JP4941215B2 - エンジンクランク軸の潤滑装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンクランク軸の潤滑装置に関するものである。
エンジンクランク軸は、一般に、シリンダブロック及び軸受キャップに支持されるクランクジャーナルと、コンロッド本体及びキャップを有するコンロッドの大端部を支持するクランクピンとを備えている。そして、シリンダブロック及び軸受キャップとクランクジャーナルとの間、並びにコンロッドとクランクピンとの間には、軸受がそれぞれ設けられている。
このような軸受としてメタルがあるが、このメタルは面でクランクジャーナルやクランクピンを支持する構造なので、回転抵抗が高い。これは、燃費向上の観点から好ましくない。そこで、特許文献1のエンジンクランク軸では、燃費改善のため、軸受としてローラ軸受を採用している。
特許文献1のものでは、シリンダブロック内部には、一端がオイルギャラリーに接続され、他端がシリンダヘッドの軸受孔内周面に開口する油孔が形成されている。そして、オイルギャラリーからの油を油孔を介してクランクジャーナル側のローラ軸受に供給するようになっている。
また、クランクアームのクランクジャーナル側の端面には油受孔が形成されており、クランクアーム内部には、一端が油受孔の内周面に開口し、他端がクランクアームのクランクピン側の端面に開口する油孔が形成されている。そして、クランクジャーナル側のローラ軸受端面から漏れた油を油受孔で受け、その油を油孔を介してクランクピン側のローラ軸受にその端面から供給するようになっている。
実開平1−145910号公報
このように、特許文献1のものにおいては、クランクジャーナル側のローラ軸受端面から漏れた油を単に油受孔で受けるだけなので、油を油受孔に確かに供給することができない可能性がある。たとえ油受孔に給油できたとしても、クランクピン側のローラ軸受端面は狭いので、油をクランクピン側のローラ軸受に間違いなく供給することができない可能性がある。これらのことから、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができないおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油することにある。
第1の発明は、シリンダブロック及び軸受キャップに支持されるクランクジャーナルと、コンロッド本体及びキャップを有するコンロッドの大端部を支持するクランクピンとを備えたエンジンクランク軸の潤滑装置であって、上記シリンダブロック及び上記軸受キャップと上記クランクジャーナルとの間、並びに上記コンロッドと上記クランクピンとの間には、ローラ軸受がそれぞれ設けられており、上記シリンダブロックの軸受孔内周面には、上記クランクジャーナル側のローラ軸受に給油するための油孔が開口しており、上記コンロッドの大端部におけるクランク軸方向の少なくとも一方側の端面には、該大端部の軸受孔内周面に開口する凹欠部が周方向に延びるように形成されており、上記シリンダブロック内には、上記クランクピン側のローラ軸受に上記凹欠部を介して給油するためのクランクピン給油用ノズルが設けられており、上記シリンダブロック内部のシリンダ下端近傍には、上記コンロッドの大端部の、膨張行程の回転軌跡側の部分に油路がクランク軸方向に延びるように形成されており、上記シリンダブロック内には、上記油路の下側近傍に該油路と連通するピストン冷却用オイルジェット装置が設けられており、上記ノズルは、上記オイルジェット装置に取り付けられていて、上記油路と該オイルジェット装置を介して連通しており、上記ノズルの油噴射方向が、上記凹欠部の位置及び大きさとの関係において、クランク軸が1回転する間の一部期間であって少なくとも膨張行程において上記クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定されていることを特徴とするものである。
これにより、クランクジャーナル側のローラ軸受に油孔を介して給油する一方、クランクピン側のローラ軸受にノズルから凹欠部を介して給油する。このように、クランクピン側のローラ軸受にクランクジャーナル側のローラ軸受とは別の給油系統を介して給油するので、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
また、コンロッドの大端部の軸受孔内周面に開口する凹欠部を介してクランクピン側のローラ軸受に給油するので、従来のように、クランクピン側のローラ軸受端面を介して給油するのと比較して、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
また、ノズルの油噴射方向を、凹欠部の位置及び大きさとの関係において、クランク軸が1回転する間の一部期間であって少なくとも膨張行程においてクランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定しているので、クランクピンにかかる荷重が最も大きくなる膨張行程においてクランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
また、ノズルを油路を利用して設けているので、本装置の構造を簡単にすることができる。
また、ノズルをピストン冷却用オイルジェット装置を利用して取り付けているので、本装置の構造を簡単にすることができる。
の発明は、上記第の発明において、記ノズルの油噴射方向、圧縮行程から排気行程前半までの間、上記クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定されていることを特徴とするものである。
これにより、ノズルの油噴射方向を、圧縮行程から排気行程前半までの間、クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定しているので、膨張行程を含む広い範囲に亘ってクランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
の発明は、上記第の発明において、記ノズルの油噴射方向、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、上記クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定されていることを特徴とするものである。
これにより、ノズルの油噴射方向を、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定しているので、クランクピンにかかる荷重が最も大きくなる膨張行程の直前からクランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
の発明は、上記第の発明において、上記ノズルは、上記凹欠部とクランク軸方向に関して略同じ位置に配置されており、上記ノズルの油噴射方向線が、クランク軸方向視で上記クランクジャーナルの軸心に対して下側にオフセットした位置を通っており、上記凹欠部は、上記コンロッドの大端部における上記コンロッド本体側の部分であって上記ノズル側の部分に配置されていることを特徴とするものである。
これにより、圧縮行程から排気行程前半までの間、クランクピン側のローラ軸受に給油するのを実現することができる。
の発明は、上記第の発明において、上記ノズルは、上記凹欠部とクランク軸方向に関して略同じ位置に配置されており、上記ノズルの油噴射方向線が、クランク軸方向視で上記クランクジャーナルの軸心に対して上側にオフセットした位置を通っており、上記凹欠部は、上記コンロッドの大端部における上記コンロッド本体側の部分であって上記ノズル側の部分に配置されていることを特徴とするものである。
これにより、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン側のローラ軸受に給油するのを実現することができる。
本発明によれば、クランクジャーナル側のローラ軸受に油孔を介して給油する一方、クランクピン側のローラ軸受にノズルから凹欠部を介して給油する。このように、クランクピン側のローラ軸受にクランクジャーナル側のローラ軸受とは別の給油系統を介して給油するので、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
また、コンロッドの大端部の軸受孔内周面に開口する凹欠部を介してクランクピン側のローラ軸受に給油するので、従来のように、クランクピン側のローラ軸受端面を介して給油するのと比較して、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンクランク軸(以下、クランク軸という)の潤滑装置を、4つの気筒が直列配置された直列4気筒4サイクルエンジンに適用した例を示す図である。図1の符号10は、アルミニウム製シリンダブロック1のバルクヘッドであり、符号11は、このバルクヘッド10の下端にボルトによって締結固定されたアルミニウム製軸受キャップである。図1、図2に示すように、バルクヘッド10の下端部、及び軸受キャップ11の上端部には半円状の軸受孔12,13がそれぞれ形成されており、これらの軸受孔12,13にはクランク軸2のクランクジャーナル20が鉄製ローラ軸受3を介して回転自在に支承されている。このローラ軸受3は、軸受孔12,13の内周面に回転止め用ピン30によって回転不能に固定された半割りの環状アウターレース31と、このアウターレース31とクランクジャーナル20との間に設けられた複数のニードルローラ32,32,…と、これらのニードルローラ32,32,…を互いに平行にかつ周方向に所定間隔だけ開けた状態で周方向に転動可能に保持する半割りの環状ホルダー33とからなる。このホルダー33は、ニードルローラ32の転動に応じて軸受孔12,13内で回転するようになっている。
なお、バルクヘッド10及び軸受キャップ11とニードルローラ32との間にアウターレース31を介在させるのは、このアウターレース31がないと、硬度の高い鉄製ニードルローラ32が直接、硬度の低いアルミニウム製バルクヘッド10及び軸受キャップ11上を回転し、これらが痛んでしまうからである。
バルクヘッド10内部には、一端がバルクヘッド10の軸受孔12内周面に開口し、他端がシリンダブロック1内部のオイルギャラリー(油路)1aに接続された直線状の油孔10aが形成されている。アウターレース31における油孔10aの一端と対向する部分には、径方向(厚み方向)に貫通する貫通孔31aが形成されている。そして、クランク軸2の回転時には、オイルギャラリー1aからのオイルが油孔10a及び貫通孔31aを通ってクランクジャーナル20側のローラ軸受3に供給されるようになっている。
なお、クランク軸方向の両端のクランクジャーナル20は、それぞれ、シリンダブロック1のフロント壁(又はリア壁)及び軸受キャップ11にそれぞれ形成された軸受孔にローラ軸受3を介して回転自在に支承されている。このローラ軸受3に給油するための油孔10aは、フロント壁(又はリア壁)に形成されている。
図1、図3に示すように、上記クランクジャーナル20にクランクアーム21を介して連結されたクランクピン22は、鉄製コンロッド4の大端部4aを回転自在に支承している。このコンロッド4は、コンロッド本体40と、このコンロッド本体40の下端にボルト41によって締結固定されたキャップ42とを有していて、小端部4b(図8のみ図示)がシリンダ(ボア壁)14内を往復運動するピストン15に連結されている。コンロッド本体40の下端部、及びキャップ42の上端部には、半円状の軸受孔4c,4dがそれぞれ形成されており、これらの軸受孔4c,4dには、クランクピン22との間に鉄製ローラ軸受5が介装されている。このローラ軸受5は、コンロッド4とクランクジャーナル20との間に設けられた複数のニードルローラ50,50,…と、これらのニードルローラ50,50,…を互いに平行にかつ周方向に所定間隔だけ開けた状態で周方向に転動可能に保持する半割りの環状ホルダー51とからなる。このホルダー51は、ニードルローラ50の転動に応じて軸受孔4c,4d内で回転するようになっている。
図4〜図8に示すように、コンロッド4の大端部4aにおけるクランク軸方向の一方側(図4では左側)の端面には、この大端部4aの軸受孔4c,4d内周面に開口してコンロッド4及びクランクピン22の間の内部空間と連通する凹欠部4eが、周方向に延びるように形成されている。図1、図3〜図5、図8に示すように、シリンダブロック1内には、オイルパスである凹欠部4eを介してクランクピン22側のローラ軸受5に給油するためのクランクピン給油用ノズル6がコンロッド4毎に設けられている。このノズル6はオイルを常時噴射するようになっている。ノズル6の油噴射方向は、凹欠部4eの位置及び大きさとの関係において、膨張行程から排気行程前半(詳しくは初期)までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定されている。以下、この具体的な構成を説明する。
図2、図3、図8に示すように、上記オイルギャラリー1aは、シリンダブロック1内部のシリンダ14下端近傍であってコンロッド4の大端部4aの、膨張行程(又は吸気行程)の回転軌跡側(図2、図3、図8では右側)の部分に、クランク軸方向に延びるように形成されている。図1、図3〜図5、図8に示すように、シリンダブロック1内には、オイルギャラリー1aの下側近傍にこのオイルギャラリー1aと連通するピストン冷却用オイルジェット装置7がピストン15毎に設けられている。このオイルジェット装置7は、ピストン15の下側に配置されたノズル70を有していて、このノズル70からピストン15の頂部の裏面に向けてオイルを噴射するようになっている。
上記ノズル6は、オイルジェット装置7に取り付けられていて、オイルギャラリー1aとオイルジェット装置7を介して連通している。ノズル6は、凹欠部4eとクランク軸方向に関してほぼ同じ位置に配置されていて、オイルジェット装置7から下側かつクランク軸方向と直交する方向(以下、クランク軸直交方向という)の内側、つまり、図3、図8の斜め左下方向に延びている。そして、ノズル6の油噴射方向線Lは、クランク軸方向視で、クランク軸2の回転中心である、クランクジャーナル20の軸心AJに対して下側にオフセットした位置を通っている。
図4〜図8に示すように、上記凹欠部4eは、コンロッド4の大端部4aにおけるコンロッド本体40側の部分であってノズル6側(図8の二点鎖線では右側)の部分に配置されている。つまり、凹欠部4eは、大端部4aにその全周の約1/4の範囲に亘って切欠き形成されている。そして、凹欠部4eは、コンロッド本体40の軸受孔4cの内周面に開口している。但し、凹欠部4eは、コンロッド本体40とキャップ42との合わせ面の近傍には形成されていない。このように、凹欠部4eをその合わせ面の近傍以外の部分に穿孔するのは、凹欠部4eが合わせ面に開口すると、その面積が減少し、コンロッド本体40とキャップ42との結び付きが弱くなるからである。
以下、図7、図8を参照しながら、クランク軸2の回転時におけるクランクピン22側のローラ軸受5への給油を説明する。まず、オイルギャラリー1aからのオイルがノズル6から噴射される。その噴き出たオイルは、クランク軸方向視でクランクジャーナル20の軸心AJに対して下側にオフセットした位置を通るように斜め下向きに飛んでいく。ここで、凹欠部4eを、コンロッド本体40側の部分であってノズル6側の部分に形成しているので、その飛び出したオイルは、膨張行程から排気行程前半までの間、及び吸気行程から圧縮行程前半までの間、凹欠部4eに供給される。そして、凹欠部4eで受けたそのオイルは、凹欠部4eの軸受孔4c側の開口を通ってクランクピン22側のローラ軸受5に供給される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、クランクジャーナル20側のローラ軸受3に油孔10aを介して給油する一方、クランクピン22側のローラ軸受5にノズル6から凹欠部4eを介して給油する。このように、クランクピン22側のローラ軸受5にクランクジャーナル20側のローラ軸受3とは別の給油系統を介して給油するので、クランクピン22側のローラ軸受5に確実に給油することができる。
また、コンロッド4の大端部4aの軸受孔4c内周面に開口する凹欠部4eを介してクランクピン22側のローラ軸受5に給油するので、従来のように、クランクピン側のローラ軸受端面を介して給油するのと比較して、クランクピン22側のローラ軸受5に確実に給油することができる。
さらに、ノズル6の油噴射方向を、凹欠部4eの位置及び大きさとの関係において、圧縮行程から排気行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定しているので、膨張行程を含む広い範囲に亘ってクランクピン22側のローラ軸受5に確実に給油することができる。
さらにまた、ノズル6をピストン冷却用オイルジェット装置7を利用して取り付けているので、本装置の構造を簡単にすることができる。
なお、本実施形態では、ノズル6の油噴射方向を上述のように設定しているが、圧縮行程から排気行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油できる限り、それらをどのように設定してもよい。
(実施形態2)
本実施形態は、ノズル6の油噴射方向が、凹欠部4eの位置及び大きさとの関係において、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定されている。具体的には、図9に示すように、ノズル6は、実施形態1と同様、オイルジェット装置7から下側かつクランク軸直交方向の内側に延びているが、実施形態1よりも上向きになっている。そして、ノズル6の油噴射方向線Lは、クランク軸方向視でクランクジャーナル20の軸心AJに対して上側にオフセットした位置を通っている。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。
以下、図7、図9を参照しながら、クランク軸2の回転時におけるクランクピン22側のローラ軸受5への給油を説明する。まず、オイルギャラリー1aからのオイルがノズル6から噴射される。その噴き出たオイルは、クランク軸方向視でクランクジャーナル20の軸心AJに対して上側にオフセットした位置を通るように斜め下向きに飛んでいく。ここで、凹欠部4eを、コンロッド本体40側の部分であってノズル6側の部分に形成しているので、その飛び出したオイルは、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、及び排気行程後半から吸気行程前半までの間、凹欠部4eに供給される。そして、凹欠部4eで受けたそのオイルは、凹欠部4eの軸受孔4c側の開口を通ってクランクピン22側のローラ軸受5に供給される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、ノズル6の油噴射方向を、凹欠部4eの位置及び大きさとの関係において、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定しているので、クランクピン22にかかる荷重が最も大きくなる膨張行程の直前からクランクピン22側のローラ軸受5に確実に給油することができる。
なお、本実施形態では、ノズル6の油噴射方向を上述のように設定しているが、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油できる限り、それらをどのように設定してもよい。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、コンロッド4の大端部4aにおけるクランク軸方向の一方側の端面に凹欠部4eを形成しているが、図10に示すように、他方側の端面にも凹欠部4fを形成してもよい。この場合、シリンダブロック1内に、クランクピン22側のローラ軸受5に凹欠部4fを介して給油するためのノズル6をもう1つ設ける。このとき、ノズル6,6の油噴射方向を、凹欠部4eの位置及び大きさとの関係において、圧縮行程から排気行程前半までの間、又は圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定してもよい。この具体的な構成は、例えば上述の如くである。
また、両凹欠部4e,4fのうち、一方の凹欠部の位置及び大きさ、並びにこの凹欠部に対応するノズル6の位置及び油噴射方向を、圧縮行程から排気行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定し、他方の凹欠部の位置及び大きさ、並びにこれに対応するノズル6の位置及び油噴射方向を、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定してもよい。この具体的な構成は、例えば上述の如くである。こうすれば、ほぼ全行程に亘ってクランクピン22側のローラ軸受5に確実に給油することができる。
上記各実施形態では、ノズル6の油噴射方向を、凹欠部4eの位置及び大きさとの関係において、膨張行程から排気行程前半までの間、又は圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、クランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定しているが、それらをクランク軸2が1回転する間の一部期間であって少なくとも膨張行程においてクランクピン22側のローラ軸受5に給油されるように設定すればよい。こうすれば、クランクピン22にかかる荷重が最も大きくなる膨張行程においてクランクピン22側のローラ軸受5に確実に給油することができる。
上記各実施形態では、ノズル6をオイルジェット装置7に取り付けているが、これに限らず、例えば、オイルギャラリー1aと直接連通させてもよい。このように、ノズル6をオイルギャラリー1aを利用して設けると、本装置の構造を簡単にすることができる。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明にかかるエンジンクランク軸の潤滑装置は、クランクピン側のローラ軸受に確実に給油する用途等に適用できる。
本発明の実施形態に係るシリンダブロックの部分断面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 図1のIII−III線矢視断面図である。 クランク軸の平面図である。 クランク軸の側面図である。 コンロッドの斜視図である。 コンロッドの正面図である。 クランク軸の回転時におけるクランクピン側のローラ軸受への給油を説明する図である。 クランク軸の回転時におけるクランクピン側のローラ軸受への給油を説明する図である。 クランク軸の側面図である。
1 シリンダブロック
1a オイルギャラリー(油路)
10 バルクヘッド
10a 油孔
11 軸受キャップ
12,13 軸受孔
14 シリンダ
15 ピストン
2 エンジンクランク軸
20 クランクジャーナル
22 クランクピン
3 ローラ軸受
4 コンロッド
4a 大端部
4c,4d 軸受孔
4e,4f 凹欠部
40 コンロッド本体
42 キャップ
5 ローラ軸受
6,8 クランクピン給油用ノズル
7 ピストン冷却用オイルジェット装置

Claims (5)

  1. シリンダブロック及び軸受キャップに支持されるクランクジャーナルと、コンロッド本体及びキャップを有するコンロッドの大端部を支持するクランクピンとを備えたエンジンクランク軸の潤滑装置であって、
    上記シリンダブロック及び上記軸受キャップと上記クランクジャーナルとの間、並びに上記コンロッドと上記クランクピンとの間には、ローラ軸受がそれぞれ設けられており、
    上記シリンダブロックの軸受孔内周面には、上記クランクジャーナル側のローラ軸受に給油するための油孔が開口しており、
    上記コンロッドの大端部におけるクランク軸方向の少なくとも一方側の端面には、該大端部の軸受孔内周面に開口する凹欠部が周方向に延びるように形成されており、
    上記シリンダブロック内には、上記クランクピン側のローラ軸受に上記凹欠部を介して給油するためのクランクピン給油用ノズルが設けられており、
    上記シリンダブロック内部のシリンダ下端近傍には、上記コンロッドの大端部の、膨張行程の回転軌跡側の部分に油路がクランク軸方向に延びるように形成されており、
    上記シリンダブロック内には、上記油路の下側近傍に該油路と連通するピストン冷却用オイルジェット装置が設けられており、
    上記ノズルは、上記オイルジェット装置に取り付けられていて、上記油路と該オイルジェット装置を介して連通しており、
    上記ノズルの油噴射方向が、上記凹欠部の位置及び大きさとの関係において、クランク軸が1回転する間の一部期間であって少なくとも膨張行程において上記クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定されていることを特徴とするエンジンクランク軸の潤滑装置。
  2. 請求項記載のエンジンクランク軸の潤滑装置において
    記ノズルの油噴射方向、圧縮行程から排気行程前半までの間、上記クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定されていることを特徴とするエンジンクランク軸の潤滑装置。
  3. 請求項記載のエンジンクランク軸の潤滑装置において
    記ノズルの油噴射方向、圧縮行程後半から膨張行程前半までの間、上記クランクピン側のローラ軸受に給油されるように設定されていることを特徴とするエンジンクランク軸の潤滑装置。
  4. 請求項記載のエンジンクランク軸の潤滑装置において、
    上記ノズルは、上記凹欠部とクランク軸方向に関して略同じ位置に配置されており、
    上記ノズルの油噴射方向線が、クランク軸方向視で上記クランクジャーナルの軸心に対して下側にオフセットした位置を通っており、
    上記凹欠部は、上記コンロッドの大端部における上記コンロッド本体側の部分であって上記ノズル側の部分に配置されていることを特徴とするエンジンクランク軸の潤滑装置。
  5. 請求項記載のエンジンクランク軸の潤滑装置において、
    上記ノズルは、上記凹欠部とクランク軸方向に関して略同じ位置に配置されており、
    上記ノズルの油噴射方向線が、クランク軸方向視で上記クランクジャーナルの軸心に対して上側にオフセットした位置を通っており、
    上記凹欠部は、上記コンロッドの大端部における上記コンロッド本体側の部分であって上記ノズル側の部分に配置されていることを特徴とするエンジンクランク軸の潤滑装置。
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