JP2008083423A - 携帯型表示装置用保護板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 透明窓部分の周囲を隠蔽する柄について充分な高級感が得られる携帯型表示装置用保護板を提供する。
【解決手段】 透強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成されたフィルム、一方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、順次接着層にて貼付されていることを特徴とする携帯型表示装置用保護板。。
【選択図】 図7
【解決手段】 透強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成されたフィルム、一方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、順次接着層にて貼付されていることを特徴とする携帯型表示装置用保護板。。
【選択図】 図7
Description
本発明は、携帯電話機、携帯情報端末等の携帯型表示装置に用いられる保護板に関し、より詳しくは、透明窓部分の周囲を隠蔽する柄について充分な高級感が得られる携帯型表示装置用の保護板に関する。
携帯電話機、電子手帳等の携帯情報端末(PDA)といった小型の表示装置を備える電気機器(以下、「携帯型表示装置」という。)には、その表示装置として、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ、電界放出型ディスプレイ(FED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のフラットパネルディスプレイが用いられている。
近年、携帯型表示装置における表示部は、多くの情報を一度に表示すべく、携帯の用に供し得る範囲で可能な限りサイズを大きくすることが求められている。このような傾向は、特に携帯電話機やPDAの表示部において顕著である。表示部の大型化は、同時に、液晶パネル等の表示素子を保護するのに用いられる保護板にも大型化を求めている。一方、携帯型表示装置には、表示部の大型化だけでなく、装置の小型化(薄型化)や軽量化も重視されている。
そこで、従来、前記保護板には、透明性に優れかつ軽量なアクリル系樹脂からなる樹脂板が採用されている。アクリル系樹脂板を保護板として用いる場合には、携帯型表示装置の表示部に要求される文字情報や装飾目的の模様等を、シルクスクリーン印刷等によって当該樹脂板の表面にあらかじめ印刷しておくことも可能である。しかしながら、アクリル系樹脂板は、一般に耐衝撃性が低いものであることから、外部からの衝撃や荷重によって傷が生じたり、破損したりし易いという問題がある。
また、携帯型表示装置の軽量化・薄型化に対応すべく、アクリル系樹脂板は極めて薄く(通常、0.5〜1mm程度の厚さに)加工されているが、その結果、保護板の剛性が不十分となる。従って、例えば指で押圧することによって保護板が容易に撓んでしまい、液晶パネル等の表示素子と接触してその表示に乱れを生じさせたり、場合によっては、当該素子の機能に悪影響を及ぼしたりするおそれがある。
携帯電話機の形態は、画像表示部の大型化と電話機全体の小型化との相反する要求を満たす目的で、主に表示部33や受話部34を収容する第1の筐体31と、主に操作部35や送話部36を収容する第2の筐体32とに分けて、これらをヒンジ部37で結合する、いわゆる折り畳み型が増加しつつある(図9参照)。このような折り畳み型の携帯電話機30は、通常、表示部33と操作部35が向かい合わせとなった状態で折り畳まれることから、その開閉操作の際に、操作部35のキー38や特定のキー38の頂面に設けられている位置確認用の突起39と、表示部33の保護板40とが接触してしまい、これを繰り返すことで保護板10に傷がついたり、破損したりするという問題が起こり易い。
携帯電話機やPDA等の携帯型表示装置では、その表示装置やその他の精密機器を埃や湿気等から保護すべく、容易に保護板を取り外すことができない構造となっている。しかも近年、携帯型表示装置は、装置自体の価格や付加価値が高くなる傾向にある。従って、多少の接触や衝撃によっては、保護板を取り替えざるを得ないような傷や破損を生じることがないように、保護板自体を強化することが求められている。
また、例えば携帯電話機においては、その使用時に表示部が頬等と接触することが多く、それゆえファンデーションや汗による汚れが保護板に付着し易いという問題もあるが、保護板が従来のアクリル系樹脂板である場合には、当該樹脂板の特性上、前記の汚れを拭い去るのが困難である。さらに、アクリル系樹脂板は静電気が起こり易い材質であることから、例えば保護板の表面に印刷を施したり、携帯型表示装置に実装したりする際にほこりが付着し易いという問題や、静電気によって表示装置をはじめとする精密機器の破損を招くという問題もある。
そこで、透明性、強度、防汚性および取扱性の各特性に優れた保護板が考案され、特許文献1に開示されている。すなわち、強化ガラス板の一方の表面に飛散防止皮膜が貼付され、かつ、同一の表面に、文字または模様の印刷を施したフィルムが貼付されてなる携帯型表示装置用保護板である。なお、フィルム13は、フィルム地の部分にのみ文字14または模様の印刷が施されている、いわゆるドーナツ状の部材であって、両面テープ15もフィルム13のフィルム時の部分に応じた形状を有するドーナツ状の部材である(図10参照)。
しかしながら、上記した特開2003−140558号公報に開示の技術では、例えば、携帯電話機の表示部に用いられる保護板の場合、その周縁部には、装置の内部構造が見えないよう遮るためのベタ印刷(通常、デザイン性を考慮した着色や模様の印刷)が施されたり、携帯電話機の機種番号、電話会社名等の情報を表示するための印刷が施されたりしているとしているが、近年、これだけでは装飾効果としては不充分であった。たとえば、透明窓部分の周囲にもっと高級感の得られる立体的意匠を付与することが望まれている。
したがって、本発明は、前記したような問題点を解消し、透明窓部分の周囲を隠蔽する柄について充分な高級感が得られる携帯型表示装置用保護板を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る携帯型表示装置用保護板は、強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成されたフィルム、一方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、順次接着層にて貼付されているように構成した。
また、本発明の請求項2に係る携帯型表示装置用保護板は、強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成され且つ他方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、微細凹凸面を前記強化ガラス板の裏面と対向させて接着層にて貼付されているように構成した。
また、本発明の請求項3に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項1又は請求項2に係る携帯型表示装置用保護板において、前記微細凹凸模様を有するフィルムの微細凹凸面が前記強化ガラス板の裏面と対向しており、さらに前記微細凹凸模様を有するUV硬化層及び当該UV硬化層が形成された前記フィルムと前記隠蔽層との間に、透明窓部分及び透明窓部分の周囲を覆うように透明な増反射膜からなるカラーハーフミラー層が積層されているように構成した。
また、本発明の請求項4に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項1に係る携帯型表示装置用保護板において、前記微細凹凸模様を有するフィルムの前記微細凹凸面とは反対の面が前記強化ガラス板の裏面と対向しており、前記隠蔽層が形成された前記フィルムに対しさらに透明な増反射膜からなるカラーハーフミラー層が、前記隠蔽層より表側で透明窓部分及び透明窓部分の周囲を覆うように、形成されているように構成した。
本発明の請求項5に係る携帯型表示装置用保護板は、前記微細凹凸模様を有するUV硬化層と前記接着層とが、高屈折率薄膜、低屈折率薄膜又はこれらの複合膜のいずれかからなる凹凸強調層のみを介して接しているように構成した。
また、本発明の請求項6に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項5に係る携帯型表示装置用保護板において、前記凹凸強調層が、高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜であるように構成した。
また、本発明の請求項7に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項6に係る携帯型表示装置用保護板において、前記高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜が、透明無機酸化物からなる誘電体膜を積層したものであるように構成した。
また、本発明の請求項8に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項7に係る携帯型表示装置用保護板において、前記高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜が、TiO2膜とSiO2膜とを交互に積層したものであるように構成した。
また、本発明の請求項9に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項1〜8に係る携帯型表示装置用保護板において、さらに、再背面に透光性電極が積層されているように構成した。
また、本発明の請求項10に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項1〜9に係る携帯型表示装置用保護板において、前記凹凸強調層のシート抵抗が1MΩ/□以上であるように構成した。
また、本発明の請求項11に係る携帯型表示装置用保護板は、前記請求項1〜10に係る携帯型表示装置用保護板において、前記UV硬化層が形成された前記フィルムに対し、前記UV硬化層が形成された面とは反対面で透明窓部分の周囲に、絵柄層が直接形成されているように構成した。
本発明は、前記した構成からなるので、次のような効果を有する。
すなわち、本発明の携帯型表示装置用保護板は、強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成されたフィルム、一方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、順次接着層にて貼付されている。あるいは、強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成され且つ他方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、微細凹凸面を前記強化ガラス板の裏面と対向させて接着層にて貼付されている。したがって、透明窓部分の周囲にヘアライン模様、スピン模様、マット模様、ローレット模様などの立体的な意匠を付与することができ、充分な高級感が得られる。
図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1及び図3に示す携帯型表示装置用保護板10は、強化ガラス1側の表面を表示装置の外部側に配置して使用される。この強化ガラス板1の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分10aの周囲に有するUV硬化層3が形成され且つ他方の面の透明窓部分10aの周囲に隠蔽層5が形成されたフィルム4が、微細凹凸3a面を前記強化ガラス板1の裏面と対向させて接着層2にて貼付されている。
本発明に係る携帯型表示装置用保護板10において、当該保護板10による保護の対象となる携帯型表示装置には、例えば携帯電話機、携帯情報端末、携帯型ゲーム機端末、携帯型テレビ受像機、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の、携帯の用に供され得る小型の表示装置を備えた機器が挙げられる。なかでも、本発明に係る携帯型表示装置用保護板は、例えば図9に示すような携帯電話機30における表示部33や、電子手帳等の携帯情報端末(PDA)における表示部において好適に用いられる。
強化ガラス1の材質については特に限定されるものではないが、汎用のいわゆる青ガラスよりも、白色ソーダガラス(いわゆる、白ガラス)を用いるのが、機械的強度等をより一層優れたものとする上で好ましい。強化ガラスの製造方法(強化加工の方法)についても特に限定されるものではないが、風冷による強化方法よりも、イオン交換による強化方法を採用するのが好ましい。イオン交換により強化された化学強化ガラスは、前述のように、風冷強化ガラスよりもより一層大きな圧縮応力を示す。強化ガラス板の厚さについては特に限定されるものではないが、軽量化を図りつつ、十分な強度特性を維持するという観点から、0.3〜1.1mmの範囲とするのが好ましく、0.5〜0.8mmの範囲とするのがより好ましい。
本発明に係る保護板においては、透明窓部分の周囲に立体的意匠を付与する目的で、あらかじめ微細凹凸模様を透明窓部分10aの周囲に有するUV硬化層3が形成されたフィルム4が、強化ガラス板1の裏面に貼付される。
上記フィルム4の素材は特に限定されるものではないが、透明性に優れたもの(透過率の高いもの)であるのが好ましく、例えばポリエステルフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。UV硬化層3の形成方法や使用される隠蔽性のUV硬化性インキ等についても特に限定されるものではなく、樹脂フィルム上へのUV硬化層形成に使用される従来公知の種々の印刷方法、UV硬化性インキ等を採用することができる。UV硬化層3は、スタンピング等の方法で微細凹凸3aを賦型した後にUV硬化してもよいし、UV硬化した後に切削等の方法で微細凹凸3aを設けてもよい。UV硬化後の厚みは10〜10μm程度あれば充分に凹凸形成が可能である。
微細凹凸模様22としては、ヘアライン模様、スピン模様(図2参照)、マット模様、ローレット模様などがある。本発明においては、微細凹凸3aの山幅及び谷幅はそれぞれ0.1〜0.5mm、微細凹凸3aの深さは3〜8μmで形成すれば、鮮明な微細凹凸模様22が得られる。
また、本発明に係る保護板においては、装置の内部構造が見えないように遮る目的で、前記隠蔽層5が形成される。隠蔽層5の形成方法や使用される隠蔽性の着色インキ等についても特に限定されるものではなく、樹脂フィルム上への隠蔽性の印刷層形成に使用される従来公知の種々の印刷方法、隠蔽性の着色インキ等を採用することができる。
なお、前記隠蔽層5は、図1及び図3において微細凹凸模様を有するUV硬化層3が形成されたフィルム4と基体フィルムを兼用しているが、微細凹凸模様を有するUV硬化層3が形成されたフィルム4とは別に形成することができる。すなわち、強化ガラス板1の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分10aの周囲に有するUV硬化層3が形成されたフィルム4、一方の面の透明窓部分10aの周囲に隠蔽層5が形成されたフィルム7が、順次接着層2,6にて貼付されていてもよい(図3〜8参照)。
上記フィルム7の素材は特に限定されるものではないが、透明性に優れたもの(透過率の高いもの)であるのが好ましく、例えばポリエステルフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
上記各フィルムの貼付に用いられる前記接着層2,6としては、樹脂フィルム上の貼付に使用される従来公知の種々の材料、例えば感圧性接着剤(Pressure-Sensitive-Adhesive:略称PSA)や、UV接着剤等を採用することができる。
また、本発明に係る保護板においては、透明窓部分10aの周囲を隠蔽する柄の反射を高める目的で、カラーハーフミラー層8を形成することができる。すなわち、前記微細凹凸模様を有するフィルム(本明細書では、フィルム4単体ではなく、フィルム4上に形成される層も含む)の微細凹凸3a面が前記強化ガラス板1の裏面と対向しており、さらに前記微細凹凸模様を有するUV硬化層3及び当該UV硬化層3が形成された前記フィルム4と前記隠蔽層5との間に、透明窓部分10a及び透明窓部分10aの周囲を覆うように透明な増反射膜からなるカラーハーフミラー層8が積層されていてもよい(図3,図5参照)あるいは、前記微細凹凸模様を有するフィルムの前記微細凹凸3a面とは反対の面が前記強化ガラス板1の裏面と対向しており、前記隠蔽層5が形成された前記フィルム7に対しさらに透明な増反射膜からなるカラーハーフミラー層8が、前記隠蔽層5より表側で透明窓部分及び透明窓部分の周囲を覆うように、形成されていてもよい(図4,図6〜8参照)。
カラーハーフミラー層8は、透明な増反射膜からなるものであり、一般に高屈折率膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜で形成することができる。この複合膜は、高屈折率膜と低屈折率膜との界面で起こる光の干渉によりある特定の波長の光の反射を多くするものであり、透明窓部分10aの周囲を隠蔽する柄について60%以上の高反射とするとともに色目をつけることができる。高屈折率膜と低屈折率薄膜との組み合わせとしては、TiO2膜とSiO2膜などが好ましい。また複合膜は、各層100nm以下で、付与したい色目に応じて適宜3層乃至10層で形成すればよい。複合膜の形成方法としては、EB蒸着法やスパッターリング法などがある。このように構成することにより、透明窓部分10aの周囲を隠蔽する柄が高反射であり、充分な高級感が得られる。
また、本発明に係る保護板においては、微細凹凸模様22がより鮮明に視認できるようにする目的で、前記微細凹凸模様を有するUV硬化層3とこれに対向する前記接着層2,6とが、TiO2などの高屈折率薄膜、SiO2などの低屈折率薄膜又はこれらの複合膜のいずれかからなる凹凸強調層21のみを介して接しているようにしてもよい(図6〜8参照)。。すなわち、前記UV硬化層3と前記接着層2,6とが何も介さずに接していると、微細凹凸3aの界面において屈折率の差が少ない場合に鮮明な微細凹凸模様22が得られにくい。そこで、前記凹凸強調層21を設ければ、微細凹凸3aの界面における屈折率の差が大きくし、微細凹凸模様22の視認性を向上させることができる。
前記凹凸強調層21を複合膜で形成する場合、前記カラーハーフミラー層8と同様に、高屈折率膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜で形成することができる。この場合、前記凹凸強調層21も前記カラーハーフミラー層8と同様に隠蔽する柄の反射を高める効果が得られる。前記凹凸強調層21の高屈折率膜と低屈折率薄膜との組み合わせとしては、TiO2膜とSiO2膜などが好ましい。また、前記凹凸強調層21の複合膜は、各層100nm以下で、3層乃至10層で形成すればよい。複合膜の形成方法としては、EB蒸着法やスパッターリング法などがある。
ところで、携帯型表示装置の保護板表面において静電容量方式のタッチ入力を行なうことが考えられる。保護板の背面に所定の面抵抗値をもつ透光性電極を配置し、当該透光性電極上の任意の点に指を位置させると、透光性電極はタッチされた点で人体の静電容量を介して接地され、その変化がタッチ位置検知回路によって検知されることよって入力される。しかし、透明窓部分の周囲を隠蔽する柄をアルミ蒸着膜により形成していた場合、アルミ蒸着膜は導電性が高いため、入力者の指と電極の間の静電容量変化の検知をアルミ蒸着膜が妨害し誤作動を生ずるという問題ある。これに対して、前記複合膜を、前記TiO2膜とSiO2膜の組み合わせのように、透明無機酸化物からなる誘電体膜を積層したものとすることにより、前記凹凸強調層21のシート抵抗を1MΩ/□以上とすることができるので、携帯型表示装置の保護板表面において静電容量方式のタッチ入力を行なう場合にも誤作動を生じることがない。
また、前記各実施形態において、保護板自体に静電容量方式のタッチ入力機能を付与する目的で、さらに、再背面に透光性電極9が積層されていてもよい(図8参照)。この透光性電極9は、タッチパネルにおいて通常使用される、一方の面にITO膜などの透明導電膜が形成されたフィルムを用いることができる。また、前記透光性電極9が、一方の面に微細網目構造を持つ不透明な導電体が形成されたフィルムを用いてもよい。なお、図8中の符号24は接着層である。
さらに、本発明に係る保護板においては、前記UV硬化層3が形成された前記フィルム4に対し、前記UV硬化層3が形成された面とは反対面で透明窓部分10aの周囲に、絵柄層9が直接形成されているようにしてもよい(図3〜8参照)。この絵柄層9は、例えば、携帯電話機の保護板の場合、機種番号、電話会社名等の情報を表示するための印刷などであ。また、黒色インキを用いて、透明窓部分10aの周囲に形成されるその他の柄よりもひと回り小さく透明窓を形成すれば、前記隠蔽層5の端面を見えないようにすることもできる。
なお前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
(実施例1)
まず、厚さ125μmのPETフィルムの一方の面に、UV硬化性樹脂からなるインキを用いロールコート印刷法にて全面的に形成し、スタンピングにより賦型した後、UV照射を行ない、凹凸の山谷各々の幅が0.1mm、凹凸の深さが3μmのスピン模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層を厚さ15μmで形成した。次いで、フィルムの微細凹凸が形成された側の面に、シート抵抗を1MΩ/□以上となるように、TiO2膜(屈折率2.30,膜厚44.180nm)/SiO2膜(屈折率1.46,膜厚55.880nm)/TiO2膜(屈折率2.30,膜厚33.600nm)の3層からなる凹凸強調層(兼カラーハーフミラー層)をEB蒸着法にて全面的に形成した。また、反対面に上記微細凹凸模様の一部のみを隠蔽するように2液硬化型ウレタンからなる樹脂バインダーに黒色顔料を含有してなるインキを用いて隠蔽層をスクリーン印刷法にて形成した。
まず、厚さ125μmのPETフィルムの一方の面に、UV硬化性樹脂からなるインキを用いロールコート印刷法にて全面的に形成し、スタンピングにより賦型した後、UV照射を行ない、凹凸の山谷各々の幅が0.1mm、凹凸の深さが3μmのスピン模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層を厚さ15μmで形成した。次いで、フィルムの微細凹凸が形成された側の面に、シート抵抗を1MΩ/□以上となるように、TiO2膜(屈折率2.30,膜厚44.180nm)/SiO2膜(屈折率1.46,膜厚55.880nm)/TiO2膜(屈折率2.30,膜厚33.600nm)の3層からなる凹凸強調層(兼カラーハーフミラー層)をEB蒸着法にて全面的に形成した。また、反対面に上記微細凹凸模様の一部のみを隠蔽するように2液硬化型ウレタンからなる樹脂バインダーに黒色顔料を含有してなるインキを用いて隠蔽層をスクリーン印刷法にて形成した。
また、別の、厚さ38μmのPETフィルムの一方の面に中央部に透明窓部分を構成するように2液硬化型ウレタンからなる樹脂バインダーに黒色顔料を含有してなるインキを用いて隠蔽層をスクリーン印刷法にて額縁状に形成した。
次に、厚さ0.5mmの強化ガラス板として石塚硝子株式会社製高強度ガラス 「クリスターナ」を用意し、その裏面に、前記微細凹凸模様を有するフィルムを、微細凹凸面が裏面となるように、厚さ40μmのPSAからなる接着層にて貼付した。次いで、この貼合物の裏面に、前隠蔽層が形成されたフィルムを、前記隠蔽層を形成した面が裏面となるように、厚さ40μmのPSAからなる接着層にて貼付した。最後に、透光性電極を最背面に厚さ40μmのPSAからなる接着層にて貼付して表示装置用保護板を得た。
(実施例2)
実施例1の凹凸強調層(兼カラーハーフミラー層)を設けず、同様の構成からなるカラーハーフミラー層を、隠蔽層を形成したフィルムについて隠蔽層とフィルムとの間に全面的に形成した以外は実施例1と同様に構成した。
(実施例3)
実施例2の前記微細凹凸模様を有するフィルムを、実施例2と表裏逆にして強化ガラス板に貼付した以外は実施例2と同様に構成した。
実施例1の凹凸強調層(兼カラーハーフミラー層)を設けず、同様の構成からなるカラーハーフミラー層を、隠蔽層を形成したフィルムについて隠蔽層とフィルムとの間に全面的に形成した以外は実施例1と同様に構成した。
(実施例3)
実施例2の前記微細凹凸模様を有するフィルムを、実施例2と表裏逆にして強化ガラス板に貼付した以外は実施例2と同様に構成した。
実施例1〜3で得られた携帯型表示装置用保護板は、いずれも透明窓部分の周囲を隠蔽する柄がスピン模様の立体的意匠が付与され、かつ高反射であり、充分な高級感が得られるものであり、なお且つタッチ入力に誤作動のないものであった。
1 強化ガラス板
2 接着層
3 UV硬化層
3a 微細凹凸
4 フィルム
5 隠蔽層
6 接着層
7 フィルム
8 カラーハーフミラー層
9 絵柄層
10 携帯型画像表示装置用保護板
10a 透明窓部分
11 強化ガラス板
12 飛散防止皮膜
13 フィルム
21 凹凸強調層
22 微細凹凸模様
23 透光性電極
24 接着層
30 携帯電話機
33 表示部
2 接着層
3 UV硬化層
3a 微細凹凸
4 フィルム
5 隠蔽層
6 接着層
7 フィルム
8 カラーハーフミラー層
9 絵柄層
10 携帯型画像表示装置用保護板
10a 透明窓部分
11 強化ガラス板
12 飛散防止皮膜
13 フィルム
21 凹凸強調層
22 微細凹凸模様
23 透光性電極
24 接着層
30 携帯電話機
33 表示部
Claims (11)
- 強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成されたフィルム、一方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、順次接着層にて貼付されていることを特徴とする携帯型表示装置用保護板。
- 強化ガラス板の裏面に、一方の面に微細凹凸模様を透明窓部分の周囲に有するUV硬化層が形成され且つ他方の面の透明窓部分の周囲に隠蔽層が形成されたフィルムが、微細凹凸面を前記強化ガラス板の裏面と対向させて接着層にて貼付されていることを特徴とする携帯型表示装置用保護板。
- 前記微細凹凸模様を有するフィルムの微細凹凸面が前記強化ガラス板の裏面と対向しており、さらに前記微細凹凸模様を有するUV硬化層及び当該UV硬化層が形成された前記フィルムと前記隠蔽層との間に、透明窓部分及び透明窓部分の周囲を覆うように透明な増反射膜からなるカラーハーフミラー層が積層されている請求項1又は請求項2のいずれかに記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記微細凹凸模様を有するフィルムの前記微細凹凸面とは反対の面が前記強化ガラス板の裏面と対向しており、前記隠蔽層が形成された前記フィルムに対しさらに透明な増反射膜からなるカラーハーフミラー層が、前記隠蔽層より表側で透明窓部分及び透明窓部分の周囲を覆うように、形成されている請求項1に記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記微細凹凸模様を有するUV硬化層と前記接着層とが、高屈折率薄膜、低屈折率薄膜又はこれらの複合膜のいずれかからなる凹凸強調層のみを介して接している請求項1〜4のいずれかに記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記凹凸強調層が、高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜である請求項5に記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜が、透明無機酸化物からなる誘電体膜を積層したものである請求項6に記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記高屈折率薄膜と低屈折率薄膜とを交互に積層した複合膜が、TiO2膜とSiO2膜とを交互に積層したものである請求項7に記載の携帯型表示装置用保護板。
- さらに、再背面に透光性電極が積層されている請求項1〜8のいずれかに記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記凹凸強調層のシート抵抗が1MΩ/□以上である請求項1〜9のいずれかに記載の携帯型表示装置用保護板。
- 前記UV硬化層が形成された前記フィルムに対し、前記UV硬化層が形成された面とは反対面で透明窓部分の周囲に、絵柄層が直接形成されている請求項1〜10のいずれかに記載の携帯型表示装置用保護板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006263650A JP2008083423A (ja) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | 携帯型表示装置用保護板 |
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