JP4940891B2 - 商品紹介ロボット、商品紹介方法および商品紹介情報処理プログラム - Google Patents

商品紹介ロボット、商品紹介方法および商品紹介情報処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、商品紹介ロボットに関する発明であり、特に、各商品メーカや販売店の意向を踏まえた商品紹介を行う商品紹介ロボット技術に関するものである。
家電やカメラなどにIT技術が浸透していくに従い、これら電子機器のメーカ開発商品は多様多種になり、これら膨大な数の商品を取り扱う販売店では、個々の商品の仕様や特性を理解し、的確に来客の要望に対処して商品を紹介するためには、一人の販売員の努力に頼るには限界が感じられるようになって来た。そこで販売商品のテリトリを分けて複数の販売員のチームを作って、顧客の要望に応じてチームで対処したり、各商品メーカから販売応援のヘルパーを派遣してもらい、その対処を行うことがはじめられている。
これらの方法は人件費の増大を伴うため、これら商品紹介業務の代行をしたり支援をする商品紹介ロボットの導入が検討されてきた。例えば、下記特許文献1に開示される顧客応対ロボットがある。以下には、この文献で開示される商品紹介ロボットの必要部分の概要を図11によって説明する。
図11の従来の商品紹介ロボットは、紹介すべき商品の商品情報を格納する商品情報データベース91と、来客cからの要望情報reqを取得する要望情報取得手段92と、要望情報取得手段92から与えられる検索条件で商品情報データベース91を検索して紹介すべき商品候補cg(一般には複数個)を選択する商品候補選択手段93と、これら商品候補cgを商品情報データベース91から抽出して比較表を作成する比較表作成部941を有する紹介提示手段94とを持ち、紹介提示手段94は来客cに従来の商品候補項目比較表cgTBL´を提示する。また、紹介提示手段94は動作実行手段942を持ち、紹介すべき商品の商品識別子gid=xを得て定められた商品紹介動作actを行う。
本特許文献1の記載では、要望情報取得手段92としては客の発話を音声認識して要望情報reqを取得し、紹介提示手段94による商品候補項目比較表cgTBL´の提示は、例えばロボットの胴体に組み込まれた画像表示手段によって行う。また、商品紹介動作actとしては、ロボットが実際の商品を指し示す指示行動を行う例が述べられている。
特開2005−293052号公報
前記の特許文献1の商品紹介ロボットでは、商品候補cgが多数出た場合に、これを絞り込んで、優先順位を付けて来客cに提示することができない。例えば、多数のメーカがそれぞれ多種多数の商品系列をもつディジタルカメラ(以下デジカメという)などを扱う量販店の売り場では、従来の商品候補項目比較表cgTBL´に多数の候補がならび、来客cは決定に困ることが予想される。また、商品紹介ロボットがある商品メーカから派遣された場合、当該商品紹介ロボットには、同程度ならこのメーカの自社商品を優先的に紹介させたい、と考えるが、そのような優先すべき商品である優先商品を推奨させることができない。また、かかる優先商品を強調した意図的紹介提示を行うことができない。
このように、従来の商品紹介ロボットでは、当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品を推奨することができず、また、かかる優先商品を強調した意図的紹介提示を行うことができない、という課題があった。
従来の商品紹介ロボットでは、当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品を推奨することができず、また、優先商品を強調した意図的紹介提示を行うことができない、という前記課題は、図1に示す如く、商品売り場で来客cと対応して来客cに商品を紹介する商品紹介ロボットであって、当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品ygを定義する優先商品定義手段5と、商品識別子項目gidと複数の商品特性項目gp1,2,…とからなるレコードを有する商品情報データベース1と、来客cの要望情報reqを取得する要望情報取得手段2と、前記取得された要望情報reqに含まれるキーワードkと関連する前記商品特性項目gp1,2,…を要望項目gp-reqとして判定する要望項目判定手段3と、前記判定された要望項目gp-reqに基づいて、前記商品情報データベース1を検索して複数の紹介すべき商品候補cgを選択する商品候補選択手段4と、前記選択された商品候補cgに前記優先商品ygが含まれる場合に、該優先商品ygを推奨するような対応出力r-outを行う意図的対応手段6とを有する商品紹介ロボットによって解決される。
すなわち、本発明の商品紹介ロボットでは、あらかじめ優先商品定義手段5によって優先商品ygが設定されている。そして要望情報取得手段2、要望項目判定手段3を通じて来客cの要望情報reqを商品情報データベース1に関連付ける要望項目gp-reqととらえ、商品候補選択手段4によって商品情報データベース1を検索して商品候補cgを選択する。意図的対応手段6はこの商品候補cgが優先商品ygを含む場合に、該優先商品ygを推奨するような対応出力r-outを行うので、来客cは優先商品ygをより好ましく印象付けられ、この商品の購入へ結びつきやすくなる。
また、前記課題は、図6に示すごとく、前記優先商品ygの商品特性項目値val(yg,gpi)が他の商品候補cgの商品特性項目値val(cg,gpi)を上回る場合に該商品特性項目gpiを有利項目gp-yと判定し、該優先商品の商品特性項目値が他の商品候補の商品特性項目値を下回る場合に該商品特性項目を不利項目gp-hと判定する有利不利項目判定部63と、前記判定された有利項目gp-yを含み不利項目gp-hを含まない商品候補項目比較表cgTBLを紹介提示する比較表提示部64と、を有することにより、より効果的に解決される。
すなわち、優先商品定義手段5にはこの商品紹介ロボットが優先紹介すべき優先商品ygが定義されており、有利不利項目判定部63は商品候補cg中に優先商品ygが含まれているかを確認する。含まれていた場合、有利不利項目判定部63は当該優先商品ygと他の商品候補cgとの商品特性項目値val(gid,gpi)の値をそれぞれの商品特性項目gpiごとに比較し、優先商品ygのほうが有利な項目である有利項目gp-yと不利な項目である不利項目gp-hとを判定する。比較表提示部64は有利項目gp-yを含み不利項目gp-hを含まない商品候補項目比較表cgTBLを作成して、これを紹介提示する。したがって、このような商品候補項目比較表cgTBLによって、来客cは優先商品ygをより好ましく印象付けられ、この商品の購入へ結びつきやすくなる。
また、前記課題は、図9に示すごとく、前記商品特性項目gp1,2,…と対応付けてロボットの商品紹介動作act1,2,…を規定した商品紹介動作知識ベース65と、前記選択された商品候補cgの商品特性項目値val(cg,gpi)を来客cに確認させるために、前記商品紹介動作知識ベース65を用いて、前記商品紹介動作act1,2,…を実行する動作実行部66と、を有することにより、より効果的に解決される。
すなわち、例えば、優先商品ygの有利項目gp-yを商品紹介動作知識ベース65から選択して当該商品紹介動作actxを行えば、当該優先商品ygの有利さをさらに強く印象付けることができ、さらにこの商品の購入へ結びつきやすくなる。
本発明の商品紹介ロボットによれば、優先的に紹介すべき商品である優先商品を推奨することができ、商品メーカまたは販売店の意向に沿った商品紹介が行えるという効果がある。
本発明の商品紹介ロボットの実施例を図1〜図10により説明する。なお、本発明におけるコンピュータ処理は、当該コンピュータの主記憶装置上に展開されたコンピュータプログラムにより実行されるが、このコンピュータプログラムの提供形態は、当該コンピュータに接続された補助記憶装置をはじめ、CD−ROM等の可搬型記憶装置やネットワーク接続された他のコンピュータの主記憶装置及び補助記憶装置等の各記録媒体に格納されて提供されるもので、このコンピュータプログラムの実行に際しては、当該コンピュータの主記憶装置上にローディングされ実行されるものである。
本発明の商品紹介ロボットの第1の実施例について図1〜図5によって説明する。図1は本実施例の商品紹介ロボットの構成例である。また、図2はこの商品紹介ロボットの動作フローである。以下には、この両図をもとにこの商品紹介ロボットの動作を説明する。
まず、開店準備の段階で、あらかじめ図2のステップS201で、ロボットのオーナは対話的に優先商品ygを入力し、ロボットの優先商品定義手段5はこれを内部に格納する。そして、ステップS202でロボットのオーナは対話的に商品情報データベース1を更新設定しておく。ここでいったん図2を離れ、商品情報データベース1について図3によって説明する。
図3は商品情報データベース1のデータ構成例であって、この例ではデジカメ販売店におけるデジカメ商品のデータベースを示している。各レコードは商品識別子項目gidと複数の商品特性項目gp1,2,…からなっている。例えば商品識別子gid=01040のレコードはCanoxx社の型番JX D50のデジカメで、本品の本日の価格は\36,750である。その他、商品特性項目値val(gpi)として薄さ、大きさは劣位であるが、重さ、色の鮮やかさ、暗部のノイズ、画像サイズは優位である。感度は中位、手ぶれ防止機能があり、液晶サイズも大きい、などが与えられている。商品情報データベース1にはこのようなレコードが全商品に対して用意されている。
再び図2に戻り、ステップS203でロボットの図示しない総合制御部は来客cを検知して、該来客cに近づき、要望情報取得手段2を起動して来客cから要望情報reqを取得する。要望情報取得手段2は来客cから要望情報reqを取得するが、その態様は音声入力やディスプレイとキーボードを用いた対話等、種々の公知の技術により行われる。本実施例では要望情報取得手段2は来客cのしゃべる日本語を音声入力で要望情報reqとして取得する。そしてステップS204で要望情報取得手段2は取得した要望情報reqを解析して、内蔵する要望項目判定テーブルkgpTBL(図4(a)参照)に登録されたキーワードに対応するキーワードkを抽出する。ここでは要望情報取得手段2は、図示しない公知の単語辞書を用いた形態素解析手段によって単語を抽出し、これを図示しない内蔵するキーワード同義語辞書を参照して当該話題のキーワードkを抽出する。ここにキーワードkとは、来客cのカメラに対する要望を表す単語で、図4(a)に示す要望項目判定テーブルkgpTBLの第1列に定義されている。例えば、来客cの要望情報reqが「旅行にもって行きたいのです。」であった場合、要望情報取得手段2は「旅行」をキーワードkとして抽出する。
次にステップS205で要望項目判定手段3は要望情報reqおよびキーワードkから、要望項目判定テーブルkgpTBLを参照して要望項目gp-reqとその重み係数を判定する。例えば図4(a)のように要望項目判定テーブルkgpTBLが登録されている場合、キーワード「運動会」に対する要望項目gp-reqは薄さ、大きさ、手ぶれ防止、望遠であり、それぞれに重み係数が設定されている。
次にステップS206で商品候補選択手段4は要望項目gp-reqに基づいて商品情報データベース1を検索し、全商品レコードについて要望得点reqpを算出し、要望得点reqpが所定の閾値を上回るレコードを商品候補cgレコードとして抽出する。各項目の要望得点reqpは例えば図3の商品情報データベース1の商品特性項目値val(gpi)が優位(○)である項目は1点、中位(△)は0.5点、劣位(×)は0点とし、これに重み係数を乗ずる。図4(b)で説明すると、上記の例では、商品識別子gid=01040では薄さ0点、大きさ0点、手ぶれ防止50点、商品識別子gid=14011では薄さ20点、大きさ30点、手ぶれ防止0点、商品識別子gid=02011では薄さ0点、大きさ30点、手ぶれ防止0点、などとなる。このようにして全項目の和で当該デジカメの要望得点reqpが算出され、これが所定の閾値例えば75点を上回るならば当該デジカメは商品候補cgとして選定される。図4(b)ではその結果上記3機種が商品候補cgとして選択されたことを示している。
次に商品候補選択手段4はステップS207で商品候補cgが抽出できたかを判定し、肯定的であれば次ステップS208に進むが、否定的であれば再度ステップS203に戻り、新たな要望情報reqを取得しようとする。
商品候補cgが抽出できた場合には、ステップS208で意図的対応手段6の対話生成部62は優先商品定義手段5から優先商品ygの商品識別子gid=xを取り出し、商品候補cgレコードの商品識別子gidにxが含まれるかを調べる。そしてステップS209で優先商品ygが商品候補cgに含まれているかの判定をする。優先商品ygが含まれている場合、対話生成部62はステップS210でキーワードk、優先商品yg、商品候補cgを用いて、対話知識ベース61を検索し、適当な発話構成プログラムを選択して、対応出力(音声)r-outである発話を行う。これについては後に具体例を用いて説明する。そして要望情報取得手段2はステップS211で来客cは購入商品を決定したかを判定し、まだ、要望がある場合は再度ステップS203に戻り、来客cとの対話を続ける。また、商品候補cgに優先商品ygが含まれていないときにはステップS212 対話生成部62は商品候補cgを順次説明する発話を行う。
図2の動作によって、この商品紹介ロボットが来客cに対応出力(音声)r-out発話を行う具体例を以下に説明する。この例では、商品紹介ロボットは優先商品ygとして商品識別子gid=14***(*はワイルドカード)すなわちMaxxxx社製の全商品が設定されているものとする。
<<発話例>>
客:こんにちは。デジカメが欲しいのですが
ロボット発話1:今の売れ筋をお見せしましょう。Maxxxx社のこれなどは
映りがよくて評判です。ここをAマークにあわせればオート
モードでどなたにも簡単に・・・・
客:旅行にもって行きたいのです。
ロボット発話2:旅行でしたら軽いのがおすすめです。軽いものでしたら、
こちらの3機種がおすすめです。
液晶が大きいのを選ぶとその場で確認できて楽しいですよ。
客:手ぶれ防止がついたのがよいと聞いてきたのですが。
ロボット発話31:暗いところでもぶれにくい機能ですね。
ロボット発話32:手ぶれ防止はCanoxx社が大きく宣伝していますが、Maxxxx社のはシャッタースピードを上げて同じように手ぶれが出ないようにしています。
客:重そうだね。
ロボット発話4:持ってみてください。手にフィットしますから感じないですよ。
それに10グラムの差だったらペットボトルを一口飲んだら
同じになってしまいますから、気にする量ではありません。
ロボット発話5:選ぶならMaxxxx社かCanoxx社。コマーシャルが派手なのはCanoxx社。
Maxxxx社は簡単にきれいに撮れて、スイッチを入れてさっと動いてチャンスを逃さ
ない。
今Maxxxx社はポイント倍増還元中ですから、大きなメモリーをお付けすることが
できます。いかがですか。
<<解説>>
ロボット発話1:要望情報取得手段2は特定のキーワードkを抽出できなかったのでキーワードk=(デフォルト)を出力し、要望項目判定手段3は要望項目gp-reqとして図4(a)の要望項目判定テーブルkgpTBLにおいて商品識別子項目「売れ筋」を選んだ。商品候補選択手段4はこれを商品情報データベース1から検索し、図4(b)の3機種が商品候補cgとして選択された。優先商品ygの商品識別子gid=14***が設定されているので対話生成部62は子の3機種のうち、14011を推奨対象として、図5に示す対話知識ベース61を検索し、発話構成プログラムapeal("", 01, 14011)を選択した。対話生成部62はこのプログラムを実行して上記発話が構成された。
ロボット発話2:同様にキーワードk=旅行、発話主題=重さ、によって対話知識ベース61から発話構成プログラムweight("旅行",61,"")が選ばれ、このプログラムの実行によって上記発話が構成された。
ロボット発話31:同様にキーワードk=手ぶれ、発話主題=手ぶれ防止、によって対話知識ベース61から発話構成プログラムbure("手ぶれ",11,"") が選ばれ、このプログラムの実行によって上記発話が構成された。
ロボット発話32:同様にキーワードk=手ぶれ、発話主題=シャッタースピード、によって対話知識ベース61から発話構成プログラムbure("手ぶれ",11,"") が選ばれ、このプログラムの実行によって上記発話が構成された。
ロボット発話4:同様にキーワードk=重さ、発話主題=優先商品のアピール、によって対話知識ベース61から発話構成プログラムappeal("重さ",03,14011)が選ばれ、このプログラムの実行によって上記発話が構成された。
ロボット発話5:同様にキーワードk=(デフォルト)、発話主題=優先商品のアピール、によって対話知識ベース61から発話構成プログラムappeal("",02,14011)が選ばれ、このプログラムの実行によって上記発話が構成された。
本実施例の商品紹介ロボットは図6に示す構成であり、図7に示す動作フローによって動作する。なお、図3の商品情報データベース1構成例および図4の要望項目判定テーブルkgpTBLは第1実施例と共通である。図6のブロック構成を第1実施例の図1と比べると、意図的対応手段6の内部構成が異なるほかは同一である。したがって、この部分を中心に説明する。本実施例の意図的対応手段6は有利不利項目判定部63および比較表提示部64を有し、対応出力r-outとして商品候補項目比較表cgTBLの提示を行う点で第1実施例と異なる。
図7に示す動作フローによって本商品紹介ロボットの動作を説明する。ここでもステップS701からステップS707までは図2で既に説明したステップS201からステップS207と同様であるので説明を省略する。ステップS708で意図的対応手段6の有利不利項目判定部63は優先商品定義手段5から優先商品ygの商品識別子gid=xを取り出し、商品候補cgレコードの商品識別子gidにxが含まれるかを調べ、ステップS709で優先商品ygは商品候補cgに含まれているかを判定する。
優先商品ygが商品候補cgに含まれている場合はステップS710に移行し、有利不利項目判定部63は有利項目gp-yおよび不利項目gp-hを判定し、比較表提示部64を起動する。そしてステップS711で比較表提示部64は不利項目gp-hを含まず有利項目gp-yを含む商品候補項目比較表cgTBLを作成する。図8に商品候補項目比較表cgTBLの作成例を示した。図8(a)に示すように、優先商品ygの商品識別子gid=14***と設定されている場合、図3の商品情報データベース1をサーチして、有利不利項目判定部63は図8(b)のように有利項目gp-yの商品特性項目gp=(gp4,gp5,gp6,gp7,gp9,gp11,gp12,gp13,...)、不利項目gp-hの商品特性項目gp=(gp8,gp10,gp14,...)と判定する。その結果、比較表提示部64は図8 (c)に示すような商品候補項目比較表cgTBLを提示することとなる。
ステップS709の判定で優先商品ygが商品候補cgに含まれていなかった場合は、ステップS712に移行し、比較表提示部64は従来のように全項目を含む商品候補項目比較表cgTBLを作成する。ステップS713では意図的対応手段6はステップS711またはS712で作成した商品候補項目比較表cgTBLを来客cに提示する。
本実施例の商品紹介ロボットは図9に示す構成であり、図3の商品情報データベース1構成例および図4の要望項目判定テーブルkgpTBLおよび図5の対話知識ベース61構成例は第1実施例と共通である。図9のブロック構成を第1実施例の図1と比べると、意図的対応手段6の内部に商品紹介動作知識ベース65および動作実行部66が追加されたほかは同一である。したがって、この部分を中心に説明する。
第1実施例と同様に本商品紹介ロボットは来客cの要望情報reqに対応して意図的対応手段6が対応出力(音声)r-outで発話する。これに加えて、本実施例の商品紹介ロボットは意図的対応手段6が種々の商品紹介動作act1,2,…を行う。その動作プログラムは商品紹介動作知識ベース65にプログラム群として持っている。図10にはこの商品紹介動作知識ベース65の構成例を示した。
図10に示すごとく、商品紹介ロボットが商品紹介動作を行うためには該ロボットに備わっているべき機能要件が必要である。例えばロボットが商品の重さを計測して提示する商品紹介動作act0311を遂行するためにはロボットに手持ち機能および重量計測機能が備わっていなければならない。一般にこれらすべての機能要件を兼ね備えたロボットはサイズも大きく高価格なものとなるので、実用的には、形状、機能の異なる数種類の商品紹介ロボットが作成され、これらロボットの動作実行部66は自分のもつ機能要件の範囲で前記商品紹介動作知識ベース65から適当な商品紹介動作act1,2,…を選択する。
このような商品紹介ロボットでは第1実施例のような対話に加え、さらに下記のような商品紹介動作act1,2,…を伴った対応出力r-outが可能である。
<<対応出力r-outの例>>
客:重そうだね。
ロボット発話6:このカメラの重さを測りますよ。
ほらここに重さが出たでしょう。
客:きれいに撮れますか。
ロボット発話7:撮影して見ましょう。
こうやって動かしながら撮ってみて、結果をこの液晶に表示します。
まずCanoxx社のカメラです。手ぶれはしていませんが、拡大すると
こんなにノイズが目立ってしまいます。
今度はMaxxxx社のを撮ってみますね。拡大してもノイズが目立たないでしょう。
きれいに撮るにはこちらがおすすめです。
上記ロボット発話6では、対話生成部62が図5の対話知識ベース61の中から、キーワードk=重さ、発話主題=実測、によって発話構成プログラムaction("重さ",88,14011)を実行させ、これによって発話が構成された。そして、プログラムaction("重さ",88,14011)からの動作トリガtrigが動作実行部66に与えられ、そのパラメータにより動作実行部66は商品紹介動作知識ベース65から商品紹介動作act0311を選択し、動作実行部66がこれを実行しつつ対話生成部62による対応出力(音声)r-outが同期して発話される。
また、上記ロボット発話7では、対話生成部62が図5の対話知識ベース61の中から、キーワードk=きれい、発話主題=実測、によって発話構成プログラムaction("きれい",88,14011)を実行させ、これによって発話が構成された。そして、プログラムaction("きれい",88,14011)からの動作トリガtrigが動作実行部66に与えられ、そのパラメータにより動作実行部66は商品紹介動作知識ベース65から商品紹介動作act0612を選択し、動作実行部66がこれを実行しつつ対話生成部62による対応出力(音声)r-outが同期して発話される。
以上の実施例1,2,3ともに、この商品紹介ロボットと交信して商品紹介ロボットの対応動作を記録する管理コンピュータを設けることは容易である。また、このような管理コンピュータが商品紹介ロボットのそれぞれの接客頻度や売り上げなどを含む貢献度を記録すること、該貢献度に応じて商品紹介ロボットオーナに金銭が支払われること、設定された優先商品ごとに前記貢献度に応じた優先商品メーカから販売店に金銭が支払われるなどのビジネスモデルが考案されるが、これらは実施時における設計的事項と考えられる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)商品売り場で来客と対応して来客に商品を紹介する商品紹介ロボットであって、
当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品を定義する優先商品定義手段と、
商品識別子項目と複数の商品特性項目とからなるレコードを有する商品情報データベースと、
前記来客の要望情報を取得する要望情報取得手段と、
前記取得された要望情報に含まれるキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として判定する要望項目判定手段と、
前記判定された要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択する商品候補選択手段と、
前記選択された商品候補に前記優先商品が含まれる場合に、該優先商品を推奨するような対応出力を行う意図的対応手段と、
を有することを特徴とする商品紹介ロボット。
(付記2)前記意図的対応手段は、さらに、
前記優先商品の商品特性項目値が他の商品候補の商品特性項目値を上回る場合に該商品特性項目を有利項目と判定し、該優先商品の商品特性項目値が他の商品候補の商品特性項目値を下回る場合に該商品特性項目を不利項目と判定する有利不利項目判定部と、
前記判定された有利項目を含み不利項目を含まない商品候補項目比較表を紹介提示する比較表提示部と、
を有することを特徴とする付記1記載の商品紹介ロボット。
(付記3)前記意図的対応手段は、さらに、
前記商品特性項目と対応付けてロボットの商品紹介動作を規定した商品紹介動作知識ベースと、
前記選択された商品候補の商品特性項目値を来客に確認させるために、前記商品紹介動作知識ベースを用いて、前記商品紹介動作を実行する動作実行部と、
を有することを特徴とする付記1ないし2記載の商品紹介ロボット。
(付記4)商品売り場で来客と対応して来客に商品を紹介する商品紹介ロボットの商品紹介方法であって、
商品識別子項目と複数の商品特性項目とからなるレコードを有する商品情報データベースを有し、
当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品を定義する優先商品定義ステップと、
前記来客の要望情報を取得する要望情報取得ステップと、
前記取得された要望情報に含まれるキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として判定する要望項目判定ステップと、
前記判定された要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択する商品候補選択ステップと、
前記選択された商品候補に前記優先商品が含まれる場合に、該優先商品を推奨するような対応出力を行う意図的対応ステップと、
を有することを特徴とする商品紹介方法。
(付記5)商品売り場で来客と対応して来客に商品を紹介する商品紹介ロボットをコンピュータに実行させる商品紹介情報処理プログラムであって、
商品識別子項目と複数の商品特性項目とからなるレコードを有する商品情報データベースを有し、
当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品を定義する優先商品定義ステップと、
前記来客の要望情報を取得する要望情報取得ステップと、
前記取得された要望情報に含まれるキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として判定する要望項目判定ステップと、
前記判定された要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択する商品候補選択ステップと、
前記選択された商品候補に前記優先商品が含まれる場合に、該優先商品を推奨するような対応出力を行う意図的対応ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする商品紹介情報処理プログラム。
(付記6)商品売り場で来客と対応して来客に商品を紹介する商品紹介ロボットをコンピュータに実行させる商品紹介情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
商品識別子項目と複数の商品特性項目とからなるレコードを有する商品情報データベースを有し、
当該ロボットが優先的に紹介すべき商品である優先商品を定義する優先商品定義ステップと、
前記来客の要望情報を取得する要望情報取得ステップと、
前記取得された要望情報に含まれるキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として判定する要望項目判定ステップと、
前記判定された要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択する商品候補選択ステップと、
前記選択された商品候補に前記優先商品が含まれる場合に、該優先商品を推奨するような対応出力を行う意図的対応ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする商品紹介情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
本発明の商品紹介ロボットは、優先的に紹介すべき商品である優先商品を指定することで、該ロボットに優先商品を推奨するような商品紹介をさせられるので、量販店の販売要員業務や商品メーカの派遣販売ヘルパー業務を代行したり支援するなどで利用される可能性がある。
本発明の第1実施例の商品紹介ロボットのブロック構成例 第1実施例の商品紹介ロボットの動作フロー図 商品情報データベース1のデータ構成例 要望項目判定テーブルkgpTBLおよび商品候補cgのデータ例 対話知識ベース61のデータ構成例 本発明の第2実施例の商品紹介ロボットのブロック構成例 第2実施例の商品紹介ロボットの動作フロー図 商品候補項目比較表cgTBLの作成例 本発明の第3実施例の商品紹介ロボットのブロック構成例 商品紹介動作知識ベース65のデータ構成例 従来の商品紹介ロボットのブロック構成例
符号の説明
1 商品情報データベース
2 要望情報取得手段
3 要望項目判定手段
商品候補選択手段
優先商品定義手段
意図的対応手段
対話知識ベース
対話生成部
有利不利項目判定部
比較表提示部
商品紹介動作知識ベース
動作実行部
req 要望情報
k キーワード
gp-req 要望項目
gid 商品識別子項目
gp1,2,… 商品特性項目
yg 優先商品
cg 商品候補
r-out 対応出力
gp-y 有利項目
gp-h 不利項目
cgTBL 商品候補項目比較表
act1,2,… 商品紹介動作

Claims (3)

  1. 商品売り場で来客と対応して前記来客に商品を紹介するコンピュータを有する商品紹介ロボットであって、
    前記コンピュータは、
    当該ロボットが優先的に紹介すべき優先商品の情報を予め格納させておく優先商品定義手段と、
    商品を識別する商品識別子と複数の商品特性項目とを予め関連付けて記憶保存される商品情報データベースと、
    前記来客の要望情報を取得する要望情報取得手段と、
    前記取得された前記要望情報に含まれるキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として、前記商品特性項目の重み係数が設定されている要望項目判定テーブルを用いて判定させる要望項目判定手段と、
    前記判定された前記要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択する商品候補選択手段と、
    前記商品特性項目と前記ロボットの商品紹介動作データを予め関連付けて記憶保存される商品紹介動作知識データベースと、
    前記選択された商品候補に前記優先商品が含まれる場合に、前記商品紹介動作知識データベースに記憶されている前記商品特性項目から関連する商品紹介動作アクションを実行させ、前記来客に商品を紹介する動作を表示させる動作実行部と、
    を有することを特徴とする商品紹介ロボット。
  2. 商品売り場で来客と対応して前記来客に商品を紹介するコンピュータを有する商品紹介ロボットの商品紹介方法であって、
    商品を識別する商品識別子と複数の商品特性項目とを予め関連付けて記憶保存される商品情報データベースを有し、
    前記コンピュータによって、
    当該ロボットが優先的に紹介すべき優先商品の情報を予め格納させておく優先商品定義ステップと、
    前記来客の要望情報を取得させる要望情報取得ステップと、
    前記取得された前記要望情報に含まれる要望項目判定テーブルに登録されたキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として判定させる要望項目判定ステップと、
    前記判定された前記要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択させる商品候補選択ステップと、
    前記商品特性項目と前記ロボットの商品紹介動作データを予め関連付けて記憶保存される商品紹介動作知識データベースを検索して前記商品紹介動作知識データベースに記憶されている前記商品特性項目から関連する商品紹介動作アクションを実行させ、前記来客に商品を紹介する動作を表示させる動作実行ステップと、
    を含むことを特徴とする商品紹介方法。
  3. 商品売り場で来客と対応して前記来客に商品を紹介する商品紹介ロボットのコンピュータに、
    商品を識別する商品識別子と複数の商品特性項目とを予め関連付けて記憶保存される商品情報データベースを有し、
    当該ロボットが優先的に紹介すべき優先商品の情報を予め格納させておく優先商品定義機能と、
    前記来客の要望情報を取得する要望情報取得機能と、
    前記取得された前記要望情報に含まれる要望項目判定テーブルに登録されたキーワードと関連する前記商品特性項目を要望項目として判定させる要望項目判定機能と、
    前記判定された前記要望項目に基づいて、前記商品情報データベースを検索して複数の紹介すべき商品候補を選択させる商品候補選択機能と、
    前記商品特性項目と前記ロボットの商品紹介動作データを予め関連付けて記憶保存される商品紹介動作知識データベースを検索して前記商品紹介動作知識
    データベースに記憶されている前記商品特性項目から関連する商品紹介動作アクションを実行させ、前記来客に商品を紹介する動作を表示させる動作実行機能と、
    を実現させるための商品紹介情報処理プログラム。
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