JP4941076B2 - 店頭見本の表示板およびそれを具えた店頭見本 - Google Patents
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Description
従来、使用されている電子機器、例えば、携帯電話機の店頭見本は、図3に示されるように、実機と同じ金型を用いて製造されており、実機と同様、フロントケースAとリアケースBとを有し、フロントケースAの模擬のパネル表示部Cには、保護プレート2と所定の間隙を介して配置され、文字・図形・記号・絵柄等を印刷した模擬の表示板1が設けられている(特許文献1)。 そして、パネル表示部の断面図である図2に示されるように、フロントケースAには、凹部が設けられていて、この凹部に模擬の表示板1が嵌め込まれており、保護プレート2が模擬の表示板1と対向して配置されている。
従来、電子機器の実機の表示体を構成する液晶表示部や有機EL表示部は、落下や突刺し等の衝撃に弱いため、1mm程度の厚いポリメチルアクリレート材や0.5〜1.2mm厚の強化ガラス板等を保護プレートとして設けられていた。しかし、近年、持ち運び性や収納性アップのため、装置を薄くするよう設計されるようになっている。そのため、保護プレートと表示体の隙間は0〜300μmと狭くなり、また、保護プレートの厚みも薄くなってきているため、保護プレートは弾力性も有するようになってきている。
一方、店頭見本の模擬の表示板は、従来、透明な0.5〜1.0mm厚のポリメチルメタアクリレート板に、スクリーン印刷により印刷していたが、最近は、25〜50μm厚のポリエチレンテレフタレート板に、グラビア印刷やオフセット印刷により印刷している。このポリエチレン板は、延伸されて、表面光沢度が高いものである。
しかし、模擬の表示板1と保護プレート2との間隙を狭くすると、保護プレートが薄く、しかも弾性が出てきたので、保護プレートの上から押すなど、保護プレートに物理的な力が加わり、保護プレートが湾曲したときには、パネル表示部に入射した光のうち、湾曲した保護プレートで反射した光と、保護プレートを通過し、表示板で反射した光とが干渉し、干渉縞が発生するといったトラブルが生じる。また、模擬表示板の貼付部が反り等の変形があったり、固定に用いる両面粘着テープ等の厚みのバラツキや、接着の際の異物の挟み込み等があったとき、保護プレートを押さなくても、保護プレートと表示板が接触して、保護プレート2と表示板1の反射光同士が干渉しあい、縞模様が発生するという不都合生じることがある。干渉縞が生じると、模擬の表示部に、描画された文字・図形・記号・絵柄等が見え難くなり、店頭見本としての価値が減じてしまう。
表示面を凹凸を有し、この凹凸の平均粗さおよび凹凸の平均間隔が0.1μm以上であり、凹凸の間隔の変動係数が0.2以上としたことを特徴とする店頭見本用の模擬の表示板によって解決される。
この場合、前記表面粗さおよび平均間隔が0.15〜0.5μmであることが好ましい。
また、前記変動係数が0.4〜0.8であることも好ましい。
そして、前記電子機器が携帯電話であることが好ましい。
そして、前記保護プレートと0〜300μmの間隙で対向して、フロントケースの内部に収納されていることが好ましい。
さらに、前記保護プレートからの反射光と表示板表面からの反射光とで生じる干渉縞の発生が解消したことが好ましい。
さらには、この表示板をフロントケースの内部に保護プレートを介して収納した電子機器の店頭見本であることが好ましい。
さらに、携帯電話機であることが好ましい。
その検討の結果、表示板に凹凸を設けたとき、干渉縞の発生が解消することを見出した。
図1に示されるように、模擬の表示板10は、表面粗し層102を有し、表面粗し層102の表面は、凹凸を設けられていて、平均粗さが、0.1μm以上の表面粗し層102とされている。ここに、平均粗さとは、JIS B0604に規定された表面粗さ試験におけるRaである。0.1μm未満であると、干渉縞が発生してしまう。また、表面粗さを0.5μmより大きくし過ぎると、表示板表面が白味がかったように観察されるようになってしまい、表示板としての見栄えが悪くなり、望ましいものではなくなってしまう。この場合、干渉縞の発生を抑え、見栄えをよくするためには、Raは、0.15〜0.50μmであることが好ましい。なお、JIS B0604の規定による平面粗さ試験は、ダイアモンド触針を用いて、カットオフ値、0.05〜0.1mmで行えばよい。
また、本発明においては、同じくJIS B0604に従って測定された凹凸の平均間隔が10〜100μmでなければならない。この範囲以外では、干渉縞が発生してしまう。そして、この凹凸の間隔の標準偏差σを平均間隔xで徐した変動係数(σ/x)は、0.2以上でなければならない。0.2未満であると、干渉縞が発生してしまう。この場合、変動係数は、0.4〜0.8であることがより好ましい。これによっても、干渉縞の発生はより有効に抑制される。
表面粗し層102の表面に凹凸を形成して、表面粗し層102を形成するには、サンドブラスト処理を施して、鉱物にて樹脂表面を粗す方法を用いればよい。或いは、酸化ケイ素、酸化カルシウム等の無機微細粒子をフィラーとして練り込んだ樹脂を押し出し成形することによっても樹脂表面に凹凸を形成することができるので、この方法を用いてもよい。
これらの場合、表面粗し層102に用いる樹脂素材としては、ポリエチレンテレフタレート等の各種樹脂素材を用いることができる。そして、この表面粗し層102には、その下に、基材層103が設けられている。表示板に腰をもたせ、店頭見本に貼り易くするため、基材層103は、厚み50〜100μm程度のポリエチレンテレフタレート樹脂にすりなど、腰のある材質とすることが好ましい。この基材層103は、表面粗し層102と同一または異なる樹脂材質から形成し、例えば、両者をラミネートして一体化いてもよい。或いは、両者を両面接着テープ等で一体化してもよい。図示の例では、粘着剤層105によって、両者が一体化されている。
なお、図示例では、基材層103の下側に、店頭見本への貼り付けのための粘着材層104が設けられている。
このように、凹凸を設けられた模擬の表示板10の表面粗し層102の表面には、印刷層101が設けられて、表示面となる。印刷層101は薄いため、表面粗し層102の凹凸の表面粗さを実質的に維持する。印刷時に表面粗し層の凹凸を維持できる厚さに印刷できるものであれば、公知の印刷法のいずれもが適用可能である。
このようにして、模擬の表示板10が得られるが、この表示板10は、図2に示されるように、公知の店頭見本と同様に、見本のフロントケースAの凹部内に収納される。また、凹部内に収納される保護プレート9は、従来どおり、0~300μmの距離で対向させて配置する。保護プレート9も公知のものと同様な材質および厚さを有するものであってよい。この場合、保護プレート9と表示板10との対向間隙は、0〜300μmとされるが、この対向間隙は、保護プレートの下面と、表示板10の凹凸の凹部の山部の頂点の包絡線との距離である。この距離は、実質的に、0であってもよく、1mm以下である。この場合、0であるとは、実質的に、凸部の山部の頂点の先端が一部、接触していてもよいとの意味である。従って、本発明がその干渉縞防止効果を発揮するのは、0〜0.2mmの場合であるのである。
なお、図6には、本発明の模擬の表示板10の好ましい他の例が示される。図示の例では、表面粗し樹脂層102の下側に、店頭見本への貼り付けのため直接に、両面テープ等の粘着層106が設けられているだけである。これにより、表示板10を薄くすることができる。
始めに、表面粗し樹脂層として、80μmの厚さの白色のポリエチレンテレフタレート樹脂を用意した。これに、サンドブラスト処理を施し、表1に示される種々の凹凸を形成して、表面粗し層102とした。表面粗さの測定には、東京精密株式会社製のsurfcom120DA ver1.9を用い、カットオフ0.8mmで行った。得られた表面粗さRaと、凹凸の平均間隔xと、凹凸の間隔の標準偏差σと、その変動係数σ/xとを表1に示す。
次に、この表面粗し樹脂層102の下側に、粘着剤層105を介して、基材層103を一体化した。基材層としては、100μm厚さのポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた。
そして、この表面粗し層102上に、凹版オフセット印刷により、0.1μm厚の印刷層101を形成した。印刷層は薄いため、表1の凹凸を維持していた。さらに、基材層103の他方の面には、店頭見本への貼り付けのための粘着剤層104を設けて、模擬の表示板を得た。図5には、本発明のサンプル1の表面粗さの測定結果が示される。また、図6には、従来用いられていた表面光沢度の高いポリエチレン板に、同様の方法で印刷を行って表示板とした比較サンプル1の測定結果が示される。
一方、保護プレート9としては、0.8mm厚さのポリメチルアクリレート樹脂を用い、これを表1に示されるサンプル1、2、3および比較サンプル1、2のそれぞれと0.1mmの間隙で対向配置した。これら各サンプルの干渉縞の発生の有無を目視により判定した。結果を表1に併記する。
表1
サンプル 表面粗さ 凹凸の間隔 凹凸の間隔の 変動係数 干渉縞
Ra の平均値 の標準偏差σ x/σ
1 0.37μm 50.39μm 38.3μm 0.76 なし
2 0.28μm 32.4μm 23.6μm 0.42 なし
3 0.15μm 28.3μm 6.25μm 0.22 なし
比較1 0.06μm 10.13μm 3.27μm 0.32 あり
比較2 0.24μm 30.25μm 2.42μm 0.08 あり
表1に示される結果から、本発明の数値限定による臨界的効果が明らかである。
101 印刷層
102 表面粗し層
103 基材層
104 粘着剤層
A フロントケース
Claims (8)
- 電子機器の店頭見本のフロントケースの表示パネル部に保護プレートを介して収納された文字、図形、表示、絵柄の画面を表示する模擬の表示板であって、
表示面を凹凸を有し、この凹凸の平均粗さおよび凹凸の平均間隔が0.1μm以上であり、凹凸の間隔の変動係数が0.2以上としたことを特徴とする店頭見本用の模擬の表示板。 - 前記表面粗さおよび平均間隔が0.15〜0.5μmである請求項1の表示板。
- 前記変動係数が0.4〜0.8である請求項1または2の表示板。
- 前記電子機器が携帯電話である請求項1〜3のいずれかの表示板。
- 前記保護プレートと0〜300μmの間隙で対向して、フロントケースの内部に収納された請求項1〜4のいずれかの表示板。
- 前記保護プレートからの反射光と表示板表面からの反射光とで生じる干渉縞の発生が解消した請求項1〜5のいずれかの表示板。
- 請求項1〜6のいずれかの模擬の表示板をフロントケースの内部に保護プレートを介して収納した電子機器の店頭見本。
- 携帯電話機である請求項7の店頭見本。
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