JP4940591B2 - 画像表示装置及びレーザ機器 - Google Patents
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Description
ところで、レーザ光を用いて画像を表示する場合には、表示するのに必要以上のレーザ光が装置外部に照射されないよう安全性には十分に配慮する必要がある。このため、プロジェクタの安全機構に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
また、特許文献2に記載のプロジェクタは、スクリーン全体からの反射光を受光するスクリーン監視部と、このスクリーン監視部からの出力に応じてレーザ光源からのビーム光の供給を停止するビーム光供給停止部とを有している。そして、スクリーン監視部により、スクリーンの異常を検出すると、ビーム光供給停止部によりレーザ光源の発振を停止するものである。また、ビーム光供給停止部として、シャッタを用いることにより、レーザ光源から射出されたレーザ光を遮蔽している。
以上、画像表示装置の例を挙げて説明したが、レーザ加工機器等、他のレーザ機器にも同様の問題点がある。
本発明の画像表示装置は、被投射面に向けてレーザ光を射出する光源装置と、該光源装置から射出されたレーザ光を走査する走査手段と、前記光源装置から射出されたレーザ光の光路の延長上に配置された部材に加わる外力を検出する外力検出手段と、該外力検出手段により外力を検出した際、前記被投射面に射出されるレーザ光を停止あるいは減光する光制御手段とを備えることを特徴とする。
前記外力検出手段が、前記スクリーンの一端に設けられ前記スクリーンに外力が加わった際、前記スクリーンの移動に応じて接続あるいは切断されるスイッチ部を備えることが好ましい。
本発明に係る画像表示装置では、部材に何らかの理由で外力が加わった場合、外力検出手段が、光源装置の電源の電源供給回路の一部に設けられているため、電力供給回路のスイッチ部がオープン状態となる。これにより、光源装置には電源からの電力が供給されないため、レーザ光は停止する。したがって、光源装置から表示するのに必要以上のレーザ光が、確実に外部に照射されることを防ぎ、装置全体の信頼性を向上させることが可能となる。
本発明に係る画像表示装置では、光源装置から射出されたレーザ光が、走査手段により走査され、被投射面上に投射される。そして、部材に何らかの理由で外力が加わった場合、光制御手段により、遮光部材によって被投射面に射出されるレーザ光を停止させるように遮光部材の動作を制御する。したがって、光源装置から表示するのに必要以上のレーザ光が、遮光部材により確実に外部に照射されることを防ぎ、装置全体の信頼性を向上させることが可能となる。なお、遮光部材によってレーザ光を停止させる前もしくは後に、光源装置自体の発振を止めても良い。
本発明に係る画像表示装置では、破損検出手段により、部材が破損したか否かを検出することにより、部材が破損しているのに、外力がなくなったときに、光源装置が復帰してしまう危険性を回避することができる。
本発明に係る画像表示装置では、外力検出手段により外力を検出し、レーザ光を停止あるいは減光した際、撮像部により、被投射面を走査しつつ撮像する。そして、被投射面に異常が生じていない場合は、被投射面に光源装置から射出されたレーザ光を投射する。これにより、確実に被投射面の異常を検出することができる。したがって、本発明では、レーザ光を停止あるいは減光してから、撮像部により被投射面を走査するため、ある程度の時間をかけて被投射面の検証を行うことができるので、従来のように、被投射面全体を一度に検出しなくても良い。したがって、表示するのに必要以上のレーザ光が外部に射出されるのを確実に防ぐことができる。
次に、本発明の第1実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係るプロジェクタとして、スクリーンの背面からレーザ光を照射する背面型レーザプロジェクタを用いて説明する。
ヒンジ3は、筐体2に、筐体前部2aとスクリーン52とを連結するように設けられている。このヒンジ3により、スクリーン52に外部から外力が加わると、スクリーン52はヒンジ3を支点として筐体2の筐体後部2bに向かって回動可能になっている。また、筐体2の上部には、スクリーン52の移動量を規制するL字状のストッパ4が設けられている。
インターロックスイッチ5は、図2に示すように、スクリーン(部材)52の上部52aに設けられており、光源装置10から射出されたレーザ光の光路の延長上に配置されたスクリーン52に装置の外側から加わる外力を検出するものである。この場合の外力とは、人や物がスクリーン52にぶつかって、スクリーン52が破損する際の外力を想定している。
このインターロックスイッチ5は、図2に示すように、スクリーン52が、正常の状態では、このインターロックスイッチ5を介して筐体2の筐体前部2aに密着している。そして、インターロックスイッチ5は、ON状態となっている。また、スクリーン52は、筐体2の筐体前部2aに設けられたマグネット等により筐体2と着脱可能となっている。
一方、スクリーン52に外力が加わり、スクリーン52が異常状態となった場合、図3に示すように、スクリーン52は、筐体2から離れるため、インターロックスイッチ5はOFF状態となるように構成されている。
なお、スクリーン52は、インターロックスイッチ5がOFF状態になると、ボタン等を押すことにより自動的に筐体2の筐体前部2aに戻るようになっている。また、弾性部材(バネ等)を付勢させて配置し、スクリーン52に外力が加わっても自然に戻る構成であっても良い。
スクリーン52の状態が正常、すなわち、インターロックスイッチ5がON状態である場合、レーザドライバにより光源装置10を点灯させる。一方、スクリーン52に外力が加わり、インターロックスイッチ5が異常状態、すなわち、インターロックスイッチ5がOFF状態となると、レーザドライバに異常信号が入力される。レーザドライバは、この異常信号を受けて、光源装置10から射出されるレーザ光を停止あるいは減光する。その後、スクリーン52は自動的に筐体2の筐体前部2aに戻る。
なお、本実施形態において、スクリーン52がヒンジ3を介して回動する構成としたが、ヒンジ3は必ずしも必要ではない。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図4から図7を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係るプロジェクタ1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係るプロジェクタ55において、第1実施形態と異なる点は、制御部40の構成及びスクリーンが破損したか否かを検出する破損検出手段を備える点である。
制御部40は、インターロックスイッチ5により外力を検出した際(スクリーン52が異常状態である場合)、すなわち、インターロックがOFF状態となると、スクリーン52に射出されるレーザ光を停止あるいは減光する光制御手段(レーザドライバ)11を備えている。また、このレーザドライバ11は、画像認識及び検出回路43からの電気信号に基づいて光源装置10の制御を行うようになっている。すなわち、レーザドライバ11は、画像認識及び検出回路43から出力された電気信号が正常信号である場合、光源装置10を点灯させるようなっている。
さらに、カメラ53には、2軸方向に移動可能なスキャナが設けられており、カメラ53はこのスキャナにより、図6に示すように、センシング領域Aを撮像し、スクリーン52に対して上下左右に走査可能となっている。
まず、プロジェクタ1の電源を切っている間に、スクリーン52が破損している可能性があるため、電源スイッチ6をONにしたとき、インターロックスイッチ5の状態を確認する(ステップS1)。インターロックスイッチ5が正常であるとき(ステップS1,「正常」)、起動及び復帰検出回路41から駆動信号がカメラドライバ42に送られる。カメラドライバ42はこの駆動信号を受け、カメラ53及びスキャナを駆動させ、スクリーン52の状態の検出を行う(ステップS2)。そして、カメラ53により撮像された画像は、画像認識及び検出回路43により認識され、検証が行われる(ステップS3)。この検証された判定信号は、カメラドライバ42及びレーザドライバ11に常に送られ、スクリーン52の状態が正常である場合(ステップS3,「正常」)、カメラ53を停止し(ステップS4)、レーザドライバ11により光源装置10を点灯させる(ステップS7)。一方、スクリーン52の状態が異常である場合(ステップS3,「異常」)、カメラ53を停止した後(ステップS5)、エラー表示を行う(ステップS6)。
次に、本発明に係る第3実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。
本実施形態に係るプロジェクタ60において、第1実施形態と異なる点は、インターロックスイッチ5に代えてスイッチ部(光制御手段)61が設けられている点である。
一方、スクリーン52に外力が加わり、スクリーン52が異常状態である場合、図9に示すように、スクリーン52は、筐体2から離れるため、電力供給回路63のスイッチ部61はオープン状態となり、光源装置10に電源62から電力の供給が遮断されるようになっている。すなわち、スイッチ部61は外力検出手段を兼ねている。
例えば、レーザ光を射出する光源装置と、この光源装置から射出されたレーザ光を走査する走査手段とを有し、光源装置から射出されたレーザ光を走査するレーザ機器として上述したプロジェクタを用いて説明したが、レーザ描画機器,レーザ加工機,レーザ顕微鏡,その他光源装置が密閉空間を有する筐体内に配置されている構造を持つレーザ機器全般に、光源装置から射出されたレーザ光の光路の延長上に配置された部材に加わる外力を検出する外力検出手段と、この外力検出手段により外力を検出した際、前記被投射面に射出されるレーザ光を停止あるいは減光する光制御手段とを備えたレーザ機器を設けた構成にすることも可能である。
この構成では、スクリーン52に何らかの理由で外力が加わった場合、上述したレーザドライバ11により、遮光部材71によってスクリーン52に射出されるレーザ光を停止させるように遮光部材71の動作を制御する。したがって、光源装置10から表示するのに必要以上のレーザ光が、遮光部材71により確実に外部に照射されることを防ぎ、プロジェクタ70全体の信頼性を向上させることが可能となる。なお、遮光部材71によってレーザ光を停止させる前もしくは後に、光源装置10自体の発振を止めても良い。
また、外力検出手段としてインターロックスイッチ5を用いたが、これに限らず圧力センサ等であっても良い。
Claims (8)
- レーザ光を射出する光源装置と、
前記レーザ光が投射される被投射面を有する可動部材と、
前記光源装置から射出されたレーザ光を走査する走査手段と、
前記可動部材に加わる外力を検出する外力検出手段と、
前記外力検出手段により外力を検出した際、前記被投射面に射出されるレーザ光を停止あるいは減光する光制御手段と、を備え、
前記外力検出手段は、前記光制御手段のスイッチ部を有し、
前記スイッチ部は、前記可動部材に設けられ、前記可動部材の移動に応じて接続あるいは切断することを特徴とする画像表示装置。 - 前記可動部材はスクリーンであることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記外力検出手段が、前記スクリーンの他端に設けられ前記スクリーンに外力が加わった際、前記スクリーンを回動させるヒンジを備えることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記光制御手段が、前記光源装置の電源の電力供給回路の一部に設けられ、前記可動部材に外力が加わった際、前記電力供給回路がオープン状態となるスイッチ部から構成され前記外力検出手段を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記光制御手段が、前記被投射面に投射されるレーザ光を遮光可能な遮光部材を備え、
前記光源装置から射出されたレーザ光が遮光されるように前記遮光部材の動作を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記可動部材が破損したか否かを検出する破損検出手段を備え、
前記破損検出手段が、前記可動部材の破損を検出した際、前記光制御手段が前記レーザ光を停止するか、あるいは、前記レーザ光を減光したままの状態とすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記破損検出手段が、前記被投射面に対して走査しつつ、前記被投射面の一部を撮像する撮像部を備えることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
- レーザ光を射出する光源装置と、
前記レーザ光が投射される被投射面を有する可動部材と、
前記光源装置から射出されたレーザ光を走査する走査手段と、
前記可動部材に加わる外力を検出する外力検出手段と、
前記外力検出手段により外力を検出した際、前記被投射面に射出されるレーザ光を停止あるいは減光する光制御手段と、を備え、
前記外力検出手段は、前記光制御手段のスイッチ部を有し、
前記スイッチ部は、前記可動部材に設けられ、前記可動部材の移動に応じて接続あるいは切断することを特徴とするレーザ機器。
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