JP2012078996A - ドットパターン配列板、当該ドットパターンを備えた表示装置、および当該表示装置を備えた情報処理システム - Google Patents

ドットパターン配列板、当該ドットパターンを備えた表示装置、および当該表示装置を備えた情報処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】読取装置からの圧力を緩和することができるとともに、環境変化や時間の経過に伴う収縮や膨張の小さいドットパターン配列板を提供する。
【解決手段】ドットパターン配列板20は、一面24aと他面24bとを有し、所定の規則性を有するドットパターン22bを含むドットパターン配列シート24と、ドットパターン配列シート24の他面24b側に接着層25を介して設けられた補強板26と、を備えている。このうちドットパターン配列シート24は、一面21aおよび他面21bを含む基材21と、基材21に設けられ、ドットパターン22bを構成する複数のドット部22aと、を有している。また補強板26は、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の規則性を有するドットパターンを含むドットパターン配列シートを備えたドットパターン配列板に関する。また本発明は、当該ドットパターンを備えた表示装置に関する。さらに本発明は、当該表示装置を備えた情報処理システムに関する。
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示器が組み込まれた種々の情報処理システムにおいて、操作方法やデータ入力方法がより簡易であることが求められている。より簡易な操作方法および入力方法の例として、表示器の画面を介して直接的に操作やデータ入力を行う方法が提案されている。
例えば特許文献1において、表示器と、表示器に装着され、ドットパターンを含むシートと、シートのドットパターンを読み取る読取装置と、を備えたシステムが提案されている。シートのドットパターンを読み取る読取装置としては、例えば、ドットパターンを検知可能なペン型の読取装置などが提案されている。このようなシステムにおいて、シートのドットパターンは、読取装置によって読み取られた部分的なドットパターンに基づいてシート上における読取装置の位置情報が導き出されるよう、所定の規則性に沿って形成されている。このため、表示器に装着されたシート上で読取装置を走査させることにより、システムを操作することや、文字などのデータをシステムに手書き入力することが可能となっている。
このようなシステムにおいて、ペン型の読取装置によってデータが手書き入力される場合、使用者は一般に、読取装置をシートに接触させながらデータを手書き入力する。この場合、読取装置からの圧力がシートを介して表示器に繰り返し伝えられると、表示器が損傷してしまうことが考えられる。このような損傷を防ぐため、特許文献1において、シート上にハードコート層を設けることが提案されている。この場合、ハードコート層によって、読取装置からの圧力が表示器に伝わるのを抑制することができる。このようなハードコート層を構成する材料としては、アクリル樹脂、珪素系樹脂等が挙げられている。
特開2008−242759号公報
上述のシステムにおいては、表示器上で読取装置により描かれた軌跡が、シートのドットパターンに基づいて算出される。このため、読取装置により描かれた軌跡をシステムが正確に認識するためには、表示器に対するシートのドットパターンの位置が常に一定となっていることが求められる。
一方、シートに収縮や膨張が生じると、表示器に対するシートのドットパターンの位置が変化し、このため、読取装置により描かれた軌跡が正確に認識されないことが考えられる。従って、シートに対しては、温度や湿度などの環境が変化した場合や、時間が経過した場合であっても、大きな収縮や膨張が生じないことが求められる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、読取装置からの圧力を緩和することができるとともに、環境変化や時間の経過に伴う収縮や膨張の小さいドットパターン配列板を提供することを目的とする。
本発明は、一面および他面を含む基材と、前記基材上に設けられた複数のドット部からなるドットパターンと、を有するドットパターン配列シートと、前記ドットパターン配列シートの基材の他面側に接着層を介して設けられた補強板と、を備え、前記補強板は、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなることを特徴とするドットパターン配列板である。
本発明によるドットパターン配列板において、好ましくは、前記ドットパターン配列シートの厚みは、0.25mm以下となっており、前記補強板の厚みは、1mm以上となっている。
本発明によるドットパターン配列板において、好ましくは、前記基材は、延伸された樹脂材料からなっている。
本発明によるドットパターン配列板において、前記複数のドット部が、前記基材の一面側に設けられており、前記ドットパターン配列シートは、前記複数のドット部を覆うよう前記基材の一面側に設けられた保護層をさらに有していてもよい。
本発明によるドットパターン配列板において、複数のドット部が、前記基材の他面側に設けられていてもよい。
本発明によるドットパターン配列板において、前記補強板の両面のうち前記ドットパターン配列シートが設けられた側とは反対の側の面に、追加接着層を介して追加基材が設けられていてもよい。
本発明によるドットパターン配列板において、好ましくは、前記基材と前記追加基材は、同種の材料からなるとともに略同一の厚みを有している。
本発明によるドットパターン配列板において、各ドット部が、前記基材に形成された凹部からなっていてもよい。
本発明は、上記記載のドットパターン配列板と、画像情報を表示する表示画面を有する表示器と、を備え、前記ドットパターン配列板は、前記表示器の前記表示画面上に設けられていることを特徴とする表示装置である。
本発明は、上記記載の表示装置と、前記表示装置の前記ドットパターン配列板の前記ドットパターンを読み取る読取装置と、前記読取装置により読み取られた前記ドットパターンを解析する解析部と、前記解析部により得られた情報を前記表示装置の表示器に送る通信部と、を備えたことを特徴とする情報処理システムである。
本発明によれば、ドットパターン配列シートに設けられた補強板は、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなっている。このため、読取装置からの圧力を緩和することができる。また、環境変化や時間の経過に伴う補強板の収縮や膨張が小さくなっている。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドットパターン配列板を示す縦断面図。 図2は、本発明の第1の実施の形態におけるドットパターン配列板を示す平面図。 図3は、本発明の第1の実施の形態において、ドットパターン配列板のドット部により光が反射される様子を示す図。 図4は、本発明の第1の実施の形態における情報処理システムを示す図。 図5は、本発明の第1の実施の形態における情報処理システムを示すブロック図。 図6(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態において、ドットパターン配列板の製造方法を示す図。 図7は、本発明の第1の実施の形態の変形例におけるドットパターン配列板を示す縦断面図。 図8は、本発明の第2の実施の形態におけるドットパターン配列板を示す縦断面図。 図9は、本発明の第3の実施の形態におけるドットパターン配列板を示す縦断面図。 図10は、実施例において、ドットパターン配列板の短辺方向における反りを測定する方法を示す図。 図11は、実施例において、ドットパターン配列板の四隅における反りを測定する方法を示す図。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。はじめに図4および図5を参照して、本実施の形態における情報処理システム10全体について説明する。
情報処理システム
図4に示すように、情報処理システム10は、画像情報を表示する表示装置35と、デジタルペン(読取装置)40と、を備えている。このうち表示装置35は、図4に示すように、例えば液晶ディスプレイ等のような画像情報を表示する表示画面33を有する表示器30と、表示器30の表示画面33上に設けられ、所定の規則性を有するドットパターン22bを含むドットパターン配列板20と、を有している。また上述のデジタルペン40は、ドットパターン配列板20のドットパターン22bを読み取るよう構成されるとともに、読み取られたドットパターン22bを解析する解析部43と、解析部43により得られた情報を表示装置35の表示器30に送る通信部44と、を有している(図5参照)。
上述のドットパターン22bには、後述するようにドットパターン配列板20上の座標に関する情報が含まれている。またドットパターン配列板20は表示器30の表示画面33上に固定されている。このため、ドットパターン配列板20上の座標は、表示器30の表示画面33における座標に対応している。このため、ドットパターン配列板20上でデジタルペン40を走査させ、これによってデジタルペン40にドットパターン22bを読み取らせることにより、表示画面33上の所定位置が走査されたという情報を情報処理システム10が得ることができる。この情報に基づいて、情報処理システム10は、走査の軌跡に対応する文字を認識することや、その他の様々な処理を行うことができる。すなわち、表示器30に装着されたドットパターン配列板20上でデジタルペン40を走査させることにより、情報処理システム10を操作することや、文字などのデータを情報処理システム10に手書き入力することが可能となっている。
以下、情報処理システム10の各構成要素について詳細に説明する。
(デジタルペン)
図5に示すように、デジタルペン40は、表示装置35のドットパターン配列板20に向かって光を放射する光源41と、ドットパターン配列板20のドットパターン22bによって反射されてデジタルペン40に戻ってくる光を検出する検出部42とを有している。このため、デジタルペン40を用いることにより、ドットパターン配列板20のドットパターン22bを読み取ることが可能となっている。解析部43が、読み取られたドットパターン22bを解析し、これによって、ドットパターン配列板20上におけるデジタルペン40の位置が算出される。デジタルペン40の位置に関する情報は、通信部44により表示器30に送られる
デジタルペン40の光源41のタイプおよび光波長は特に限定されないが、好ましくは、光源41からの光は赤外線領域の波長を有している。これによって、デジタルペン40の光源41からの光が観察者によって視認されるのを防ぐことができる。さらに好ましくは、デジタルペン40の検出部42は、赤外線領域の波長を有する光を透過させるとともに、可視光域の波長を有する光をカットするフィルターを有している。これによって、表示器30から出射される光、または室内照明からの光などが検出器42によって検出されるのを防ぐことができ、このことにより、検出部42におけるドットパターン22bの読取精度を向上させることができる。
デジタルペン40の解析部43は、データ処理機能を有するものであれば特に限定されず、例えばマイコンが用いられる。デジタルペン40の通信部44は、情報を表示器30に送信するものであれば特に限定されず、例えば、Bluetooth対応無線デバイスなどを用いることができる。
(表示器)
図5に示すように、表示器30は、デジタルペン40から送られてくる情報を受信する通信部32を有している。また表示器30には、液晶に印加される電圧を制御することによって表示画面33に表示される画像情報を制御する制御駆動部31が設けられている。この制御駆動部31は、デジタルペン40から送られてくる情報に基づいて、表示画面33に表示される画像情報を更新するよう構成されている。例えば、ドットパターン配列板20上でデジタルペン40を走査させた場合、デジタルペン40から送られてくるデジタルペン40の位置に関する情報に基づいて、制御駆動部31により、デジタルペン40の走査の軌跡、例えば文字などが表示器30の表示画面33上に表示される。また、このようにして表示される文字が、電子的な文字データとして表示装置内または外部の情報処理部(図示せず)に取り込まれ、そして文字データに基づいて所望の情報処理が実施されてもよい。
次に図1乃至図3を参照して、本実施の形態におけるドットパターン配列板20について詳細に説明する。
ドットパターン配列板
図1に示すように、ドットパターン配列板20は、一面24aと他面24bとを有し、所定の規則性を有するドットパターン22bを含むドットパターン配列シート24と、ドットパターン配列シート24の他面24b側に接着層25を介して設けられた補強板26と、を備えている。なお図1に示すように、ドットパターン配列シート24の一面24aは、デジタルペン40によって走査される側の面となっている。またドットパターン配列シート24の他面24bは、接着層25を介して補強板26に取り付けられる側の面となっている。
以下、ドットパターン配列シート24および補強板26についてそれぞれ詳細に説明する。
ドットパターン配列シート
ドットパターン配列シート24は、図1に示すように、一面21aおよび他面21bを含む基材21と、基材21の一面21a側に所定の規則性を持って設けられ、ドットパターン22bを構成する複数のドット部22aと、基材21の一面21a側に設けられ、複数のドット部22aを覆う保護層23と、を有している。ドットパターン22bの各ドット部22aは、デジタルペン40からの光を反射するパターン用材料から形成されている。なお図1に示すように、基材21の一面21aは、ドットパターン配列シート24の一面24a側の面となっている。また基材21の他面21bは、ドットパターン配列シート24の他面24b側の面となっている。
(基材)
基材21は、複数のドット部22aを支持するとともに、光透過性を有するよう構成されており、例えば、シート状に成形されたPET、TAC(トリアセチルセルロース)などの樹脂材料からなっている。なお、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴って基材21に収縮や膨張が生じる場合、基材21に設けられたドットパターン22bの位置が表示器30の表示画面33に対して変化することが考えられる。例えば基材21に収縮が生じる場合、基材21の四隅が反ってしまい、これによってドットパターン配列板20の四隅が表示器30から離れてしまうことが考えられる。このため、基材21に収縮や膨張が生じるのを抑制するよう、基材21は、好ましくは延伸された樹脂材料から形成されている。これによって、基材21が高温高湿の環境下に置かれる場合であっても、基材21に生じる収縮や膨張を小さくすることができ、このことにより、基材21に設けられたドットパターン22bの位置が表示器30の表示画面33に対して変化するのを抑制することができる。
基材21を形成する際の樹脂材料の延伸倍率は、用いられる樹脂材料に応じて適宜設定される。例えば、基材21の樹脂材料としてPETが用いられる場合、延伸倍率は1.0〜3.5倍の範囲内となっている。
(ドットパターン)
次に図2を参照して、ドットパターン22bについて説明する。図2は、図1に示すドットパターン配列板20をドットパターン配列シート24側からみた場合を示す平面図である。図2に示すように、ドットパターン22bは、複数のドット部22aを基材21に配列させることにより形成されており、各ドット部22aの直径dは例えば100μmとなっている。また各ドット部22aは、図2に示すように、例えば300μm間隔で形成された、直角に交わる縦横の仮想線22cの交点近傍において、交点から縦方向または横方向に所定距離だけずらされて配置されている。
各ドット部22aの配置は、ドットパターン配列板20上の座標を所定のアルゴリズムでパターン化することにより決定されている。従って、複数のドット部22aからなるドットパターン22bの一部をデジタルペン40によって読み取ることにより、デジタルペン40がドットパターン配列板20上のどの位置にあるかを算出することができる。なお図2に示す縦横の仮想線22cは、ドットパターン22bの説明を容易にするために便宜上表示したものであり、ドットパターン配列板20上には、実際には仮想線22cは設けられていない。
図3は、図1に示すドットパターン配列シート24のドット部22a近傍を拡大して示す図である。図3において、上述のように、ドットパターン22bの各ドット部22aは、デジタルペン40からの光を反射するパターン用材料から形成されている。このため、デジタルペン40からドットパターン配列板20に対して光を照射した場合、ドットパターン配列板20の法線方向から見てドット部22aを含む部分27Aにより反射される光の強度は、ドット部22aを含まない部分27Bにより反射される光の強度よりも大きくなっている。このため、デジタルペン40は、ドットパターン配列板20から反射される光の強度を測定することにより、ドットパターン配列板20においてドット部22aが形成されている位置を認識することができる。
なおここで、「反射」とは、いわゆる鏡面反射だけでなく散乱も含む概念となっている。従って、デジタルペン40により測定される、ドット部22aからの反射光には、ドット部22aにより鏡面反射されてデジタルペン40に到達する光だけでなく、ドット部22aにより散乱されてデジタルペン40に到達する光も含まれる。
各ドット部22aを形成するパターン用材料は、ドット部22aを含む部分27Aからの反射光とドット部22aを含まない部分27Bからの反射光との間に、デジタルペン40の検出部42により検出され得る程度の強度差が生じるよう適宜選択される。このようなパターン用材料としては、例えば、酸化チタンなどの白色顔料、バインダー樹脂および溶剤からなる白色インキが用いられる。
白色インキに用いられるバインダー樹脂としては、種々の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が用いられ、例えば、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、又はこれらから選択した2種以上の混合物等が挙げられる。
白色インキに用いられる溶剤としては、水または有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコールアセテート等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジエチレングリコールメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、ハロゲン化炭化水素類等の溶剤が用いられる。また、これらの溶剤が適宜混合されて用いられてもよく、また、可塑剤や分散剤などの添加剤が添加されてもよい。
(保護層)
次に保護層23について説明する。保護層23は、ドットパターン22bを保護するとともに、光透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、デジタルペン40から印加される圧力の値などに応じて適宜設計される。このような保護層23を設けることにより、デジタルペン40によってドットパターン配列シート24の一面24aが擦られる場合であっても、ドット部22aが破損するのを防ぐことができる。
上述の各構成要素からなるドットパターン配列シート24は、後述するようにロール・ツー・ロール方式で作製される。このため、枚葉方式でドットパターン配列シート24を作製する場合に比べて、製造コストを低くすることができる。なおドットパターン配列シート24の厚みは、ロール・ツー・ロール方式での作製を可能とする程度に薄くなっている。例えば、ドットパターン配列シート24の厚みは、0.25mm以下となっている。
補強板
次に補強板26について詳細に説明する。補強板26は、デジタルペン40からドットパターン配列板20に印加される圧力を緩和するために設けられるものである。このような補強板26を設けることにより、デジタルペン40からの圧力が表示器30の表示画面33に伝えられるのを抑制することができ、これによって、表示器30の表示画面33が損傷するのを防ぐことができる。補強板26の厚みは、デジタルペン40から印加される圧力の範囲に応じて適宜設定されるが、例えば1mm以上となっている。
また上述の基材21の場合と同様に、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴って補強板26に収縮や膨張が生じる場合、ドットパターン22bの位置が表示器30の表示画面33に対して変化することが考えられる。このため、補強板26の材料として、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴う収縮や膨張が小さい材料が選択される。
本件発明者らが鋭意実験を重ねたところ、後述する実施例での実験結果で支持されているように、メチルメタクリレート・スチレン樹脂を用いて補強板26を形成した場合に、圧力を適切に緩和するともに、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴う収縮や膨張を小さくすることができることが見いだされた。従って、メチルメタクリレート・スチレン樹脂を用いて補強板26を形成することにより、表示器30が損傷するのを防ぐとともに、環境変化等が生じた場合であってもドットパターン22bの位置が表示器30の表示画面33に対してほとんど変化しないドットパターン配列板20を提供することができる。
メチルメタクリレート・スチレン樹脂を用いることによる上述の利点は、メチルメタクリレート・スチレン樹脂が、空気中の水分を吸収することにより膨張するという特性をあまり有さないことに起因すると考えられる。このような特性を表す一般的な指標として、吸湿膨張係数や吸水率などを挙げることができる。例えば、水中に24時間にわたって浸漬させた場合のメチルメタクリレート・スチレン樹脂の吸水率は0.12%以下となっている。この値は、一般的な樹脂材料、例えばアクリル樹脂の一種であるPMMAの吸水率0.3%に比べて著しく小さい。このため、メチルメタクリレート・スチレン樹脂を用いて補強板26を形成することにより、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴う収縮や膨張を小さくすることができると考えられる。
補強板26を形成するメチルメタクリレート・スチレン樹脂としては、メチルメタクリレートとスチレンの重合物、およびメチルメタクリレート樹脂とスチレン樹脂の混合物が挙げられる。例えば、TX−100S、TX−600XL、TX−800LF、TX−320XL(いずれも電気化学工業製)を用いることができる。水中に24時間にわたって浸漬させた場合のTX−100S、TX−600XL、TX−800LF、TX−320XLの吸水率は、それぞれ0.12%、0.12%、0.09%、0.04%となっている。なおこれらの吸水率の値は、いずれもASTM D−570に従って測定された値である。
また、環境温度23度で測定した場合の上述のTX−100S、TX−600XL、TX−800LF、TX−320XLにおけるロックウェル硬度(Nスケール)はそれぞれ84、86、77、70となっている。このため、補強板26に適切な強度をもたせることができ、これによって、表示器30の表示画面33が損傷するのを防ぐことができる。なおこれらのロックウェル硬度の値は、いずれもJISK7202に従って測定された値である。
また、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴う材料の収縮や膨張を表すその他の指標として、寸法安定性を挙げることもできる。寸法安定性とは、300mm×30mm×3mmの試験片を高温高湿の環境下(温度60度、湿度90%RH)に置いた場合の試験片の伸び率(300mmの辺における伸び率)を測定することにより得られる特性である。上述のTX−100S、TX−800LF、TX−320XLにおける200時間経過時の伸び率は、それぞれ0.3%、0.19%、0.09%となっている。一方、PMMAにおける200時間経過時の伸び率は約0.5%となっている。このことからも、メチルメタクリレート・スチレン樹脂が、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴う収縮や膨張の少ない材料であることが分かる。
接着層
次に、上述のドットパターン配列シート24と補強板26との間に介在される接着層25について説明する。接着層25の材料としては、ドットパターン配列シート24の基材21および補強板26に対する接着性を有するとともに光透過性を有するものであれば特に限定されず、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、エチレン・酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フェノール系樹脂、シアノアクリレート系樹脂等の合成樹脂、天然ゴム系、再生ゴム系、クロロプレンゴム系、ニトリルゴム系、スチレン・ブタジエンゴム系等のゴム系樹脂など公知の接着用材料が用いられる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、主にドットパターン配列板20を製造する方法について説明する。
ドットパターン配列板の製造方法
はじめに、連続したシート状の基材21を準備する。連続したシート状の基材21を作製する方法が特に限られることはなく、例えば押出成形法が用いられる。その後、連続したシート状の基材21を必要に応じて所定の延伸倍率で延伸させてもよい。延伸が実施される場合、その後に基材21に生じ得る収縮や膨張の程度が低減され得る。
次に、輪転機を用いて基材21の一面21a上に複数のドット部22aを印刷により形成する。輪転機としては、例えば図6(a)に示すように、プラテンローラー61と、プラテンローラー61との間で基材21を挟圧するよう配置され、表面にインキ版63が設けられた版胴62と、を有する輪転機60が用いられる。このうち版胴62のインキ版63には、ドット部22aを形成するためのパターン用材料が、ドットパターン22bに対応するパターンで充填されている。なお、輪転機における印刷方法が特に限られることはなく、グラビア印刷方法、フレキソ印刷方法など様々な印刷方法が適宜用いられ得る。
その後、基材21の一面21a側に、複数のドット部22aを覆う保護層23を設ける。保護層23を設ける方法が特に限られることはなく、例えば、連続したシート状の基材21の一面21a上に保護層23の材料を塗工することにより、保護層23が設けられる。このようにして、ロール・ツー・ロール方式でドットパターン配列シート24が作製される。ここで、ドットパターン配列シート24の厚みは、0.25mm以下となっている。
次に、連続したシート状のドットパターン配列シート24を、表示器30の表示画面33に対応する面積に切断する。また図6(b)に示すように、表示器30の表示画面33に対応する面積で作製された補強板26を準備する。補強板26の厚みは、デジタルペン40から印加され得る圧力の範囲などに応じて適宜設定されるが、好ましくは1mm以上となっている。
その後、補強板26上に接着層25を設け、そして、接着層25を介してドットパターン配列シート24を補強板26に接合させる。この際、ドットパターン配列シート24の他面24bが補強板26と対向するよう、ドットパターン配列シート24を補強板26に接合させる。このようにして、所定の規則性を有するドットパターン22bを含むドットパターン配列板20が作製される。
本実施の形態によれば、上述のように、ドットパターン配列シート24に接合される補強板26が、表示器30の表示画面33をデジタルペン40から保護する役割を担っている。このため、デジタルペン40から印加され得る圧力の範囲によらず、ドットパターン配列シート24の厚みを小さくすることができ、例えば上述のように0.25mm以下とすることができる。これによって、上述のように、ドットパターン配列シート24をロール・ツー・ロール方式で作製することが可能となっている。このことにより、枚葉方式でドットパターン配列シート24を作製する場合に比べて、製造コストをより低くすることができる。
また本実施の形態によれば、補強板26の厚みを変えることにより、デジタルペン40から印加され得る様々な大きさの圧力に対応することができる。また、補強板26の厚みを変えることにより、様々なタイプの表示器30における圧力耐久性に対応することもできる。ここで表示器30の圧力耐久性とは、表示器30に印加され得る、すなわち表示器30が耐えることのできる圧力のことである。一般に、表示器30の圧力耐久性は、表示器30の方式や寸法により異なっている。例えば厚いガラス板を備えたPDPにおける圧力耐久性は、LCDにおける圧力耐久性よりも一般に大きくなっている。このためPDPに取り付けられるドットパターン配列板20の補強板26の厚みは、一般に、LCDに取り付けられるドットパターン配列板20の補強板26の厚みよりも小さくなっていてもよい。従って、補強板26の厚みを変えることにより、様々な方式および寸法の表示器30に適合されたドットパターン配列板20を提供することが可能となる。
このため本実施の形態においては、デジタルペン40から印加され得る圧力の範囲によらず、ロール・ツー・ロール方式で作製されるドットパターン配列シート24の厚みが常に一定になっていてもよい。すなわち、ドットパターン配列板20が用いられる表示装置35または情報処理システム10のタイプによらず、常に一定の厚みでドットパターン配列シート24を作製することが可能となっている。このため、表示装置35または情報処理システム10のタイプに応じてドットパターン配列シート24の厚みを変える場合に比べて、製造コストをより低くすることができる。
表示装置の作製
その後、得られたドットパターン配列板20を表示器30に取り付ける。これによって、表示装置35が作製される。この場合、ドットパターン配列板20の補強板26が表示画面33と対向するよう、ドットパターン配列板20が表示器30に取り付けられる。なお、ドットパターン配列板20が表示画面33に対して固定されている限りにおいて、具体的な取り付け方法が特に限られることはない。例えば、ドットパターン配列板20と表示器30とが接着材(図示せず)などを介して密着されていてもよい。若しくは、ドットパターン配列板20と表示画面33との間に所定の間隔が空けられた状態で、ドットパターン配列板20が表示器30に取り付けられていてもよい。
このようにして得られた表示装置35と、上述のデジタルペン40とを組み合わせることにより、表示器30の表示画面33を介して直接的に操作やデータ入力を行うことが可能な情報処理システム10が提供される。
ここで本実施の形態によれば、上述のように、ドットパターン配列シート24の他面24b側に設けられた補強板26は、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなっている。このため、デジタルペン40からの圧力が表示器30の表示画面33に伝えられるのを抑制することができ、これによって、表示器30の表示画面33が損傷するのを防ぐことができる。また、環境変化や時間の経過に伴うドットパターン配列板20の収縮や膨張が小さくなっている。このため、環境変化等が生じた場合であっても、ドットパターン配列板20のドットパターン22bの位置が表示器30の表示画面33に対して変化するのを防ぐことができる。これによって、デジタルペン40により表示装置35上で描かれた軌跡を常に正確に認識することができる。
変形例
なお本実施の形態において、ドットパターン22bの各ドット部が、デジタルペン40からの光を反射するパターン用材料から形成されたドット部22aからなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図7に示すように、ドットパターン22bの各ドット部が、基材21に形成された凹部22dからなっていてもよい。
ドットパターン配列板20の法線方向からみた場合の各凹部22dの形状は、上述のドット部22aの形状と略同一となっている。また凹部22dの深さは、例えば0.1mmとなっている。基材21にこのような凹部22dを形成することにより、デジタルペン40の光源41から照射された光を凹部22dにおいて散乱させることができる。このため、上述のドット22aの場合と同様に、凹部22dを含む部分により反射される光の強度と、凹部22dを含まない部分により反射される光の強度とを相違させることができる。
凹部22dを形成する方法が特に限られることはなく、レーザーアブレーション、機械切削、サンドブラスト、エッチングなどの方法を適宜用いることができる。
このようにドットパターン22bの各ドット部を凹部22dによって形成することにより、パターン用材料からなるドット部22aが設けられる場合に比べて、デジタルペン40からの圧力に対するドットパターン22bの耐久性を向上させることができる。
その他の変形例
また図1に示す本実施の形態および図7に示す変形例において、ドットパターン配列シート24の一面24aが、デジタルペン40によって走査される例を示した。すなわち、ドットパターン配列板20の各構成要素のうち、ドットパターン配列シート24がデジタルペン40側に位置し、補強板26が表示器30側に位置する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、ドットパターン配列板20の各構成要素のうち、補強板26がデジタルペン40側に位置し、ドットパターン配列シート24が表示器30側に位置していてもよい。この場合も、補強板26によって、デジタルペン40からの圧力が表示器30の表示画面33に伝えられるのを抑制することができ、これによって、表示器30の表示画面33が損傷するのを防ぐことができる。
第2の実施の形態
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8に示す第2の実施の形態は、ドットパターンを構成する複数のドット部が基材の他面側に設けられている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と略同一である。図8に示す第2の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態において、ドットパターン配列シート24は、図8に示すように、一面21aおよび他面21bを含む基材21と、基材21の他面21b側に設けられ、ドットパターン22bを構成する複数のドット部22aと、を有している。このように本実施の形態において、複数のドット部22aは、デジタルペン40によって走査される側である基材21の一面21a側ではなく、他面21b側に設けられている。このように複数のドット部22aを基材21の他面21b側に設けることにより、図8に示すように、保護層を設けることなくドットパターン配列シート24を構成することが可能となっている。これによって、保護層が設けられる場合に比べて、ドットパターン配列シート24の製造コストを低くすることができる。
変形例
なお本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態におけるその他の変形例の場合と同様に、ドットパターン配列板20の各構成要素のうち、補強板26がデジタルペン40側に位置し、ドットパターン配列シート24が表示器30側に位置していてもよい。
第3の実施の形態
次に、図9を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図9に示す第3の実施の形態は、補強板の両面のうちドットパターン配列シートが設けられた側とは反対の側の面に、追加接着層を介して追加基材が設けられている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と略同一である。図9に示す第3の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
上述の第1の実施の形態において説明したように、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴って、基材21に収縮や膨張が生じることが考えられる。例えば基材21が収縮する場合、基材21の四隅に反りが生じ、このため、接着層25を介して基材21に接合されている補強板26の四隅が基材21側に引っ張られ、これによって、ドットパターン配列板20の四隅が基材21側に反ることが考えられる。
ここで本実施の形態においては、図9に示すように、補強板26の両面のうちドットパターン配列シート24が設けられた側(一面26a側)とは反対の側の面(他面26b)に、追加接着層28を介して追加基材29が設けられている。この追加基材29は、温度や湿度などの環境変化や時間の経過に伴う収縮または膨張に関して、基材21と同様の傾向を有するよう構成されている。例えば、基材21が温度および湿度の上昇に伴って膨張する特性を有する場合、追加基材29は、温度および湿度の上昇に伴って膨張する特性を有するよう構成されている。同様に、基材21が時間の経過に伴って収縮する特性を有する場合、追加基材29は、時間の経過に伴って収縮する特性を有するよう構成されている。
ここで、ドットパターン配列板20の周辺の温度および湿度が上昇した場合について考える。この場合、基材21および追加基材29はともに膨張しようとする。一方、基材21および追加基材29は、図9に示すように、補強板26を介して互いに力を及ぼしあうようになっている。このため、基材21および追加基材29の一方が膨張しようとする場合であっても、一方が膨張しようとする力は、他方が膨張しとうとする力によって打ち消される。すなわち、基材21および追加基材29の一方における変位が他方によって抑制される。このことにより、ドットパターン配列板20の周辺の温度および湿度が上昇した場合であっても、ドットパターン配列板20に反りなどの変位が生じるのを抑制することができる。
好ましくは、基材21と追加基材29は、同一または同種の材料からなるとともに略同一の厚みを有している。これによって、基材21が膨張または収縮しようとする力と、追加基材29が膨張または収縮しようとする力とを略等しくすることができる。このことにより、基材21および追加基材29の一方が膨張または収縮しようとする力を、他方が膨張または収縮しようとする力によってより完全に打ち消すことができる。これによって、ドットパターン配列板20に反りなどの変位が生じるのをより抑制することができる。
変形例
なお図9に示す本実施の形態において、ドットパターン配列板20の各構成要素のうち、ドットパターン配列シート24がデジタルペン40側に位置し、追加基材29が表示器30側に位置する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、ドットパターン配列板20の各構成要素のうち、追加基材29がデジタルペン40側に位置し、ドットパターン配列シート24が表示器30側に位置していてもよい。この場合も、補強板26によって、デジタルペン40からの圧力が表示器30の表示画面33に伝えられるのを抑制することができ、これによって、表示器30の表示画面33が損傷するのを防ぐことができる。
その他の変形例
また上述の各実施の形態において、補強板26が、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、応力を適切に緩和するのに十分な強度を有するとともに、環境変化や時間の経過に伴う寸法変化の小さいその他の材料を用いて、補強板26を構成してもよい。補強板26の材料を選択する際の指標としては、例えば、上述の寸法安定性が0.05〜0.4%以下である点などが挙げられる。
以下、上述した実施の形態の具体的実施例について述べる。
(実施例1)
実施例1に係るドットパターン配列板20は、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係るドットパターン配列板20に対応するものである。ドットパターン配列板20は、一面24aと他面24bとを有し、所定の規則性を有するドットパターン22bを含むドットパターン配列シート24と、ドットパターン配列シート24の他面24b側に接着層25を介して設けられた補強板26と、を備えている。
以下の材料を混練することにより、ドットパターン22bを構成する複数のドット部22aのためのパターン用材料を作製した。
・ ウレタン系樹脂(荒川化学工業(株)製、ユリアーノ2466):10.0重量部
・ 硝化綿:2.0重量部
・ 硬化剤(三井化学ポリウレタン(株)製、タケネートD−110N):2.0重量部
・ イソプロピルアルコール:15.0重量部
・ メチルエチルケトン:16.0重量部
・ 酢酸エチル:5.0重量部
・ 顔料(酸化チタン):40.0重量部(シリカ表面処理品、平均粒径:0.3μm)
なお、パターン用材料を構成する各材料の重量部が上記の値に限られることはなく、求められる反射率などに応じて適宜設定される。
まず、連続したシート状の基材21(東洋紡績(株)製 ポリエステルフィルム コスモシャインA4300フィルム)に対して上述のパターン用材料をグラビア印刷により塗布し、次に、基材21を加熱し、その後、基材21を乾燥させることにより、複数のドット部22aから構成されるドットパターン22bを基材21の一面21a上に形成した。ドット部22aの直径は100μmとした。その後、基材21の一面21a側に、複数のドット部22aを覆う保護層23を設けた。このようにしてドットパターン配列シート24を作製した。ドットパターン配列シート24の厚みは105μmとなっていた。
次に、連続したシート状のドットパターン配列シート24を、46インチのワイドサイズ(1018.1mm×572.7mm)に切断した。その後、切断されたドットパターン配列シート24を、同様のサイズで準備された厚み3mmの補強板26(電気化学工業製メチルメタクリレート・スチレン樹脂 TX−800LF)に接着層25を介して接合した。このようにして、46インチのワイドサイズのドットパターン配列板20を作製した。
(実施例2)
補強板26の他面26bに、追加接着層28を介して追加基材29を設けたこと以外は実施例1と同様にして、46インチのワイドサイズのドットパターン配列板20を作製した。追加基材29の厚みおよび材料は、基材21の厚みおよび材料と同一にした。
(比較例1)
ドットパターン配列シート24の他面24b側に設けられる補強板として、アクリル樹脂からなる補強板を用いたこと以外は実施例1と同様にして、46インチのワイドサイズのドットパターン配列板20を作製した。
評価項目1
実施例1、2及び比較例1に係るドットパターン配列板20について、高温高湿の環境下でドットパターン配列板20を長時間吊るした場合に生じる反り量の変化量を測定した。具体的には、まず、温度25度、湿度60%RHの環境下で保管されていたドットパターン配列板20を準備し、このときドットパターン配列板20の短辺側に生じていた反り量Dを測定した。次に図10(a)に示すように、ドットパターン配列板20を、温度60度、湿度95%RHの環境下で24時間にわたって吊るした。この場合、図10(a)に示すように、ドットパターン配列板20の短辺側に一対の吊具65を取り付け、この一対の吊具65を用いてドットパターン配列板20を吊るした。なお、一対の吊具65はそれぞれ、ドットパターン配列板20の長辺側の端部から1/3×w(wはドットパターン配列板20の短辺の幅)のところに取り付けられていた。
次に、ドットパターン配列板20を、温度25度、湿度60%RHの環境下で24時間にわたって吊るした。その後、ドットパターン配列板20の短辺側に生じていた反り量Dを測定した(図10(b)参照)。
実施例1、実施例2および比較例1によるドットパターン配列板20を用いた場合の各々について、温度60度、湿度95%RHの環境下に24時間保管する前後での反り量Dの差を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2012078996
表1に示すように、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなる補強板26を用いた実施例1および実施例2の場合、反り量Dの差が2mm以下となっていた。一方、アクリル樹脂からなる補強板を用いた比較例1の場合、反り量Dの差が13mmとなっていた。このように、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなる補強板26を用いることにより、高温高湿の環境に対するドットパターン配列板20の耐性を著しく向上させることができた。
評価項目2
実施例1、2に係るドットパターン配列板20について、表示器30上に長時間載置した場合に生じる反り量の変化量を測定した。具体的には、まず、表示器30として液晶ディスプレイを準備した。次に、表示器30上にドットパターン配列板20を載置し(図11(a)参照)、このときドットパターン配列板20の四隅20A〜20Dに生じていた反り量D(ドットパターン配列板20の四隅20A〜20Dから表示器30までの距離)をそれぞれ測定した。
その後、液晶ディスプレイの全画面を白色表示状態とし、この状態を24時間継続させた。この際、ドットパターン配列板20の周囲の温度は25度、湿度は50〜60%RHとなっていた。その後、ドットパターン配列板20の四隅20A〜20Dに生じていた反り量D(図11(b)参照)をそれぞれ測定した。
実施例1および実施例2によるドットパターン配列板20を用いた場合の各々について、白色表示状態の表示器30上に24時間載置する前後での四隅20A〜20Dの反り量Dの差をそれぞれ算出した。結果を表2に示す。
Figure 2012078996
表1に示すように、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなる補強板26を用いた実施例1および実施例2において、四隅20A〜20Dでの反り量Dの差を10mm以下とすることができた。また、補強板26の他面26bに追加接着層28を介して追加基材29を設けた実施例2においては、四隅20A〜20Dでの反り量Dの差をさらに小さくすることができた。
10 情報処理システム
20 ドットパターン配列板
21 基材
21a 一面
21b 他面
22a ドット部
22b ドットパターン
22c 仮想線
22d 凹部
23 保護層
24 ドットパターン配列シート
24a 一面
24b 他面
25 接着層
26 補強板
26a 一面
26b 他面
27A ドット部を含む部分
27B ドット部を含まない部分
28 追加接着層
29 追加基材
30 表示器
31 制御駆動部
32 通信部
33 表示画面
35 表示装置
40 デジタルペン
41 光源
42 検出部
43 解析部
44 通信部
60 輪転機
61 プラテンローラー
62 版胴
63 インキ版
65 吊具

Claims (10)

  1. 一面および他面を含む基材と、前記基材上に設けられた複数のドット部からなるドットパターンと、を有するドットパターン配列シートと、
    前記ドットパターン配列シートの基材の他面側に接着層を介して設けられた補強板と、を備え、
    前記補強板は、メチルメタクリレート・スチレン樹脂からなることを特徴とするドットパターン配列板。
  2. 前記ドットパターン配列シートの厚みは、0.25mm以下となっており、
    前記補強板の厚みは、1mm以上となっていることを特徴とする請求項1に記載のドットパターン配列板。
  3. 前記基材は、延伸された樹脂材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載のドットパターン配列板。
  4. 前記複数のドット部が、前記基材の一面側に設けられており、
    前記ドットパターン配列シートは、前記複数のドット部を覆う保護層をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のドットパターン配列板。
  5. 前記複数のドット部が、前記基材の他面側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のドットパターン配列板。
  6. 前記補強板の両面のうち前記ドットパターン配列シートが設けられた側とは反対の側の面に、追加接着層を介して追加基材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のドットパターン配列板。
  7. 前記基材と前記追加基材は、同種の材料からなるとともに略同一の厚みを有することを特徴とする請求項6に記載のドットパターン配列板。
  8. 各ドット部が、前記基材に形成された凹部からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のドットパターン配列板。
  9. 請求項1に記載のドットパターン配列板と、
    画像情報を表示する表示画面を有する表示器と、を備え、
    前記ドットパターン配列板は、前記表示器の前記表示画面上に設けられていることを特徴とする表示装置。
  10. 請求項9に記載の表示装置と、
    前記表示装置の前記ドットパターン配列板の前記ドットパターンを読み取る読取装置と、
    前記読取装置により読み取られた前記ドットパターンを解析する解析部と、
    前記解析部により得られた情報を前記表示装置の表示器に送る通信部と、を備えたことを特徴とする情報処理システム。
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