JP4940840B2 - 床材の製造方法および床材 - Google Patents

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本発明は戸建て住宅、マンション、アパート、保養所、オフィスビル、店舗などの建築物における室内床面に使用するための床材の製造方法、およびこの方法により製造された床材に関する。
現在、戸建て住宅などの建築物における室内床面用の床材としては、木質系フローリング材が最も広く流行している。この木質系フローリング材とは、厚み5〜15mm程度の天然木材の無垢板や、厚み5〜15mm程度の積層合板などの木質基材上に厚み数百μm〜数mm程度の天然木材の突板を貼着したもの、またはそれらの塗装品などである。
これらの天然木材を使用した木質系フローリング材は、その表面の意匠が天然木材の木目という、最も自然で親しみやすく美麗な意匠であることから、従来広く消費者に受け容れられている。
しかし、天然木材を使用した木質系フローリング材は、日光に当ると変色しやすいこと、水にぬれると膨れ、割れ、反り、腐蝕、突板の剥離などを起こしやすく、特に浴室脱衣所、洗面所、厨房などのような水廻りの部位への使用には問題があること、天然素材なので色調や木目形状などの品質、価格、供給量などが不安定であることなどの問題点も指摘されている。
特に近年では、地球環境保護問題への社会的関心が高まるにつれて、環境破壊につながる天然木材の大量消費は白眼視されるようになり、床材などの建築材料の分野においても、資源のリサイクル利用への取り組みが求められるようになっている。
しかし、木質系フローリング材を再度床材としてリサイクル利用することは、技術的にも経済的にも極めて困難である。木質系フローリング材は、せいぜい粉砕してパーティクルボード用原料としてリサイクル利用される程度にとどまっているが、これも近年の急激な供給増に見合った用途開発が進まないために過剰在庫を抱え、リサイクル利用は行き詰まりの状況にある。この結果、木質系フローリング材の大半は埋め立てや焼却による最終処分が行われているのが現状である。
そこで、床材を使用した後に再び同種の床材の原料として再利用可能な、リサイクル適性のある床材の開発が、社会的に強く要望されるようになっている。こうした要望に応えるものとして、本出願人は既に、熱可塑性樹脂と木質系充填剤を含有する木質樹脂成形体の表面に、該木質樹脂成形体に含有される熱可塑性樹脂と同系の熱可塑性樹脂を主体とする化粧シートを積層してなる床材を提案している(特許文献1参照)。
この床材は、熱可塑性樹脂を主成分とするので、耐熱性や耐候性に優れ、物性的にも意匠的にも品質の安定した製品を安価に大量供給可能であり、切削や釘打ちなどの加工性も木質系フローリング材と同等であり、しかも使用後はそのまま粉砕して前記木質樹脂成形体の成形材料として再利用できるという、優れたリサイクル適正を備えている。
また、本出願人は、水系または溶剤系接着剤による接着性や、天然木材に似た暖かい触感を与える断熱性、快い歩行感を与える弾力性などの改善を目的として、前記木質樹脂成形体を発泡させてなる木質樹脂発泡成形体を基材として使用した床材も既に提案している(特許文献2参照)。
しかし、その後の施策検討の結果、前記木質樹脂発泡成形体を使用した床材について更なる改善の必要性があることが判明した。すなわち、前記木質樹脂発泡成形体を備えた床材は熱可塑性樹脂と木質系充填剤を含有し、異形押出プロセスなどで連続的に成形されるが、成形した床材を構成する熱可塑性樹脂の結晶化が十分に進んでいない場合には、後工程で長時間のアニール処理などが必要になることがわかってきた。
特開2001−353815号公報 特開2002−120347号公報
本発明は、木質感やリサイクル特性に優れた木質樹脂発泡成形体を基材とする床材を製造する際に、成形後の熱可塑性樹脂の結晶化度を高めることができる製造方法、およびこのような製造方法を用いて製造された床材を提供することを目的とする。
本発明に係る床材の製造方法は、熱可塑性樹脂および木質系充填剤を含有する木質樹脂組成物を発泡成形してなる木質樹脂発泡成形体を備えた床材の製造方法において、押出機から押し出された押出基材を、押出機付帯の冷却サイジングAで冷却し、連続して設けられた加温サイジングBで加温し、連続して設けられた冷却サイジングダイCで冷却し、前記加温サイジングダイB内での押出基材加温時間が、前記加温サイジングダイBの設定温度における木質樹脂組成物の半結晶化時間以上であることを特徴とする。
本発明においては、前記熱可塑性樹脂として、たとえばポリ乳酸系樹脂が用いられる。
本発明においては、前記熱可塑性樹脂として、例えばポリオレフィン系樹脂を用いてもよい。
本発明に係る床材の製造方法を用いれば、押出機から押し出された押出基材を、押出機付帯の冷却サイジングダイAで冷却し、連続して設けられた加温サイジングダイBで加温し、連続して設けられた冷却サイジングダイCで冷却することによって、基材中の熱可塑性樹脂の結晶性を改善することができる。
一般的な異形押出プロセスにおいては、押出機から押し出された溶融樹脂を、冷却サイジングダイを通すことによって固化および形状形成を行う。この場合、たとえば塩化ビニル樹脂のような非晶性樹脂に関しては特に問題になることはないが、いわゆる結晶性樹脂では冷却プロセスにより基材中の樹脂の結晶性が異なってくる。このため、基材の機械物性や使用温度域での寸法安定性などを考慮すると、後工程で長時間のアニール処理などによる結晶化の促進プロセスが必要になる。
これに対して、本発明に係る床材の製造方法では、冷却サイジングダイAと冷却サイジングダイCとの間に加温サイジングダイBを設けているので、加温サイジングダイBにおける熱履歴により、樹脂の結晶性を上げることができ、後工程でのアニール処理を短縮するかまたはなくすことができる。
本発明においては、サイジングダイA、B、Cを設け、冷却、加温、冷却の順に処理を行う。つまり、たとえば押出機付帯のサイジングダイAにおいて加温を行った場合には、冷却プロセスによるスキン層が形成されないため、成形基材の引取りが不可能になる。また、サイジングダイBにおける加温工程の後に、サイジングダイCにおける冷却工程を行うことにより、基材を最終的な形状に成形することができる。
本発明において、前記熱可塑性樹脂としてポリ乳酸系樹脂を用いると、環境負荷の少ない床材を製造することができる。すなわち、ポリ乳酸はとうもろこしなどの植物を原料とする植物由来樹脂であり、いわゆるカーボンニュートラルなプラスチックであるため、地球環境に対しての負荷を低減することができる。
ただし、ポリ乳酸は結晶化速度が遅いため、通常の異形押出成形プロセスによって十分な結晶化度を付与することが難しい。結晶化度の低いポリ乳酸の耐熱性は、ポリ乳酸のガラス転移温度Tgに依存し、約60℃以上の温度域においては熱変形や物性低下などの不具合を引き起こす。そこで、ポリ乳酸の結晶化度を上げる手法として、成形基材を後工程でアニール処理することが行われる。しかし、ポリ乳酸は結晶化温度域が高温であり、かつ他の結晶性樹脂に比べて結晶化温度域が狭いため、後工程のアニール処理によって結晶化度を改善する手法には問題がある。
これに対して本発明の製造方法を用いれば、通常の異形押出プロセスから工程を増やすことなく、結晶化度が高いポリ乳酸を含む、耐熱性に優れた床材を得ることができる。
本発明においては、加温サイジングダイB内での押出基材加温時間を、加温サイジングダイBの設定温度における木質樹脂組成物の半結晶化時間以上に設定することにより、基材中の熱可塑性樹脂に十分な結晶性を付与することができる。
半結晶化時間は、示差走査熱量分析(DSC)を用い、木質樹脂組成物の結晶融解温度(Tm)以上に昇温した後、測定温度まで急冷し、測定温度を維持した際に結晶化によって最大発熱ピークを示すまでの時間を測定することにより求める。
サイジングダイB内における加温時間は、引取りスピードによって調整可能であるが、引取りスピードを下げることは生産スピードの低下につながるため、あらかじめサイジングダイBの長さLを長く設計することが望ましい。たとえば、半結晶化時間を1分とし、引取り速度を1m/minと想定すると、サイジングダイBの長さを1m以上に設計することが望ましい。
本発明において、前記熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系樹脂を用いると、汎用性に優れ、コストメリットの高い床材を製造することができる。
汎用的なポリオレフィン樹脂である、たとえばポリエチレンやポリプロピレンは、結晶加速度も速く、一般的なサイジングダイによる成形によって、十分な結晶化度、すなわち、十分な強度を得ることができる。しかし、使用温度域での熱寸法安定性の問題から、エージングによる養生工程が必要になる。
これに対して、本発明では加温サイジングダイBにおける加温プロセスを経ることによって、ポリオレフィン樹脂により高い結晶性を付与することができるため、エージングによる養生工程におけるエージング時間の短縮を実現できる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1(a)および(b)は、本発明の方法を実施するために用いられる押出機・サイジングダイの斜視図および側面図である。押出機(1)内で溶融された樹脂組成物を押出ダイ(2)から押し出す。押し出された基材を、まずサイジングダイA(3)において冷却する。この際、サイジングダイAとの接触面が急冷されることにより、基材表面にスキン層が形成される。スキン層が形成されることにより、基材に引取り抵抗力が生じる。次に、温調により加温されたサイジングダイB(4)において基材中の熱可塑性樹脂の結晶化を促進する。サイジングダイBの設定温度は、熱可塑性樹脂の結晶化温度に応じて調整する。たとえば熱可塑性樹脂としてポリ乳酸を用いた場合、サイジングダイBの設定温度は90℃から130℃が好ましく、100℃から120℃がより好ましい。結晶化度は結晶核生成および結晶成長のバランスによって決定されるため、サイジングダイBの設定温度が低すぎても高すぎても結晶化度を上げることが困難になる。最後に、サイジングダイC(5)において冷却を行い、基材(10)を最終形状に成形する。
図2は、本発明に係る床材の一例を示す断面図である。図2の床材は、熱可塑性樹脂(11)と木質系充填剤(12)との混合物を発泡させながら成形させることにより製造された、内部に気泡(13)を含む木質樹脂発泡成形層(図1の基材に相当する)に、前記熱可塑性樹脂と同系の熱可塑性樹脂からなる化粧シート(14)を積層したものである。
本発明において、熱可塑性樹脂としては、たとえばポリ乳酸系樹脂を用いることができる。ポリ乳酸系樹脂は、L−乳酸およびD−乳酸を主たる構成成分とするポリマーであるが、乳酸以外の他の共重合成分を含んでいてもよい。他の共重合成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール化合物、シュウ酸、テレフタル酸などのジカルボン酸、グリコール酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、カプロラクトン、プロピオラクトンなどのラクトン類が挙げられる。
本発明においては、結晶核剤を配合することが好ましく、ポリ乳酸、木質系充填剤、結晶核剤を配合することにより、半結晶化時間が短くなり、サイジングダイB内でより効果的に結晶化を進めることができる。
結晶核剤としては、タルク、クレー、ゼオライトなどの無機系結晶核剤や、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸カルシウムなどの有機カルボン酸金属塩など、一般的なポリマーの結晶核剤を用いることができる。
本発明における熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いることもできる。ポリオレフィン系樹脂は、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、これらを接着性向上の目的で酸変性したもの、またはアイオノマーなどから適宜選択できる。これらのポリオレフィン系樹脂は単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
特に、床材として要求される剛性、表面硬度、寸法安定性などの面で、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂が最も適している。
本発明において、木質系充填剤は特に限定されないが、一般的には木材をカッターミルなどによって破断し、これをボールミルやインペラーミルなどにより粉砕して微粉状にしたもの(木粉)などが用いられる。
木質系充填剤の平均粒径は、1〜200μmが好ましく、10〜150μmがより好ましい。平均粒径が1μm未満のものは取り扱いが困難であるうえに、特に木質系充填剤の配合量が多い場合に樹脂への分散が悪いと、製造される木質樹脂発泡成形体の機械強度が低下する。一方、平均粒径が200μmを超えると、成形体の均質性、平面性、機械強度が低下する。
木質系充填剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して10重量部から300重量部の範囲で適宜選択できる。成形性や均質性を高めるためには、熱可塑性樹脂100重量部に対して20〜200重量部が好ましく、30〜150重量部がより好ましい。木質系充填剤の配合量が多すぎると、床材の曲げ弾性率が上がり、しなやかさが失われるため、施工性が悪化したり(特に、隅部への施工時や一枚交換時に、床材を撓ませて施工することが難しくなる)、曲げたときに割れやすくなったりする。一方、木質系充填剤の配合量が少なすぎると、線膨張係数が大きくなり寸法安定性が低下するため、温度変化によって、床材同士の間の目隙きや、床材同士の突き上げによる浮きなどを発生する原因になる。
本発明において、木質樹脂発泡成形体を成形するための木質樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と木質系充填剤のほかに発泡剤を含み、成形過程において発泡される。
本発明において、木質樹脂発泡成形体の成形には、通常の異形押出法を用いることができる。特に、連続的かつ安定的に発泡成形可能なセルカ成形法が好ましい。
発泡の手法は、公知の手法がいずれも利用できる。発泡の手法は、一般的には、熱分解や化学反応によってガスを発生させる化学発泡と、低沸点の液体に熱をかけて気化させる物理発泡に分類できる。化学発泡剤としては、無機系の重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、ホウ化水素ナトリウム、軽金属アジド化合物など、有機系のアゾ系発泡剤、ニトロソ系発泡剤、ヒドラジド系発泡剤などが挙げられる。これらは任意の組み合わせで使用できる。特に2倍を超える高発泡倍率での発泡には主に物理発泡が用いられ、発泡剤として炭酸ガスや脂肪族炭化水素が主に用いられる。なお、物理発泡に際しても発泡体のセル形状を整えるために化学発泡剤を併用してもよい。
本発明において、木質樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂、木質系充填剤、発泡剤およびその他の添加剤の混練方法は特に限定されないが、バンバリーミキサーによって混練しペレタイザーでペレット化する方法や、二軸押出混練機によって混合、ペレット化する方法などが一般的である。なお、木質系充填剤の含水率が大きいと、ペレタイズ時に発泡の原因となるため、混練前に予め乾燥機やホッパードライヤーで含水率を8%以下に抑えることが望ましい。
本発明の床材は、木質樹脂発泡成形体の表面に、成形体中の熱可塑性樹脂と同系の熱可塑性樹脂を主体とする化粧シートを積層することが好ましい。化粧シートを成形体中の熱可塑性樹脂と同系の熱可塑性樹脂にすると、リサイクル処理時に混合しても大きな物性変化を伴わずにリサイクルが可能になる。
[実施例1]
熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸(L−乳酸95%以上)に無機充填剤としてタルク10重量%を添加したポリ乳酸系樹脂を用意した。木質系充填剤として、木材をカッターミルで破断し、これをボールミルにより粉砕して微粉状にした平均粒径100μmの木粉を用意した。ポリ乳酸系樹脂100重量部と木粉50重量部とを、二軸押出混練機によって混合し、ペレット化して木質樹脂組成物を調製した。この木質樹脂組成物100重量部に対して、トリアリルイソシアヌレートおよび重曹−クエン酸系発泡剤を3重量部添加した。
図1に示すように、この組成物を単軸押出機により押出成形し、押し出された基材を、設定温度10℃のサイジングダイAで冷却し、設定温度110℃のサイジングダイBで加温し、設定温度10℃のサイジングダイCで冷却した。こうして最終的な断面形状が幅200mm、厚さ6mmの長方形状であり、発泡倍率が1.4倍である木質樹脂発泡成形体を製造した。
[実施例2]
熱可塑性樹脂として、ホモポリプロピレン樹脂にマレイン酸変性ホモポリプロピレン樹脂を20重量%添加したホモポリプロピレン系樹脂を用意した。木質系充填剤として、実施例1で用いたのと同様の平均粒径100μmの木粉を用意した。ホモポリプロピレン系樹脂100重量部と木粉50重量部とを、二軸押出混練機によって混合し、ペレット化して木質樹脂組成物を調製した。この木質樹脂組成物100重量部に対して、トリアリルイソシアヌレートおよび重曹−クエン酸系発泡剤を3重量部添加した。
図1に示すように、この組成物を単軸押出機により押出成形し、押し出された基材を、設定温度10℃のサイジングダイAで冷却し、設定温度80℃のサイジングダイBで加温し、設定温度10℃のサイジングダイCで冷却した。こうして最終的な断面形状が幅200mm、厚さ6mmの長方形状であり、発泡倍率が1.4倍である木質樹脂発泡成形体を製造した。
[比較例1]
サイジングダイBの設定温度を10℃とした以外は実施例1と同様にして木質樹脂発泡成形体を製造した。
[比較例2]
サイジングダイBの設定温度を10℃とした以外は実施例2と同様にして木質樹脂発泡成形体を製造した。
<性能比較>
実施例1および比較例1の木質樹脂発泡成形体の耐熱性を評価するために、ASTM法D648に準じて荷重たわみ温度(荷重0.45MPa)の測定を行った。表1に、その結果を示す。実施例1の木質樹脂発泡成形体はサイジングダイBでの加温工程によりポリ乳酸系樹脂の結晶化度が高くなったため、比較例1のものに比べて荷重たわみ温度が高くなっている。
また、表1に、実施例1および比較例1の木質樹脂発泡成形体の表面硬度をゴム硬度計によって測定した結果を示す。実施例1と比較例1とで表面硬度に大きな差はなかった。また、押出成形時の成形性についても、実施例1と比較例1とで差はなかった。
Figure 0004940840
実施例2および比較例2の木質樹脂発泡成形体を、80℃に設定したオーブンに保持した際に収縮が飽和するまでのエージング時間を測定した。その結果、比較例2では8時間であったのに対し、実施例2では2時間であった。この結果から、実施例2の木質樹脂発泡成形体ではサイジングダイBでの加温工程によりホモポリプロピレン系樹脂の結晶化度が高くなったため、比較例2のものに比べてエージング時間を短縮できることがわかる。
本発明の方法を実施するために用いられる押出機・サイジングダイの斜視図および側面図。 本発明に係る床材の一例を示す断面図。
符号の説明
1…押出機、2…押出ダイ、3…サイジングダイA、4…サイジングダイB、5…サイジングダイC、10…基材、11…熱可塑性樹脂、12…木質系充填剤、13…気泡、14…化粧シート。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂および木質系充填剤を含有する木質樹脂組成物を発泡成形してなる木質樹脂発泡成形体を備えた床材の製造方法において、押出機から押し出された押出基材を、押出機付帯の冷却サイジングAで冷却し、連続して設けられた加温サイジングBで加温し、連続して設けられた冷却サイジングダイCで冷却し、前記加温サイジングダイB内での押出基材加温時間が、前記加温サイジングダイBの設定温度における木質樹脂組成物の半結晶化時間以上であることを特徴とする床材の製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、ポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の床材の製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の床材の製造方法。
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