JP4942326B2 - 表面被覆部材および表面被覆部材を用いた切削工具 - Google Patents

表面被覆部材および表面被覆部材を用いた切削工具 Download PDF

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本発明は、切削工具や摺動部材、金型等に使用される、優れた耐欠損性、耐溶着性及び耐摩耗性等の各特性を有する被覆層を表面に形成した表面被覆部材、およびそれを用いた切削工具に関する。
従来より、鋳鉄、炭素鋼、ステンレス鋼等の金属の切削加工には、炭化タングステン基超硬合金、チタン基サーメットなどの硬質合金からなる基体表面に、炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等のチタン系化合物からなる機械的硬度に優れた硬質被覆膜を被着形成してなる表面被覆切削工具が広く用いられている。
しかしながら、切削速度の高速化、難削材と呼ばれる被削材への対応及び環境に配慮し切削液を用いない乾式下での切削加工が要求される現状においては、表面被覆切削工具の表面温度が著しく高くなる。そのため、工具表面の硬質被覆膜は高温に晒されて酸化され、酸化の進行に伴ってその耐摩耗性が徐々に低下する。また、切削工具の刃先近傍における被削材の切粉の溶着及び脱落が繰り返され、その際の衝撃によって刃先の一部が欠けるチッピングが発生したり、さらには刃先および刃先近傍がチッピングよりも大きく欠ける欠損が生じる。その結果、切削加工の寸法精度が低下し、加工面に傷などが発生してしまい、切削工具の寿命が短くなる。
したがって、今日の表面被覆切削工具には、耐摩耗性および耐溶着性の両特性を併せ持つことが求められている。そこでこれまでに、特許文献1では、酸化物からなる被覆膜、特にAlからなる被覆膜が、耐酸化性に優れ耐摩耗性が高いことが、特許文献2では、窒化チタン膜が、鉄などの被削材との反応性が低く、耐溶着性に優れていることが各々開示されている。また、特許文献1では、Alの優れた耐摩耗性に加えて、Al膜の面粗さをある規定値以下にすることで、Alの耐溶着性が改善された表面被覆切削工具が提案されている。また、特許文献3では、酸化物、特にAlの耐焼き付き性、耐溶着性を改善するために、窒化チタンなどを工具表面に露出させることが開示されている。
特公平8−18163号公報 特開2004−50385号公報 特開平8−11005号公報
しかしながら、特許文献1に記載された表面被覆切削工具は、酸化物からなる被覆膜、特にAlからなる被覆膜を具備することで耐摩耗性に優れるが、前記Al膜の面粗さをある規定値以下にすることで前記Al膜の耐溶着性が改善されているものの、近年の切削速度の高速化にともなう焼き付きなどによる溶着性を十分に抑制させるまでは出来なかった。
また、特許文献2に記載された表面被覆切削工具は、TiNからなる被覆膜を具備することで耐溶着性に優れるが、高速切削による工具表面の高温化にともなう、すくい面のクレーター摩耗をはじめとする工具摩耗を充分に抑制することは出来なかった。
さらに、特許文献3に記載された表面被覆切削工具は、切刃稜線部の表面にはAlを一切露出させずTiNのみを露出させることで、耐焼き付き性および耐溶着性を向上させることはできるが、すくい面上の被削材との摩擦が生じる領域、特にブレーカ面のようにクレーター摩耗が生じやすい領域においては、耐摩耗性能が不十分であった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、高速切削においても耐溶着性および耐摩耗性の両特性を充分に兼ね備えることで、長寿命な表面被覆部材およびそれを用いた切削工具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の表面被覆部材は、基体と、該基体表面に形成される被覆層と、を具備した表面被覆部材であって、前記被覆層の表面に、酸化アルミニウムからなる第1の相が散在し、かつ該第1の相を囲むようにして、窒化チタンからなる第2の相を存在せしめたことを特徴としている。
このような構成により、優れた第1の相の耐酸化性おえよび第2の相の耐溶着性の両特性を有することが可能となる。第1の相の持つ優れた耐酸化性によって、クレーター摩耗など工具摩耗の進行を抑制することができるとともに、第2の相の優れた耐溶着性によって、焼き付き等による被削材の溶着、膜の剥離および工具の欠損などが抑制される。結果として、被削材に対する優れた耐溶着性による切り屑排出性の向上、特に鋼を被削材とする連続加工で優れた効果を発揮することができる。
特に、前記第1の相として酸化アルミニウムが、前記第2の相として窒化チタンが選択された場合、すなわち、前記被覆層の表面に酸化アルミニウムの相が散在し、前記酸化アルミニウムの相を囲むように窒化チタンの相を存在せしめた場合に、耐溶着性および耐酸化性が効果的に発揮されるとともに、これら2種の化合物の組み合わせにより容易かつ低コストで製造が可能であるため重要である
さらに、前記被覆層の表面に占める第2の相の面積が、第1の相の面積より大きいことで、第2の相を構成する窒化チタンの持つ優れた耐溶着性により被削材の溶着、膜の剥離および工具の欠損が充分に抑制された状態で、第1の相を構成する酸化アルミニウムの持つ優れた耐酸化性、耐摩耗性が発揮されるため望ましく、また、窒化チタンのもつ表面被覆部材、特に工具の使用済みの箇所の識別を容易にするという効果が発揮されるため望ましい。
また、前記被覆層の表面において、炭窒化チタンからなる相が、前記第1の相と前記第2の相の間に存在することが、炭窒化チタンの高硬度、および高靭性な特性が発揮され、工具摩耗の一要因であるこすれ摩耗が抑制されるため望ましい。
さらに、前記被覆層表面の最大高さ粗さRzが1.5μm以下であることが、前記表面被覆部材の表面における摺動性を向上させることができるため望ましい。
さらに、上面に形成されたすくい面と、側面に形成された逃げ面と、前記すくい面と前記逃げ面との交差稜線部に形成された切刃と、を具備した切削工具であって、上記に示す表面被覆部材で少なくともすくい面にを構成するようにした切削工具であることが、クレーター摩耗などに対する耐摩耗性に優れると共に、優れた耐溶着性により切り屑排出性が向上し、結果として、工具寿命の長い優れた切削工具となるため望ましい。
また、前記すくい面に、前記切刃に隣接して形成されたランド面と、前記ランド面に隣接して形成されたブレーカ面と、を具備した切削工具であって、前記すくい面における前記第1の相の面積比率が、前記ランド面よりも前記ブレーカ面において高いことが、すくい面の各領域で要求される膜特性を、各々最適化させることが出来るため望ましい。具体的には、切り屑との摩擦により表面温度が高く酸化反応が生じやすい前記ブレーカ面では、前記酸化アルミニウム相の優れた耐酸化性、耐摩耗性が発揮され、切削温度がすくい面ほど高温ではなく、被削材の溶着、それによる膜の剥離や焼き付き、欠損が生じやすい前記ランド面では、前記窒化チタン相の優れた耐溶着性が発揮されるため望ましい。
本発明の表面被覆部材によれば、前記被覆の表面に、周期律表4、5、6族金属、Al、Siから選ばれる1種以上の元素と少なくとも酸素とを含有する1種の化合物からなる第1の相が散在し、かつ該第1の相を囲むようにして、周期律表4、5、6族金属、Al、Siから選ばれる1種以上の元素の炭化物、窒化物、炭窒化物から選ばれる1種の化合物からなる第2の相を存在せしめたことによって、耐酸化性と耐溶着性において高い特性を発揮することができる。そのため、切削工具として用いた場合には、被削材の溶着による膜剥離や切刃のチッピングといった損傷を防ぐことができると共に、クレーター摩耗の進行を抑制することができ、結果として高速切削や、乾式切削での使用にも耐えうる長寿命な切削工具が得られる。
本発明の表面被覆部材の実施形態としてスローアウェイチップ型の切削工具(以下工具1と略す)について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、工具1を示す概略斜視図、図2は、図1のA−A線要部拡大断面図である。また、図3および図4は、他の実施形態の要部拡大断面図、図5は、工具1のブレーカ面(a)およびランド面(b)における被覆層の表面状態概略図である。
図1、図2において、工具1は略平板状をなし、主面にすくい面3、側面に逃げ面4を配し、すくい面3と逃げ面4との交差稜線部に切刃5を設けた基体2の表面に被覆層6を有する構成となっている。なお、図2に示すように、本実施形態の被覆層6は、最外層8として窒化チタン層を、該最外層8に隣接する層として酸化アルミニウム層7を有した構成となっている。
ここで、本発明による表面被覆部材は、被覆層の表面に、周期律表4、5、6族金属、Al、Siから選ばれる1種以上の元素と少なくとも酸素とを含有する1種の化合物からなる第1の相8Aが散在し、かつ該第1の相を囲むようにして、周期律表4、5、6族金属、Al、Siから選ばれる1種以上の元素の炭化物、窒化物、炭窒化物から選ばれる1種の化合物からなる第2の相8Bを存在せしめたことを特徴としている。
図1および図2で示した本発明の一実施形態として、最外層8の表面において、第1の相8Aが酸化アルミニウムからなり、第2の相8Bが窒化チタンからなる場合であり、すなわち、最外層8の表面には、酸化アルミニウムと窒化チタンが共に存在している。
ここで、最外層8の表面に酸化アルミニウムと窒化チタンを共存させる方法として、後述の製造方法以外に、酸化アルミニウム質と窒化チタン質を混合させた層などを成膜してもよいが、最外層8の表面を金属顕微鏡、走査型電子顕微鏡等を用いて観察した際に、図5に示すように、酸化アルミニウムからなる第1の相(酸化アルミニウム相)8Aと窒化チタンからなる第2の相(窒化チタン相)8Bが明確に分離していることが好ましい。このような構成とすることで、酸化アルミニウムの優れた耐酸化性と窒化チタンの優れた耐溶着性を十分に発揮させることができる。すくい面3は耐酸化性および耐溶着性の両特性がともに要求されるため、最外層8の表面に酸化アルミニウム相8Aと窒化チタン相8Bが局所的に存在するのではなく、酸化アルミニウム相8Aが窒化チタン相8B中に散在していることで、すくい面3の耐酸化性および耐溶着性の両特性が効果的に発揮される。この際、酸化アルミニウム相8Aと窒化チタン相8Bの面積の大小に関係なく、図5に示すように、酸化アルミニウム相8Aを囲むように、窒化チタン相8Bが存在する表面状態をとることで、両特性が発揮される。なお特に、酸化アルミニウム相8Aを構成する酸化アルミニウムの結晶構造が、α型結晶構造、κ型結晶構造または、α型とκ型結晶構造の混晶構造であることが、特に高温硬度や耐酸化性に優れるため望ましい。中でも、α型結晶構造からなる酸化アルミニウムが最も耐酸化性に優れる。
また、最外層8の表面において、窒化チタン相8Bの占める面積を酸化アルミニウム相8Aの占める面積よりも大きくすることで、より一層効果的に両特性が発揮される。すなわち、窒化チタン相8Bが主要相として存在する。このような構成とすることで、表面被覆部材の表面における耐酸化性と耐溶着性が最適化される。加えて、窒化チタンが主要相として存在することで、窒化チタンのもつ表面被覆部材、特に、切削工具としての使用済みコーナーの箇所の識別を容易にするという機能も、効果的に発揮される。また、窒化チタン相8Bは金色の色調を有するため装飾機能も兼ね備えている。
またさらに、図5に示すように、酸化アルミニウム相8Aと窒化チタン相8Bの間に、炭窒化チタン相8Cが存在することで、切削工具表面の耐摩耗性が向上される。これは、炭窒化チタンの硬くて靭性に優れた特性が発揮され、工具摩耗の一要因であるこすれ摩耗が抑制されるためである。本実施形態では図5に示すように、炭窒化チタン相8Cは、窒化チタン相8Bと酸化アルミニウム相8Aの中間に挟まれたように露出している。このような構成により、酸化アルミニウム相8Aのみが露出する領域より、より一層耐摩耗性に優れた工具表面が可能となる。
さらに、最外層8の表面における最大高さ粗さRzが1.5μm以下であることで、最外層8の平滑性を向上させることができ、結果として摺動性に優れ、切り屑の流れをスムーズにすることができる。さらに、最大高さ粗さRzが1.5μm以下であることに加えて、算術平均粗さRaが0.3μm以下の範囲内にあることで、より一層表面の平滑性が優れ、切り屑排出性の向上が効果的に発揮される。
ここで、最外層8の表面の最大高さ粗さRzおよび算術平均粗さRaは、例えば接触式表面粗さ測定器や、非接触式のレーザー顕微鏡等で、ランド面13における被覆層6の表面を3箇所以上測定し、その平均値を最大高さ粗さRzおよび算術平均粗さRaとすることができる。具体的な測定方法は、JIS B0601’01に準拠して触針式表面粗さ測定器を用いて測定すればよく、かかる測定が困難な場合には、非接触式のレーザー顕微鏡や原子間力顕微鏡等の測定器を用い、被覆層6の最外層8の表面における凹凸形状を走査しながら見積もることによって測定することが可能である。この表面粗さ(Rz、Ra)の測定においては、触針式表面粗さ測定器を用いる場合には、カットオフ値:0.25mm、基準長さ:0.8mm、走査速度:0.1mm/秒にて測定する。
また、最外層8の少なくとも一部が、研磨加工されていることで、窒化チタンからなる最外層8の表面に酸化アルミニウム相8Aを容易に散在させることができると共に、切削工具の表面における摺動性を向上させ、切り屑の流れをスムーズにさせるため、結果として、切り屑排出性が向上される。
ここで、最外層8の研磨加工方法としては、ブラスト処理、弾性砥石、ブラシ等による研磨加工を用いることが生産性もよく、確実に工具表面の全領域を研磨加工することができるため望ましい。特に、ドットブラシ、ホイールブラシ等を用い、ダイヤモンド砥粒を用いたブラシ加工にて研磨加工することで、後述するブレーカの底部まで十分に研磨加工することも可能となり、最外層8の平滑性をムラなく向上させることができる。
さらに、工具1の製造過程において、酸化アルミニウム層7および窒化チタン層8の成膜工程後に研磨工程を有する場合がある。その場合、酸化アルミニウム層7の成膜に有する酸化アルミニウムの平均粒径を、窒化チタン層の成膜に有する窒化チタンの平均粒径よりも大きなものを使用することが好ましい。このような構成とすることで、成膜過程の酸化アルミニウム層7の表面の凹凸が適度に得られ、そのような表面に適度な凹凸を有する酸化アルミニウム層7の上に窒化チタン層8を成膜することで、その酸化アルミニウム層7の適度な凹凸の凹部に窒化チタンの粒子が進入しやすくなる。この適度な酸化アルミニウム層7の凹凸の凹部に窒化チタン粒子が進入した状態で、最外層8を研磨加工することによって、上述した本発明の最外層8の表面に酸化アルミニウム相8Aが散在し、その周りを囲むように窒化チタン相8Bが存在する表面構成が容易に形成される。なお、酸化アルミニウムの平均粒径が1.0〜3.0μmの範囲に、窒化チタンの平均粒径が0.01〜1.0μmの範囲にあれば上述の作用が効果的に得られる。
ここで、酸化アルミニウム相8Aおよび窒化チタン相8Bの平均粒径を測定するには、透過型電子顕微鏡を使用し、20万〜200万倍の倍率で観察した観察像より測定する。
また、一般的な切削工具では、図2乃至図4に示すようにすくい面3上に切り屑の流れを一定にして切り屑排出性を向上させるため、さまざまな形状のブレーカが形成されている。このようなブレーカを有する切削工具は、ブレーカ面12において切り屑との摩擦が特に大きくなり、磨耗しやすい。そのため、前記ブレーカ面12は、耐酸化性、耐摩耗性が強く要求される。一方、ランド面13は、すくい面3上で発生する摩擦応力が大きいことから、被削材の溶着や、該溶着に起因する膜の剥離、切刃のチッピングや欠損等の損傷が発生しやすい。また、ランド面13の欠損などにより生じる不具合は、ランド面13に止まらず、隣接する切刃5、さらには逃げ面4にまで亀裂が到達し、その結果、逃げ面摩耗を引き起こす場合もある。このようなことから、ランド面13は、耐溶着性、すなわち耐剥離性および耐欠損性が要求される。
そこで、図5(a)、(b)に示されるように、すくい面3における酸化アルミニウム相8Aの面積比率が、ブレーカ面12よりもランド面13において高いことで、上述した各領域で要求される特性を効果的に発揮することができる。具体的には、ブレーカ面12では、酸化アルミニウム相8Aがランド面13においてよりも多く存在することで、耐酸化性に優れクレーター摩耗が抑制されるとともに、ランド面13では、窒化チタン相8Bがブレーカ面12においてよりも多く存在することで、耐溶着性に優れ被削材の溶着、膜の剥離、欠損が抑制される。その結果、優れた工具寿命を有した切削工具が得られる。
ここで、ブレーカ面12とは、ブレーカ機能を有する面のことであり、工具表面において切り屑との摩擦が大きくクレーター摩耗が発生しやすい領域のことである。具体的には、図2に示すブレーカ面12や、他の実施形態である図3または図4に示すブレーカ面12’、12”にあたる。図1および図2に示すように、すくい面3上にブレーカが凹部として形成される場合は、ブレーカ凹部の壁面をブレーカ面12とする。
また、ランド面13とは、いわゆるランド領域のことであり、刃先強度を維持するために、刃先の強化処理を施した領域14に隣接し、すくい面3中央に向かって略平坦に延びて形成された領域のことである。具体的には、図2に示すランド面13や、他の実施形態である図3および図4に示すランド面13’、13”にあたる。例えば、図2に示すように、すくい面3上にブレーカが凹部として形成される場合は、刃先の強化処理を施した領域14からブレーカまでを連接するすくい面領域を、ランド面13とする。また、図3に示すように、切刃5に隣接してランド面とブレーカ面が一体化して形成される場合には、刃先の強化処理を施した領域14に隣接し、ブレーカ面までの略平坦な領域を、ランド面13’とする。さらに、図4に示すような工具形状の場合のランド面は、切刃5の近傍領域とする。具体的には、図3の場合と同様、切れ刃5に隣接し、ブレーカ面までの略平坦な領域を、ランド面13”とする。
なお、ブレーカ面12とは、切り屑のカール作用を担う領域であれば良く、図2と異なり、ブレーカ面としてブレーカ底面を有した形状でも良く、上述の形状に限られるものではない。また、ランド面13も、刃先強度を維持するために形成された領域のことであり、上述の形状に限られるものではない。例えば、前記効果が得られるような形状であれば、ランド面13は曲面のように平坦な領域でなくとも良い。
このとき、上記面積比率を算出するには、金属顕微鏡を用いて500〜1000倍の倍率で観察し、その観察像を市販の画像解析ソフトを用いて算出する。例えば、ニレコ社製画像解析装置であるルーゼックスシリーズ等を使用することによって算出可能である。酸化アルミニウム相8Aの面積比率は、各領域の任意の10000μmの面積中に存在するアルミニウム相8Aの面積を算出して面積比率を算出する。
なお、前記面積比率の測定において、ブレーカー面12およびランド面13としては、上述した両領域と定義された面に限るものではなく、両領域で求められる機能を有した平坦面で測定が容易な領域で行なえば良い。
なお、本発明の工具1に使用する基体2としては、炭化タングステン(WC)、炭化チタン(TiC)または炭窒化チタン(TiCN)と、所望により周期律表第4、5、6族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物の群から選ばれる少なくとも1種からなる硬質相をコバルト(Co)および/またはニッケル(Ni)の鉄族金属から成る結合相にて結合させた超硬合金やサーメット、または窒化珪素(Si)や酸化アルミニウム(Al)質セラミック焼結体、立方晶窒化ホウ素(cBN)、ダイヤモンドを主体とした超硬質焼結体等の硬質材料、または炭素鋼、高速度鋼、合金鋼等の金属等の高硬度材料を用いるとよい。図2では、炭化タングステン(WC)を主成分とした硬質相とコバルト(Co)からなる結合相とで構成される超硬合金にて基体2が構成されている。基体2が超硬合金からなる場合には、硬度および靭性のバランスが良くて高速湿式切削加工用として安定した切削加工をすることができる。
さらに、本発明の工具1に使用する被覆層6としては、図2に示すように、前述した最外層8の窒化チタン層および最外層8に隣接する内層の酸化アルミニウム層7以外に、酸化アルミニウム層7に隣接し基体2に向かって順に、炭酸窒化チタン層6a、炭窒化チタン層6b、窒化チタン層6cを有した被覆層を用いるのが好適である。このような構成により、炭窒化チタンの高いアスペクト比の微細柱状組織により耐欠損性、耐摩耗性が向上し、また、結合力が強化され耐剥離性に優れる。
(本発明の表面被覆切削工具の製造方法)
また、上述した本発明の表面被覆切削工具1を製造するには、まず、上述した硬質合金を焼成によって形成しうる金属炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物等の無機物粉末に、金属粉末、カーボン粉末等を適宜添加して混合し、プレス成形、鋳込成形、押出成形、冷間静水圧プレス成形等の公知の成形方法によって所定の工具形状に成形した後、真空中または非酸化性雰囲気中にて焼成することによって、上述した硬質材料からなる基体2を作製する。
さらに、該基体2の切刃5をなす部分にブラシや砥石を用いて、すくい面より刃先強化処理(ホーニング処理)を施し、刃先の強化処理を施した領域14を形成する。
次に、基体2の表面に例えば化学気相蒸着(CVD)法によって被覆層6を成膜する。
また、酸化アルミニウム層7を成膜するには、塩化アルミニウム(AlCl)ガスを3〜20体積%、塩化水素(HCl)ガスを0.5〜3.5体積%、二酸化炭素(CO)ガスを0.01〜5.0体積%、硫化水素(HS)ガスを0〜0.01体積%、残りが水素(H)ガスからなる混合ガスを用い、混合ガス流量を30〜50L/min、1000〜1100℃、5〜10kPaと、粒径の大きい酸化アルミニウム層7となるように成膜する。
その後、最外層8として窒化チタン(TiN)層を成膜するには、反応ガス組成として塩化チタン(TiCl)ガスが0.1〜10体積%、窒素(N)ガスが0〜60体積%、残りが水素(H)ガスからなる混合ガスを調整し、チャンバ内を炉内温度800〜1000℃、圧力5〜85kPaとして粒径の細かい窒化チタン層を成膜する。
ここで、本発明の工具1においては、最外層8を♯500または♯500よりも細かいダイヤモンド砥粒を用いたブラシ加工によって研磨加工することで、隣接する下層である酸化アルミニウム層7の粒子を窒化チタン層中に露出させることができ、最外層8の表面に酸化アルミニウム相8Aと窒化チタン相8Bが散在した本発明の被覆層6を得ることができる。すなわち、酸化アルミニウム相8Aが散在し、その酸化アルミニウム相8A囲むように窒化チタン相8Bが存在した表面構成をとることができる。
ここで、ブラシ加工でのブラシ毛の突き出し量を1〜7cm、特に1〜5cmとすることが望ましい。これによって、ブレーカを有するような凹凸のある形状の工具でも凹凸形状の隅に研磨されない部分が残存することなく、最外層8の表面全体のすみずみにまでわたって研磨加工することができて工具1の表面を均一な面粗度にすることができ、かつ、工具1表面全体に酸化アルミニウム相8Aを適度に露出、散在させることができる
なお、上記の実施の形態の例では化学気相蒸着(CVD)法にて被覆層6の成膜を行なう方法について説明したが、本発明の工具1の製造方法はこれに限定されるものではなく、物理気相蒸着(PVD)法等のその他の成膜方法にて被覆層6を成膜したものであってもよい。この場合でも成膜ガス流量や成膜温度を制御すること等によって最外層8の粒径を適正化することができるとともに、上記加工法にて最外層8を研磨加工して被覆層6の表面に酸化アルミニウム相8Aを露出させることができ、本発明の酸化アルミニウム相8Aが散在し、それを囲むように窒化チタン相8Bが存在する表面構成を作製することができる。
平均粒径1.5μmの炭化タングステン(WC)粉末に対して、平均粒径1.2μmの金属コバルト(Co)粉末を6質量%、平均粒径2.0μmの炭化チタン(TiC)粉末を0.5質量%、平均粒径2.0μmのTaC粉末を5質量%の割合で添加、混合して、プレス成形により切削工具形状(CNMA120412)に成形した後、脱バインダ処理を施し、0.01Paの真空中、1500℃で1時間焼成して超硬合金を作製した。さらに、作製した超硬合金にブラシ加工にてすくい面より刃先強化処理(ホーニングR)を施した。
次に、上記超硬合金に対して、化学気相蒸着(CVD)法により各種の被覆層を表2に示す構成の多層膜からなる被覆層を表1の条件にて成膜した。
また、被覆層を被覆した後、表2に示す研磨方法によって試料の表面を研磨して最表面層の層厚を表2に記載の値に調整し、試料No.1〜9の表面被覆切削工具を作製した。
Figure 0004942326
Figure 0004942326
次に、金属顕微鏡を用いて1000倍の倍率で観察し、酸化アルミニウム相と窒化チタン相の散在を確認し、また、その観察像をニレコ社製画像解析装置ルーゼックスFS型にて解析し、酸化アルミニウム相8Aの面積比率を測定した。なお、この酸化アルミニウム相8Aの面積比率は、ブレーカ面12およびランド面13について各々測定した。結果は表2に示した。
また、工具のランド面13における最表面の表面粗さ(最大高さ粗さRz、算術平均粗さRa)を触針式の表面粗さ測定器にて、JIS B0601’01に準拠して触針式表面粗さ測定器を用い、カットオフ値0.25mm、基準長さ:0.8mm、走査速度:0.1mm/秒にて測定した。結果は表2に示した。
さらに、得られた工具の被覆層を透過型電子顕微鏡(TEM)にて500,000倍の倍率で観察し、ニレコ社製画像解析装置ルーゼックスFS型を用いて最外層の表面の酸化アルミニウムの粒径を測定した。結果は表2に示した。具体的には、個々の粒子について面積を算出し、その平均値を同じ面積の円に換算した時の円の直径を平均粒径として算出した。
そして、上記で得られた各表面被覆切削工具を用いて下記の条件により、連続切削試験を行い、耐摩耗性および耐欠損性を評価した。結果は表3に示した。
(連続切削条件)
被削材 :SCM440 円柱材
工具形状:CNMG120408
切削速度:350m/分
送り速度:0.4mm/rev
切り込み:2mm
切削時間:20分
切削状態:湿式切削
評価項目:金属顕微鏡にて切刃を観察し、逃げ面摩耗量・クレーター摩耗の深さを測定。また、切削時間5分時における刃先の状態を観察した。
Figure 0004942326
表1〜3より、窒化チタンからなる最外層の表面に酸化アルミニウム相が散在していなかった試料No.7〜9では、工具摩耗の進行も早く、被削材の溶着や、切りくずの噛みこみによるチッピングにより、工具寿命の非常に短いものであった。そのうち、研磨加工が充分でなく、最外層に酸化アルミニウムが露出していない試料No.7および8では、酸化アルミニウムによる耐酸化性が得られないため、特に工具表面において高温となり酸化されやすいブレーカ面において摩耗が発生しやすく、その結果、これらの試料ではクレーター摩耗の値が大きなものとなった。また、最外層が全て研磨加工で除去され表面が酸化アルミニウムのみとなった試料No.9は、耐溶着性が不十分となり、その結果、ランド面における被削材の溶着に起因する逃げ面摩耗が、特に大きくなった。
それに対し、最外層の表面において、窒化チタン相と酸化アルミニウム相が散在している試料No.1〜6では、上記切削条件においてクレーター摩耗、逃げ面摩耗の耐摩耗性がともに優れ、切り屑処理もよく、切りくずの噛み込みや被削材の溶着による損傷もほとんどなかった。
また、ランド面およびブレーカ面における酸化アルミニウム相の面積比率は、いずれの試料においても、ブレーカ面の方が高くなっていた。これは、各試料の製造工程に共通する、基体の作製後のブラシ加工によって施す刃先強化処理によるものと考えられる。すなわち、刃先強化処理によって、切刃近傍に存在するランド面もある程度研磨される。そのため、成膜後の研磨加工時には、ランド面とブレーカ面の表面粗さは異なり、全く研磨されていない表面の粗いブレーカ面は、成膜後の研磨加工で大きく研磨され、結果として、ブレーカ面は、ランド面よりも酸化アルミニウム相が多く露出する。すなわち、酸化アルミニウム相の表面における面積比率は、各試料の膜構成や表面粗さによらず、成膜前の刃先強化処理に依存するため、各試料のランド面とブレーカ面での面積比率の差異は、ほぼ同等である。
また、上述した様々な研磨加工手段のうち、表2に示すようにブラシ加工が好適であった。例えば、試料No.9のバレル加工では最外層のほとんどを除去してしまうため、本発明の効果が得られない。そのため、研磨加工の際は、最外層の表面に、窒化チタン相と酸化アルミニウム相が散在するように研磨加工手段および条件を選択しなければならない。また、上述の最外層の表面構成を形成することで耐摩耗性に優れるが、さらに研磨加工を施すことで表面の平滑性が向上するため、より一層耐摩耗性の向上が図れる。例えば、試料No.7では、ブラシの突出長が0.3cmであるが、その結果、最大高さ粗さRzおよび算術平均粗さRaはいずれも大きな値となり、表面の平滑性が乏しく、クレーター摩耗を引き起こしやすい。
以上、いくつかの実施形態を挙げて、本発明の効果を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、フライス切削用工具、ドリルやエンドミルのような転削工具は勿論、パンチやダイス、スリッタのような切削用途以外の耐摩耗工具などでもその効果は大きい。すなわち、パンチ、スリッタは切削工具のランド面に相当するエッジに隣接する領域を有しており、ダイスは、被加工材が擦過する面を広く有しているので、耐溶着性に優れた窒化チタン主要相中に耐酸化性に優れた酸化アルミニウム分散相を散在させる本発明によれば、この種の工具においても優れた効果が得られる。
本発明の表面被覆部材の好適な応用例である表面被覆切削工具の第一の実施形態を示す概略斜視図 図1の切削工具のA−A線要部拡大断面図 ランド面を設けない他の実施形態を示す表面被覆切削工具の要部拡大断面図 直角あるいは鈍角のすくい角を有した他の実施形態を示す表面被覆切削工具の要部拡大断面図 (a)本発明の表面被覆切削工具のブレーカ面における被覆層の表面状態概略図 (b)本発明の表面被覆切削工具のランド面における被覆層の表面状態概略図
符号の説明
1:工具(表面被覆切削工具)
2:基体
3:すくい面
4:逃げ面
5:切刃
6:被覆層
6a:炭窒酸化チタン層
6b:炭窒化チタン層
6c:窒化チタン層
7:酸化アルミニウム層
8:最外層(窒化チタン)
8A:酸化アルミニウム相
8B:窒化チタン相
8C:炭窒化チタン相
12:ブレーカ面
13:ランド面
14:刃先の強化処理を施した領域

Claims (6)

  1. 基体と、
    該基体表面に形成される被覆層と、
    を具備した表面被覆部材であって、
    前記被覆層の表面に、酸化アルミニウムからなる第1の相が散在し、かつ該第1の相を囲むようにして、窒化チタンからなる第2の相を存在せしめたことを特徴とする表面被覆部材。
  2. 前記被覆層の表面において、前記第2の相の占める面積が、前記第1の相の占める面積よりも大きいことを特徴とする請求項記載の表面被覆部材。
  3. 前記被覆層の表面において、炭窒化チタンからなる相が、前記第1の相と前記第2の相の間に存在することを特徴とする請求項記載の表面被覆部材。
  4. 前記被覆層表面の最大高さ粗さRzが1.5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至いずれか記載の表面被覆部材。
  5. 上面に形成されたすくい面と、
    側面に形成された逃げ面と、
    前記すくい面と前記逃げ面との交差稜線部に形成された切刃と、
    を具備した切削工具であって、
    請求項1乃至いずれか記載の表面被覆部材で少なくともすくい面を構成するようにした切削工具。
  6. 前記すくい面に、前記切刃に隣接して形成されたランド面と、
    前記ランド面に隣接して形成されたブレーカ面と、
    を具備した切削工具であって、
    前記すくい面における前記第1の相の面積比率が、前記ランド面よりも前記ブレーカ面において高いことを特徴とする請求項記載の切削工具。
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