JP4943211B2 - 回折格子から成る表示体 - Google Patents
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Description
特に、回折格子パターンにより構成される装飾画像内に、それとは異なる特定情報が混在され、その情報の再生を必要とする製品に適用するのに好適な表示体に関する。
しかし、ホログラムや回折格子に対しても、さらなるセキュリティ性の向上が望まれている。
一例として、コヒーレント光の二光束干渉を利用して、基板の表面に回折格子からなる複数の微小なセル(ドット)を配置し、回折格子パターンからなるディスプレイを得る方法があり、本出願人による特開昭60−156004号公報・特開平2−72319号公報・特開平5−72406号公報に例示される提案が公知である。
画素であるセルは、それぞれ絵柄を表示するのに適当な回折格子で埋められている。
また、その構成要素である「セル」および「ドット」も同義語として扱われるが、円形のニュアンスのある「ドット」ではなく、任意な形状を持つニュアンスのある「セル」に用いて、以後の説明を行なうこととする。
単純な格子線により構成される回折格子から成るセルでは、ビーム状の照明光が入射した場合に、ビーム状や発散光状などの比較的単純な性質を持つ1次回折光が生成される。
また、目視のみが判定の基準となるため、目視で子細に観察することにより、似たような見え方をする贋造物を作ることも不可能ではない問題もある。
従来の機械読み取り用の情報が記録された回折格子パターンでは、読み取りを行なう情報記録部は、読み取り専用の(コードなどの)特定情報のみが記録トラックの形態で記録されており、前記トラックには装飾画像を表示するためのパターンは記録されない。
また、このような情報記録のされた領域を、回折格子パターン(装飾画像)と並べて配置した場合、情報記録領域からの回折光が、装飾画像となる表示情報を読み取りづらくする問題があり、総合的な表示品質を落とす原因になっていた。
装飾画像と合わせて、それとは異なる機械読み取り用の特定情報を記録する際に、特定情報の記録箇所が目視で明確に把握されることがなく、特定情報による情報量を多くすることにより、
特定情報の存在が把握されたとしても、その偽造・模造への対策が十分でありながら、装飾画像の表示品質を低下させることがなく、特定情報のみを読み取ることが容易であり、偽造・模造の困難な表示体を提供することを目的とする。
回折格子から成るセルを画素として、基板上に複数配置することにより、装飾画像が構成される表示体において、
装飾画像の表示領域内に、装飾画像とは別な特定情報を記録した計算機ホログラムから成るセルを、少なくとも1つ有することを主な特徴とする。
回折格子から成るセルを画素として基板上に複数配置することにより構成される表示体は、回折格子の空間周波数,角度,回折効率により、観察時の色,観察可能な方向,明るさを画素毎に任意に変化させることができ、通常の観察条件下において、肉眼で観察可能な画像や文字などを表示することが可能である。
このとき、主として回折格子からの1次回折光が観察に利用される。
計算機ホログラムからの再生光(主として1次回折光)は、予め設定した距離に配置したスクリーンなどに、像を投影もしくは結像することができ、肉眼での情報認識もしくは専用機械での情報読み取りを容易に確実に行うことができる。
ただし、情報再生においては、波長の帯域幅の狭い光を用いて計算機ホログラムを照明し、スクリーンに再生像を投影するなど、若干の装置類が必要になる。
特に、複数の計算機ホログラムを表示体上のある程度以上の面積の領域において均一に分布させるようにすると、その領域内のどの位置に情報再生用の照明光を入射しても安定した情報の再生が可能となる。
さらに、照明光のビーム径内に複数の計算機ホログラムが入るようにすると、再生像の明るさを上げることが可能となる。
この場合、異なる種類の計算機ホログラムは、表示体上の異なる領域に分けて配置すると、再生時の複数情報の重なりによる混乱を避けることができる。
これは、セルを構成する回折格子と、計算機ホログラムの搬送波に関して、両者が十分に異なる空間周波数または/及び十分に異なる角度を持つようにすれば容易に実現できる。「十分」な条件を満たすためには、計算機ホログラムの搬送波成分に対し、記録情報による回折光の広がり等を考慮する必要がある。
パターンとしては、画像や文字、ロゴマークなど様々なものが記録できる。
一方、機械読み取りにおいては、2次元的な情報を読み取ることにより、一度に多くの情報を読み取ることが可能になる。更に、計算機ホログラムの記録においても、2次元的なパターンを物体光の断面上の光強度分布等として設定することにより、容易に計算機ホログラムのパターンを計算できる。
また、表示体が比較的小さく、観察距離も小さくなる場合、100μm以下の大きさのセルおよび計算機ホログラムを用いるのが望ましい。セル及び計算機ホログラムを市松状に配置する場合などには、それぞれが50μm以下となるようにすると、肉眼での観察において計算機ホログラムを隠蔽する効果、セルによる表示像の解像度共に十分である。
本発明の表示体では、図の左(上)に示しているような回折格子から成るセルを画素として画像を表示している。このような表示体に適当な白色光を入射し、観察者が適当な位置から観察するとき、本発明の表示体上の回折格子からの1次回折光が観察者の眼に入射し、1次回折光により任意の像を観察できる。
従って、表示体上にある全てのセルの回折格子の空間周波数と方向と回折効率などを適切に設定することにより、表示される像がデザインできる。
一方、本発明の表示体においては、計算機ホログラムも単純な回折格子セルと一緒に配置されている。この計算機ホログラムは情報を記録したものであるが、表示体上の表示像を観察している際には、計算機ホログラムからの1次回折光が観察者の邪魔にならないようにすることで、表示像の品質が保てる。
セルおよび計算機ホログラムを市松状に配置する場合などには、それぞれのサイズが50μm以下となるようにすると、肉眼での観察において計算機ホログラムを隠蔽する効果、セルによる表示像の解像度共に十分である。
図3では、本発明の表示体がxy平面に平行に配置され、yz面内にある光源からの照明光で照明されている様子を示している。
ここでの本発明の表示体は、個々のセルを構成する回折格子の格子ベクトルがx方向に近くないように設計したものである。
従って、計算機ホログラムの存在に依存しない望ましい像の表示が可能となる。
以上により、計算機ホログラムは表示像の観察時のノイズなどの原因にはならず、高品質な像表示が可能であり、さらに計算機ホログラムからの情報読み取り時には、他の回折格子セルは情報読み取り時のノイズなどの原因にはならず、高精度な情報読み取りなどが実現できる。
図6は、図5と同様の場合にレンズ無しで、本発明の表示体上の計算機ホログラム(フーリエ変換ホログラム)からの情報再生の一例を示す説明図である。
d=mλ/( sinβ0 − sinβm ) (5)
ただし、dは着目した方向における格子間隔(空間周波数の逆数)、mは回折次数、β0は当該方向における0次回折光(透過光や正反射光)の射出角度、βmは当該方向におけるm次回折光の射出角度である。通常は、1次回折光(すなわち、m=1)が表示像や情報を再生するために使われる。0次回折光の射出角度は、照明光の入射角度と同じ、もしくは符号が反転するだけである。
また、以上の図では、主に反射型の回折格子および計算機ホログラムの場合について説明してきたが、透過型の場合も全く同様の取り扱いが可能である。
表示体上の一部を図の左側に拡大して表示しているが、このように横方向に1セル置きに配置しても良く、また図とは異なるが縦横共に等間隔に並べても良い。さらには、市松状に配置しても良く、一方、ランダムに配置しても良い。
例えば、図9は、本発明の表示体において、計算機ホログラムを等間隔に配置した場合の別の例を示している。
表示体上の一部を図の左側に拡大して表示しているが、このように回折格子セルと計算機ホログラムをペアにして並べると、回折格子セルを画素として表現された表示像の最大輝度を均一にすることができ、また計算機ホログラムも均一かつ等間隔に多くの数を配置することができる。
同時に照明された計算機ホログラムが同一のものならば、それぞれの1次回折光が強め合い、情報再生光の光強度を非常に大きくすることができ、高精度な情報読み取りが容易になる。特に計算機ホログラムをフーリエ変換ホログラムとした場合には、N個の計算機ホログラムがビーム径内にあるとき、典型的には1個の計算機ホログラムからの1次回折光のN2倍の光強度が得られる。
例えば、計算機ホログラムの配置間隔を等間隔にした場合には輝度変調パターンの周期も等間隔であり、配置間隔をランダムにした場合には輝度変調パターンはスペックルと同等のものになる。従って、これらの輝度変調パターンを検出することにより、更に精度の高い真偽判定を行うことができる。
Claims (3)
- 回折格子から成るセルを画素として、基板上に複数配置することにより、肉眼で観察可能な装飾画像が構成される表示体において、
装飾画像の表示領域内に、装飾画像とは別な特定情報を記録した同一種類の計算機ホログラムから成るセルを、複数有しており、
前記回折格子から成るセルからの装飾画像を観察するように設計された空間的範囲と、前記計算機ホログラムから成るセルからの1次回折光が重ならず、
前記計算機ホログラムから成るセルを配置する間隔が、等間隔であり、
前記計算機ホログラムから成るセルと、前記回折格子から成るセルとがペアとなり並べられ、
前記計算機ホログラムが、特定情報をフーリエ変換して物体光成分としたフーリエ変換ホログラムであることを特徴とする回折格子から成る表示体。 - 回折格子から成るセルを画素として、基板上に複数配置することにより、肉眼で観察可能な装飾画像が構成される表示体において、
装飾画像の表示領域内に、装飾画像とは別な特定情報を記録した同一種類の計算機ホログラムから成るセルを、複数有しており、
前記回折格子から成るセルからの装飾画像を観察するように設計された空間的範囲と、前記計算機ホログラムから成るセルからの1次回折光が重ならず、
前記計算機ホログラムから成るセルを配置する間隔が、等間隔であり、かつ市松状に配置され、
前記計算機ホログラムが、特定情報をフーリエ変換して物体光成分としたフーリエ変換ホログラムであることを特徴とする回折格子から成る表示体。 - 回折格子から成るセルを画素として、基板上に複数配置することにより、肉眼で観察可能な装飾画像が構成される表示体において、
装飾画像の表示領域内に、装飾画像とは別な特定情報を記録した同一種類の計算機ホログラムから成るセルを、複数有しており、
前記回折格子から成るセルからの装飾画像を観察するように設計された空間的範囲と、前記計算機ホログラムから成るセルからの1次回折光が重ならず、
前記計算機ホログラムから成るセルを配置する間隔が、等間隔であり、
前記計算機ホログラムから成るセルは、前記回折格子から成るセル以下の大きさであり、
前記計算機ホログラムから成るセルは、前記回折格子から成るセルの一角を占めており、
前記計算機ホログラムが、特定情報をフーリエ変換して物体光成分としたフーリエ変換ホログラムであることを特徴とする回折格子から成る表示体。
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