JP4936167B2 - 音発生機能を備えた内装構造 - Google Patents

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本発明は、音発生機能を備えた内装構造に関するものである。
従来から、天井に設ける点検蓋として、点検蓋の面板の裏面に振動用アクチュエータを設けて振動用アクチュエータで点検蓋の面板を振動させることで室内に音を発生させるようにしたものが特許文献1により知られている。
この従来例にあっては点検蓋をスピーカーの振動板として利用したものであるが、点検蓋であるため、他の普通の天井板と区分けして認識され、点検蓋がスピーカーの振動板として外観され、普通の天井板が音を出しているようには感じられない。
また、従来にあって点検蓋を振動させて音を発生させるに当っては、操作器を設け、人が操作器を操作することで、音を発生させるようにしているものでしかない。したがって、点検蓋から音を発生させるには操作スイッチを人が操作する必要である。
特開2006−332861号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、建物内の所定の検知空間内における人の有無を検知して、人が居ると判断された場合は、建物の内装面の一部から検知した人に対して目的に応じた音を自動的に発生させることができる音発生機能を備えた内装構造を提供することを課題とするものである。
本発明に係る音発生機能を備えた内装構造は、建物内の通路7を該通路7に沿って複数の検知空間4に区分けし、各通路7の内装面1の各検知空間4に対応する部位にそれぞれ内装面1の一部を構成する内装板として励振手段2により内装板を振動させて音を発生させるようにした音出力用内装板3を設け、各検知空間4ごとに人の有無を検知するための人体検知センサ5を設けると共に検知した人の進行方向を判定する進行方向判定手段6を設け、人体検知センサ5が対応する検知空間4に人が居ることを検知し且つ進行方向判定手段6により人の進行方向が判定された際に、該人を検知した人体検知センサ5が対応する検知空間4よりも人の進行方向にずれた他の検知空間4の内装面の一部を構成する音出力用内装板3のみを励振手段2により振動させて音を発生させることを特徴とする。
このような構成とすることで、通路7に沿って区分けした複数の検知空間4を通過して人が進んでいくのを、各検知空間4に設けた人体検知センサ5で検知すると共に進行方向判定手段6により進行方向を判定すると、該人を検知した人体検知センサ5が対応する検知空間4よりも人の進行方向にずれた他の検知空間4の内装面の一部を構成する音出力用内装板3を励振手段2により振動させて音を自動的に発生させる。これにより、通路7内を進行する人の進行方向の少し前方位置において内装面1から音声や音楽や音を自動的に発生させて誘導を行って目的の場所に道案内をすることができる。しかも、この場合、内装面1の一部が直接振動することで音を自動的に発生するので、専用のスピーカー装置が別途必要ではなく、また、検知空間4内または内装面1にスピーカー装置が露出して取付けられるもののように、スピーカー装置により検知空間4内または内装面1が見苦しくなるというようなこともなく、すっきりとした外観となり、内装面1により効果的に音による道案内ができる。
本発明は、上記のように構成したので、通路内を進行する人の進行方向の少し前方位置において内装面から音声や音楽や音を自動的に発生させて誘導を行って目的の場所に道案内をすることができる。しかも、この場合、内装面の一部が直接振動することで音を自動的に発生するので、専用のスピーカー装置が別途必要ではなく、また、検知空間内または内装面にスピーカー装置が露出して取付けられるもののように、スピーカー装置により検知空間内または内装面が見苦しくなるというようなこともなく、すっきりとした外観となり、内装面により効果的に音による道案内ができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
天井面、壁面、床面等の建物の内装面1は天井板、壁板、床板等の複数の内装板を天井下地構造材、壁下地構造材、床下地構造材等の下地構造材に取付けることで構成してある。
このように天井面、壁面、床面等の建物の内装面1は複数の内装板を並設することで構成されるが、内装面1を構成するための複数の内装板として本発明においては、図7のように、音を発生させない普通内装板25と、励振手段2により直接振動させられて音を発生させる音出力用内装板3とが使用してあり、内装面1の大部分は普通内装板25で構成してあり、内装面1の一部を構成する内装板として音出力用内装板3を設けてある。
音出力用内装板3は励振手段2により直接振動させられて音を発生するようになっている。一例を挙げれば、図7に示すように、音出力用内装板3の裏面に励振手段2であるエキサイタのような励振器を設け、音声出力信号に基づいて励振器により振動板としての音出力用内装板3を直接振動させて音声、音楽、音を音出力用内装板3の表面側、つまり、室内に向けて発生するようになっている。この音出力用内装板3は背面に枠体26を設け、この枠体26を下地構造材27の表面側に固着した固定用枠体28にインシュレータ29を介して固着具により取付けてある。
図1には内装面1として天井面の例を示しており、内装面1としての天井面の一部を構成する内装板(天井板)として音出力用内装板3(音声出力用天井板)を設けてある。
また、建物内の所定の検知空間4内における人の有無の検知をするための人体検知センサ5が設けてあり、該人体検知センサ5は天井面、壁面、床面等の建物の内装面1又は室内の任意の箇所に設けられる。
上記人の有無を検知する検知空間4と、音出力用内装板3を設けた空間とは同じ空間であってもよく、異なる空間(例えば、同じ室内、あるいは通路内、あるいは、玄関ホール内等を複数の空間に区分けしたうちの別々の区分け空間であってもよい)。
図2には本実施形態の制御ブロック図が示してあり、人体検知センサ5により建物内の所定の検知空間4に人が居ることを検知すると、検知信号が制御部8に入力され、制御部8により音声信号生成装置10で生成された音声信号に基づいて励振手段2で上記人体検知センサ5に対応した音出力用内装板3を振動させて音声、音楽、音を自動的に発生させるように制御される。例えば、所定の室内に人が居ることを検知すると、内装面1である天井面の一部から目的に応じた案内のための音声や、音楽、あるいは川のせせらぎの音や風の音などの音を自動的に発生させるようになっている。一方、人体検知センサ5によって所定の検知空間4に人を検知しない場合は、制御部8による上記制御が停止され、音出力用内装板3は音の発生を停止する。
上記、内装面1の一部の音出力用内装板3で構成された部分は、他の普通内装板25で構成された部分と外観上変わらないようにするのが好ましい。つまり、音出力用内装板3と普通内装板25とが同じ材料であったり、あるいは、異なる材料であっても音出力用内装板3の表面と普通内装板25の表面とが同じ外観となるように同一模様となっていたり、あるいは、音出力用内装板3の表面と普通内装板25表面にわたるようにクロスなど化粧シートを連続して貼り付けたりすることで、内装面1が連続した一連のものとして外観されるようにするのがよい。これにより、内装面1の一部の音の発生する部分のが室内から判らないようにでき、検知空間4内または内装面1に別途スピーカー装置を露出して取付けられるもののように、スピーカー装置により検知空間4内または内装面1が見苦しくなるというようなこともなく、すっきりとした外観となる。
図3、図4には本発明の他の実施形態が示してある。本実施形態においても、建物の内装面1の一部を構成する内装板として励振手段2により内装板を振動させて音を自動的に発生させるようにした音出力用内装板3を設けてある。また、本実施形態においては、建物内の所定の検知空間4内における人の有無の検知をするための人体検知センサ5を設けてあり、更に、検知した人の進行方向を判定する進行方向判定手段6を設けてある。
進行方向判定手段6は制御部8に設けてあり、例えば検知空間4に複数の人体検知センサ5を設け、該複数の人体検知センサ5による検知信号を制御部8に入力し、検知空間4における複数の人体検知センサ5における人の検知のタイミングのずれに基づいて制御部8に設けた進行方向判定手段6により検知空間4内における人の進行方向を判定するようにしている。
そして、本実施形態においては、人体検知センサ5で検知空間4に人が居ることを検知して制御部8に検知信号を入力し、制御部8に設けた進行方向判定手段6で複数の人体検知センサ5による検知のタイミングのずれに基づいて検知した人の進行方向を判定する。このように人体検知センサ5が対応する検知空間4に人が居ることを検知し且つ進行方向判定手段6により人の進行方向が判定された際に、音声信号生成装置10で生成された音声信号に基づいて励振手段2で上記人体検知センサ5に対応した音出力用内装板3を振動させて音声、音楽、音を自動的に発生させるように制御部8により制御される。例えば、所定の検知空間4に人が居ることを検知し且つ検知した人の進行方向を判定すると、天井面や壁面や床面等の内装面1の一部から人の進行方向に対応した音、(対象空間が店舗などの場合、進行方向が店舗空間内への入室方向の場合は、「いらっしゃいませ。」という音声を発生させ、進行方向が店舗空間内からの退室方向の場合は、「ありがとうございました。また、おこし下さい。」という音声を発生させるというように進行方向に応じて異なる音声を発生させるように制御される。
一方、人体検知センサ5によって所定の検知空間4に人を検知しない場合はもちろん、進行方向判定手段6により人の進行方向が判定により進行方向が判定されない場合は、制御部8による上記制御が停止され、音出力用内装板3は音の発生を停止する。
本実施形態において、他の構成は前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態の構成と重複する説明及び作用効果については説明を省略する。
次に、図5、図6に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。
本実施形態においては、図5に示すように、建物内の通路7を該通路7に沿って複数の検知空間4(4a、4b、4c、4d、4e………)に区分けし、各通路7の内装面1(実施形態においては天井面)の各検知空間4に対応する部位にそれぞれ音出力用内装板3(3a、3b、3c、3d、3e………)を設けてある。また、上記各検知空間4ごとに人の有無を検知するための人体検知センサ5を設けてあり、更に、検知した人の進行方向を判定する進行方向判定手段6を設けてある。
各検知空間4に人体検知センサ5を設ける場合、例えば、通路7に沿って複数の人体検知センサ5を設け、該当する検知空間4内における複数の人体検知センサ5による人体検知のタイミングのずれに基づいて制御部8に設けた進行方向判定手段6により進行方向を判定するようにしてもよく、あるいは、各検知空間4に1つずつ人体検知センサ5を設け、ある検知空間4に設けた人体検知センサ5で人を検知し、その後、隣の検知空間4に設けた人体検知センサ5で人の検知をすると、両検知センサ5による人体検知のタイミングのずれに基づいて制御部8に設けた進行方向判定手段6により進行方向を判定するようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、人体検知センサ5が対応する検知空間4に人が居ることを検知し且つ進行方向判定手段6により人の進行方向が判定された際に、該人を検知した人体検知センサ5が対応する検知空間4よりも人の進行方向にずれた他の検知空間4の内装面1の一部を構成する音出力用内装板3を励振手段2により振動させて音を自動的に発生させる。これにより、進行方向の少し前方の内装面1の一部から音声、音楽、音を発生させて誘導し、目的の場所に道案内をすることができる。
本実施形態において、他の構成は前述の実施形態と同様であり、前述の実施形態の構成と重複する説明及び作用効果については説明を省略する。
本発明の一実施形態の概略構成図である。 同上の音出力用内装板により音を発生させるための制御ブロック図である。 本発明の他の実施形態の概略構成図である。 同上の音出力用内装板により音を発生させるための制御ブロック図である。 本発明の更に他の実施形態の概略構成図である。 同上の音出力用内装板により音を発生させるための制御ブロック図である。 音出力用内装板の施工例を示す一実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 内装面
2 励振手段
3 音出力用内装板
4 検知空間
5 人体検知センサ
6 進行方向判定手段
7 通路

Claims (1)

  1. 建物内の通路を該通路に沿って複数の検知空間に区分けし、各通路の内装面の各検知空間に対応する部位にそれぞれ内装面の一部を構成する内装板として励振手段により内装板を振動させて音を発生させるようにした音出力用内装板を設け、各検知空間ごとに人の有無を検知するための人体検知センサを設けると共に検知した人の進行方向を判定する進行方向判定手段を設け、人体検知センサが対応する検知空間に人が居ることを検知し且つ進行方向判定手段により人の進行方向が判定された際に、該人を検知した人体検知センサが対応する検知空間よりも人の進行方向にずれた他の検知空間の内装面の一部を構成する音出力用内装板のみを励振手段により振動させて音を発生させるようにして成る音発生機能を備えた内装構造。
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