JP4677683B2 - 表示体およびそれからの情報再生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定波長の光により再生可能な情報を記録したホログラムから成るセルを画素として構成される装飾画像を有する表示体と、前記ホログラムに記録された前記装飾画像とは別な特定情報の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラムに特定情報を記録して、その情報を読み取る方法としては、フーリエ変換型ホログラムを利用する方法等が公知である。このような情報を記録したホログラムに、予め決められた光が入射すると、1次回折光により記録した情報が再生される。
しかし、このようなホログラムは、肉眼による観察では、白っぽい領域として観察され、装飾画像としての機能はなく、ホログラムを応用した物品の意匠性を低下させる原因となっていた。また、隠蔽情報を記録する際に、情報が記録された領域が目視観察でも推測できてしまうという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、通常は観察もしくは読み取ることができない情報(潜像)と、通常の目視観察で認識可能である階調画像が同一媒体上で記録されていることにより、応用用途における意匠性を損ねることなく、情報が記録された表示体を提供することを主要な目的としている。
特に、セキュリティ用途では、機械による情報読み取りと目視による観察の2通りの方法でそれぞれ別の情報を確認することにより、正確な真偽判定が可能となるような表示体を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示体は、特定波長の光により再生可能な情報を記録したホログラムから成るセルを構成要素とし、セルを画素として複数配置し、各セルの回折効率あるいは散乱効率を適宜に変化させることにより階調画像を表現していることを特徴とする。
前記階調画像が目視により認識できる装飾画像となり、その画素であるホログラムから成るセルにそれぞれ、機械により読み取ることができる前記装飾画像とは別な特定情報が記録されることになり、白色光などによる通常の観察条件下では前者のみが認識されるが、特定波長の光の照射により初めて後者が認識される。
【0005】
回折効率あるいは散乱効率とは、通常観察条件下において、観察者の瞳に入射する回折光あるいは散乱光の、入射光に対する割合である(通常観察条件とは、太陽光による屋外照明環境、及び蛍光灯、白熱灯などの通常の室内照明環境において、観察者が肉眼により通常の観察を行なうことを意味する)。
【0006】
これにより、通常の観察において、本発明の表示体上に、回折光あるいは散乱光により表示された階調画像を観察することができる。
【0007】
一方、レーザー光などの光を予め設定した条件で本発明の表示体に入射すると、情報が予め設定した位置においたスクリーン等に投影されるなどして再生される。 このような情報は肉眼で読み取ることも、(スクリーン位置にCCDカメラ等の受光器を置いて)機械で読み取ることも容易である。
【0008】
従って、本発明の表示体では、任意にデザインされた(肉眼で観察できる)階調画像を表示できると共に、情報を隠蔽して記録できる。
また、記録する情報は二次元的な情報でも三次元的な情報でも良く、再生方法を知らなければ正確な再生が不可能とすることができると同時に、大きい情報量を記録/再生できる。
【0009】
なお、本発明における情報は、文字、数字、写真、図形空間的な光の強度分布で表現されるものを指す。特に、情報としては、三次元的な情報(立体像など)も含む。
【0010】
また、情報が平面上に配置された複数の情報記録単位の集まりで表現されていることを特徴としている。平面状に配置した情報は光学系でホログラムを作製する際には平面状に情報を表示すればよく、また計算機ホログラム等の計算機で生成する際には計算が簡略化でき、非常に簡便に作製することが出来る。
【0011】
更に、再生時にも平面上に情報が再生されるため、容易に正確な読み取りが可能となる。
【0012】
ここで、ホログラムとしては、複数の情報記録単位の集まりをフーリエ変換して物体光として記録したフーリエ変換型ホログラムなどが用いられる。
フーリエ変換型ホログラムをセルとして用いる場合、光学系ではレンズを使ったフーリエ変換像の撮影により、計算機上ではフーリエ変換アルゴリズムによる計算により、非常に容易にホログラムが作製できる。再生時には、再生情報は無限遠に投影されるので、任意の距離にスクリーンを置けば、再生情報を観察することができる。また、レンズを用いて再生光のフーリエ変換像をスクリーン等に投影しても情報が再生できる。
【0013】
なお、フーリエ変換型ホログラムをセルとして用いて表現された階調画像を通常観察条件下で目視観察する際には、情報が照明光の波長分布によりぼけることと、情報がフーリエ変換されていることにより、情報の内容を認識することは不可能である。
【0014】
また、ホログラムが、複数の情報記録単位の集まりに相当する光強度分布をホログラム面から有限距離離して配置した物体光として記録したフレネルホログラムであっても良い。
【0015】
フレネルホログラムをセルとして用いる場合、セル作製時の情報の配置位置(距離を含む)にスクリーンを置くことにより、結像した再生情報をはっきりと観察することができる。すなわち、情報の配置位置を知っている者のみが正確な情報を読み取ることができ、セキュリティ性の高い情報記録が実現できる。
【0016】
なお、フレネルホログラムをセルとして用いて表現された階調画像を通常観察条件下で目視観察する際には、情報が照明光の波長分布によりぼける効果が大きく、情報の内容を認識することは不可能である。
【0017】
ホログラムは、計算機ホログラム(キノフォームを含む)であっても良い。
セルを計算機ホログラムとして作製する場合、セル毎に記録する情報を変えて本発明の表示体を作製することも容易である。
また、情報だけではなく、情報の再生位置やホログラムの方式(フーリエ変換型ホログラム、フレネルホログラムなど)をセル毎に設定することが容易にでき、偽造防止効果を高くすることや、情報読み取りを容易にすることができる。
【0018】
特に、計算機ホログラムをキノフォーム型にすることにより、再生される情報の明るさを最大にすることができ、情報読み取りの誤差を少なくできると共に、偽造目的で光学的に複製することを極めて困難にできる。
【0019】
また、本発明では、少なくとも1mmφの領域内にある複数のセルに同一の情報を記録することが好適である。これにより、情報再生のために本発明の表示体を照明する光の入射位置が若干変化しても、安定した情報再生が可能となる。
【0020】
通常のレーザービームは1mmφ前後のビーム径を持つので、これをそのまま照明光として利用しても、ビームの入射領域が同一の情報を再生するセルであるため、ノイズの少ない、正確な情報再生が実現できる。
【0021】
本発明では、表示体上の複数の領域においてそれぞれ異なる情報を記録しても良い。複数の領域からそれぞれ異なる情報が再生できるため、情報量を増やすことが出来ると共に、複数の情報を真偽判定に利用することにより偽造防止効果を一層高めることが出来る。
【0022】
あるいは、セル毎にそれぞれ別の情報が記録しても良いる。これにより、非常に多くの情報量を記録/再生することができる。特に、セルが十分に小さければ、単位面積当たりにより多くの情報を記録でき、また、レーザー光源から発した通常のレーザービームをそのまま用いた照明では複数のセルを同時に照明してしまい、情報隠蔽効果を高めることができる。
【0023】
または、一方向に並んだ複数のセルには同一の情報が記録され、前記一方向と直交する方向にはそれぞれ別の情報が記録された前記セルが配置される構成としても良い。これにより、同一の情報が記録されたセル方向に対する情報再生時の照明光の入射位置の許容度が大きくなり、一方それと直交する方向においては情報記録密度を大きくできる。
【0024】
従って、レーザービーム等を直交方向に走査するなどして、容易に大量の情報を再生できると共に、走査方向と直交する方向におけるビーム等の入射位置精度の要求を低くすることができ、安定した情報再生が簡便に行える。
【0025】
本発明は、セル毎の回折効率あるいは散乱効率の変化により階調画像を表現していることを特徴とする。これにより、個々のセルに記録された情報とは全く独立に、階調を持った画像を表示可能であるため、通常観察条件下で、記録情報には依存しない意匠性の高い表示ができる。特に、カードや有価証券等に本発明の表示体を応用した際に、肉眼で観察可能な任意のデザインを表現することができ、セルに記録された情報の読み取りと併せて真偽判定等に役立てることができる。
【0026】
なお、回折効率は、ホログラムによる回折効率そのものであるが、再生情報の空間的拡がりが大きいときに、通常の照明条件下で回折光と散乱光とが同様に扱えるため、散乱効率は、ホログラムによる回折効率に比例することになる。
【0027】
本発明では、セルの大きさが300μm以下であることが好ましい。
セルの大きさを300μm以下とすると、それを画素として階調画像を表現した際に、肉眼では画素構造を判別しにくくでき、十分な解像度の画像を表示できる。
【0028】
観察者が顔を近づけて表示体を視覚することを想定した場合、セルの大きさは100μm以下が望ましい。100μm以下であれば、視力1.0の観察者が30cm程度離れて観察する場合でもセル構造は判別しにくくなり、実際的なほとんどの観察条件下において高品位な画像として観察することができるようになる。
【0029】
また、セルサイズを300μm以下、望ましくは100μm以下にすることにより、情報量の増大、情報再生の安定性向上(照明光の入射する領域はセルサイズ以上が望ましいため)などのメリットがある。
【0030】
また、セルに記録された情報が画像であっても良い。
これにより、情報をスクリーンに投影するなどして肉眼で観察して、容易に真偽判定が行える。また、セルを画素として表現した階調画像と、情報であるところの画像を比較することにより、誰にでも容易な真偽判定が実現できる(例えば、両者の画像を同一の絵柄にする、同一の意味を持つ別の画像にする等)。
【0031】
以上のような何れかの表示体からの情報再生方法として、表示体の全体もしくは一部に平行光状もしくはビーム、あるいは収束光または発散光状のレーザー光を照射することにより、少なくとも1つのセルから記録された情報が再生され、その情報を読み取ることができる。
レーザー光は指向性がよく、単波長の光であるため、ノイズやぼけの少ない正確な情報再生が容易に実現できる。
【0032】
特に、フレネルホログラムからなるセルを用いた場合は、再生情報が空間的に結像するため、この効果が大きい。セルがフーリエ変換型ホログラムである場合などは、収束光あるいは発散光を用いることにより、本発明の表示体からの距離は一定であっても再生される情報の見た目の大きさを容易に変えることができる。
【0033】
特にこれは、情報を機械読み取りする際に、機械読み取りの空間的な精度(解像度)などに応じて、再生される情報の大きさや解像度を適切に調整することが可能になり、安価な読み取り装置を用いても高精度な読み取りが実現できる。
【0034】
また、このとき、照明光を一般的な光源からの光とし、特定波長のみを読み取ることにより情報を再生することを特徴としている。これにより、光源として電球やLEDなどを使うことができ、安価で簡便な読み取り装置が実現できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の表示体の一例を示す説明図である。
表示体1上に、セル2を画素として階調を持った文字や画像が表示されている。各セル2はホログラムであり、ホログラムの回折効率あるいは散乱効率の変化により階調が表現されている。
【0036】
ホログラムの回折効率の変化を利用する場合は、回折光(主として1次回折光)の強度変化が階調に対応し、散乱効率の変化を利用する場合は散乱光の強度変化にが階調に対応する。
上述したように、ここで言う散乱光は、ホログラムに記録された情報が再生される際、再生情報の空間的拡がりが大きいときに、通常の照明条件下での回折光と等価であり、回折光と散乱光とが同様に扱えるため、散乱効率は、ホログラムによる回折効率に比例することになる。
【0037】
回折効率は、例えば表面レリーフ型ホログラムの場合、セル毎にレリーフ(凹凸)の深さを変えるなどして制御可能である。
【0038】
通常の照明条件下では、白色光で本発明の表示体が照明されるため、階調画像10は、回折光としては若干虹色を呈して見え、散乱光としては白っぽく見える。
【0039】
回折効率の変化で階調画像10を表現する際には、ホログラム中に記録した情報の空間的な分布によって目視観察時の色が変化するが、情報の空間的な分布領域をほぼ同様にして情報を記録しておけば、目視観察時の色は均一にできる。
【0040】
一方、情報の空間的な分布範囲を適宜設計して、目視観察時の各セルにおける観察色を設定することができ、階調を伴ったカラー画像の表示も可能である。
【0041】
本発明の表示体1では、ホログラムに記録された情報と、ホログラムのセル2を画素として表示される画像10は独立にでき、それぞれを任意にデザインすることができる。通常の観察条件において肉眼で観察できるのは、セル2を画素として表現された文字や画像だけであり、ホログラム中に記録されたパターンは観察できない。セル毎の回折効率や散乱効率の変化は、情報再生の際に各セルから再生される情報の明暗に帰結するが、情報の内容には関与しない。
【0042】
また、本発明の表示体を構成するセルは、表面レリーフ型ホログラムであってもよく、エンボス技術等による安価な量産に適した形態とすることができる。
【0043】
図2は、本発明の表示体からの情報再生の一例を示す説明図である。
図1に示す表示体にレーザービームなどを照明光7として入射すると、各セル2からのホログラムの回折光として情報が再生される。
このとき、表示体1上である程度以上の領域を同一の情報を記録したホログラムのセル2を配置しておけば、照明光の入射位置の変動に対する許容量ができ、再生が容易になる。また、一度に再生される情報が1つであれば、S/Nの高い、クリアな情報が再生できる。これらにおいて、通常のレーザービームは1mmφ程度以上であることから、同一の情報を記録した領域の大きさは1mmφ以上が望ましい。
【0044】
図3は、本発明の表示体からの情報再生の他例を示す説明図である。
図1に示す本発明の表示体1に、図2とは別の領域にレーザービームなどを照明光7として入射した例である。
【0045】
図2と同様に、各セル2からのホログラムの回折光として情報が再生されるが、ここでは、図2で照明した領域とは異なる情報を記録している例を示している。
このように、領域毎に記録する情報を変えておくことにより、多くの情報が記録できる。多くの情報の記録・再生は、偽造防止などに一層効果的である。
【0046】
最も情報を多く記録するには、セル毎に異なる情報を記録すればよい。
また、1セルに記録する情報を多くすることも、情報量増加には効果的である。
【0047】
図4は、フレネルホログラムからなるセル2の作製方法の一例を示す説明図である。
情報表示パネル(透過フィルムやLCDパネルなど)20に光透過パターンとして情報を表示しておき、これを透過した物体光21と、参照光22とをスリット25を通してホログラム記録面27に到達させ、ホログラム記録面27に置いた感光材料に干渉縞を記録して1つのセルのホログラムを記録している例である(物体光と参照光とはコヒーレントな光を用いる)。
情報表示パネル透過時には、同時に散乱するのが望ましい。スリットの大きさがセルの大きさとなる。
【0048】
このようにして、ホログラム記録媒体(27)や情報表示パネル20に対するスリット25の相対的な位置を変えながら、また、目視での表示像の階調に依って露光量などを変化させながら複数のセルを記録することにより、本発明の表示体は作製可能である。もちろん、セルを作製する毎に適宜情報表示パネルの表示情報も変更すれば、記録する情報もセル毎に選択できる。
【0049】
参照光22は、再生時の照明光に相当する。すなわち、再生時には、セル作製時の参照光と共役な関係となる角度で、表示体1に照明光7を入射する。
情報表示パネル20の位置は、再生時に再生情報が結像する位置に相当する。従って、セル作製時の情報表示パネル20の位置にスクリーンを置くことにより、再生情報をはっきりと観察することができる。スクリーンの位置にCCDカメラ等を置けば、機械読み取りを正確に行うことができる。
【0050】
以上のように、情報表示パネル20とホログラム記録面27が有限距離にある場合、セル2はフレネルホログラムとなる。
セルとしてフレネルホログラムを用いることにより、セルの作製時の情報表示パネルの位置でのみクリアな情報が再生可能となる。すなわち、情報表示パネルの位置を知っている者のみが正確な情報を読み取ることができ、セキュリティ性の高い情報記録が実現できる。
【0051】
図5は、フーリエ変換型ホログラムからなるセルの作製方法の一例を示す説明図である。
情報表示パネル(透過フィルムやLCDパネルなど)20に光透過パターンとして情報を表示しておき、これを透過した光をレンズ29で集光した物体光21と、参照光22とをスリット25を通してホログラム記録面27に到達させ、ホログラム記録面に置いた感光材料に干渉縞を記録して1つのセルのホログラムを記録している例である(物体光と参照光とはコヒーレントな光を用いる)。
【0052】
ここで、情報表示パネル20とレンズ29との距離、及びレンズ29とホログラム記録面27との距離は、それぞれレンズの焦点距離であることが望ましい。また、情報表示パネル透過時には、同時に散乱するのが望ましい。スリットの大きさがセルの大きさとなる。
【0053】
このようにして、ホログラム記録媒体とスリットとの相対的な位置を変えながら、また、目視での表示像の階調に依って露光量などを変化させながら複数のセルを記録することにより、本発明の表示体は作製可能である。もちろん、セルを作製する毎に適宜情報表示パネルの表示情報も変更すれば、記録する情報もセル毎に選択できる。
【0054】
参照光22は、再生時の照明光に相当する。すなわち、再生時には、セル作製時の参照光と共役な関係となる角度で、表示体1に照明光7を入射する。
【0055】
再生時には、再生情報は無限遠に投影されている状態なので、任意の距離にスクリーンを置けば、再生情報を観察することができる。もちろん、セルの作製時と逆の関係でレンズ29を配置し、セル作製時の情報表示パネル20の位置にスクリーンを置けば、スクリーン上に結像した情報が再生できる。何れの場合でも、スクリーンの位置にCCDカメラ等を置けば、機械読み取りを正確に行うことができる。
【0056】
このようにして作製されたセル2は、フーリエ変換型ホログラムからなる。
なお、図4において、スリットの大きさに対して情報表示パネル20とホログラム記録面27との距離をずっと大きくした場合、フーリエ変換型ホログラムと等価なホログラムを得ることができる。
【0057】
セルとしてフーリエ変換型ホログラムを用いることにより、任意の位置で再生情報が観察できるため、情報再生が容易となる。特に、再生時のスクリーンまたはCCDカメラ等の位置を本発明の表示体から離すと、再生像が大きくなるため、観察や機械読み取りに適したサイズに再生像の大きさを適宜変更できる。
【0058】
なお、図4や図5の例では透過型の情報表示パネル20について説明したが、反射型の情報表示パネルでも同様に実施できる。また、情報表示パネルは平面状に限られるものではない。
【0059】
図6は、波長フィルター30を用いた場合の本発明の表示体1からの情報再生を示す説明図である。
【0060】
表示体1を平行光状の白色光で照明しても、観察するスクリーンや読み取るCCDカメラに光が到達する前に、適切な波長の光のみを透過させる波長フィルターを通せば、正確な情報再生が行なえる。
白色光以外でも、LEDなどの光をコリメートして照明光として利用し、波長フィルターを透過させることにより、安価で小型の情報再生器が実現できる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、通常は観察もしくは読み取ることができない情報(潜像)と、通常の目視観察で認識可能である階調を有する装飾画像が同一媒体上で記録されており、応用用途における意匠性を損ねることなく、隠蔽された情報が記録された表示体が提供される。
本発明の表示体は、目視で観察される階調画像を表現できると共に、簡単な検証方法により前記の階調画像とは独立した情報を再生可能であることにより、意匠性を損ねることなく、情報が記録(隠蔽)できる。これにより、セキュリティ用途では、高い偽造防止効果を発揮できる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示体の一例を示す説明図。
【図2】本発明の表示体からの情報再生の一例を示す説明図。
【図3】本発明の表示体からの情報再生の他例を示す説明図。
【図4】フレネルホログラムからなるセル2の作製方法の一例を示す説明図。
【図5】フーリエ変換型ホログラムからなるセルの作製方法の一例を示す説明図。
【図6】波長フィルター30を用いた場合の本発明の表示体1からの情報再生を示す説明図。
【符号の説明】
1…表示体
2…セル
7…再生照明光
10…画像
20…情報表示パネル
21…物体光
22…参照光
25…スリット
27…ホログラム記録面
29…レンズ
30…波長フィルター

Claims (13)

  1. セルを画素として、このセルを複数配置して画像を表示する表示体において、前記セルが、特定波長の光により再生可能な情報である文字、数字、写真、図形、バーコード及び立体像を記録したホログラムから成り、通常観察条件下で観察者の瞳に入射する回折光あるいは散乱光の入射光に対する割合である前記セルの回折効率あるいは散乱効率により階調画像を表現していることを特徴とする表示体。
  2. 前記再生可能な情報が、平面上に配置された複数の情報記録単位の集まりで表現されていることを特徴とする請求項1記載の表示体。
  3. 前記ホログラムが、前記複数の情報記録単位の集まりを、フーリエ変換して物体光として記録したフーリエ変換型ホログラムであることを特徴とする請求項2記載の表示体。
  4. 前記ホログラムが、前記複数の情報記録単位の集まりに相当する光強度分布を、ホログラム面から有限距離離して配置した物体光として記録したフレネルホログラムであることを特徴とする請求項2記載の表示体。
  5. 前記ホログラムが、計算機ホログラムであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の表示体。
  6. 前記ホログラムが、キノフォームであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の表示体。
  7. 少なくとも1mmφの領域内にある複数の前記セルに同一の前記再生可能な情報が記録されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の表示体。
  8. 表示体上の複数の領域において、それぞれ異なる前記再生可能な情報が記録されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の表示体。
  9. 前記セル毎にそれぞれ別の前記再生可能な情報が記録されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の表示体。
  10. 一方向に並んだ複数の前記セルには同一の前記再生可能な情報が記録され、前記一方向と直交する方向にはそれぞれ別の前記再生可能な情報が記録された前記セルが配置されていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の表示体。
  11. 前記セルの大きさが300μm以下であることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の表示体。
  12. 請求項1〜1の何れかに記載の何れかの表示体からの前記再生可能な情報の読み取りにあたり、表示体の全体もしくは一部にほぼ平行光状の光もしくはビーム、あるいは収束光または発散光状のレーザー光を照射して、少なくとも1つのセルに記録された前記再生可能な情報を再生することを特徴とする表示体からの情報再生方法。
  13. 請求項1〜1に記載の何れかの表示体からの前記再生可能な情報の読み取りにあたり、表示体の全体もしくは一部にほぼ平行光状の光、あるいは収束光または発散光状の光を照射し、照射光に含まれる特定波長の光により、少なくとも1つのセルに記録された前記再生可能な情報を再生することを特徴とする表示体からの情報再生方法。
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