JP4939083B2 - ステアリングダンパ - Google Patents

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Description

この発明は、ステアリングダンパに関し、特に、自動二輪車の前輪側に架装されて走行中の自動二輪車における前輪の振れを抑制する筒型のステアリングダンパの改良に関する。
走行中の自動二輪車における前輪がシミーなどで振れると、この振れがハンドルに入力されて、結果的には、自動二輪車における乗り心地が損なわれるから、自動二輪車の前輪側にあって、ハンドル側とこのハンドル側を枢支する車体フレーム側との間にステアリングダンパを配在して、このステアリングダンパによる減衰作用で上記した前輪の振れを抑制する提案が従来から種々ある。
その中で、たとえば、特許文献1には、筒型のステアリングダンパが開示されているが、このステアリングダンパにあっては、両ロッド型に形成されながら作動油の体積補償用の油室を有してなるとしている。
すなわち、特許文献1に開示のステアリングダンパにあっては、たとえば、車体フレーム側に連結されるシリンダ体内にハンドル側に連結されるロッド体が出没可能に挿通されるとしているが、このとき、ロッド体は、シリンダ体内に摺動可能に収装されるピストン体にいわゆる左右から連結される二本からなるとして、シリンダ体内にピストン体で画成されるいわゆる左右の油室が同じ受圧面積になるようにし、ロッド体がシリンダ体に対して出没するときにいわゆる左右で同じ減衰特性が得られるようにしている。
そして、ピストン体で画成されるシリンダ体内の油室は、作動油の体積補償用の油室に連通するとして、油温が上昇して作動油の体積が増大したときに、この増大した分の作動油の言わば収容先を確保するとしている。
それゆえ、上記のステアリングダンパにあっては、作動時にいわゆる左右で同じ特性の減衰機能の発揮が可能になるから、走行中の自動二輪車における前輪の振れを抑制する際に自動二輪車における乗り心地を損なわないようにすることが可能になると共に、油温上昇による作動油の体積膨張に伴う弊害、たとえば、作動油の漏れやシールの破損などが招来されずして、その恒久的な利用を可能にし得ることになる。
実公平7‐34784号公報(明細書第2頁左欄第31行から第34行,同第39行から第41行,同第2頁右欄第28行から第38行, 明細書第3頁左欄第10行から第16行,同第3頁右欄第14行から第19行,第1図)
しかしながら、上記した特許文献1に開示のステアリングダンパにあっては、両ロッド型に形成されていわゆる左右の減衰特性を同じにするように構成されているが、シリンダ体内の油室が作動油の体積補償用の油室に連通することに関連して些か問題があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した特許文献1に開示のステアリングダンパにあっては、シリンダ体内に減衰力発生部を有してなるピストン体で画成されるいわゆる左右となる油室の一方の油室がオリフィスを介して作動油の体積補償用の油室に直接連通する構成とされる一方で、他方の油室は、作動油の体積補償用の油室に直接連通しない構成とされているので、このステアリングダンパがいわゆる伸縮作動するとき、いわゆる左右の減衰特性に差異を生じることになる危惧がある。
そして、このステアリングダンパが自動二輪車の前輪側に架装される場合を勘案すると、ライダーにあっては、前輪の振れる向きによって左右で異なった特性を感じる、すなわち、アンバランス感を感じることになり、自動二輪車における乗り心地を悪くすることになると指摘される可能性がある。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、走行中の自動二輪車における前輪の振れを抑制し得るのはもちろんのこと、ライダーにあっては、いわゆるアンバランス感を体感させずして、その汎用性の向上を期待するのに最適となるステアリングダンパを提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の手段は、シリンダ体内に摺動可能に挿入したピストン体がシリンダ体内に二つの油室を画成し、この二つの油室の軸芯部を挿通しながらそれぞれの一端がピストン体に連結されると共にそれぞれの他端がシリンダ体外に突出する二本のロッド体を有し、上記二つの油室それぞれ同じ開口面積のオリフィスからなる減衰手段を介してシリンダ体外の通路に直接連通させ、この通路と作動油の体積補償用の油室との間に絞り手段を設けたことを特徴とするものである。
それゆえ、この発明にあっては、ステアリングダンパが両ロッド型に形成されてシリンダ体内にピストン体で画成される二つの油室がそれぞれ同じ開口面積のオリフィスを介して直接連通すると共に絞り手段を介して作動油の体積補償用の油室に連通しているから、その作動時におけるいわゆる左右の減衰特性が同じになり、走行中の自動二輪車における前輪の振れを抑制する際に、ライダーにいわゆるアンバランス感を体感させないことになる。
そして、減衰手段がシリンダ体に開穿のオリフィスからなるから、この減衰手段がバルブ構造とされてシリンダ体外の通路中などに配在される場合に比較して、ステアリングダンパのいたずらな構造の複雑化を回避し得ることになる。
また、作動油の油温の上昇による作動油の体積の増大がある場合には、この増大分の作動油が絞り手段を介して作動油の体積補償用の油室に収容されることになり、作動油の漏れやシールの破損などを回避し得ることになる。
このとき、体積補償用の油室に流入する油圧は、すなわち、絞り手段を通過する油圧は、シリンダ体内の油圧がオリフィスの通過によって低圧化された後の油圧であって、シリンダ体内の油圧そのままではない。
したがって、前記した特許文献1に記載のステアリングダンパの場合が正に該当するが、シリンダ体内の油圧がそのまま絞り手段を介して体積補償室に流入する場合には、絞り手段があるがゆえに逆の流れが速やかでなくなり、その結果、シリンダ体の油室に作動油の吸入不足を生じることになるのを阻止するためのチェック弁が絞り手段に並列されることが必須となる。
それに対して、この発明では、体積補償用の油室に流入する油圧は、シリンダ体内の油圧がオリフィスを通過したことによって低圧化された油圧であって、それゆえ、体積補償用の油室に言わば多量の作動油が一気に流入するような事態が招来されず、したがって、絞り手段にチェック弁を並列させなくても、シリンダ体内の油室に作動油の吸入不足が招来されることを危惧しなくて済むことになる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるステアリングダンパにあっても、基本的には、前記した特許文献1に開示のステアリングダンパと同様に構成されてなるとするもので、図1に示すように、シリンダ体1内に摺動可能に収装のピストン体2がシリンダ体1内に二つの油室R,Rを画成するとしている。
そして、このステアリングダンパにあっては、二本のロッド体3,3を有してなるとし、この二本のロッド体3,3は、それぞれが油室R,Rの軸芯部を挿通しながらそれぞれの一端をピストン体2に連結し、それぞれの他端をシリンダ体1外に突出させるとしている。
それゆえ、このステアリングダンパにあっては、シリンダ体1内に画成される二つの油室R,Rにおける断面積が同じになり、したがって、後述するシリンダ体1外の通路Lを介しての二つの油室R,R間での作動油の往復時に油量に過不足を生じないのはもちろんのこと、同じ油量の作動油が後述する減衰手段を通過することになるから、作動時にいわゆる左右で同じ特性の減衰機能の発揮を期待できることになる。
つぎに、この発明によるステアリングダンパにあっては、シリンダ体1内にピストン体2で画成される二つの油室R,Rがそれぞれの同じ構成からなる減衰手段を介してシリンダ体1外の通路Lに直接連通するとしている。
そして、減衰手段は、図示するところでは、シリンダ体1の開口端部寄りに開穿されたオリフィス1aからなるとしており、しかも、それぞれのオリフィス1a,1aは、それぞれ同一の開口面積に開穿されてなるとしている。
このように、減衰手段がシリンダ体1に開穿のオリフィス1aからなるとする場合には、この減衰手段がバルブ構造とされてシリンダ体1外の通路L中などに配在される場合に比較して、部品加工や組立作業における手間の削減が可能になるのはもちろんのこと、ステアリングダンパのいたずらな構造の複雑化を回避しながら減衰機能を安定させ易くなる点で有利となる。
一方、この発明によるステアリングダンパにあっては、図1に示すように、シリンダ体1外に外筒部材4が配在されると共に、この外筒部材4とシリンダ体1との間に出現する筒状隙間が前記したシリンダ体1外の通路Lとされるとしている。
このように、シリンダ体1外に通路Lを形成するについて、シリンダ体1外に外筒部材4を配在することによる場合には、シリンダ体1にパイプを連結するなどの加工を施す必要がなくなり、シリンダ体1の強度低下を危惧したり、パイプの連結部分におけるシール性を保障したりすることを勘案すると、言わば余計な手間を要しなくなる点で有利となる。
そして、シリンダ体1外に通路Lを形成するについて、シリンダ体1外に外筒部材4を配在することによる場合には、多くの場合に、後述する軸封部材5の径をシリンダ体1の径よりも大きくすることが可能になるから、このシリンダ体1よりも径が大きくなるであろう軸封部材5の外周にシール部材を配在して外筒部材4との間における液密性を保障することが可能になる利点がある。
そして、この発明によるステアリングダンパにあっては、上記の外筒部材4にアキュムレータ6が一体に連設されてなるとし、このアキュムレータ6内にバネ力による加圧下に画成された油室R1が連通路L1の配在下に上記のシリンダ体1外の通路Lに連通するとしている。
このように、アキュムレータ6がステアリングダンパを形成する言わばハウジングたる外筒部材4に一体に連設されてなるとすることで、いわゆるダンパ部分におけるハウジングとアキュムレータ部分におけるハウジングとが別々に形成されることによる材料の歩留りを悪くする不具合の招来を回避できることになる利点がある。
また、この発明によるステアリングダンパにあっては、アキュムレータ6の油室R1に連通する連通路L1中に絞り手段7を有してなるとし、また、この絞り手段7は、プラグを有してなり、このプラグが連通路L1中に配在されることによって形成される隙間で具体化されるとしている。
それゆえ、シリンダ体1外の通路Lは、絞り手段7の配在下にアキュムレータ6における作動油の体積補償用の油室R1と連通することになるから、ピストン体2がシリンダ体1内で摺動する作動時に二つの油室R,R間を往復する作動油がアキュムレータ6における作動油の体積補償用の油室R1に流入することがなく、所定の減衰機能の発揮を期待できることになる。
その結果、前記した特許文献1に開示のステアリングダンパにあっては、作動時に、二つの油室が異なる条件下に体積補償用の油室に連通することになるから、いわゆる左右の減衰特性に差異を生じる不都合があったが、この発明のステアリングダンパにあっては、二つの油室R,Rが同じ条件下に体積補償用の油室R1に連通するから、いわゆる左右の減衰特性に差異を生じなくなり、このステアリングダンパが自動二輪車に架装される場合に、ライダーに前輪の振れる向きによって左右で異なった特性を感じさせるアンバランス感を体感させないようにすることが可能になる。
そして、このステアリングダンパにあって、作動油の油温が上昇する場合には、この油温上昇に伴う作動油の体積の増大分が上記の絞り手段7を介してアキュムレータ6における作動油の体積補償用の油室R1に流入し得ることになり、作動油の漏れやシールの破損などを回避し得ることになる。
ところで、前記した特許文献1に開示のステアリングダンパにあっては、シリンダ体内の油室と体積補償用の油室との間に配在の絞り手段たるオリフィスにチェック弁が並列されてなるとしている。
これは、シリンダ体内で言わば余剰となる作動油が体積補償用の油室にオリフィスを介して流入される場合でも、シリンダ体内の油室において作動油不足が危惧される場合には、チェック弁が開放作動して体積補償用の油室の作動油をシリンダ体内に戻し得るようにするためである。
それに対して、この発明では、シリンダ体1内の油室Rと体積補償用の油室R1との間に配在される絞り手段7にはチェック弁が並列されないとしている。
すなわち、この発明にあって、シリンダ体1内の二つの油室R,Rは、オリフィス1a,1aおよびシリンダ体1外の通路Lを介して相互に連通するとし、通路Lが絞り手段7を配在する連通路L1を介して体積補償用の油室R1に連通するとしているから、この絞り手段7にチェック弁を並列させることを要しないことになる。
と言うのも、この発明にあって、シリンダ体1内でピストン体2が摺動するときには、油室Rからの作動油がオリフィス1aを介してシリンダ体1外の通路Lに流出するが、この通路Lにおける油圧は、シリンダ体1内の油室Rの油圧より降下されている。
それゆえ、シリンダ体1内でピストン体2が摺動して二つの油室R,R間を作動油が往復するときに、シリンダ体1内の油室Rから流出した作動油は、シリンダ体1内の油室Rにおける油圧よりも降下されている上に、絞り手段7を介してでないと体積補償用の油室R1に流入し得ないから、結果的には、体積補償用の油室R1に流入し得ないことになる。
そして、油温が上昇して作動油の体積が増大するときであるが、油温は、一気に上昇する訳ではなく、すなわち、作動油の体積は、一気に増大せずして徐々に上昇するのが通例であろうから、絞り手段7が介在していても増大した分の作動油は、障害なく体積補償用の油室R1に流入することになる。
一方、ステアリングダンパが高速で作動して、すなわち、シリンダ体1内をピストン体2が高速で摺動することによって、一時的にシリンダ体1外の通路Lにある作動油が絞り手段7を介してまでして体積補償用の油室R1に流入することが考えられる。
このとき、前記した特許文献1に開示のステアリングダンパにあっては、体積補償用の油室のいわゆる上流側に配在されるオリフィスにはチェック弁が並列されるとしているから、ピストン速度が高速になったがゆえに体積補償用の油室に流入した作動油もチェック弁の開放作動でシリンダ体内の油室に戻り得ることになり、シリンダ体内の油室における作動油の流入不足を発現させないことが可能になると言い得る。
それに対して、この発明では、体積補償用の油室R1のいわゆる上流側に配在される絞り手段7にはチェック弁が並列されてないとしているので、上記したピストン速度の高速域における体積補償用の油室R1への作動油の流入には対処し得ないのではとも思料し得る。
しかしながら、前記したように、この発明にあっては、シリンダ体1外の通路Lにおける油圧は、シリンダ体1内の油圧よりも降下されているので、この降下されている油圧下では、ピストン速度が高速領域にあるとしても作動油が体積補償用の油室R1に流入することはないと言い得ることになる。
以上からすれば、前記した特許文献1に開示のステアリングダンパに比較して、この発明のステアリングダンパにあっては、体積補償用の油室R1のいわゆる上流側に配在される絞り手段7にチェック弁を並列させる必要はなく、したがって、このチェック弁の配在を要しない分、ステアリングダンパにおける構成を簡素化できることになり、製品コストの低廉化を可能にし得ることになる。
それゆえ、以上のように形成されたステアリングダンパにあって、たとえば、図1に示す状態からピストン体2がシリンダ体1内を図中で右方向に摺動する場合には、図中で右側となる油室Rの作動油が減衰手段たるシリンダ体1に開穿の図中で右側となるオリフィス1aを通過してシリンダ体1外の通路L1中に流出し、図中で左側となる反対側のオリフィス1aを介して同じく反対側となる油室Rに流入することになる。
そして、このステアリングダンパにあって、シリンダ体1内におけるピストン体2の摺動が進んで、図中に仮想線図で示すように、このピストン体2が図中で右側となる軸封部材5に衝突するストロークエンド近傍になるときには、ピストン体2がシリンダ体1に開穿のオリフィス1aを閉塞することになる。
それゆえ、このステアリングダンパにあっては、ピストン体2がオリフィス1aを閉塞するに伴いオリフィス1aを通過する作動油の油量が減ることになり、したがって、オリフィス1aを介してシリンダ体1外の通路Lに流出し得なくなった作動油がピストン体2と軸封部材5との間に閉じ込められる状況になり、その結果、オイルロック効果を得ることが可能になる。
ところで、このステアリングダンパにあって、ピストン体2が軸封部材5に衝突することになるストロークエンドでは、以上のようにして、オイルロック効果を得ることが可能になるが、その反面、ピストン体2が反対方向に戻ろうとするとき、いわゆる負圧現象が発現されてピストン体2の速やかな戻りを実現できなくなる危惧がある。
そこで、図2に示すように、減衰手段たるオリフィス1aにチェック弁8に並列させることを、すなわち、軸封部材5に任意の構成からなり、シリンダ体1外の通路Lからの油室Rへの流入を許容するが、この油室Rからのシリンダ体1外の通路Lへの流出を阻止するチェック弁8を配在することを提案し得ることになる。
ちなみに、軸封部材5は、軸芯部にロッド体3の貫通させた状態でシリンダ体1の開口端を封止するものであって、多くの場合に、ロッド体3の外周に摺接するダストシールおよびオイルシールを収装するシールケースを兼ねてなるとしている。
また、上記のチェック弁8にあっては、これが軸封部材5に配在されてなるとするから、このチェック弁8がシリンダ体1外に配在される場合に比較して、ステアリングダンパのいたずらな大径化を阻止し得ることになる。
それゆえ、以上のように軸封部材5に減衰手段たるオリフィス1aに並列するチェック弁8を配在する場合には、オイルロック効果後のピストン体2の反転 時における負圧現象の発現をこのチェック弁8の開放作動で阻止できることになる。
ところで、上記のチェック弁8についてであるが、ステアリングダンパを廉価に提供することを念頭におく場合には、このチェック弁8の配在を省略することが検討されて良い。
すなわち、上記したように、ステアリングダンパが減衰手段たるオリフィス1aに並列するチェック弁8を有してなる場合には、一方の油室Rからオリフィス1aを介してシリンダ体1外の通路Lに流出した作動油は、他方の油室Rに流入するときに、オリフィス1aとチェック弁8を介して他方の油室Rに流入することになる。
そして、ステアリングダンパが減衰手段たるオリフィス1aに並列するチェック弁8を有しない場合には、ステアリングダンパの構成を簡素化できることになり、製品コストを廉価に設定することが可能になる。
ただ、上記のチェック弁8の配在を省略する場合には、ピストン体2が軸封部材5に衝突するストロークエンド近傍におけるオイルロック効果後に些かの問題発生が懸念されるとも言い得る。
すなわち、ステアリングダンパにあって、ストロークエンド近傍時のオイルロック効果後にこれが反転作動する場合を看ると、チェック弁8を有する場合には、このチェック弁8が開放作動するからいわゆる負圧現象の発現を危惧しなくて済むが、このチェック弁8を有しない場合には、反転開始時に負圧現象の発現が危惧されることになる。
そこで、チェック弁8の配在を省略する場合には、図2中に仮想線図で示すように、ピストン体2における勾配部2aの長さを大きくして、オリフィス1aに繋るように設定することで、上記した反転開始時の負圧現象の発現を回避することが可能になり、しかも、この場合には、ステアリングダンパの製品コストに影響を与えることも少ないであろう。
ちなみに、上記したピストン体2における勾配部2aの設計変更に代えて、図2中に破線図で示すように、シリンダ体1に開穿されるオリフィス1aの位置を軸封部材5寄りに変更するとしても良い。
前記したところでは、この発明によるステアリングダンパが自動二輪車の前輪側に架装されるとしているが、この発明の意図するところからすれば、自転車の前輪側に架装されるとしても良いことはもちろんである。
この発明の一実施形態によるステアリングダンパを一部破断して示す正面図である。 図1のステアリングダンパにおける要部を拡大して示す部分断面図である。
符号の説明
1 シリンダ体
1a 減衰手段たるオリフィス
2 ピストン体
3 ロッド体
4 外筒部材
5 軸封部材
6 アキュムレータ
7 絞り手段
8 チェック弁
L 通路
L1 連通路
R 油室
R1 作動油の体積補償用の油室

Claims (5)

  1. シリンダ体内に摺動可能に挿入したピストン体がシリンダ体内に二つの油室を画成し、この二つの油室の軸芯部を挿通しながらそれぞれの一端がピストン体に連結されると共にそれぞれの他端がシリンダ体外に突出する二本のロッド体を有し、上記二つの油室それぞれ同じ開口面積のオリフィスからなる減衰手段を介してシリンダ体外の通路に直接連通させ、この通路と作動油の体積補償用の油室との間に絞り手段を設けたことを特徴とするステアリングダンパ。
  2. シリンダ体外に外筒部材が配在されると共に、この外筒部材とシリンダ体との間の筒状隙間がシリンダ体外の通路とされ、作動油の体積補償用の油室がアキュムレータ内に設けられると共に、このアキュムレータが外筒部材に一体に連設されてなる請求項1に記載のステアリングダンパ。
  3. シリンダ体内で摺動するピストン体が軸封部材に衝突するストロークエンド近傍時にシリンダ体に開穿のオリフィスを閉塞してなる請求項1又は2に記載のステアリングダンパ。
  4. 絞り手段がシリンダ体外の通路と作動油の体積補償用の油室とを連通する連通路中に配在されたプラグによって形成される隙間とされてなる請求項1、2又は3に記載のステアリングダンパ。
  5. シリンダ体の開口端をロッド体の貫通下に封止する軸封部材に減衰手段に並列するチェック弁が配在されてなる請求項1、2、3又は4に記載のステアリングダンパ。
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