溶化能を有する試薬を生体試料にすることで行われる。かかる試薬としては、アルカリ性物質、還元性物質、プロテアーゼ、界面活性剤等が挙げられ、好ましくはアルカリ性物質、還元性物質及びプロテアーゼが挙げられる。
アルカリ性物質としては水酸化ナトリウムが挙げられ、その濃度は特に制限されないが、結核菌特異分泌タンパク質の変性を考慮すると、0.5Nから2Nの濃度で使用するのが好ましい。
還元性物質としては、N-アセチル-L-システイン(NALC)、ジチオトレイトール等が挙げられ、その濃度は特に制限されないが、0.05%〜1%で使用するのが好ましい。またアルカリ性物質と還元性物質を組み合わせて使用することがより効果的である。
プロテアーゼとしては、セミアルカリプロテアーゼ(商品名:スプタザイム、極東製薬製)等が挙げられる。
上記分散処理としては、公知の物理的処理方法が挙げられ、例えば、ボルテックスミキサー等を使用した撹拌操作、好ましくは、生体試料にガラスビーズを添加してボルテックスミキサー等で攪拌することが挙げられる
上記分散処理と上記可溶化処理は、単独で行っても、両者を併用して行ってもよい。
なお、全血を被験試料として用いるときで、特に標識抗体の標識物質として金コロイドなどの呈色標識物質が用いられる場合、前記試料添加用部材に血球捕捉膜部材を配置しておくことが好ましい。血球捕捉膜部材は、前記含浸部材と前記試料添加用部材との間に積層することが好ましい。これにより、赤血球が膜担体に展開されるのが阻止されるので、膜担体の捕捉部位における呈色標識の集積の確認が容易になる。血球捕捉膜部材としては、カルボキシメチルセルロース膜が用いられ、具体的には、アドバンテック東洋株式会社から販売されているイオン交換濾紙CM(商品名)や、ワットマンジャパン株式会社から販売されているイオン交換セルロースペーパーなどを用いることができる。
下記の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1(抗MPB64モノクローナル抗体の作出)
Mycobacterium bovis BCG Tokyo株をミドルブルック7H11液体培地により培養し得られた培養上清よりMPB64を精製した。得られたMPB64を抗原として、当該タンパク質に対するモノクローナル抗体を作出した。モノクローナル抗体の作出は常法に従っておこなった。
すなわち、100μgの精製MPB64と等量のAdjuvant Complete Freund (Difco)を混合して、マウス(BALB/c、5週齢、日本SLC)に3回免疫し、その脾臓細胞を細胞融合に用いた。細胞融合には、マウスの骨髄腫細胞であるSp2/0-Ag14細胞(Shulmanら、1978)を用いた。
得られた融合細胞をHAT含有培地でセレクトした後に増殖せしめ、増殖せしめた融合細胞から、MPB64と反応するモノクローナル抗体産生細胞を最終的に3クローン得た。以下、それぞれのクローンが産生する抗体を、モノクローナル抗体TB001、TB002及びTB003という。
実施例2(抗MPB64抗体のエピトープ解析)
配列番号1のMycobacterium tuberculosis H37RV株由来のMPB64のアミノ酸配列より、N末端から12アミノ酸単位にて3アミノ酸のフレームシフトを伴う合計73個のポリペプチドをSPOTペプチド合成方法により作製した。なお、各アミノ酸配列は、SPOTによるペプチド合成方法のため、開始アミノ酸にプロリンが選択されないように選択した。そして、上記73個のポリペプチドをセルロースメンブレンに固相化したSPOTシート(JST、シグマアルドリッチ製)を作製した。SPOTシートを振動台上で2時間、実施例1にて作製したモノクローナル抗体 2μg/mlを含有するブロッキングバッファー(50 mM Tris.HCl、140 mM NaCl、5 mM NaEDTA、0.05% NP40 (Fluka)、0.25%ゼラチン(Sigma)、1% ウシ血清アルブミン (Sigma)、pH 7.4)とともに、1時間インキュベートし反応させた。反応後、振動台上でSPOTシートをPBS (10 mM リン酸緩衝液、150 mM NaCl、pH 7.5)で3回3分間洗浄した。HRP標識抗マウスイムノグロブリンを1:1000の希釈度で添加し、1時間インキュベートした。これをPBS (10 mM リン酸緩衝液、150 mM NaCl、pH 7.5)で3回3分間洗浄した。そして、発色基質TMBZを含む溶液に浸漬し発色させた。発色したスポットを目視により確認し、抗体の認識するポリペプチド配列を決定した。なお、上記73個のポリペプチドをN末端側から順次ポリペプチドNo.1〜No.73と呼ぶ。
モノクローナル抗体TB001は、ポリペプチドNo.22から25において発色が確認された。発色したスポットより、配列番号1のアミノ酸配列のN末端から70〜78番目のIAQTRDKFL(配列番号2)の配列を認識することが確認された。
モノクローナル抗体TB002は、ポリペプチドNo.32から35において発色が確認された。発色したスポットより、配列番号1のアミノ酸配列のN末端から103〜114番目のAIPPRGTQAVVL(配列番号2)を認識することが確認された。
モノクローナル抗体TB003は、ポリペプチドNo.59から64において発色が確認された。発色したスポットより、配列番号1のアミノ酸配列のN末端から184〜192番目のPVNYQNFAV(配列番号3)を認識することが確認された。
実施例3(抗MPB64型抗体を用いたイムノクロマトキットの作製)
(1)抗MPB64抗体の調製
実施例1で得られたクローンのそれぞれを、マウス腹腔に接種し、抗MPB64抗体を含んだ腹水を得た。さらに、常法によりプロテインG吸着体を用いたIgG精製を行い、抗MPB64抗体とした。
(2)金コロイド溶液の調製
加熱によって沸騰させた超純水99mlに、1%(v/w)塩化金酸水溶液1mlを加え、さらに、その1分後に1%(v/w)クエン酸ナトリウム水溶液1.5mlを加えて加熱し5分間沸騰させた後、室温に放置して冷却した。次いで、この溶液に200mM炭酸カリウム水溶液を加えてpH9.0に調製し、これに超純水を加えて全量を100mlとして金コロイド溶液を得た。
(3)金コロイド標識抗MPB64抗体溶液の調製
上記(1)で得られ抗MPB64抗体を下記の手順でそれぞれ金コロイド標識した。
抗MPB64抗体の蛋白換算重量1μg(以下、抗体の蛋白換算重量を示すとき、単に、その精製蛋白質の重量分析による重量数値で示す)と上記(2)の金コロイド溶液1mlとを混合し、室温で2分間静置してこの抗体のことごとくを金コロイド粒子表面に結合させた後、金コロイド溶液における最終濃度が1%となるように10%ウシ血清アルブミン(以下、「BSA」と記す)水溶液を加え、この金コロイド粒子の残余の表面をことごとくこのBSAでブロックして、金コロイド標識抗MPB64抗体(以下、「金コロイド標識抗体」と記す)溶液を調製した。この溶液を遠心分離(5600×G、30分間)して金コロイド標識抗体を沈殿せしめ、上清液を除いて金コロイド標識抗体を得た。この金コロイド標識抗体を10%サッカロース・1%BSA・0.5%トリトン(Triton)-X100を含有する50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁して金コロイド標識抗体溶液を得た。
(4)MPB64測定用イムノクロマト法テストストリップの作成
図1に示されるイムノクロマト法テストストリップを下記の手順で作成した。
(4−1)抗MPB64抗体と金コロイド標識抗体との複合体の捕捉部位
幅5mm、長さ36mmの細長い帯状のニトロセルロース膜をクロマトグラフ媒体のクロマト展開用膜担体3として用意した。
抗MPB64抗体1.0mg/mlが含有されてなる溶液0.5μLを、このクロマト展開用膜担体3におけるクロマト展開開始点側の末端から7.5mmの位置にライン状に塗布して、これを室温で乾燥し、MPB64タンパク質と金コロイド標識抗体との複合体の捕捉部位31とした。抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用いた。
(4−2)金コロイド標識抗体含浸部材
5mm×15mmの帯状のガラス繊維不織布に、金コロイド標識抗体溶液37.5μLを含浸せしめ、これを室温で乾燥させて金コロイド標識抗体含浸部材2とした。金コロイド標識抗体として、モノクローナル抗体TB001およびTB002の金コロイド標識抗体を用いた。
(4−3)イムノクロマト法テストストリップの作成
上記クロマト展開用膜担体3、上記標識抗体含浸部材2の他に、試料添加用部材5として綿布と、吸収用部材4として濾紙を用意した。そして、これらの部材を用いて、図1と同様のクロマト法テストストリップを作成した。
実施例4(キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)との感度比較)
実施例3にて作製したイムノクロマト法テストストリップ(捕捉部位に固定する抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用い、金コロイド標識抗体の抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB001を用いた)を用意した。
Mycobacterium bovis BCG Tokyo株をミドルブルック7H11液体培地により培養し得られた培養上清(McFarland No.1相当、濃度1x108 cfu/ml)を検体希釈液で希釈し、被験試料とした。そして、被験試料100μLを上記テストストリップの試料添加用部材5にマイクロピペットで滴下してクロマト展開し、室温で15分放置後、上記捕捉部位31で捕捉されたMPB64タンパク質と金コロイド標識抗体との複合体の捕捉量を肉眼で観察した。捕捉量は、その量に比例して増減する赤紫色の呈色度合いを肉眼で、−(着色なし)、±(微弱な着色)、+(明確な着色)、++(顕著な着色)の4段階に区分して判定した。陰性対照としてミドルブルック7H11液体培地を用いた。対照のイムノクロマト法テストストリップとして、市販のイムノクロマト法テストキット「キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)」を用い、同様の試験を実施した。その結果を表1に示した。
Figure 0004943515
表1から明らかなように、実施例3にて作製したテストストリップは対照のキャピリアTBよりも約4倍高い感度を有することが分かった。
実施例5(交差反応性試験)
実施例3にて作製したイムノクロマト法テストストリップ(捕捉部位に固定する抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用い、金コロイド標識抗体の抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB002を用いた)を使用し、結核菌群および各種非結核性抗酸菌に対する反応性試験を実施した。培養された各菌株を検体希釈液にて希釈して調製し、被験試料とした。そして、被験試料100μLを滴下してクロマト展開し、室温で15分放置後に目視判定を行った。対照として市販のイムノクロマト法テストキット「キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)」を用い、同様の試験を実施した。結果を表2に示した。
Figure 0004943515
表2から明らかなように、実施例3のテストストリップは、結核菌群であるM. tuberculosis、M. bovisおよびM. bovis BCG-Tokyo株にのみ反応性を示したが、対照のキャピリアTBにて確認されたM. marinum JATA22-01、351-2および329に対する交差反応性は確認されず、MPB64を産生する結核菌群に対し特異性を有することが示された。
またイムノクロマト法テストストリップ(捕捉部位に固定する抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用い、金コロイド標識抗体の抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB001を用いた)においても同様の結果を示した。
実施例6(抗MPB64型抗体を用いた蛍光イムノクロマト法テストストリップの作製)
(1)抗MPB64抗体の調製
実施例1で得られたクローンのそれぞれを、マウス腹腔に接種し、抗MPB64抗体を含んだ腹水を得た。さらに、常法によりプロテインG吸着体を用いたIgG精製を行い、抗MPB64抗体とした。
(2)蛍光ラテックス標識抗MPB64抗体溶液の調製
上記(1)で得られた抗MPB64抗体を下記の手順でそれぞれ蛍光ラテックス標識した。
抗MPB64抗体の蛋白換算重量1μg(以下、抗体の蛋白換算重量を示すとき、単に、その精製蛋白質の重量分析による重量数値で示す)と0.0002%(g/v) 蛍光ラテックス懸濁液1mlとを混合し、室温で2分間静置してこの抗体のことごとくを蛍光ラテックス表面に結合させた後、蛍光ラテックス懸濁液における最終濃度が1%となるように10%ウシ血清アルブミン(以下、「BSA」と記す)水溶液を加え、この蛍光ラテックス粒子の残余の表面をことごとくこのBSAでブロックして、蛍光ラテックス標識抗MPB64抗体(以下、「蛍光ラテックス標識抗体」と記す)溶液を調製した。この溶液を遠心分離(5600×G、30分間)して蛍光ラテックス標識抗体を沈殿せしめ、上清液を除いて蛍光ラテックス標識抗体を得た。この蛍光ラテックス標識抗体を10%サッカロース・1%BSA・0.5%トリトン(Triton)-X100を含有する50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁して蛍光ラテックス標識抗体溶液を得た。
(3)MPB64測定用イムノクロマト法テストストリップの作成
図1に示されるイムノクロマト法テストストリップを下記の手順で作成した。
(3−1)抗MPB64抗体と蛍光ラテックス標識抗体との複合体の捕捉部位
幅5mm、長さ36mmの細長い帯状のニトロセルロース膜をクロマトグラフ媒体のクロマト展開用膜担体3として用意した。
抗MPB64抗体1.0mg/mlが含有されてなる溶液0.5μLを、このクロマト展開用膜担体3におけるクロマト展開開始点側の末端から7.5mmの位置にライン状に塗布して、これを室温で乾燥し、MPB64タンパク質と蛍光ラテックス標識抗体との複合体の捕捉部位31とした。抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用いた。
(3−2)蛍光ラテックス標識抗体含浸部材
5mm×15mmの帯状のガラス繊維不織布に、蛍光ラテックス標識抗体溶液37.5μLを含浸せしめ、これを室温で乾燥させて蛍光ラテックス標識抗体含浸部材2とした。蛍光ラテックス標識抗体としてモノクローナル抗体TB001を用いた。
(3−3)イムノクロマト法テストストリップの作成
上記クロマト展開用膜担体3、上記標識抗体含浸部材2の他に、試料添加用部材5として綿布と、吸収用部材4として濾紙を用意した。そして、これらの部材を用いて、図1と同様のクロマト法テストストリップを作成した。
実施例7(キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)との感度比較)
実施例6にて作製した蛍光イムノクロマト法テストストリップ(捕捉部位に固定する抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用い、蛍光ラテックス標識抗体の抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB001を用いた)を用意した。
Mycobacterium bovis BCG Tokyo株をミドルブルック7H11液体培地により培養し得られた培養上清(McFarland No.1相当、濃度1x108 cfu/ml)を検体希釈液で希釈し、被験試料とした。そして、被験試料100μLを上記テストストリップの試料添加用部材5にマイクロピペットで滴下してクロマト展開し、室温で15分放置後、上記捕捉部位31で捕捉されたMPB64タンパク質と蛍光ラテックス標識抗体との複合体の捕捉量を蛍光イムノクロマトリーダー(浜松ホトニクス製)にて測定した。陰性対照としてミドルブルック7H11液体培地を用いた。対照のイムノクロマト法テストストリップとして、市販のイムノクロマト法テストストリップ「キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)」を用い、同様試験を実施し、金コロイド標識抗体との複合体の捕捉量をイムノクロマトリーダー(浜松ホトニクス製)にて測定した。検出感度は最小検出感度を示した検体の希釈倍率にて比較した。その結果を表3に示した。
Figure 0004943515
表3から、キャピリアTBの検出限界は3200倍希釈検体であり、これに対し実施例6にて作製された蛍光イムノクロマト法テストストリップは204800倍が検出限界であった。よって、実施例6にて作製された蛍光イムノクロマト法テストストリップは対照のキャピリアTBよりも約32倍高い感度を有することが分かった。
実施例8(結核患者由来喀痰中のMPT64測定)
臨床的に結核であると診断された患者より喀痰を採取し試料とした。採取された喀痰検体は均一化のため、プロテアーゼ処理を行い、N-アセチル-L-システイン・水酸化ナトリウム法(以下、NALC-NaOH法)処理を行った。前処理した検体をスライドグラスに塗布し塗抹標本を作成した。塗末標本をチールネルゼン染色し顕微鏡で観察した。結核菌検査視診2007に基づき判定した。検出菌数は1〜9/100視野を+、≧10/100視野を2+、≧10/1視野を3+とした。塗抹検査により判定された喀痰検体1mLに対し、セミアルカリプロテアーゼ溶液(商品名:スプタザイム、極東製薬社製)を添加し、室温で処理した。遠心操作の後、残渣に対しNALC-NaOH溶液を添加し、ボルテックスミキサーにより数秒間混合し、リン酸緩衝液(pH7.0)を添加し中和した。遠心操作の後、残渣を、0.1% Tween80を含むPBSにて再浮遊し、ガラスビーズを加えて攪拌することにより物理的に処理し、被験試料とした。被験試料100μLを実施例6で得られたテストストリップの試料添加用部材5にマイクロピペットで滴下してクロマト展開し、室温で15分放置後、上記捕捉部位31で捕捉されたMPB64タンパク質と蛍光ラテックス標識抗体との複合体の捕捉量を蛍光イムノクロマトリーダー(浜松ホトニクス製)にて測定した。陰性対照として、結核感染の無い健常者より採取された喀痰を上記と同様に処理したものを用いた。対照のテストストリップとして、市販のイムノクロマト法テストストリップ「キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)」を用い、同様の試験を実施した。その結果を表4及び図2に示した。
Figure 0004943515
表4及び図2から明らかなように、実施例6にて作製された蛍光イムノクロマト法テストストリップは対照のキャピリアTBよりも高い感度を有することが分かった。
実施例9(抗MPB64型抗体を用いた白金-金コロイド標識イムノクロマト法テストストリップの作成)
(1)抗MPB64抗体の調製
実施例1で得られたクローンのそれぞれを、マウス腹腔に接種し、抗MPB64抗体を含んだ腹水を得た。さらに、常法によりプロテインG吸着体を用いたIgG精製を行い、抗MPB64抗体とした。
(2)白金−金コロイド粒子の調製
使用するガラス器具の全てを王水で洗浄した。390mlの超純水をフラスコに入れて沸騰させ、この沸騰水に塩化金酸水溶液(水溶液1リットル当たり金として1g 、片山科学工業株式会社製)30mlを加え、その後、1重量% クエン酸ナトリウム水溶液60mlを加え、6分45秒後に、塩化白金酸水溶液(水溶液1リットル当たり白金として1g、和光純薬工業株式会社製) 30mlを加えた。塩化白金酸水溶液添加から5分後に1重量% クエン酸ナトリウム水溶液60mlを加え、4時間、還流を行い、白金−金コロイド懸濁液を得た。
(3)白金−金コロイド標識抗MPB64抗体溶液の調製
上記(1)で得られ抗MPB64抗体を下記の手順でそれぞれ白金−金コロイド標識した。
抗MPB64抗体の蛋白換算重量1μg(以下、抗体の蛋白換算重量を示すとき、単に、その精製蛋白質の重量分析による重量数値で示す)と上記(2)の白金−金コロイド溶液1mlとを混合し、室温で2分間静置してこの抗体のことごとくを白金−金コロイド粒子表面に結合させた後、白金−金コロイド溶液における最終濃度が1%となるように10%ウシ血清アルブミン(以下、「BSA」と記す)水溶液を加え、この白金−金コロイド粒子の残余の表面をことごとくこのBSAでブロックして、白金−金コロイド標識抗MPB64抗体(以下、「白金−金コロイド標識抗体」と記す)溶液を調製した。この溶液を遠心分離(5600×G、30分間)して白金−金コロイド標識抗体を沈殿せしめ、上清液を除いて白金−金コロイド標識抗体を得た。この白金−金コロイド標識抗体を10%サッカロース・1%BSA・0.5%トリトン(Triton)-X100を含有する50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁して白金−金コロイド標識抗体溶液を得た。
(4)MPB64測定用イムノクロマト法テストストリップの作成
図1に示されるイムノクロマト法テストストリップを下記の手順で作成した。
(4−1)抗MPB64抗体と白金−金コロイド標識抗体との複合体の捕捉部位
幅5mm、長さ36mmの細長い帯状のニトロセルロース膜をクロマトグラフ媒体のクロマト展開用膜担体3として用意した。
抗MPB64抗体1.0mg/mlが含有されてなる溶液0.5μLを、このクロマト展開用膜担体3におけるクロマト展開開始点側の末端から7.5mmの位置にライン状に塗布して、これを室温で乾燥し、MPB64タンパク質と白金−金コロイド標識抗体との複合体の捕捉部位31とした。抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB003を用いた。
(4−2)白金−金コロイド標識抗体含浸部材
5mm×15mmの帯状のガラス繊維不織布に、白金−金コロイド標識抗体溶液37.5μLを含浸せしめ、これを室温で乾燥させて白金−金コロイド標識抗体含浸部材2とした。白金−金コロイド標識抗体として、モノクローナル抗体TB001およびTB002の金コロイド標識抗体を用いた。
(4−3)イムノクロマト法テストストリップの作成
上記クロマト展開用膜担体3、上記標識抗体含浸部材2の他に、試料添加用部材5として綿布と、吸収用部材4として濾紙を用意した。そして、これらの部材を用いて、図1と同様のクロマト法テストストリップを作成した。
実施例10(キャピリアTB(商品名;タウンズ社製)との感度比較)
(1)イムノクロマト法テストストリップ
実施例9にて作製した白金-金コロイド標識イムノクロマト法テストストリップ(捕捉部位に固定する抗体としてモノクローナル抗体TB003を用い、白金-金コロイド標識抗体の抗MPB64抗体としてモノクローナル抗体TB001を用いた)を用意した。
(2)液体培地の調製
ミドルブルック 7H11ブロスBase(Difco社製) 4.7gをTween80 0.5gを含む蒸留水900mlに溶解させた。オートクレーブにて121℃、10分間高圧滅菌した。冷却後、ADC Enrichment(albumin-dextrose-catalase)100mlを無菌的に加え、1.5mLマイクロチューブに対しそれぞれ200μLずつ分注した。対照培養基としてMGIT(日本ベクトン・ディッキンソン製)を用いた。
(3)生体試料の培養
上記と同様の方法にて作製したミドルブルック 7H11液体培地を使用し、Mycobacterium bovis BCG Tokyo株を培養し菌体を得た。本菌体をMcFarland No.1相当(濃度1×108 cfu/ml)に調製し、標準菌液を作製した。健常者より得られた喀痰に本標準菌液を最終濃度104 cfu/mlになるよう添加し、擬似陽性喀痰検体を調製した。本擬似陽性喀痰検体をNALC-NaOH法により処理し、遠心分離によりペレットを得た。本ペレットにTween80を含むリン酸緩衝生理食塩水(以下PBSと称する)を添加し洗浄した。遠心分離により上清を除去し、Tween80を含むPBSに再懸濁し、各培養基にそれぞれ100μLずつ接種した。
数日の培養後、それぞれの培養基より培養上清を採取し被験試料とした。そして、被験試料100μLを上記テストストリップの試料添加用部材5にマイクロピペットで滴下してクロマト展開し、室温で15分放置後、上記捕捉部位31で捕捉されたMPB64タンパク質と金属コロイド標識抗体との複合体の捕捉量を肉眼で観察した。捕捉量はその量に比例して増減する呈色度合いを肉眼で、−(着色なし)、±(微弱な着色)、+(明確な着色)、++(顕著な着色)の4段階に区分して判定した。その結果を表5に示した。
Figure 0004943515
5日目においても対照培養基であるMGITにおける蛍光は検出されなかった。10日目において菌体の増殖による蛍光が確認された。
上記結果より、菌体を実質的に増殖させることない短期間の培養を行いかつ本発明の検出法にて試験することにより、従来の方法と比較して、短期間に検出することが可能となった。
本発明は、結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64対する抗体を用いた免疫測定法、詳しくは、サンドイッチ式免疫測定法、特に、イムノクロマトグラフィー測定法およびイムノクロマト法テストストリップを提供するものであり、結核菌群を高感度かつ特異的に検出できるので、結核菌群による感染の診断を迅速かつ安全に高い精度で行うために有用である。
aはイムノクロマト法テストストリップの平面図、bはaで示されたイムノクロマト法テストストリップの縦断面図。 実施例8の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 粘着シート
2 含浸部材
3 膜担体
31 捕捉部位
4 吸収用部材
5 試料添加用部材

Claims (22)

  1. 結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する抗体を用いる免疫測定法からなり、前記抗体が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群の検出法。
  2. 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の検出法。
  3. 結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する第一の抗体と第二の抗体とを用いたサンドイッチ式免疫測定法からなり、前記第一の抗体および前記第二の抗体の少なくとも何れか一方が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群の検出法。
  4. 第一の抗体及び第二の抗体の少なくとも何れか一方がモノクローナル抗体である請求項3に記載の検出法。
  5. 前記第一の抗体および第二の抗体の何れか一方を担体に固定しておく請求項4に記載の検出法。
  6. 生体試料を、培養すること無く、または、該試料中の結核菌群菌体が増殖するに至らない時間だけ培養した後、前記免疫測定法に供する、請求項3に記載の検出法。
  7. 前記生体試料を、結核菌の不活性化処理、又は、分散若しくは可溶化処理による前処理に付した後、前記免疫測定法に供する、請求項6に記載の検出法。
  8. 前記分散若しくは可溶化処理が、アルカリ性物質、還元性物質、プロテアーゼ及び界面活性剤からなる群より選ばれた少なくとも1つの生体試料への添加、又は、撹拌操作により行われる、請求項7に記載の検出法。
  9. 前記生体試料が喀痰である、請求項6乃至8の何れか1項に記載の検出法。
  10. 結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する第一の抗体を予め所定位置に固定せしめて形成された捕捉部位を備える膜担体を用意し、該MPB64に対する第二の抗体と所定量の被験試料との混合液を、前記捕捉部位に向けて前記膜担体にてクロマト展開せしめ、前記被験試料中に含まれる抗原と前記第二の抗体との複合体を前記捕捉部位に捕捉させるイムノクロマトグラフィー測定法であって、前記第一の抗体および前記第二の抗体の少なくとも何れか一方が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群検出用のイムノクロマトグラフィー測定法。
  11. 前記第一の抗体及び前記第二の抗体の少なくとも何れか一方がモノクローナル抗体である、請求項10に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  12. 前記被験試料は、培養されていない生体試料、または、結核菌群菌体が増殖するに至らない時間だけ培養された生体試料を含むものである、請求項10に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  13. 前記生体試料は、結核菌の不活性化処理、又は、分散若しくは可溶化処理によって前処理されたものである、請求項12に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  14. 前記生体試料の分散若しくは可溶化処理が、アルカリ性物質、還元性物質、プロテアーゼ及び界面活性剤からなる群より選ばれた少なくとも1つの生体試料への添加、又は、撹拌操作により行われる、請求項13に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  15. 前記生体試料が喀痰である、請求項12乃至14の何れか1項に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  16. 前記第二の抗体は金属コロイドまたはラテックスで標識されている請求項10に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  17. 前記膜担体がニトロセルロース膜である請求項16に記載のイムノクロマトグラフィー測定法。
  18. 結核菌群特異的分泌タンパク質MPB64に対する第一の抗体と第二の抗体と膜担体とを少なくとも備え、前記第一の抗体は前記膜担体の所定位置に予め固定されて捕捉部位を形成し、前記第二の抗体は適当な標識物質で標識され、かつ、前記捕捉部位から離隔した位置で前記膜担体にてクロマト展開可能なように用意されてなるイムノクロマト法テストストリップであって、前記第一の抗体および前記第二の抗体の少なくとも何れか一方が、配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープに対する抗体を含有してなる、結核菌群検出用イムノクロマト法テストストリップ。
  19. 前記第一の抗体及び前記第二の抗体の少なくとも何れか一方がモノクローナル抗体である、請求項18に記載のイムノクロマト法テストストリップ。
  20. 前記第二の抗体は金属コロイドまたはラテックスで標識されている請求項18に記載のイムノクロマト法テストストリップ。
  21. 前記膜担体がニトロセルロース膜である請求項20に記載のイムノクロマト法テストストリップ。
  22. 配列番号2乃至4の何れか1つのアミノ酸配列に位置するMPB64のエピトープを認識するモノクローナル抗体。
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