JP4942133B2 - 抗菌作用を有する米糖化液 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)およびカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)等の二酸化炭素依存性あるいは二酸化炭素存在下で発育促進されることを特徴とする病原菌(以下「二酸化炭素依存性病原菌」と略することがある)に対する抗菌作用を有するとともに、栄養価が高く美味である米糖化液に関する。
今日では、ピロリ菌(Helicobacter pylori)感染症は胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因として広く認知されており、急性胃炎から活動性慢性胃炎を惹発するものと考えられている。
事実、胃潰瘍患者の77%、十二指腸潰瘍患者では100%近くからピロリ菌が検出されることが示されている。また除菌効果に関するデータも蓄積され、化学療法による除菌により70%程度の人の潰瘍が予防できることが示されている。さらに長期感染により胃がんや悪性リンパ腫との関連性までも指摘されている。ピロリ菌の除菌療法としては、一般的に抗生物質の長期間投与、抗生物質と胃酸分泌抑制剤の併用療法が行われている。
肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)は、人の重篤な大葉性肺炎の起因菌種として知られている。日本人の三大死因(癌、心臓病、脳卒中)に次ぐ第四番目の死因が肺炎である。この肺炎の大多数が肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)に起因している。同菌も大気中でも発育可能であるが、二酸化炭素濃度が3〜10%程度の微好気性環境で発育が促進(増強)されることが知られている。
カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)は、食中毒の原因病原体で、汚染食品の摂食により「感染型食中毒」を引き起こし、下痢、腹痛、頭痛、嘔気を示す。食中毒の原因としての重要度は極めて高い菌である。本菌種は大気中では全く発育不能で、二酸化炭素濃度が5〜10%程度の微好気環境下でのみ発育可能であるという特徴を有している。
抗生物質の長期間投与は、副作用や耐性菌の発現増加などの多くの課題が残されており、また、一般消費者の医薬品や食品に対する安全性に関心が高まっている。こうした状況の下で、安全で副作用が無く、摂取し易く、しかも入手が容易である天然物由来の抗菌性物質が強く求められている。
日本人が古来より食し、食生活の中心に位置する米についても新たな観点で研究が進められている。米糖化液は、米すなわち精白米や玄米などの主要成分である澱粉を微生物あるいは酵素(α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ等の複合酵素)処理による糖化・液化を行って得られるものである。そのほとんどがアルコール発酵による清酒の原材料として使用されるが、アルコール発酵に使われる前の米糖化液自体には多くの栄養成分(糖類、タンパク質、ミネラル成分、ビタミン類、ギャバ等)や食味成分(アミノ酸など)が含まれている。米は長年にわたり食されてきた安全面での実績や安心感の大きなことと相まって、栄養分に富み風味にすぐれた米糖化液は、飲料製品或いは甘味料等の食品素材などへの応用が進んでいる。
そうした中で、米または発芽米の加水物を酵素分解した糖化液を含有するヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)除菌剤が提案されている。当該発明では、抗菌効果を高めるために、得られた糖化液をさらに有機溶媒による抽出操作に付して余分な成分を除去しており、抽出前の糖化液に完全な殺菌効果は示されていない(特許文献1)。
特開平8−119873号公報
本発明の課題は、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)をはじめとする二酸化炭素依存性病原菌に対して高い抗菌作用を有するとともに、日常的に人体内に摂取しても安全で副作用等の問題が無く、しかも栄養価が高く、美味である抗菌性米糖化液を提供することである。
本発明者らは、精白米、玄米および発芽玄米の米糖化液の各種病原性細菌への抗菌作用について検討を重ねた結果、意外にも精白米や玄米を特定の条件で高温高圧処理し、酵素反応によって糖化させて得られる米糖化液にヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)およびカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)のような二酸化炭素依存性病原菌に対して高い抗菌作用示すこと、且つ栄養価が高く美味であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の工程1および工程2によって製造されることを特徴とする抗菌作用を有する米糖化液である。
(工程1) 生米に2〜20倍容の水を加え、これを1〜60分間、温度100〜190℃、圧力0.01〜0.8MPaに加熱・加圧して高温高圧処理を行い、次いでホモジナイザーにより混合した後、40〜55℃に冷却する処理を行い、
(工程2) 工程1で得られた処理物にアミラーゼおよびプロテアーゼを添加して10〜120分間酵素反応をさせた後、95℃以上に加熱して前記酵素を失活させる。
また、本発明は、二酸化炭素依存性または二酸化炭素存在下で発育が促進される病原菌に対し抗菌作用を有する上記の米糖化液であり、さらに病原菌がヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)またはカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)であることを特徴とする。
さらに本発明は、生米が、玄米の生米であることを特徴とする。
本発明の米糖化液は、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)およびカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)などの二酸化炭素依存性病原菌に対して高い抗菌作用を有する。
また、本発明の米糖化液は、古来より食用に供される米を原材料とするものであり、日常的に人体内に摂取しても安全で副作用等の問題が無く、しかも栄養に富んで美味である。
さらに、本発明の米糖化液は、原材料の入手が容易で製法面でも大量に製造が可能であり、従って安定的に供給でき経済性も高い。
また、本発明の米糖化液は、それ自体で飲料として使うことができるが、さらに、甘味を有する食品素材として例えば、ゼリー製品、菓子類、パン、麺類等などの各種食品に広く適用可能である。
(1)米糖化液の原材料
本発明で使用される米は、精白米、玄米および発芽玄米の生米であり、品種や産地(国
内外)を問わず広く使用できる。ここで生米とは、田から刈入れて脱穀を施した後の生のままの米、すなわち、炊く、炒るといった加熱処理を施していない米をいう。
また、高温高圧処理に付する際の生米は、未加工の粒子状態であっても、細かい粒子に破砕した状態であってもよい。
(2)米糖化液の製造方法
製造方法は、生米に水を加えて高温高圧処理する工程1と、酵素によって糖化させる工程2とからなる。
1)工程1
工程1では、生米に2〜20倍容の水を加え、これを1〜60分間、温度100〜190℃、圧力0.01〜0.8MPaに加熱・加圧して高温高圧処理を行い、次いでホモジナイザーにより混合した後、40〜55℃に冷却する処理を行う。
加熱時間が60分間を超えると褐変ならびに風味の低下等の品質面への劣化が生じてくる。また、温度が、100℃未満では通常炊飯同様後の酵素処理による糖化の効率が好ましくなく、一方、190℃を超えると褐変、風味等品質面の劣化が問題となる。
本発明では、高温高圧殺菌機を用いてバッチ式により100〜190℃に加熱することもできるが、高温高圧処理から冷却処理までの一連の操作を、管状式熱交換機を使用して連続的に行なうことが、米糖化液をより短時間で効率的に製造できる点で好ましい。
管状式熱交換機を使用した場合の処理条件は以下のとおりである。
(a) 加熱時間は、好ましくは128℃で1〜2分間である。
(b) 温度は、115〜130℃が好ましい。
(c) 圧力は、0.07〜0.18MPaが好ましい。0.07MPa未満では連続的に加熱するには加熱不足となる。
生米に加える水の量は、バッチ式により本発明を実施する場合は、米の2〜8倍容が好ましい。
一方、熱交換機を用いて連続的に本発明を実施する場合は、生米に加える水の量は、米の8〜20倍容が好ましく、特に好ましくは効率的な連続式では10〜15倍容の加水量である。水の量が8倍容より少ないと、米が熱交換機内をスムーズに移動せず、20倍容より多いと、米の糖化液が薄くなりすぎて効率的でない。
2)工程2
工程2では、上記工程1の処理を施し得られたものに酵素を添加して糖化のための反応を生じさせる。酵素は、アミラーゼとプロテアーゼを併用する。アミラーゼやプロテアーゼは市販のものを適宜使用することもできる。
酵素反応の時間は10〜120分間である。10分間未満では糖度の上昇(液化)は見られるが、澱粉の糖(低分子)への分解が不充分である。反応条件にもよるが、120分を超えると糖化は完全に平衡状態に達し、微生物の発生しやすい温度帯を長時間保持することは品質、衛生上好ましくない。よって酵素反応は品質管理のもと必要最低限とすることが好ましい。
酵素反応後に、糖化液を95℃以上に加熱して酵素を失活させる。
アミラーゼは、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼとし、プロテアーゼを含む、配合割合が一定の複合酵素剤が好ましい。
〔実施例1〕(精白米の糖化液製造)
(1)使用した原材料等
生 米:精白米
管状式熱交換機:多管式第一種圧力容器(有限会社アトラスエンジニアリング製「型
式 BEM(JIS B8249)」)
酵 素:「アミラーゼN−KT2」(協和化成株式会社製;グルコアミラーゼ、α−アミラーゼおよびプロテアーゼ活性を有する複合酵素剤)
(2)処 理
上記の生米に対し10倍容の水を加えた後、上記管状式熱交換機を用い、温度128℃、圧力0.18MPaで3分間、連続的に高温高圧処理した後、熱交換機により55℃に冷却し、次いで、上記酵素を添加して酵素反応させた(20分間)。
その後、95℃に加熱して酵素を失活させた。
〔実施例2〕(発芽玄米の糖化液製造)
生米として発芽玄米(株式会社ファンケルが販売する「発芽玄米」)を使用する場合、使用酵素として、上記酵素剤に加え、糠部の分解による歩留まり向上を目的として、「スミチームSPC」(協和化成株式会社製;ペクチナーゼ、セルラーゼ活性等を有する)を用いて実施例1と同様の条件で処理を行なって米糖化液を製造した。
〔実施例3〕(玄米の糖化液製造)
生米として玄米を使用した以外は、実施例2と同様にして玄米の糖化液を製造した。
〔実験例1〕(ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)に対する抗菌性試験)
(1)評価に供した試料
1)上記実施例1で製造された精白米糖化液、および2)上記実施例2で製造された発芽玄米糖化液である。
また、コントロールおよび比較試験として、3)実施例1の原料米を通常の温度・圧力で炊飯した炊飯米と、4)左記炊飯米を酵素(前記アミラーゼN−KT2)で処理した糖化液をそれぞれ用いた。
(2)試験に供した菌株
ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)は、臨床材料分離菌H14株(信州大学医学部附属病院(長野県松本市))およびATCC43526株を使用した。
(3)方法
各試料の抗ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)効果は、下記のとおりタイム・キル・カーブ(殺菌効果曲線:Time-Kill-Curve)描写によるタイム・キル・アッセイ(Time-Kill-Assay)法を用いて解析を行った。
(A)タイム・キル・アッセイ(Time-Kill-Assay)法
1)供試菌液は、2日間培養菌苔から減菌生理食塩水にて約1×108CFU/mlに調整した。滅菌生理食塩水により希釈系列を作成し、寒天平板培地上に接種後培養し、菌数の算出を行った。
2)発芽玄米糖化液(高温高圧)、精白米糖化液(高温高圧)、炊飯後糖化処理、および炊飯米の各試料液2.0mlに対して調整菌液0.1mlを添加、混和した。混和液は37℃にて振とう(140min-1)し、経時的(接触後30,60,120分)に寒天平板培地上に接種、培養して、混和液中の菌の生育状態を比較検討した。なお、コントロールとして、滅菌生理食塩水2.0mlについても同様に実施し、比較評価した。
(4)結果
結果は図1(ATCC43526株に対する抗菌性)および図2(H14株に対する抗菌性)のとおりである。
炊飯米自体では、ほとんど抗菌作用は見られなかった。また、炊飯米の糖化液の場合、抗菌効果は認められたものの、本発明による精白米・発芽玄米の高温高圧処理による米糖化液では極めて高い抗菌作用が認められた。なお、図1および図2において、発芽玄米糖化液(高温高圧)のグラフと精白米糖化液(高温高圧)のグラフは重複している。
また、前記実施例2で製造された発芽玄米糖化液に混和したヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)の状態を、グラム染色を施した後に、光学顕微鏡で観察したところ、菌体の凝集様所見が観察されるなど形態学的見地からも、抗菌効果をもたらすに充分な変化を及ぼしていることが確認された。
〔実験例2〕(肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)に対する抗菌性試験)
(1)試料
前記実施例2で得られた発芽玄米の糖化液を用い、抗菌効果を確認した。
(2)試験に供した菌株
肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)は、臨床材料分離株(信州大学医学部附属病院(長野県松本市))を使用した。
(3)試験方法
抗菌効果(発育阻止作用)は、前記ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)と同様に、タイム・キル・カーブ(殺菌効果曲線:Time-Kill-Curve)を描かせて評価するタイム・キル・アッセイ(Time-Kill-Assay)法により解析を行った。
(4)結果および考察
結果は図3のとおりである。
発芽玄米糖化液原液(糖度24)は、30分後より生菌数の減少が見られ、その後も経時的に生菌数の減少は認められ、60〜120分にかけて、生菌数が完全に死滅することも確認された。
〔実験例3〕(カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)に対する抗菌性試験)
カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)は、臨床材料分離株(信州大学医学部附属病院(長野県松本市))を使用した。
前記実施例2で得られた発芽玄米を用いた糖化液による抗菌作用に関する試験を行った。
結果は、経時的に生菌数の減少が認められ、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)や肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)のような完全に死滅までは至らなかったものの、120分後にはスタート時の70〜350分の1に生菌数が減少することが確認された。
〔実験例4〕(米糖化液中の栄養分の測定)
前記実施例1で得られた精白米の糖化液、実施例1と同様の処理を施して得られた玄米の糖化液、前記実施例1で得られた発芽玄米の糖化液について、それぞれ(全て糖度は24)に含まれる栄養成分およびミネラル成分分析を実施した。
栄養成分およびミネラル成分分析結果を表1および2に示した。
なお、分析方法は、水分は常圧加熱乾燥法、たんぱく質はケルダール法、脂質はソックスレー抽出法、灰分は灰化法による。エネルギーおよび炭水化物は計算によって算出した。また、ミネラル成分は原子吸光法による分析結果である。
Figure 0004942133
Figure 0004942133
各米糖化液は、甘味としてだけでなく、米由来の栄養成分およびミネラル成分を高度に保持していることが確認された。ミネラル成分ではカリウムおよびマグネシウムで、精白米糖化液に比べ、玄米、発芽玄米糖化液で、高い値を示した。
〔実験例5〕(米糖化液の味覚試験)
パネラー14名にて、上記実験例4で使用した各々の米糖化液について官能評価を行った。
方法はアンケート形式により、点数(非常によい:2点、よい:1点、普通:0点、悪い:−1点、非常に悪い:−2点)により色調、風味、食味の各項目の評価を行った。データを集計し平均点として表3に示した。
色調では、精白米糖化液では、米の特徴である鮮やかな白色を示し、高い評価が得られた。玄米、発芽玄米糖化液では、褐色を有し、精白米に比べ、低い評価となった。
風味、食味では、精白米糖化液では、米の風味等特徴が高度に保持されており、色調同様に高い評価が得られた。このように食味を中心とした品質面でも、本発明法による糖化液は、米の特徴を高度に保持した高品質なものになっている。
Figure 0004942133
各種試料のヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)H14株に対する抗菌性を示すグラフである。縦軸は菌のコロニー形成単位を、横軸は時間をそれぞれ表す。 各種試料のヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)ATCC43526株に対する抗菌性を示すグラフである。縦軸は菌のコロニー形成単位を、横軸は時間をそれぞれ表す。 各種試料の肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)に対する抗菌性を示した図である。縦軸は菌のコロニー形成単位を、横軸は時間をそれぞれ表す。

Claims (6)

  1. 下記の工程1および工程2によって製造される米糖化液を含有することを特徴とする抗菌剤
    (工程1) 生米に2〜20倍容の水を加え、これを1〜60分間、温度115〜130℃、圧力0.07〜0.18MPaに加熱・加圧して高温高圧処理を行い、次いでホモジナイザーにより混合した後、40〜55℃に冷却する処理を行い、
    (工程2) 工程1で得られた処理物にアミラーゼおよびプロテアーゼを添加して10〜120分間酵素反応をさせた後、95℃以上に加熱して前記酵素を失活させる。
  2. 二酸化炭素依存性または二酸化炭素存在下で発育が促進される病原菌に対する請求項1記載の抗菌剤
  3. 病原菌がヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、肺炎球菌(Streptococcuspneumoniae)またはカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)である請求項2記載の抗菌剤
  4. 生米が発芽玄米の生米である請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗菌剤
  5. 下記の工程1および工程2を含むことを特徴とする米糖化液含有抗菌剤の製造方法。
    (工程1) 生米に2〜20倍容の水を加え、これを1〜60分間、温度115〜130℃、圧力0.07〜0.18MPaに加熱・加圧して高温高圧処理を行い、次いでホモジナイザーにより混合した後、40〜55℃に冷却する処理を行う工程。
    (工程2) 工程1で得られた処理物にアミラーゼおよびプロテアーゼを添加して10〜120分間酵素反応をさせた後、95℃以上に加熱して前記酵素を失活させて、米糖化液を得る工程。
  6. 工程1の高温高圧処理が、管状式熱交換機を使用して行う、請求項記載の製造方法。
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