JP4938020B2 - タイミング情報による逆結合効果 - Google Patents

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Description

本発明は、不揮発性メモリに関する。
半導体メモリは、さまざまな電子装置内で、ますます多く使用されるようになっている。例えば、不揮発性半導体メモリは、携帯電話、デジタルカメラ、パーソナルデジタルアシスタント、モバイルコンピューティング装置、非モバイルコンピューティング装置、およびその他の装置の中で使用されている。電気的に消去可能でプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)およびフラッシュメモリは、最も普及している不揮発性半導体メモリである。
従来のEEPROMとフラッシュメモリは共に、半導体基板中のチャネル領域の上方に位置するとともにチャネル領域から絶縁されている浮遊ゲートを利用している。この浮遊ゲートは、ソース領域とドレイン領域の間に位置している。制御ゲートが、浮遊ゲートの上方に設けられているとともに浮遊ゲートから絶縁されている。トランジスタの閾値電圧は、浮遊ゲート上に保持されている電荷の量によって制御される。すなわち、ソースとドレイン間を導通させる目的でトランジスタをオンさせるために制御ゲートに印加しなければならない電圧の最小値は、浮遊ゲート上の電荷のレベルによって制御される。
EEPROMデバイスまたはNANDフラッシュメモリデバイスなどのフラッシュメモリデバイスをプログラムするとき、一般的には、制御ゲートにプログラム電圧を印加して、ビット線を接地する。チャネルからの電子は浮遊ゲートに注入される。電子が浮遊ゲート中に蓄積されると、浮遊ゲートは負に帯電して、メモリセルの閾値電圧が引き上げられ、これによって、メモリセルはプログラムされた状態になる。プログラミングに関するさらなる情報は、双方ともそれらの全体を参照してここに組み込む「Detecting Over Programmed Memory」という名称の米国特許第6,859,397号および2003年7月29日に出願された「Detecting Over Programmed Memory」という名称の米国特許出願第10/629,068号に見受けられる。
EEPROMデバイスおよびフラッシュメモリデバイスのなかには、2つの範囲の電荷を記憶させるために使う浮遊ゲートを有しているものがある。したがって、メモリセルを、2つの状態(消去された状態とプログラムされた状態)のどちらかとしてプログラム/消去することを可能である。このようなフラッシュメモリは、バイナリフラッシュメモリデバイスと呼ばれることもある。
マルチステートフラッシュメモリデバイスは、禁止範囲によって分離された複数の異なる許容/有効プログラム閾値電圧範囲を特定することによって実現される。これら異なる閾値電圧範囲はそのそれぞれが、メモリデバイスの中に符号化されたデータビットの集合の所定の値に対応している。
浮遊ゲートに蓄積された見かけ上の電荷がシフトすることはあり得ることであるが、これは、隣接するまたは近傍の浮遊ゲートに蓄積されている電荷によって電界が結合するからである。この浮遊ゲート間の結合現象は、その全体を参照してここに組み込む米国特許第5,867,429号に記載されている。目標とする浮遊ゲートに対して結合を引き起こし得る浮遊ゲートとしては、同じビット線上にある浮遊ゲートや、同じワード線上にある浮遊ゲートや、他のビット線と他のワード線上に位置していて目標とする浮遊ゲートの向かいにある浮遊ゲートがある。
浮遊ゲート間の結合現象は、互いに異なる時間にプログラムされたメモリセルの集合間でもっとも顕著に生じる。例えば、第1のメモリセルをプログラムして、あるレベルの電荷を1つのデータ集合に対応するその浮遊ゲートに追加する。次に、隣の1つ以上のメモリセルをプログラムして、あるレベルの電荷を、第2のデータ集合に対応するそれらの浮遊ゲートに追加する。この1つ以上の隣のメモリセルをプログラムした後では、第1のメモリセルから読み出される電荷レベルは見かけ上はプログラムされたレベルとは異なることとなるが、これは第1のメモリセルに接続されている隣のメモリセルに対して電荷が影響を与えるからである。隣のメモリセルからの結合は、読み出される電荷の見かけ上のレベルを、記憶されているデータの読み取り値を誤らせるほど変化させる。
浮遊ゲート間の結合による影響はマルチステートデバイスの場合により厄介な問題となるが、これは、マルチステートデバイスでは、閾値電圧の許容範囲と禁止範囲が、バイナリデバイスよりも狭いからである。
メモリセルのサイズが縮小するにつれて、閾値電圧の自然プログラミング分布と消去分布は増大すると考えられる。チャネルが短くなる影響、酸化膜厚/結合比率変動の増大、及び、チャネルドーパントの変動の増大のためである。したがって、隣接する状態間を分離する利用可能領域が減少すると考えられる。この影響は、2つの状態のみを用いるメモリ(バイナリメモリ)より、マルチステートメモリの場合により深刻なものとなる。さらに、ワード線間のスペースとビット線間のスペースが減少することによっても、隣接する浮遊ゲート間の結合が増大する。
隣接する浮遊ゲート間の結合を補償するために、所定のメモリセルに対する読み出しプロセスにおいて、隣のセルがこのメモリセルの次にプログラムされている場合には、この隣のメモリセルのプログラム状態を考慮する。隣のメモリセルが所定のメモリセルの前にプログラムされているか後でプログラムされているかを判定する技術を以下に開示する。
1つの実施形態は、1つ以上の不揮発性記憶素子に記憶されるデータの集合に対してカスタマイズされたタイミング情報にアクセスするステップと、この1つ以上の不揮発性記憶素子からこのデータ集合を読み出すステップを有する。データを読み出すステップでは、タイミング情報に基づいて、このデータ集合に存在する1つ以上の潜在的エラーを選択的に補償する。
1つの実施例は、複数の不揮発性記憶素子と、これらの不揮発性記憶素子に接続されているワード線の集合と、前記不揮発性記憶素子と通信する1つ以上の管理回路を有している。この1つ以上の管理回路は、所定の順序ではなく、ワード線の順序で不揮発性記憶素子にデータをプログラムする。このようにプログラムする際に、このデータのタイミング情報を記憶する。この1つ以上の管理回路は、不揮発性記憶システムからデータを読み出すが、この際に、記憶されているタイミング情報が、隣の不揮発性記憶素子がこのデータを記憶している不揮発性記憶素子よりあとでプログラムされている可能性があることを示す場合には、不揮発性記憶素子間の結合を補償する。
本発明の実施に適した不揮発性メモリシステムの一例では、NANDフラッシュメモリ構造を使用する。NANDフラッシュメモリ構造では、2つの選択ゲートの間に複数のトランジスタが直列に配置されている。直列のトランジスタと選択ゲートは、NANDストリングと呼ばれる。図1は、1つのNANDストリングを示す上面図である。図2は、その等価回路である。図1および図2に示すNANDストリングは、直列の4つのトランジスタ100、102、104、106を備え、第1の選択ゲート120と第2の選択ゲート122との間に挟まれている。選択ゲート120は、NANDストリングをビット線コンタクト126に接続する。選択ゲート122は、NANDストリングをソース線コンタクト128に接続する。選択ゲート120は、制御ゲート120CGに適切な電圧を印加することによって制御される。選択ゲート122は、制御ゲート122CGに適切な電圧を印加することによって制御される。トランジスタ100、102、104、106のそれぞれは、制御ゲートと浮遊ゲートを有する。トランジスタ100は、制御ゲート100CGと浮遊ゲート100FGを有する。トランジスタ102は、制御ゲート102CGと浮遊ゲート102FGとを含む。トランジスタ104は、制御ゲート104CGと浮遊ゲート104FGを有する。トランジスタ106は、制御ゲート106CGと浮遊ゲート106FGを有する。制御ゲート100CGはワード線WL3に、制御ゲート102CGはワード線WL2に、制御ゲート104CGはワード線WL1に、制御ゲート106CGはワード線WL0に接続されている。一実施形態ではトランジスタ100、102、104、106のそれぞれがメモリセルである。他の実施形態では、メモリセルが複数のトランジスタを含んでいてもよく、図1および図2に示した構成と異なっていてもよい。選択ゲート120は、選択線SGDに接続され、選択ゲート122は、選択線SGSに接続される。
図3は、上記のNANDストリングの断面図を示す。図3に示すように、NANDストリングのトランジスタはp−ウェル領域140内に形成されている。各トランジスタは、制御ゲート(100CG、102CG、104CG、および106CG)と浮遊ゲート(100FG、102FG、104FG、および106FG)からなるスタックゲート構造を備えている。浮遊ゲートは、酸化膜または他の誘電体膜上のp−ウェルの表面上に形成されている。制御ゲートは、浮遊ゲート上に位置しており、制御ゲートと浮遊ゲートは、ポリシリコン間誘電体層によって分離されている。メモリセル(100、102、104、106)の制御ゲートは、ワード線を形成している。N+ドープ層130、132、134、136、138は隣接するセル間で共有されており、これによりセルは相互に直列に接続されてNANDストリングを形成している。これらのN+ドープ層は、各セルのソースおよびドレインを形成している。例えば、N+ドープ層130は、トランジスタ122のドレイン、および、トランジスタ106のソースとして働く。N+ドープ層132は、トランジスタ106のドレイン、および、トランジスタ104のソースとして働く。N+ドープ層134は、トランジスタ104のドレイン、および、トランジスタ102のソースとして働く。N+ドープ層136は、トランジスタ102のドレイン、および、トランジスタ100のソースとして働く。N+ドープ層138は、トランジスタ100のドレイン、および、トランジスタ120のソースとして働く。N+ドープ層126は、NANDストリングのビット線に接続されており、N+ドープ層128は、複数のNANDストリングの共通ソース線に接続されている。
図1〜図3では、NANDストリング内に4つのメモリセルを示しているが、4つのトランジスタを使用する構成は、一例であることに留意されたい。ここに記載される技術によって使用されるNANDストリングは、4つ未満のメモリセルを有していてもよく、または、4つを超えるメモリセルを有していてもよい。例えば、一部のNANDストリングは、8、16、32、64あるいはそれ以上の数のメモリセルなどを含むことができる。本明細書における説明は、NANDストリング内のメモリセルを特定の数に限定するものではない。
各メモリセルは、アナログまたはデジタル形式で表されたデータを記憶することが可能である。1ビットのデジタルデータを記憶する場合、メモリセルの可能な閾値電圧の範囲は、論理データ「1」および「0」が割り当てられる2つの範囲に分割される。NAND型フラッシュメモリの一例では、メモリセルの消去された後の閾値電圧は負となり、論理「1」と定義される。プログラム動作後の閾値電圧は正となり、論理「0」と定義される。閾値電圧が負の状態で制御ゲートに0Vを印加することによって読み出しが試みられた場合、メモリセルはオンになり、論理1が記憶されていることを示す。閾値電圧が正の状態で制御ゲートに0Vを印加することによって読み出し操作が試みられた場合、メモリセルはオンにならず、これは論理「0」が記憶されていることを示す。
また、メモリセルは、複数の状態を記憶することも可能であり、それにより例えば複数ビットのデジタルデータを記憶することも可能である。複数の状態のデータを記憶する場合、閾値電圧の範囲は、記憶する状態の数に分割される。例えば、4つの状態の情報が使用されている場合、4つの閾値電圧範囲が存在し、それぞれにデータ値「11」、「10」、「01」、「00」が割り当てられる。NAND型メモリの一例では、消去動作の後の閾値電圧は負となり、「11」と定義される。正の閾値電圧は、「10」、「01」、「00」の状態のために使用される。一部の実施例では(上に例示したようなもの)、これらのデータ値(例えば論理状態)を、グレイコード割り当て方法を用いて閾値範囲に割り当て、これで、浮遊ゲートの閾値電圧が間違ってその隣接する物理状態にずれても、1つの論理ビットだけしか影響されないようにしている。メモリセルにプログラムされたデータとこのセルの閾値電圧範囲との間の具体的な関係は、メモリセルに対して採用されるデータ符号化スキームによって異なる。例えば、その双方の全体を参照してここに組み込む、2003年6月13日に出願された「Tracking Cells For A Memory System」という名称の米国特許第6,222,762号と米国特許出願第10/461,244号には、マルチステート式フラッシュメモリセルのさまざまなデータ符号化スキームが記載されている。
NAND型フラッシュメモリおよびそれらの動作に関連する例は、次の米国特許/特許出願で提供されており、それぞれの全体が参照により本明細書に援用される。米国特許第5,570,315号、米国特許第5,774,397号、米国特許第6,046,935号、米国特許第5,386,422号、米国特許第6,456,528号、および米国特許出願第09/893,277号(公開番号第US2003/0002348号)である。NAND型フラッシュメモリに加え、その他のタイプの不揮発性フラッシュメモリも本発明とともに使用されてもよい。
フラッシュEEPROMシステムで役に立つ別のタイプのメモリセルは、導電性の浮遊ゲートの代わりに非導電性の誘電性材料を利用して、電荷を不揮発式に蓄積している。このようなセルが、1987年3月に発行されたIEEEのエレクトロン・デバイス・レターの第EDL−8巻の第3号の、チャンらによる「A True Single−Transistor Oxide−Nitride−Oxide EEPROM Device」という記事の93〜95ページに記載されている。シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化物(“ONO”)で形成された三層誘電体を、メモリセルのチャネル上で、導電性の制御ゲートと半導電性基板の表面とで挟んでいる。このセルは、セルのチャネルから窒素中に電子を注入し、この窒素中でこれらの電子が限られた領域中に捕獲されて蓄積されることによってプログラムされる。すると、この蓄積された電荷のため、このセルのチャネルのある部分の閾値電圧が変化するが、この変化は検出可能である。このセルは、ホットホールを窒素中に注入することによって消去される。また、1991年4月に発行されたソリッドステート回路に関するIEEEジャーナルの第26巻の第4号のノザキらによる「A 1−Mb EEPROM with MONOS Memory Cell for Semiconductor Disk Application」の497〜501ページを読めば、ドーピングされた多結晶シリコンゲートがメモリセルチャネルのある部分上を伸張して、互いに分離された選択トランジスタを形成している分離ゲート構造の類似のセルが記述されている。前述の2つの記事の全体を参照してここに組み込む。参照してここに組み込む、1998年のIEEEプレスのウイリアム・D・ブラウン(William D. Brown)とジョー・E・ブルーワ(Joe E. Brewer)によって編集された「Nonvolatile Semiconductor Memory Technology」の1.2章に言及されているプログラミング技法もまた、誘電性電荷捕獲デバイスに応用可能であるとこの章に記述されている。このパラグラフに記述されているメモリセルもまた、隣接するメモリセル間で結合している。したがって、本書に記載する技術もまた、互いに異なったメモリセルの誘電体領域間での結合に当てはまる。
各々のセルに2ビットを記憶する別の方式が、2000年11月に発行されたIEEEのエレクトロン・デバイス・レターの第21巻の第11号のエイタン(Eitan)らによる「NROM:A Novel Localized Trapping, 2−Bit Nonvolatile Memory Cell」の543〜545ページに記載されている。ONO誘電体層が、ソースドープ層とドレインドープ層間のチャネル上を伸張している。一方のデータビットに対する電荷がドレインに隣り合った誘電体層中で局所化され、他方のデータビット用の電荷がソースに隣り合った誘電体層中で局所化される。マルチステートデータストレージは、誘電体内部の空間的に分離された電荷蓄積領域のバイナリ状態を別々に読み取ることによって記憶される。このパラグラフに記述するメモリセルもまた、本発明で用いることが可能である。
図4は、フラッシュメモリシステムの一実施形態のブロック図である。このシステムでは、メモリセルアレイ202は、列制御回路204と、行制御回路206と、C−ソース制御回路210と、p−ウェル制御回路208によって制御される。列制御回路204は、メモリセル内に記憶されたデータを読み出すために、プログラム動作中のメモリセルの状態を判定するために、およびビット線の電位レベルを制御してプログラミングを促進またはプログラミングを抑止するために、メモリセルアレイ202のビット線に接続されている。行制御回路206は、ワード線のうちのいずれかを選択し、読み出し電圧を印加し、プログラム電圧を印加するために、および、消去電圧を印加するために、ワード線に接続されている。例えば、EPROMおよびフラッシュメモリ回路で使用するプログラム電圧レベルは、通常のメモリ回路で使用される電圧より高い。これらは回路に供給される電圧より高いことが多い。これらの高い電圧は、好ましくは行制御回路206(あるいは別の場所)内の電荷ポンプによって生成される。行制御回路206は、一例において、本質的に容量性ワード線に電荷を投入し、電圧を高くする。電荷ポンプは入力を電圧Vinで受け取り、入力された電圧を電圧増幅の過程において徐々に上昇させ、より高い電圧Voutを出力する。出力された電圧は負荷、例えばEPROMメモリ回路のワード線に供給する。いくつかの実施例においては、負荷から電荷ポンプへフィードバック信号が送られる。従来技術のポンプは、負荷が所定の電圧に達したことを示す信号に応答して停止する。また、負荷が所定の電圧に達すると、過電荷を防ぐために分路が使用される。しかし、これはより多くの電力を消費し、低電圧印加の際には望ましくない。電荷ポンプに関する詳細な情報は、その全体が参照としてここに組み込まれる米国特許第6,734,718号に記載されている。
C−ソース制御回路210は、メモリセルに接続された共通ソース線(図5に「C−ソース」として示す)を制御する。P−ウェル制御回路208は、p−ウェル電圧を制御する。
メモリセル内に記憶されたデータは、列制御回路204によって読み出され、データ入力/出力バッファ212を経由して、外部I/O線に出力される。メモリセル内に記憶されるプログラムデータは、外部I/O線を経由してデータ入力/出力バッファ212に入力され、列制御回路204に転送される。外部I/O線は、コントローラ218に接続される。
フラッシュメモリデバイスを制御するためのコマンドデータは、コントローラ218に入力される。コマンドデータは、どのような動作が要求されているのかをフラッシュメモリに通知する。入力コマンドは、列制御回路204と、行制御回路206と、C−ソース制御210と、p−ウェル制御回路208と、データ入力/出力バッファ212とを制御する状態マシン216に転送される。状態マシン216は、さらに、レディ(READY)/ビジー(BUSY)や、パス(PASS)/フェイル(FAIL)などの、フラッシュメモリのステータスデータを出力してもよい。いくつかの実施形態において、状態マシン216は、以下に説明するフローチャートに描かれる工程を含むプログラミングプロセス、検証プロセス、読み出しプロセスの管理を担う。
コントローラ218は、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、パーソナルデジタルアシスタントなどのホストシステムに接続されている、または、接続可能である。コントローラ218は、ホストからコマンドをおよびデータを受信し、ホストにデータおよびステータス情報を提供するために、ホストと通信を行う。コントローラ218は、ホストからのコマンドを、状態マシン216と通信しているコマンド回路214が解読して実行可能なコマンド信号に変換する。コントローラ218は、通常、メモリアレイに書き込まれるか、あるいは、メモリアレイから読み出されるユーザデータのためのバッファメモリを有している。いくつかの実施例においては、プログラミングプロセスはこのコントローラによって管理できる。
一例のメモリシステムは、コントローラ218を含む1つの集積回路と、1つ以上の集積回路チップ(それぞれがメモリアレイと、関連する制御、入力/出力、および状態マシン回路とを含む)を備える。メモリアレイとシステムのコントローラ回路は、1つ以上の集積回路チップ上に一緒に統合される傾向にある。メモリシステムは、ホストシステムの一部として組み込まれていてもよく、または、ホストシステムに着脱可能に挿入されるメモリカード(またはその他のパッケージ)内に含まれていてもよい。そのような着脱可能なカードは、メモリシステム全体(例えば、コントローラを含む)を含んでいてもよく、または、メモリアレイおよび関連する周辺回路のみを含んでいてもよい(コントローラはホスト内に組み込まれる)。このように、コントローラ(または制御機能)は、ホスト内に組み込まれることも、または着脱可能なメモリシステム内に含まれることも可能である。
一部の実施形態では、図4のコンポーネントには、組み合わせることが可能なものもある。さまざまな設計で、図4のコンポーネント(単体または組み合わせたもの)のうちで、メモリセルアレイ202以外の1つ以上のコンポーネントが、制御回路と考えることが可能である。例えば、1つ以上の制御回路は、コマンド回路、状態マシン、行制御回路、列制御回路、ウェル制御回路、ソース制御回路およびデータ入/出力回路のうちのどれか1つまたはこれらを組み合わせたものを含んでよい。
図5を参照して、メモリセルアレイ202の構造の例を説明する。一例として、1,024個のブロックに区分けされているNAND型フラッシュEEPROMを説明する。各ブロックに記憶されたデータは同時に消去される。一実施形態では、ブロックは、同時に消去されるセルの最小単位である。本実施形態において、各ブロックには8,512列あり、偶数および奇数列に分割される。ビット線もまた偶数のビット線(BLe)および奇数のビット線(BLo)に分割される。図5は、直列に接続され、NANDストリングを形成する4つのメモリセルを示す。4つのセルは各NANDストリングに含まれるように図示されているが、使用するセルの数は4つ以上でも4つ以下でもよい。NANDストリングの一方の端子は、選択トランジスタSGDを介して対応するビット線に接続され、もう一方の端子は、第2の選択トランジスタSGSを介してC−ソース線に接続されている。
読み出しおよびプログラミング動作の一実施形態の間は、4,256のメモリセルが同時に選択される。選択されたメモリセルは、同じワード線と、同じ種類のビット線(例えば、偶数ビット線または奇数ビット線)とを有する。したがって、532バイトのデータが同時に読み出しまたはプログラムされることが可能である。532バイトのデータが、論理ページを形成し、同時に読み出しまたはプログラムされることが可能である。したがって、1つのブロックは、少なくとも8つの論理ページを記憶することが可能である(4本のワード線、それぞれが奇数および偶数ページを有する)。マルチステートメモリセルの場合、各メモリセルが2ビットのデータ(例えばマルチステートメモリセル)を記憶し、これら2ビットがそれぞれ異なったページに記憶される場合、1つのブロックは16の論理ページを記憶する。他のサイズのブロックおよびページも、本発明とともに使用されてもよい。さらに、図4および図5に示す構造以外の構造を、本発明を実施するために使用することもできる。例えば、一実施形態において、ビット線は、全てのビット線がプログラムされかつ同時に(あるいは非同時に)読み取りされるように奇数と偶数の線に分割されない。
メモリセルの消去は、p−ウェルを消去電圧(例えば、20ボルト)まで引き上げるとともに、選択されたブロックのワード線を接地することによって行われる。ソースおよびビット線はフローティングとする。消去は、メモリアレイ全体、独立したブロック、またはセルの別の単位に対して実行することができる。浮遊ゲートから電子がp−ウェル領域に移送され、閾値電圧は負になる。
読み出しおよび検証動作では、トランジスタをパスゲートとして動作させるために、選択ゲート(SGDおよびSGS)と、選択されないワード線(例えば、WL0、WL2、およびWL3)が、読み出しパス電圧(例えば、4.5ボルト)まで引き上げられる。選択されたワード(例えば線WL1)は、各読み出しおよび検証動作について指定されたレベルの電圧に接続され、関連するメモリセルの閾値電圧が指定されたレベルの電圧より上であるか下であるかが判定される。例えば、2レベル型のメモリセルの読み出し動作では、選択されたワード線WL1を接地してもよく、それによって閾値電圧が0Vよりも高いか否かが検出される。2レベル型のメモリセルの検証動作では、選択されたワード線WL1を例えば0.8Vに接続し、それによって閾値電圧が少なくとも0.8Vに到達しているのか否かが検証される。ソースおよびp−ウェルは0ボルトである。選択されたビット線(BLe)は、例えば0.7Vのレベルに予備チャージされる。閾値電圧が、ワード線上の読み出しまたは検証レベルよりも高い場合、該当するセルと関連するビット線(BLe)の電位レベルは、非導電性のメモリセルのため、高いレベルに維持される。一方、閾値電圧が、読み出しまたは検証レベルよりも低い場合、関連するビット線(BLe)の電位レベルは、導電性のメモリセルがビット線を放電するため、例えば0.5V未満の低いレベルに低下する。これによって、メモリセルの状態が、ビット線に接続された電圧比較器センス増幅器により検出される。
上記の消去、読み出し、および検証動作は、当業界で知られた技術に従って実行される。したがって、説明した詳細の多くについては、当業者によって変更することが可能である。当業界で知られた他の消去、読み出しおよび検証技術を使用することもできる。
上述したように、各ブロックを多くのページに分割することが可能である。一実施形態では、1ページがプログラミングの単位である。一部の実施例では、個々のページをセグメントに分割されてもよく、セグメントが含む、基本的なプログラミング動作として一度に書き込まれるセルの数は最も少ない数であってもよい。一般的に、1ページ以上分のデータが1行のメモリセルに記憶される。1ページに1つ以上のセクターを記憶することが可能である。1つのセクターには、ユーザデータとオーバーヘッドデータが含まれる。オーバーヘッドデータは、セクターのうちのユーザデータから計算されたエラー訂正符号(ECC)を含んでいる。コントローラの一部が、データがアレイ中にプログラムされている間にECCを計算し、また、データがアレイから読み出されている間にこのECCを用いてチェックする。代替例では、ECCおよび/または他のオーバーヘッドデータを、自身が属すユーザデータとは異なったページ、さらには異なったブロックに記憶される。他の実施例では、メモリデバイスの他の部分(例えば状態マシン)がECCを計算可能である。
ユーザデータを含むセクターは、一般に、磁気ディスクドライブ中のセクターのサイズに対応して512バイトである。オーバーヘッドデータは、一般的には追加の16〜20バイトである。多くのページが1つのブロックを形成しているが、その数値は、例えば、8ページから32ページ、64ページ、さらにこれ以上の数値の間のいずれかの数値である。
図6に、それぞれのメモリセルが2ビットのデータを記憶している場合のメモリセルアレイの閾値電圧分布を示す。図6は、消去されたメモリセルの第1の閾値電圧分布Eを示している。A、B、Cは、プログラムされたメモリセルの3つの閾値電圧分布を示している。1つの設計では、分布E中の閾値電圧は負であり、分布A、B、C中の閾値電圧は正である。
図6の異なる閾値電圧範囲はそのそれぞれが、データビットの集合の所定の値に対応している。メモリセルにプログラムされたデータとこのセルの閾値電圧レベルとの間の具体的な関係は、セルに対して採用されるデータ符号化スキームによって異なる。1つの例では、「11」を閾値電圧範囲E(状態E)に割り当て、「10」を閾値電圧範囲A(状態A)に割り当て、「00」を閾値電圧範囲B(状態B)に割り当て、「01」を閾値電圧範囲C(状態C)に割り当てている。しかしながら、他のスキームを用いている実施形態もある。
図6はまた、メモリセルからデータを読み出すための3つの基準電圧Vra、Vrb、Vrcを示している。所与のメモリセルの閾値電圧がVra、VrbおよびVrcより大きいか小さいかをテストすることによって、本システムは、メモリセルがどの状態にあるかを判定することが可能である。図6はまた、3つの検証基準電圧Vva、Vvb、Vvcを示している。メモリセルを状態Aにプログラムする際には、本システムは、これらのメモリセルの閾値電圧がVva以上であるかどうかをテストする。メモリセルを状態Bにプログラムする際には、本システムは、これらのメモリセルの閾値電圧がVvb以上であるかどうかをテストする。メモリセルを状態Cにプログラムする際には、本システムは、これらのメモリセルの閾値電圧がVvc以上であるかどうかをテストする。
一実施形態では、フルシーケンスプログラミングとして知られているが、メモリセルを、消去状態Eからプログラム済み状態A、BまたはC(曲線矢印で示されている)のうちのどれにでも直接的にプログラムすることが可能である。例えば、プログラムされるメモリセルの母集団を最初に消去し、これで、この母集団中のすべてのメモリセルが消去状態Eとなるようにする。一部のメモリセルが状態Eから状態Aにプログラムされている間に、他のメモリセルを状態Eから状態Bに、および/または、状態Eから状態Cにプログラムする。
図7に、互いに異なった2つのページ、すなわち、下位ページと上位ページ分のデータを記憶するマルチステートメモリセルをプログラムする2パス式技法の例を示す。4つの状態、すなわち、状態E(11)、状態A(10)、状態B(00)および状態C(01)が示されている。状態Eの場合、両ページとも「1」を記憶している。状態Aの場合、下位ページは「0」を記憶し、上位ページは「1」を記憶している。状態Bの場合、両ページとも「0」を記憶している。状態Cの場合、下位ページは「1」を記憶し、上位ページは「0」を記憶している。ここで、特定のビットパターンがそれぞれの状態に割り当てられているが、別のビットパターンを割り当ててもよい。第1のプログラミングパスでは、セルの閾値電圧レベルを、下位の論理ページにプログラムされるビットにしたがって設定される。このビットが論理「1」であれば、この閾値電圧は変更されないが、これは、前に消去された結果として適切な状態にあるからである。しかしながら、このプログラムされるビットが論理「0」であれば、このセルの閾値電圧は、矢印230で示すように状態Aにまで引き上げられる。これで、第1のプログラミングパスが完結する。
第2のプログラミングパスでは、セルの閾値電圧レベルが、上位の論理ページにプログラムされるビットにしたがって設定される。この上位論理ページビットが論理「1」を記憶するのであれば、プログラムはされない。これは、このセルが、下位ページビットのプログラミングしだいで決まる状態EまたはAの内の一方の状態にあり、双方が「1」という上位ページビットを有しているからである。上位ページビットが論理“0”となるのであれば、閾値電圧は移行する。第1のパスの結果、セルが消去状態Eのままであれば、第2のフェーズで、このセルは、閾値電圧が、矢印234で示すように状態C内に移るようにプログラムされる。このセルが、第1のプログラミングパスの結果として状態Aにプログラムされた場合、メモリセルは、矢印232で示すように閾値電圧が状態B内に移るように、第2のパスでさらにプログラムされる。第2のパスの結果、下位ページのデータを変更することなく、上位ページの論理「0」を記憶するように指定された状態にセルをプログラムすることになる。
一実施形態では、ページ全体を満たすのに十分なデータが書き込まれた場合に、フルシーケンス書き込みを実行するようにシステムをセットアップすることが可能である。ページ全体を満たすに十分なデータが書き込まれていない場合、プログラミングプロセスは、受信したデータによって下位ページをプログラムすることが可能である。さらにその後にデータが受信されると、本システムは、上位ページをプログラムする。別の実施形態では、このシステムは、下位ページをプログラムするモードで書き込みを始め、次に、ワード線のメモリセルの全部(またはほとんど)を満たすのに十分なデータがその後で受信されればフルシーケンスプログラミングモードに変換することが可能である。このような実施形態のより詳細が、その全体を参照してここに組み込む、発明者サージー・アナトリビッチ・ゴロベッツ(Sergy Anatolievich Gorobets)とヤン・リー(Yan Li)による、2004年12月14日に出願された「Pipelined Programming of Non− Volatile Memories Using Early Data」という名称の米国特許出願第11/013,125号に開示されている。
図8A〜8Cに、浮遊ゲート間のカップリングを軽減する不揮発性メモリをプログラムする別のプロセスを開示する。このプロセスは、前のページに隣接するメモリセルに書き込んだ後に、特定のページに対する特定のメモリセルに書き込み動作を実行する。一実施例では、この不揮発性メモリセルはそのそれぞれが、4つのデータ状態を用いて2ビットのデータを記憶する。例えば、状態Eが消去された状態で、状態A、BおよびCがプログラムされた状態を想定する。状態Eはデータ11を記憶する。状態Aはデータ01を記憶する。状態Bはデータ10を記憶する。状態Cはデータ00を記憶する。隣接する状態Aと状態Bの間で双方のビットが変化するので、これはノングレイコーディングの例である。データをデータの物理状態に符号化する他の方法も用いることが可能である。それぞれのメモリセルが2ページ分のデータを記憶している。参照目的で、これらのページのデータを上位ページと下位ページと呼ぶが、別のラベルを付けることも可能である。図8A〜8Cのプロセスに対する状態Aを参照すると、上位ページはビット0を記憶し、下位ページはビット1を記憶する。状態Bを参照すると、上位ページはビット1を記憶し、下位ページはビット0を記憶する。状態Cを参照すると、双方のページはビットデータ0を記憶する。
図8A〜8Cのプログラミングプロセスは、2つのステップのプロセスである。第1のステップでは、下位ページをプログラムする。この下位ページがデータ1の状態にとどまることになっている場合、メモリセルの状態は状態Eのままである。このデータが0にプログラムされることになっている場合、メモリセルが状態B’にプログラムされるように、メモリセルの閾値電圧を引き上げる。したがって図8Aに、状態Eから状態B’にメモリセルをプログラムする様子を示す。図8Aに示す状態B’は中間状態B’である。したがって、検証ポイントを、Vvbより低いVvb’として示す。
1つの形態では、あるメモリセルが状態Eから状態B’にプログラムされると、隣接するワードライン上のその隣接したメモリセルがその下位ページに関してプログラムされる。その隣接したメモリセルをプログラムした後で、浮遊ゲート間のカップリング作用によって、状態B’である検討中のメモリセルの見かけ上の閾値電圧が引き上げられる。これによって、状態B’の閾値電圧分布の幅を図8Bの閾値電圧分布250として示す分布にまで広げる作用がある。この閾値電圧分布の見かけ上の拡大は、上位ページをプログラムするときに修正される。
図8Cは、上位ページをプログラムするプロセスを示している。メモリセルが消去された状態Eにあって上位ページが1のままとどまるのであれば、このメモリセルは状態Eのままである。メモリセルが状態Eにあってその上位ページデータを0にプログラムすることになっているのであれば、このメモリセルの閾値電圧を引き上げて、メモリセルが状態Aとなるようにする。メモリセルが中間閾値電圧分布250にあって、上位ページデータが1にとどまることになっている場合、このメモリセルは最終状態Bにプログラムされる。メモリセルが中間閾値電圧分布250にあって、上位ページデータがデータ0になることになっている場合、このメモリセルの閾値電圧を引き上げて、メモリセルが状態Cとなるようにする。
図8A〜8Cに示すプロセスによって浮遊ゲート間のカップリング作用が低減されるが、これは、隣接したメモリセルの上位ページをプログラムした場合にしか、所与のメモリセルの見かけ上の閾値電圧が影響されないからである。別の状態のコーディングの例として、上位ページデータが1の時に閾値電圧分布250から状態Cへ移動する、および上位ページデータが0の時には状態Bへ移動することが挙げられる。図8A〜8Cに4つのデータ状態と2ページ分のデータに関する例を示すが、図8A〜8Cが教示する概念は、状態が4つより多いまたは少ない、あるいは2ページではない他の実施例にも適用可能である。さまざまなプログラミング方式と浮遊ゲート間の結合とに関するさらなる詳細は、その双方の全体を参照してここに組み込む、2005年4月5日に発行された「Compensating For Coupling During Read Operations Of Non− Volatile Memory」という名称の米国特許出願第11/099,133号と、シバタらに対して2003年12月2日に公開された米国特許第6,657,891号に記載されている。
上述したように、隣のメモリセルによって結合が引き起こされ、これによってメモリセルの見かけ上の閾値電圧に影響を及ぼすことがある。隣のメモリセルは隣接するワード線上にあったり、隣接するビット線上にあったり、隣接してはいないが近くにあるビット線上にあったりする。本システムは、読み出し中のメモリセル(または浮遊ゲート)がプロラム中の隣のメモリセル(または浮遊ゲート)より先にプログラムされて結合が発生している可能性があるかどうかを最初に判定することによって、隣の浮遊メモリセル間の結合を選択的に補償する。読み出し中のメモリセルが隣のメモリセルより先にプログラムされている場合には、この隣のメモリセルのプログラミングのレベルに基づいて結合を補償するプロセスを用いることができる。
図9は、タイミング情報を利用するプログラミングの高レベルプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。図10は、結合が発生する可能性があるかどうかを判定するためにプログラムされたタイミング情報を利用する読み出しと、これに基づいた選択的な補償とのプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。
図9のステップ300で、データ書き込み要求を受信する。この要求は、コントローラ、状態マシンまたは別のデバイスで受信することが可能である。この要求に応答して、データ(1ビット以上の情報)が、ステップ302でフラッシュメモリアレイに書き込まれる。加えて、タイミング情報がステップ304で記憶される。このタイミング情報は、ステップ302で書き込まれたデータに対してカスタマイズされている。1つの実施形態では、タイミング情報は、ステップ302で記憶されたデータと一緒に記憶される。タイミング情報を個別に記憶する実施形態もある。ステップ302と304は同時に実行してもよいし別々に実行してもよい。この文書と一緒に含まれるすべてのフローチャートにおいて、フローチャートに示すステップの順序は必ずしも必要条件ではなく、多くの場合、適切な他の順序を実行してもよいことに留意されたい。
利用可能なタイミング情報には多くの例がある。1つの実施形態では、タイムスタンプが用いられる。このタイムスタンプは、ホストデバイス用のシステムクロックから読み出される絶対タイムスタンプであってもよい。メモリシステムが内部バッテリを含んでいて、それ自身のクロックを記憶している実施形態もある。相対的タイムスタンプを用いることが可能な実施形態もある。例えば、システムがサイクルカウントを維持することが可能となっている。このサイクルカウントは、各プログラミングサイクルに番号を付ける。サイクルカウントは、状態マシン、コントローラまたは別のデバイスによって維持することが可能である。サイクルカウントは、ステップ304でタイミング情報として記憶することが可能である。第1のデータ集合のサイクルカウントが第2のデータ集合より大きい場合、第1のデータ集合は第2のデータ集合より後でプログラムされている。タイミング情報の別の実施形態には、データが隣のメモリセルより前にプログラムされたか後でプログラムされたかの表示が含まれる。
図10に、データを読み出すプロセスを説明するフローチャートを示す。ステップ340では、データ読み出し要求が、コントローラ、状態マシンまたは他のデバイスにより受信される。ステップ342で、このデータに対するタイミング情報がアクセスされる。これは、ステップ304で記憶されたタイミング情報である。ステップ344で、結合が発生している可能性があるかどうかが、このアクセスされたタイミング情報に基づいて判定される。1つの実施形態では、本システムは、この読み出し要求と関連するデータを記憶しているメモリセルが隣のメモリセルより先にプログラムされていることをタイミング情報が示しているかどうかを判定する。そうであれば、メモリセル間に結合が発生する可能性がある。読み出し要求と関連するデータを記憶しているメモリセルが隣のメモリセルより後にプログラムされていれば、結合が発生する可能性はほとんどない。結合が発生する可能性があるとステップ344で判定されても、隣のセルのプログラミングのレベルが結合を生じさせるほどでなければ、実際には結合は発生しない。結合が発生する可能性がない場合(ステップ346)、ステップ348で結合を考慮することなく読み出しプロセスを実行する。読み出しプロセスでは、不揮発性メモリに記憶されている情報を判定して、この情報を通知することに留意されたい。結合が発生する可能性があると判定された場合(ステップ346)、ステップ350で、結合が発生する可能性を考慮した読み出しプロセスを実行する。1つの実施形態では、ステップ350では、必要であれば、結合を補償する。メモリセル間の結合を補償するにはさまざまな方式がある。本書に記載する技術で用いることが可能であればどのような適切な方式でも用いることが可能である。
図11は、データのページの一実施形態を示すブック図である。このデータページには、ヘッダー380、タイミング情報382、ユーザデータ384およびエラー訂正符号(ECC)386が含まれる。ヘッダー情報は、ヘッダー中で用いられる技術上周知のデータのいずれかの集合を含むことが可能である。ヘッダー情報が、アドレス情報、ビットおよび/またはセクターマッピング関連情報、セクターへの書き込み回数カウントなどを含む例もある。他の情報もヘッダーに記憶することが可能である。タイミング情報382は、ステップ304で記憶されたタイミング情報である。ユーザデータ384は、ステップ302で書き込まれたデータを含んでいる。ECC386は、技術上周知のエラー訂正符号を含んでいる。複数のページに書き込みを実行することを必要とする書き込み要求もあることに留意されたい。この場合、1つの集合以上のタイミング情報を用いることが可能である。
図12は、データを書き込むプロセスの1つの実施形態を示すフローチャートである。図12のプロセスは、図9のステップ302と304を実行する1つの実施形態である。図12のステップ402では、本システムは、データ書き込み要求の受信に応答して、メモリのうちでプログラムすべき適切な部分を選択する。この動作では、書き込み先としてのブロックおよび/またはページおよび/またはセクターが選択される。1つの実施形態では、図12のプロセスではページにデータが書き込まれるが、この書き込みにより、共通のワード線に接続されているメモリセルにデータが書き込まれる。ステップ404で、選択されたメモリ部分が予備プログラムされるが、これはフラッシュメモリの磨耗に備えるためである。選ばれたセクターまたはページ中の全てのメモリセルは、同じ閾値電圧範囲にプログラムされる。ステップ404はオプションである。ステップ406で、プログラムされるメモリセルを消去する。例えば、ステップ406では、古いメモリセルを状態Eに移動する動作を含むことがある(図6〜8を参照)。ステップ406が、ソフトプログラミングプロセスを実行する動作も含む実施形態もある。この消去プロセス中に、一部のメモリセルの閾値電圧が、分布Eより低い値まで低下する可能性がある(図6〜8を参照)。ソフトプログラミングプロセスでは、プログラム電圧パルスをメモリセルに印加することによって、これらメモリセルの閾値電圧が閾値電圧分布E内まで上昇するようにする。
ステップ408では、本システムはタイムスタンプを取得する。このタイムスタンプは絶対タイムであり得る。例えば、メモリシステムが、コントローラを介してホストから日/時を要求することがある。代替例では、メモリシステムがバッテリと内部クロックを含んでおり、これによって、メモリシステムが自身のタイムスタンプを提供することが可能となるようにしている。メモリシステムがサイクルカウントを維持するような実施形態もある。ページがプログラムされるごとに、サイクルカウントがインクリメントされる。ステップ408で取得されたタイムスタンプは現在のサイクルカウント値である。サイクルカウントが絶対タイムでなければ、それは相対的なタイムである。サイクルカウントによって、2ページ以上のページのうちのどのページが最初にプログラムされたかを判定することが可能である。
ステップ410では、プログラムすべきデータを適切なラッチ/レジスタに記憶する。1つの実施形態では、図12のプロセスを用いて、1ページ分のデータをプログラムする。プログラムされているメモリセルのすべてが同じワード線上に存在する。各メモリセルは、自身のビット線と、このビット線と関連するラッチの集合を有している。これらのラッチは、関連するメモリセルに対するプログラム予定データの指示を記憶する。ステップ410でも、タイムスタンプを記憶するメモリセルに対するビット線と関連するラッチ中にタイムスタンプデータを記憶する。ステップ412で、最初のプログラムパルスの大きさが設定される。ワード線に印加される電圧はプログラムパルスの集合であり、各パルスはその大きさが直前のパルスより1ステップサイズ(例えば0.2〜0.4V)だけ増加するようになっている実施形態もある。ステップ414で、プログラムカウントPCを最初にゼロに設定する。
ステップ416では、プログラムパルスを適切なワード線に印加する。ステップ418では、このワード線上のメモリセルが、目標とする閾値電圧レベルに到達したかどうかを検証する。すべてのメモリセルが目標の閾値電圧レベルに到達した場合(ステップ420)、ステップ422で、プログラミングプロセスは適切に完了したことになる(ステータス=パス)。検証されたメモリが全数ではない場合、ステップ424で、プログラムカウントPCが20(または他の適切な値)未満であるかどうかを判定する。プログラムカウントが20未満ではない場合、プログラミングプロセスはフェイルしたことになる(ステップ426)。プログラムカウントが20未満であれば、ステップ428で、次のパルスのプログラム電圧信号Vpgmの値をステップサイズ(例えば0.3V)だけインクリメントして、プログラムカウントPCをインクリメントする。目標とする閾値電圧に到達したメモリセルは、現在のプログラミングサイクルの残りの時間中はプログラムされないように除外されることに留意されたい。ステップ428の後、図12のプロセスはステップ416まで続いて、次のプログラムパルスが印加される。
図13に、図12のプロセスにしたがって、または、他のプロセスにしたがって書き込まれたデータの読み出しプロセスの一例を示す。図13は、図10のプロセスの実施形態である。図13のステップ500で、データを読み出す要求を受信する。ステップ502で、要求されたページに対して読み出しプロセスを実行する。1つの実施形態では、このプロセスには、同じワード線に接続されたメモリセルの集合からデータを読み出す動作が含まれる。いくつかの実施形態では、各ワード線に隣接したワード線が2つある(例えば、上方と下方に1つずつワード線があったり、右側と左側に1つずつワード線があったりする)。ステップ504で、隣接したワード線のうちの一方を読み出す。ステップ506で、隣接した他方のワード線を読み出す。目的とするデータを記憶しているワード線が1つだけである実施形態では、ステップ506をスキップすることが可能である。ステップ502、504および506では、ユーザデータのほかに関連するタイミング情報が読み出される動作が含まれることに留意されたい。すなわち、図11に示すページ全体が読み出され、また、このページがタイミング情報382を含んでいる。図13の実施形態では、タイミング情報は、絶対タイムまたは相対タイム(例えばサイクルカウント)等のタイプのタイムスタンプを想定している。ステップ508で、結合が発生する可能性があるかどうかを、さまざまなタイムスタンプの比較に基づいて判定する。例えば、読み出し中のワード線のタイムスタンプが隣接する2つのワード線のタイムスタンプより後であれば、読み出し中のワード線はこれら隣接する2つのワード線の後にプログラムされており、したがって、浮遊ゲート間結合が発生する可能性がないと推測される。読み出されているワード線のタイムスタンプが隣接する2つのワード線のいずれか一方のワード線のタイムスタンプより前であれば、結合が発生している可能性がある。結合が発生している可能性がなければ(ステップ510)、ステップ502で読み出されたデータを、結合に対する補償をすることなく、記憶してユーザに報告する。結合の発生する可能性があると判定された場合(510)、ステップ514で、ステップ514での結合を補償する追加の読み出しプロセスを実行する。
図14は、データのページに対する読み出し動作(図13のステップ502を参照)を実行するプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。図14の実施形態は、ある共通のワード線に接続されているメモリセルの集合からデータページを読み出す動作に関連している。具体的には、図14の実施形態は、図6〜8の状態E、A、BおよびCなどの4つの状態を含むマルチステートメモリに関連している。図14の技術は他の構成にも適用可能である。ステップ540で、読み出し基準電圧Vraを、このページと関連する適切なワード線に印加する。ステップ542で、このページと関連するビット線を検知して、アドレス指定されたメモリセルが導通するかしないかを、Vraをその制御ゲートに印加することによって判定する。ビット線の導通は、メモリセルがオンしたこと、すなわち、これらメモリセルの閾値電圧がVra未満(例えば状態E)であることを示す。ステップ544で、ビット線の検知結果を、これらビット線の適切なラッチに記憶する。ステップ546で、読み出し基準電圧Vrbを、読み出されるページと関連するワード線に印加する。ステップ548で、ビット線は上述したように検知される。ステップ550で、その結果をこのビット線の適切なラッチに記憶する。ステップ552で、読み出し基準電圧Vrcを、このページと関連するワード線に印加する。ステップ554で、上記のように、ビット線を検知して、どのメモリセルが導通するかを判定する。ステップ556で、この検知ステップの結果をこのビット線の適切なラッチに記憶する。ステップ558で、各ビット線に対するデータ値を決定する。例えば、あるメモリセルがVraで導通すれば、このメモリセルは状態Eにある。あるメモリセルがVrbとVrcで導通するがVraでは導通しなければ、このメモリセルは状態Aにある。メモリセルがVrcで導通するがVraとVrabでは導通しなければ、このメモリセルは状態Bにある。メモリセルがVraでも、Vrabでも、Vrcでも導通しなければ、このメモリセルは状態Cにある。1つの実施形態では、データ値を、センス増幅器と関連する処理ユニットによって決定する。ステップ560では、決定された値が各ビット線に対する適切なラッチまたは別の場所に記憶されて、状態マシン、コントローラまたは他のデバイスによって利用されるようにする。さまざまなレベル(Vra、Vrab、Vrc)を検知する順序が異なる実施形態もある。
図15Aは、潜在的な結合を補償する追加の読み出しプロセスを実行するプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。すなわち、図15Aは、図13のステップ514の1つの実施形態を示すものである。図15Aの実施形態では、隣同士の2つのワード線から結合が発生している可能性が存在すると想定している。ステップ600で、これら隣同士のワード線のうちの一方に基づいてオフセットを決定する。利用可能なオフセットのタイプとオフセット値にはさまざまである。1つの実施形態では、隣のメモリセルが状態Aにプログラムされている場合(図6を参照)、オフセットは0.1ボルトであり、隣のメモリセルが状態Bにプログラムされている場合、オフセットは0.2ボルトであり、隣のメモリセルが状態Cにプログラムされている場合、オフセットは0.3ボルトである。他の値や方式を用いることが可能な実施形態もある。システムは、ステップ504と506で隣のワード線に記憶されていた値を既に読み出しているため、どのオフセットを用いるべきかを判定することができる。隣の各ワード線に対するオフセットの集合を決定し、次に、2つのオフセットを合計する。この方式では、可能なオフセットが6個存在する。
例えば、所定のメモリセルに2つの隣が存在するものと仮定する。第1の隣を状態Bにプログラムする。第2の隣を状態Cにプログラムする。すると、第1の隣からのオフセットは0.2ボルトであり、第2の隣からのオフセットは0.3ボルトである。この特定のメモリセルのオフセットの合計は0.5ボルトである。
潜在的なオフセットの個数が6個より多かったり少なかったりする実施形態もある。一部の実施例では、オフセットとしてゼロボルトがある。例えば、隣のメモリセルが状態Eのままであれば、ゼロボルトのオフセットを用いることが可能である。
図15Aのステップ602では、オフセットを受信しないメモリセルが、ステップ502の前に読み出されたデータを記憶する。例えば、あるメモリセルの隣のセルが状態Eであれば、オフセットは用いられない(0Vオフセット)。ステップ604では、読み出しポイントにおいて第1のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。例えば、図14のプロセスを実行することが可能である。しかしながら、読み出し比較ポイントとしてVra、VrbおよびVrcを用いる替わりに、この読み出しプロセスは、Vra+第1のオフセット、Vrb+第1のオフセットおよびVrc+第1のオフセットを用いる。ステップ606で、第1のオフセットと関連するビット線に対するデータを記憶する。すなわち、1つの隣が状態Eにあり、別の隣が状態Aにあるようなメモリセルは、ステップ604からのデータを記憶する。ステップ608では、読み出し比較ポイントにおいて第2のオフセット集合を用いて読み出しプロセスを実行する。例えば、読み出し比較ポイントに対するVra+第2のオフセット、Vrb+第2のオフセットおよびVrc+第2のオフセットで、図14のプロセスを実行する。ステップ610で、第2のオフセットと関連するビット線が、ステップ608からのデータを記憶する。例えば、1つの隣が状態Eにあり、別の隣が状態Bにある、または、双方の隣が状態Aにあるようなメモリセルは、ステップ608からのデータを記憶する。ステップ612では、読み出し比較ポイントにおいて第3のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ614で、第3のオフセットと関連するビット線に対するデータを記憶する。ステップ616では、読み出し比較ポイントにおいて第4のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ618で、第4のオフセットと関連するビット線に対するステップ616からのデータを記憶する。ステップ620では、読み出し比較ポイントにおいて第5のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ622で、第5のオフセットと関連するビット線に対するデータを記憶する。ステップ624で、読み出し比較ポイントにおける第6のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ626で、第6のオフセットと関連するビット線に対するステップ624からのデータを記憶する。1つの例では、第1のオフセットは0.1ボルトであり、第2のオフセットは0.2ボルトであり、第3のオフセットは0.3ボルトであり、第4のオフセットは0.4ボルトであり、第5のオフセットは0.5ボルトであり、第6のオフセットは0.6ボルトである。結合に対する補償に関するさらなる情報は、その全体を参照してここに組み込む、ジアン・チェン(Jian Chen)による「Compensating for Coupling During Read Operations On Non− Volatile Memory,」という名称の2005年4月5日に出願された米国特許出願第11/099,133号に見受けることが可能である。
図15Aのプロセスは、2つの隣から結合が発生する可能性が存在する場合に実行される。ステップ508で一方の隣からしか結合が発生する可能性がないと判定された場合には、ステップ514で図15Bのプロセスが実行される。ステップ630では、一方の隣に基づいてオフセットを決定する。ステップ632では、関連するオフセットがないビット線に対して既に読み出されたデータをステップ632で記憶する。ステップ634では、読み出し比較ポイントにおいて第1のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ636で、第1のオフセットと関連するビット線に対するデータを記憶する。ステップ638では、読み出し比較ポイントにおいて第2のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ640で、第2のオフセットと関連するビット線に対するデータを記憶する。ステップ642では、読み出し/比較ポイントにおいて第3のオフセットを用いて読み出しプロセスを実行する。ステップ644で、第3のオフセットと関連するビット線に対するデータを記憶する。
別の実施形態では、タイムスタンプを記憶するのではなく、特定のページが隣のワード線(または他の隣)のデータの後にプログラムされたか、または以前にプログラムされているかどうかを示すタイミング情報を記憶する。この情報がこのページが以前に書き込まれたか可能性があるか否かのみしか示さない理由は、このページが、隣が消去されたときに書き込まれ、また、隣が一度も書き込まれていないということがあり得るからである。
図16に、データのページの別の例を示す。ここに示すページは、ヘッダー650、タイミング情報652、ユーザデータ654、タイミング情報656およびECC658を含んでいる。タイミング情報652は、前のワード線に関する履歴(前のワード線履歴―HPWL)を提供するものである。タイミング情報656は、次のワード線に関する履歴(次のワード線履歴―HNWL)を提供するものである。タイミング情報652と656に関して、「前の」や「次の」という用語を用いるのは、時間や順序を表すことを意図するものではない。むしろ、「前の」や「次の」といった用語は、2つの隣のそれぞれを識別するために用いるものである。例えば、図5を見ると、ワード線WL2には、少なくとも2つの隣、すなわち、WL3とWL1を有している。表記の目的により、ソースに最も近い隣のワード線を前のワード線と呼び、ドレインに最も近い隣のワード線を次のワード線と呼ぶ。したがって、WL1に対しては、前のワード線はWL1であり、次のワード線はWL2である。結合が発生する可能性の決定と適宜これを補償する本書に記載する技術は、所定ではない順序でデータをプログラムするプログラミング方式を含む多くのプログラミング方式と共に用いることが可能である。すなわち、一部の実施形態では、ワード線をWL0からWL3の順序でプログラムする。他の実施形態では、システムは、ワード線をランダムに選んで任意の順序でこれらワード線をプログラムする。本書に記載する技術は、どちらの実施形態でも効果を生じ得るものである。
図17は、HPWL652とHNWL656に記憶することが可能なデータ値を説明するチャートである。1つの実施形態では、記憶されるデータとしては、2ビットの11、10および00がある。HPWL652またはHNWL656が11を記憶していれば、履歴を記憶しているページ、セクターまたはワード線が消去される。HPWL652またはHNWL656が10を記憶していれば、その履歴値を記憶しているワード線はそれぞれの隣のワード線より前にプログラムされている。HPWL652またはHNWL656が00を記憶していれば、それぞれの隣のワード線は、履歴を記憶しているワード線より前にプログラムされている。
図18は、図16に示すページをプログラムするプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。図18のステップ402〜406は図12と同じである。ステップ680には、前のワード線の履歴を読み出してHPWLを決定する動作が含まれる。例えば、図5のワード線WL2がプログラムされる場合には、前のワード線はWL1である。ステップ680には、WL1に対するHNWL656を確認して、WL1が消去されているか(HNWL=11)またはプログラムされているか(例えば、HNWL=10)をチェックする動作が含まれる。WL1に対するHNWLに基づいて、WL2に対するHPWL652を決定する。ステップ682では、次のワード線に対する履歴を読み出してHNWLを決定する。例えば、図5のWL2に書き込むときに、システムは最初にワード線WL3のHPWLを読み出して、これに基づいて、ワード線WL2に対するHNWLとして記憶する値を決定する。ステップ684では、ヘッダー650、HPWL652、ユーザデータ654、HNWL656およびEC658をプログラムするためのデータを、各ビット線に対応する適切なラッチに記憶する。図17のステップ412〜428は図12と同じである。
図19は、次のまたは前のワード線からの履歴情報を読み出して、適切なHPWLまたはHNWLを決定するプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。例えば、図19はステップ680または682の1つの実施形態を提供するものである。ステップ700では、適切なワード線に電圧Vraを印加することによって読み出しプロセスを実行する。ステップ702では、ビット線を検知して、メモリセルがオンしたかオフしたかを判定する。ステップ702を実行する必要があるのは、履歴値(HPWLまたはHNWL)を記憶しているメモリセルに対してだけである。他の実施形態では、ステップ702を、ワード線に接続されている全てのメモリセル(または他のより大きい集合)に対して実行してもよい。履歴値が11(状態E)であれば、メモリセルはオンすることに留意されたい。11でなければ、履歴を記憶しているメモリセルはVraに対してオンすることはない。履歴を記憶しているメモリセルがオンする場合には、隣のワード線に接続されているメモリセルが消去されており、したがって、現在プログラムされているメモリセルは、隣のワード線がプログラムされる前にプログラムされる可能性があると推測される。履歴を記憶しているメモリセルがオンしなければ、隣のワード線上のメモリセルは既にプログラムされており、現在のワード線は、隣のワード線がプログラムされた後でプログラムされるものと推測される。ステップ702の結果はステップ704で記憶される。履歴情報を記憶しているメモリセルがオンするかオフするかに基づいて(ステップ706)、現在のワード線に対する履歴に適切な値が記憶される。隣の履歴が11であれば、ステップ710で値10が現在のワード線に対する適切な履歴値に記憶されて、現在のワード線が隣より前にプログラムされていることが示される。隣の履歴値が10であれば、値00が現在のワード線に対する履歴に記憶されて、現在のワード線は隣より後にプログラムされていることが示される。
図20は、図18のプロセスにしたがってプログラムされたデータを読み出す読み出しプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。図20は、図10のプロセスとは別の実施形態であることに留意されたい。図20のステップ800で、データを読み出し要求を受信する。ステップ802で、オフセットを用いることなく、ワード線に対して読み出しプロセスを実行する。例えば、図14のプロセスが実行される。ステップ804で、読み出し中のワード線に対する履歴にアクセスする。1つの実施形態では、ステップ802で、全ページの読み出しプロセスの一部として履歴データを読み出すことに留意されたい。ステップ804では、このデータが、プロセッサ、状態マシンなどによってアクセスされる。他の実施形態では、ステップ802の前または後に履歴データにアクセスする場合もある。HNWLかHPWLが11であれば(ステップ806)、ページからデータが消去され、ステップ808でこの消去されたデータが報告されるものと推測される。HNWLとHPWLの双方が00であれば、読み出し中の現在ページが両隣の後でプログラムされているものと推測される。したがって、ステップ810では、結合を補償することなくデータが報告される。HNWL=00でHPWL=10であれば(ステップ812)、ステップ814で、追加の読み出し動作を実行して、前の隣からの結合を補償する。HNWL=10でHPWL=10であれば、ステップ818で、追加の読み出し動作を実行して、両隣からの結合を補償する。HNWL=10でHPWL=00であれば、ステップ816で、追加の読み出し動作を実行して、次の隣からの結合を補償する。
図21は、1つの隣からの結合を補償する追加の読み出し動作を実行するプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。例えば、図21のプロセスは、図20のステップ814またはステップ816の一部として実行することが可能である。ステップ904では、制御ゲートまたはワード線に与えられた読み出し比較ポイントVraを用いて隣のワード線からデータを読み出す。ステップ906で、ワード線またはページの全体が消去されたかどうかを判定する。メモリセルがすべて状態Eであれば、メモリセルはすべてVraに応答してオンする。すべてのメモリセルが消去されていれば(ステップ906)、ステップ908で、隣のワード線からの結合に対する補償を実行することなくデータを報告する。隣のワード線が消去されていなければ(ステップ906)、読み出しプロセスを継続して、ステップ910で、読み出し比較ポイントVrbを用いる読み出し動作と、比較ポイントVrcを用いる読み出し動作を実行する。これら3つの読み出し動作に基づいて、隣に記憶されているデータを決定することが可能である(図14の検討を参照)。ステップ910の後、隣に記憶されているデータに照らし合わせて、発生し得る結合を補償する追加の読み出しプロセスを実行する。例えば、図15Bのプロセスを実行することが可能である。
図22は、2つの隣からの結合を考慮した追加の読み出し動作を実行するプロセスの1つの実施形態を説明するフローチャートである。例えば、図22のプロセスは、図20のステップ818の一部として実行することが可能である。ステップ930で、両隣のワード線を、読み出し比較ポイントVraを用いて読み出す。両隣が消去されていると判定されたら(ステップ932)、ステップ914で、結合を補償することなくデータを報告する。両隣の一方が消去されていると判定されたら(例えば、Vraに応答して、一方の隣のワード線またはページのメモリセルがすべてオンし、他方の隣のメモリセルのメモリセルがすべてオンしない場合)、ステップ950で、一方の隣が、読み出し比較ポイントVrbとVrcを用いて実行される読み出しプロセスの対象となる(図21のステップ910と類似している)。ステップ952では、ステップ952で発生する可能性のある結合を補償する追加の読み出しプロセスを実行する(図21のステップ912と類似している)。どちらの隣も消去されてないとステップ932で判定されたら、ステップ936で、読み出し比較ポイントVrbとVrcを用いて読み出し動作を両隣に対して実行する。ステップ938で、双方のワード線からの潜在的な結合を補償する追加の読み出しプロセスを実行し、そのデータを報告する。1つの実施形態では、ステップ938には、図15Aのプロセスを実行する動作が含まれる。
結合が発生する可能性を検出してこの結合を補償する本書に記載の技術は、他のタイプのエラーの発生する可能性を検出して(オプションとして)このエラーを補償する方法に適用可能である。
本発明に関する前述の詳細な説明は、例証と説明のために提示されたものである。本発明を開示する形態そのものに限定することを意図するものではない。上記の開示に照らし合わせて、多くの修正例や変更例が可能である。説明した実施形態は、本発明とその実際の応用例の原理がもっともよく説明され、これによって、他の当業者が、想定される特定の用途に適しているさまざまな実施形態で、また、さまざまな修正をもって、本発明を利用することが可能となるように選ばれたものである。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義されることを意図するものである。
NANDストリングの上面図である。 NANDストリングの等価回路図である。 NANDストリングの断面図である。 不揮発性メモリシステムのブロック図である。 不揮発性メモリアレイのブロック図である。 閾値電圧分布の集合の例を示す図である。 閾値電圧分布の集合の例を示す図である。 種々の閾値電圧分布を示し、不揮発性メモリをプログラムするプロセスを説明する図である。 種々の閾値電圧分布を示し、不揮発性メモリをプログラムするプロセスを説明する図である。 種々の閾値電圧分布を示し、不揮発性メモリをプログラムするプロセスを説明する図である。 不揮発性メモリをプログラムするプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 不揮発性メモリを読み出すプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 データの1ページ(または他の単位)を示すブロック図である。 不揮発性メモリをプログラムするプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 不揮発性メモリを読み出すプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 結合を補償するオフセットを用いることなく、ワード線上にあるメモリセルを読み出すプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 結合を補償するオフセットを用いて、ワード線上にあるメモリセルを読み出すプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 結合を補償するオフセットを用いて、ワード線上にあるメモリセルを読み出すプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 データの1ページ(または他の単位)を示すブロック図である。 履歴データを説明するチャートである。 不揮発性メモリをプログラムするプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 履歴データを決定するプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 不揮発性メモリを読み出すプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 隣のメモリセルからの結合を考慮した読み出し動作を実行するプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。 隣のメモリセルからの結合を考慮した読み出し動作を実行するプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。

Claims (18)

  1. 不揮発性記憶装置を動作させる方法であって、
    先後情報にアクセスするアクセスステップと、
    データ集合を読み出す読み出しステップを備えており、
    前記先後情報は前記データ集合に対して関連づけられており、前記先後情報と前記データ集合は同時に読み出しまたはプログラム可能な1つ以上の不揮発性記憶素子に記憶されており、前記先後情報は前記データ集合が隣接不揮発性記憶素子よりも後に記憶されたか否かを示し、
    前記読み出しステップでは、前記アクセスステップで特定された前記先後情報によって決まるオフセット電圧を含む読み出し電圧を用いて前記1つ以上の不揮発性記憶素子に記憶されているデータ集合を読み出すことを特徴とする方法。
  2. 前記1つ以上の不揮発性記憶素子は、一本のワード線に接続されており、
    前記隣接不揮発性記憶素子は、そのワード線に隣接する隣接ワード線に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされたのかあるいは消去されたのかを決定する決定ステップと、
    前記決定ステップの結果に基づいて前記先後情報をプログラムするステップをさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされている場合には、前記先後情報に「後」をプログラムし、
    前記隣接不揮発性記憶素子が消去されている場合には、前記先後情報に「後でない」をプログラムすることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記先後情報が「後」であればオフセット電圧をゼロとすることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記1つ以上の不揮発性記憶素子は、一本のワード線に接続されており、
    第1の前記隣接不揮発性記憶素子は、そのワード線に隣接する第1の隣接ワード線に接続されており、
    第2の前記隣接不揮発性記憶素子は、そのワード線に前記第1の隣接ワード線と反対側で隣接する第2の隣接ワード線に接続されており、
    前記先後情報は、前記データ集合が前記第1隣接不揮発性記憶素子よりも後に記憶されたか否かを示す第1先後情報と、前記データ集合が前記第2隣接不揮発性記憶素子よりも後に記憶されたか否かを示す第2先後情報を含んでおり、
    前記オフセット電圧が、前記第1先後情報と第2先後情報の両者によって決まることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされたのかあるいは消去されたのかを決定する第1決定ステップと、
    前記第2隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされたのかあるいは消去されたのかを決定する第2決定ステップと、
    前記第1決定ステップの結果に基づいて前記第1先後情報をプログラムし、前記第2決定ステップの結果に基づいて前記第2先後情報をプログラムするステップをさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記第1隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされている場合には、前記第1先後情報に「後」をプログラムし、
    前記第1隣接不揮発性記憶素子が消去されている場合には、前記第1先後情報に「後でない」をプログラムし、
    前記第2隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされている場合には、前記第2先後情報に「後」をプログラムし、
    前記第2隣接不揮発性記憶素子が消去されている場合には、前記第2先後情報に「後でない」をプログラムすることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記第1先後情報と前記第2先後情報の双方が「後」であれば、オフセット電圧をゼロとすることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 不揮発性記憶システムであって、
    複数の不揮発性記憶素子と、
    前記複数の不揮発性記憶素子と通信し、先後情報にアクセスするとともに、読み出し電圧を使ってデータ集合を読み出す1つ以上の管理回路を有しており、
    前記先後情報は前記データ集合に対して関連づけられており、前記先後情報と前記データ集合は同時に読み出しまたはプログラム可能な前記複数の不揮発性記憶素子に記憶されており、前記先後情報は前記データ集合が隣接不揮発性記憶素子よりも後に記憶されたか否かを示し、
    前記読み出電圧は、アクセスした前記先後情報によって決まるオフセット電圧を含むことを特徴とする不揮発性記憶システム。
  11. 前記複数の不揮発性記憶素子は、一本のワード線に接続されており、
    前記隣接不揮発性記憶素子は、そのワード線に隣接する隣接ワード線に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の不揮発性記憶システム。
  12. 前記管理回路が、前記隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされたのかあるいは消去されたのかを決定し、その決定結果に基づいて前記先後情報をプログラムすることを特徴とする請求項11に記載の不揮発性記憶システム。
  13. 前記隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされている場合には、前記先後情報に「後」をプログラムし、
    前記隣接不揮発性記憶素子が消去されている場合には、前記先後情報に「後でない」をプログラムする請求項12に記載の不揮発性記憶システム。
  14. 前記先後情報が「後」であればオフセット電圧をゼロとすることを特徴とする請求項13に記載の不揮発性記憶システム。
  15. 前記1つ以上の不揮発性記憶素子は、一本のワード線に接続されており、
    第1の前記隣接不揮発性記憶素子は、そのワード線に隣接する第1の隣接ワード線に接続されており、
    第2の前記隣接不揮発性記憶素子は、そのワード線に前記第1の隣接ワード線と反対側で隣接する第2の隣接ワード線に接続されており、
    前記先後情報は、前記データ集合が前記第1隣接不揮発性記憶素子よりも後に記憶されたか否かを示す第1先後情報と、前記データ集合が前記第2隣接不揮発性記憶素子よりも後に記憶されたか否かを示す第2先後情報を含んでおり、
    前記オフセット電圧が、前記第1先後情報と第2先後情報の両者によって決まることを特徴とする請求項10に記載の不揮発性記憶システム。
  16. 前記管理回路が、前記第1隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされたのかあるいは消去されたのかを決定し、その結果によって前記第1先後情報をプログラムし、さらに、前記第2隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされたのかあるいは消去されたのかを決定し、その結果によって前記第2先後情報をプログラムすることを特徴とする請求項15に記載の不揮発性記憶システム。
  17. 前記第1隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされている場合には、前記第1先後情報に「後」をプログラムし、
    前記第1隣接不揮発性記憶素子が消去されている場合には、前記第1先後情報に「後でない」をプログラムし、
    前記第2隣接不揮発性記憶素子にデータ集合がプログラムされている場合には、前記第2先後情報に「後」をプログラムし、
    前記第2隣接不揮発性記憶素子が消去されている場合には、前記第2先後情報に「後でない」をプログラムすることを特徴とする請求項16に記載の不揮発性記憶システム。
  18. 前記第1先後情報と前記第2先後情報の双方が「後」であれば、オフセット電圧をゼロとすることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性記憶システム。
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