JP4938514B2 - 光強度変調装置及び光強度変調装置を用いた光プリンタ - Google Patents

光強度変調装置及び光強度変調装置を用いた光プリンタ Download PDF

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Description

本発明は、発光ダイオードを光源とし、液晶によって光源からの光を変調する光強度変調装置と光強度変調装置を用いた光プリンタに関する。
従来、白色光源と複数の液晶シャッタを用いて感光体に画像を露光する光プリンタが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この液晶による光プリンタは、白色光源からの白色光を球面レンズで集光して線状に収束し、赤、緑、青(以下R、G、Bと略す)のカラーフィルタを備えた3色分離液晶シャッタを順次開閉することによってR、G、Bの光を順次透過する。そして、透過されたR、G、Bの光束上に別の液晶シャッタを配置し、R、G、Bの透過光に同期して画像信号に基づいてシャッタを開閉し、感光体にRGBの1ライン分の露光を行う。感光体は、1ライン分の露光時間に同期して定速度で送られることにより、1枚分の露光が行われる。
この光プリンタは、回転カラーフィルタなどの機械的な稼動部分が無いので、小型化出来る利点がある。しかし、白色光からRGBを分離するために3つの液晶シャッタから成る3色分離液晶シャッタが必要であり、画像信号に基づいて駆動される液晶シャッタと合わせると、合計4つの液晶シャッタが必要に成り、構造が複雑であると共にコストダウンが困難である。また、白色光源、球面レンズ、3色分離液晶シャッタ、画像用液晶シャッタと多くの光学部品を配置して光軸調整が必要であり、組み立てや調整が難しく、装置間のばらつきによる印刷画像のばらつきが生じやすいという問題もある。
また、上記の問題点を解決するために、R、G、Bの発光ダイオード(以下、LEDと略す)による光源、放物面鏡、ライン状の液晶シャッタ、ヘッド移動手段によって構成される光プリンタが開示されている(例えば、特許文献2参照)。この液晶とLEDによる光プリンタは、R、G、BのLEDを時分割で順次点灯し、液晶シャッタは、R、G、Bの点灯に同期して画像信号に基づいてシャッタを開閉し、感光体にRGBの1ライン分の露光を行う。そして、LED、放物面鏡、液晶シャッタによって成るヘッドは、ヘッド移動手段によって1ライン分の露光動作に同期して移動され、感光体に1枚分の露光を行う。
この光プリンタは、R、G、BのLEDを順次切替えてカラー露光が出来るので、3色分離手段が不要であり、一つの液晶シャッタだけでフルカラー印刷を実現することが出来る。
特開平2−169270号公報(第3頁、第1図) 特開平11−198443号公報(第4頁、第3図)
しかしながら、特許文献2で開示されている従来の光プリンタは、1ラインを同時露光するために、液晶シャッタの多くの画素が同時駆動され、これにより、液晶シャッタの駆動電圧に鈍りが生じてクロストークが発生し、画像品質が低下する問題がある。以下、このクロストーク問題を図面に基づいて説明する。
図9は、特許文献2で開示された従来の光プリンタで印刷した画像の一例である。図9において、100は従来の光プリンタによって印刷された印刷面であり、101は印刷面100の全面に印刷された中間調(グレー)エリアである。また、102は黒エリアであり、中間調エリア101のほぼ中央に横長に印刷されている。103aと103bは、黒エリア102の両脇に発生した不具合エリアである。
この不具合エリア103a、103bは、中間調エリア101よりも黒に近い濃度で印刷されるエリアであり、黒エリア102の影響を受けて印刷され、本来は見えてはいけないエリアである。この不具合エリア103a、103bは、従来の光プリンタのクロストークによって生じるエリアであり、画像品質が低下する大きな要因である。以下、このクロストークの原因を液晶シャッタの構造と駆動電圧から説明する。
図10は、従来の光プリンタに用いられるライン状の液晶シャッタの一例を示す断面図である。図10において、液晶シャッタ110は、上ガラス基板111aと下ガラス基板111bが張り合わされて対向する構造である。112aと112bは、それぞれ上ガラス基板111aと下ガラス基板111bの表面に貼着される偏光板である。113は共通電極であり、面状のITO薄膜などによって成り、上ガラス基板111aの内側表面に形成される。114aは共通電極113を覆うポリイミドなどによる配向膜である。
また、116はライン状に配列された画素117を形成するITO薄膜などによる画素電極であり、下ガラス基板111bの内側表面に共通電極113に対向して形成される。114bは画素電極116を覆うポリイミドなどによる配向膜である。遮光膜115は、共通電極113の表面に形成されて画素117の隙間を遮蔽する。また、120は液晶であり、上ガラス基板111aと下ガラス基板111bの間に充填される。121はエポキシ樹脂等から成るシール材であり、上ガラス基板111aと下ガラス基板111bを固着し、また、液晶120を封入する機能を有する。
ここで、共通電極113には後述する共通駆動電圧が供給され、複数の画素電極116には、後述する画素駆動電圧が供給される。これにより、共通電極113と画素電極116に挟まれる液晶120は、共通駆動電圧と画素駆動電圧による合成駆動電圧が印加され、例えば、ツイスト角240°のSTNモードで動作する。また、2枚の偏光板112a、112bは、上記ツイスト角に応じて偏向軸を交差させるように機能し、これによって、画素117は駆動電圧に応じて画素ごとに光の開閉動作が行われる。
すなわち、共通駆動電圧と画素駆動電圧による合成駆動電圧が液晶120の閾値電圧より十分高い電圧であれば、画素117は照射光を遮断し、また、駆動電圧が電圧無印加(0V)であれば、画素117は照射光を透過する。ここで、画素電極116によって形成される画素117の数は、液晶シャッタ110の印刷幅や画素密度によって決定されるが、一例として500個程度の画素117が形成される。このように、液晶シャッタ110は、多くの画素が同時に駆動される特徴がある。
次に図11は、図10で示した液晶シャッタ110の等価回路を示している。ここで、前述した如く、液晶シャッタ110の共通電極113と複数の画素電極116は狭い隙間で対向しており、その間に液晶120が充填されている。これにより、液晶シャッタ110は図11で示すように、共通電極113と複数の画素電極116によるコンデンサとして動作し、複数の画素電極116の一つ一つによって形成されるコンデンサC1〜Cnの一方の端子が共通電極113によって接続された等価回路として表すことが出来る。
すなわち、コンデンサC1〜Cnは、画素電極116によって形成される画素117に対応する等価回路としての回路素子である。尚、画素電極116は実際には多数形成され
るが、以降では説明を分かり易くするために10個の画素電極116による10個のコンデンサC1〜C10として説明する。
また、COM端子はコンデンサC1〜Cnの共通電極113の共通端子であり、SEG1〜SEGnの各端子は、画素電極116の個々のセグメント端子である。尚、液晶シャッタ110の等価回路の動作は後述する。
次に図12と図13に基づいて、従来の液晶シャッタを駆動する駆動電圧の一例と液晶シャッタの動作を説明する。尚、説明の前提として液晶シャッタは、8ビット、すなわち、0〜255階調で濃淡を表現する性能を有しているものとする。まず、図12において、LR、LG、LBは、液晶シャッタ110に波長の異なる複数の光、RGBの光を照射するための各LEDを駆動するLED駆動信号である。ここで、各LEDはフレームによって切り替えられ、フレームRではLED駆動信号LRが論理“1”となってR−LEDがONし、フレームBではLED駆動信号LGが論理“1”となってG−LEDがONし、フレームBではLED駆動信号LBが論理“1”となってB−LEDがONする。
これにより、フレームRの期間では1ラインの中のR成分の画像が印刷され、フレームGの期間では1ラインの中のG成分の画像が印刷され、フレームBの期間では1ラインの中のB成分の画像が印刷される。この結果、三つのフレームによって1ラインのフルカラー印刷を行うことが出来る。
次にCOM電圧は、液晶シャッタ110の共通電極113のCOM端子に供給される共通駆動電圧の一例であり、フレーム内の中央で0Vから15Vに立ち上がる交流駆動電圧である。尚、このCOM電圧の波高値15Vは使用される液晶の特性に合わせて決定される電圧であり限定されない。また、この0Vから15Vに立ち上がるタイミングを、交流化駆動切替タイミングT1と定義し、このタイミングはフレーム内の中央であることが液晶を完全に交流化駆動するために好ましい。
次にSEG(0)電圧は、液晶シャッタ110の画素117を黒レベル(すなわち光を遮断)とするための画素駆動電圧の一例である。このSEG(0)電圧は、COM電圧が反転された電圧であり、交流化駆動切替タイミングT1において15Vから0Vに立ち下がる電圧である。
次にCOM−SEG(0)は、COM電圧とSEG(0)電圧の合成駆動電圧であり、共通電極113にCOM電圧が供給され、画素電極116にSEG(0)電圧が供給されたときに液晶120に印加される駆動電圧である。すなわち、駆動電圧COM−SEG(0)は、COM電圧が0VのときはSEG(0)電圧は15Vとなり、COM電圧が15VのときはSEG(0)電圧は0Vとなるので、液晶シャッタ110の画素117には図示するように、1フレームを1周期とする±15Vの交流電圧が印加されることになる。
次に光学応答特性R1は、液晶シャッタ110の画素117に駆動電圧COM−SEG(0)が印加されたときの画素117の光学応答特性である。ここで、駆動電圧COM−SEG(0)が印加された画素117は、±15Vの交流電圧が印加されるので光を遮断し、光学応答特性R1は立ち上がることがなく直線となる。これにより、駆動電圧COM−SEG(0)が印加された液晶シャッタ110の画素117は、感光体を最も黒く印刷する。
次にSEG(n)電圧は、液晶シャッタ110の画素117を中間調レベル(すなわち光をある期間透過)とするための画素駆動電圧の一例である。このSEG(n)電圧は、交流化駆動切替タイミングT1を中心とした所定の期間だけがCOM電圧と同相の波形と
なり、他の期間はCOM電圧に対して反転した駆動電圧となる。尚、nは1〜254の数値が適応され、nの値に応じてSEG(n)電圧は、COM電圧と同相の期間が時間制御される。
次にCOM−SEG(n)は、COM電圧とSEG(n)電圧の合成駆動電圧であり、共通電極113にCOM電圧が供給され、画素電極116にSEG(n)電圧が供給されたときに液晶120に印加される駆動電圧である。ここで、駆動電圧COM−SEG(n)は、COM電圧とSEG(n)電圧が同相の期間が電圧無印加期間(すなわち、0V期間)となり、この0V期間の前は−15Vが印加され、後は+15Vが印加される。
次に光学応答特性R2は、液晶シャッタ110の画素117に駆動電圧COM−SEG(n)が印加されたときの画素117の光学応答特性である。ここで、駆動電圧COM−SEG(n)が印加された画素117は、0V期間だけ光を透過し、他の期間は電圧が印加されているので光を遮断する。すなわち、光学応答特性R2は0V期間の開始から液晶120の応答特性に従って光量が増加し、0V期間終了後は、早い応答で光は遮断される。これにより、駆動電圧COM−SEG(n)の0V期間の長短に応じて画素117の光透過量が変化するので、駆動電圧COM−SEG(n)が印加された液晶シャッタ110は、感光体の印刷濃度を任意に変えることが出来る。
次にSEG(255)電圧は、液晶シャッタ110の画素電極116によって形成される画素117を白レベル(すなわち光を最大に透過)とするための画素駆動電圧の一例である。このSEG(255)電圧は、交流化駆動切替タイミングT1を中心としてフレーム内の大部分の期間がCOM電圧と同相の波形となり、フレームの切替期間付近の前後はCOM電圧に対して反転した駆動電圧である。ここで、COM電圧に反転した期間をリセット期間と定義し、このリセット期間は次のフレームに移るときに液晶120の動作をOFFにリセットするために必要な期間である。
次にCOM−SEG(255)は、COM電圧とSEG(255)電圧の合成駆動電圧であり、共通電極113にCOM電圧が供給され、画素電極116にSEG(255)電圧が供給されたときに液晶120に印加される駆動電圧である。すなわち、駆動電圧COM−SEG(255)は、交流化駆動切替タイミングT1を中心としてフレーム内の大部分の期間が電圧無印加期間(すなわち、0V期間)となり、フレームの切替期間付近の前後のリセット期間に+15Vと−15Vの交流波形が印加される。
次に光学応答特性R3は、液晶シャッタ110の画素117に駆動電圧COM−SEG(255)が印加されたときの画素117の光学応答特性である。ここで、駆動電圧COM−SEG(255)が印加された画素117は、0V期間に光を透過する。すなわち、光学応答特性R3は0V期間の開始から液晶120の応答特性に従って光量が増加し、リセット期間では早い応答で光は遮断される。これにより、駆動電圧COM−SEG(255)が印加された液晶シャッタ110は、最大の光量を透過することが出来、感光体を最も明るい白に印刷する。このように、液晶シャッタ110は、印加される駆動電圧の0V期間の長短に応じて照射光の透過量を制御し、光強度を変調することが出来る。
次に図11及び図13に基づいて従来の液晶シャッタによるクロストーク問題を説明する。図13は、図12で説明した従来の液晶シャッタを駆動する駆動電圧を一つのフレームRだけを詳細に示したタイミングチャートの拡大図である。図13において、複数の画素を黒レベルとするためにCOM電圧に反転したSEG(0)電圧を供給したとする。ここで前述した如く、交流化駆動切替タイミングT1でCOM電圧は0Vから+15Vに立ち上がり、SEG(0)電圧は+15Vから0Vに立ち下がる。
これにより、共通電極113と画素電極116の間に印加される駆動電圧COM−SEG(0)は、交流化駆動切替タイミングT1において30Vの電位差が瞬間的に生じ、共通電極113から画素電極116に過渡電流が流れる。この様子を図11の等価回路によって説明する。図11において、SEG4端子〜SEG7端子に接続される画素117d〜117gを黒レベルとするために、SEG4端子〜SEG7端子にSEG(0)電圧が印加されたとする。すると、交流化駆動切替タイミングT1において、COM端子側から各SEG端子に接続されているコンデンサC4〜C7に対して過渡電流I4〜I7が流れる。
この結果、この過渡電流I4〜I7によってそれぞれのコンデンサC4〜C7に電荷が蓄積され、この蓄積された電荷の影響でコンデンサC4〜C7の近傍の共通電極113に印加されるCOM電圧の立ち上がり波形は、図13で示すように鈍った波形となる。そして、SEG4端子〜SEG7端子が接続された画素117の液晶120には、図示するように立ち上がり特性が鈍った駆動電圧COM−SEG(0)が印加される。
また、同じフレームRで黒レベルの画素117d〜117gに隣接する画素117a〜c、117h〜jを中間調とするために、図13で示すSEG(n)電圧がSEG1端子〜SEG3端子とSEG8端子〜SEG10端子に供給されたとする。すると、前述した如く、コンデンサC4〜C7の近傍の共通電極113に印加されるCOM電圧の立ち上がり波形は電荷の影響で鈍っているので、コンデンサC4〜C7の近傍の例えば、コンデンサC2、C3、及び、C8、C9に印加される駆動電圧は、図13で示す駆動電圧COM−SEG(n)のように、交流化駆動切替タイミングT1で0V期間でありながらパルス状の電圧VPが加わった波形となる。
この電圧VPが加わった駆動電圧COM−SEG(n)が画素117b、117cと画素117h,117iに印加されると、それらの画素の光学特性は、図13に示すように光学応答特性R2´に変化する。すなわち、光学応答特性R2´は、COM−SEG(n)が0V期間になると光の透過が開始されて光量が増加するが、電圧VPが印加されることによって、短期間であっても液晶が閉じる応答は速いので透過光量が減少し、電圧VPが消えて印加電圧が0Vに戻ると、再び光量が増加する特性となる。
これにより、光学応答特性R2´は、光学応答特性R2と比較して透過光量の積分値が減少し、このため、画素117b、117c、117h、117iは、黒レベルに近づいた中間調レベルとなる。また、黒レベルで駆動される画素117d〜117gから離れた位置にある画素117a、117jなどは、蓄積された電荷の影響が及ばないので、COM電圧の鈍り現象は消え、その光学特性は、光学応答特性R2となる。
この結果、印刷された画像は図9のように、黒エリア102の両脇近傍に光学応答特性R2´によって黒レベルに近づいた中間調レベルの不具合エリア103a、103bが発生する。また、黒エリア102から距離が離れると電荷の影響が及ばないので、不具合エリア103a、103bは消えて中間調エリア101となる。
この現象はクロストークと呼ばれ、黒エリア102の領域が大きいほど、交流化駆動切替タイミングT1において蓄積される電荷が増加するので、黒エリア102近傍の不具合エリア103a、103bの濃度の変化及び領域が増大し、著しく画像品質が低下する。
本発明の目的は上記課題を解決し、液晶シャッタによるクロストークの発生を減少させて階調情報に忠実な光強度変調を行う光強度変調装置、及び画像品質に優れた光プリンタを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の光強度変調装置及び光強度変調装置を用いた光プリンタは、下記記載の構成を採用する。
本発明の光強度変調装置は、共通電極を有する第1の透明絶縁基板と共通電極に対向し複数の画素を形成する画素電極が配設された第2の透明絶縁基板と第1と第2の透明絶縁基板間に挟持される液晶とを含む液晶シャッタと、階調情報に基づいて液晶シャッタの画素を開閉する駆動電圧をフレームごとに供給する液晶駆動手段と、液晶シャッタに光を照射する光源とを備え、液晶シャッタは、フレーム内の交流化駆動切替タイミングを中心に駆動電圧の極性が反転して交流化駆動されると共に、階調情報に基づいて電圧無印加期間が変化する駆動電圧が印加されることによって、画素の開口時間が制御されて光源からの光強度を変調する光強度変調装置において、駆動電圧は、階調情報がいかなる階調レベルであっても液晶シャッタに所定時間以上の電圧無印加期間を有することを特徴とする。
これにより、液晶シャッタのクロストークの発生を減少出来るので、階調情報に基づいて正確に光強度の変調を行う光強度変調装置を提供することが出来る。
また、階調情報が駆動電圧の電圧無印加期間を零とする階調レベルであるときは、電圧無印加期間が所定時間となる階調レベルに変換する階調変換手段を備えることを特徴とする。
これにより、階調情報の階調レベルが黒レベルであるときに発生する液晶シャッタのクロストークを減少出来るので、クロストークによる光強度変調の誤差が減少し、階調情報に基づいて正確に光強度の変調を行う光強度変調装置を提供することが出来る。
また、駆動電圧の電圧無印加期間が零であるときは、所定時間の電圧無印加期間を駆動電圧に加える電圧無印加切替手段を備えることを特徴とする。
これにより、駆動電圧の電圧無印加期間が零であるときに発生する液晶シャッタのクロストークを減少出来るので、クロストークによる光強度変調の誤差が減少し、階調情報に基づいて正確に光強度の変調を行う光強度変調装置を提供することが出来る。
また、フレーム内の交流化駆動切替タイミングは、フレーム内の略中央であることを特徴とする。
これにより、液晶シャッタを完全交流化駆動することが出来るので、液晶の劣化を防ぎ、長寿命で信頼性に優れた光強度変調装置を提供することが出来る。
また、電圧無印加期間の所定時間は、略20μSであることを特徴とする。
これにより、クロストークの発生が確実に減少すると共に、電圧無印加期間が液晶の応答時間より短い期間であるので、光変調の性能を劣化させることが無く、高性能な光強度変調装置を提供することが出来る。
また、光源は、波長の異なる複数の光を発光し、フレームごとに波長の異なる複数の光が順次照射されることを特徴とする。
これにより、ひとつの液晶シャッタによる簡単な構成でフルカラーの露光が可能な光強度変調装置を提供することが出来る。
本発明の光プリンタは、本発明の光強度変調装置と、この光強度変調装置からの照射光を受ける感光体と、光強度変調装置と感光体とを相対的に移動させる移動手段と、制御手段と、を含むことを特徴とする。
これにより、クロストークの発生が少ない本発明の光強度変調装置を用いて光プリンタを構成出来るので、中間調表示の多い画像に対しても、高画質の印刷を実現する光プリンタを提供することが出来る。また、画素数の多い光プリンタであってもクロストークの発生を減少出来るので、比較的大きな面積を印刷する光プリンタや、画素密度が高い光プリンタの高画質化に極めて有効である。
上記の如く本発明によれば、液晶シャッタの画素間のクロストークの発生を減少出来るので、階調情報に忠実な光強度変調を行う光強度変調装置を提供することが出来る。また、クロストークの発生が少ない光強度変調装置を用いることにより、中間調表示の多い画像に対しても、高画質の印刷を実現する光プリンタを提供することが出来る。
以下図面により本発明の実施の形態を詳述する。図1は本発明の実施例1の光強度変調装置の電気的な構成を示すブロック図である。図2は本発明の実施例1の光強度変調装置の外観図である。図3は本発明の実施例1の光強度変調装置の動作を説明するタイミングチャートである。図4は本発明の実施例2の光強度変調装置の電気的な構成を示すブロック図である。図5は本発明の実施例2の光強度変調装置の動作を説明するタイミングチャートの拡大図である。図6は本発明の実施例3としての光プリンタの斜視図である。図7は本発明の実施例3としての光プリンタの構成を示すブロック図である。図8は本発明の実施例3としての光プリンタによって印刷された画像の一例を示す説明図である。
まず、本発明の実施例1の光強度変調装置の電気的な構成を図1に基づいて説明する。尚、実施例1の特徴は、液晶シャッタで発生するクロストークを減少させるために階調レベルを変換する階調変換手段を設けることである。また、従来例で示した構成と同一要素には同一番号を付し重複する説明は一部省略する。図1において、1は本発明の実施例1の光強度変調装置であり、110は従来例と同様の液晶シャッタである。
この液晶シャッタ110は、第1の透明絶縁基板としての上ガラス基板111aと、第2の透明絶縁基板としての下ガラス基板111bと、この上ガラス基板111aと下ガラス基板111bに挟持された液晶120とを有している。また、上ガラス基板111aには、共通電極113が形成され、下ガラス基板111bには、複数の画素電極116がライン状に形成されている。尚、液晶シャッタ110の構成は従来例の図10と同じであるので詳細な説明は省略する。
また、10は画素電極116を駆動する液晶駆動手段としての駆動ICであり、後述する階調信号P5を入力し、複数の画素電極116を個々に駆動するSEG電圧を出力する。尚、この駆動IC10は下ガラス基板111b上に実装され、図示しない透明電極パターンによって画素電極116と電気的に接続されるが、駆動IC10は液晶シャッタ110に外付けされても良い。
また、20はコントローラであり、小規模なマイクロコンピュータなどによって構成され、外部から階調情報としての光強度変調信号P1、及び図示しない制御信号を入力し、階調情報である8ビットの階調制御信号P2と、コモン制御信号P3と、LED制御信号P4とを出力する。21は本発明の特徴である階調変換手段としての階調変換回路である
。この階調変換回路21は、8ビットの階調制御信号P2を入力し、同じく8ビットの階調信号P5を出力する。尚、階調変換回路21は、コントローラ20に内蔵しても良い。
また、階調情報である階調制御信号P2や階調信号P5は8ビットに限定されず、例えば6ビットや10ビット構成でも良い。また、22は電圧変換回路であり、コモン制御信号P3を入力してCOM電圧P6を出力する。そして、階調信号P5は駆動IC10に入力され、COM電圧P6は液晶シャッタ110の共通電極113に接続される。
23はLED駆動回路であり、LED制御信号P4を入力して三つのLED駆動信号LR、LG、LBを出力する。24は光源としてのLEDモジュールであり、RGBの光の三原色を発光するLEDによって構成され、LED駆動信号LR、LG、LBによって駆動されて照射光25を液晶シャッタ110に照射する。
次に図2に基づいて、本発明の実施例1の光強度変調装置の外観の概略を説明する。図2において、光強度変調装置1は、支持部材としてのフレーム30、液晶シャッタ110、LEDモジュール24、フレキシブルプリント基板(以下、FPCと略す)31、押さえバネ32などによって構成される。ここで、液晶シャッタ110は、ライン状に配列される多数の画素117を有し、破線で示す駆動IC10が実装されている。尚、液晶シャッタ110の上面には、LEDモジュール24からの照射光をライン光に変換する導光体や反射膜があるが、ここでは省略する。
また、LEDモジュール24は、前述した如く、RGBの三種類のLEDによって構成され、液晶シャッタ110の長手方向の隅に配設され、そこからの照射光は、図示しない導光体や反射膜によってライン光に変換されて液晶シャッタ110の画素117に照射される。また、FPC31は、光強度変調装置1が組み込まれる機器(図示せず)から、光強度変調信号P1や他の制御信号等を入力する。また、押さえバネ32は、フレーム30に液晶シャッタ110やLEDモジュール24などを収納後にフレーム30に嵌め込まれ、フレーム30をバネ力によって固定することにより光強度変調装置1が完成する。尚、コントローラ20は、フレーム30の内部に組み込まれても良く、また、FPC31に実装されても良く、または、光強度変調装置1の外部に置かれても良い。
次に、本実施例の光強度変調装置1の概略動作を図1に基づいて説明する。図1において、光強度変調装置1のコントローラ20が外部から光強度変調信号P1を入力すると、コントローラ20の内部で信号処理を行い、液晶シャッタ110の1ライン分の階調制御信号P2と、この階調制御信号P2に同期したコモン制御信号P3と、LED制御信号P4を出力する。
ここで、コントローラ20から出力される階調制御信号P2が8ビット信号であるならば、0〜255の階調レベルによって液晶シャッタ110の開口時間が制御される。すなわち、液晶シャッタ110は、階調制御信号P2が階調レベル0のとき、画素117の開口時間はゼロ(すなわち遮断)となり、階調制御信号P2が階調レベル255のとき、画素117の開口時間は最大となり、最も多くの照射光25を透過する。また、階調レベル1〜階調レベル254の間は、あらかじめ決定されている開口時間が選択され、階調レベルに応じて照射光25が変調される。
ここで、階調変換回路21は、階調制御信号P2を入力し、その階調レベルが1〜255であるならば、スルーして階調信号P5として出力する。すなわち、階調制御信号P2=階調信号P5となる。しかし、階調制御信号P2が階調レベル0(黒レベル)であるならば、階調レベル1などの黒レベルに近い他の階調レベルに変換して階調信号P5として出力する。ここで、階調レベル0を他の階調レベルに変換する理由は後述する。
次に電圧変換回路22は、例えば3.3Vppのコモン制御信号P3を、液晶シャッタ110の共通電極113を駆動するために15Vppに電圧変換してCOM電圧P6として出力する。また、LED駆動回路23はLED制御信号P4を入力し、LEDモジュール24のRGBの3種類のLEDをフレームごとに切り替えるLED駆動信号LR、LG、LBを順次出力する。
次に液晶シャッタ110の駆動IC10は、階調信号P5を入力し、1ラインごとに画素電極116を個々に駆動する複数のSEG電圧を出力する。液晶シャッタ110は、この駆動IC10からのSEG電圧とCOM電圧P6によって駆動され、ライン状に配列された多数の画素117の開口時間が制御されて照射光25を変調する。
次に図3に基づいて、本実施例の階調変換回路21の動作を中心に説明する。図3はLEDモジュール24の中で、Rの波長を発光するR−LED(図示せず)がONするフレームRの動作タイミングの一例を示している。図3において、LED駆動信号LRは、フレームRの露光期間に論理“1”となり、R−LEDが点灯する。COM電圧P6は、従来例と同様に、フレームRの開始で15Vから0Vに立ち下がり、フレームR内の中央である交流化駆動切替タイミングT1で0Vから15Vに立ち上がり、フレームRの終わりで再び15Vから0Vに立ち下がる。
また、SEG(0)電圧は、階調信号P5が階調レベル0(黒レベル)での画素電極116を駆動するSEG電圧である。このSEG(0)電圧は従来例と同様に、交流化駆動切替タイミングT1でCOM電圧P6が0Vから15Vに立ち上がる動作と反転して、15Vから0Vに立ち下がる。
これにより、従来例で説明した如く、交流化駆動切替タイミングT1において共通電極113と画素電極116の間に30Vの電位差が瞬間的に生じ、共通電極113から画素電極116に過渡電流が流れ、隣接する画素にクロストークが発生する。しかし、本発明は階調変換回路21によって、このクロストークの発生を減少させることが出来る。すなわち、コントローラ20からの階調制御信号P2が、階調レベル0(黒レベル)を出力すると、階調変換回路21は、この階調レベル0を例えば階調レベル1に変換して階調信号P5を出力する。
これにより、駆動IC10は、階調レベル1の階調信号P5を入力して階調レベル1に相当するSEG(1)電圧を画素電極116に出力する。ここで、SEG(1)電圧は、図示するように交流化駆動切替タイミングT1を中心に短い期間、COM電圧P6と同相な波形であり、交流化駆動切替タイミングT1において0Vから15Vに立ち上がる。
また、COM−SEG(1)は、COM電圧とSEG(1)電圧の合成駆動電圧であり、共通電極113にCOM電圧が供給され、画素電極116にSEG(1)電圧が供給されたときに液晶120に印加される駆動電圧である。すなわち、駆動電圧COM−SEG(1)は、交流化駆動切替タイミングT1を中心として短期間だけ電圧無印加期間、すなわち0V期間(1)が存在し、この0V期間(1)の前は−15Vが印加され、後は+15Vが印加されて液晶シャッタ110は交流化駆動される。
ここで、駆動電圧COM−SEG(1)に0V期間(1)が生じる理由は、この期間においてCOM電圧P6とSEG(1)電圧が完全に同相であり、且つ、それぞれの電圧波形の波高値が15Vであるので、この期間のCOM電圧P6とSEG(1)電圧の電圧差が0Vだからである。
このため、駆動電圧COM−SEG(1)は交流化駆動切替タイミングT1を中心にして0V期間(1)が存在するので、従来例のような共通電極113と画素電極116の間に30Vの電位差が生じることが無く、15Vの電位差が階段状に生じるだけである。従って、過渡電流は減少し電極間に蓄積される電荷も減少する。これにより、COM電圧P6は図示するように鈍ることなく、共通電極113のどこにおいても交流化駆動切替タイミングT1で、ほぼ瞬時に0Vから15Vに立ち上がる。
また、この駆動電圧COM―SEG(1)による0V期間(1)は、最も黒レベルに近い階調レベル1による駆動電圧であるので、その0V期間(1)は非常に短い時間幅であり、この期間だけ液晶120に0Vが印加されたとしても、液晶120は、ほとんど応答することが出来ない。このため、液晶シャッタ110から透過される照射光25は、黒レベルとほとんど変わらないレベルである。
尚、SEG(1)電圧の0V期間(1)は、説明を分かり易くするために期間を拡大して図示しており、実際の0V期間(1)はフレームの期間に対して、非常に短い期間である。
次に図3で示すSEG(n)電圧は、同じフレームRにおいて、黒レベルで駆動される画素に隣接する画素を中間調レベルとするための駆動電圧の一例である。例えば、従来例で示した図11において、画素117d〜117gが黒レベルと同等のSEG(1)電圧で駆動され、その画素117d〜117gに隣接する画素117cのSEG3端子に、SEG(n)電圧を印加した場合を例とする。尚、nは中間調の階調レベルを表し、例えば、n=128である。
そして、図3で示すCOM−SEG(n)は、COM電圧P6とSEG(n)電圧の合成駆動電圧であり、画素117cに印加される駆動電圧である。ここで、前述した如く、黒レベルとして駆動する画素117d〜117gを階調レベル1で駆動するならば、交流化駆動切替タイミングT1において、COM電圧P6の立ち上がりは鈍らないので、駆動電圧COM−SEG(n)の0V期間(n)は、従来例で発生していたパルス状の電圧VPが発生することが無く、電圧無印加状態が継続される。
次に図3で示す光学応答特性R4は、画素117cに駆動電圧COM−SEG(n)を印加したときの光学応答特性の一例である。ここで明らかなように、光学応答特性R4は、0V期間(n)の開始から液晶120の応答特性に従って光量が増加し、0V期間(n)の終了まで光量の増加が継続する。すなわち、光学応答特性R4は従来例の図13の光学応答特性R2´のような特性にはならず、良好な光学応答特性を有している。このため、黒レベルの画素に隣接する画素であっても階調不良が発生せず、正確な光変調を行うことが出来る。
このように、本発明の光強度変調装置は、画素を黒レベルにするための階調レベル0を黒レベルに近い他の階調レベルに変換することにより、光強度変調装置1に入力される階調情報がどのような階調レベルであったとしても、液晶シャッタ110に印加される駆動電圧は、あらかじめ決められた所定時間、又は所定時間以上の電圧無印加期間を有することになる。この結果、階調情報が黒レベルであったとしても、液晶シャッタ110に流れる過渡電流を減少させることが出来るので、クロストークの発生を少なくすることが出来る。
尚、階調レベル0を黒レベルに近い他の階調レベルに変換する階調変換回路21の動作は、交流化駆動切替タイミングT1において大きな過渡電流が流れないという条件と、液晶120が応答せず液晶シャッタ110から透過される照射光25が黒レベルとほとんど
変わらないという二つの条件を満たすならば、階調レベル0からの変換は階調レベル1に限定されず、他の階調レベルであっても良い。
また、実験によって、交流化駆動切替タイミングT1を中心とした電圧無印加期間の所定時間は、20μS位が上記の二つの条件を満たす上で好ましいことが確かめられた。これにより、階調変換回路21は駆動電圧の電圧無印加期間が20μS位となる階調レベルに変換すると良い。また、図3での動作タイミングは、R−LEDによるフレームRに限定して説明しているが、フレームG、フレームBの動作も同様であるので説明は省略する。
以上のように本発明によれば、階調変換回路21によって黒レベルの階調を液晶が応答しない範囲で階調変換することにより、階調情報が黒レベルであるときに発生する液晶シャッタのクロストークを減少させることが出来るので、クロストークを原因とする黒領域周辺に発生する階調不良を無くし、階調情報に忠実な光強度変調を行う光強度変調装置を提供することが出来る。
次に、本発明の実施例2の光強度変調装置の電気的な構成を図4に基づいて説明する。尚、実施例2の特徴は、クロストークを減少させるために電圧無印加切替手段を設けることである。また、実施例1で示した構成と同一要素には同一番号を付し重複する説明は省略する。図4において、40は本発明の実施例2の光強度変調装置である。110は実施例1と同様の液晶シャッタである。
50は画素電極116を駆動する液晶駆動手段としての駆動ICであり、階調情報としての階調制御信号P2を入力し、画素電極116を個々に駆動するSEG電圧を出力する。51は駆動IC50に内蔵される本実施例の特徴である電圧無印加切替手段としての切替回路である。尚、液晶シャッタ110のその他の構成は、従来例及び本発明の実施例1と同様であるので説明は省略する。
また、コントローラ20、電圧変換回路22、LED駆動回路23、LEDモジュール24は、実施例1と同様な構成であるので説明は省略する。また、本実施例においては、コントローラ20からの階調制御信号P2が階調情報としてそのまま駆動IC50に入力される。尚、切替回路51は駆動IC50に内蔵されず、駆動IC50の外部に設けても良い。また、本実施例の光強度変調装置40の外観は、実施例1と同様であるので説明は省略する。
次に図4及び図5に基づいて、本実施例の動作を説明する。図4において、光強度変調装置40のコントローラ20が外部から光強度変調信号P1を入力すると、コントローラ20は内部で信号処理を行い、液晶シャッタ110の1ライン分の階調制御信号P2と、この階調制御信号P2に同期したコモン制御信号P3と、LED制御信号P4を出力する。
ここで、階調制御信号P2は例えば8ビットの信号であり、0〜255の階調レベルによって液晶シャッタ110の開口時間を制御する。すなわち、液晶シャッタ110は、階調制御信号P2が階調レベル0のとき、画素117の開口時間はゼロ(すなわち遮断)となり、階調制御信号P2が階調レベル255のとき、画素117の開口時間は最大となる。
ここで、駆動IC50に内蔵される切替回路51は、階調制御信号P2が階調レベル0で、SEG電圧が交流化駆動切替タイミングT1において15Vから0Vに立ち下がるS
EG(0)電圧であるならば、このSEG(0)電圧を交流化駆動切替タイミングT1を中心とした短い期間、COM電圧P6と同相であり、交流化駆動切替タイミングT1において0Vから15Vに立ち上がる波形に切り替える動作を行う。
次に、この切替回路51の動作を図5に基づいて説明する。図5は液晶シャッタ110を駆動する駆動電圧を、交流化駆動切替タイミングT1を中心として拡大して示している。図5において、液晶シャッタ110の共通電極113を駆動するCOM電圧P6は、交流化駆動切替タイミングT1で0Vから15Vに立ち上がる。また、階調レベル0によって駆動IC50から出力されるSEG(0)電圧は、COM電圧P6が反転された信号であり、交流化駆動切替タイミングT1で15Vから0Vに立ち下がる。
ここで、本実施例の特徴である切替回路51は、SEG(0)電圧が交流化駆動切替タイミングT1で立ち下がることを禁止し、以下の三つの動作を行う。まず、切替回路51は、交流化駆動切替タイミングT1より僅かに手前の切替タイミングT0においてSEG(0)電圧を15Vから0Vに立ち下げる。次に、交流化駆動切替タイミングT1においてSEG(0)電圧を0Vから15Vに立ち上げる。さらに、交流化駆動切替タイミングT1より僅かに後の切替タイミングT2においてSEG(0)電圧を15Vから0Vに立ち下げる。
このようにして、切替回路51によって形成されるSEG電圧をSEG(0´)電圧と定義する。また、COM−SEG(0´)は、COM電圧P6とSEG(0´)電圧の合成駆動電圧であり、共通電極113にCOM電圧P6が供給され、画素電極116にSEG(0´)電圧が供給されたときに液晶120に印加される駆動電圧である。すなわち、駆動電圧COM−SEG(0´)は、交流化駆動切替タイミングT1を中心として短期間だけ電圧無印加期間、すなわち0V期間(0´)を有し、この0V期間(0´)の前は−15Vが印加され、後は+15Vが印加される。
これにより、切替回路51によって形成されるSEG(0´)電圧は、前述した実施例1のSEG(1)信号と同様な駆動電圧となるので、交流化駆動切替タイミングT1において共通電極113から画素電極116に流れ込む過渡電流を減少させることが出来る。この結果、黒レベルとなる画素電極116への電荷の蓄積が減少し、電荷の影響によるクロストークの発生を減少させることが出来る。また、切替タイミングT0〜T2までの期間を20μS程度とすることにより、液晶シャッタ110の液晶120は、ほとんど応答出来ないので、液晶シャッタ110の動作に悪影響を及ぼすことはない。
以上のように本発明の実施例2によれば、切替回路51によって交流化駆動切替タイミングT1前後の駆動電圧を切り替えることにより、階調情報が黒レベルであるときに発生する液晶シャッタ110のクロストークを減少させることが出来るので、実施例1と同様な効果を得ることが出来、階調情報に忠実な光強度変調を行う光強度変調装置を提供することが出来る。
次に、本発明の実施例3として、本発明の光強度変調装置を用いた光プリンタを説明する。まず、図6に基づいて本発明の光プリンタの構成を説明する。図6において、60は本発明の光プリンタであり、外ケース61内に本発明の光強度変調装置1と、制御回路を有する制御基板70とを収納し、外ケース61の下部には矢印A方向に引き出し可能な銀塩インスタントフィルム等の感光体を収納する感光体カセット62を有している。この感光体カセット62の上部には感光体63が露出し、光強度変調装置1の下部に位置している。
ここで、光強度変調装置1は、この光強度変調装置1を矢印Aの方向に往復移動を可能とする移動手段としての2本の丸棒状のガイド部材64a、64bによって支持される。また、光強度変調装置1は移動方向(矢印A方向)に対して側方部分に形成される支持部33a、33bを有し、これにより、ガイド部材64a、64b上に沿って感光体63に対して移動可能な構造となっている。また、光強度変調装置1はFPC31によって制御基板70と電気的に接続され、階調信号等が制御基板70から光強度変調装置1に伝達される。尚、この光プリンタ60には実施例1の光強度変調装置1が搭載されるが、これに限定されず、実施例2の光強度変調装置40を搭載しても良い。
次に本発明の光プリンタの回路構成を図7に基づいて説明する。図7において、制御基板70は本発明の光プリンタ60の全体を制御する制御回路が組み込まれ、71は制御回路の中心となる制御手段としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略す)であり、図示しないが内部は、演算回路、タイマ回路、入出力回路、メモリ等によって構成される。
72は入力インターフェース回路(以下、入力I/Fと略す)であり、外部機器(図示せず)等からの画像データP10を入力し、マイコン71に画像データP10を転送する。73は出力インターフェース回路(以下、出力I/Fと略す)であり、マイコン71から各種の制御信号P11を入力し、光強度変調信号P1、ヘッド移動信号P12等を出力する。また、74は外部メモリであり、メモリバスP13によってマイコン71と接続され、マイコン71に入力される画像データP10等を一時的に記憶する機能を有する。
光強度変調装置1は、前述した如く、液晶シャッタ110と、LEDモジュール24を備えている。この光強度変調装置1は制御基板70から階調情報としての光強度変調信号P1等を入力し、液晶シャッタ110とLEDモジュール24がそれぞれ動作する。LEDモジュール24はRGBの各LEDを順次点灯して照射光25を出力し、液晶シャッタ110は照射光25を光変調してライン状の照射光26を外部に出力する。75はモータ(図示せず)やギア(図示せず)等によって構成されるヘッド駆動部であり、ヘッド移動信号P12を入力して駆動され、光強度変調装置1を感光体63に対して移動させ、感光体63上に面露光を実現する。
次に図8に基づいて、本発明の光プリンタによって印刷された画像の一例を説明する。図8において、80は本発明の光プリンタ60によって印刷された感光体63上の印刷面であり、従来例で示した図9と同一の画像データで印刷されている。すなわち、印刷面80の全面に中間調エリア81が印刷され、さらに、中間調エリア81のほぼ中央に横長に黒エリア82が印刷されている。そして、従来例で見えていた黒エリア82の両脇にあった不具合リアは存在せず、この結果、本発明の光強度変調装置を搭載した光プリンタ60は、クロストークの発生が大幅に減少していることが理解出来る。
以上のように、本発明の光プリンタは、黒レベルの印刷によって生じるクロストークを減少させることが出来るので、中間調表示の多い画像であっても、高画質の露光を実現する光プリンタを提供することが出来る。また、画素の多い光プリンタであってもクロストークの発生を減少させられるので、比較的大きな面積を印刷する光プリンタや、画素密度が高い光プリンタの高画質化に極めて有効である。尚、実施例で示したブロック図や駆動電圧等は、この構成や動作に限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば、どのような構成や駆動電圧であっても良い。また、本発明の光強度変調装置は、光プリンタに限定されず、光変調を必要とする様々な装置に搭載し、応用することが可能である。
本発明の実施例1の光強度変調装置の電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1の光強度変調装置の外観図である。 本発明の実施例1の光強度変調装置の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施例2の光強度変調装置の電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2の光強度変調装置の動作を説明するタイミングチャートの拡大図である。 本発明の実施例3の光プリンタの斜視図である。 本発明の実施例3の光プリンタの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3の光プリンタによって印刷された画像の一例を示す説明図である。 従来の光プリンタで印刷した画像の一例を示す説明図である。 従来の光プリンタに用いられるライン状の液晶シャッタの一例を示す断面図である。 従来の液晶シャッタの等価回路である。 従来の液晶シャッタの動作を説明するタイミングチャートである。 従来の液晶シャッタを駆動する駆動電圧のフレームRを詳細に示したタイミングチャートの拡大図である。
符号の説明
1、40 光強度変調装置
10、50 駆動IC
20 コントローラ
21 階調変換回路
22 電圧変換回路
23 LED駆動回路
24 LEDモジュール
25、26 照射光
30 フレーム
31 フレキシブルプリント基板(FPC)
32 押さえバネ
33a、33b 支持部
51 切替回路
60 光プリンタ
61 外ケース
62 感光体カセット
63 感光体
64a、64b ガイド部材
70 制御基板
71 マイクロコンピュータ(マイコン)
72 入力I/F
73 出力I/F
74 外部メモリ
75 ヘッド駆動部
80、100 印刷面
81、101 中間調エリア
82、102 黒エリア
103a、103b 不具合エリア
110 液晶シャッタ
111a 上ガラス基板
111b 下ガラス基板
113 共通電極
116 画素電極
117 画素
120 液晶
C1〜Cn コンデンサ
LR、LG、LB LED駆動信号
P1 光強度変調信号
P2 階調制御信号
P3 コモン制御信号
P4 LED制御信号
P5 階調信号
P6 COM電圧
P10 画像データ
P11 制御信号
P12 ヘッド移動信号
P13 メモリバス

Claims (7)

  1. 共通電極を有する第1の透明絶縁基板と前記共通電極に対向し複数の画素を形成する画素電極が配設された第2の透明絶縁基板と前記第1と第2の透明絶縁基板間に挟持される液晶とを含む液晶シャッタと、
    階調情報に基づいて前記液晶シャッタの画素を開閉する駆動電圧をフレームごとに供給する液晶駆動手段と、
    前記液晶シャッタに光を照射する光源と、を備え、
    前記液晶シャッタは、前記フレーム内の交流化駆動切替タイミングを中心に前記駆動電圧の極性が反転して交流化駆動されると共に、前記階調情報に基づいて電圧無印加期間が変化する前記駆動電圧が印加されることによって、前記画素の開口時間が制御されて前記光源からの光強度を変調する光強度変調装置において、
    前記駆動電圧は、前記階調情報がいかなる階調レベルであっても所定時間以上の前記電圧無印加期間を有することを特徴とする光強度変調装置。
  2. 前記階調情報が前記駆動電圧の前記電圧無印加期間を零とする階調レベルであるときは、前記電圧無印加期間が前記所定時間となる階調レベルに変換する階調変換手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光強度変調装置。
  3. 前記駆動電圧の前記電圧無印加期間が零であるときは、前記所定時間の電圧無印加期間を前記駆動電圧に加える電圧無印加切替手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光強度変調装置。
  4. 前記フレーム内の交流化駆動切替タイミングは、前記フレーム内の略中央であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光強度変調装置。
  5. 前記電圧無印加期間の所定時間は、略20μSであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光強度変調装置。
  6. 前記光源は、波長の異なる複数の光を発光し、前記フレームごとに波長の異なる複数の光が順次照射されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光強度変調装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光強度変調装置と、該光強度変調装置からの照射光を受ける感光体と、前記光強度変調装置と前記感光体とを相対的に移動させる移動手段と、制御手段と、を含むことを特徴とする光プリンタ。
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