以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る検索システム、検索方法、及びプログラムを具体的に開示した実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
また、実施形態でいう「部」又は「装置」とは単にハードウェアによって実現される物理的構成に限定されず、その構成が有する機能をプログラム等のソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、又は2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。これらの用語の理解や解釈は、特許請求の範囲の記載についても同様である。
図1は、本開示の実施形態における検索システム5の構成例を示すブック図である。検索システム5は、感動に基づいてデータや情報を検索する。検索システム5は、端末10と検索サーバ20とを含む。端末10は、携帯端末、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、等を含んでよい。端末10及び検索サーバ20は、ネットワークを介して接続される。ネットワークは、インターネット、公衆通信網(例えばセルラー網)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、等を含んでよい。
端末10は、処理部11、通信部12、記憶部13、操作部14、及び表示部15を備える。端末10は、ユーザにより所持され、任意の検索対象のデータや情報について検索の処理を行う。ユーザは、例えば検索対象の検索を希望する人物である。端末10は、1つだけ存在しても複数存在してもよい。
処理部11は、例えば、プロセッサが記憶部13に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)、等を含んでよい。処理部11は、端末10の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。
通信部12は、各種データ、情報を通信する。通信部12による通信方式は、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のモバイル通信等の通信方式を含んでよい。
記憶部13は、一次記憶装置(例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory))を含む。記憶部13は、二次記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive))や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。記憶部13は、その他の記憶装置を含んでよい。記憶部13は、各種データ、情報、プログラム等を記憶する。
操作部14は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の入力デバイスを含んでよい。操作部14は、各種データや情報の入力を受け付ける。操作部14は、検索対象を検索するための操作情報を受け付ける。操作部14は、レーザーチャートを用いて入力を受け付けてよい。
表示部15は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示部は、各種データや情報を表示する。表示部15は、例えば、検索対象を検索するための各種画面や操作情報、検索結果の情報を表示してよい。なお、端末10は、操作部14と表示部15とを有するタッチパネルTPを備えてもよい。
検索サーバ20は、処理部21、通信部22、及び記憶部23を備える。検索サーバ20は、任意の位置に配置され、検索対象に関する検索処理を実行し、その検索結果を提供する。
処理部21は、例えば、プロセッサが記憶部23に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、GPU、等を含んでよい。処理部21は、検索サーバ20の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。処理部21は、例えば、検索対象の検索に関する処理を行う。
通信部22は、各種データ、情報を通信する。通信部22による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のモバイル通信等の通信方式を含んでよい。
記憶部23は、一次記憶装置(例えばRAMやROM)を含む。記憶部23は、二次記憶装置(例えばHDDやSSD)や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。記憶部23は、その他の記憶装置を含んでよい。記憶部23は、各種データ、情報、プログラム等を記憶する。
次に、本実施形態における感動に基づく検索について説明する。
感動は、複数の感動要素を含む。複数の感動要素に基づいて感動が形成される。検索サーバ20は、複数の感動要素を有する感動に基づいて、データや情報を検索する。複数の感動要素は、感動連動先と感動契機とに分類される。感動契機とは、感動が発生する契機となる要素である。感動連動先とは、感動の契機に連動して発生する要素である。感動契機は、奇跡(希少性、めずらしさ)、社会(社会伝搬、他人が感動しているから感動する)、時間(懐かしさ、感動を想起させるきっかけ)、等を含む。感動連動先は、感性的快感(視聴覚などの互換による快感)(単に「快感」とも称する)、没入、社会関係、意味、達成、等の感動要素を含む。
感動連動先は、ポジティブ心理学により脳内にポジティブな心理を作り出すために知られている要素である。感動特徴情報(例えば、感動の特徴量)は、きっかけとなる感動契機の強さと、それらの感動契機それぞれについてもたらされる感動連動先の強さと、によって構成される。それぞれの検索対象(感動の検索を行う対象、感動スコアリングされる対象)が、感動特徴情報を持つ。感動契機は、例えば、感動を励起する確率である。感動連動先は、例えば、感動を励起する確率が発生したときに得られる感動の最大強さである。感動特徴情報は、例えば、与えられた情報が、どれほど強く、特定の感動を呼ぶ感動連動先を励起するかの強さを表す。感動を励起する確率が高ければ高いほど、連動される感動連動先の最大値が大きければ大きいほど、感動は大きくなる。
また、端末10を所持するユーザに応じて、どのような感動の対象(以下、感動対象とも称する)に対して強く感動するかが異なる。例えば、自然に対して強く感動するユーザもいれば、歴史に対して強く感動するユーザもいる。感動に基づく検索では、感動対象も加味することは有益である。感動対象は、自然、民族、努力、勝利、奇跡、逆境、善、歴史、等を含んでよい。
また、端末10を所持するユーザの気分に応じて、感動のし易さが異なる。例えば、悲惨な気分の際の感動の仕方と希望に満ちた気分の際の感動の仕方とは異なる。感動に基づく検索では、ユーザの気分も加味することは有益である。気分は、悲惨、ストレス、愛、興奮、希望、平和、仲間、健康、等を含んでよい。
検索サーバ20の処理部21は、対象候補スコアを取得する。対象候補スコアとは、検索対象の候補(検索した結果得られる検索結果の候補)毎に算出される感動に関するスコアである。対象候補スコアは、感動要素毎に得られる。各対象候補スコアは、予め記憶部23に保持されていてもよいし、通信部22を介して外部サーバから取得されてもよい。
検索サーバ20の処理部21は、ユーザスコアを取得する。ユーザスコアとは、ユーザ毎に算出される感動に関するスコアである。ユーザスコアは、感動要素毎に得られる。各ユーザスコアは、予め記憶部23に保持されていてもよいし、通信部22を介して外部サーバから取得されてもよい。
また、処理部21は、感動対象毎にユーザスコアを取得してよい。よって、処理部21は、感動対象毎且つ感動要素毎にユーザスコアを取得してよい。また、各感動対象の重要度は、同一でもよいし異なってもよい。処理部21は、各感動対象の重要度の情報を取得し、感動対象の重要度に基づいて重みづけを行って、ユーザスコアを算出してよい。例えば、処理部21は、ある感動要素のユーザスコアが0.8であり、ある感動対象の重要度が0.7である場合、この感動対象についてのこの感動要素のユーザスコアは、0.56としてよい。
また、処理部21は、気分毎にユーザスコアを取得してよい。よって、処理部21は、気分毎且つ感動要素毎にユーザスコアを取得してよい。また、各気分の重要度は、同一でもよいし異なってもよい。処理部21は、各気分の重要度の情報を取得し、気分の重要度に基づいて重みづけを行って、ユーザスコアを算出してよい。例えば、処理部21は、ある感動要素のユーザスコアが0.8であり、ある気分の重要度が0.7である場合、この気分についてのこの感動要素のユーザスコアは、0.56としてよい。
なお、記憶部23には、複数のユーザのユーザスコアが保持されていてよい。処理部21は、端末10等からユーザに関するユーザ情報を取得し、複数のユーザのユーザスコアのうち特定のユーザのユーザスコアを取得してよい。
なお、ユーザスコアは、端末10から取得されていてもよい。この場合、端末10の処理部11が、操作部14を介して端末10のユーザのユーザスコアを指定してもよいし、記憶部13が端末10のユーザ(特定のユーザの1つ)のユーザスコアを保持していてもよい。
図2Aは、感動連動先の感動要素毎の対象候補スコアの一例を示す図である。図2Bは、感動契機の感動要素毎の対象候補スコアの一例を示す図である。図2A及び図2Bでは、検索対象が動画であり、検索対象の候補としての動画Aについての対象候補スコアが示されている。
図3Aは、感動連動先の感動要素毎のユーザスコアの一例を示す図である。図3Bは、感動契機の感動要素毎のユーザスコアの一例を示す図である。図3A及び図3Bでは、ユーザAについてのユーザスコアが示されている。
図4Aは、ユーザの各感動対象を加味した、感動連動先の感動要素毎のユーザスコアの一例を示す図である。図4Bは、ユーザの各感動対象を加味した、感動契機の感動要素毎のユーザスコアの一例を示す図である。図4A及び図4Bでは、ユーザAの感動対象毎のユーザスコアが示されている。
図5Aは、ユーザの各気分を加味した、感動連動先の感動要素毎のユーザスコアの一例を示す図である。図5Bは、ユーザの各気分を加味した、感動契機の感動要素毎のユーザスコアの一例を示す図である。図5A及び図5Bでは、ユーザAの気分毎のユーザスコアが示されている。
次に、感動スコアの具体的な算出例について説明する。
検索サーバ20の処理部21は、感動要素毎の対象候補スコア及びユーザスコアに基づいて、感動スコアを算出する。感動スコアは、検索対象の候補に対してユーザが感動するスコアを示す。例えば、各感動要素Xを快感(Se:Sensory)、没入(F:Flow)、社会関係(So:Social)、意味(M:Meaning)、達成(A:Achievement)、奇跡(Su:Surprise、)、社会(SL:Social propagation Link)、時間(N:Nostalgia)とし、対象候補スコアをs1とし、ユーザスコアをs2とし、各感動要素Xの対象候補スコアをs1(X)とし、各感動要素Xのユーザスコアをs2(X)とする。この場合、感動スコアISは、例えば(式1)に従って算出される。
IS=[s1(Se)×s2(Se)]+[s1(F)×s2(F)]+[s1(So)×s2(So)]+[s1(M)×s2(M)]+[s1(A)×s2(A)]+[s1(Su)×s2(Su)]+[s1(SL)×s2(SL)]+[s1(N)×s2(N)] ・・・(式1)
つまり、処理部21は、同じ感動要素Xの対象候補スコアs1(X)とユーザスコアs2(X)とを乗算し、この乗算結果に基づいて、例えば各感動要素Xについての各乗算結果を加算して、感動スコアISを算出してよい。なお、一部の感動要素の対象候補スコアs1及びユーザスコアs2は、感動スコアISの算出対象に含まれなくてもよい。
また、処理部21は、感動要素X毎に重みづけして、感動スコアISを算出してもよい。この場合、感動要素X毎の乗算結果であるs1(X)×s2(X)に対して、重みw(w1,w2,…)を加味してよい。この場合の感動スコアISは、例えば(式2)に従って算出される。
IS=w1[s1(Se)×s2(Se)]+w2[s1(F)×s2(F)]+w3[s1(So)×s2(So)]+w4[s1(M)×s2(M)]+w5[s1(A)×s2(A)]+w6[s1(Su)×s2(Su)]+w7[s1(SL)×s2(SL)]+w8[s1(N)×s2(N)] ・・・(式2)
また、処理部21は、感動対象Y(Y1、Y2、…)毎にユーザスコアを取得してよい。つまりユーザスコアs2は、感動対象Y1のユーザスコアs21y、感動対象Y2のユーザスコアs22y、…として用意されてよい。そして、感動要素X毎に、ユーザスコアs21y(X)、ユーザスコアs22y(X)、…、が用意されてよい。この場合、処理部21は、感動対象Y毎且つ感動要素X毎に、上記の乗算結果を得てよい。つまり、感動対象Yが加味された{s1(X)×[s21y(X)+s22y(X)+…]として感動要素X毎に乗算結果を得て、各感動要素Xについての乗算結果が加算して、感動スコアISを算出してよい。
また、処理部21は、気分Z(Z1、Z2、…)毎にユーザスコアを取得してよい。つまりユーザスコアs2は、気分Z1のユーザスコアs21z、気分Z2のユーザスコアs22z、…として用意されてよい。そして、感動要素X毎に、ユーザスコアs21z(X)、ユーザスコアs22z(X)、…、が用意されてよい。この場合、処理部21は、気分Z毎且つ感動要素X毎に、上記の乗算結果を得てよい。つまり、気分Zが加味された{s1(X)×[s21z(X)+s22z(X)+…]として感動要素X毎に乗算結果を得て、各感動要素Xについての乗算結果が加算して、感動スコアISを算出してよい。
さらに、処理部21は、感動対象Yと気分Zとの双方を加味して感動スコアISを算出してよい。例えば、処理部21は、上記の感動対象Yを加味して得られた感動スコアISと、上記の気分Zを加味して得られた感動スコアISとを加算することで、感動対象Yと気分Zとの双方を加味した感動スコアISを導出してよい。
このように、処理部21は、感動要素毎の対象候補スコアの少なくとも1つ及び感動要素毎のユーザスコアの少なくとも1つに基づいて、感動スコアを算出する。感動スコアは、検索対象の候補が有する感動の特性と検索を行うユーザが有する感動の特性とを加味したスコアと言える。また、処理部21は、感動対象毎にユーザスコアを取得してよく、気分毎にユーザスコアを取得してよく、感動対象と気分の少なくとも一方を加味して感動スコアを算出してよい。
次に、検索システム5の動作について説明する。
図6は、検索システム5の動作例を示すシーケンス図である。
端末10では、処理部11は、感動検索アプリケーションを起動する(S11)。感動検索アプリケーションは、上記のような感動に基づいて検索対象を検索するためのアプリケーションである。
処理部11は、操作部14を介して検索対象を指定する(S12)。この場合、処理部11は、操作部14を介して、複数の検索対象の中から1つの検索対象を選択してもよいし、1つの検索対象を直接入力してもよい。複数の検索対象は、旅のルート、動画、旅行、等でよい。
処理部11は、操作部14を介して感動関連項目についての情報を指定する(S13)。感動関連項目は、検索対象を検索するための複数の項目のうち、ユーザの感動に関する項目であり、例えば感動対象及び気分を含んでよい。S13では、処理部11は、操作部14を介して、感動関連項目(例えば感動対象)の情報に含まれる複数の候補(例えば自然、民族)の中から1つの候補(例えば自然)を選択してもよいし、1つの候補を直接入力してもよい。
処理部11は、操作部14を介して、検索対象の感動関連項目以外の他項目についての情報を指定する(S14)。他項目は、検索対象を検索するための項目のうち、感動関連項目以外の項目である。処理部11は、操作部14を介して、他項目(例えば日時の項目)の情報に含まれる複数の候補(例えば複数の日時)の中から1つの候補(例えば1つの日時)を選択してもよいし、1つの候補を直接入力してもよい。他項目は、検索結果として得られる候補を限定するために用いられてよい。
処理部11は、通信部12を介して、S12で得られた検索対象の指定情報と、感動関連項目の指定情報と、他項目の指定情報と、端末10のユーザ情報とを、検索サーバ20へ送信する(S15)。ユーザ情報は、端末10のユーザを識別するユーザ識別情報、端末10を識別する端末識別情報、等であってもよい。
検索サーバ20では、処理部21は、通信部22を介して、検索対象の指定情報と、感動関連項目の指定情報と、他項目の指定情報と、端末10のユーザ情報とを、端末10から受信する(S20)。処理部21は、記憶部23等から、指定情報で指定された検索対象について、検索対象の候補毎に、各感動要素の対象候補スコアを取得する(S21)。処理部21は、記憶部23等から、ユーザ情報に対応する端末10のユーザについて、各感動要素のユーザスコアを取得する(S22)。
処理部21は、各感動要素の対象候補スコアと各感動要素のユーザスコアに基づいて、感動スコアを算出する(S23)。感動スコアの算出例は、上述の通りである。
処理部21は、感動スコアに基づいて、検索対象を検索し、検索結果を得る(S24)。検索結果は、1つでも複数でもよい。処理部21は、通信部22を介して、得られた検索対象の検索結果を端末10に送信する(S25)。
端末10では、処理部11は、通信部12を介して、検索対象の検索結果を受信する(S16)。処理部11は、受信された検索結果を表示部15に表示させる(S17)。処理部11は、検索結果の全部又は一部を表示させてよい。処理部11は、例えば、感動スコアが大きい方から所定数の感動スコアに対応する検索結果を、感動スコアが大きい順に表示させてよい。また、これ以外の順に、検索結果が表示されてもよい。
次に、検索システム5を使用するユースケースについて説明する。
[ユースケース1]
ユースケース1では、検索対象が旅のルートであり、感動に基づいて旅のルートが検索されることを例示する。
図7は、旅のルートを検索する画面の表示例を示す図である。端末10では、タッチパネルTPに各種ボタンが表示されている。各種ボタンは、感動対象を指定するボタン、気分を指定するボタン、他項目を指定するボタン、等を有してよい。図7では、他項目は、旅の移動手段、旅の日時、旅の始点、旅の終点、等を有する。旅のルートの検索は、例えば感動に基づく車の運転のナビゲーション(感動ナビゲーション)の1つである。
図8Aは、ユーザの感動対象の指定の第1例を示す図である。処理部11は、タッチパネルTPを介して、感動対象指定のボタンを選択すると、感動対象の複数の候補を表示する。処理部11は、タッチパネルTPを介して、複数の候補から1つの候補としての感動対象を選択してよい。
図8Bは、ユーザの感動対象の指定の第2例を示す図である。処理部11は、タッチパネルTPを介して、感動対象指定のボタンを選択すると、感動対象の選択方法についての複数の候補を表示する。処理部11は、タッチパネルTPを介して、複数の候補から1つの候補としての感動対象の選択方法を選択してよい。
図8Bでは、感動対象の選択方法は、標準選択(単に標準ともいう)、初期設定選択(単に初期設定とも記す)、前回設定選択(単に前回設定とも記す)、履歴選択(履歴から選ぶこと)、前回設定以外選択(前回設定以外から選ぶこと)、を含んでよい。標準は、標準的な選択であり、例えば、過去の感動対象の選択において、ユーザが選択した選択数が最大の感動対象を選択する方法であってよい。また、標準は、ユーザに依存せずに、選択された選択数が最大の感動対象を選択する方法であってもよい。この選択数は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。初期設定は、例えば、初期情報として設定された感動対象を選択する方法であってよい。初期設定は、予め設定され又はタッチパネルTPを介して設定され、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。前回設定は、例えば、今回の感動対象の選択の直前である前回に選択された感動対象を選択する方法であってよい。前回設定の情報は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。履歴から選ぶ選択方法は、複数の感動対象のうち、実際にユーザが過去に選択したことがあることを示す感動対象の選択履歴から、感動対象を選択する方法であってよい。この場合、タッチパネルTPは、1つ以上の選択履歴を表示し、1つの感動対象を選択してよい。この選択履歴の情報は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。前回設定以外から選ぶ選択方法は、複数の感動対象のうち、前回選択された感動対象以外の感動対象を選択する方法であってよい。この場合、タッチパネルTPは、前回選択された感動対象以外の感動対象の1つ以上の選択候補を表示し、1つの感動対象を選択してよい。なお、上記の情報が記憶部23に保持されている場合、通信部12等を介して、検索サーバ20から上記の情報が取得されてよい。
図9Aは、ユーザの気分の指定の第1例を示す図である。処理部11は、タッチパネルTPを介して、気分指定のボタンを選択すると、気分の複数の候補を表示する。処理部11は、タッチパネルTPを介して、複数の候補から1つの候補としての気分を選択してよい。
図9Bは、ユーザの気分の指定の第2例を示す図である。処理部11は、タッチパネルTPを介して、気分指定のボタンを選択すると、気分の選択方法についての複数の候補を表示する。処理部11は、タッチパネルTPを介して、複数の候補から1つの候補としての気分の選択方法を選択してよい。
図9Bでは、気分の選択方法は、図8Bで説明した感動対象と同様に、標準、初期設定、前回設定、履歴から選ぶこと、前回設定以外から選ぶこと、を含んでよい。標準は、過去の気分の選択において、ユーザが選択した選択数が最大の気分を選択する方法であってよい。この選択数は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。初期設定は、例えば、初期情報として設定された気分を選択する方法であってよい。初期設定は、予め設定され又はタッチパネルTPを介して設定され、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。前回設定は、例えば、今回の気分の選択の直前である前回に選択された気分を選択する方法であってよい。前回設定の情報は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。履歴から選ぶ選択方法は、複数の気分のうち、実際にユーザが過去に選択したことがあることを示す気分の選択履歴から、気分を選択する方法であってよい。この場合、タッチパネルTPは、1つ以上の選択履歴を表示し、1つの気分を選択してよい。この選択履歴の情報は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。前回設定以外から選ぶ選択方法は、複数の気分のうち、前回選択された気分以外の気分を選択する方法であってよい。この場合、タッチパネルTPは、前回選択された気分以外の気分の1つ以上の選択候補を表示し、1つの気分を選択してよい。なお、上記の情報が記憶部23に保持されている場合、通信部12等を介して、検索サーバ20から上記の情報が取得されてよい。
なお、図8A及び図8Bを用いて説明した感動対象の指定と、図9A及び図9Bを用いて説明した気分の指定とは、図6のS13の感動関連項目についての情報の指定に相当する。
図10は、旅のルートの検索結果SRの表示例を示す図である。検索結果SRは、感動スコアに基づいて導出される。図10では、旅のルートの検索結果SRとして、B地点を経由するルート1と、C地点を経由するルート2と、D地点を経由するルート3と、が表示されている。図10では、検索対象の候補(ここではルートの候補)が感動スコアの大きい順に配列されており、ルート1、ルート2、ルート3の順に感動スコアが大きいことが例示されている。また、処理部11は、タッチパネルTPを介して、ルートの候補をさらに見ることを指示することで、感動スコアの大きさが4位以下のルートを表示させてもよい。また、タッチパネルTPは、検索結果SRとして、各ルートの候補とともに、各ルートに対応する感動スコアを表示させてもよい。
また、タッチパネルTPに表示されたルート1、ルート2、ルート3の表示位置のそれぞれに対応して、ルート選択ボタンが配置されてよい。処理部11は、タッチパネルTPを介していずれかのルート選択ボタンを選択することで、選択されたルート選択ボタンに対応するルートの詳細情報(例えばルート中の各経由地の情報、地図上にルートを示した情報)をタッチパネルTPに表示させてよい。
[ユースケース2]
ユースケース2では、検索対象が動画であり、感動に基づいて動画が検索されることを例示する。
図11は、動画の検索の画面例を示す図である。端末10では、タッチパネルTPに各種入力欄や各種ボタンが表示されている。各種入力欄は、キーワードを入力する入力欄を含む。各種ボタンは、感動対象を指定するボタン、気分を指定するボタン、他項目を指定するボタン、等を有してよい。
図12は、感動対象の指定の第3例を示す図である。図12は、レーダーチャートRC1を用いた感動対象の指定例を示す。タッチパネルTPは、例えば図11の感動対象指定ボタンが押下されると、感動対象毎の重要度を指定するレーダーチャートRC1を表示する。レーダーチャートRC1は、各感動対象の重要度の値を多角形により示している。多角形の中心位置が、感動対象の重要度が最小(例えば値0)であることを示し、頂点の位置が多角形の中心位置から離れると、その頂点に対応する感動対象の重要度が大きくなる。感動対象の重要度の最小値は例えば0であり、感動対象の重要度の最大値は例えば1であってよい。処理部11は、レーダーチャートRC1の多角形の各頂点の位置を調整することにより、感動対象の重要度を指定してよい。図12では、一例として、自然及び奇跡の重要度が大きくされ、善及び勝利の重要度が小さくされている。各感動対象の重要度の指定情報は、図6のS13で送信される感動関連項目の指定情報に含まれてよい。
図13は、気分の指定の第3例を示す図である。図13は、レーダーチャートRC2を用いた気分の指定例を示す。タッチパネルTPは、例えば図11の気分指定ボタンが押下されると、気分毎の重要度を指定するレーダーチャートRC2を表示する。レーダーチャートRC2は、各気分の重要度の値を多角形により示している。多角形の中心位置が、気分の重要度が最小(例えば値0)であることを示し、頂点の位置が多角形の中心位置から離れると、その頂点に対応する気分の重要度が大きくなる。気分の重要度の最小値は例えば0であり、気分の重要度の最大値は例えば1であってよい。処理部11は、レーダーチャートRC2の多角形の各頂点の位置を調整することにより、気分の重要度を指定してよい。図13では、一例として、仲間及びストレスの重要度が大きくされ、健康、悲惨、愛、及び希望の重要度が小さくされている。各気分の重要度の指定情報は、図6のS13で送信される感動関連項目の指定情報に含まれてよい。
図14は、動画の検索結果SR2の表示例を示す図である。検索サーバ20の処理部21は、他項目のキーワードとして入力されたラグビーに動画の検索を限定して、ラグビーの動画を検索する。検索結果は、感動スコアに基づいて導出される。図14では、動画の検索結果SR2として、感動動画1と、感動動画2と、感動動画3と、が表示されている。図14では、検索対象の候補(ここでは動画の候補)が感動スコアの大きい順に配列されており、感動動画1、感動動画2、感動動画3の順に感動スコアが大きいことが例示されている。また、処理部11は、タッチパネルTPを介して、例えば動画の候補をさらに見ることを指示することで、感動スコアの大きさが4位以下の動画を表示させてもよい。また、タッチパネルTPは、検索結果SR2として、各動画の候補とともに、各動画に対応する感動スコアを表示させている。なお、感動スコアが表示されなくてもよい。
また、タッチパネルTPに表示された感動動画1、感動動画2、感動動画3の表示位置のそれぞれに対応して、動画選択ボタンが配置されてよい。処理部11は、タッチパネルTPを介していずれかの動画選択ボタンを選択することで、選択された動画選択ボタンに対応する感動動画を再生してもよいし、この感動動画が掲載されたWebページに画面遷移させてもよい。
[ユースケース3]
ユースケース3では、検索対象が旅行であり、感度に基づいて旅行が検索されることを例示する。
図15は、旅行の検索の画面例を示す図である。端末10では、タッチパネルTPに各種ボタンが表示されている。各種ボタンは、感動対象を指定するボタン、気分を指定するボタン、他項目を指定するボタン、等を有してよい。図15では、他項目は、旅行の日程、等を含んでよい。
図16は、感動対象の指定の第4例を示す図である。図16の画面を用いて、エピソードの音声認識に基づく感動対象毎の重要度の指定が行われる。例えば、図15の感動対象指定ボタンが押下されると、図16の画面に遷移する。
端末10の処理部11は、タッチパネルTPを介して、ユーザが感動したエピソードを話すよう促す情報を表示する。処理部11は、例えばエピソード1のボタンを選択することで、操作部14としてのマイクロホンの音声入力が可能な状態とする。処理部11は、マイクロホンを介して、ユーザが感動したエピソードを話す音声を収音して録音し、エピソードの音声情報を記憶部13に保持させる。
処理部11は、エピソードの音声情報に対して音声認識し、エピソードに係る言語情報と非言語情報とを取得する。言語情報は、音声情報がテキスト化された情報であり、例えば音声情報に含まれる単語や文脈の情報でよい。非言語情報は、ユーザがエピソードを話す際の抑揚や音声のトーン(音声の周波数情報)、話す速度、等を含んでよい。処理部11は、取得された言語情報及び非言語情報に基づいて、ユーザの感動の特徴量を抽出する。
処理部11は、ユーザの感動の特徴量に基づいて、ユーザの複数の感動対象の重要度を決定(指定)する。この場合、処理部11は、ユーザの感動の特徴量とユーザの複数の感動対象の重要度との関係性を用いて、ユーザの感動の特徴量に基づいて、ユーザの複数の感動対象の重要度を決定してよい。例えば、エピソードが城の紅葉を見て感動した話である場合、処理部11は、感動対象のうちの自然及び歴史の重要度を大きくし、その他の重要度を小さくするよう決定してよい。各感動対象の重要度の決定情報は、図6のS13で送信される感動関連項目の指定情報に含まれてよい。ユーザの感動の特徴量とユーザの複数の感動対象の重要度との関係性は、詳細を後述する関係性でもよいし、公知の関係性であってもよい。
なお、処理部11は、エピソードの録音に基づくユーザの感動の特徴量の導出及び感動対象の重要度の決定を、複数回(例えば3回)反復して行ってよい。そして、処理部11は、例えば複数回におけるユーザの感動の特徴量の平均に基づいて、ユーザの感動対象の重要度を決定してよい。
なお、ユーザの感動の特徴量に基づくユーザの複数の感動対象の重要度を決定は、検索サーバ20により実施されてもよい。この場合、端末10の処理部11は、通信部12を介してエピソードの音声情報を検索サーバ20に送信する。検索サーバ20では、処理部21は、通信部22を介してエピソードの音声情報を受信する。処理部21は、エピソードの音声情報に対して音声認識し、エピソードに係る言語情報と非言語情報とを取得する。処理部21は、取得された言語情報及び非言語情報に基づいて、ユーザの感動の特徴量を抽出する。処理部21は、ユーザの感動の特徴量に基づいて、ユーザの複数の感動対象の重要度を決定(指定)する。
図17は、各感動対象の重要度の決定結果の一例を示すレーダーチャートを示す図である。処理部11は、上記の複数の感動対象の重要度の決定の結果を、レーダーチャートRC3を用いて表示してよい。レーダーチャートRC3は、歴史、自然、努力、及び奇跡の重要度が大きく、善及び逆境の重要度が小さいことを例示している。これにより、ユーザは、各感動対象の重要度の配分を直感的に確認できる。
図18は、気分の指定の第4例を示す図である。図18の画面を用いて、画像選択に基づく気分毎の重要度の指定が開始される。例えば、図15の気分指定ボタンが押下されると、図18の画面に遷移する。端末10の処理部11は、タッチパネルTPを介して、ユーザの気分に合う画像(例えば写真)を選択するよう促す情報を表示する。
図19は、画像の選択例を示す図である。処理部11は、図18において例えばタッチパネルTPの写真選択1のボタンを選択することで、図19に示す気分を指定するための複数(例えば5個)の画像を表示する。処理部11は、タッチパネルTPを介してユーザの気分に合う画像を選択する。処理部11は、選択された複数の画像に対して画像認識し、画像認識の結果に基づいて、ユーザの感動の特徴量を抽出する。
処理部11は、ユーザの感動の特徴量に基づいて、ユーザの複数の気分の重要度を決定(指定)する。この場合、処理部11は、ユーザの感動の特徴量とユーザの複数の気分の重要度との関係性を用いて、ユーザの感動の特徴量に基づいて、ユーザの複数の気分の重要度を決定してよい。処理部11は、例えば、スポーツの画像と動物の画像を選択した場合、気分のうちの興奮、平和、愛、希望、等の重要度を大きくし、その他の重要度を小さくよう決定してよい。各気分の重要度の決定情報は、図6のS13で送信される感動関連項目の指定情報に含まれてよい。ユーザの感動の特徴量とユーザの複数の気分の重要度との関係性は、詳細を後述する関係性でもよいし、公知の関係性であってもよい。
なお、処理部11は、画像選択に基づくユーザの感動の特徴量の導出及び気分の重要度の決定を、複数回(例えば3回)反復して行ってよい。そして、処理部11は、例えば複数回におけるユーザの感動の特徴量の平均に基づいて、ユーザの気分の重要度を決定してよい。
なお、ユーザの感動の特徴量に基づくユーザの複数の感動対象の重要度を決定は、検索サーバ20により実施されてもよい。この場合、端末10の処理部11は、通信部12を介して画像の選択結果を検索サーバ20に送信する。検索サーバ20では、処理部21は、通信部22を介して画像の選択結果を受信する。処理部21は、受信された選択結果が示すユーザにより選択された画像に対して画像認識し、画像認識の結果に基づいて、ユーザの感動の特徴量を抽出する。処理部21は、ユーザの感動の特徴量に基づいて、ユーザの複数の感動対象の重要度を決定(指定)する。
図20は、各気分の重要度の決定結果を示すレーダーチャートを示す図である。処理部11は、上記の複数の気分の重要度の決定の結果を、レーダーチャートRC4を用いて表示してよい。レーダーチャートRC4は、愛及び希望の重要度が大きく、健康、悲惨及びストレスの重要度が小さいことを例示している。これにより、ユーザは、各気分の重要度の配分を直感的に確認できる。
ユーザの感動の特徴量とユーザの複数の感動対象や気分の重要度との関係性について、具体的に説明する。
感動の特徴量と各感動対象や各気分との重要度とは、以下のように処理される。
(1)処理部11は、音声情報の場合、音声情報を音声認識し、ユーザが発した単語や、エピソードが示す概念(例えば場所、時刻、季節)を示す単語を抽出する。処理部11は、画像情報の場合、画像に対して画像認識し、画像から物体(例えば馬、人)や画像が示す概念(例えば場所、時刻、季節)を示すN個の単語を抽出する。抽出される単語は、一例として名詞を想定するが、動詞等でもよい。ここでの単語数は、任意であるが、例えば数万のような大きな数字を想定してよい。
(2)処理部11は、予め、広く一般名詞に対する感動契機の相関係数や広く一般名詞に対する感動連動先の相関係数を表す表(関係表)を作成しておき、関係表を記憶部13に保持しておく。この場合、処理部11は、各一般名詞に対する感動契機の相関係数(例えば0~1のいずれかの値)や各一般名詞に対する感動連動先の相関係数(例えば0~1のいずれかの値)を決定しておき、関係表に保持しておいてよい。この場合、処理部11は、あらかじめ各一般名詞)と感動契機との相関関係や各一般名詞と感動連動先との相関関係を定義した基準となる言語ベクトル空間を保持しておき、日本語データ解析で使われる「コサイン類似度」などを用い、各一般名詞に対する感動契機の相関係数や各一般名詞に対する感動連動先の相関係数を決定してもよい。また、処理部11は、操作部14を介してユーザにより指定することで各一般名詞に対する感動契機の相関係数や各一般名詞に対する感動連動先の相関係数を決定してもよい。なお、関係表に予め保持されていない新たな名詞が(1)により得られた場合、この名詞に対する感動契機や感動連動先の相関係数も同様に決定し、関係表に追加してよい。
(3)処理部11は、(2)で作成された関係表を参照し、(1)で抽出された名詞についての名詞重要度(抽出名詞重要度とも称する)を取得する。この場合、例えば、抽出された各名詞に対する各感動契機の相関係数や抽出された各名詞に対する各感動契機の相関係数のそれぞれを加算することで、抽出名詞重要度を算出する。
(4)処理部11は、認識度に応じて、重みづけの値を算出する。認識度は、例えば、選択された画像から認識された物体の画像中での大きさや、ユーザが発した音声情報から認識された単語を発する際の音量の大きさ、等でよい。つまり、処理部11は、ユーザの感動が強調された単語について重みづけしてよい。例えば、画像に大きな馬と小さな人が映っていれば、馬=0.8,人=0.4などの値を得る。この値は、例えば、最大値が1、最小値が0である。この認識度に応じた重みづけの値が、感動の特徴量の一例でよい。
(5)処理部11は、(3)で得られた抽出名詞重要度と、(4)で得られた認識度に応じた重みづけと、を乗算して、認識度が加味された抽出名詞重要度(例えば0~1のいずれかの値)を算出する。
(6)処理部11は、この認識度が加味された抽出名詞重要度を、抽出された全名詞に対して算出する。この場合、全名詞についての認識度が加味された抽出名詞重要度を加算したり加重平均を算出したりしてよい。この算出結果が、ユーザの複数の各感動対象や各気分の重要度となる。
なお、図16及び図17を用いて説明したようなエピソードの音声認識に基づくユーザの感動の特徴量の抽出は、各感動対象の重要度の決定に限らず、各気分の重要度の決定に用いられてよい。また、図18~図20に示したような画像選択に基づくユーザの感動の特徴量の抽出は、各気分の重要度の決定に限らず、各感動対象の重要度の決定に用いられてよい。
図21は、旅行の検索結果SR3の表示例を示す図である。検索サーバ20の処理部21は、他項目として指定された秋の日程に旅行の検索を限定して、旅行を検索する。また、他の条件指定として、人数が2人であり、旅行先が日本であり、旅行の種別が冒険の旅行であることが指定され、この他の条件により検索が限定されてもよい。検索結果は、感動スコアに基づいて導出される。
図21では、旅行の検索結果SR3として、感動旅1と、感動旅2と、感動旅3と、が表示されている。図21では、検索対象の候補(ここでは旅行の候補)が感動スコアの大きい順に配列されており、感動旅1、感動旅2、感動旅3の順に感動スコアが大きいことが例示されている。また、処理部11は、タッチパネルTPを介して、例えば旅行の候補をさらに見ることを指示することで、感動スコアの大きさが4位以下の旅行を表示させてもよい。また、タッチパネルTPは、検索結果SR3として、各旅行の候補とともに、各旅行に対応する感動スコアを表示している。なお、感動スコアが表示されなくてもよい。
また、タッチパネルTPに表示された感動旅1、感動旅2、感動旅3の表示位置のそれぞれに対応して、旅行選択ボタンが配置されてよい。処理部11は、タッチパネルTPを介していずれかの旅行選択ボタンを選択することで、選択された旅行選択ボタンに対応する旅行の詳細情報(例えば旅行中の詳細な日程や行先)をタッチパネルTPに表示させてよい。
なお、ユースケース3では、エピソード録音や画像選択に基づいて複数の感動対象や気分の重要度が指定されることを例示したが、これに限られない。例えば、図8B及び図9Bに示したような感動対象や気分の選択方法によって、複数の感動対象や気分の重要度が指定されてもよい。
例えば、処理部11は、図8Bに示した感動対象指定を、感動対象の重要度の決定方法(指定方法)として用いてもよい。この場合、標準は、標準的な選択であり、例えば、ユーザが決定した過去の各感動対象の重要度の平均値を、今回の各感動対象の重要度とし選択する方法でよい。この過去の各感動対象の重要度の平均値は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。初期設定は、例えば、初期情報として設定された各感動対象の重要度を、今回の各感動対象の重要度として選択する方法であってよい。初期設定は、予め設定され又はタッチパネルTPを介して設定され、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。前回設定は、例えば、今回の感動対象の選択の直前である前回に決定された各感動対象の重要度を、今回の各感動対象の重要度として選択する方法であってよい。前回設定の情報は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。履歴から選ぶ決定方法は、各感動対象の重要度を1つのセットとして、実際にユーザが過去に選択したことがある1つ以上のセットの選択履歴から、1つのセットを選択する方法であってよい。この場合、タッチパネルTPは、1つ以上のセットの選択履歴を表示し、1つのセットを選択してよい。このセットの選択履歴の情報は、記憶部13又は記憶部23に保持されていてよい。前回設定以外から選ぶ選択方法は、各感動対象の重要度を1つのセットとして、前回選択されたセット以外の1つ以上のセットから、1つのセットを選択する方法であってよい。この場合、タッチパネルTPは、前回選択されたセット以外の1つ以上のセットを表示し、1つのセットを選択してよい。なお、上記の情報が記憶部23に保持されている場合、通信部12等を介して、検索サーバ20から上記の情報が取得されてよい。
ここでは、図8に示した感動対象指定を感動対象の重要度の決定方法に用いることを示したが、これに限られない。例えば、処理部11は、図9Bに示した気分指定を、気分の重要度の決定方法(指定方法)として用いてもよい。この場合、処理部11は、上述した感動対象の重要度の決定方法の選択と同様の手法で、感動対象の重要度の決定方法を選択してよい。
このように、検索システム5によれば、検索対象の属性と、ユーザの属性との双方に基づいて、各感動要素を数値化し、感動スコアを算出することができる。よって、検索対象として客観的に推奨度が高く、ユーザの嗜好にも合う検索対象の感動スコアが大きくなる。これにより、検索サーバ20は、検索対象の属性と、ユーザの属性との双方を加味して、感動の内容を解析し、検索結果を導出することができる。端末10のユーザは、このユーザの嗜好のみに依存せず、客観的な推奨度も加味された感動スコアに対応する検索結果を確認できる。
以上示したように、本実施形態の検索システム5は、複数の感動要素を有する感動に基づいて検索対象を検索する検索サーバ20(検索装置の一例)を備える。検索サーバ20の処理部21は、検索対象の候補が提供する感動要素のスコアを示す対象候補スコアの少なくとも1つを取得してよい。処理部21は、検索対象を検索するユーザが受容する感動要素のスコアを示すユーザスコアの少なくとも1つを取得してよい。処理部21は、対象候補スコアとユーザスコアとに基づいて、検索対象の候補に対してユーザが感動するスコアを示す感動スコアを算出してよい。処理部21は、感動スコアに基づいて、検索対象を検索してよい。
対象候補スコアは、場所、物、サービス、等に関する感動の指標であり、場所、物、サービス、等の魅力度に相当する。ユーザスコアは、各個人であるユーザの感動の指標であり、ユーザの嗜好等を加味した値である。検索サーバ20は、このような対象候補スコアとユーザスコアとに基づいて、検索対象の候補の総合的な感動スコアを算出可能である。よって、検索サーバ20は、検索対象の候補に関する感動について総合的に評価して、検索を実施できる。これにより、検索システム5は、単に感動という単語が用いられた情報を単純に検索するのではなく、感動の内容を加味して情報を検索できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザが感動する感動対象毎に、ユーザスコアを取得してよい。これにより、検索サーバ20は、ユーザが何に感動するのかを示すユーザの感動対象を加味して情報を検索できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザが感動する感動対象を指定する指定情報を取得してよい。処理部21は、指定情報により指定された感動対象に係るユーザスコアを取得してよい。これにより、検索サーバ20は、例えばユーザの意図を反映して、1つ以上の感動対象のうちの特定の感動対象を加味したユーザスコアを取得できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、各感動対象の重要度の情報を取得してよい。処理部21は、対象候補スコアと、各感動対象のユーザスコアと、各感動対象の重要度と、に基づいて、感動スコアを算出してよい。これにより、検索サーバ20は、例えば、感動対象の重要度に応じて、感動対象毎のユーザスコアに重みづけすることで、感動スコアを算出できる。よって、検索サーバ20は、感動スコアに、感動対象の重要度を一層反映できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザの気分毎に、ユーザスコアを取得してよい。これにより、検索サーバ20は、検索の際のユーザの気分を加味して情報を検索できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザの気分を指定する指定情報を取得してよい。処理部21は、指定情報により指定された気分に係るユーザスコアを取得してよい。これにより、検索サーバ20は、例えばユーザの意図を反映して、1つ以上の気分のうちの特定の気分を加味したユーザスコアを取得できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、各気分の重要度の情報を取得してよい。処理部21は、対象候補スコアと、各気分のユーザスコアと、各気分の重要度と、に基づいて、感動スコアを算出してよい。これにより、検索サーバ20は、例えば、気分の重要度に応じて、気分毎のユーザスコアに重みづけすることで、感動スコアを算出できる。よって、検索サーバ20は、感動スコアに、気分の重要度を一層反映できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザが感動する特徴を示す感動特徴情報(例えばユーザの感動の特徴量)を生成し、感動特徴情報に基づいて、ユーザの各感動対象又は各気分の重要度を指定してよい。これにより、検索サーバ20は、例えば、ユーザが感動する特徴を各感動対象又は各気分の値に変換することで、感動対象又は気分に基づく感動スコアの導出が可能である。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザが発話したエピソードの音声情報を取得し、音声情報を解析してユーザの感動特徴情報を生成してよい。これにより、ユーザがエピソードを発話するという簡単な動作をすることで済むので、検索サーバ20は、ユーザの負担を低減して、音声情報に基づいてユーザが感動する特徴を導出できる。
また、検索サーバ20の処理部21は、ユーザが感動する画像の指定情報を取得し、指定情報で指定された画像を解析して、ユーザの感動特徴情報を生成してよい。これにより、ユーザが画像を指定するという簡単な動作をすることで済むので、検索サーバ20は、ユーザの負担を低減して、画像指定に基づいてユーザが感動する特徴を導出できる。
また、検索サーバ20は、感動要素毎に対象候補スコアとユーザスコアとを乗算して複数の乗算結果を取得し、複数の乗算結果に基づいて感動スコアを算出してよい。これにより、検索サーバ20は、同じ感動要素について検索対象の候補を主眼とした感動とユーザを主眼とした感動とに基づいてスコア化できる。また、対象候補スコアとユーザスコアとの乗算結果を基に感動スコアを導出することで、例えば対象候補スコアが大きくユーザスコアも大きい感動要素のスコアは大きくなり、この検索対象の候補が選ばれ易くなる。
また、検索サーバ20は、感動要素毎に重みづけして、感動スコアを算出してよい。これにより、検索サーバ20は、例えば感動要素毎に重要度に基づいて重みづけすることで、感動に関する重要な観点を加味して感動スコアを算出できる。
また、検索対象は、設定された始点から終点に向かうためのルート、動画、又は旅行を含んでよい。これにより、検索サーバ20は、感動スコアを用いて、様々な検索を実施できる。
また、検索システム5は、端末10、を更に備えてよい。端末10は、表示部15(例えばタッチパネルTP)を介して、複数の感動対象をレーダーチャートの形式で表示させ、操作部14(例えばタッチパネルTP)を介して、レーダーチャートで示された各感動対象の重要度を指定し、各感動対象の重要度の指定情報を検索サーバ20へ送信してよい。検索サーバ20は、各感動対象の重要度の指定情報を前記端末から取得してよい。これにより、検索システム5は、レーダーチャートを用いて簡単に直感的に各感動対象の重要度を指定できる。
また、検索システム5は、端末10、を更に備えてよい。端末10は、表示部15を介して、複数の気分をレーダーチャートの形式で表示させ、操作部14を介して、レーダーチャートで示された各気分の重要度を指定し、各気分の重要度の指定情報を検索サーバ20へ送信してよい。検索サーバ20は、各気分の重要度の指定情報を端末10から取得してよい。これにより、検索システム5は、レーダーチャートを用いて簡単に直感的に各気分の重要度を指定できる。
以上、図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。