JPH0894815A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

Info

Publication number
JPH0894815A
JPH0894815A JP6233696A JP23369694A JPH0894815A JP H0894815 A JPH0894815 A JP H0894815A JP 6233696 A JP6233696 A JP 6233696A JP 23369694 A JP23369694 A JP 23369694A JP H0894815 A JPH0894815 A JP H0894815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffraction grating
information recording
information
recording medium
optical information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6233696A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitaka Toda
敏貴 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP6233696A priority Critical patent/JPH0894815A/ja
Publication of JPH0894815A publication Critical patent/JPH0894815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】回折格子を情報記録要素として高密度な情報記
録ができ、しかも肉眼による観察では全く装飾性を損な
わずに、機械読み取り可能な情報を記録して情報の隠蔽
効果をも得る。 【構成】回折光の出射方向を検出することにより情報の
再生が可能な光情報記録媒体において、微少な回折格子
(グレーティング)からなる複数個の回折格子セルの集
合体を情報記録の構成単位として少なくとも1つ備え、
集合体内での回折格子セルの配置順序を、光情報記録媒
体本体を作製するための元データに基づいて集合体毎に
並べ変えることにより所定の情報を記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報の再生が
可能な光情報記録媒体に係り、特に回折格子を情報記録
要素として高密度な情報記録ができ、しかも機械読み取
り可能かつ肉眼による観察では識別不可能である情報を
記録して情報の隠蔽効果も得られるようにした光情報記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、光学式情報読み取りは、磁気式
情報読み取りと比較して、情報記録媒体とヘッドが非接
触であり、取扱いが容易である等の利点がある。
【0003】特に、商品のパッケージやセキュリティカ
ード類等に印刷、あるいは貼付されているバーコード等
は、取扱いが特に容易で、商品のコードや価格、あるい
は個人コード等を記録する場合等、広く使用されてい
る。
【0004】しかしながら、この場合、バーコードは通
常、白黒の棒が並んだものであり、バーコード自身があ
る程度大きいために、商品やカード等の装飾性を著しく
低下させている。
【0005】一方、最近では、回折格子(グレーティン
グ)を情報記録要素体として、回折光を検出することに
より情報を読み取る、光情報記録媒体等も提案されてき
ている。
【0006】しかしながら、この場合も、通常は読み取
り用のコードが並ぶ等して、装飾性を低下させるもので
ある。
【0007】また、以上の場合、全て肉眼で情報が記録
されている箇所がわかるため、セキュリティ性のある媒
体として使用することは難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来で
は、記録されている情報が肉眼で観察でき、装飾性が著
しく低下するという問題があった。
【0009】本発明は上記のような課題を解決するため
に成されたもので、回折格子を情報記録要素として高密
度な情報記録ができ、しかも肉眼による観察では全く装
飾性を損なわずに、機械読み取り可能な情報を記録して
情報の隠蔽効果も得ることが可能な光情報記録媒体を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、回折光の出射角度を検出することによ
り情報の再生が可能な光情報記録媒体において、微少な
回折格子(グレーティング)からなる複数個の回折格子
セルの集合体を情報記録の構成単位として少なくとも1
つ備え、集合体内での回折格子セルの配置順序を、光情
報記録媒体本体を作製するための元データに基づいて集
合体毎に並べ変えることにより所定の情報を記録するよ
うにしている。
【0011】ここで、特に上記集合体を成す回折格子セ
ルとして、赤(R)、緑(G)、青(B)の色に対応す
る3種類の回折格子セルを用いるようにしている。
【0012】また、上記集合体を成す回折格子セルとし
て、曲線を等間隔で並べた回折格子からなる回折格子セ
ルを用いるようにしている。
【0013】さらに、上記集合体を成す回折格子セルと
して、曲線を等間隔で並べた回折格子からなる回折格子
セルを用い、集合体内の各回折格子セルを構成する回折
格子がそれぞれ1つの曲線の連続的な線分を形成するよ
うにしている。
【0014】さらにまた、上記回折格子セルまたは集合
体を一画素として肉眼で観察可能な立体像等の画像を形
成するようにしている。
【0015】
【作用】従って、本発明の光情報記録媒体においては、
複数個の回折格子セルの集合体を情報記録の構成単位と
して少なくとも1つ備え、集合体内の回折格子セルの配
置順序を、光情報記録媒体本体を作製するための元デー
タにしたがって集合体毎に並べ変えることで情報が記録
され、またこのようにして記録された情報は、レーザー
ビームのような光を各回折格子セルに入射させて、その
回折光の出射角度を検出し、集合体内での回折格子の配
置を知ることによって再生される。
【0016】よって、情報を記録した部分と記録してい
ない部分(あるいはある情報を記録した部分と別の情報
を記録した部分)とで、集合体内での回折格子セルの構
成の比率は全く同じであるため、回折格子セルが十分小
さければ、肉眼による観察では全く同一である(同一に
見える)ものの中に、機械読み取り可能な情報を記録す
ることができる(情報の隠蔽が可能)。換言すれば、肉
眼による観察では全く同一に見える媒体間で、互いに異
なる情報を記録することができる。
【0017】また、回折格子セルまたは集合体を一画素
として肉眼で観察可能な立体像等の画像を形成した場合
でも、同様に機械読み取り用の情報を隠蔽しつつ、記録
することができる(肉眼で観察する画像と記録する情報
とは独立)。
【0018】一方、集合体を成す回折格子セルとして、
赤(R)、緑(G)、青(B)の色に対応する3種類の
回折格子セルを用いることにより、フルカラーの画像を
表現しつつ、情報を記録することができる。
【0019】また、集合体を成す回折格子セルとして、
曲線を等間隔で並べた回折格子からなる回折格子セルを
用いることにより、各回折格子セルを視差方向に割り当
てることができ、両眼視差による立体像の表示を実現し
つつ、情報を記録することができる。
【0020】さらに、集合体を成す回折格子セルとし
て、曲線を等間隔で並べた回折格子からなる回折格子セ
ルを用い、集合体内の各回折格子セルを構成する回折格
子がそれぞれ1つの曲線の連続的な線分を形成するよう
にすることにより、視域の分布が連続的になって、立体
像を観察する場合に像の飛びがなくなり、良好に観察す
ることができる。
【0021】
【実施例】本発明は、微少な回折格子からなる複数個の
回折格子セルの集合体を情報記録の構成単位として少な
くとも1つ備え、集合体内の回折格子セルの配置順序
を、光情報記録媒体本体を作製するための元データにし
たがって集合体毎に並べ変えることで情報を記録し、ま
たこのようにして記録された情報を、レーザービームの
ような光を各回折格子セルに入射させて、その回折光の
出射角度を検出し、集合体内での回折格子の配置を知る
ことによって再生するものである。
【0022】すなわち、例えば曲線からなる回折格子の
セルを画素として立体像を表示するディスプレイにおい
て、その画素である回折格子セルの配置順序を元データ
に従って並べ変えることにより、肉眼での観察では同一
に見える媒体間で、互いに異なる情報を記録する、換言
すれば、表示する画像に依存しない情報を記録できるよ
うにするものである。
【0023】なお、ここで、複数個の回折格子セルから
構成する集合体は、微小なものである。
【0024】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の
実施例による光情報記録媒体の構成例を示す平面図であ
る。
【0026】すなわち、図1に示すように、本実施例に
よる光情報記録媒体0は、図2に示すように、互いに格
子間隔の異なる平行な直線の微少な回折格子からなる複
数個の回折格子セル1,2,3の集合体を情報記録の構
成単位として、この集合体を図示のようにマトリクス状
に多数個配置し、各集合体内での回折格子セル1,2,
3の配置順序を、本光情報記録媒体を作製するための元
データに基づいて、例えば図3に示すように集合体毎に
並べ変えることにより、所定の情報を記録して構成して
いる。なお、図3中、黒く塗り潰されている部分は、回
折格子を形成しない部分、あるいは遮光する部分を示し
ている。このように、回折格子セルの面積の比率を変え
ることで、任意の色が表現できる。
【0027】ここで、上記集合体を成す回折格子セル
1,2,3としては、回折格子セル1は赤(R)の色に
対応する波長の光を、回折格子セル2は緑(G)の色に
対応する波長の光を、回折格子セル3は青(B)の色に
対応する波長の光を、それぞれ観察方向に回折するもの
としている。そして、これらは、回折格子の格子間隔d
を変えることで実現することができる。
【0028】一方、ここで、フルカラーの画像をR,
G,Bの3つの値で表わし、画像の任意の位置の画素の
R,G,Bの各値を、対応する位置の集合体の回折格子
セル1、2、3でそれぞれ表現する。より具体的には、
例えば対応する画素のR,G,Bの各値に従って、対応
する回折格子セル1,2,3の面積を決めればよい。こ
のような処理を全画素について行なうことにより、回折
光によってフルカラーの画像を再生するディスプレイと
なる。
【0029】また、この場合、各集合体内の回折格子セ
ル1,2,3の集合体内での配置順序は、表示される画
像とは無関係であり、これにより情報を記録することが
できる。
【0030】すなわち、本実施例のように、3種類の回
折格子セル1,2,3を用いる場合には、配置の仕方と
しては6通りあり、1つの集合体で“1”から“6”ま
での値を表現することができる。また、もし画像全面を
1つの数字の記録に用いるとすれば、この場合“1”か
ら“6”の画素数(集合体数)乗までの範囲の値を記録
することができる。なお、ここでは、3通りを例示して
いるが、回折格子のセル数に応じて組み合わせの数が決
まる。
【0031】一方、以上のようにして作製した本実施例
の光情報記録媒体の情報を再生する場合には、レーザー
ビーム等の光を光情報記録媒体上の各集合体内の回折格
子セル1,2,3に入射させ、各集合体内のそれぞれの
位置の回折格子セル1,2,3からの回折光の出射角度
(方向)を検出することによって実施することができ
る。
【0032】すなわち、図4は、本実施例の光情報記録
媒体(反射型)の情報読取り方法を実現するための光学
系の一構成例を示す概要図である。なお、ここでは、光
情報記録媒体上の1つの集合体のみを考えることにす
る。
【0033】図4において、情報データを記録した回折
格子セル1,2,3を配設した集合体に対して、レーザ
ー光源等の光源6からビーム状の入射光7を垂直に入射
できるようになっている。また、複数個(1つの集合体
の回折格子セル1,2,3の数と対応する個数であり、
本例では3個)の受光素子81,82,83を図示のよ
うに直線状に配設し、回折格子セル1,2,3からの回
折光9,10を受光できるようになっている。
【0034】いま、光情報記録媒体の情報を読取る際に
は、光源6からビーム状の入射光7を、回折格子セル2
に対して垂直に入射する。この回折格子セル2に入射光
7が垂直に入射した場合、±1次の回折光9が対称的な
位置関係で出射される。
【0035】ここで、+1次回折光9のみが、受光素子
82により検出され、他の受光素子81,83では光が
検出されていない場合を考える。この場合、受光素子8
2の位置により、該当する回折格子セル2の回折格子の
格子間隔と格子の角度を知ることができる。
【0036】次に、光源6からビーム状の入射光7を、
回折格子セル1に対して垂直に入射する。この回折格子
セル1に入射光7が垂直に入射した場合、±1次の回折
光10が対称的な位置関係で出射される。
【0037】ここで、+1次回折光10のみが、受光素
子81により検出され、他の受光素子82,83では光
が検出されていない場合を考える。この場合、受光素子
81の位置により、該当する回折格子セル1の回折格子
の格子間隔と格子の角度を知ることができる。
【0038】次に、光源6からビーム状の入射光7を、
回折格子セル3に対して垂直に入射する。この回折格子
セル3に入射光7が垂直に入射した場合、±1次の回折
光が対称的な位置関係で出射される。
【0039】ここで、+1次回折光のみが、受光素子8
3により検出され、他の受光素子81,82では光が検
出されていない場合を考える。この場合、受光素子83
の位置により、該当する回折格子セル3の回折格子の格
子間隔と格子の角度を知ることができる。
【0040】なお、上記において、回折格子による回折
光は、次式で表わされる。
【0041】mλ=d(sinα+sinβ) ただし、λ:照明光(入射光)の波長、d:格子間隔、
α:照明光の入射角度、β:m次の回折光の出射角度。
なお、通常は、m=+1、すなわち1次の回折光につい
て考慮する。
【0042】従って、本実施例の光情報記録媒体では、
第1ないし第3の3種類の独立した情報が、再生用の照
明光(図6では、入射光7として記述)の入射する回折
格子セルのみで記録することができる。
【0043】なお、回折格子セルが存在しない部分であ
っても、例えば集合体内に1つでも回折格子セルが存在
すれば、その配置位置の検出により、本例においても3
通りの情報を記録することができる。すなわち、回折格
子セルの存在する密度が低くなっても、その位置におけ
る記録情報量が低下するだけで、情報の記録を行なうこ
とはできる。勿論、最も記録情報量が多いのは、集合体
内に回折格子セルの存在しない部分が1カ所以下の時で
ある。
【0044】上述したように、本実施例の光情報記録媒
体0では、互いに格子間隔の異なる平行な直線の微少な
回折格子からなる複数個の回折格子セル1,2,3の集
合体を情報記録の構成単位として、この集合体をマトリ
クス状に多数個配置し、各集合体内での回折格子セル
1,2,3の配置順序を、本光情報記録媒体を作製する
ための元データに基づいて、集合体毎に並べ変えること
により、所定の情報を記録するようにしたものである。
【0045】従って、情報を記録した部分と記録してい
ない部分(あるいはある情報を記録した部分と別の情報
を記録した部分)とで、集合体内での回折格子セル1,
2,3の構成の比率は全く同じであるため、回折格子セ
ル1,2,3が十分小さければ、肉眼による観察では全
く同一に見えるものの中に、機械読み取り可能な情報を
記録することができる、すなわち情報の隠蔽が可能とな
る。換言すれば、肉眼による観察では全く同一に見える
媒体間で、互いに異なる情報を記録することが可能とな
る。
【0046】また、回折格子セル1,2,3または集合
体を一画素として、肉眼で観察可能な立体像等の画像を
形成した場合でも、同様に機械読み取り用の情報を隠蔽
しつつ、記録することが可能となる(肉眼で観察する画
像と記録する情報とは独立)。
【0047】さらに、集合体内の回折格子セル1,2,
3として、R、G、Bの色に対応する3種類の回折格子
セルを用いているため、フルカラーの画像を表現しつ
つ、情報を記録することが可能となる。
【0048】以上により、回折格子を情報記録要素とし
て高密度な情報記録ができ、しかも装飾性を全く損なう
ことなく、機械読み取り可能な情報を記録して情報の隠
蔽効果も得ることができる。
【0049】(第2の実施例)図5は、本発明の第2の
実施例による光情報記録媒体の構成例を示す平面図であ
る。
【0050】すなわち、図5に示すように、本実施例に
よる光情報記録媒体20は、図6に示すように曲線を等
間隔で並べてなる微少な回折格子からなる複数個の回折
格子セル21,22,23の集合体を情報記録の構成単
位として、この集合体を図示のようにマトリクス状に多
数個配置し、各集合体内での回折格子セル21,22,
23の配置順序を、本光情報記録媒体を作製するための
元データに基づいて、例えば図7に示すように集合体毎
に並べ変えることにより、所定の情報を記録して構成し
ている。なお、図7中、黒く塗り潰されている部分は、
回折格子を形成しない部分、あるいは遮光する部分を示
している。
【0051】すなわち、上記集合体を成す回折格子セル
としては、1つの曲線中の3つの連続した領域の線分を
構成要素とし、この線分を等間隔に並べてなる回折格子
セル21,22,23を1つの集合体としてマトリクス
状に配置し、立体像を表示するようにしている。なお、
簡単のため、格子間隔dは一定とする。
【0052】ここで、図示のように回折格子セル21,
22,23を設定すると、Y−Z面内にある光源からの
照明光に対し、回折格子セル21は左方向に光を回折
し、回折格子セル22は正面方向(Z方向)に光を回折
し、回折格子セル23は右方向に光を回折する。
【0053】この場合、回折格子セル21,22,23
の個数と同数、すなわち3枚の視差画像を準備し、物体
を左方向から撮影することによって得られた視差画像を
回折格子セル21を画素として表現し、物体を正面から
撮影した視差画像を回折格子セル22を画素として表現
し、同様に右方向から撮影した視差画像を回折格子セル
23を画素として表現する。このような処理を全集合体
に対して行なう。
【0054】ここで、実際には、各画素の値に従って、
明るい画素は対応する位置の回折格子セルの面積を大き
くし、一方画素の値が暗くなるに従って対応する回折格
子セルの面積を徐々に小さくする。
【0055】以上のようにして作製した本実施例の光情
報記録媒体では、左方向から観察時には物体を左から撮
影した画像が見え、正面からは正面から撮影した画像
が、右からは右から撮影した画像が見え、従って、両眼
視差による立体像の観察をすることができる。
【0056】以上により、各集合体内の個々の回折格子
セル1,2,3の面積が決まる。ここで、記録したい情
報に基づき、各集合体内での回折格子セル1,2,3の
配置位置を変える。図では、4通りを例示しているが、
回折格子のセル数に応じて組み合わせの数が決まる。
【0057】一方、以上のようにして作製した本実施例
の光情報記録媒体の情報を再生する場合には、レーザー
ビーム等の光を光情報記録媒体上の各集合体内の回折格
子セル21,22,23に入射させ、各集合体内のそれ
ぞれの位置の回折格子セル21,22,33からの回折
光の出射角度(方向)を検出することによって、前記図
4の場合と同様にして実施することができる。
【0058】なお、回折格子セルが存在しない部分であ
っても、例えば集合体内に1つでも回折格子セルが存在
すれば、その配置位置の検出により、本例においても3
通りの情報を記録することができる。すなわち、回折格
子セルの存在する密度が低くなっても、その位置におけ
る記録情報量が低下するだけで、情報の記録を行なうこ
とはできる。勿論、最も記録情報量が多いのは、集合体
内に回折格子セルの存在しない部分が1カ所以下の時で
ある。
【0059】上述したように、本実施例の光情報記録媒
体20では、曲線を等間隔で並べてなる微少な回折格子
からなる複数個の回折格子セル21,22,23の集合
体を情報記録の構成単位として、この集合体をマトリク
ス状に多数個配置し、各集合体内での回折格子セル2
1,22,23の配置順序を、本光情報記録媒体を作製
するための元データに基づいて、集合体毎に並べ変える
ことにより、所定の情報を記録するようにしたものであ
る。
【0060】従って、情報を記録した部分と記録してい
ない部分(あるいはある情報を記録した部分と別の情報
を記録した部分)とで、集合体内での回折格子セル2
1,22,23の構成の比率は全く同じであるため、回
折格子セル21,22,23が十分小さければ、肉眼に
よる観察では全く同一に見えるものの中に、機械読み取
り可能な情報を記録することができる、すなわち情報の
隠蔽が可能となる。換言すれば、肉眼による観察では全
く同一に見える媒体間で、互いに異なる情報を記録する
ことが可能となる。
【0061】また、回折格子セル21,22,23また
は集合体を一画素として、肉眼で観察可能な立体像等の
画像を形成した場合でも、同様に機械読み取り用の情報
を隠蔽しつつ、記録することが可能となる(肉眼で観察
する画像と記録する情報とは独立)。
【0062】さらに、集合体内の回折格子セル21,2
2,23として、曲線を等間隔で並べた回折格子からな
る回折格子セルを用い、集合体内の各回折格子セル2
1,22,23を構成する回折格子がそれぞれ1つの曲
線の連続的な線分を形成するようにしているため、視域
の分布が連続的になって、立体像を観察する場合に像の
飛びがなくなり、良好に観察することが可能となる。
【0063】以上により、前記第1の実施例の場合と同
様に、回折格子を情報記録要素として高密度な情報記録
ができ、しかも肉眼による観察では全く同一に見えるも
のの中に機械読み取り可能な情報を記録して情報の隠蔽
効果も得ることができる。
【0064】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、次のようにしても同様に実施できるもので
ある。
【0065】(a)上記第1の実施例では、平行な直線
の回折格子の場合に、R、G、Bに対応した3種類の回
折格子を用いる場合について説明したが、これに限ら
ず、複数種類の方向を持っているか、および/または複
数種類の格子間隔を持っている回折格子であればよい。
【0066】このような回折格子を用いることにより、
視域を広げることが可能になると共に、表現できる色
(数)を幅広くすることが可能となる。
【0067】(b)上記第2の実施例では、曲線の回折
格子の場合に、格子間隔を一定とした回折格子を用いる
場合について説明したが、これに限らず、複数種類の格
子間隔の回折格子を用いるようにしてもよい。
【0068】このような回折格子を用いることにより、
観察される色を増やすことが可能となる。
【0069】(c)上記各実施例では、回折格子セルか
らの回折光の明るさを制御するために、回折格子セルの
面積を変える方法を用いる場合について説明したが、こ
れに限らず、表面に光の透過率を制御する層を設けるた
り、あるいは格子間隔と格子の線幅との比を変える等、
どのような方法で明るさを変えるようにしてもよい。
【0070】このような方法を用いることにより、回折
光の明るさを任意に変えることが可能になると共に、情
報再生時の読み取りエラーが発生し難くすることが可能
となる。
【0071】(d)上記各実施例では、集合体内での回
折格子セルの配置の仕方としては、縦方向、あるいは横
方向のみである場合(バーコード等)について説明した
が、これに限らず、縦横ともに配置する(カルラコード
等)ようにしてもよい。
【0072】(e)上記各実施例では、複数個の回折格
子セルの集合体を情報記録の構成単位としてマトリクス
状に多数個配置する場合について説明したが、これに限
らず、複数個の回折格子セルの集合体を情報記録の構成
単位として少なくとも1つ配置するようにすればよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、回
折光の出射方向を検出することにより情報の再生が可能
な光情報記録媒体において、微少な回折格子(グレーテ
ィング)からなる複数個の回折格子セルの集合体を構成
単位として少なくとも1つ備え、集合体内での回折格子
セルの配置順序を、光情報記録媒体本体を作製するため
の元データに基づいて集合体毎に並べ変えることにより
所定の情報を記録するようにしたので、回折格子を情報
記録要素として高密度な情報記録ができ、しかも肉眼に
よる観察では全く装飾性を損なわずに、機械読み取り可
能な情報を記録して情報の隠蔽効果も得ることが可能な
光情報記録媒体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光情報記録媒体の第1の実施例を
示す平面図。
【図2】同第1の実施例の光情報記録媒体における1つ
の集合体を構成する回折格子セルの一例を示す平面図。
【図3】同第1の実施例の光情報記録媒体における回折
格子セルとその配置順序による情報記録の一例を示す平
面図。
【図4】同第1の実施例の光情報記録媒体の情報読取り
方法を説明するための概要図。
【図5】本発明による光情報記録媒体の第2の実施例を
示す平面図。
【図6】同第2の実施例の光情報記録媒体における1つ
の集合体を構成する回折格子セルの一例を示す平面図。
【図7】同第2の実施例の光情報記録媒体における回折
格子セルとその配置順序による情報記録の一例を示す平
面図。
【符号の説明】
0…光情報記録媒体、1,2,3…回折格子セル、6…
光源、7…入射光、81,82,83…受光素子、9,
10…回折光、20…光情報記録媒体、21,22,2
3…回折格子セル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回折光の出射角度を検出することにより
    情報の再生が可能な光情報記録媒体において、 微少な回折格子(グレーティング)からなる複数個の回
    折格子セルの集合体を情報記録の構成単位として少なく
    とも1つ備え、 前記集合体内での回折格子セルの配置順序を、光情報記
    録媒体本体を作製するための元データに基づいて集合体
    毎に並べ変えることにより所定の情報を記録するように
    したことを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記集合体を成す回折格子セルとして、
    赤(R)、緑(G)、青(B)の色に対応する3種類の
    回折格子セルを用いるようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記集合体を成す回折格子セルとして、
    曲線を等間隔で並べた回折格子からなる回折格子セルを
    用いるようにしたことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記集合体を成す回折格子セルとして、
    曲線を等間隔で並べた回折格子からなる回折格子セルを
    用い、前記集合体内の各回折格子セルを構成する回折格
    子がそれぞれ1つの曲線の連続的な線分を形成するよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記回折格子セルまたは集合体を一画素
    として肉眼で観察可能な画像を形成するようにしたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記
    載の光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記画像が立体像であることを特徴とす
    る請求項5に記載の光情報記録媒体。
JP6233696A 1994-09-28 1994-09-28 光情報記録媒体 Pending JPH0894815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6233696A JPH0894815A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 光情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6233696A JPH0894815A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 光情報記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0894815A true JPH0894815A (ja) 1996-04-12

Family

ID=16959122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6233696A Pending JPH0894815A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 光情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0894815A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007206718A (ja) * 2007-04-02 2007-08-16 Toppan Printing Co Ltd 回折格子から成る表示体
WO2017183718A1 (ja) 2016-04-22 2017-10-26 凸版印刷株式会社 回折格子表示体及びラベル付き物品
JP2017207593A (ja) * 2016-05-17 2017-11-24 凸版印刷株式会社 表示体およびその真贋判定方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007206718A (ja) * 2007-04-02 2007-08-16 Toppan Printing Co Ltd 回折格子から成る表示体
WO2017183718A1 (ja) 2016-04-22 2017-10-26 凸版印刷株式会社 回折格子表示体及びラベル付き物品
JPWO2017183718A1 (ja) * 2016-04-22 2019-03-28 凸版印刷株式会社 回折格子表示体及びラベル付き物品
US11002892B2 (en) 2016-04-22 2021-05-11 Toppan Printing Co., Ltd. Difraction grating display body and labelled article
JP2017207593A (ja) * 2016-05-17 2017-11-24 凸版印刷株式会社 表示体およびその真贋判定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4253345B2 (ja) 自動立体ディスプレー装置
CA2708526C (en) Display and labeled article
US5379131A (en) Method of preventing forgery of diffraction grating pattern and forgery-proof diffraction grating pattern recording structure
US5678095A (en) Apparatus and method for recording and reproducing three-dimensional images
EP1187728B1 (de) Informationsträger mit hologramm
JP5367046B2 (ja) 自動立体ディスプレー装置
US4729017A (en) Stereoscopic display method and apparatus therefor
EP0613126A1 (en) Optical information recording medium and method of reading the same information
US6212007B1 (en) 3D-display including cylindrical lenses and binary coded micro-fields
JPH0682612A (ja) 回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置
JPH0894815A (ja) 光情報記録媒体
JP5332441B2 (ja) 回折格子記録媒体
NL8303882A (nl) Beeldzichtbaarmakingsinrichting.
JPH0821909A (ja) カラー画像を記録した回折格子記録媒体およびその作成方法
RU2576481C2 (ru) Одновременное воспроизведение нескольких изображений посредством двумерной матрицы представления изображения
EP0460314B1 (en) Display medium
JP2005301066A (ja) 立体像表示体およびその観察方法
JP2000304912A (ja) 回折格子パターン
JPH0651124A (ja) 体積位相型ホログラフィックグレーティングから成る回折格子パターンおよびそれを有する物品
JP3392500B2 (ja) 回折格子パターンを有するディスプレイ
JP4940507B2 (ja) 立体像表示体およびその観察方法
JP4590774B2 (ja) 回折格子パターンとその観察方法
US20210405274A1 (en) Light modulation element and information recording medium
JP4240901B2 (ja) 計算機ホログラムを用いた表示体
JP3951686B2 (ja) キノフォームから成るディスプレイ